JP3777599B2 - 画像情報変換装置および方法、係数算出装置および方法、係数データおよび係数データ記憶装置、画質劣化箇所検出装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

画像情報変換装置および方法、係数算出装置および方法、係数データおよび係数データ記憶装置、画質劣化箇所検出装置および方法、記録媒体、並びにプログラム Download PDF

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    • H04N11/12Transmission systems characterised by the manner in which the individual colour picture signal components are combined using simultaneous signals only
    • H04N11/14Transmission systems characterised by the manner in which the individual colour picture signal components are combined using simultaneous signals only in which one signal, modulated in phase and amplitude, conveys colour information and a second signal conveys brightness information, e.g. NTSC-system
    • H04N11/146Decoding means therefor

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報変換装置および方法、係数算出装置および方法、係数データおよび係数データ記憶装置、画質劣化箇所検出装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、コンポジット信号からコンポーネント信号に変換する際、画質の劣化を抑制できるようにした画像情報変換装置および方法、係数算出装置および方法、係数データおよび係数データ記憶装置、画質劣化箇所検出装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
映像信号のコンポジット信号をコンポーネント信号に変換させる技術が一般に普及しつつある。映像信号として、NTSC(National Television Standards Committee)方式の映像信号が広く使用されている。
【0003】
図1は、従来のテレビジョン受像機の構成例を表している。チューナ2は、アンテナ1で受信した信号を復調し、映像中間周波信号処理回路(VIF回路)3に出力する。VIF回路3で処理され、出力されたコンポジット映像信号は、Y/C(Y:輝度信号、C:クロマ信号)分離回路4に入力される。Y/C分離回路4は、入力されたコンポジット映像信号から輝度信号Yとクロマ信号Cを分離し、それぞれマトリクス回路6とクロマ復調回路5に出力する。クロマ復調回路5は、入力されたクロマ信号Cを復調し、色差信号R−Yと色差信号B−Yを生成し、マトリクス回路6に供給している。マトリクス回路6は、入力された輝度信号Y、並びに色差信号R−Y,B−Yから、原色RGB信号を生成し、表示デバイス7に出力し、表示させるように構成されている。
【0004】
次に、その動作について説明する。チューナ2は、ユーザが指定したチャンネルの放送局の電波を、アンテナ1を介して受信し、その復調信号をVIF回路3に出力する。VIF回路3は、チューナ2より出力された信号を処理し、例えばNTSC方式のコンポジット映像信号をY/C分離回路4に出力する。Y/C分離回路4は、コンポジット映像信号から輝度信号Yとクロマ信号Cを分離して、輝度信号Yをマトリクス回路6に、クロマ信号Cをクロマ復調回路5に出力する。
【0005】
クロマ復調回路5は、Y/C分離回路4より入力されたクロマ信号Cを復調し、色差信号R−Yと色差信号B−Yを生成する。マトリクス回路6は、Y/C分離回路4より供給された輝度信号Yと、クロマ復調回路5より入力された色差信号R−Y,B−Yを合成し、原色RGB信号を生成し、表示デバイス7に出力し、表示させる。
【0006】
図2は、従来のテレビジョン受像機のその他の構成例を示している。基本的な構成は、図1のテレビジョン受像機と同様であるが、図2においては、画素数変換回路11が設けられている。画素数変換回路11は、Y/C分離回路4より供給された輝度信号Yと、クロマ復調回路5より入力された色差信号R−Y,B−Yに基づいて、画素密度の変更や、いわゆる、IP変換(Interlace/Progressive変換)等を実行し、マトリクス回路6に出力する。尚、図2で示したテレビジョン受像機の動作については、画素数変換回路11により画素密度の変換処理や、IP変換の処理が、図1のテレビジョン受像機の動作に加えられるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のテレビジョン受像機においては、コンポジット映像信号を、まず、Y/C分離回路4で輝度信号Yとクロマ信号Cとに分離し、その後、クロマ信号Cを復調して、ベースバンドの輝度信号Y、色差信号R−Y,B−Yよりなるコンポーネント信号に変換していた。そして、このコンポーネント信号から、さらにマトリクス回路6により、原色RGB信号を生成するようにしていた。このため、回路構成が複雑になるばかりでなく、その規模も大きくなり、コスト高となる課題があった。
【0008】
また、これらの課題を解消させるために、従来のY/C分離法として、2次元Y/C分離回路や3次元Y/C分離回路などからなるフィルタが提案されているが、その処理においても、ドット妨害やクロスカラーなどのY/C分離のエラーに起因する画質劣化が発生し易いという課題があった。
【0009】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、回路構成を簡単、かつ、小さい規模のものとし、さらに、コンポジット信号からコンポーネント信号への変換における画質の劣化を抑制することができるようにするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像情報変換装置は、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号を抽出する第1の抽出手段と、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成手段と、色成分の関係情報毎に、着目画素をクラスに分類するクラス分類手段と、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号を抽出する第2の抽出手段と、第2の画素の画素信号と、クラス毎に設定された所定の係数とを積和演算し、着目画素の画素信号を変換する着目画素信号変換手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
前記複数の第1の画素の画素信号を用いて着目画素と同位相の仮想画素の画素信号を生成する仮想画素信号生成手段と、仮想画素と着目画素との画素信号の色成分の差分を演算する差分演算手段とをさらに設けるようにさせることができ、関係情報生成手段には、色成分の差分を用いて、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成させるようにすることができる。
【0012】
前記仮想画素信号生成手段には、複数の第1の画素の画素信号を用いて線形補間により、着目画素と同位相の仮想画素の画素信号を生成させるようにすることができる。
【0013】
前記コンポジット信号より仮想画素のクラスを分類するための複数の第3の画素の画素信号を抽出する第3の抽出手段と、複数の第1の画素と仮想画素との、色成分の関係情報とは異なる複数の第3の画素、および、着目画素の画素信号のパターンからなる他の関係情報を生成する他の関係情報生成手段と、他の関係情報毎に、仮想画素をクラスとは異なる他のクラスに分類する他のクラス分類手段とをさらに設けるようにさせることができ、仮想画素信号生成手段には、第3の画素の画素信号、他のクラス毎に設定されている所定の係数とを積和演算させ、仮想画素の画素信号を生成させるようにすることができる。
【0014】
前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分を所定の閾値と比較する比較手段をさらに設けるようにさせることができ、関係情報生成手段には、比較手段による比較結果のパターンを、前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンとして色成分の関係情報を生成させるようにすることができる。
【0015】
前記色成分は、第1の色成分と第2の色成分とを含むクロマ成分とすることができ、複数の第1の画素のうち、着目画素が有する第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号を抽出する第1の色成分画素信号抽出手段と、複数の第1の画素のうち、着目画素に隣接する隣接画素が有する第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号を抽出する第2の色成分画素信号抽出手段と、複数の第1の画素の画素信号のうちの着目画素と所定の位置関係にある第1色成分画素の画素信号を用いて、着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号を生成する第1の仮想画素信号生成手段と、複数の第1の画素の画素信号のうちの隣接画素と所定の位置関係にある第2色成分画素の画素信号を用いて、隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号を生成する第2の仮想画素信号生成手段とをさらに設けるようにさせることができ、関係情報生成手段には、第1の仮想画素と着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報と、第2の仮想画素と隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報より、複数の第1の画素および着目画素との画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成させるようにすることができる。
前記コンポーネント信号に変換された着目画素の画素信号を表示する表示手段をさらに設けるようにさせることができる。
【0016】
本発明の画像情報変換方法は、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号を抽出する第1の抽出ステップと、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成ステップと、色成分の関係情報毎に、着目画素をクラスに分類するクラス分類ステップと、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号を抽出する第2の抽出ステップと、第2の画素の画素信号、クラス毎に設定された所定の係数とを積和演算し、着目画素の画素信号を変換する着目画素信号変換ステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の第1の記録媒体のプログラムは、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号の抽出を制御する第1の抽出制御ステップと、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、色成分の関係情報に毎に、着目画素のクラスへの分類を制御するクラス分類制御ステップと、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号の抽出を制御する第2の抽出制御ステップと、第2の画素の画素信号と、クラス毎に設定された所定の係数との積和演算による、着目画素の画素信号への変換を制御する着目画素信号変換制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0018】
本発明の第1のプログラムは、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号の抽出を制御する第1の抽出制御ステップと、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、色成分の関係情報に毎に、着目画素のクラスへの分類を制御するクラス分類制御ステップと、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号の抽出を制御する第2の抽出制御ステップと、第2の画素の画素信号と、クラス毎に設定された所定の係数との積和演算による、着目画素の画素信号への変換を制御する着目画素信号変換制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0023】
本発明の係数算出装置は、入力された画像信号よりコンポジット信号を生成するコンポジット信号生成手段と、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号を抽出する第1の抽出手段と、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成手段と、色成分の関係情報毎に、着目画素をクラスに分類するクラス分類手段と、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号を抽出する第2の抽出手段と、第2の画素の画素信号と入力された画像信号とを用いた正規方程式より、クラス毎に係数を算出する算出手段とを備えることを特徴とする。
【0024】
本発明の係数データは、前記係数算出装置により算出された係数からなることを特徴とする。
【0025】
本発明の係数データ記憶装置は、前記係数算出装置により算出された係数からなる係数データを記憶することを特徴とする。
【0026】
本発明の第の記録媒体は、前記係数算出装置により算出された係数からなる係数データが記録されていることを特徴とする。
【0027】
本発明の係数算出方法は、入力された画像信号よりコンポジット信号を生成するコンポジット信号生成ステップと、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号を抽出する第1の抽出ステップと、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成ステップと、色成分の関係情報毎に、着目画素をクラスに分類するクラス分類ステップと、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号を抽出する第2の抽出ステップと、第2の画素の画素信号と入力された画像信号とを用いた正規方程式より、クラス毎に係数を算出する算出ステップとを含むことを特徴とする。
【0028】
本発明の第の記録媒体のプログラムは、入力された画像信号よりコンポジット信号の生成を制御するコンポジット信号生成制御ステップと、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号の抽出を制御する第1の抽出制御ステップと、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、色成分の関係情報毎に、着目画素のクラスへの分類を制御するクラス分類制御ステップと、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号の抽出を制御する第2の抽出制御ステップと、第2の画素の画素信号と入力された画像信号とを用いた正規方程式より、クラス毎に係数の算出を制御する算出制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0029】
本発明の第のプログラムは、入力された画像信号よりコンポジット信号の生成を制御するコンポジット信号生成制御ステップと、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号の抽出を制御する第1の抽出制御ステップと、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、色成分の関係情報毎に、着目画素のクラスへの分類を制御するクラス分類制御ステップと、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号の抽出を制御する第2の抽出制御ステップと、第2の画素の画素信号と入力された画像信号とを用いた正規方程式より、クラス毎に係数の算出を制御する算出制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0030】
本発明の画質劣化箇所検出装置は、コンポジット信号より、着目画素が有するクロマ成分としての第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号を抽出する第1の色成分画素信号抽出手段と、コンポジット信号より、着目画素に隣接する隣接画素が有するクロマ成分としての第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号を抽出する第2の色成分画素信号抽出手段と、着目画素と所定の位置関係にある第1色成分画素の画素信号を用いて、着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号を生成する第1の仮想画素信号生成手段と、隣接画素と所定の位置関係にある第2色成分画素の画素信号を用いて、隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号を生成する第2の仮想画素信号生成手段と、第1の仮想画素と着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報を生成する第1の相関情報生成手段と、第2の仮想画素と隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報を生成する第2の相関情報生成手段と、第1の相関情報と第2の相関情報より、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成手段と、色成分の関係情報が所定のパターンであるか否かにより、着目画素、または、着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じるか否かを判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
【0031】
前記第1の仮想画素信号生成手段には、着目画素と所定の位置関係にあり、着目画素の画素信号と同位相、または、逆位相の第1色成分画素の画素信号を用いて、着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号を生成させるようにすることができる。
【0032】
前記第1の相関情報と第2の相関情報を、それぞれに設定された所定の閾値と比較する比較手段をさらに設けるようにさせることができ、判定手段には、比較手段による比較結果において、第1の相関情報、および、第2の相関情報のうちのいずれか一方が、それぞれに設定された所定の閾値より大きい場合、前記色成分の関係情報が所定のパターンであるとみなし、着目画素、または、着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じるか否かを判定させるようにすることができる。
【0033】
前記第1の仮想画素信号生成手段には、着目画素と所定の位置関係にある第1色成分画素の画素信号を用いて、線形補間により着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号を生成させるようにすることができ、第2の仮想画素信号生成手段には、隣接画素と所定の位置関係にある第2色成分画素の画素信号を用いて、線形補間により隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号を生成させるようにすることができる。
【0034】
前記第1の仮想画素信号生成手段には、コンポジット信号より第1の仮想画素と同位相の複数の第3の画素の画素信号を抽出する第3の抽出手段と、第1色成分画素および第1の仮想画素の画素間の差分の大小を示すパターンからなる、第3の相関情報を生成する他の第3の相関情報生成手段と、第3の相関情報毎に、第1の仮想画素を第1のクラスに分類する第1のクラス分類手段とをさらに設けるようにさせることができ、第3の画素の画素信号、第1のクラス毎に設定されている係数とを積和演算し、第1の仮想画素の画素信号を生成させるようにすることができ、第2の仮想画素信号生成手段には、コンポジット信号より第2の仮想画素と同位相の複数の第4の画素の画素信号を抽出する第4の抽出手段と、第2色成分画素および第2の仮想画素の画素間の差分の大小を示すパターンからなる、第4の相関情報を生成する第4の相関情報生成手段と、第4の相関情報毎に、第2の仮想画素を第2のクラスに分類する第2のクラス分類手段とをさらに設けるようにさせることができ、第4の画素の画素信号、第2のクラス毎に設定されている係数とを積和演算させ、第2の仮想画素の画素信号を生成させるようにすることができる。
【0035】
本発明の画質劣化箇所検出方法は、コンポジット信号より、着目画素が有するクロマ成分としての第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号を抽出する第1の色成分画素信号抽出ステップと、コンポジット信号より、着目画素に隣接する隣接画素が有するクロマ成分としての第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号を抽出する第2の色成分画素信号抽出ステップと、着目画素と所定の位置関係にある第1色成分画素の画素信号を用いて、着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号を生成する第1の仮想画素信号生成ステップと、隣接画素と所定の位置関係にある第2色成分画素の画素信号を用いて、隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号を生成する第2の仮想画素信号生成ステップと、第1の仮想画素と着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報を生成する第1の相関情報生成ステップと、第2の仮想画素と隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報を生成する第2の相関情報生成ステップと、第1の相関情報と第2の相関情報より、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成ステップと、色成分の関係情報が所定のパターンであるか否かにより、着目画素、または、着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じるか否かを判定する判定ステップとを含むことを特徴とする。
【0036】
本発明の第の記録媒体のプログラムは、コンポジット信号より、着目画素が有するクロマ成分としての第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号の抽出を制御する第1の色成分画素信号抽出制御ステップと、コンポジット信号より、着目画素に隣接する隣接画素が有するクロマ成分としての第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号の抽出を制御する第2の色成分画素信号抽出制御ステップと、着目画素と所定の位置関係にある第1色成分画素の画素信号を用いて、着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号の生成を制御する第1の仮想画素信号生成制御ステップと、隣接画素と所定の位置関係にある第2色成分画素の画素信号を用いて、隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号の生成を制御する第2の仮想画素信号生成制御ステップと、第1の仮想画素と着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報の生成を制御する第1の相関情報生成制御ステップと、第2の仮想画素と隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報の生成を制御する第2の相関情報生成制御ステップと、第1の相関情報と第2の相関情報より、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、色成分の関係情報が所定のパターンであるか否かにより、着目画素、または、着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じるか否かの判定を制御する判定制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0037】
本発明の第のプログラムは、コンポジット信号より、着目画素が有するクロマ成分としての第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号の抽出を制御する第1の色成分画素信号抽出制御ステップと、コンポジット信号より、着目画素に隣接する隣接画素が有するクロマ成分としての第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号の抽出を制御する第2の色成分画素信号抽出制御ステップと、着目画素と所定の位置関係にある第1色成分画素の画素信号を用いて、着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号の生成を制御する第1の仮想画素信号生成制御ステップと、隣接画素と所定の位置関係にある第2色成分画素の画素信号を用いて、隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号の生成を制御する第2の仮想画素信号生成制御ステップと、第1の仮想画素と着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報の生成を制御する第1の相関情報生成制御ステップと、第2の仮想画素と隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報の生成を制御する第2の相関情報生成制御ステップと、第1の相関情報と第2の相関情報より、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、色成分の関係情報が所定のパターンであるか否かにより、着目画素、または、着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じるか否かの判定を制御する判定制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0038】
本発明の画像情報変換装置および方法、並びにプログラムにおいては、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号が抽出され、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報が生成され、色成分の関係情報毎に、着目画素がクラスに分類され、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号が抽出され、第2の画素の画素信号と、クラス毎に設定された所定の係数とが積和演算され、着目画素の画素信号が変換される。
【0040】
本発明の係数算出装置および方法、並びにプログラムにおいては、入力された画像信号よりコンポジット信号が生成され、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号が抽出され、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報が生成され、色成分の関係情報毎に、着目画素がクラスに分類され、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号が抽出され、第2の画素の画素信号と入力された画像信号とを用いた正規方程式より、クラス毎に係数が算出される。
【0041】
本発明の画質劣化箇所検出装置および方法、並びにプログラムにおいては、コンポジット信号より、着目画素が有するクロマ成分としての第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号が抽出され、コンポジット信号より、着目画素に隣接する隣接画素が有するクロマ成分としての第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号が抽出され、着目画素と所定の位置関係にある第1色成分画素の画素信号が用いられて、着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号が生成され、隣接画素と所定の位置関係にある第2色成分画素の画素信号が用いられて、隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号が生成され、第1の仮想画素と着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報が生成され、第2の仮想画素と隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報が生成され、第1の相関情報と第2の相関情報より、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報が生成され、色成分の関係情報が所定のパターンであるか否かにより、着目画素、または、着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じるか否かが判定される。
【0042】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明を適用したテレビジョン受像機の一実施の形態の構成を示すブロック図であり、図1,図2における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0043】
この構成においては、VIF回路3とマトリクス回路6の間に、クラス分類適応処理回路21が配置されている。このクラス分類適応処理回路21は、VIF回路3より入力されたNTSC方式のコンポジット映像信号から、輝度信号Yと色差信号R−Y,B−Y信号からなるコンポーネント信号を、クラス分類適応処理により直接生成する。コンポジット映像信号からコンポーネント信号を予測生成するための予測係数は、コンポーネント信号を教師画像とし、そのコンポーネント信号をNTSC変調して作成したNTSC信号を生徒画像とした学習により生成される。そして、その予測係数を用いて、マッピング(予測演算処理)によりコンポーネント信号が生成される。
【0044】
図4は、クラス分類適応処理回路21の構成例を表している。VIF回路3より出力されたNTSC方式のコンポジット映像信号は、領域抽出部51と領域抽出部55に供給される。領域抽出部51は、入力されたコンポジット映像信号から、クラス分類を行うために必要な画素(クラスタップ(パターンの検出に必要な演算に用いる画素を含む))(図6)を抽出し、パターン検出部52に出力する。パターン検出部52は、入力されたクラスタップを基にコンポジット映像信号のパターンを検出する。
【0045】
クラスコード決定部53は、パターン検出部52で検出されたパターンに基づいて、クラスコードを決定し、係数メモリ54、および、領域抽出部55に出力する。係数メモリ54は、予め学習により求められたクラス毎の予測係数を記憶しており、クラスコード決定部53より入力されたクラスコードに対応する予測係数を読み出し、予測演算部56に出力する。なお、係数メモリ54の予測係数の学習処理については、図8の学習装置のブロック図を参照して後述する。
【0046】
領域抽出部55は、クラスコード決定部53より入力されたクラスコードに基づいて、VIF回路3より入力されたコンポジット映像信号から、コンポーネント信号の予測生成に必要な画素(予測タップ)(図7)をクラスコードに対応して抽出し、予測演算部56に出力する。予測演算部56は、領域抽出部55より入力される予測タップに対して、係数メモリ54より入力された予測係数を乗算し、コンポーネント信号の1つである輝度信号Yを生成する。
【0047】
より詳細には、係数メモリ54は、クラスコード決定部53より供給されるクラスコードに対応する予測係数を、予測演算部56に出力する。予測演算部56は、領域抽出部55より供給されるNTSC方式のコンポジット映像信号の所定の画素位置の画素値から抽出された予測タップと、係数メモリ54より供給された予測係数とを用いて、以下の式(1)に示す積和演算を実行することにより、コンポーネント信号を求める(予測推定する)。
【0048】
y=w1×x1+w2×x2+・・・・+wn×xn・・・(1)
ここで、yは、着目画素である。また、x1 ,‥‥,xnが各予測タップであり、w1 ,・・・・,wn が各予測係数である。
【0049】
なお、図示は省略するが、コンポーネント信号のうち、他の色差信号R−Yと色差信号B−Yを生成するための回路も同様に構成されている。その構成は、図4に示した場合と同様であり、係数メモリ54に記憶されている係数が、図4に示した場合においては、輝度信号Yを生成するための予測係数であるが、色差信号R−YまたはB−Yを生成する場合、色差信号R−YまたはB−Yを生成するための予測係数が記憶されることになる。
【0050】
次に、図5のフローチャートを参照して、この図3で示したテレビジョン受像機がコンポジット映像信号をコンポーネント信号に変換し、表示デバイス7に表示させる処理について説明する。
【0051】
ステップS1において、チューナ2は、アンテナ1を介して所定の周波数の信号を受信し、復調してVIF回路3に出力する。ステップS2において、VIF回路3は、入力された信号によりNTSC方式のコンポジット信号を生成して、クラス分類適応処理回路21に出力する。
【0052】
ステップS3において、クラス分類適応処理回路21の領域抽出部51は、入力されたコンポジット信号よりクラスタップとなる画素と共に、パターン検出に必要な画素の情報を抽出して、パターン検出部52に出力する。このクラスタップは、例えば、図6Aで示すように、所定のフィールドの5個の画素VO,VA乃至VDと、図6Bで示すように、1フレーム(2フィールド)前の着目画素VOに対応する画素VEの合計6個の画素とされる。
【0053】
ステップS4において、パターン検出部52は、パターン検出処理を実行し、入力されたクラスタップに基づいて、クラスコードを決定するためのパターンを検出し、クラスコード決定部53に出力する。パターン検出部52の詳細と、パターン検出処理については後述する。
【0054】
ステップS5において、クラスコード決定部53は、パターン検出部52により検出されたパターンに基づいてクラスコードを決定し、係数メモリ54、および、領域抽出部55に出力する。
【0055】
ステップS6において、係数メモリ54は、クラスコードに基づいて、予め学習処理により決定された予測係数を読み出し、予測演算部56に出力すると共に、領域抽出部55は、クラスコード決定部53より入力されたクラスコードに対応して、コンポジット信号より予測タップを抽出し、予測演算部56に出力する。この予測タップは、例えば、図7で示すように、着目画素VOを含むその近傍の11個の画素と、1フレーム前の画素VEを中心とする11個の画素、並びに、直流のオフセット成分の合計23個の値を抽出する。従って、この場合、係数メモリ54には、1つのクラスについて23個の係数が用意されていることになる。
【0056】
ステップS7において、予測演算部56は、領域抽出部55より入力された予測タップを、予測係数を用いて演算し、コンポーネント信号を生成してマトリクス回路6に出力する。今の場合、予測演算部56は、領域抽出部55より入力された23個の予測タップの値に対して、係数メモリ54より入力された23個の予測係数をそれぞれ積和演算して、着目画素VOに対応する輝度信号Yを生成する。ステップS8において、マトリクス回路6は、コンポーネント信号をRGB信号に変換して、表示デバイス7に表示させる。
【0057】
ステップS9において、全ての画素について信号が変換されたか否かが判定され、全ての画素について信号が変換されていないと判定された場合、その処理は、ステップS3に戻る。すなわち、全ての画素の信号が変換されるまで、ステップS3乃至S9の処理が繰り返される。ステップS9において、全ての画素について信号が処理された(変換された)と判定された場合、その処理は、終了する。
【0058】
以上の処理により、クラスコードに対応した予測タップを用いて予測演算するので、画素毎に最適な予測タップによる予測演算処理が可能となり、コンポジット信号からコンポーネント信号への変換における画質劣化を低減することが可能となる。
【0059】
尚、図6,図7で示したクラスタップ、および、予測タップは、本発明においては、実際に使用されるものとは異なる例であるが、表示処理の概要を説明する上で、便宜的に使用した例である。
【0060】
次に、図8を参照して、係数メモリ54に記憶されている予測係数を決定するための学習装置(予測係数演算装置)について説明する。
【0061】
NTSCエンコーダ71には、教師画像としての輝度信号Y、色差信号R−Y,B−Yからなるコンポーネント信号が入力される。NTSCエンコーダ71は、入力されたコンポーネント信号に含まれる輝度信号Yに、色差信号R−Y,B−Yから求められるI信号とQ信号を重畳して、生徒画像としてのNTSC方式のコンポジット映像信号を生成し、領域抽出部72と領域抽出部75に出力する。領域抽出部72は、入力されたコンポジット映像信号からクラスタップを抽出し、パターン検出部73に出力する。パターン検出部73は、入力されたクラスタップのパターンを検出し、検出結果をクラスコード決定部74に出力する。クラスコード決定部74は、入力されたパターンに対応するクラスを決定し、そのクラスコードを領域抽出部75、および、正規方程式生成部76に出力する。
【0062】
領域抽出部75は、クラスコード決定部74より入力されたクラスコードに基づいて、NTSCエンコーダ71より入力されたコンポジット映像信号から予測タップを抽出し、正規方程式生成部76に出力する。以上の領域抽出部72、パターン検出部73、クラスコード決定部74、および領域抽出部75は、図4のクラス分類適応処理回路21の領域抽出部51、パターン検出部52、クラスコード決定部53、および、領域抽出部55と、基本的に同様の構成と機能を有するものである。
【0063】
正規方程式生成部76は、クラスコード決定部74より入力された全てのクラスに対して、クラス毎に、領域抽出部75より入力される生徒画像の予測タップと、教師画像としてのコンポーネント信号の輝度信号Yとから正規方程式を生成し、係数決定部77に出力する。係数決定部77は、必要な数の正規方程式が正規方程式生成部76より供給されてきたとき、例えば最小自乗法を用いて正規方程式を解き、上述の予測係数w1 ,・・・・,wnを演算し、決定すると共に、演算により求めた予測係数をメモリ78に供給し、記憶させる。
【0064】
ここで、正規方程式について説明する。上述の式(1)において、学習前は予測係数w1,・・・・,wn が未定係数である。学習は、クラス毎に複数の教師画像を入力することによって行う。教師画像の種類数をmと表記する場合、式(1)から、以下の式(2)が設定される。
yk =w1×xk1+w2×xk2+・・・・+wn×xkn・・・(2)
【0065】
ここで、kは、k=1,2,・・・・,mである。m>nの場合、予測係数w1,・・・・,wnは一意に決まらない。そこで、誤差ベクトルeの要素ekを以下の式(3)で定義して、式(4)によって定義される誤差ベクトルeが最小となるように予測係数が定められるようにする。すなわち、例えば、いわゆる最小自乗法によって予測係数が一意に決定される。
【0066】
ek=yk−{w1×xk1+w2×xk2+・・・・+wn×xkn}・・・(3)
【0067】
【数1】
Figure 0003777599
【0068】
式(4)のe^2(eの2乗)を最小とする各予測係数wiは、e^2を予測係数wi(i=1,2・・・・)で偏微分した式(5)に変形し、iの各値について偏微分値が0となるものとして計算される。
【0069】
【数2】
Figure 0003777599
【0070】
式(5)から各予測係数wiを定める具体的な手順について説明する。式(6),式(7)のようにXji,Yiを定義するとき、式(5)は、式(8)の行列式の形に変形される。
【0071】
【数3】
Figure 0003777599
【数4】
Figure 0003777599
【数5】
Figure 0003777599
【0072】
この式(8)が、一般に正規方程式と呼ばれるものである。ここで、Xji(j,i=1,2・・・・n),およびYi (i=1,2・・・・n)は、教師画像、および、生徒画像に基づいて計算される。すなわち、正規方程式生成部76は、XjiおよびYiの値を算出して正規方程式からなる式(8)を決定する。さらに、係数決定部77は、式(8)を解いて各予測係数wiを決定する。
【0073】
ここで、図9のフローチャートを参照して、図8の学習装置が予測係数を学習する処理について説明する。
【0074】
ステップS21において、教師画像としてのコンポーネント信号がNTSCエンコーダ71、および、正規方程式生成部76に入力される。ステップS22において、NTSCエンコーダ71は、入力されたコンポーネント信号よりNTSC方式のコンポジット信号からなる生徒画像を生成して領域抽出部72,75に出力する。ステップS23において、領域抽出部72は、生徒画像のクラスタップとなる画素を抽出してパターン検出部73に出力する。
【0075】
ステップS24において、パターン検出部73は、パターン検出処理を実行し、クラスタップよりクラスコードを決定するためのパターンを検出し、クラスコード決定部74に出力する。パターン検出部73の処理は、上述のパターン検出部52と同様であり、その詳細については後述する。
【0076】
ステップS25において、クラスコード決定部74は、パターン検出部73により検出されたパターンに基づいてクラスコードを決定し、領域抽出部75、および、正規方程式生成部76に出力する。
【0077】
ステップS26において、領域抽出部75は、クラスコード決定部74より入力されたクラスコードに基づいて、生徒画像の予測タップを抽出して正規方程式生成部76に出力する。
【0078】
ステップS27において、正規方程式生成部76は、クラスコード決定部74より入力されたクラスコード、領域抽出部75より入力された予測タップ、および、教師画像として入力されたコンポーネント信号から上述の式(8)で示した正規方程式を生成し、クラスコード決定部74より入力されたクラスコードと共に係数決定部77に出力する。
【0079】
ステップS28において、係数決定部77は、上述の式(8)からなる正規方程式を解いて、予測係数を決定し、クラスコードに対応付けてメモリ78に記憶させる。
【0080】
ステップS29において、全ての画素について処理が施されたか否かが判定され、全ての画素について処理が施されていないと判定された場合、その処理は、ステップS23に戻る。すなわち、全ての画素の処理が終了されるまで、ステップS23乃至S29の処理が繰り返される。ステップS29において、全ての画素について処理が施されたと判定された場合、その処理は、終了する。
【0081】
以上の処理により、クラスコードに対応した予測タップを用いて予測係数を演算するので、画素毎に最適な予測タップによる予測係数を設定することが可能となり、コンポジット信号からコンポーネント信号への変換における画質劣化を低減することが可能となる。
【0082】
尚、以上の例においては、コンポジット映像信号からコンポーネント映像信号を生成するようにしたが、例えば、図10で示すように、図3のクラス分類適応処理回路21とマトリクス回路6を合成して、クラス分類適応処理回路81を構成し、VIF回路3の出力するコンポジット映像信号から、原色RGB信号を直接生成するようにすることもできる。この場合においても、クラス分類適応処理回路81の構成は、クラス分類適応処理回路21と同様であるが、係数メモリ54に記憶される予測係数を決定する学習処理における生徒画像は、コンポジット信号であるが、教師画像は、原色RGB信号となり、決定される予測係数も原色RGB信号に対応したものとなる。
【0083】
次に、図11を参照して、図4のパターン検出部52の詳細な構成について説明する。尚、図8を参照して、説明した学習装置におけるパターン検出部73についても同様の構成である。
【0084】
着目画素選択部91は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素のうち、これから処理しようとする着目画素を選択し、その画素値を着目画素上側画素導出部94、着目画素下側画素導出部95、および、大小比較部100,101に出力する。
【0085】
左側隣接画素選択部92は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素のうち、これから処理しようとする着目画素の左側に隣接する画素を選択し、その画素値を左側隣接画素上側画素導出部96、左側隣接画素下側画素導出部97、および、大小比較部102,103に出力する。
【0086】
右側隣接画素選択部93は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素のうち、これから処理しようとする着目画素の右側に隣接する画素を選択し、その画素値を右側隣接画素上側画素導出部98、右側隣接画素下側画素導出部99、および、大小比較部104,105に出力する。
【0087】
着目画素上側画素導出部94は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、着目画素選択部91より入力された着目画素の画素値より、着目画素の上側に位置する画素の画素値を仮想的に導出し、大小比較部100に出力する。すなわち、図12で示す画素P1が着目画素である場合、着目画素上側画素導出部94は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、着目画素選択部91より入力された着目画素の画素値より、着目画素の上側に位置する、着目画素P1と同一フィールド内の同位相の画素P4の画素値を導出して、大小比較部100に出力する。その導出方法については、後述する。
【0088】
着目画素下側画素導出部95は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、着目画素選択部91より入力された着目画素の画素値より、着目画素の下側に位置する画素の画素値を仮想的に導出し、大小比較部101に出力する。すなわち、図12で示す画素P1が着目画素である場合、着目画素下側画素導出部95は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、着目画素選択部91より入力された着目画素の画素値より、着目画素の下側に位置する、着目画素P1と同一フィールド内の同位相の画素P7の画素値を導出して、大小比較部101に出力する。
【0089】
左側隣接画素上側画素導出部96は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、左側隣接画素選択部92より入力された着目画素の左側隣接画素の画素値より、左側隣接画素の上側に位置する画素の画素値を仮想的に導出し、大小比較部102に出力する。すなわち、図12で示す画素P2が着目画素の左側隣接画素である場合、左側隣接画素上側画素導出部96は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、左側隣接画素選択部92より入力された着目画素の左側隣接画素の画素値より、左側隣接画素の上側に位置する、左側隣接画素P2と同一フィールド内の同位相の画素P5の画素値を導出して、大小比較部102に出力する。
【0090】
左側隣接画素下側画素導出部97は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、左側隣接画素選択部92より入力された着目画素の左側隣接画素の画素値より、左側隣接画素の下側に位置する画素の画素値を仮想的に導出し、大小比較部103に出力する。すなわち、図12で示す画素P2が着目画素の左側隣接画素である場合、左側隣接画素下側画素導出部97は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、左側隣接画素選択部92より入力された着目画素の左側隣接画素の画素値より、左側隣接画素の下側に位置する、左側隣接画素P2と同一フィールド内の同位相の画素P8の画素値を導出して、大小比較部103に出力する。
【0091】
右側隣接画素上側画素導出部98は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、右側隣接画素選択部93より入力された着目画素の右側隣接画素の画素値より、右側隣接画素の上側に位置する画素の画素値を仮想的に導出し、大小比較部104に出力する。すなわち、図12で示す画素P3が着目画素の右側隣接画素である場合、右側隣接画素上側画素導出部98は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、右側隣接画素選択部93より入力された着目画素の右側隣接画素の画素値より、右側隣接画素の上側に位置する、右側隣接画素P3と同一フィールド内の同位相の画素P6の画素値を導出して、大小比較部104に出力する。
【0092】
右側隣接画素下側画素導出部99は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、右側隣接画素選択部92より入力された着目画素の右側隣接画素の画素値より、右側隣接画素の下側に位置する画素の画素値を仮想的に導出し、大小比較部105に出力する。すなわち、図12で示す画素P3が着目画素の右側隣接画素である場合、右側隣接画素下側画素導出部98は、領域抽出部51より入力されたクラスタップとしての各画素の画素値と、右側隣接画素選択部93より入力された着目画素の右側隣接画素の画素値より、右側隣接画素の下側に位置する、右側隣接画素P3と同一フィールド内の同位相の画素P9の画素値を導出して、大小比較部105に出力する。
【0093】
大小比較部100は、着目画素選択部91より入力された着目画素の画素値と、着目画素上側画素導出部94より入力された着目画素上側画素の画素値との差分の絶対値を求め、所定の閾値と比較し閾値よりも大きいとき、パターン出力部106に1を出力し、逆に、着目画素上側画素の画素値と、着目画素の画素値との差分の絶対値が、所定の閾値よりも小さいとき、パターン出力部106に0を出力する。上記の所定の閾値としては、経験的に5前後が適当であることがわかっているが、それ以外の値であっても良く、大小比較部101乃至105も同様である。
【0094】
大小比較部101は、着目画素選択部91より入力された着目画素の画素値と、着目画素下側画素導出部95より入力された着目画素下側画素の画素値との差分の絶対値を求め、所定の閾値と比較し閾値よりも大きいとき、パターン出力部106に1を出力し、逆に、着目画素下側画素の画素値と、着目画素の画素値との差分の絶対値が、所定の閾値よりも小さいとき、パターン出力部106に0を出力する。
【0095】
大小比較部102は、左側隣接画素選択部92より入力された着目画素の左側に隣接する左側隣接画素の画素値と、左側隣接画素上側画素導出部96より入力された左側隣接画素上側画素の画素値との差分の絶対値を求め、所定の閾値と比較し閾値よりも大きいとき、パターン出力部106に1を出力し、逆に、左側隣接画素上側画素の画素値と、左側隣接画素の画素値との差分の絶対値が、所定の閾値よりも小さいとき、パターン出力部106に0を出力する。
【0096】
大小比較部103は、左側隣接画素選択部92より入力された着目画素の左側に隣接する左側隣接画素の画素値と、左側隣接画素下側画素導出部97より入力された左側隣接画素下側画素の画素値との差分の絶対値を求め、所定の閾値と比較し閾値よりも大きいとき、パターン出力部106に1を出力し、逆に、左側隣接画素上側画素の画素値と、左側隣接画素の画素値との差分の絶対値が、所定の閾値よりも小さいとき、パターン出力部106に0を出力する。
【0097】
大小比較部104は、右側隣接画素選択部93より入力された着目画素の右側に隣接する右側隣接画素の画素値と、右側隣接画素上側画素導出部98より入力された右側隣接画素上側画素の画素値との差分の絶対値を求め、所定の閾値と比較し閾値よりも大きいとき、パターン出力部106に1を出力し、逆に、右側隣接画素上側画素の画素値と、右側隣接画素の画素値との差分の絶対値が、所定の閾値よりも小さいとき、パターン出力部106に0を出力する。
【0098】
大小比較部105は、右側隣接画素選択部93より入力された着目画素の右側に隣接する右側隣接画素の画素値と、右側隣接画素下側画素導出部99より入力された右側隣接画素下側画素の画素値との差分の絶対値を求め、所定の閾値と比較し閾値よりも大きいとき、パターン出力部106に1を出力し、逆に、右側隣接画素下側画素の画素値と、右側隣接画素の画素値との差分の絶対値が、所定の閾値よりも小さいとき、パターン出力部106に0を出力する。
【0099】
尚、以上の大小比較部100乃至105において出力される値は、大小関係と入れ替えられていても構わない。
【0100】
パターン出力部106は、大小比較部100乃至105より入力された2値化情報からパターンを形成し、パターン検出部52に出力する。すなわち、それぞれ大小比較部100乃至105が比較する各画素間の差分の絶対値が閾値より大きい場合、1が、逆に、差分が閾値よりも小さい場合、0がそれぞれ出力されるので、例えば、図12の場合、着目画素P1を中心として、左側隣接画素上側画素P5と左側隣接画素P2、左側隣接画素下側画素P8と左側隣接画素P2、着目画素P1と着目画素上側画素P4、着目画素P1と着目画素下側画素P7、右側隣接画素上側画素P6と右側隣接画素P3、および、右側隣接画素下側画素P9と右側隣接画素P3のそれぞれの比較結果から構成される6ビットのパターン情報が出力されることになる。
【0101】
このようにパターン検出部52により検出されるクラスタップのパターンは、着目画素を中心とした水平方向に並ぶ3個の画素について、各々の上下方向の画素値の大小関係を示すものとなる。本発明のパターン検出部52は、このように上下方向の画素値の大小関係から構成されるパターンにより、コンポジット信号からコンポーネント信号に変換される際に生じる画質劣化の発生のし易さに応じたパターンを構成することができ、このようなパターン毎の予測係数を構成することで、従来上下方向に色変化がある際に生じやすかった画質劣化を抑制しつつ、クラス分類適応処理によりコンポジット信号をコンポーネント信号に変換させることを可能としている。
【0102】
その原理は、以下のような画質劣化の性質を利用したものである。すなわち、これまで、例えば、放送信号の送信時にコンポーネント信号をコンポジット信号に変換して送信し、これを受信して、再びコンポジット信号からコンポーネント信号へ変換する場合においては、垂直方向に色の変化が生じる箇所に画質劣化が生じることが経験的に確認されている。これは、例えば、図13Aで示すように、上側に赤色、下側に黄色と言った垂直方向の色の変化がある場合、または、図13Bで示すように、上側に茶色、下側に青色と言った垂直方向の色の変化がある場合などが顕著な例である。
【0103】
例えば、図14A(図13Aと同様)で示すように、上側に赤色、下側に黄色と言った垂直方向の色の変化があるコンポーネント信号を、コンポジット信号に変換し、再びコンポーネント信号に変換すると図14(B)で示すように、その境界付近にドット妨害などの画質劣化箇所が顕著に発生する。
【0104】
この画質劣化箇所を検証した結果、垂直方向に色の変化がある場合、特徴的な現象が生じることが確認された。
【0105】
すなわち、図15Aで示すように、例えば、画質劣化箇所が発生する元画像(教師画像)の輝度信号Yの上側に赤色が、下側に黄色が表示されるとき、その画素値は、上側の左から順に、赤色の画素値が、99,92,91,88,87,88、黄色の画素値が、106,107,108,150,154,156とする。
【0106】
このとき、元画像のQ信号とI信号は、図15B,Cで示すようになる。すなわち、図15Bで示すように、元画像のQ信号から各画素値は、図中上側左から右に向かって、赤色の画素値が、177,177,177,178,179,179、黄色の画素値が、171,171,171,169,169,169となり、境界上では、(赤色の画素値,黄色の画素値)=(178,171),(179,171)、および(179,171)となり、その差分の絶対値は、それぞれ7(=|178−171|),8(=|179−171|),8(=|179−171|)となり、所定の値以上の差が生じていない。尚、以下においては、各画素値は、0乃至255により示されるものとし、画素値の差分の絶対値が閾値(例えば、10)以上であるとき、画素間で変化が生じているものとする。
【0107】
一方、図15Cで示すように、元画像のI信号から各画素値は、図中上側左から右に向かって、赤色の画素値が、154,154,154,154,155,155、黄色の画素値が、133,134,134,112,112,112となり、境界上では、(赤色の画素値,黄色の画素値)=(154,133),(155,134)、および(155,134)となり、その差分の絶対値は、それぞれ11(=|154−133|),11(=|155−134|),11(=|155−134|)となり、画素間の差が生じている。
【0108】
また、図16Aで示すように、画質劣化箇所が発生する元画像(教師画像)の輝度信号Yの上側に茶色が、下側に青色が表示されるとき、その画素値は、例えば、上側の左から右に向かって順に、茶色の画素値が、91,97,105,89,89,92、青色の画素値が、18,16,17,28,28,28とする。
【0109】
このとき、元画像のQ信号とI信号は、図16B,Cで示すようになる。すなわち、図16Bで示すように、元画像のQ信号から各画素値は、図中上側左から右に向かって、茶色の画素値が、165,167,169,149,147,145、青色の画素値が、112,111,110,115,115,115となり、境界上では、(茶色の画素値,青色の画素値)=(149,112),(147,111)、および(145,110)となり、その差分の絶対値は、それぞれ37(=|149−112|),36(=|147−111|),35(=|145−111|)となり、画素間に差が生じている。
【0110】
一方、図16Cで示すように、元画像のI信号から各画素値は、図中上側左から右に向かって、茶色の画素値が、129,129,130,136,137,138、青色の画素値が、144,145,145,144,144,144となり、境界上では、(茶色の画素値,青色の画素値)=(136,144),(137,145)、および(138,145)となり、その差分の絶対値は、それぞれ8(=|144−136|),8(=|145−137|),7(=|145−138|)であり、画素間の差は生じない。
【0111】
図15,図16で示すように、画質劣化の生じる色変化が上下方向に存在する場合、I信号とQ信号のいずれかの境界付近で画素値に画素間の変化が生じる(差分の絶対値が大きくなる)ことが確認される。
【0112】
さらに、図17乃至図28は、その他の色変化が上下方向に存在するときに画質劣化が生じる例を示している。図17乃至図28で示すように、画質劣化が生じる、上下方向に色の変化が存在する画像では、輝度信号Yの境界上の変化とは無関係に、I信号の画素値について上下方向の変化があり、Q信号の画素値について上下方向の変化がないか、または、I信号の画素値について上下方向の変化がなく、Q信号の画素値について上下方向の変化がある状態となることが確認されている。
【0113】
従って、上述のように、I信号の画素値について上下方向の変化があり、Q信号の画素値について上下方向の変化がないか、または、I信号の画素値について上下方向の変化がなく、Q信号の画素値について上下方向の変化がある状態となる映像信号は、その境界付近で画質劣化が生じる可能性があると言える。
【0114】
以上のような、上下方向に色変化の生じる境界付近の画素の特性から各画素に画質劣化が生じる条件は、パターン検出部52(または、73)により生成されるパターンを用いると、図29乃至図32で示すものとなる。ここで、図29A,B乃至図32A,Bは、原画像の着目画素のI信号およびQ信号について、それぞれその上下の画素値との差分の絶対値の関係を示しており、図中Bは、原画像の着目画素を、Aは、原画像の着目画素の上側の着目画素上側画素を、Cは、原画像の着目画素の下側の着目画素下側画素をそれぞれ示し、図中の大小は、それぞれの画素値の差分の絶対値の大小、すなわち、変化の有無(差が生じたか否か)を示している。
【0115】
NTSC信号は、輝度信号YにI信号またはQ信号が重畳(加算、または、減算)された信号であり、それぞれの組み合わせからY+I、Y−I、Y+Q、および、Y−Qの4個(4位相)の信号が存在する。このため、原画像の着目画素の信号についても、図29C,図30Cで示すように、原画像の着目画素が、輝度信号YにI信号が加算されたものである場合、図29D,図30Dで示すように、原画像の着目画素が、輝度信号YからI信号が減算されたものである場合、図31C,図32Cで示すように、原画像の着目画素が、輝度信号YにQ信号が加算されたものである場合、図31D,図32Dで示すように原画像の着目画素が輝度信号YからI信号が減算されたものである場合の合計4つの場合が存在する。
【0116】
例えば、図29の場合、図29Aで示すように、原画像の着目画素のI信号について、原画像の着目画素の上側の画素との差分の絶対値が大きく、下側の画素との差分の絶対値が小さい。さらに、図29Bで示すように、原画像の着目画素のQ信号について、その上側画素、および、下側画素との差分の絶対値が小さい。このとき、図29C,Dで示すような2つの状況が考えられる。すなわち、図29Cの場合、原画像の着目画素が輝度信号YにI信号が加算されたものなので、その左側隣接画素は、輝度信号YからQ信号が減算されたものとなり、右側隣接画素は、輝度信号YにQ信号が加算されたものとなる。一方、図29Dの場合、原画像の着目画素は輝度信号YからI信号が減算されたものなので、その左側隣接画素は、輝度信号YにQ信号が加算されたものとなり、右側隣接画素は、輝度信号YからQ信号が減算されたものとなる。
【0117】
このように、図29の場合、図29Aで示すように、原画像の着目画素に含まれるI信号は、その上側画素との画素間で差が生じ、図29Bで示すように、その左右の隣接画素に含まれるQ信号は、その上下の画素との画素間で差が生じないので、コンポーネント信号をコンポジット信号に変換し、従来の方法で、コンポジット信号からコンポーネント信号に変換すると、その着目画素上側画素か、または、その周辺の画素にドット妨害等の画質劣化が発生し易いことになる。
【0118】
また、例えば、図30の場合、図30Aで示すように、原画像の着目画素のI信号について、着目画素の上側の画素との差分の絶対値が小さく、下側の画素との差分の絶対値が大きい。さらに、図30Bで示すように、原画像の着目画素のQ信号について、その上側画素、および、下側画素との差分の絶対値が小さい。このとき、図30C,Dで示すような2つの状況が考えられる。すなわち、図30Cの場合、原画像の着目画素が輝度信号YにI信号が加算されたものなので、その左側隣接画素は、輝度信号YからQ信号が減算されたものとなり、右側隣接画素は、輝度信号YにQ信号が加算されたものとなる。一方、図30Dの場合、原画像の着目画素は輝度信号YからI信号が減算されたものなので、その左側隣接画素は、輝度信号YにQ信号が加算されたものとなり、右側隣接画素は、輝度信号YからQ信号が減算されたものとなる。
【0119】
このように、図30の場合、図30Aで示すように、原画像の着目画素のI信号は、その下側画素との画素間で差が生じることになり、図30Bで示すようにQ信号はその上下方向に差が生じないため、コンポーネント信号からコンポジット信号に変換した後、従来の方法で、コンポジット信号からコンポーネント信号に変換すると、その着目画素下側画素か、または、その周辺の画素にドット妨害等の画質劣化が発生し易いことになる。
【0120】
さらに、例えば、図31の場合、図31Aで示すように、原画像の着目画素のI信号について、その上側画素、および、下側画素との差分の絶対値が小さい。さらに、図31Bで示すように、原画像の着目画素のQ信号について、原画像の着目画素の上側の画素との差分の絶対値が大きく、下側の画素との差分の絶対値が小さい。このとき、図31C,Dで示すような2つの状況が考えられる。すなわち、図31Cの場合、原画像の着目画素が輝度信号YにQ信号が加算されたものなので、その左側隣接画素は、輝度信号YにI信号が加算されたものとなり、右側隣接画素は、輝度信号YからI信号が減算されたものとなる。一方、図31Dの場合、原画像の着目画素は輝度信号YからQ信号が減算されたものなので、その左側隣接画素は、輝度信号YからI信号が減算されたものとなり、右側隣接画素は、輝度信号YにI信号が加算されたものとなる。
【0121】
このように、図31の場合、原画像の着目画素のQ信号は、その上側画素との画素間で差が生じ、その下側画素との画素間で差が生じず、I信号は、上下方向に差が生じないことになり、コンポーネント信号からコンポジット信号に変換した後、従来の方法で、コンポジット信号からコンポーネント信号に変換すると、その着目画素上側画素か、または、その周辺の画素にドット妨害等の画質劣化が発生し易いことになる。
【0122】
また、例えば、図32の場合、図32Aで示すように、原画像の着目画素のI信号について、その上側画素、および、下側画素との差分の絶対値が小さい。さらに、図32Bで示すように、原画像の着目画素のQ信号について、原画像の着目画素の上側の画素との差分の絶対値が小さく、下側の画素との差分の絶対値が大きい。このとき、図32C,Dで示すような2つの状況が考えられる。すなわち、図32Cの場合、原画像の着目画素が輝度信号YにQ信号が加算されたものなので、その左側隣接画素は、輝度信号YにI信号が加算されたものとなり、右側隣接画素は、輝度信号YからI信号が減算されたものとなる。一方、図32Dの場合、原画像の着目画素は輝度信号YからQ信号が減算されたものなので、その左側隣接画素は、輝度信号YからI信号が減算されたものとなり、右側隣接画素は、輝度信号YにI信号が加算されたものとなる。
【0123】
このように、図32の場合、原画像の着目画素のQ信号は、その下側画素との画素間で差が生じることになり、I信号は上下方向に差が生じないため、コンポーネント信号をコンポジット信号に変換した後、従来の方法でコンポジット信号からコンポーネント信号に変換すると、その着目画素下側画素か、または、その周辺の画素にドット妨害等の画質劣化が発生し易いことになる。
【0124】
上述のI信号の上下方向の変化があり、Q信号の上下方向の変化がない、または、I信号の上下方向の変化がなく、Q信号の上下方向の変化があるといった画質劣化箇所となる画素の検出には、着目画素と、その左右に隣接する画素のそれぞれの上下の画素間の6個の差分の情報が必要となり、この6個の情報から図29乃至図32で示したような条件であるか否かを識別できればよい。
【0125】
図11で示したパターン検出部52が生成する6ビットのパターンは、この6個の差分の情報に対応している。すなわち、着目画素と、その左右に隣接する画素のそれぞれの上下の画素間の6個の差分の各絶対値が所定値よりも大きいとき1となり、所定値よりも小さいとき0となっており、これらのパターンが検出されることにより、画質劣化箇所となる画素に対応したクラスコードを設定することが可能となり、さらに、対応した予測係数を用いることにより、画質劣化を抑制した予測演算処理を実行させることができる。
【0126】
次に、図33のフローチャートを参照して、図11で示すパターン検出部52の処理について説明する。
【0127】
ステップS41において、着目画素選択部91は、領域抽出部51より抽出されたクラスタップの画素のうちから演算しようとする着目画素を選択し、着目画素上側画素導出部94、着目画素下側画素導出部95、および、大小比較部100,101に出力する。
【0128】
ステップS42において、左側隣接画素選択部92は、領域抽出部51より抽出されたクラスタップの画素から演算しようとする着目画素の左側に隣接する左側隣接画素を選択し、左側隣接画素上側画素導出部96、左側隣接画素下側画素導出部97、および、大小比較部102,103に出力する。
【0129】
ステップS43において、右側隣接画素選択部93は、領域抽出部51より抽出されたクラスタップの画素から演算しようとする着目画素の右側に隣接する右側隣接画素を選択し、右側隣接画素上側画素導出部98、右側隣接画素下側画素導出部99、および、大小比較部104,105に出力する。
【0130】
ステップS44において、着目画素上側画素導出部94は、着目画素の上側の同位相の画素の画素値を仮想的に導出し大小比較部100に出力する。
【0131】
ここで、着目画素上側画素導出部94の着目画素の上側の同位相の画素を仮想的に導出方法について説明する。尚、図34で示すように、実線の丸印で囲まれた着目画素P21は、第1フィールド内(図中、1field)に存在するものとする。また、図中白丸は、輝度信号YにQ信号が加算された信号(Y+Q)を、黒四角は、輝度信号YからI信号が減算された信号(Y−I)を、図中黒丸は、輝度信号YからQ信号が減算された信号(Y−Q)を、図中白四角は、輝度信号YにI信号が加算された信号(Y+I)を、それぞれ示している。また、第1フィールドに属する信号は、実線で囲まれた記号であり、点線で囲まれた信号は、第2フィールドの信号を示す。(Y+I)、(Y−I)、(Y+Q)、(Y−Q)の4位相の信号は、図34で示すように存在する。
【0132】
着目画素上側画素導出部94は、着目画素P21の上側の最も近い水平方向のライン上に存在する同位相の画素P22,P23を読み出して、それらの平均値((P22+P23)/2)を着目画素P21の上側画素(例えば、図34中、画素P26:実際には存在しない画素)として仮想的に導出して、大小比較部100に出力する。
【0133】
ステップS45において、着目画素下側画素導出部95は、着目画素の下側の同位相の画素を導出し、大小比較部101に出力する。すなわち、着目画素下側画素導出部95は、着目画素上側画素導出部94と同様に、着目画素P21の下側の最も近いライン上に存在する同位相の画素P24,P25を読み出して、それらの平均値((P24+P25)/2)を着目画素P21の下側画素(例えば、図34中、画素P27:実際には存在しない画素)として仮想的に導出して、大小比較部101に出力する。
【0134】
ステップS46において、左側隣接画素上側画素導出部96は、左側隣接画素の上側の同位相の画素を導出し大小比較部102に出力する。左側隣接画素上側画素導出部96は、着目画素上側画素導出部94と同様にして、図34で示すように、着目画素P21の左側に隣接する左側隣接画素P31の真上のライン上に存在する同位相の画素P32,P33の平均値((P32+P33)/2)を左側隣接画素上側画素として導出し、大小比較部102に出力する。
【0135】
ステップS47において、左側隣接画素下側画素導出部97は、左側隣接画素の下側の同位相の画素を導出し大小比較部103に出力する。左側隣接画素下側画素導出部97は、着目画素下側画素導出部95と同様にして、図34で示すように、着目画素P21の左側に隣接する左側隣接画素P31の真下のライン上に存在する同位相の画素P34,P35の平均値((P34+P35)/2)を左側隣接画素下側画素として導出し、大小比較部103に出力する。
【0136】
ステップS48において、右側隣接画素上側画素導出部98は、右側隣接画素の上側の同位相の画素を導出し大小比較部104に出力する。右側隣接画素上側画素導出部98は、着目画素上側画素導出部94と同様にして、図34で示すように、着目画素P21の右側に隣接する右側隣接画素P41の真上のライン上に存在する同位相の画素P42,P43の平均値((P42+P43)/2)を左側隣接画素上側画素として導出し、大小比較部104に出力する。
【0137】
ステップS49において、右側隣接画素下側画素導出部99は、右側隣接画素の下側の同位相の画素を導出し大小比較部105に出力する。右側隣接画素下側画素導出部99は、着目画素下側画素導出部95と同様にして、図34で示すように、着目画素P21の右側に隣接する左側隣接画素P41の真下のライン上に存在する同位相の画素P44,P45の平均値((P44+P45)/2)を右側隣接画素下側画素として導出し、大小比較部106に出力する。
【0138】
ステップS50において、各大小比較部100乃至105は、入力された2値を比較し、比較結果に対応した値をパターン出力部106に出力する。すなわち、大小比較部100は、着目画素と着目画素上側画素との、大小比較部101は、着目画素と着目画素下側画素との、大小比較部102は、左側隣接画素と左側隣接画素上側画素との、大小比較部103は、左側隣接画素と左側隣接画素下側画素との、大小比較部104は、右側隣接画素と右側隣接画素上側画素との、大小比較部105は、右側隣接画素と右側隣接画素下側画素との、それぞれの差分の絶対値を演算し、閾値と比較して、差分の絶対値が閾値より大きいとき、比較結果を1、逆に小さいとき、0をパターン出力部106に出力する。
【0139】
ステップS51において、パターン出力部106は、大小比較部100乃至105からの比較結果に基づいて、パターンを形成し、クラスコード決定部53に出力する。例えば、図35で示すように、着目画素P51とした場合、その上側画素P52との差分の絶対値が閾値よりも大きく、それ以外の差分の絶対値(すなわち、左側隣接画素P54とその上側下側の画素P55,P56との差分、右側隣接画素P57とその上側下側の画素P58,P59との差分、および、着目画素とその下側画素P53との差分の絶対値)がいずれも閾値よりも小さかった場合、大小比較値100乃至105は比較結果として、差分の絶対値が所定の閾値以上であるとき1を出力し、それ以外のとき0を出力するものとすると、パターン出力部106は、図36で示すような6ビットのパターン(例えば、上段左から右に向かって010000のパターン)として、クラスコード決定部53に出力する。
【0140】
ステップS52において、全ての画素についてパターン検出されたか否かが判定され、全ての画素についてパターンが検出されていないと判定された場合、その処理は、ステップS41に戻り、全ての画素についてパターンが検出されたと判定されるまで繰り返し、全ての画素についてパターンが検出されたと判定された場合、その処理は、終了する。
【0141】
上述の処理により求められる6ビットのパターンのうち、着目画素に画質劣化が生じる可能性があることを示すパターンは、010000、または、000010の2パターンである。すなわち、010000は、着目画素にI信号が含まれるときは、I信号の上方向に変化があり、下方向に変化がなく、左右に隣接する画素に含まれるQ信号の上下方向に変化がない状態を示し、着目画素にQ信号が含まれるときは、Q信号の上方向に変化があり、下方向に変化がなく、左右に隣接する画素に含まれるI信号の上下方向に変化がないことを示すパターンである。また、同様にして、000010は、着目画素にI信号が含まれるときは、I信号の下方向に変化があり、上方向に変化がなく、左右に隣接する画素に含まれるQ信号の上下方向に変化がない状態を示し、着目画素にQ信号が含まれるときは、Q信号の下方向に変化があり、上方向に変化がなく、左右に隣接する画素に含まれるI信号の上下方向に変化がないことを示すパターンである。
【0142】
尚、ステップS41乃至S43の処理は、実質的には、同じタイミングで処理される。また、ステップS44乃至S49の処理についても、同様に、実質的には同じタイミングで処理される。
【0143】
以上の処理により検出される6ビットのパターンは、図29乃至図32で示した画質劣化が生じる恐れのある画素を識別するパターンを含むので、これらのパターンに基づいてクラスコードを設定し、さらに、対応する予測係数により予測演算処理を実行することで、従来、生じていた画質劣化を抑制することが可能となる。
【0144】
以上においては、着目画素上側画素導出部94、および、着目画素下側画素導出部95が、着目画素のラインの真上のライン上に存在する最も近い位置に存在する着目画素と同位相の2個の画素の平均から着目画素の上側画素、および、下側画素を導出する場合について説明してきたが、例えば、図37で示すように、着目画素P71を含めた、同一フィールドの同一位相の画素である画素P72,P73,P74の4画素を着目画素上側画素導出するための予測タップとして使用し、同様にして、同一フィールドの同一位相の画素である画素P75,P76,P77の4画素を着目画素下側画素導出するための予測タップとして使用し、クラス分類適応処理により求めるようにしても良い。このとき使用されるクラス分類適応処理回路の構成は、図4と同様であるが、その演算に使用される予測係数は、図8の学習装置により上述したパターンに対応して生成されるものとなる。
【0145】
尚、この場合、左側隣接画素上側画素導出部96、左側隣接画素下側画素導出部97、右側隣接画素上側画素導出部98、および、右側隣接画素下側画素導出部99においても、同様の手法により左側隣接画素上側画素、左側隣接画素下側画素、右側隣接画素上側画素、および、右側隣接画素下側画素をそれぞれ求めるようにしても良い。
【0146】
また、以上の例においては、NTSC方式のコンポジット信号より、そこに含まれるI信号、および、Q信号について、着目画素、着目画素左側隣接画素、および、着目画素右側隣接画素のそれぞれの上下方向の画素の画素値の差分の絶対値が閾値以上であるか否かに基づいて、変化の有無を求めてパターンを構成し、そのパターンから図17乃至図28を参照して説明した上下方向に色が変化した境界付近の画質劣化が生じる可能性のある画素を特定する例について説明してきたが、コンポジット信号をI信号およびQ信号に分離して、着目画素、着目画素左側隣接画素、および、着目画素右側隣接画素の上下方向の画素の画素値の差分の絶対値に加えて、それぞれの左右方向の画素間の画素値の差分の絶対値を比較することにより、色の境界線が水平方向に存在するか否かを含めた、正確な画質劣化個所の特定が行えるようにしても良い。
【0147】
図38は、コンポジット信号をI信号、および、Q信号に分離して、着目画素、着目画素左側隣接画素、および、着目画素右側隣接画素の上下方向の画素の画素値の差分に加えて、それぞれの左右方向の画素間の画素値の差分の絶対値を比較するパターン検出部52の他の構成例を示すブロック図である。
【0148】
IQ信号変換抽出部121は、入力された信号をI信号とQ信号に変換して抽出し、着目画素選択部122、左側隣接画素選択部123、右側隣接画素選択部124、着目画素上側画素導出部125、着目画素下側画素導出部126、着目画素左側画素導出部127、着目画素右側画素導出部128、左側隣接画素上側画素導出部129、左側隣接画素下側画素導出部130、左側隣接画素左側画素導出部131、左側隣接画素右側画素導出部132、右側隣接画素上側画素導出部133、右側隣接画素下側画素導出部134、右側隣接画素左側画素導出部135、および、右側隣接画素右側画素導出部136に出力する。より詳細には、例えば、図39で示すように着目画素P91が輝度信号YとI信号の加算信号(Y+I)であるものとする。このとき、左側隣接画素は輝度信号YからQ信号を減算した信号(Y−Q)であり、右側隣接画素は輝度信号YにQ信号を加算した信号(Y+Q)であるが、左側隣接画素の、さらに、左側に隣接する画素P92は、輝度信号YからI信号を減算した信号(Y−I)であり、右側隣接画素のさらに、右側に隣接する画素P93は、輝度信号YにI信号を加算した信号(Y+I)である。この着目画素P91、画素P92,P93を用いて以下に示す式(9)による処理により、BPF(Band Pass Filter)処理を施し、図40で示すように、着目画素P101の信号としてI信号を抽出し、出力する。
|2×P91−P92−P93|/4・・・(9)
【0149】
同様の処理を全ての画素に実行することにより、全ての信号は、図40で示すようにI信号とQ信号に分離される。
【0150】
尚、以上の例においては、着目画素が信号(Y−I),(Y+Q),(Y−Q)の場合も同様である。
【0151】
着目画素選択部122は、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より着目画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部137乃至140に出力する。
【0152】
左側隣接画素選択部123は、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より着目画素の左側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部141乃至144に出力する。
【0153】
右側隣接画素選択部124は、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より着目画素の右側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部141乃至144に出力する。
【0154】
着目画素上側画素導出部125は、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より着目画素の上側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部137に出力する。例えば、図41で示すように、着目画素がI信号の画素P111である場合、上側の画素として画素P112が導出され、大小比較部137に出力される。
【0155】
着目画素下側画素導出部126は、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より着目画素の下側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部138に出力する。例えば、図41で示すように、着目画素がI信号の画素P111である場合、下側の画素として画素P113が導出され、大小比較部138に出力される。
【0156】
着目画素左側画素導出部127は、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より着目画素と同位相の左側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部139に出力する。例えば、図41で示すように、着目画素がI信号の画素P111である場合、左側の画素として画素P114が導出され、大小比較部139に出力される。
【0157】
着目画素右側画素導出部128は、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より着目画素と同位相の右側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部140に出力する。例えば、図41で示すように、着目画素がI信号の画素P111である場合、左側の画素として画素P115が導出され、大小比較部140に出力される。
【0158】
左側隣接画素上側画素導出部129は、着目画素上側画素導出部125と同様にして、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より左側隣接画素の上側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部141に出力する。
【0159】
左側隣接画素下側画素導出部130は、着目画素下側画素導出部126と同様にして、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より左側隣接画素の下側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部142に出力する。
【0160】
左側隣接画素左側画素導出部131は、着目画素左側画素導出部127と同様にして、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より左側隣接画素と同位相の、さらに左側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部143に出力する。
【0161】
左側隣接画素右側画素導出部132は、着目画素右側画素導出部128と同様にして、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より左側隣接画素と同位相の、さらに右側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部144に出力する。
【0162】
右側隣接画素上側画素導出部133は、着目画素上側画素導出部125と同様にして、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より右側隣接画素の上側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部145に出力する。
【0163】
右側隣接画素下側画素導出部134は、着目画素下側画素導出部126と同様にして、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より右側隣接画素の下側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部146に出力する。
【0164】
右側隣接画素左側画素導出部135は、着目画素左側画素導出部127と同様にして、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より右側隣接画素と同位相の、さらに左側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部143に出力する。
【0165】
右側隣接画素右側画素導出部136は、着目画素右側画素導出部128と同様にして、IQ信号変換抽出部121より入力されたI,Qの信号より右側隣接画素と同位相の、さらに右側隣接画素のI信号、または、Q信号を選択し、大小比較部144に出力する。
【0166】
大小比較部137は、着目画素選択部122より入力された着目画素の画素値と、着目画素上側画素導出部125より入力された着目画素上側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。より詳細には、大小比較部137は、図41で示すように、着目画素上側画素P112の画素値と、着目画素P111の画素値との差分の絶対値を求め、所定の閾値と比較し閾値よりも大きいとき、パターン出力部149に1を出力し、逆に、着目画素上側画素の画素値と、着目画素の画素値との差分の絶対値が、所定の閾値よりも小さいとき、パターン出力部149に0を出力する。この所定の閾値は、大小比較部100乃至105と同様に、経験的に5前後が適当であることがわかっているが、それ以外の値であっても良く、大小比較部138乃至148でも同様である。
【0167】
大小比較部138は、着目画素選択部122より入力された着目画素の画素値と、着目画素下側画素導出部126より入力された着目画素上側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。より詳細には、大小比較部138は、図41で示すように、着目画素下側画素P113の画素値と、着目画素P111の画素値との差分の絶対値を求め、所定の閾値と比較し閾値よりも大きいとき、パターン出力部149に1を出力し、逆に、着目画素下側画素の画素値と、着目画素の画素値との差分の絶対値が、所定の閾値よりも小さいとき、パターン出力部149に0を出力する。
【0168】
大小比較部139は、着目画素選択部122より入力された着目画素の画素値と、着目画素左側画素導出部127より入力された着目画素左側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。より詳細には、大小比較部139は、図41で示すように、着目画素と同位相の着目画素左側画素P114の画素値と、着目画素P111の画素値との差分の絶対値を求め、所定の閾値と比較し閾値よりも大きいとき、パターン出力部149に1を出力し、逆に、着目画素左側画素の画素値と、着目画素の画素値との差分の絶対値が、所定の閾値よりも小さいとき、パターン出力部149に0を出力する。
【0169】
大小比較部140は、着目画素選択部122より入力された着目画素の画素値と、着目画素右側画素導出部128より入力された着目画素右側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。より詳細には、大小比較部140は、図41で示すように、着目画素と同位相の着目画素右側画素P115の画素値と、着目画素P111の画素値との差分の絶対値を求め、所定の閾値と比較し閾値よりも大きいとき、パターン出力部149に1を出力し、逆に、着目画素右側画素の画素値と、着目画素の画素値との差分の絶対値が、所定の閾値よりも小さいとき、パターン出力部149に0を出力する。
【0170】
大小比較部141は、大小比較部137と同様の手法で、左側隣接画素選択部123より入力された着目画素の左側隣接画素の画素値と、左側隣接画素上側画素導出部129より入力された左側隣接画素上側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。
【0171】
大小比較部142は、大小比較部138と同様の手法で、左側隣接画素選択部123より入力された着目画素の左側隣接画素の画素値と、左側隣接画素下側画素導出部130より入力された左側隣接画素下側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。
【0172】
大小比較部143は、大小比較部139と同様の手法で、左側隣接画素選択部123より入力された着目画素の左側隣接画素の画素値と、左側隣接画素左側画素導出部131より入力された左側隣接画素左側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。
【0173】
大小比較部144は、大小比較部140と同様の手法で、左側隣接画素選択部123より入力された着目画素の左側隣接画素の画素値と、左側隣接画素右側画素導出部132より入力された左側隣接画素右側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。
【0174】
大小比較部145は、大小比較部137と同様の手法で、右側隣接画素選択部124より入力された着目画素の右側隣接画素の画素値と、右側隣接画素上側画素導出部133より入力された右側隣接画素上側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。
【0175】
大小比較部146は、大小比較部138と同様の手法で、右側隣接画素選択部124より入力された着目画素の右側隣接画素の画素値と、右側隣接画素下側画素導出部134より入力された右側隣接画素下側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。
【0176】
大小比較部147は、大小比較部139と同様の手法で、右側隣接画素選択部124より入力された着目画素の右側隣接画素の画素値と、右側隣接画素左側画素導出部135より入力された右側隣接画素左側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。
【0177】
大小比較部148は、大小比較部140と同様の手法で、右側隣接画素選択部124より入力された着目画素の右側隣接画素の画素値と、右側隣接画素右側画素導出部136より入力された右側隣接画素右側画素の画素値を比較し、比較結果を2値化情報としてパターン出力部149に出力する。
【0178】
尚、大小比較部137乃至148により出力される値は、上述の大小関係と入れ替えられていても構わない。
【0179】
パターン出力部149は、大小比較部137乃至148より入力される2値化信号からパターンを生成し、クラスコード決定部52に出力する。すなわち、パターン出力部149には、着目画素、着目画素の左側に隣接する画素、および、着目画素の右側に隣接する画素と、そのそれぞれの上下左右側の最も近い位置に存在する同位相の画素同士の差分の絶対値の閾値との比較結果として、合計12ビットの情報が入力され、この情報からパターンを形成して、クラスコード決定部53に出力する。
【0180】
このとき、着目画素に画質劣化が生じる可能性があるパターンは、図42,図43で示すようなものとなる。すなわち、図42Aで示すように、着目画素P111とその上側画素P112との差分の絶対値が閾値よりも大きく、着目画素P111とその下側画素P113、左側画素P114、および、右側画素P115との差分の絶対値が閾値よりも小さく、図42Bで示すように、着目画素P111の左側隣接画素P121と、その上側画素P122、下側画素P123、左側画素P124、および、右側画素P125とのそれぞれの差分の絶対値が閾値よりも小さく、図42Cで示すように、着目画素P111の右側隣接画素P131と、その上側画素P132、下側画素P133、左側画素P134、および、右側画素P135とのそれぞれの差分の絶対値が閾値よりも小さいとき、着目画素P111に画質劣化が生じる可能性がある。
【0181】
また、図43Aで示すように、着目画素P111とその下側画素P113との差分の絶対値が閾値よりも大きく、着目画素P111とその上側画素P112、左側画素P114、および、右側画素P115との差分の絶対値が閾値よりも小さく、図43Bで示すように、着目画素P111の左側隣接画素P121と、その上側画素P122、下側画素P123、左側画素P124、および、右側画素P125との差分の絶対値が閾値よりも小さく、図43Cで示すように、着目画素P111の右側隣接画素P131と、その上側画素P132、下側画素P133、左側画素P134、および、右側画素P135との差分の絶対値が閾値よりも小さいとき、着目画素に画質劣化が生じる可能性がある。
【0182】
図42,図43で示すように、各着目画素とその左右の隣接画素について、それぞれ左右方向に同位相の画素間の差分の絶対値の閾値との比較結果の情報を含めているのは、それぞれの画素のI信号、または、Q信号の左右方向に変化が生じた場合、図17乃至図28を参照して説明したように、必ずしも上下方向にのみ色の変化が生じた部分の境界であるとは言えないことになるため、これを識別できるようにそれぞれの画素のI信号、または、Q信号の左右方向の変化の有無が識別できる情報を加えているためである。
【0183】
次に、図44のフローチャートを参照して、図40で示したパターン検出部52のパターン検出処理について説明する。
【0184】
ステップS61において、IQ信号変換抽出部121は、コンポジット信号をIQ信号に変換し、着目画素選択部122、左側隣接画素選択部123、右側隣接画素選択部124、着目画素上側画素導出部125、着目画素下側画素導出部126、着目画素左側画素導出部127、着目画素右側画素導出部128、左側隣接画素上側画素導出部129、左側隣接画素下側画素導出部130、左側隣接画素左側画素導出部131、左側隣接画素右側画素導出部132、右側隣接画素上側画素導出部133、右側隣接画素下側画素導出部134、右側隣接画素左側画素導出部135、および、右側隣接画素右側画素導出部136に出力する。
【0185】
ステップS62において、着目画素選択部122は、入力されたIQ信号より着目画素の信号を選択して大小比較部137乃至140に出力する。ステップS63において、左側隣接画素選択部123は、入力されたIQ信号より着目画素の左側隣接画素の信号を選択して大小比較部141乃至144に出力する。ステップS64において、右側隣接画素選択部124は、入力されたIQ信号より着目画素の右側隣接画素の信号を選択して大小比較部145乃至148に出力する。
【0186】
ステップS65において、着目画素上側画素導出部125は、入力されたIQ信号より着目画素の上側の画素を導出して大小比較部137に、着目画素下側画素導出部126は、入力されたIQ信号より着目画素の下側の画素を導出して大小比較部138に、着目画素左側画素導出部127は、入力されたIQ信号より着目画素と同位相の左側の画素を導出して大小比較部139に、着目画素右側画素導出部128は、入力されたIQ信号より着目画素と同位相の右側の画素を導出して大小比較部140に、それぞれ出力する。
【0187】
ステップS66において、左側隣接画素上側画素導出部129は、入力されたIQ信号より左側隣接画素の上側の画素を導出して大小比較部141に、左側隣接画素下側画素導出部130は、入力されたIQ信号より左側隣接画素の下側の画素を導出して大小比較部142に、左側隣接画素左側画素導出部131は、入力されたIQ信号より左側隣接画素と同位相の左側の画素を導出して大小比較部143に、左側隣接画素右側画素導出部132は、入力されたIQ信号より着目画素と同位相の右側の画素を導出して大小比較部144に、それぞれ出力する。
【0188】
ステップS67において、右側隣接画素上側画素導出部133は、入力されたIQ信号より右側隣接画素の上側の画素を導出して大小比較部145に、右側隣接画素下側画素導出部134は、入力されたIQ信号より右側隣接画素の下側の画素を導出して大小比較部146に、右側隣接画素左側画素導出部135は、入力されたIQ信号より左側隣接画素と同位相の左側の画素を導出して大小比較部147に、右側隣接画素右側画素導出部136は、入力されたIQ信号より着目画素と同位相の右側の画素を導出して大小比較部148に、それぞれ出力する。
【0189】
ステップS68において、大小比較部137乃至148は、入力された2値の差分の絶対値を所定の閾値と比較し、比較結果に対応した値をパターン出力部149に出力する。すなわち、大小比較部137乃至148は、入力された2つの値の差分の絶対値を求め、その値が閾値よりも大きいとき1を、閾値よりも小さいときに0をパターン出力部149に出力する。
【0190】
ステップS69において、パターン出力部149は、各大小比較部137乃至148より入力された12ビットの比較結果からパターンを形成し、クラスコード決定部53に出力する。
【0191】
ステップS70において、全ての画素についてパターン検出されたか否かが判定され、全ての画素についてパターンが検出されていないと判定された場合、その処理は、ステップS62に戻り、全ての画素についてパターンが検出されたと判定されるまでステップS62乃至S70の処理が繰り返され、全ての画素についてパターンが検出されたと判定された場合、その処理は、終了する。
【0192】
尚、以上の説明における、ステップS62乃至S64の処理は、実質的には、同時に処理される。また、ステップS65乃至S67の処理についても、実質的に同時処理される。
【0193】
以上の処理において、着目画素が、従来の処理において、画質劣化が生じる可能性を含むときの12パターンは、図42,図43で示した場合のものであるので、例えば、12ビットのパターンが大小比較部137乃至148の順序で構成されるとき、010000000000、または、100000000000のいずれかとなる。
【0194】
以上の処理により、画質劣化が生じる可能性のある画素を、その垂直方向に隣接する画素との関係からだけでなく、水平方向に隣接する同位相の画素をも用いたパターンを生成することができ、垂直方向の画素値の変化を、より正確に捉えることができるので、最適な予測係数を用いた予測演算が可能となり、コンポジット信号からコンポーネント信号への変換時に生じる画質劣化を抑制することが可能となる。
【0195】
また、以上の例においては、パターン出力部149が、着目画素、着目画素の左側に隣接する画素、および、着目画素の右側に隣接する画素と、そのそれぞれの上下左右側の最も近い位置に存在する同位相の画素同士の差分の絶対値の閾値との比較結果として、12ビットの情報を生成して、パターンを形成していたが、図45で示すように、比較結果のうち、着目画素右側に隣接する画素と、その左側の最も近い位置に存在する同位相の画素同士の差分の絶対値は、着目画素の左側に隣接する画素と、その右側の最も近い位置に存在する同位相の画素同士の差分の絶対値と同じ結果(同じ値同士の比較結果)となるため、いずれか一方のみを使用すればよく、合計11ビットの情報からパターンを形成して、クラスコード決定部53に出力するようにしても良い。すなわち、左側隣接画素右側画素導出部132と右側隣接画素左側画素導出部135は、そのいずれか一方が存在すればよく、これに対応して、大小比較部144,147もそのいずれか一方が存在すれば良いことになる。
【0196】
以上の説明では、IQ信号の抽出処理にBPFを用いる例を用いて説明してきたが、例えば、図46で示すように、着目画素P141が、IQ信号が重畳(図中では、I信号が加算)された信号である場合、その上下左右側の最も近い位置に存在するIQ信号が重畳された、逆位相の信号を予測タップとして読み出し、クラス分類適応処理により着目画素P141の画素値C(P141)を求め、実際の着目画素P141の画素値R(P141)とから以下の式(10)を用いて、IQ信号を分離して、抽出するようにしてもよい。
|(C(P141)−R(P141))/2|=I・・・(10)
【0197】
このとき使用されるクラス分類適応処理回路の構成は、図4と同様であるが、その演算に使用される予測係数は、図8の学習装置により上述した導出されるべき画素に対応して生成されるものとなる。また、Q信号についても、式(10)を用いて、同様の処理により分離して、抽出することができる。
【0198】
また、以上においては、コンポーネント信号をコンポジット信号に変換して、さらに、コンポジット信号からコンポーネント信号への信号変換時に画質劣化を生じさせる傾向のある垂直方向に色変化が生じる境界上の画素を特定することが可能なパターンを検出する処理について説明してきたが、このパターンは、垂直方向の画素間の差分の絶対値の大小を示すものであるので、その画素間の相関の大小を示すこともできる。そこで、この上下方向の相関から予測タップの構成を変化させることもできる。
【0199】
すなわち、例えば、図47で示すように、着目画素P168を中心として、その同一フィールド上の水平ラインの画素P161乃至P165、着目画素P168を含むそのライン上の画素P166乃至P170、および、着目画素P168の下の水平ライン上の画素P171乃至P175の15画素と、コンポジット信号をコンポーネント信号に変換する際に生じるDC(Direct Current)成分のずれを補正するためのオフセットタップからなる合計16個の予測タップを用いることにより、予測演算部56が予測画素を演算するものとする。
【0200】
このとき、図11で示したパターン検出部52により着目画素P168について検出された6ビットのパターンが図48であった場合、着目画素P168の存在するライン上の画素P166乃至P170と、その下のライン上の画素P171乃至P175との、それぞれの画素間の差分の絶対値は、所定の閾値よりも大きいので、その相関は薄いものと考えられる。そこで、このようなパターンが検出された場合、領域抽出部55は、図49で示すように、画素P161乃至P170を予測タップとして使用し、相関の薄い画素P171乃至P175については、予測タップとして使用しないようにしてもよい。結果として、図48で示すようなパターンが検出された場合、領域抽出部55は、図49で示すような10個の画素とオフセットタップの合計11個の画素を予測タップとする。この処理により、予測演算部55は係数演算処理が軽減されることになるので、その処理速度を向上させることが可能となる。
【0201】
さらに、上述のパターン検出部52が生成するパターンは、コンポーネント信号をコンポジット信号に変換した後、再びコンポジット信号からコンポーネント信号に変換される際に、画質劣化の生じる画素を特定することが可能なパターンを含むので、例えば、映像製作者が、原画像であるコンポーネント映像信号を製作する際、放送されることにより(コンポーネント信号がコンポジット信号に変換されて、放送され、例えば、テレビジョン受像機側で再び、コンポジット信号からコンポーネント信号に変換されることにより)画質劣化を生じさせる可能性のある画素、または、その周辺の画素を特定させる装置に応用させることができる。
【0202】
図50は、上述のパターン検出部を用いた画質劣化検出装置171の構成を示している。
【0203】
入力I/F(Interface)181は、例えば、キーボードやマウスなどから構成されており、ユーザにより所定のコマンドが入力されるとき使用される。演算処理部182は、入力I/F181からのコマンドに従って処理を実行し、入力されるコンポーネント映像信号をNTSCエンコーダ183に出力する。また、演算処理部182は、劣化箇所検出部184より入力された劣化箇所を特定する情報に対応して、劣化箇所となる画素を、例えば、白色で表示させるように映像信号を演算処理し、表示部185に表示させる。
【0204】
NTSCエンコーダ183は、入力されたコンポーネント映像信号をNTSC方式のコンポジット信号に変換して、劣化箇所検出部184に出力する。劣化箇所検出部184は、領域抽出部191、パターン検出部192、および、劣化箇所特定部193により構成されている。領域抽出部191は、入力されたコンポジット信号よりタップを抽出し、パターン検出部192に出力する。パターン検出部192は、入力されたタップからパターンを検出し、劣化箇所特定部193に出力する。劣化箇所特定部193は、入力されたパターンから劣化箇所を特定し、その情報を演算処理部182に出力する。尚、領域抽出部191、および、パターン検出部192は、上述の領域抽出部51とパターン検出部52と同様の構成のものである。
【0205】
次に、図51のフローチャートを参照して、画質劣化検出装置171による、劣化位置表示処理について説明する。
【0206】
ステップS81において、劣化位置表示が指示されたか否かが判定され、例えば、入力I/F181が操作されて、劣化位置表示が指示されたと判定されるまでその処理が繰り返される。ステップS81において、入力I/F181が操作されて、劣化位置表示が指示されたと判定された場合、その処理は、ステップS82に進む。
【0207】
ステップS82において、演算処理部182は、入力I/F181の指令に従って、入力されたコンポーネント映像信号をNTSCエンコーダ183に出力する。ステップS83において、NTSCエンコーダ183は、入力されたコンポーネント映像信号をコンポジット信号に変換して、劣化箇所検出部184に出力する。
【0208】
ステップS84において、劣化箇所検出部184は、入力されたNTSCコンポジット信号から上述のパターン検出処理を実行し、検出したパターンに基づいて、画質劣化箇所と認められる画素の情報を演算処理部182に出力する。より詳細には、領域抽出部191が、入力されたコンポジット信号より所定のタップを抽出し、パターン検出部192に出力し、パターン検出部192が、入力されたタップからパターンを検出し、劣化箇所特定部193に出力して、劣化箇所特定部193が、入力されたパターンから劣化箇所を特定し、その情報を演算処理部182に出力する。このパターン検出処理は、図33または図44のフローチャートを参照して説明した処理のいずれの処理でもよく、例えば、図33のフローチャートを参照して説明した処理により、6ビットのパターンが検出されるとき、図36で示したようなパターンとなる画素(上段の左から(010000)のパターン)か、または、(000010)のパターンとなる着目画素の位置か、または、その周辺の画素の位置が、コンポジット信号からコンポーネント信号への変換により画質劣化が生じる可能性のある劣化位置として検出され、その情報が演算処理部182に出力される。
【0209】
ステップS85において、演算処理部182は、劣化箇所検出部184より入力された劣化位置の情報に基づいて、画質劣化が生じる可能性のある画素を、例えば、白色にして表示部185に表示させる。
【0210】
以上の処理により、映像信号を製作するような場合、その製作者は、映像信号を配信する前に、劣化箇所を視覚的に確認することが可能となり、製作した映像の確認を行うことができる。尚、以上の処理において、画質劣化箇所については、白色で表示する例について説明してきたが、例えば、黒色に表示させたり、点滅させたり、または、テキスト表示により劣化画素の座標位置を表示させるなど視覚的に確認できる処理が施されていればよい。
【0211】
尚、パターン検出部72の処理については、パターン検出部52の処理と同様であるので、その説明は省略するが、パターン検出部72により学習装置は、画質劣化箇所を特定することが可能なパターンから予測係数を求めることが可能となるので、求められた予測係数は、画質劣化箇所に対応したものとして、これらの予測係数を係数メモリ54に記憶させることができる。結果として、予測演算部56は、この画質劣化箇所に対応した予測係数を適宜予測演算に使用することにより、画質劣化を抑制したコンポジット信号からコンポーネント信号への変換処理を実現することができる。
【0212】
さらに、以上の例においては、コンポジット信号からコンポーネント信号への変換、または、コンポジット信号から原色RGB信号に変換する場合を例として説明してきたが、例えば、図1、または、図2のY/C分離回路4の代わりに、クラス分類適応処理回路を設けて、クラス分類適応処理によりコンポジット信号をY/C分離処理するようにしても良い。この場合、クラス分類適応処理回路の構成は、図4で示した構成と同様のものでよい。
【0213】
また、上述においては、コンポーネント信号(輝度信号Y、色差信号R−Y,B−Y)をNTSCエンコーダ71によりNTSCコンポジット信号に変換した後、再びコンポーネント信号に変換するときに生じる画質劣化を、NTSCエンコーダ71により輝度信号Yに重畳される色成分であるI信号とQ信号の画質劣化時に生じる特性を利用することにより抑制する例について説明してきたが、利用される特性は、I信号とQ信号に限られるものではなく、それ以外の色成分を利用するようにしても良い。
【0214】
すなわち、NTSCエンコーダ71は、入力されたコンポーネント信号の輝度信号Yに色差信号R−Y,B−Yより求められるI信号とQ信号を重畳することによりNTSCコンポジット信号に変換している。そこで、このNTSCエンコーダ71の代わりに、例えば、入力されたコンポーネント信号の輝度信号Yに色差信号R−Y,B−Y(いわゆる、U信号、および、V信号)そのものを重畳させてコンポジット信号に変換するエンコーダを設けるようにして、この輝度信号YにU信号とV信号が重畳されたコンポジット信号から、再びコンポーネント信号に変換するときの画質劣化を、U信号とV信号の持つ特性を利用して抑制させることもできる。I信号、および、Q信号は、NTSCエンコーダ71により色差信号R−Y,B−Yから求められて輝度信号Yに重畳されるものであるので、U信号およびV信号(色差信号R−Y,B−Y)にも上述の図17乃至図28を参照して説明した特性、すなわち、垂直方向に色の変化があり画質劣化が生じるとき、いずれか一方の信号の境界上で垂直方向に大きな変化が生じるという特性は発生することになる。そこで、このような場合には、上述のI信号およびQ信号を、U信号およびV信号に置き換えて、上述と同様に処理することでコンポジット信号から輝度信号YにU信号とV信号が重畳された信号に変換した後、再びコンポジット信号に変換する処理における画質劣化を抑制することができる。
【0215】
この場合、上述の例では、教師画像としてコンポーネント信号(輝度信号Y、色差信号R−Y,B−Y)を、生徒画像として、NTSCエンコーダ71により生成されるNTSCコンポジット信号を、それぞれ使用した場合の学習処理について説明してきたが、生徒画像については、輝度信号YにU信号とV信号が重畳された信号を用いるようにすることで、図8で示した学習装置と同様の構成により、上述と同様に学習処理を行うことで、対応した予測係数を設定することができる。
【0216】
以上によれば、Y/C分離、色復調、マトリクス処理、画像情報変換処理をクラス分類適応処理により一括して処理することができるようになるため装置規模を小さくし、コストの低減を図ることが可能になると共に、垂直方向の色変化に伴う画質劣化箇所を特定してパターンを検出することができるので、コンポジット信号からコンポーネント信号への変換における画質劣化の低減を実現させることが可能となる。
【0217】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行させることが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに記録媒体からインストールされる。
【0218】
図52は、テレビジョン受像機、または、学習装置をそれぞれソフトウェアにより実現する場合のパーソナルコンピュータの一実施の形態の構成を示している。パーソナルコンピュータのCPU201は、パーソナルコンピュータの動作の全体を制御する。また、CPU201は、バス204および入出力インタフェース205を介してユーザからキーボードやマウスなどからなる入力部206から指令が入力されると、それに対応してROM(Read Only Memory)202に格納されているプログラムを実行する。あるいはまた、CPU201は、ドライブ210に接続された磁気ディスク211、光ディスク212、光磁気ディスク213、または半導体メモリ214から読み出され、記憶部208にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)203にロードして実行する。これにより、上述した画像処理装置の機能が、ソフトウェアにより実現されている。さらに、CPU201は、通信部209を制御して、外部と通信し、データの授受を実行する。
【0219】
プログラムが記録されている記録媒体は、図52に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク211(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク212(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク213(MD(Mini-Disc)を含む)、もしくは半導体メモリ214などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM202や、記憶部208に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0220】
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
【0221】
【発明の効果】
本発明の画像情報変換装置および方法、並びにプログラムによれば、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号を抽出し、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成し、色成分の関係情報毎に、着目画素をクラスに分類し、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号を抽出し、第2の画素の画素信号と、クラス毎に設定された所定の係数とを積和演算し、着目画素の画素信号を変換するようにした。
【0223】
本発明の係数算出装置および方法、並びにプログラムによれば、入力された画像信号よりコンポジット信号を生成し、コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号を抽出し、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成し、色成分の関係情報毎に、着目画素をクラスに分類し、コンポジット信号より着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号を抽出し、第2の画素の画素信号と入力された画像信号とを用いた正規方程式より、クラス毎に係数を算出するようにした。
【0224】
本発明の画質劣化箇所検出装置および方法、並びにプログラムにおいては、コンポジット信号より、着目画素が有するクロマ成分としての第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号を抽出し、コンポジット信号より、着目画素に隣接する隣接画素が有するクロマ成分としての第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号を抽出し、着目画素と所定の位置関係にある第1色成分画素の画素信号を用いて、着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号を生成し、隣接画素と所定の位置関係にある第2色成分画素の画素信号を用いて、隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号を生成し、第1の仮想画素と着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報を生成し、第2の仮想画素と隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報を生成し、第1の相関情報と第2の相関情報より、複数の第1の画素および着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成し、色成分の関係情報が所定のパターンであるか否かにより、着目画素、または、着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じるか否かを判定するようにした。
【0225】
結果として、いずれにおいても、コンポジット信号からコンポーネント信号への変換の際に、画質劣化が生じる箇所を予め特定したクラス分類適応処理を施すことにより、画質の劣化を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のテレビジョン受像機の構成例を示すブロック図である。
【図2】従来のテレビジョン受像機の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明を適用したテレビジョン受像機の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図4】図1のクラス分類適応処理回路の構成例を示すブロック図である。
【図5】図3のテレビジョン受像機の表示処理を説明するフローチャートである。
【図6】クラスタップを説明する図である。
【図7】予測タップを説明する図である。
【図8】学習装置を説明するブロック図である。
【図9】学習装置の学習処理を説明するフローチャートである。
【図10】本発明を適用したテレビジョン受像機の他の構成を示すブロック図である。
【図11】図4のパターン検出部を説明するブロック図である。
【図12】大小比較部の処理を説明する図である。
【図13】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図14】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図15】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図16】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図17】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図18】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図19】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図20】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図21】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図22】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図23】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図24】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図25】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図26】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図27】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図28】画質劣化が生じるときの画像の特徴を説明する図である。
【図29】画質劣化が生じるときのパターンを説明する図である。
【図30】画質劣化が生じるときのパターンを説明する図である。
【図31】画質劣化が生じるときのパターンを説明する図である。
【図32】画質劣化が生じるときのパターンを説明する図である。
【図33】パターン検出処理を説明するフローチャートである。
【図34】着目画素の上側画素および下側画素の導出方法を説明する図である。
【図35】検出されるパターンの例を示す図である。
【図36】検出されるパターンの例を示す図である。
【図37】着目画素の上側画素および下側画素の他の導出方法を説明する図である。
【図38】図4のパターン検出部の他の構成を説明するブロック図である。
【図39】 BPFを説明する図である。
【図40】 BPFを説明する図である。
【図41】大小比較部の処理を説明する図である。
【図42】検出されるパターンの例を示す図である。
【図43】検出されるパターンの例を示す図である。
【図44】パターン検出処理を説明するフローチャートである。
【図45】12ビットの情報は実質的に11ビットの情報として扱えることを説明する図である。
【図46】クラス分類適応処理を使用するときの処理を説明する図である。
【図47】予測タップの構成例を示す図である。
【図48】検出されるパターンの例を示す図である。
【図49】図47のパターンが検出された場合の予測タップの構成例を示す図である。
【図50】劣化位置検出装置の構成を示すブロック図である。
【図51】図49の劣化位置検出装置により劣化位置表示処理を説明するフローチャートである。
【図52】媒体を説明する図である。
【符号の説明】
21 クラス分類適応処理回路,51 領域抽出部,52 パターン検出部,53 クラスコード決定部,54 係数メモリ,55 領域抽出部,56 予測演算部,71 NTSCエンコーダ,72 領域抽出部,73 パターン検出部,74 クラスコード決定部,76 正規方程式生成部,77 係数決定部,78 メモリ,81 クラス分類適応処理回路,91 着目画素選択部,92 左側隣接画素選択部,93 右側隣接画素選択部,94 着目画素上側画素導出部,95 着目画素下側画素導出部,96 左側隣接画素上側画素導出部,97 左側隣接画素下側画素導出部,98 右側隣接画素上側画素導出部,99 右側隣接画素下側画素導出部,100乃至105 大小比較部,106 パターン出力部,121 IQ信号変換抽出部,122 着目画素選択部,123 左側隣接画素選択部,124 右側隣接画素選択部,125 着目画素上側画素導出部,126 着目画素下側画素導出部,127 着目画素左側画素導出部,128 着目画素右側画素導出部,129 左側隣接画素上側画素導出部,130 左側隣接画素下側画素導出部,131 左側隣接画素左側画素導出部,132 左側隣接画素右側画素導出部,133 右側隣接画素上側画素導出部,134 右側隣接画素下側画素導出部,135 右側隣接画素左側画素導出部,136 右側隣接画素右側画素導出部,137乃至148 大小比較部,149 パターン出力部,171 画質劣化検出装置,181 入力I/F,182 演算処理部,183 NTSCエンコーダ,184 劣化箇所検出部,185 表示部

Claims (25)

  1. コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号を抽出する第1の抽出手段と、
    前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成手段と、
    前記色成分の関係情報毎に、前記着目画素をクラスに分類するクラス分類手段と、
    前記コンポジット信号より前記着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号を抽出する第2の抽出手段と、
    前記第2の画素の画素信号と、前記クラス毎に設定された所定の係数とを積和演算し、前記着目画素の画素信号を変換する着目画素信号変換手段と
    を備えることを特徴とする画像情報変換装置。
  2. 前記複数の第1の画素の画素信号を用いて前記着目画素と同位相の仮想画素の画素信号を生成する仮想画素信号生成手段と、
    前記仮想画素と前記着目画素との画素信号の色成分の差分を演算する差分演算手段とをさらに備え、
    前記関係情報生成手段は、前記色成分の差分を用いて、前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像情報変換装置。
  3. 前記仮想画素信号生成手段は、前記複数の第1の画素の画素信号を用いて線形補間により、前記着目画素と同位相の仮想画素の画素信号を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像情報変換装置。
  4. 前記コンポジット信号より前記仮想画素のクラスを分類するための複数の第3の画素の画素信号を抽出する第3の抽出手段と、
    前記複数の第1の画素と前記仮想画素との、前記色成分の関係情報とは異なる、前記複数の第3の画素、および、前記着目画素の画素信号のパターンからなる他の関係情報を生成する他の関係情報生成手段と、
    前記他の関係情報毎に、前記仮想画素を前記クラスとは異なる他のクラスに分類する他のクラス分類手段とをさらに備え、
    前記仮想画素信号生成手段は、前記第3の画素の画素信号、前記他のクラス毎に設定されている所定の係数とを積和演算し、前記仮想画素の画素信号を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像情報変換装置。
  5. 前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分を所定の閾値と比較する比較手段をさらに備え、
    前記関係情報生成手段は、前記比較手段による比較結果のパターンを、前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンとして色成分の関係情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像情報変換装置。
  6. 前記色成分は、第1の色成分と第2の色成分とを含むクロマ成分であり
    前記複数の第1の画素のうち、前記着目画素が有する第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号を抽出する第1の色成分画素信号抽出手段と、
    前記複数の第1の画素のうち、前記着目画素に隣接する隣接画素が有する第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号を抽出する第2の色成分画素信号抽出手段と、
    前記複数の第1の画素の画素信号のうちの前記着目画素と所定の位置関係にある前記第1色成分画素の画素信号を用いて、前記着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号を生成する第1の仮想画素信号生成手段と、
    前記複数の第1の画素の画素信号のうちの前記隣接画素と所定の位置関係にある前記第2色成分画素の画素信号を用いて、前記隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号を生成する第2の仮想画素信号生成手段とをさらに備え、
    前記関係情報生成手段は、前記第1の仮想画素と前記着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報と、前記第2の仮想画素と前記隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報より、前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像情報変換装置。
  7. 前記コンポーネント信号に変換された前記着目画素の画素信号を表示する表示手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像情報変換装置。
  8. コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号を抽出する第1の抽出ステップと、
    前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成ステップと、
    前記色成分の関係情報毎に、前記着目画素をクラスに分類するクラス分類ステップと、
    前記コンポジット信号より前記着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号を抽出する第2の抽出ステップと、
    前記第2の画素の画素信号、前記クラス毎に設定された所定の係数とを積和演算し、前記着目画素の画素信号を変換する着目画素信号変換ステップと
    を含むことを特徴とする画像情報変換方法。
  9. コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号の抽出を制御する第1の抽出制御ステップと、
    前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、
    前記色成分の関係情報毎に、前記着目画素のクラスへの分類を制御するクラス分類制御ステップと、
    前記コンポジット信号より前記着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号の抽出を制御する第2の抽出制御ステップと、
    前記第2の画素の画素信号と、前記クラス毎に設定された所定の係数との積和演算による、前記着目画素の画素信号への変換を制御する着目画素信号変換制御ステップと
    を含むことを特徴とする、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  10. コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号の抽出を制御する第1の抽出制御ステップと、
    前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、
    前記色成分の関係情報毎に、前記着目画素のクラスへの分類を制御するクラス分類制御ステップと、
    前記コンポジット信号より前記着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号の抽出を制御する第2の抽出制御ステップと、
    前記第2の画素の画素信号と、前記クラス毎に設定された所定の係数との積和演算による、前記着目画素の画素信号への変換を制御する着目画素信号変換制御ステップと
    をコンピュータに実行させるプログラム。
  11. 入力された画像信号よりコンポジット信号を生成するコンポジット信号生成手段と、
    前記コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号を抽出する第1の抽出手段と、
    前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成手段と、
    前記色成分の関係情報毎に、前記着目画素をクラスに分類するクラス分類手段と、
    前記コンポジット信号より前記着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号を抽出する第2の抽出手段と、
    前記第2の画素の画素信号と前記入力された画像信号とを用いた正規方程式より、前記クラス毎に係数を算出する算出手段と
    を備えることを特徴とする係数算出装置。
  12. 請求項11に記載の係数算出装置により算出された係数からなる係数データ。
  13. 請求項11に記載の係数算出装置により算出された係数からなる係数データを記憶することを特徴とする係数データ記憶装置。
  14. 請求項11に記載の係数算出装置により算出された係数からなる係数データが記録されていることを特徴とする記録媒体。
  15. 入力された画像信号よりコンポジット信号を生成するコンポジット信号生成ステップと、
    前記コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号を抽出する第1の抽出ステップと、
    前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成ステップと、
    前記色成分の関係情報毎に、前記着目画素をクラスに分類するクラス分類ステップと、
    前記コンポジット信号より前記着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号を抽出する第2の抽出ステップと、
    前記第2の画素の画素信号と前記入力された画像信号とを用いた正規方程式より、前記クラス毎に係数を算出する算出ステップと
    を含むことを特徴とする係数算出方法。
  16. 入力された画像信号よりコンポジット信号の生成を制御するコンポジット信号生成制御ステップと、
    前記コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号の抽出を制御する第1の抽出制御ステップと、
    前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、
    前記色成分の関係情報毎に、前記着目画素のクラスへの分類を制御するクラス分類制御ステップと、
    前記コンポジット信号より前記着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号の抽出を制御する第2の抽出制御ステップと、
    前記第2の画素の画素信号と前記入力された画像信号とを用いた正規方程式より、前記クラスに毎に係数の算出を制御する算出制御ステップと
    を含むことを特徴とする、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  17. 入力された画像信号よりコンポジット信号の生成を制御するコンポジット信号生成制御ステップと、
    前記コンポジット信号より着目画素のクラスを分類するための複数の第1の画素の画素信号の抽出を制御する第1の抽出制御ステップと、
    前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、
    前記色成分の関係情報毎に、前記着目画素のクラスへの分類を制御するクラス分類制御ステップと、
    前記コンポジット信号より前記着目画素の画素信号を変換するための複数の第2の画素の画素信号の抽出を制御する第2の抽出制御ステップと、
    前記第2の画素の画素信号と前記入力された画像信号とを用いた正規方程式より、前記クラスに毎に係数の算出を制御する算出制御ステップと
    をコンピュータに実行させるプログラム。
  18. コンポジット信号より、着目画素が有するクロマ成分としての第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号を抽出する第1の色成分画素信号抽出手段と、
    前記コンポジット信号より、前記着目画素に隣接する隣接画素が有するクロマ成分としての第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号を抽出する第2の色成分画素信号抽出手段と、
    前記着目画素と所定の位置関係にある前記第1色成分画素の画素信号を用いて、前記着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号を生成する第1の仮想画素信号生成手段と、
    前記隣接画素と所定の位置関係にある前記第2色成分画素の画素信号を用いて、前記隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号を生成する第2の仮想画素信号生成手段と、
    前記第1の仮想画素と前記着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報を生成する第1の相関情報生成手段と、
    前記第2の仮想画素と前記隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報を生成する第2の相関情報生成手段と、
    前記第1の相関情報と前記第2の相関情報より、前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成手段と、
    前記色成分の関係情報が所定のパターンであるか否かにより、前記着目画素、または、前記着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じるか否かを判定する判定手段と
    を備えることを特徴とする画質劣化箇所検出装置。
  19. 前記第1の仮想画素信号生成手段は、前記着目画素と所定の位置関係にあり、前記着目画素の画素信号と同位相、または、逆位相の前記第1色成分画素の画素信号を用いて、前記着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号を生成する
    ことを特徴とする請求項18に記載の画質劣化箇所検出装置。
  20. 前記第1の相関情報と前記第2の相関情報を、それぞれに設定された所定の閾値と比較する比較手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記比較手段による比較結果において、前記第1の相関情報、および、前記第2の相関情報のうちのいずれか一方が、前記それぞれに設定された所定の閾値より大きい場合、前記色成分の関係情報が所定のパターンであるとみなし、前記着目画素、または、前記着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じると判定する
    ことを特徴とする請求項18に記載の画質劣化箇所検出装置。
  21. 前記第1の仮想画素信号生成手段は、前記着目画素と所定の位置関係にある前記第1色成分画素の画素信号を用いて、線形補間により前記着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号を生成し、
    前記第2の仮想画素信号生成手段は、前記隣接画素と所定の位置関係にある前記第2色成分画素の画素信号を用いて、線形補間により前記隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号を生成する
    ことを特徴とする請求項18に記載の画質劣化箇所検出装置。
  22. 前記第1の仮想画素信号生成手段は、
    前記コンポジット信号より前記第1の仮想画素と同位相の複数の第3の画素の画素信号を抽出する第3の抽出手段と、
    前記第1色成分画素および前記第1の仮想画素の画素間の差分の大小を示すパターンからなる、第3の相関情報を生成する他の第3の相関情報生成手段と、
    前記第3の相関情報毎に、前記第1の仮想画素を第1のクラスに分類する第1のクラス分類手段とをさらに備え、
    前記第3の画素の画素信号、前記第1のクラス毎に設定されている係数とを積和演算し、前記第1の仮想画素の画素信号を生成し、
    前記第2の仮想画素信号生成手段は、
    前記コンポジット信号より前記第2の仮想画素と同位相の複数の第4の画素の画素信号を抽出する第4の抽出手段と、
    前記第2色成分画素および前記第2の仮想画素の画素間の差分の大小を示すパターンからなる、第4の相関情報を生成する第4の相関情報生成手段と、
    前記第4の相関情報毎に、前記第2の仮想画素を第2のクラスに分類する第2のクラス分類手段とをさらに備え、
    前記第4の画素の画素信号、前記第2のクラス毎に設定されている係数とを積和演算し、前記第2の仮想画素の画素信号を生成する
    ことを特徴とする請求項18に記載の画質劣化箇所検出装置。
  23. コンポジット信号より、着目画素が有するクロマ成分としての第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号を抽出する第1の色成分画素信号抽出ステップと、
    前記コンポジット信号より、前記着目画素に隣接する隣接画素が有するクロマ成分としての第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号を抽出する第2の色成分画素信号抽出ステップと、
    前記着目画素と所定の位置関係にある前記第1色成分画素の画素信号を用いて、前記着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号を生成する第1の仮想画素信号生成ステップと、
    前記隣接画素と所定の位置関係にある前記第2色成分画素の画素信号を用いて、前記隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号を生成する第2の仮想画素信号生成ステップと、
    前記第1の仮想画素と前記着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報を生成する第1の相関情報生成ステップと、
    前記第2の仮想画素と前記隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報を生成する第2の相関情報生成ステップと、
    前記第1の相関情報と前記第2の相関情報より、前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報を生成する関係情報生成ステップと、
    前記色成分の関係情報が所定のパターンであるか否かにより、前記着目画素、または、前記着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じるか否かを判定する判定ステップと
    を含むことを特徴とする画質劣化箇所検出方法。
  24. コンポジット信号より、着目画素が有するクロマ成分としての第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号の抽出を制御する第1の色成分画素信号抽出制御ステップと、
    前記コンポジット信号より、前記着目画素に隣接する隣接画素が有するクロマ成分としての第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号の抽出を制御する第2の色成分画素信号抽出制御ステップと、
    前記着目画素と所定の位置関係にある前記第1色成分画素の画素信号を用いて、前記着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号の生成を制御する第1の仮想画素信号生成制御ステップと、
    前記隣接画素と所定の位置関係にある前記第2色成分画素の画素信号を用いて、前記隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号の生成を制御する第2の仮想画素信号生成制御ステップと、
    前記第1の仮想画素と前記着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報の生成を制御する第1の相関情報生成制御ステップと、
    前記第2の仮想画素と前記隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報の生成を制御する第2の相関情報生成制御ステップと、
    前記第1の相関情報と前記第2の相関情報より、前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、
    前記色成分の関係情報が所定のパターンであるか否かにより、前記着目画素、または、前記着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じるか否かの判定を制御する判定制御ステップと
    を含むことを特徴とする、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  25. コンポジット信号より、着目画素が有するクロマ成分としての第1の色成分を含む第1色成分画素の画素信号の抽出を制御する第1の色成分画素信号抽出制御ステップと、
    前記コンポジット信号より、前記着目画素に隣接する隣接画素が有するクロマ成分としての第2の色成分を含む第2色成分画素の画素信号の抽出を制御する第2の色成分画素信号抽出制御ステップと、
    前記着目画素と所定の位置関係にある前記第1色成分画素の画素信号を用いて、前記着目画素と同位相の第1の仮想画素の画素信号の生成を制御する第1の仮想画素信号生成制御ステップと、
    前記隣接画素と所定の位置関係にある前記第2色成分画素の画素信号を用いて、前記隣接画素と同位相の第2の仮想画素の画素信号の生成を制御する第2の仮想画素信号生成制御ステップと、
    前記第1の仮想画素と前記着目画素の画素信号間の差分からなる第1の相関情報の生成を制御する第1の相関情報生成制御ステップと、
    前記第2の仮想画素と前記隣接画素の画素信号間の差分からなる第2の相関情報の生成を制御する第2の相関情報生成制御ステップと、
    前記第1の相関情報と前記第2の相関情報より、前記複数の第1の画素および前記着目画素の画素間の色成分の差分の大小を示すパターンからなる色成分の関係情報の生成を制御する関係情報生成制御ステップと、
    前記色成分の関係情報が所定のパターンであるか否かにより、前記着目画素、または、前記着目画素を含む所定の領域に画質劣化が生じるか否かの判定を制御する判定制御ステップと
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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