JP3777875B2 - ガスタービン発電システムおよびその運転方法 - Google Patents

ガスタービン発電システムおよびその運転方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガスタービン発電システムおよびその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気の必要量は昼間と夜間で大きく異なるので、従来より水力発電所とコンバインドサイクル発電所は需要量の多い昼間のみ運転している場合が多い。さらに、揚水発電所のように夜間電力を用いてポンプを駆動し、発電所より高位置の貯蔵池に水を移送して位置エネルギーとして貯蔵し、それを昼間に流下させて発電することで、電気の需要と供給のバランスを取ってきた。
【0003】
しかしながら、近年では家庭用エアコン等が普及したために電気の最大需要量と最低需要量の比が年々大きくなり、特に季節による需要の違いが増大している。最大需要の必要時期は真夏の10日ほどと短く、このためだけに大型の発電設備を設けるのは経済的に引き合わない。また、大規模な揚水発電所の建設場所が日本国内には少なくなってきており、大容量のエネルギー貯蔵方式を必要としている。この対策として、エネルギー貯蔵効率が高い種々の電池システムの研究が進められているが、設置面積当たりのエネルギー貯蔵量が少なく、大規模な電力量の十分な調整が可能にはなっていない。
【0004】
なお、特開平9−250360 号公報には、昼夜間の電力需要の格差調整のために、夜間電力を利用して液体空気を蓄冷槽にて製造してエネルギー貯蔵し、昼間の電力ピーク時にこの液体空気を加熱気化させて、この気化空気を燃焼器に供給しガスタービンを駆動するエネルギー貯蔵型のガスタービン発電システムについて記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
夜間の余剰電力で液体空気を製造及び貯蔵して、電力需要のピーク時に液体空気を気化させてガスタービンの燃焼器に供給するエネルギー貯蔵型の発電システムにおいては、圧縮空気及び液体空気に対する蓄冷槽での冷熱の熱交換状態が特に重要となる。すなわち、蓄冷槽での圧縮空気の冷却に必要な冷熱量が不足した場合には、昼間の電力ピーク時の発電に使用される液体空気の製造量が十分に得られなくなる。また、液体空気の加熱に必要な蓄熱量が不足した場合には、やはり昼間の電力ピーク時に燃焼器へ供給される気化空気量を確保することができなくなり、昼間の発電に支障を来たしてしまう虞があった。
【0006】
本発明の目的は、安定した継続運転を可能とするガスタービン発電システム及びその制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のガスタービン発電システムを提供する。
【0008】
すなわち、本発明のガスタービン発電システムは、空気を圧縮する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却するおよび、または液化空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合し燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムにおいて、前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第1の制御手段と、前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第2の制御手段とを備えたものである。
【0009】
好ましくは、前記第1及び第2の制御手段は、前記蓄冷槽で気化された空気の流量または/および前記空気圧縮機で圧縮された空気の流量を、前記蓄冷槽で気化された気化空気の温度に基づいて制御するものである。
【0010】
また、好ましくは、前記第1及び第2の制御手段は、前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量と、前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量の合計値が所定値に制御するものである。
【0011】
また、好ましくは、前記ガスタービン発電システムは、前記燃焼器に供給される燃料と前記空気圧縮機に供給される空気とを熱交換する熱交換器を備えたものである。
【0012】
また、本発明のガスタービン発電システムは、空気を圧縮する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却するおよび、または液化空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、該液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合し燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムにおいて、前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第1の制御弁と、前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第2の制御弁と、前記蓄冷槽の温度に基づいて前記第1及び第2の制御弁を制御する制御装置を備えたものである。
【0013】
また、本発明のガスタービン発電システムは、空気を圧縮する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却するおよび、または液化空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合し燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムにおいて、前記蓄冷槽で加熱気化された空気の少なくとも一部と、前記空気圧縮機で圧縮された空気の少なくとも一部とを前記蓄冷槽の温度に基づいて混合させて供給する手段を備えたものである。
【0014】
また、本発明のガスタービン発電システムは、空気を圧縮する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却するおよび、または液化空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合し燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムにおいて、前記空気圧縮機で圧縮された空気を前記蓄冷槽に導く第1の経路の途中から分岐し、前記蓄冷槽で気化された空気を前記燃焼器に導く第2の経路の途中に連通する第3の経路を設置し、前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に供給される空気の流量を制御する第1の制御手段と、前記空気圧縮機で圧縮された空気の流量を制御する第2の制御手段を夫々備えたものである。
【0015】
また、本発明のガスタービン発電システムは、空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機から導かれる空気を冷却するおよび、または液体空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する第1の蓄冷槽と、該第1の蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合して燃焼する燃焼器と、該燃焼器に供給される燃料の冷熱を貯蔵して前記圧縮機に導く空気を冷却する第2の蓄冷槽と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンと、前記第1の蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第1の制御手段と、前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第2の制御手段とを備えたものである。
【0016】
上記目的を達成するために、本発明は以下のガスタービン発電システムの運転方法を提供する。
【0017】
すなわち、本発明のガスタービン発電システムの運転方法は、空気を圧縮する空気圧縮機と、液体空気製造時に圧縮空気を冷却し、気化空気製造時に液体空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合して燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムの運転方法において、前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量と、前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量を前記蓄冷槽の温度に基づいて制御するものである。
【0018】
また、本発明のガスタービン発電システムの運転方法は、空気を圧縮する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却するおよび、または液化空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合し燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムの運転方法において、前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量と、前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量の合計値を所定値に制御するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、図面を用いて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施例であるエネルギー貯蔵型のガスタービン発電システムの構成図を示す。貯槽タンク1には、冷熱を有する液化天然ガス(以下LNGと称する)として貯蔵されている。この貯蔵されるLNGは、弁2を介してコンクリートや砂利などの蓄冷材が充填された蓄冷槽3に供給され、ここで常温の空気と熱交換され加熱気化される。気化された天然ガス(以下、NGと称する)は、ブロア−8によって大気から取り込まれ、含有する水分や二酸化炭素が吸着塔9にて除去された空気と混合され、燃焼器5にて燃焼される。
【0021】
この時、蓄冷槽3での熱交換量が不足した場合には、LNGは弁21を介して気化器4に供給され、ここで海水等を用いて更に加熱気化される。気化された
NGは弁22を介して燃焼器5へ供給される。燃焼器5で燃焼され発生した高温の燃焼ガスは、ガスタービン6内にて膨張し、ガスタービン6と連結された発電機7を回転させることにより発電する。また、気化したLNGのうち、余剰となった天然ガス(NG)は、他のガスタービン発電システム80にて使用されることになる。
【0022】
通常のガスタービン発電システムでは、燃焼器5においてNGと混合される空気は、空気圧縮機11にて加圧圧縮された空気が使用される。この時、空気圧縮機11とガスタービン6や発電機7の運転は連動しており、発電機7にて発生した電力の一部は空気圧縮機11の動力用電力として消費されることになる。
【0023】
また、液体空気を製造する場合は、主に夜間の余剰電力にて空気圧縮機11に連結された電動機12を駆動させて、圧縮空気を蓄冷槽3,15にて冷却することにより液体空気を夜間に製造している。製造された液体空気は、昼間の電力ピーク時にポンプ29によって加圧された後に蓄冷槽15で加熱することで気化させ、再生熱交換器4でガスタービン排ガスとさらに熱交換が行われた後に燃焼器5に供給される。このような運転方法によれば、昼間のガスタービン発電システムにおいて、空気圧縮機11を動作させることなく高圧の燃焼用空気を得ることができる。すなわち、昼間の電力ピーク時において、空気圧縮機11の動力が不要となることから、ガスタービン発電システムによる発電量が増加させることができる。
【0024】
次に、液体空気の夜間における製造方法、及び昼間における液体空気の気化方法について、以下詳細に説明する。
【0025】
夜間において、液体空気を製造するのは以下の方法による。液体空気用の原料空気は、ブロアー8にて大気より取り込まれ、水分や二酸化炭素が吸着塔9にて除去される。乾燥状態となった空気は、蓄冷槽3にて外部冷熱源であるLNGと熱交換し、LNGの冷熱により必要とされる温度まで冷却される。LNG流量は、蓄冷槽3の出口における冷却後の空気温度に応じて調整される。冷却された空気は、弁10を介して空気圧縮機11に供給される。空気圧縮機11は、電動機12により夜間電力を使用して駆動され、空気は所定の圧力として、例えば、空気の臨界圧力以上である約40気圧まで一段、あるいは複数段の圧縮にて昇圧される。なお、循環弁13は、空気圧縮機11の安定運転を想定し、ここでは閉状態としている。
【0026】
空気圧縮機11にて昇圧された空気は、加圧により温度がLNG温度付近から常温程度まで上昇しており、予め冷却され冷熱が貯蔵された状態の蓄冷槽15にて再び熱交換され、空気の臨界温度である−140℃以下に再冷却される。蓄冷槽15は、温度上昇した圧縮空気により加熱されるため、貯蔵している冷熱量は減少する。蓄冷槽15の出口にて空気の臨界状態以上となった空気は、ジュールトムソン弁16にて大気圧まで等エンタルピーにて自由膨張して取り出され、約−190℃まで温度低下する。その結果、空気の一部は液化し、液体空気貯槽
17に分離貯蔵される。液化しなかった空気については、その温度は約−190℃程度であり、蓄冷槽15内部及び弁132,19が設けられた熱交換経路にて、その空気の冷熱は回収される。
【0027】
昼間において、ガスタービン6の燃焼器5へ液体空気を気化し供給するのは、以下の方法による。すなわち、夜間に製造し液体空気貯槽17に貯蔵された液体空気は、再循環弁28を有するポンプ29にて、例えば約40気圧まで昇圧され、弁30を介して蓄冷槽15に移送される。蓄冷槽15は、圧縮空気の冷却により部分的には常温程度まで温度上昇しているため、この液体空気との熱交換により加熱された結果、約40気圧の空気に気化することになる。この気化した空気は、再生熱交換器14によりタービン排ガスで更に加熱された後、弁32を介してガスタービン6の燃焼器5に供給される。この時、ガスタービン発電システムが必要とする燃焼用空気圧力まで液体空気の状態にてポンプで加圧する動力は、気体空気の状態にて空気圧縮機で加圧する場合と比較して、より少ない動力にて実現することができ、ガスタービン発電システムの効率向上にも寄与することになる。なお、気化空気が安定に供給されるまでにおいては、弁33の開度調整により燃焼器5への空気供給量を調整する。
【0028】
以上説明した液体空気の製造時間と液体空気からの気化空気製造時間との関係は、代表的には以下のような運転パターンで示される。すなわち、一日24時間を1サイクルとし、電力需要が比較的少ない夜間の8時間にて空気圧縮機11と蓄冷槽3,15により空気圧縮と冷却を行い、前述した方法により液体空気を製造する。その後の5時間は、液体空気を液体空気貯槽17に貯蔵しておく。そして昼間に、例えば約5時間の電力ピークを迎えると、ポンプ29と蓄冷槽15により液体空気の加圧と加熱気化を行い、気化した空気は燃焼器5に供給されて、ガスタービン6を回転させ発電機7による発電を行う。
【0029】
液体空気を利用したガスタービン発電システムでは、これまで述べたように、圧縮空気及び液体空気に対する蓄冷槽15での冷熱の交換状態が特に重要となる。すなわち、蓄冷槽での圧縮空気の冷却に必要な冷熱量が不足した場合には、昼間の電力ピーク時の発電に使用される液体空気の製造量が十分に得られなくなる。また、液体空気の加熱に必要な蓄熱量が不足した場合には、やはり昼間の電力ピーク時に燃焼器へ供給される気化空気量を確保することができなくなり、昼間の発電に支障をきたすことになる。このような蓄冷槽状態となった場合には、エネルギー貯蔵型発電システムとしての機能を十分には果たしてるとはいえず、蓄冷槽の熱交換状態に応じた燃焼用空気の供給方法が必要である。
【0030】
このため本実施例では、図1に示すように空気圧縮機11で圧縮された空気を畜冷槽15に導く経路の途中から分岐し、畜冷槽15で気化された空気を燃焼器5へ導く経路の途中に連通するバイパス経路を設置し、このバイパス経路に圧縮空気流量調節弁56を設けた構成としている。圧縮空気流量調節弁56は、蓄冷槽15の温度状態に応じてバイパス経路を流れる圧縮空気流量を調節する。このような構成とすることにより、従来のエネルギー貯蔵型ガスタービン発電システムと比較して、大きく次の二つの特徴がある。
【0031】
先ず一点目として、空気圧縮機11からの低温圧縮空気について、その使用方法が液体空気を製造するだけでなく、直接的に再生熱交換器14を介してガスタービン6の燃焼器5へ供給することが可能となるため、液体空気の製造及び圧縮空気を用いた発電を同時に行うことができる。
【0032】
この時、圧縮空気流量調節弁56を流れる圧縮空気流量の調節は、空気圧縮機流量制御器50により行われる。すなわち、空気圧縮機11への空気は予め蓄冷槽3によりLNG冷熱を利用して冷却されていることから、空気圧縮機11の動力の低減が図られ、結果的にはLNG冷熱を利用した高効率な発電が実現できる。なお、燃焼器5における空気供給圧力の条件と空気圧縮機11の出口圧力との条件が不一致となり、その結果発電効率の低下が大きくなる場合や燃焼温度などで不都合が発生する場合などには、空気圧縮機11を多段階圧縮としたり空気取入口のガイドベーンの調整などにより圧力条件の一致を図ることが可能である。次に二点目として、燃焼器5への燃焼用空気の供給といった点からみると、蓄冷槽15に蓄熱した圧縮空気の熱による液体空気の気化空気だけでなく、空気圧縮機11からの圧縮空気を混合してガスタービン6の燃焼器5へ供給することが可能となる。そして、蓄冷槽15の温度状態が液体空気の気化能力を十分に保有していないと判断されたような場合、あるいは、蓄冷槽15の熱容量を小さく設計しているような場合などにおいては、蓄冷槽15による液体空気の気化機能をバイパスした運用が可能となる。この時、圧縮空気流量調節弁56を流れる圧縮空気流量の調節は、燃焼空気流量制御器51により行われる。
【0033】
図1に示した本発明のエネルギー貯蔵型ガスタービン発電システムにおいて、液体空気によるエネルギー貯蔵だけでなく、空気圧縮機11を連続的に運転し、LNG冷熱を利用して発電するような場合の動作特性を図2を用いて詳細に説明する。この時は、蓄冷槽温度変化の把握が重要となる。なお、図2は蓄冷槽15の温度上昇の上限値への到達時間と、液体空気製造の運転時間とが一致した例を示している。
【0034】
図2において、説明を簡単にするために、1日24時間を発電システムの運転の1サイクルとし、液体空気の製造に関わる運転時間を8時間、空気気化に関わる運転時間を5時間とし、またそれぞれの運転時間の間に6時間、及び5時間の蓄冷槽15の運転休止時間を設定する。ここで、空気圧縮機11はLNG冷熱により蓄冷槽3にて冷却された空気を連続的に圧縮し、一定流量の空気圧縮機流量を供給している。
【0035】
このような状態において、蓄冷槽15へ供給される圧縮空気流量は空気圧縮機流量から分岐されているため、蓄冷槽15の運転休止時間中の空気圧縮機流量に比較して燃焼器空気流量は減少し、その結果、燃料であるNG流量も減少させるため発電機出力は減少する。また、液体空気貯槽17の液体空気の貯蔵量は、図2に示すように、液体空気製造に関わる時間(Ta,Tb)において増加することになり、液体空気によるエネルギー貯蔵が行われる。
【0036】
ここで、圧縮空気流量調節弁56を流れる圧縮空気流量の調節は、空気圧縮機11の電動機12の運転状態信号S1の条件成立を受け、空気圧縮機流量制御器50により以下のように行われる。すなわち、当初想定した液体空気製造時における発電機出力の設定値に対応して、圧縮空気流量調節弁56の開度を設定し、空気圧縮機11の圧縮空気の残りについては、蓄冷槽15に供給する。蓄冷槽
15は、液体空気製造時における圧縮空気の熱によって温度上昇するが、最終的にはジュールトムソン弁16の前段における圧縮空気温度が臨界温度である約
−140℃以上とならなければ、液体空気の製造を継続することができる。しかしながら、圧縮空気温度が臨界温度付近となるに従って、ジュールトムソン弁
16により膨張させた空気の液化率は低下する。このため、蓄冷槽15の出口空気の温度上昇を検出し、その温度信号S2に基づいて蓄冷槽入口弁54の開度要求信号S4を減少させ、蓄冷槽15への圧縮空気の供給量を減少させる。また、蓄冷槽入口弁54の開度要求信号S4の減少に伴い、空気圧縮機流量を一定とするために、圧縮空気流量調節弁56の開度要求信号S3を増加させ、圧縮空気による発電へと連続的に移行させる。
【0037】
一方、液体空気貯槽17の液体空気量は、図2に示すように、液体空気製造に関わる時間(Tc,Td)において減少することになり、液体空気を気化した空気を利用した発電が行われる。このような状態において、燃焼器5へ供給される燃焼器空気流量は、空気圧縮機流量が合流されているため増加し、その結果、燃料であるNG流量も増加させるため発電機出力は増加する。
【0038】
ここで、圧縮空気流量調節弁56を流れる圧縮空気流量の調節は、空気圧縮機11と連結された電動機12の運転状態信号S1とポンプ29の運転状態信号
S8の条件成立を受け、燃焼空気流量制御器51により以下のように行われる。すなわち、当初想定した気化空気製造時における発電機出力の設定値に対応して、圧縮空気流量調節弁56の開度を設定し、発電機出力の設定値に対する空気不足分については、蓄冷槽15からの気化空気を供給する。蓄冷槽15の温度は、気化空気の冷熱により低下し、最終的には液体空気温度程度である約−160℃となる。
【0039】
このように、蓄冷槽15の温度が低下するに従い、液体空気の気化及び気化空気の加熱性能が低下する。このため、蓄冷槽15の出口側の気化空気の温度低下を検出し、その温度信号S7に基づいて蓄冷槽出口弁55の開度要求信号S6を減少させ、蓄冷槽15からの気化空気の供給量を減少させる。空気圧縮機流量については、空気圧縮機11の安定な運転状態を考慮して一定流量運転としているため、圧縮空気流量調節弁56の開度要求信号S5についてはここでは全開状態から変更せず、従って発電機出力は気化空気の減少に伴って燃焼器空気流量が減少した分だけ減少することになる。
【0040】
また、液体空気の製造、及び液体空気からの気化空気の製造を行わない蓄冷槽15の運転休止時間(Tb,Tc)及び(Td,Te)では、空気圧縮機11により低温圧縮空気を圧縮空気流量調節弁56、及び再生熱交換器14を介して直接的に燃焼器へ供給し、LNG冷熱の利用により圧縮機動力を低減した高効率発電を行う。
【0041】
以上述べたように、本実施例によれば、蓄冷槽の温度状態に応じて必要とされる発電を行うことができるようになるため、運転パターンに対応した発電を実現することにより、当初計画されている電力ピーク時の電力需要格差の調整に対して大きく寄与することができる。
【0042】
図3は本発明の他の実施例を示すガスタービン発電システムの構成図である。なお、図1と同一の構成については説明を省略する。図1と異なるのは、空気圧縮機11からの圧縮空気について、蓄冷槽出口側と圧縮空気流量調節弁56を介して接続する構成にて、圧縮空気流量調節弁56の開度調整を空気圧縮機流量制御器50のみによって行う点である。
【0043】
すなわち、圧縮空気との熱交換によって蓄冷槽15の温度が上昇すると、効率的に空気液化ができなくなるが、本実施例では、この蓄冷槽15の温度上昇を温度検出器で検出し、蓄冷槽入口弁54の開度を絞るとともに、空気圧縮機11からの圧縮空気流量が一定となるように圧縮空気流量調節弁56の開度を増加させている。このように本実施例によれば、空気圧縮機11を一定運転状態として、蓄冷槽15の温度状態に応じて液体空気製造のための蓄冷槽15への圧縮空気の供給量と、発電のための燃焼器5への圧縮空気の供給量を調整することができる。
【0044】
図4は、本発明の他の実施例であるガスタービン発電システムの構成図である。なお、図1と同一の構成については説明を省略する。本実施例では、空気圧縮機11からの低温圧縮空気について、蓄冷槽出口側と圧縮空気流量調節弁56を介して接続する構成において、圧縮空気流量調節弁56の開度調整を燃焼空気流量制御器51で制御している。
【0045】
すなわち、液体空気との熱交換によって蓄冷槽15の温度が下降すると、効率的に空気気化ができなくなるが、この蓄冷槽15の温度低下を温度検出器で検出し、蓄冷槽出口弁55の開度を絞り、空気圧縮機11からの圧縮空気流量を一定状態となるように圧縮空気流量調節弁56の開度を保持している。このように本実施例によれば、空気圧縮機11を一定運転状態とした場合、蓄冷槽15の温度状態に応じて気化空気製造のための蓄冷槽15への加圧した液体空気の供給量を調整し、発電のための燃焼器5への圧縮空気の供給量を調整することができる。
よって、ガスタービン発電システムが何らかの理由により停止した場合、停止した原因が除去されれば、速やかに発電システムの運転再開をすることにより設備の利用率を高めることができる。図5に示した運転正常パターンに従い発電システムを運用している場合には、本発明によれば速やかに発電再開が可能となる。以下、図5について詳細に説明する。
【0046】
図5は本実施例における動作特性を示した図である。エネルギー貯蔵型発電システムの運転パターンとして、液体空気製造のみの運転時間を8時間,空気気化製造とその空気を用いた発電運転時間を5時間とし、それらの運転時間の間に6時間及び5時間の運転休止時間をここでは想定する。液体空気製造の運転中に何らかの原因により発電システムが時間T1で停止した場合、蓄冷槽15の温度は空気圧縮の熱を十分に蓄熱していない状態となる。発電システムの停止原因が除去され、このような状態から運転再開をする場合には、以下の大きく二つの方法が考えられる。
【0047】
先ず、液体空気を製造するいずれかの運転パターンの時間内に、発電システムを運転再開する場合(case−A)である。この場合には、蓄冷槽15に残っている冷熱を利用し、液体空気の製造が継続可能となることから大きな影響はない。具体的には、時間Teで発電システムが運転再開した場合には、時間T3までの液体空気製造時間により、次の液体空気を気化するための圧縮空気の熱の蓄熱と、液体空気貯槽17の液体空気量を確保することができる。仮に、液体空気製造時間の運転パターンの時間内に液体空気製造の運転が完了しないような場合には、液体空気製造の時間を幾分延長することにより、当初計画されている電力ピーク時の空気気化とそれに伴う発電の時間帯には支障を及ぼさない。
【0048】
これに対して、液体空気を気化して発電するいずれかの運転パターンの時間内に、発電システムを運転再開する場合(case−B)については、従来技術においては、以下のような問題が発生する。すなわち、この場合には、蓄冷槽15に蓄熱した圧縮空気の熱を利用して液体空気を気化するため、液体空気製造途中における発電システムの停止は、圧縮空気の熱の蓄熱に不足を引き起こすことになる。具体的には、時間Tcで発電システムが運転再開した場合には、時間T2まで液体空気を気化することはできるが、時間T2から時間Tdまではこのままでは気化空気を得ることができないために、発電の続行ができず発電時間に制約が発生する。
【0049】
本実施例のエネルギー貯蔵型のガスタービン発電システムでは、このような状態を以下の方法により回避することができる。すなわち、蓄冷槽15の温度低下を検出して液体空気の気化能力の低下を判定して、圧縮空気流量調節弁56を開状態とするとともに、一時的に空気圧縮機11を起動して蓄冷槽3にてLNG冷熱により冷却された空気を圧縮し、冷温圧縮空気を再生熱交換器14を介して、直接的にガスタービン6の燃焼器5へ供給することである。以上によれば、引き続き発電を継続することができる。このとき、圧縮空気流量調節弁56で調節する圧縮空気の流量は、蓄冷槽15から燃焼器5へ供給される空気供給量との合計を継続運転に必要な流量に制御することで、負荷を低下させることなく安定した発電を継続して行うことができる。なお、時間Tdまで空気圧縮機11を運転した後は、この運転パターンの場合には発電を継続する必要がないため、空気圧縮機11は運転を停止する。
【0050】
その後は、蓄冷槽15の冷熱状態は正常温度状態に復帰しているために、発電システムとしての運転方法についても通常の運転パターンに復帰することになる。
【0051】
このように、運転パターンに対応した発電を実現することにより、当初計画されている電力ピーク時の電力需要格差の調整に対して大きく寄与することができる。
【0052】
図6は本実施例における動作特性を示す図である。図6に示すように、空気気化の運転中に何らかの原因により発電システムが時間Tiで停止した場合、蓄冷槽15の温度は気化空気の冷熱を十分に回収していない状態となる。発電システムの停止原因が除去され、このような状態から運転再開をする場合には、大きく以下の二つの発電システムの状態が考えられる。
【0053】
先ず、液体空気を製造するいずれかの運転パターンの時間内に、発電システムを運転再開する場合(case−C)である。この場合には、蓄冷槽15に残っている冷熱を利用し、液体空気の製造が継続可能となることから大きな影響はない。具体的には、時間Taで発電システムが運転再開した場合には、時間Tjまでの液体空気製造時間により、次の液体空気を気化するための圧縮空気の熱の蓄熱と、液体空気貯槽17の液体空気量を確保することができる。仮に、液体空気製造時間の運転パターン内の時間に液体空気製造の運転が完了しないような場合には、液体空気製造の時間を幾分延長することにより、当初計画されている電力ピーク時の空気気化とそれに伴う発電の時間帯には支障を及ぼさない。
【0054】
これに対して、液体空気を気化し発電するいずれかの運転パターンの時間内に、発電システムを運転再開する場合(case−D)については、従来技術においては、以下のような問題が発生する。すなわち、この場合には、蓄冷槽15に蓄熱した圧縮空気の熱を利用して液体空気を気化するため、気化空気製造途中における発電システムの停止は、蓄冷槽15に残っている圧縮空気の熱の蓄熱量不足を引き起こすことになる。具体的には、時間Tcで発電システムが運転再開した場合には、時間Tkまで液体空気を気化することはできるが、発電が必要とされる時間Tkから時間Tdまでは、このままでは気化空気を得ることができないために、発電の続行ができない。
【0055】
しかしながら、本実施例によれば、このような状態を以下の方法により回避することができる。すなわち、蓄冷槽15の温度低下を検出して液体空気の気化能力の低下を判定して、圧縮空気流量調節弁56を開状態とするとともに、一時的に空気圧縮機11を起動して蓄冷槽3にてLNG冷熱により冷却された空気を圧縮し、冷温圧縮空気を再生熱交換器14を介して、直接的にガスタービン6の燃焼器5へ供給することにより、発電を継続することができる。なお、時間Tdまで空気圧縮機11を運転した後は、この運転パターンの場合には発電を継続する必要がないため、空気圧縮機11は運転を停止する。その後は、蓄冷槽の冷熱状態は正常温度状態に復帰しているために、発電システムとしての運転方法についても通常の運転パターンに復帰することになる。
【0056】
以上述べたように、本実施例によれば、蓄冷槽の温度状態に応じて必要とされる発電を行うことができるようになるため、運転パターンに対応した発電を実現することにより、当初計画されている電力ピーク時の電力需要格差の調整に対して大きく寄与することができる。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、昼間の電力ピーク時にも安定して運転継続することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるガスタービン発電システムの構成図。
【図2】本実施例における動作特性を示す図。
【図3】本発明の他の実施例であるガスタービン発電システムの構成図。
【図4】本発明の他の実施例であるガスタービン発電システムの構成図。
【図5】本実施例における動作特性を示す図。
【図6】本実施例における動作特性を示す図。
【符号の説明】
3,15…蓄冷槽、5…燃焼器、6…ガスタービン、7…発電機、11…空気圧縮機、16…ジュールトムソン弁、17…液体空気貯槽、29…ポンプ、50…空気圧縮機流量制御器、51…燃焼空気流量制御器、56…圧縮空気流量調節弁。

Claims (9)

  1. 空気を圧縮する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却するおよび、または液化空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、該液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合し燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムにおいて、
    前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第1の制御弁と、前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第2の制御弁と、前記蓄冷槽の温度に基づいて前記第1及び第2の制御弁を制御する制御装置を備えたことを特徴とするガスタービン発電システム。
  2. 空気を圧縮する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却するおよび、または液化空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合し燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムにおいて、
    前記蓄冷槽で加熱気化された空気の少なくとも一部と、前記空気圧縮機で圧縮された空気の少なくとも一部とを前記蓄冷槽の温度に基づいて混合させて供給する手段を備えたことを特徴とするガスタービン発電システム。
  3. 空気を圧縮する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却するおよび、または液化空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合し燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムにおいて、
    前記空気圧縮機で圧縮された空気を前記蓄冷槽に導く第1の経路の途中から分岐し、前記蓄冷槽で気化された空気を前記燃焼器に導く第2の経路の途中に連通する第3の経路を設置し、前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に供給される空気の流量を制御する第1の制御手段と、前記空気圧縮機で圧縮された空気の流量を制御する第2の制御手段を夫々備えたことを特徴とするガスタービン発電システム。
  4. 空気を圧縮する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却するおよび、または液化空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合し燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムにおいて、
    前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第1の制御手段と、前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第2の制御手段とを備え、
    前記第1及び第2の制御手段は、前記蓄冷槽で気化された空気の流量または、および前記空気圧縮機で圧縮された空気の流量を、前記蓄冷槽で気化された気化空気の温度に基づいて制御することを特徴とするガスタービン発電システム。
  5. 空気を圧縮する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却するおよび、または液化空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合し燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムにおいて、
    前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第1の制御手段と、 前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量を制御する第2の制御手段とを備え、
    前記第1及び第2の制御手段は、前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量と、前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量の合計値所定値に制御することを特徴とするガスタービン発電システム。
  6. 前記燃焼器に供給する燃料は液化天然ガスであることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のガスタービン発電システム。
  7. 前記ガスタービン発電システムは、前記燃焼器に供給される燃料と前記空気圧縮機に供給される空気とを熱交換する熱交換器を備えたことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のガスタービン発電システム。
  8. 空気を圧縮する空気圧縮機と、液体空気製造時に圧縮空気を冷却し、気化空気製造時に液体空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合して燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムの運転方法において、
    前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量と、前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量を前記蓄冷槽の温度に基づいて制御することを特徴とするガスタービン発電システムの運転方法。
  9. 空気を圧縮する空気圧縮機と、前記圧縮空気を冷却するおよび、または液化空気を気化して該気化空気の冷熱を貯蔵する蓄冷槽と、該蓄冷槽で冷却された空気を液化する装置と、前記液化された液体空気を貯蔵する貯蔵槽と、空気に燃料を混合し燃焼する燃焼器と、前記燃焼器で生じた燃焼ガスにより駆動されるガスタービンとを備えたガスタービン発電システムの運転方法において、
    前記蓄冷槽で気化され前記燃焼器に導かれる空気の流量と、前記空気圧縮機で圧縮され前記燃焼器に導かれる空気の流量の合計値を所定値に制御することを特徴とするガスタービン発電システムの運転方法。
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