JP3777635B2 - 陰極線管用ガラス組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は陰極線管用ガラス組成物に関する。詳しくは、カラーブラウン管に使用されるファンネルガラス及びネック管ガラスに好適な陰極線管用ガラス組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ブラウン管は映像を形成するパネル、電子銃が装着されるネック管、及びこれら両者を接続するファンネルより構成されている。カラーブラウン管では、所望の特性を満たすために、これら3つの部分はそれぞれ異なった組成のガラスで作られている。
【0003】
即ち、カラーブラウン管の場合、陽極に印加電圧をかけると、陰極から電子が放出され、これがパネルの内面に装着された蛍光体に衝突し蛍光を放出させ、パネルに映像を形成するが、電子がパネルに衝突したとき制動X線が発生するので、これがガラスを透過して管外に漏れると人体に危険を及ぼす。そのためにブラウン管に用いられるガラスは、X線吸収能力の大きな成分を含有させることが必要となる。
【0004】
電子銃の印加電圧が30kV程度の場合、発生する制動X線は0.6Å付近のものが多いので、0.6ÅにおけるX線の吸収能力の大きい成分を含有させることが必要である。この要求を満たす成分としては、PbOがあるが、PbOを含有するガラスは、電子線の照射によってブラウニングと呼ばれる着色を生じるので、映像が形成されるパネルに用いるのは好ましくない。
【0005】
従って、パネルにはPbOを用いず、比較的大きなX線吸収能力を有するBaO、SrOなどを多量に含有するガラスが用いられ、ファンネルやネック管には、PbOを多量に含有するガラスが用いられている。通常、ファンネルにはPbOが20重量%以上含有されるガラスが用いられており、ネック管にはPbOが30重量%以上含有されるガラスが用いられている。
【0006】
ところで、鉛が人体にとって有害であることは周知の事実であるが、近年、ブラウン管を廃棄処分する際、地中に埋めることがあり、長い年月の間にファンネルガラスやネック管ガラスに含有されている鉛が地中に溶出することによる環境汚染の問題が懸念されている。
【0007】
更に、ファンネルガラスやネック管ガラスの製造工程における鉛の人体に対する汚染、例えば原料調合時の粉塵又は原料を溶融する際発生する揮発物の中に鉛が含まれ、この鉛を現場の作業者が吸い込む危険も懸念される。
【0008】
このようなことから、PbOを含有しないか、或いは、含有しても含有量の少ない、しかも0.6ÅのX線吸収能力の大きなガラスによる、ファンネル及びネック管が望まれ、特開平7−206468号公報では、PbOの代わりにBi23を用いたブラウン管用ファンネルガラスが、また、特開平7−206471号公報では、PbOの代わりにBi23を用いたブラウン管用ネックガラスが開示されている。
【0009】
また、PbOを含有したガラスには、ブラウン管用ガラスの他にクリスタルガラスがあるが、クリスタルガラスの場合も鉛の毒性による人体に対する汚染の問題があり、このようなことから、クリスタルガラスについてもPbOの代わりにBi23を用いたものが、特開平7−2544号公報に開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
Bi23は0.6ÅにおけるX線の質量吸収係数がPbOとほぼ等しく、ブラウン管用ガラスのX線吸収成分としては好ましい。しかし、Bi23を15重量%以上含むガラスは黒褐色になり、透明性を失うという欠点がある。
【0011】
この欠点は、通常、ガラスの清澄剤として用いられるAs23、Sb23を導入することによって、ある程度防ぐことができる。しかしながらBi23の含有量が20重量%を超えるとガラスの一部がやはり黒褐色になるという欠点がある。
【0012】
本発明の目的は、上記従来の問題点を解決し、X線吸収成分としてBi23を20〜40重量%含有してもガラスが黒褐色にならず、良好な透明性を保ち、しかも、X線吸収能が高く、ブラウン管のファンネル、ネック管に好適な陰極線管用ガラス組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の陰極線管用ガラス組成物は、SiO 2 :40〜60重量%、Al 2 3 :0〜6重量%、MgO:0〜5重量%、CaO:0〜8重量%、MgO+CaO:0〜10重量%、Bi2320〜40重量%、SrO:0〜10重量%、BaO:0〜10重量%、ZnO:0〜10重量%、ZrO 2 :0〜10重量%、Li 2 O:0〜2重量%、Na 2 O:0.5〜10重量%、K 2 O:3〜15重量%、Li 2 O+Na 2 O+K 2 O:7〜17重量%、CeO20.〜5重量%、Sb 2 3 :0〜1重量%、並びにAs 2 3 :0〜1重量%からなることを特徴とする。
【0014】
即ち、本発明者らは、上記従来の問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ガラスに所定量のCeO2を含有させることによって、Bi23含有ガラスの着色を防ぎ、ガラスを透明化できることを見出し、本発明を完成させた
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を、本発明の陰極線管用ガラス組成物を構成する各成分の作用に基いて詳細に説明する。
【0016】
SiO2はガラスの骨格をつくるネットワークフォーマーであるが、その含有量が40重量%未満では、ガラスの化学的耐久性が低下して好ましくない。また、SiO2の含有量が60重量%を超えると、ガラスの粘度が高くなり溶融成形が困難になる。従って、SiO2 は40〜60重量%とする。
【0017】
Al23はガラスの化学的耐久性を向上させる成分であるが、その含有量が6重量%を超えると、ガラスの粘度が高くなり溶融成形が困難になる。
【0018】
MgOとCaOはガラスの化学的耐久性と粘度を調整する作用を奏するが、MgOが5重量を超えると、ガラスの粘性曲線が急峻になって、成形が困難になる。また、CaOが8重量%を超えると、同様にガラスの粘性曲線が急峻になり成形が困難になる。特に、MgO及びCaOの合計が10重量%を超えると、同様の理由から成形が困難になる。従って、MgOは0〜5重量%、CaOは0〜8重量%、MgOとCaOとの合計は0〜10重量%とする。なお、ガラスの化学的耐久性の向上を考慮すると、MgO及びCaOは合計で1重量%以上含有されるのが好ましい。
【0019】
Bi23はX線を吸収する成分である。Bi23の含有量が20重量%未満では、ガラスのX線吸収能力が十分ではなく、好ましくない。Bi23の含有量が40重量%を超えると、ガラスの粘度が低下し成形が困難になる。従って、Bi23は20〜40重量%とする。
【0020】
SrOはX線吸収成分であるが、Bi23の65%程度のX線吸収能力しか持たないので、主としてガラスの粘性曲線の調整に用いられる。SrOの含有量が10重量%を超えると、ガラスの液相温度が高くなり好ましくない。従って、SrOは0〜10重量%とする。
【0021】
BaOはX線吸収成分であるが、Bi23の30%程度のX線吸収能力しか持たないので、主としてガラスの粘性曲線の調整に用いられる。BaOの含有量が10重量%を超えると、ガラスの液相温度が上昇して好ましくない。従って、BaOは0〜10重量%とする。
【0022】
ZnOはX線吸収成分であるが、BaOと同程度のX線吸収能力しか持たないので、主としてガラスの化学的耐久性を高めるのに用いられる。ZnOの含有量が10重量%を超えると、ガラスの液相温度が上昇して好ましくない。従って、ZnOは0〜10重量%とする。
【0023】
ZrO2はSrOと同程度のX線吸収能を有する。また、ガラスの化学的耐久性を向上させるが、ZrO2の含有量が10重量%を超えると、ガラスの液相温度が上昇して好ましくない。従って、ZrO2 は0〜10重量%とする。
【0024】
Li2Oはガラスの溶解性を向上させるが、その含有量が2重量%を超えるとガラスの転移点が低くなるので不適当である。従って、Li2は0〜2重量%とする。
【0025】
Na2Oはガラスの溶解性を向上させるが、0.5重量%未満では溶解性を向上させる効果が小さく、10重量%を超えると、ガラスの熱膨張係数が大きくなりすぎて好ましくない。従って、Na2は0.5〜10重量%とする。
【0026】
2OもNa2Oと同様ガラスの溶解性を向上させるが、3重量%未満では溶解性向上の効果が小さく、15重量%を超えると、ガラスの熱膨張係数が大きくなりすぎて好ましくない。従って、K2は3〜15重量%とする。
【0027】
ガラスの電気絶縁性を考慮しながら、Li2O、Na2O及びK2Oのうち2種類以上を混合してガラスに加える場合は、Li2O+Na2O+K2Oが7〜17重量%の範囲とする。この合計量が7重量%未満では、ガラスの溶解性が悪くなり、同時に熱膨張係数も小さくなり、17重量%を超えると、ガラスの熱膨張率が大きくなりすぎると共に、ガラスの電気絶縁性が低下して好ましくない。
【0028】
なお、本発明が目的とするブラウン管のネック管用ガラスは、ファンネル用ガラスと比較して高度の電気絶縁性を有することが要求されるので、アルカリ金属酸化物のなかでは、K2Oを主成分として用いるのが好適である。
【0029】
CeO2はBi23による黒褐色の着色を防止する成分であるが、CeO2が0.5重量%未満では着色防止の効果が小さく、5重量%を超えると、CeO2による着色が現れ、好ましくない。従って、CeO2の含有量は0.〜5重量%とする。
【0030】
Sb23はガラスの清澄剤として用いられるが、含有量が1重量%を超えても清澄剤としての効果の向上が認められないので、1重量%を上限とする。
【0031】
As23はSb23と同様に清澄剤として用いられるが、1重量%を超えても清澄効果の向上が認められないので、1重量%を上限とする。
【0032】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明の陰極線管用ガラス組成物をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0033】
実施例1〜13、比較例1,2
表1,2に示すガラス組成になるように調合した原料バッチを、白金ルツボに入れ、電気炉を用いて、1450℃にて4時間溶融した後、溶融ガラスをステンレス製の金型に流し出した。次いで、このガラスを650℃に保持された電気炉に入れて、室温まで徐冷した。徐冷したガラスを目視で観察し、ガラスの着色の有無を調べた。また、徐冷したガラスの密度を測定し、ガラス組成に基づいて0.6ÅにおけるX線吸収係数を計算して求めた。
【0034】
結果を表1,2に示す。
【0035】
【表1】
Figure 0003777635
【0036】
【表2】
Figure 0003777635
【0037】
表1,2より、本発明の陰極線管用ガラス組成物は、Bi23による着色がなく、しかもX線吸収係数が大きいので、陰極線管用ガラス、特にブラウン管のファンネル用ガラス、ネック管用ガラスに好適であることが明らかである。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の陰極線管用ガラス組成物によれば、X線吸収成分としてPbOを用いることなく、Bi23を配合したガラス組成物であって、Bi23による着色の問題がなく、良好な透明性を有し、しかもX線吸収能が高く、ブラウン管のファンネルやネック管に好適な陰極線管用ガラス組成物が提供される。

Claims (2)

  1. SiO2:40〜60重量%
    Al23:0〜6重量%
    MgO:0〜5重量%
    CaO:0〜8重量%
    MgO及びCaO:0〜10重量%
    Bi23:20〜40重量%
    SrO:0〜10重量%
    BaO:0〜10重量%
    ZnO:0〜10重量%
    ZrO2:0〜10重量%
    Li2O:0〜2重量%
    Na2O:0.5〜10重量%
    2O:3〜15重量%
    Li2O、Na2O及びK2O:7〜17重量%
    CeO2:0.〜5重量%
    Sb23:0〜1重量%
    並びに
    As23:0〜1重量%
    からなることを特徴とする陰極線管用ガラス組成物。
  2. 請求項1において、CeO 2 含有量が1.0〜5重量%であることを特徴とする陰極線管用ガラス組成物。
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