JP3776926B2 - 好熱性真菌発現システム - Google Patents

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Description

本発明は、組換え蛋白質の製造に役立つ宿主細胞に関する。特に、本発明は、組換え蛋白質特に酵素の発現に用いられ得る好熱性真菌宿主細胞に関する。
異種蛋白質の発現における組換え宿主細胞の使用は、近年大きく単純化された、さもなければそれらの天然のソースからの精製によってのみ得られうる大量の商業的価値のある蛋白質の製造を有する。現在、原核又は真核宿主を含むいずれかから与えられた蛋白質の製造のために選択される発現システムの種々の選択がある。適切な発現システムは、しばしば、活性状態における蛋白質の適切な産出を作るための宿主の能力によるばかりでなく、かなりの程度、蛋白質の意図された最終的な使用により決定され得る。
哺乳動物及びイースト細胞は最も一般的に用いられる宿主であるが、繊維状真菌が組換え蛋白質産生のための宿主として極めて役立つとして認識され始めている。アスペルギルス(Aspergillus)属の特定の種は、組換え蛋白質産生のための宿主として効果的に用いられている。更に、栄養のための餓死、及び非産生性の状況も引きおこす菌糸体の極めて密な凝集体及び不均一な分散の形成の問題がしばしばある。アスペルギルス・ニジュランス(Aspergillus nidulans) は、組換えプラスミドで形質転換されると報告されているが(Ballance, et al. Biochem, Biophys, Res. Comm. 112 : 284 〜289, 1983)、形質転換体はかなり低い頻度で起こることが見い出されている。
アスペルギルス・ニゲル(Aspergillus niger)及びアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)も異種蛋白質の組換え産生に有用であることが記載されている。これらの種は、現在、組換え蛋白質産生において日常的に用いられるが、それらは欠点がないわけではない。特に、発酵槽におけるそれらの増殖形態は発酵のために最適ではなく、生物量が増加するにつれて粘度がむしろ高くなる傾向がある。
増加した粘度は、発酵培地を混合して通気することを限定し、これは菌糸体の酵素及び栄養の飢餓を導き、それゆえ生存不能及び非産生性になる。更に、菌糸体の極めて密な凝集及び不均一な分散の発酵の問題もしばしばあり、これも栄養の飢餓を引きおこす。それゆえ、商業的目的のために、組換え蛋白質の発現に用いられ得るが、迅速な増殖及び低い粘度のような満足な増殖特性を示し、それにより発酵槽における生産性を増強する真菌宿主についての必要性があり続けている。
本発明は、細胞が発酵槽における異種蛋白質の産生に用いるのに特に十分に適した増殖特徴を示す新規な組換え真菌宿主細胞を提供する。本発明の宿主細胞は迅速に増殖することができ、与えられた生物量濃度において低い粘性を示し、結果として菌糸体の全ての部分に対する栄養の十分な拡散を許容するのに十分にルーズな構造で均一に分散された菌糸体となる。特に、本発明の宿主細胞は、等量発酵条件下において、例えば、塩、 100g/lグルコースを含むイーストエキス培地におけるpH5でのバッチ発酵において、例えば、パスカルにおいて、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)により同じ生物量で同じ状況下で作られた粘度値の80%未満、好ましくは50%未満、そして最も好ましくは30%未満と測定される好熱性真菌である;好ましい真菌宿主は、菌糸体の同種のルーズな構造を形成する。
最も好ましくは、真菌宿主細胞はチェラビア(Thielavia)種、サーモアスクズ(Thermoascus)種、マセリオフトーラ(Myceliophthora) 種、及びスポロトリチウム(Sporotrichum) 種からなる群から選択される。それゆえ本発明は先に記載されるような、蛋白質が宿主細胞により発現され得る(ペプチドを含むとしても本明細書において理解される)異種蛋白質をコードする核酸フラグメントを含む組換え宿主細胞を提供する。本発明は、関心の異種蛋白質の発現を導く状況下において本発明の宿主細胞を培養し、そして培養物から前記蛋白質を回収することを含む異種蛋白質の製造のための方法を提供する。
いずれの組換え蛋白質の商業的使用も大規模発酵において有効な産生を達成する能力に大きく依存する。生産性は、真菌の工業的な発酵における要子の数により限定される。共通の問題は、サッカロマイセス・セレビシアエ(Saccharomyces ・cerevisiae) 及びバチルス(Bacillus)種のような単細胞生物と比較して相対的に高い粘度に関し、しばしば、全ての細胞へのO2 及び/又は栄養素の欠如のために菌糸体の主要部分が餓死することを引きおこす密な凝集における極めて異種的な分散である。
この高い粘度は発酵槽において到達し得る酵素トランスファー比率を削減し、これは、代わりに、細胞を作ることができる全体のエネルギー逆の影響を与え、それにより得られうる生物量のより低い濃度及びより低い産物産出量又はより長い発酵時間を導く。それゆえ、生物理を単に増加させることは、発酵において産出量を増加させるのに適した低粘性を導く適当な形態以外はないようであり得る。それは、得られるべきいずれかの利点のために産生的生物量を増加させなければならない。
いくつかの好熱性真菌が、発酵槽において培養するのに適するようにされた特定の増殖特性を予期せず示すことが現在、発見されている。有用な増殖特性を有する真菌を同定するための試みは、種々の培養状況下における好熱性真菌の分類学的に異種のグループのランダム・スクリーニングとして始まる。振とう・フラスコ試験は、候補の株が、その各々が組換え蛋白質産生のために用いられるべき細胞において要求されない特徴を有する大量の細胞外蛋白質及び/又はプロテアーゼを産生するか否かを決定することに大部分集中している。しかしながら、観察されるものとして、各々の株の増殖及び形態がある。最初に大きなペレットでも培養物内に形成された凝集体でもない菌糸体のルーズな異種的な分散と組み合わされた迅速な分散が、発酵槽において用いるための優れた候補を指示すると考えられる。
この最初のスクリーニングを基にして、次の種が発酵槽においてテストするために選択される:サーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus) 、ムコル・プシルス(Mucor pusilus)、マイセリオフトーラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris) 、アクレモニウム・アラバメンセ (Acremonium alabamense)( チエラビア・テレストリスの不完全形態) 、タラロマイセス・エメルソニ (Talaromyces emersonii)、及びスポロトリチウム・セルロフィルム (Sporotrichum cellulophilum) 。
候補の株は、6の 100g/lグルコースバッチ発酵ランにおいてテストされ、対照としてのアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)を用いて粘度について分析される。ムコル・プシルスは菌糸体の大きな塊を形成し、そしてタラロマイセス株は高レベルのプロテアーゼを産生するため更なる研究から除外される。表1に供される残った株についてのデータは、テストされた好熱体の粘度レベルが等量の生物量におけるアスペルギルス・オリザエで観察されたレベルより実質的に(即ち少なくとも約50%)低い。30g/lの生物量において株を含むこれらのデータの外挿を図1に示す。
粘度に基づく観察結果を厳格に基礎として、チエラビア・テレストリスは最も好ましいプロファイルを有しているようである。この種の菌糸体は異種的に分散し、密接な高度に分枝した菌糸体のルーズな構造を形成する。マイセリオフトーラはチエラビアに類似するが、伸長したより枝分かれしていない増殖形態を有し、結果として、チエラビアで見られるよりいくらか高い粘度である。サーモアスクス(Thermoascus)及びスポルトリチウムの両方も有用な形態を示し、ほとんど粘性もない。
役立つ形態を示すことに加えて、候補の宿主細胞は、もちろん形質転換可能であり、異種蛋白質を発現することができなければならない。好熱性真菌、例えばヒミコーラ・グリセア種サーモイデアは以前に形質転換されている(Allison et al., Curr. Genet. 21 :225-229, 1992)が、組換え真菌細胞における異種蛋白質の発現は報告されていない。それゆえ、これらの好熱体が組換え異種蛋白質産生において全てにおいて役立つことが最終的に証明されるだろうことが最初は明らかでなかった。しかしながら、驚くことに、後述の実施例に示すように、(例えばChristiansen et al., Bio/Technol. 6 : 1419〜1422に記載されるような)標準的なアスペルギルス形質転換プロトコルは、テストされる株の大部分を形質転換するのに用いられ得る。これにより、本発明の好熱性真菌は、形質転換性及び有利な形態の両方に関して発酵槽における組換え蛋白質産生における宿主細胞として用いるための必要な特性を提供する。
宿主細胞としての好熱性真菌の使用は、更に他の利点を供する。これらの真菌の培養において観察される低い粘度に加えて、それらが増殖するより高い温度が、非好熱体で見られるより迅速ないくつかの種における増殖比率を誘導する。これは、代わりに、相対的に短い発酵サイクルを生ずる生物量のより迅速な蓄積を導く。また、連続発酵においてより高い温度のこれらの真菌が好むより低いpHの組合せは、コンタミネーションの危険が重大に削減される状況を供する。
本発明は、発酵の間に先に規定されるような粘度の必要性に合致するいずれの好熱性真菌も含む。“好熱性真菌”とは、少なくとも約40℃、好ましくは40〜50℃の間の温度において最適な増殖を示すいずれかの真菌を意味する。これは、これらに限定されないが、アクレモニウム(Acremonium) 、コリナスクス (Corynascus) 、チエラビア (Thielavia)、マイセリオフトーラ (Myceliophthora) 、サーモアスクス (Thermoascus)、スポロトリチウム (Sporotrichum) 、カエトミウム (Chaetomium) 、クテノマイセス (Ctenomyces) 、スサイタリジウム (Scytalidium)、及びタラロマイセス (Talaromyces)属の好熱性メンバーを含む。
好ましい実施形態において、好熱体は、サーモサスクス・サーモフィルス(Thermosascus thermophilus)、マイセリオフトーラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila) 、スポロトリチウム・セルロフィルム (Sporotrichum cellulophilum) 、及びチエラビア・テレストリス (Thielavia terrestris) の株からなる群から選択される。先に記載される種において、本発明は、周知である種の名前にかかわらず、完全及び不完全な状態の両方、並びに他の分類学的均等物、例えばアナモルフを含むことが理解されよう。例えばチエラビア・テリストリスの不完全形態は、アクレモニウム・ラアバメンセ(Acremonium alabamense)として、マイセリオフトーラ・サーモフィラはチエラビア・ヘテロタリカ (Thielavia heterothallica) として知られる。
分類学的均等物及び他の役立つ種の更なる例は、例えば、Cannon, Mycopathologica 111: 75-83, 1990; Moustafa et al., Persoonia 14: 173-175, 1990; Stalpers, Stud. Mycol. 24, 1984; Upadhyay et al., Mycopathologia 87: 71-80, 1984; Subramanian et al., Cryptog. Mycol. 1: 175-185, 1980; Guarro et al., Mycotaxon 23: 419-427, 1985; Awao et al., Mycotaxon 16: 436-440, 1983; von Klopotek, Arch. Microbiol. 98: 365-369, 1974; and Long et al., 1994, ATCC Names of Industrial Fungi, ATCC, Rockville, Marylandにおいて見い出され得る。当業者は、適切な均等物の同定を直ちに認めるだろう。
示される実施例において与えられる結果として、各々の種のいくつかの単離物は、発酵においてそれらを有用にするのに必要とされる形態を有する。形質転換されるべき能力が単一の好熱種に限定されないことも示される。これにより、利用は単一の単離物又は株に限定されず、むしろ種のグループを特徴とすることが理解される。当業者は、これらの種の他の株又は単離物も異種発現の発現に用いられ得ることを認識するだろう。
各々の種の多くの株がthe American Type Culture Collection (ATCC) 12301 Parklawn Drive, Rockville Maryland 20852; Agricultural Research Service CultureCollection (NRRL) 1815 North University Street, Peoria, Illinois 61604; Fungal Genetics Stock Center (FGSC), Kansas; Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen (DSM), Mascheroder Weg 1B, D-3300 Braunschweig, Germany; Institute of Applied Microbiology (IAM), Tokyo University 1-1, 1-Chome, Yayoi, Bunkyo-ku, Tokyo 113, Japan; Institute for Fermentation (IFO), 17-85 Juso-honmachi 2-chome, Yodogawa-ku, Osaka 532, Japan; and Centraal Bureau voor Schimmelcultures (CBS),Oosterstraat 1, 3740 AG Baarn, Netherlandsのコレクションにおいて公共的に利用でき、Novo Nordisk Biotech, Davis, California のカルチャーコレクションにおいても利用できる。
他の発酵槽における使用のための好熱性真菌宿主の適合性は、以下の実施例に記載される方法により直ちに決定され得る。要約すると、候補の真菌は、塩/イーストエキス、大豆、ポテト蛋白質又はグルコースもしくは他の適切な炭素源が供給されたいずれかの培地のような普通の増殖培地上で培養する。その発酵は、約4〜7のpHで、約37〜50℃の温度で、好ましくは約42〜46℃で行う。それはもちろん対照株のために最適である対照発酵の温度であるべきことが認められるだろう;A.オリザエのためには、それは約32〜36℃である。振とうフラスコにおいて菌糸体の形態の視察により、発酵のために有用であろうこれらの株を定性的に同定することが可能である;有用な株は多くの枝分れした点と共にルーズな均一な配置を示すだろう。
利用性の確認は、発酵における種々の時間点において、培養培地の実際の粘度を測定することにより、発酵槽において最適に決定される。粘度決定は、当該技術で周知であるいずれかの手段、例えばブルックフィールド・ローテーショナル粘度法(規定された又は非限定のせん断距離及びいずれかの型のスピンドル形状)、動粘度チューブ(フロースルーチューブ)、フォーリング・ボール粘度計又はカップ型粘度計により行われ得る。好ましくは、測定において、A.オリザエの株が候補の株の粘度が比較される対照として含まれる。好ましい宿主細胞は、同一発酵条件下でA.オリザエ株により作られる粘度レベルの約80%以下、好ましくは約50%以下、最も好ましくは約30%以下を示す。
当業者は、本明細書に記載される宿主種の成功的形質転換が、特に例示されるベクター、プロモーター、及び選択マーカーの使用に限定されないことも認めるだろう。一般的にいうと、A.オリザエ、A.ニゲル及びA.ニジュランスの形質転換において役立つこれらの技術が本発明の宿主細胞でも有用である。例えば、amdS選択マーカーが好ましいが、他の役立つ選択マーカーは、これらに限定されないが、argB(A.ニジュランス又はA.ニゲル)、trpC(A.ニゲル又はA.ニジュランス)、pyrG(A.ニゲル又はA.ニジュランス)、sC(セレネート耐性)もしくはグルホシネート耐性(A.オリザエ)マーカー、又は他の種からのそれらの均等物を含む。
プロモーターは、これらの種において強い転写活性を示すいずれかのDNA 配列であり得、アミラーゼ、キシラナーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ及び解糖蛋白質のような細胞外及び細胞内蛋白質の両方をコードする遺伝子から得られうる。このような適切なプロモーターは、A.オリザエTAKAアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼ、A.ニゲルグルコアミラーゼ、A.ニゲル中性α−アミラーゼ、A.ニゲル酸安定α−アミラーゼ、及びリゾムコール・ミエヘイリパーゼのための遺伝子から得られうる。
解糖酵素のための遺伝子からのプロモーターの例はTPI, ADH、及びPGK である。プロモーターは、同種のプロモーター、即ち用いられる宿主株に対してネイティブの遺伝子のためのプロモーターでもあり得る。本発明に従う役立つプロモーターはA.オリザエTAKAアミラーゼプロモーターである。TAKAアミラーゼは公知であるα−アミラーゼである(Toda et al., Proc. Japan Acad. 58 Ser. B.: 208〜212, 1982)。プロモーター配列は、選択の遺伝子へ、又は選択されたシグナルペプチドもしくはプレ領域へのプロモーター配列の連結を容易にする特異的制限部位を導入する目的のためのリンカーと共にも供され得る。ターミネーター及びポリアデニル化配列もプロモーターと同じソースから得られうる。エンハンサー配列も構成物に挿入され得る。
発現された産物を得るために細胞を破壊する必要性を避けるために、そして細胞内で発現される産物の可能性のあるデグラデーションの量を最小化するために、産物は、細胞の外に分泌されることが好ましい。この終りに、好ましい実施形態において、関心の遺伝子は、発現された産物を細胞の分泌経路に向かわせ得るシグナル又はリーダーペプチドのようなプレ領域に結合される。プレ領域は、いずれかの生物からのいずれかの分泌された蛋白質のための遺伝子から得られ得、又はネイティブのプレ領域であり得る。
このようなプレ領域のための役立つ利用できるソースとしては、アスペルギルス種からのグルコアミラーゼもしくはアミラーゼ遺伝子、バチルス種からのアミラーゼ遺伝子、リゾムコール・ミエヘイからのリパーゼもくしはプロティナーゼ遺伝子、サッカロマイセス・セレビシアエからのα−因子のための遺伝子、又はウシプロキモシン遺伝子である。
最も好ましいプレ領域は、A.オリザエTAKAアミラーゼ、A.ニゲル中性α−アミラーゼ、A.ニゲル酸安定α−アミラーゼ、B.リキエニホルミス(B. licheniformis) α−アミラーゼ、バチルスNCIB11837 からのマルトジエニックアミラーゼ、B.ステアロサーモフィルスα−アミラーゼ、又はB.リチエニホルミスズブチリシンのための遺伝子から得られる。有効なシグナル配列は、A.オリザエTAKAアミラーゼシグナル、リゾムコール・ミエヘイアスパラギン酸プロティナーゼシグナル及びリゾムコール・ミエヘイリパーゼシグナルである。代わりとして、発現されるべき遺伝子に対してネイティブであるプレ領域も用いられ得る。
要求される産物のための遺伝子は、プロモーターに機能的に結合し、ターミネーター配列は選択マーカーを含むベクター内に組み込まれ得、又は宿主株のゲノム内に一体化され得る分離したベクターもしくはプラスミド上におかれ得る。ベクターシステムは単一のベクターもしくはプラスミド、又はゲノム内に一体化されるべき全DNA を共に含む2以上のベクターもしくはプラスミドであり得る。ベクター又はプラスミドは直鎖状又は閉じた環状分子であり得る。本発明の好ましい実施形態に従うと、宿主は、選択マーカーを含む1つ、並びにプロモーター、要求される蛋白質及び転写ターミネーターのための遺伝子並びにポリアデニル化配列を含む導入されるべき残りの異種DNA を含む他のものの2つのベクターで形質転換される。
本宿主細胞種は、関心の原核生物又は真核生物の異種ペプチド又は蛋白質のいずれかを発現するのに用いられ得、好ましくは、真核生物のペプチド又は蛋白質も発現するのに用いられる。チエラビア・テレストリス種は、それが安全な経歴を有するとして認められている点で特に有用である。これらの種のための特別の関心は、異種蛋白質、特に真菌酵素の発現におけるそれらの使用である。
新しい発現システムは、カタラーゼ、ラクカーゼ、フェノールオキシダーゼ、オキシダーゼ、オキシドレダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ、リパーゼ、ヒドロラーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、プロテアーゼ及び他の蛋白質分解酵素、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、フィターゼ、リパーゼ、ペクチナーゼ及び他のペクチン分解酵素、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、インベルターゼ、トランスフェラーゼ、リボヌクレアーゼ、キチナーゼ、ムタナーゼ並びにデオキシリボヌクレアーゼのような酵素を発現するのに用いられ得る。“真菌酵素”という言葉が、ネイティブの真菌酵素ばかりでなく、活性、熱安定性、及びpH耐性等を増強するために行われ得るアミノ酸置換、欠失、付加、又は他の修飾により修飾されているこれらの真菌酵素も含むことが当業者により理解されるだろう。
本宿主細胞は、該宿主細胞に対してネイティブである蛋白質の組換え体産生にも用いられ得る。このような使用の例は、これらに限定されないが、蛋白質の発現を増強るすため、シグナル配列の使用による細胞外への関心のネイティブ蛋白質の輸送を促進するため、又は主題の宿主細胞により通常産生される蛋白質のコピー数を増加させるために異なるプロモーターの制御下に好熱生物のネイティブ蛋白質をおくことを含む。これにより、本発明は、“異種蛋白質”という言葉の範囲内において、同種蛋白質のこのような組換え体産生を、このような発現が宿主細胞に対してネイティブでない遺伝要素の使用、又は宿主細胞において通常見られない様式において機能するために操作されているネイティブ要素の使用に関する程度まで含む。
先に記載されるように、チエラビア・テレストリスは、その優れた形態のために、組換え蛋白質産生において用いるための好ましい種の1つである。しかしながら、液内培養におけるこの種は、増殖の限定の条件(グルコース又は酸素のいずれか)下における発芽のための生物量の損失もある。特に、発酵の早期の段階の間に作られた大量の菌糸体は迅速に消失し得、大量の胞子が現れる。菌糸体は組換え蛋白質の産生のソースであるので、培養において胞子形成を避けることが要求される。
この終りに、チエラビアの非胞子形成性変異体が単離される。胞子は紫外光に露出され、5日間、培養される。その後、菌糸体はプレート上に広げられ、24時間、インキュベートされる。菌糸体フラグメントは最初に発芽しなければならない胞子より速く増殖するという仮定に基づいて8の最も大きいコロニーが選択され、振とうフラスコ中でテストされる。8のコロニーのうち2は、液内培養において胞子形成を示さず、これは、これが必要に応じて非胞子形成性株の産生における生存可能性の試みであることを示す。
本発明は、以下の非限定的実施例により更に詳細に示されるだろう。
I.好熱生物の振とうフラスコ評価
種々の炭素源と共に次の組成を有するASPO4 培地を振とうフラスコ内に用いる:
イーストエキス 2g/l
MgSO4・7H2O 1g/l
CaCl2 1g/l
KH2PO4 5g/l
クエン酸 2g/l
Trace 材料* 0.5ml/l
尿素 1g/l
(NH4)2SO4 2g/l
*14.3g/L ZnSO4・7H2O、CuSO4・5H2O、0.5g/L NiCl2・6H2O、13.8g/L FeSO4・7H2O、8.5g/L MnSO4・H2O, 及び3g/Lクエン酸を含むじゃま板のないプロピレン振とうフラスコ(100 又は500ml)を用い、42〜44℃の温度で、pH4.5 で、200rpmで振とうする。
いくつかの好熱性株を次の特徴:(1)増殖の力;(2)プロテアーゼ産生;(3)分泌された蛋白質;及び(4)菌糸体の形態について振とうフラスコ内でスクリーニングする。プロテアーゼ活性を測定するために、各々の培養ブイヨンからの上清を5分間、2500rpm で回転させ、組換え蛋白質発現のための可能性ある候補として評価されるべき種々の真菌株により作られるプロテアーゼのレベルを決定するカゼイン透明プレートアッセイに用いる。
カゼインプレート透明アッセイは次のように行われる。プレート培地は20g/Lスキムミルク、20g/Lアガロース、並びにpH5及びpH7におけるテストランのための 0.2Mクエン酸−リン酸緩衝液、並びにpH9におけるテストランのためのグリシンNaOH緩衝液からなる。ミルク粉体を 100mlの緩衝液と混合し、60℃に維持する。アガロースを 400mlの緩衝液と混合し、5分間、オートクレーブする。少し冷却した後、温いミルク混合物を加え、その混合物をプレート当り50〜70mlを用いて 150mmプレートに注ぎ、用いるまで5℃で保存する。
使用する直前に、寒天内にプレート当り12の穴をあける。各々の株の発酵物からの上清25μlを各々のpHの1プレートに加え、37℃で一晩インキュベートする。pH9のプレートに 0.5M氷酢酸をカゼインを沈殿させるために加えていずれの透明なゾーンも視覚化させる。その後、各々のプレートを透明なゾーンサイズ(即ちゾーンなしから直径2cm超まで)及びゾーンタイプ(即ち透明、不透明又は両方のタイプ)に基づいて評価する。
各々の培養物の上清を株の細胞外蛋白質産生を評価するのにも用いる。製造元の説明に従って調製されたNovex 8〜16%SDS ポリアクリルアミド勾配ゲルを、蛋白質プロファイルを評価するのに用いる。培養物上清の40μl(48時間)サンプルを10μlの5×解離緩衝液(解離緩衝液=4mlの1M Tris-HCl, pH6.8 ,1gのSDS, 617mgのジチオトレイトール、及び滅菌蒸留水で10mlにしたもの)、及びグリセリン/ブロモフェノールブルー(10〜20mgを約10mlの80〜90%グリセリンに加え、沸騰水中に1〜2時間おいて溶かす)と混合して5分間、沸騰し、冷却し、充填してブロモフェノールブルートラッキング染料がゲルの底に達するまで 120Vでランする。ゲルをクーマシー・ブリリアントブルーで染色する。多数のバンドを示すこれらの単離物状可能性のある新しい宿主としてあまり適していないと考えられる。
増殖を+〜+++ スケールに基づいて定性的に評価する。形態を次のようにランクする: 1−ほとんど枝分れのない密接に相互作用する菌糸;
2−極めて著しい枝分かれを有する多くの菌糸胞子;
3−いくらかの枝分かれを有する薄く長い直線的菌糸;
4−多くの枝分かれを有する厚く短く不規則な菌糸;
5−極めて著しい枝分かれを有するルーズな菌糸体;
6−極めて均一な菌糸体分布であるルーズに枝分かれした菌糸体;
7−いくらか枝分かれした長い密接に相互に作用する菌糸。
形態5及び6が最も要求されると考えられる。
炭素源の同一性及び量を次のように種々に変えて振とうフラスコにおける5の実験を行う:
(1)マルトデキストリン10g/l;
(2)グルコース10g/l;
(3)マルトデキストリン20g/l;
(4)10g/l Avicell+1g/lグルコース(セルラーゼの誘導のためのもの);
(5)30g/lマルトデキストリン+10g/lグルコース。
1以上の実験においてテストされた種の単離物は:タラロマイセス・エメルソーニ(Talaromyces emersohii)、T.バイスソキラマイドイデス(T. byssochlamydoides) 、チエラビア・テレストリス、サーモアスクス・サーモフィルス (Thermoascus thermophilus) 、T.アウランチアクス(T. aurantiacus) 、マルブランチエア・スルフレア (Malbranchea sulfurea) 、マラノカルプス・アルボマイセス (Melarocarpus albomyces) 、スポロトリチウム・セルロフィルム (Sporotrichum Cellulophilum) 、アクレモニウム・アラバメンセ (Acremonium alabamense)、ヒュミコーラ・グリセア (Humicola grisea)変種サーモイデア (thermoidea) 、ムコル・プシルス (Mucor pusilus)、マイセリオフトーラ・サーモフィラ、及びスサイタリジウム・サーモフィルム (Scytalidium thermophilum) である。
これらの株のいくつかは、先に規定される1以上の実験条件下において有用な形態及び激しい増殖を示す。テストされた条件下において、高レベル(1g/L超)のいずれかの蛋白質を分泌し、クリーンな蛋白質バックグラウンドを有すると考えられる。テストされた蛋白質はない。いくつかの株は高プロテアーゼ活性を示し(例えばタラロマイセス・エメルソーニ、タラロマイセス・バイスソキラマイドイデス)、いくつかのものはテストされた増殖条件下でほとんど増殖しない(例えばマルブランチエア・スルフレア)。更にテストされたこれらのものはない。
この評価のために、液内培養における、又はプレート上の胞子形成の程度を決定する。プレート上で胞子形成する能力は有用な宿主細胞におけるもののために実質的に本質的である。関心の種のチエラビア・テレストリスもマイセリオフトーラ・サーモフィラも通常の真菌寒天プレート上でいずれの胞子も示さない。胞子形成のための方法を、その後これらの2つの種について開発する。マイセリオフトーラのために、菌糸体を48時間、37℃においてポテトデキストロース寒天(PDAi Difco)プレート上で最初に増殖させ、その後50℃で一晩増殖させ、その後37℃で更に24〜48時間、増殖させる。この種において温度ストレスは明らかに胞子形成を誘発する。
チエラビアにおいて、プレート上での胞子形成を、最初に、37℃インキュベーション室の標準的雰囲気において3日間、PDA プレート上で菌糸体をキンキュベートすることにより誘導し得る。その後培養物を、N2ガスを流された1リッター PyrexRビーカー内に入れ、プラスチック・ラップで密閉し、そして48時間、37℃室にもどす。プレートをビーカーから除いて室の通常の雰囲気に移し、1週間、インキュベートする。プレートは、前及び後N2 処理増殖の間に灰色がかった白色の胞子の環を進展させる。この胞子形成は、明らかに酸素ストレスにより誘発される。
酸素制限及びグルコース制限も液内培養においてチエラビアの胞子形成を誘発する。実際に、このような胞子形成は、20g/Lグルコースを有するASPO4 培地において3〜4日後に自発的におこる。しかしながら、発酵条件下において、この発芽形成は、菌糸体の生物量が迅速に消滅して胞子により置きかえられ、それにより生産性を削減するので要求されない。この問題を克服するために、非胞子形成株をチエラビア・テレストリス E373 から作る。
培地(2g/Lグルコースを有するASPO4)の106UV 露出(40%殺菌を導く30秒間の露出)した胞子を有する振とうフラスコを42℃で5日間、培養する。この培養のための菌糸体をPDA プレート上に広げられた 0.1%Tween 溶液に希釈し、42℃で24時間、インキュベートする。8の最も大きいコロニーを、菌糸体フラグメントが最初に発芽しなければならない胞子より速く増殖するだろう仮定を基にとる。選択されたコロニーを振とうフラスコに移す;選択された8のうち2はこれらの液内培養において全く発芽せず、一方他の6つはいくらかの発芽形成を示す。
タンク発酵における最初の研究のために選択されたのはチエラビア・テレストリス(株E373及びATCC20627)、マイセリオフトーラ・サーモフィラ(株A421)、スポロトリチウム・セルロフィルム(株ATCC20493)、及びサーモアスクスサーモフィルス(株2050及びCBS759.71)、ムコル・プシルス(株A209)、アクレモニウム・アラバメンセ(A2082)、タラロマイセス・エメルソーニ(株A577)である。
“A”で示される株は、Novo Nordisk A/S, Bags erd, Denmark のカルチャーコレクションにおいて利用でき;“E”で示される株はNovo Nordisk Entotech, Davis, Californiaのカルチャーコレクションにおいて利用できる。
II.発酵槽評価
タンク発酵に用いられる培地は次の通りである:
バッチ
MgSO4・7H2O 2g/l
KH2PO4 5g/l
クエン酸・1H2O 4g/l
イーストエキス 10g/l
NH4 sulfate 10g/l
CaCl2 2g/l
AMG trace 材料* 0.5ml/l
Pluronic 1ml/l
* ZnSO4・7H2O 14.3g/l;CuSO45H2O 2.5g/l; NiCl2・6H2O 0.5g/l; FeSO4・7H2O 13.8g/L; MnSO4・H2O 8.5g/L;クエン酸 3.0g/Lを含む。
オートクレーブ前に水を用いて、pHを6に調節する。炭素源:開始容量(2L)を基にして 100g/Lに加えられた50%グルコース発酵を、H3PO4又はNaOHで調節され、pH5.0 +/-1で42〜46℃で行う。大きなインペラーサイズを有するアプリコン発酵槽を用いる。溶解された酸素の濃度(DOT)を、分当りの容量当り1容量のエレーション比率及び 800〜1400rpm の撹拌速度で飽和濃度20%超に保持する。
生物量濃度を乾燥重量により評価する。培養物20mlを予め計量された20μm膜を通してろ過する。フィルターケーキをH2O で2回洗浄して、96℃で48時間、乾燥させて計量する。“C14”カップ及びシリンダーシステムを備えたBohlin Reologi Inc. "Visco88" で粘度を測定する。システムスイッチを“1”にセットし、速度を“8”にセットする。これは1000rpm においてカップ内のシリンダーにターンし、1222/sのせん断比率にする。全培養物を発酵槽から除き、室温装置上で2分以内に測定する。サンプルの約10mLを、次に十分に浸水されたシリンダーでVisco88 上に固定されるカップ上におく。シリンダー回転の開始数分以内に作られた開始粘度の読み取りを記録する。
T.テレストリスE373及び ATCC20627、M.サーモフィラ 421、S.セルロフィルム ATCC20493、T.サーモフィルス A2050及びA.オリザエ A1560(対照)の6の発酵ランを粘度について分析する。全てのランはpH5及び1100rpm における 100g/lグルコースバッチ発酵である。好熱株を42℃で増殖させ、A.オリザエを37℃で増殖させる。このデータはパスカルにおける粘度値を示す表1に示す;パスカル値が低くなるとより低い粘性の培養物となる。測定された粘度データは、レオメーターにおいてテストする最初の数秒の間に測定された新鮮なサンプルについてである。30g/L生物量において株を比較する外挿された粘度データを図1に示す。
Figure 0003776926
データに示すように、断然、最も粘性のある株は対照A.オリザエ株である。最も少ない粘度の株は2つのチエラビア株である。これらの株は発酵槽において容易に混合かつ通気され、極めて均一に分布した菌糸体を示し、この菌糸体は増殖の間連続的に分解する密接に関連した高度に枝分かれした菌糸体のルーズな構造を形成している。大きなペレットも凝集体も形成されていない。
マイセリオフトーラ株はチエラビアに極めて類似するが、長く少ない枝分かれした増殖形態を与え、これはいくらか大きい粘度を生ずる。アクレモニウムでの測定は得られていないが、視覚的観察は、それがチエラビアに類似する形態及び粘度を示す。サーモアスクスもチエラビアに似た優れた形態を示す。スポロトリチウムも優れた形態性を示すが、大量の緑色色素を産生し、これらの発酵条件下で溶菌を開始する。ムコル・フシルスは菌糸体の1つの大きなケーキを有する最適形態より低い形態を作り、更に分析していない。
タラロマイセスも、それが他の株より高い量のプロテアーゼ活性を示すので更に取り上げていない。表2は、2〜15g/Lの生物量濃度において測定され、発酵槽においてテストされた株のためのプロテアーゼ産生のための増殖比率についてのデータを示す。増殖比率を増殖曲線から評価し、ここでは、ほとんどの直線状の生物量の増加が、2〜15g/L乾燥・生物量濃度で見られる(生物量は、ろ過、乾燥、及びフィルター上に残った菌糸体を計量することにより測定する)。
Figure 0003776926
真菌形態を評価するため、及びそれが液内タンク発酵にどれだけ適しているかを決定するための他の方法は、極めて高い生物量濃度を得ることを試みることである。大腸菌及びS.セレビシアエのような単一生物では、 100g/L近くの生物量濃度に達することが可能であるが、真菌では、75g/Lを超えるレベルに達することは極めて困難である。A.オリザエ及びA.ニゲルのための上限(高粘度及び酸素移動の欠如が原因である)は約50〜60g/Lである、チエラビア・テレストリスE373及び先に記載される非胞子形成性変異体を液内培養においてテストする。発酵は、pH5,42℃で、先に記載されたバッチ培地(200g/Lグルコース)と比較して2倍の強度である培地内である。非胞子形成性変異体は、140時間後に約90g/Lの生物量に達する。これは真菌発酵における異常に高い生物量濃度であり、このタイプの形態を有する株の利点を明白に示す。
II.好熱体における異種遺伝子の発現
A.選択マーカーベクター
ベクターpJaL77をヒグロマイシンB耐性選択可能マーカーでの宿生の形質転換に用いる。このマーカーは、TAKAプロモーターの制御下である大腸菌ヒグロマイシンBホスホトランスフェラーゼを基礎とする。要約すると、このベクターは次のように作製される。ヒグロマイシンBに対する耐性を有する遺伝子をプラスミドpHph-1としてBoehringer Mannheim から購入する。
この遺伝子はATG コドン、及び次のプライマー: 5′-GCT CAG AAGCTT CCATCC TAC ACC TCA GCA ATG TCG CCT GAA CTC ACC GCG ACG TCT-3′(N-末端) 及び 3′-CGT CCG AGG GCA AAG GAA TAG CTCCAG AGATCT CAT GCT-5′(C-末端) を用いるPCR によるアミノ及びカルボキシ末端における適切な制限部位を備える。PCR フラグメントを制限酵素BamHI及び XhoIで切断し、(WO91/17243 に記載されるような)アスペルギルス発現ベクターpToC68における対応する部位にクローニングする。
amdSマーカーを含むプラスミドpToC90を、p3SR2 からの2.7kbXbaIフラグメント(Hynes et al. Mol. Cell. Biol. 3 (8) : 1430〜1439, 1983)を XbaI切断及びニリン酸化pUC19 プラスミド内にクローニングすることにより作製する。
B.発現ベクター
ベクター pHD414 はプラスミドp775(EP 238 023)の誘導体である。このプラスミドと対照的に、pHD414はTAKAプロモーターとAMG ターミネーターとの間に特有の制限部位のストリングを有する。このプラスミドを、ターミネーターの3′末端における(不要なRE部位を含む)約 200bp長フラグメントの除去、次の不要な部位も含むプロモーターの5′端における約 250bp長フラグメントの除去により作製する。この 200bp領域を、(pUC ベクターに位置した) NarI及び(ターミネーターに対してちょうど3′の) XbaIでの切断、次のKlenow DNAポリメラーゼ+dNTPでの形成された末端における充填、ゲル上でのベクターフラグメントの精製及びベクターフラグメントの再連結により除去する。
このプラスミドをpHD413と呼ぶ。pHD413を(プロモーターの5′末端に位置した) StuI及び(pUC ベクター内の) PvuIIで切断し、ゲル上の分画し、再連結してpHD414とする。pYES内に約1,100bp キシラーゼHindII/ XbaI cDNA フラグメントを含む大腸菌の株をDSM6995 としてDSM に寄託する。キシラーゼcDNAフラグメントをHindIII / XbaIでの切断によりクローンの1つから単離する。このフラグメントをアガロースゲル電気泳動により精製し、電気溶離して連結反応のための準備をする。cDNAフラグメントをpHD414に連結してpAXX40-1-1を作り、これをNRRL B-21164として寄託する。キシラーゼ遺伝子をDSM (Deutsche Sammlung Von Mikroorganismen and Zellkulturen GmbH)6995として寄託する。
III .好熱宿主の形質転換
特に記載される事を除きテストされた全ての株の形質転換において以下の一般的手順を用いる:
100mlのMY51培地(マルトデキストリン、30g/L; MgSO4・7H2O,2g/L;K2PO4,10g/L;K2SO4,2g/L;クエン酸、2g/L;イーストエキス、10g/L;AMG トレース金属、 0.5mL;尿素1g/L;(NH2)SO4,2g/L,pH6.0)に形質転換されるべき株の菌糸体プラグ(2cm直径)を接種し、14時間、42℃で振とうしながらインキュべートする。
菌糸体をミラクロスを通してのろ過により収集して 200mlの0.6M MgSO4で洗浄する。菌糸体を15mlの1.2M MgSO4, 10mM NaH2PO4,pH=5.8中に懸濁する。この懸濁液を氷上で冷却し、 120mgのNovozymeR 234を含む緩衝液1mlを加える。5分後、1mlの12mg/ml BSA(Sigma type H25)を加えて、静かに攪拌しながら1〜3時間、株により大量のプロトプラストが顕微鏡下で視察されるサンプル内で目で見えるまでインキュベートする。アクレモニウム及びチエラビアについては、プロトプラスト形成効果は相対的に低く、これらの株は、形質転換のための十分なプロトプラストが得られるまでより長いインキュベーション期間(2〜3時間)を必要とする。
この懸濁液をミラクロスを通してろ過し、このろ液を滅菌チューブに移して5mlの 0.6Mソルビトール、 100mM Tris-HCl ,pH=7.0 でオーバーレイする。遠心を2500rpm で15分間、行い、プロトプラストをMgSO4 クッションの頂部から収集する。STC (1.2Mソルビトール、10mM Tris-HCl pH=7.5 ,10mM CaCl2)の2容量をプロトプラスト懸濁液に加え、この混合物を2500rpm で5分間、遠心する。プロトプラストペレットを3mlのSTC 中に懸濁して再びペレット化する。これを繰り返した後、プロトプラストを 0.2〜1mlのSTC中に再懸濁する。
100μLのプロトプラスト懸濁液をSTC 10μl中の適切なDNA 5〜25μgと混合する。各々の株をpAXX40-1-1及び選択可能マーカーを含むプラスミドで同時形質転換する。プラスミドpToC90はA.ニジュランスamdS遺伝子を含み、形質転換、及び単一窒素源としてのアセトアミド上での増殖のための選択のために用いられる。プラスミドpJaL77は形質転換、及びヒグロマイシンB(150μg/ml)に対する耐性の選択のために用いられる。
この混合物を25分間、室温におき、 0.2mlの60% PEG4000(BDH29576)、10mM CaCl2及び10mM Tris-HCl pH=7.5 を加え、注意深く2回混合し、最後に0.85mlの同溶液を加えて注意深く混合する。この混合物を25分間、室温において15分間、2500xgで回転させて、このペレットを2mlの 1.2Mソルビトール中に再懸濁する。1以上の沈降の後、プロトプラストを適切なプレート上に広げる。プロトプラストを、バックグラウンド増殖を阻害するために 1.0Mスクロース、pH=7.0 、(amdSが選択マーカーである場合)窒素源としての10mMアセトアミド及び20mM CsCl を含む最小プレート(Cove, Biochem, Biophys. Acta 113:51〜56,1966)上に広げる。
培地は、hygBが窒素源としての10mM窒化ナトリウムの使用、及び 150μg/mLヒグロマイシンBの存在において選択マーカーである場合に異なる。選択プレートを5日間、42℃においてインキュベートする。COVE選択培地上で増殖した全ての形質転換体をAZCL−キシラン(0.2%)及び各々の選択剤を含むCOVEII(塩化カルシウムのない、30g/Lのスクロース濃度を有するCOVE培地)に移す。真菌のコロニー内及びその周囲に青色輪の迅速な形成により同時形質転換を同定する。形質転換実験の結果及び同定された同時形質転換体の数を表3に示す。
Figure 0003776926
ヒグロマイシン選択は、おそらくそのプロモーターがこれらの株において有効でないため、研究された好熱性真菌のいずれにおいても上手くいかない。しかしながら、amdS選択では、形質転換体がサーモアスクスを除く全ての株において得られる。同時形質転換頻度は20〜40%の間である。
D.形質転換体におけるキシラナーゼの発現の評価
キシラーゼプレートアッセイに上り同定された全ての同時形質転換体にキシラーゼ生産性のための振とうフラスコ評価を行う。次の組成(g/L)のM401 培地を用いる:マルトデキストリン、50.0;MgSO4・7H2O, 2.0 ; KH2PO4, 2.0 ; クエン酸、4.0;イーストエキス、8.0;AMG トレース金属溶液0.5ml;硫酸アンモニウム; 2.0;尿素 1.0。この培養物を42℃においてインキュベートし、キシラーゼ活性を24時間から開始する各々の日に測定する。培養ブイヨン内のキシラーゼ活性を、クエン酸リン酸緩衝液、pH6.5 中に懸濁された 0.2%AZCL−キシラン(Megazyme.Co.Australia)を用いて決定する。
この培養物流体を普通に 100倍に希釈し、希釈された培養物流体10μlを1mlの 0.2%AZCL−キシラン基質と混合する。この混合物を30分間、42℃でインキュベートする。この反応混合物を5分毎に十分に混合する。インキュベーションの終わりに、5分間の 10,000rpmでの遠心により未消化の基質を沈殿させる。この基質から遊離された青色染料を 595mmにおける吸収により定量し、培養ブイヨン内の酵素活性の量を周知の活性での酵素調製で行われた標準から計算する。エンドキシラナーゼ単位(EXU)を同一条件下で調製された酵素標準と比較して測定する。非形質転換株も同一条件下で増殖させ、形質転換体と比較する。
(活性のピークを基にした)図2に示されるデータは、全ての非形質転換株が極めて低いレベルでキシラーゼ活性を作る一方、形質転換体のいくつかは、非形質転換体の5〜10倍まで大きい活性を作る。使用された培養培地のSDS-PAGE分析は、極めて低いレベルにおいてであるが、形質転換体においてのみ、22kDヒュミコーラ(Humicola)キシラーゼ蛋白質バンドの存在を表す。これは、好熱性真菌における異種遺伝子の発現のための潜在性を示す。キシラーゼの生産性の順番は、マイセリオフトーラ−スポロトリチウム−アクレモニウム−チエラビアの順番である。
E.発現ベクターの形質転換及び一体化の確認
発現ベクターの形質転換及び一体化を疑う余知なく証明するために、各々の株からの非形質転換体及び選択された形質転換体から単離された全てのDNA を用いてサザンハイブリダイゼーション分析を行う。各々の株からの2つの最も優れた形質転換体をサザンハイブリダイゼーション分析のために選択する。これらの株から単離された全てのゲノムDNA をEcoRIで消化し、DNA フラグメントを1%アガロースゲルを通して分離してブロッティングする。
チエラビア及びアクレモニウムは同株の完全及び不完全な段階を表すので、アクレモニウムからのDNA のみをハイブリダイゼーション実験のために用いる。最初に、ブロットを、形質転換のため用いられる選択マーカーであるアスペルギルス、ニジュランスamdS遺伝子でプロービングする。その結果は、形質転換体ばかりでなく非形質転換の陰性対照においてもamdS遺伝子の存在を示す。
ヒュミコーラインソレンスキシラーゼcDNAの1.2Kb HindIII 及び XhoIフラグメントでamdSプローグをはがした後、同ブロットの再プロービングは次のことを示す;アクレモニウムの形質転換体ばかりでなく非形質転換株もH.インソレンスcDNAハイブリダイジングバンドの存在を示す。非形質転換体並びにマイセリオフトーラ及びスポロトリチウムの形質転換がプローブに対してハイブリダイズする約2kbバンドの存在を示し(H.インソレンスキシラーゼ遺伝子に対する相同性を共有するこれらの株におけるDNA 配列の存在をおそらく示す)、一方形質転換体はこのプローブとハイブリダイズする付加的な高分子量バンドを示す。
図1は、パスカルにおいて測定され、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)のものと比較して好熱性真菌の数の30g/Lに外挿される粘度を示す。 図2は、好熱性株の非形質転換体及びキシラナーゼ形質転換体から単離された全DNA のサザンハイブリダイゼーション分析を示す。ヒュミコラ・インソレンス(Humicola insolens)キシラーゼcDNAの1.2kb HindIII − XhoIフラグメントをプローブとして用いる。レーンにマイセリオフトーラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila) 非形質転換体;レーン2:マイセリオフトーラ・サーモフィラ形質転換体#5;レーン3:マイセリオフトーラ・サーモフィラ形質転換体#11;レーン4:アクレモニウム・アラバメンセ(Acremonium alabamense)非形質転換体;レーン5:アクレモニウム・アラバメンセ形質転換体#5;レーン6:アクレモニウム・アラバメンセ形質転換体#8;レーン7:スポロトリチウム・セルロフィルム(Sporotrichum cellulophilum)非形質転換体;レーン8:スポロトリチウム・セルロフィルム形質転換体#6;レーン9:スポロトリチウム・セルロフィルム形質転換体#7。 3は、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris) 373 及び同株の非発芽性変異体についての時間にわたる生物量の増加を示す。矢印は、 373株が発芽し始めた時点を示す。

Claims (17)

  1. 異種蛋白質をコードする核酸配列を含むマイセリオフトーラ・サーモフィルム(Myceliophthora thermophilm)種のメンバーである組換え好熱性真菌宿主細胞。
  2. 前記配列がプロモーターに作用的に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の細胞。
  3. 前記蛋白質が真菌の蛋白質であることを特徴とする請求項1に記載の細胞。
  4. 前記プロモーターが真菌のプロモーターであることを特徴とする請求項3に記載の細胞。
  5. 前記プロモーターがA・オリザエ(A. oryzae)TAKAアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼ、A.ニゲル(A.niger)グルコアミラーゼ、A.ニゲル中性α−アミラーゼ、A.ニゲル酸安定α−アミラーゼ、及びリゾムコール・ミエヘイリパーゼからのプロモーターからなる群から選択されることを特徴とする請求項4に記載の細胞。
  6. 前記蛋白質が真菌の酵素であることを特徴とする請求項3に記載の宿主細胞。
  7. 前記酵素が、カタラーゼ、ラクカーゼ、フェノールオキシダーゼ、オキシダーゼ、オキシドレダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ、リパーゼ、ヒドロラーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、蛋白質分解酵素、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、フィターゼ、リアーゼ、ペクチン分解酵素、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、マンノーシダーゼ、イソメラーゼ、イソベルターゼ、トランスフエラーゼ、リボヌクレアーゼ、キチナーゼ、ムタナーゼ及びデオキシリボヌクレアーゼからなる群から選択されることを特徴とする請求項に記載の宿主細胞。
  8. 選択可能マーカーも含むことを特徴とする請求項1に記載の細胞。
  9. 前記マーカーがargB,trpC,pyrG,amdS,hygB,sC、及びグルホシネート耐性からなる群から選択されることを特徴とする請求項に記載の細胞。
  10. 関心の蛋白質を産生するための方法であって、該蛋白質の発現を許容する条件下において、プロモーターに作用的に結合された異種蛋白質をコードする核酸配列を含む組換え好熱性宿主細胞を培養するステップであって、該細胞がマイセリオフトーラ・サーモフィルム(Myceliophthora thermophilm)種のメンバーであるステップと、培養物から前記蛋白質を回収するステップと、を含むことを特徴とする方法。
  11. 前記蛋白質が真菌の蛋白質であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記プロモーターが真菌のプロモーターであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 前記蛋白質が真菌の酵素であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  14. 前記酵素が、カタラーゼ、ラクカーゼ、フェノールオキシダーゼ、オキシダーゼ、オキシドレダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ、リパーゼ、ヒドロラーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、蛋白質分解酵素、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、フィターゼ、リアーゼ、ペクチン分解酵素、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、マンノーシダーゼ、イソメラーゼ、イソベルターゼ、トランスフエラーゼ、リボヌクレアーゼ、キチナーゼ、ムタナーゼ及びデオキシリボヌクレアーゼからなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 選択可能マーカーも含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  16. 前記マーカーがargB,trpC,pyrG,amdS,hygB,sC、及びグルホシネート耐性からなる群から選択されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記プロモーターがA・オリザエ(A. oryzae)TAKAアミラーゼ、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼ、A.ニゲル(A.niger)グルコアミラーゼ、A.ニゲル中性α−アミラーゼ、A.ニゲル酸安定α−アミラーゼ、及びリゾムコール・ミエヘイリパーゼからのプロモーターからなる群から選択されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
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