JP3776667B2 - 電磁弁、電磁弁を有する燃料噴射装置および燃料噴射制御方法 - Google Patents

電磁弁、電磁弁を有する燃料噴射装置および燃料噴射制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソレノイドの電磁力を利用して弁体を開閉駆動する電磁弁およびこの電磁弁を用いて燃料の噴射圧力を二段階的に変化させる燃料噴射装置および燃料噴射制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジン用の燃料噴射装置として、フィードポンプで圧力調整された燃料を各気筒毎に独立した電子制御式のユニットインジェクタに供給するようにしたものが知られている。
【0003】
この種のユニットインジェクタは、フィードポンプで圧力調整された燃料が供給される燃料通路を有し、この燃料通路の途中にエンジンに同期して駆動されるプランジャと、エンジンの運転状況に応じて燃料噴射時期を電子的に制御する電磁弁とが設置されている。
【0004】
電磁弁は、プランジャよりも燃料の供給方向に沿う上流側に位置されており、この電磁弁を閉じることで燃料通路が密閉空間に移行し、この燃料通路に供給された燃料がプランジャによって加圧されるようになっている。そして、この燃料の圧力がノズルニードルを閉じ方向に付勢しているばね力に打ち勝つと、このノズルニードルがリフトしてノズルボディの先端の噴孔を開き、この噴孔を通じて加圧された燃料がエンジンの燃焼室に噴射されるようになっている。
【0005】
ところで、図7および図8は、従来のユニットインジェクタに用いられる電磁弁1を開示している。この電磁弁1は、ユニットインジェクタのインジェクタボディ2に一体的に組み込まれている。インジェクタボディ2は、フィードポンプ3から燃料が供給される燃料通路4を有し、この燃料通路4の途中に形成された凹部5に電磁弁1が装着されている。
【0006】
電磁弁1は、ポペット弁6と、このポペット弁6を開閉駆動する駆動部7とを備えている。ポペット弁6は、弁体9を支持するハウジング10を有している。ハウジング10は、凹部5の開口端にねじ込まれた固定部材11を介してインジェクタボディ2に固定されている。
【0007】
ハウジング10は、その中央部にガイド孔12を有する中空の筒状をなしている。ハウジング10の外周面には、周方向に連続する燃料供給溝13が形成されており、この燃料供給溝13は燃料通路4の上流部分に連なっている。
【0008】
弁体9は、ハウジング10のガイド孔12内に軸方向に摺動可能に嵌合されている。弁体9の外周面には、周方向に連続する溝部14が形成されている。溝部14は、ガイド孔12の内周面と協働してリング状の燃料室15を構成しており、この燃料室15の上部は、複数の供給孔16を介して燃料供給溝13に連なっている。また、溝部14の下端の外周部には、テーパ状のシール部17が形成されている。
【0009】
燃料室15の底部には、弁体9の径方向に外側に向けて広がるように拡張された燃料溜り18が形成されている。燃料溜り18は、連通口19を介して燃料通路4の下流部分に連通されており、この燃料溜り18に臨むガイド孔12の角部には、上記弁体9のシール部17に対応する弁座20が形成されている。
【0010】
このため、弁体9は、シール部17が弁座20に着座する閉じ位置と、シール部17が弁座20から離脱する開き位置とに亙って昇降動可能にハウジング10に支持されている。そして、弁体9が閉じ位置に移動された状態では、燃料室15と燃料通路4の下流部分との連通が遮断され、この燃料通路4の下流部分が密閉空間に移行するようになっている。
【0011】
弁体9は、上向きに突出する弁軸22を備えている。弁軸22の外周部分には、プレッシャスプリング23が装着されており、このプレッシャスプリング23は、弁体9を常に開き位置に押し下げている。弁軸22は、固定部材11を貫通しており、この弁軸22の上端にアーマチュア24がねじ止めされている。
【0012】
駆動部7は、ソレノイド8を有している。ソレノイド8は、インジェクタボディ2の上面にスペーサ25を介して設置され、上記アーマチュア24と向かい合っている。ソレノイド8は、電磁コイル26と、この電磁コイル26を保持する鉄心27とを備えている。鉄心27は、カバー28によって覆われており、この鉄心27とカバー28との間、および鉄心27と電磁コイル26との間には、夫々合成樹脂製の封止材29が充填されている。
【0013】
ソレノイド8は、エンジンの運転状況を判断するエンジンコントローラ(図示せず)からの制御信号によって励磁される。すなわち、図9に示すように、ソレノイド8に制御信号Sが付与されると、電磁コイル26に電流が流れ、これにより電磁コイル26が励磁されて鉄心27が磁化される。このため、アーマチュア24がプレッシャスプリング23に抗して吸引され、このアーマチュア24と一体化された弁体9が開き位置から閉じ位置にリフトされる。
【0014】
この結果、燃料通路4の下流部分が密閉空間に移行し、プランジャの作動に伴い燃料通路4の下流部分の燃料圧力が急激に上昇する。この燃料圧力がノズルニードルを閉じ方向に付勢しているばね力に打ち勝つと、このノズルニードルがリフトしてノズルボディの先端の噴孔を開き、この噴孔から加圧された燃料がエンジンの燃焼室に噴射される。
【0015】
電磁コイル26の励磁が解除されると、プレッシャスプリング23の付勢力により弁体9が閉じ位置から開き位置に戻され、燃料通路4が開放される。この結果、燃料通路4内の燃料圧力が一気に低下し、燃焼室への燃料の噴射が終了する。
【0016】
ところで、上記従来のユニットインジェクタでは、ポペット弁6の弁体9を開閉するタイミングや弁体9を閉じ位置に保持する時間をソレノイド8によって制御することで、燃焼室への燃料の噴射タイミングや噴射量をエンジンの運転状況に応じて設定している。この際、ポペット弁6は、燃料通路4を開放する開き位置又は燃料通路4を閉じる閉じ位置のいずれかの位置に保持されるのみであり、この燃料通路4内の燃料圧力を上昇させるタイミングおよび燃料圧力を下降させるタイミングを制御するに止まっている。
【0017】
すなわち、プランジャの作動により燃料通路4を流れる燃料は、弁体9が開き位置にある限り、図8に矢印で示すように弁座20とシール部17との間を通って燃料室15に流れ込む。この燃料は、溝部14の底に沿って上向きに流れた後、この溝部14の上端に突き当たり、その流れが供給孔16を向くように横方向に変化する。このため、弁体9は、燃料室15に流れ込む燃料により閉じ位置に向けて押し上げるような力を受けるので、電磁コイル26が励磁された時には、速やかに開き位置から閉じ位置にリフトされることになり、それ故、ポペット弁6は燃料通路4を開放するか閉じるかのいずれかの状態にしか切り換え操作することができない。
【0018】
よって、噴射行程中の燃料の噴射割合(噴射率)は、プランジャを作動させるカムのプロフィールによって一様に定まり、噴射行程中の前半と後半とで燃料の噴射率を自由に変化させることができなくなる。
【0019】
一方、近年のディーゼルエンジンは、低公害化への対応が強く求められており、特にNOx排出量の低減が課題となっている。このNOxの排出量を低減するためには、噴射行程の前半の燃料噴射圧力を後半の燃料噴射圧力よりも低く設定することが有効であることが知られている。
【0020】
噴射行程の前半に低い圧力で燃料を噴射すると、燃焼開始圧力が低く抑えられて燃焼が穏やかとなり、燃焼圧の急激な上昇が回避される。このため、燃焼温度が低くなり、NOxの発生が極めて少なくなるとともに、燃焼騒音(エンジン騒音)も低く抑えることができる。
【0021】
ところが、図7に示す従来のユニットインジェクタでは、噴射行程中の燃料の噴射圧力を段階的に変化させることができないので、近年の排ガス規制強化に対応することができなくなる。
【0022】
この改善策として、電磁弁の弁体を開き位置と閉じ位置との間の中間開度位置において一時的に停止させるユニットインジェクタが開発され、「特許公報第2600873号」に開示されている。このユニットインジェクタに用いられる電磁弁は、弁体を閉じ位置に向けて付勢する二つのプレッシャスプリングを装備しており、これらプレッシャスプリングのセット荷重を適宜設定することで、噴射行程中における燃料の二段階噴射を実現している。
【0023】
すなわち、電磁弁のソレノイドを第1の電流値で励磁させると、アーマチュアが一方のプレッシャスプリングの付勢力に抗して吸引され、弁体が閉じ位置に向けてリフトされる。そして、ソレノイドの電磁力と一方のプレッシャスプリングの付勢力とが均衡した時点で弁体のリフトが一旦停止され、この弁体が開き位置と閉じ位置との間の中間開度位置に止まる。
【0024】
このため、燃料通路を流れる燃料が弁体によって強制的に絞られ、この燃料通路が半密閉状態に移行するので、プランジャの下降に伴い燃料の圧力が穏やかに上昇する。したがって、噴射行程の前半においては、燃焼室に噴射される燃料の圧力が低くなり、燃料の噴射率も少なくなる。
【0025】
電磁弁のソレノイドを第1の電流値よりも大きな第2の電流値で励磁させると、アーマチュアが二つのプレッシャスプリングの付勢力に抗して吸引され、弁体が上記中間開度位置から閉じ位置までリフトする。これにより、燃料通路が半密閉状態から密閉状態に移行するので、プランジャの下降に伴い燃料の圧力が急激に上昇する。よって、噴射行程の後半においては、燃焼室に噴射される燃料の圧力が上昇し、燃料の噴射率が増大する。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許公報に示された従来のユニットインジェクタでは、噴射行程中における二段階噴射を実現するため、セット荷重が異なる二種類のプレッシャスプリングを必要とするのは勿論のこと、一方のプレッシャスプリングの付勢力と電磁力とが均衡した時に、アーマチュアに突き当たるストッパや他方のプレッシャスプリングの圧縮度合を変化させてセット荷重を調整するための調整ねじを必要とする。
【0027】
このため、二段階噴射を実現したが故に、主に電磁弁周りの部品点数が増大することになり、その分、ユニットインジェクタの構成が複雑となってコスト高を招く原因となるといった不具合がある。
【0028】
本発明の第1の目的は、一つのスプリングのみで流体の圧力を二段階に制御することができ、構造簡単でコストを低減できる電磁弁を得ることにある。
【0029】
本発明の第2の目的は、一つのスプリングのみで燃料の噴射圧力を二段階に制御することができ、エンジンの排ガス規制強化に無理なく対応しつつ、コストを低減できる燃料噴射装置を得ることにある。
【0030】
本発明の第3の目的は、弁体が二段階に動作する際のタイミングをエンジンの運転状況に応じて独立して制御することができ、全ての運転域での噴射圧・噴射量の最適化により、排ガス中に含まれる有害成分の低減や燃費の向上を実現できる燃料噴射制御方法を得ることにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る電磁弁は、
流体通路に供給される流体を加圧する加圧手段よりも流体の供給方向に沿う上流側に設置されたハウジングと
このハウジングに支持され、上記流体通路を閉じる閉じ位置と、上記流体通路を開放する開き位置とに亙って移動可能な弁体と
この弁体を上記開き位置に向けて押圧するスプリングと
電流値に応じて電磁力が変化するソレノイドを有し、このソレノイドが励磁された時の電磁力により上記弁体を上記スプリングの付勢力に抗して上記閉じ位置に移動させる駆動部とを備えている。
上記ハウジングは、上記弁体を取り囲む溝部を有し、この溝部は、上記弁体が閉じ位置にある限り上記弁体の外周面と協働して上記流体通路を流れる流体が導かれる圧力室を形成し、この圧力室は、上記流体の流れ方向を反転させることで上記弁体を上記開き位置に向けて押圧する流体圧を発生させる流体制御手段を有するとともに、上記弁体は上記圧力室内に生じた流体圧を受ける受圧面を有している。
上記流体制御手段は、上記弁体の外周面に形成されて、上記加圧手段によって加圧された流体を上記弁体の軸方向に導く第1のガイド面と、上記溝部の内面に形成されて、上記第1のガイド面に沿って導かれた流体を上記弁体の受圧面に向けて反転させるように円弧状に彎曲された第2のガイド面とを含み、
上記ソレノイドを所定の電流値で励磁させた時に、上記弁体が上記スプリングの付勢力および上記流体圧に抗して上記閉じ位置に移動されることを特徴としている。
【0032】
上記第2の目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る燃料噴射装置は、
フィードポンプを介して燃料が供給される燃料通路と
エンジンに同期して駆動され、上記燃料通路に供給された燃料を加圧する加圧手段と
この加圧手段よりも燃料の供給方向に沿う上流側に設置され、エンジンの運転状況に基づいて上記燃料通路を開閉することにより、この燃料通路内の燃料の圧力を制御する電磁弁と
上記加圧手段によって加圧された燃料が所定の圧力に達した時に、この加圧された燃料を上記エンジンの燃焼室に噴射する噴孔とを具備している。
上記電磁弁は、
上記燃料通路に設置されたハウジングと
このハウジングに支持され、上記燃料通路を閉じる閉じ位置と、上記燃料通路を開放する開き位置とに亙って移動可能な弁体と
この弁体を上記開き位置に向けて押圧するスプリングと
電流値に応じて電磁力が変化するソレノイドを有し、このソレノイドが励磁された時の電磁力により上記弁体を上記スプリングの付勢力に抗して閉じ位置に移動させる駆動部とを備えており、
上記電磁弁のハウジングは、上記弁体を取り囲む溝部を有し、この溝部は、上記弁体が閉じ位置にある限り上記弁体の外周面と協働して上記燃料通路を流れる燃料が導かれる圧力室を形成し、この圧力室は、上記燃料の流れ方向を反転させることで上記弁体を上記開き位置に向けて押圧する燃料圧力を発生させる流体制御手段を有するとともに、上記弁体は上記圧力室内に生じた燃料圧力を受ける受圧面を有している。
上記流体制御手段は、上記弁体の外周面に形成されて、上記加圧手段によって加圧された燃料を上記弁体の軸方向に導く第1のガイド面と、上記溝部の内面に形成されて、上記第1のガイド面に沿って導かれた燃料を上記弁体の受圧面に向けて反転させるように円弧状に彎曲された第2のガイド面とを含み、
上記ソレノイドを所定の電流値で励磁させた時に、上記弁体が上記スプリングの付勢力および上記燃料圧力に抗して上記閉じ位置に移動されることを特徴としている。
【0033】
上記第3の目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る燃料噴射制御方法は、
フィードポンプを介して燃料が供給される燃料通路と
エンジンに同期して駆動され、上記燃料通路に供給された燃料を加圧する加圧手段と
この加圧手段よりも燃料の供給方向に沿う上流側に設置され、エンジンの運転状況に基づいて上記燃料通路を開閉することにより燃料通路内の燃料の圧力を制御する電磁弁と
上記加圧手段によって加圧された燃料が所定の圧力に達した時に、この加圧された燃料を上記エンジンの燃焼室に噴射する噴孔とを備えている燃料噴射装置に適用される。
この制御方法によって制御される上記電磁弁は、
上記燃料通路に設置されたハウジングと
このハウジングに支持され、上記燃料通路を閉じる閉じ位置と、上記燃料通路を開放する開き位置と、上記燃料通路を絞る中間開度位置とに亙って移動可能な弁体と
上記弁体を上記閉じ位置から上記中間開度位置に向けて押圧するスプリングと
上記ハウジングと上記弁体との間に形成され、上記弁体が上記開き位置にある限り上記燃料通路を流れる燃料が導かれるとともに、この燃料の流れ方向を反転させることにより上記弁体を上記開き位置に向けて押圧する燃料圧力を発生させる圧力室と
電流値に応じて電磁力が変化するソレノイドを有し、このソレノイドが励磁された時の電磁力により上記スプリングの付勢力および上記弁体を上記開き位置に向けて付勢する燃料圧力に抗して上記弁体を上記閉じ位置に移動させる駆動部とを含んでおり、
上記ソレノイドをエンジンコントローラで制御された電流値で励磁させることで、上記弁体を燃料圧力に抗して上記開き位置から上記中間開度位置に移動させてこの中間開度位置に保持し、上記ソレノイドを励磁させる電流値の増大により上記弁体を上記スプリングの付勢力および上記燃料圧力に抗して上記中間開度位置から上記閉じ位置に移動させるとともに、上記ソレノイドの導通度を上記エンジンの運転状況に応じて変化させることを特徴としている。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下本発明の第1の実施の形態を、図1ないし図6にもとづいて説明する。
【0035】
図1は、例えば発電機、舶用機械あるいは建設機械等に用いられるディーゼルエンジンの燃料噴射システムを開示している。この燃料噴射システムは、電子制御式のユニットインジェクタ31を備えている。ユニットインジェクタ31は、ディーゼルエンジンのシリンダヘッド32に取り付けられている。シリンダヘッド32は、ピストン33の頂部と協働して燃焼室34を構成しており、この燃焼室34にユニットインジェクタ31を通じて燃料が噴射されるようになっている。
【0036】
ユニットインジェクタ31は、インジェクタボディ36を備えている。インジェクタボディ36は、プランジャバレル37と、このプランジャバレル37と一体化された電磁弁取り付け部38とを含んでいる。プランジャバレル37の先端部には、リテーニングナット39を介してスプリングケージ40、ディスタンスピース41およびノズルボディ42が同軸状に固定されている。
【0037】
プランジャバレル37の内部には、シリンダ44と、このシリンダ44の底に連なる加圧室45とが形成されている。シリンダ44の内部には、プランジャ46が軸方向に摺動可能に嵌合されている。このプランジャ46の先端は、加圧室45に臨んでいる。プランジャ46の加圧室45とは反対側の端部には、タペット47が連結されている。タペット47は、プランジャバレル37に支持されているとともに、このプランジャバレル37の外方に突出されている。そして、タペット47は、プランジャスプリング48を介してプランジャ46を加圧室45から引き出す方向に付勢されている。
【0038】
タペット47は、ロッカアーム50、プッシュロッド51およびカムフォロア52を介して燃料噴射用カム軸53に連携されている。ロッカアーム50は、ロッカ軸54を介してシリンダヘッド32に支持されており、このロッカアーム50の一端がタペット47に突き当たっている。プッシュロッド51は、ロッカアーム50の他端とカムフォロア52との間に介在されている。カムフォロア52は、タペットローラ55を介して燃料噴射用カム軸53上のカム56に接している。燃料噴射用カム軸53は、エンジンのクランク軸(図示せず)によって図1の時計回り方向に回転駆動されるようになっている。
【0039】
そのため、燃料噴射用カム軸53が回転駆動されると、カムフォロア52がカム56の輪郭形状に応じて揺動運動を繰り返すとともに、このカムフォロア56の揺動運動がプッシュロッド51、ロッカアーム50およびタペット47を介してプランジャ46に伝えられ、これによりプランジャ46が軸方向に往復動するようになっている。
【0040】
図2に示すように、ノズルボディ42は、その先端に小径な円頂部58を有している。円頂部58は、燃焼室34に突出されているとともに、この燃焼室34に開口された複数の噴孔59を有している。
【0041】
ノズルボディ42の内部には、ガイド孔60が形成されている。ガイド孔60は、円頂部58に隣接された一端に燃料溜り室61を有し、この燃料溜り室61は、サック部62を通じて噴孔59に連なっている。また、ガイド孔60の燃料溜り室61とは反対側の他端は、スプリングケージ40の内部のスプリング収容室63に連なっている。
【0042】
ガイド孔60には、ノズルニードル65が軸方向に摺動可能に嵌合されている。ノズルニードル65の一端は、燃料溜り室61を貫通しており、このノズルニードル65の一端にサック部62を開閉するシール部66が形成されている。このため、ノズルニードル65は、サック部62を塞ぐ閉じ位置と、サック部62を開放する開き位置とに亙って往復動可能にノズルボディ42に支持されている。
【0043】
ノズルニードル65のシール部66とは反対側の端部は、ディスタンスピース41を貫通してスプリング収容室63に臨んでいる。スプリング収容室63には、リターンスプリング67が収容されている。リターンスプリング67は、スプリングリテーナ68を介してノズルニードル65をサック部62に向けて付勢しており、このノズルニードル65を常に閉じ位置に保持している。
【0044】
図1や図2に示すように、ユニットインジェクタ31のインジェクタボディ36は、流体通路としての燃料通路70を備えている。燃料通路70の上流端は、インジェクタボディ36の電磁弁取り付け部38に導かれているとともに、この燃料通路70の下流端は、燃料溜り室61に連なっている。また、燃料通路70は、プランジャバレル37の内部において加圧室45に連なっている。
【0045】
そのため、燃料通路70は、加圧室45を境として、この加圧室45の上流側に位置された燃料導入部70aと、加圧室45の下流側に位置された燃料吐出部70bとに区分けされている。
【0046】
燃料通路70の燃料導入部70aは、燃料導管71を介してフィードポンプ72に連なっている。フィードポンプ72は、燃料タンク73に貯えられた燃料(流体)を一定のフィード圧で燃料通路70に供給するためのものであり、このフィードポンプ72と燃料通路70とを結ぶ燃料導管71の途中には、上流側から順に燃料フィルタ74および減圧弁75が設置されている。
【0047】
燃料導管71は、減圧弁75の下流側で分岐された燃料戻し管76を有している。燃料戻し管76は、燃料タンク73に連なっており、この燃料戻し管76の途中には、燃料タンク73に戻される燃料の流通のみを許容する逆止弁77が設置されている。
【0048】
図1や図3に示すように、インジェクタボディ36の電磁弁取り付け部38には、上向きに開口された凹部78が形成されている。凹部78は、燃料通路70の燃料導入部70aに連なる第1および第2の連通口79a,79bを有している。第1の連通口79aは、燃料導入部70aの上流部分を介して燃料導管71に連なっている。第2の連通口79bは、燃料導入部70aの下流部分を介して加圧室45に連なっている。
【0049】
凹部78には、燃料噴射時期や噴射時間を制御するための電磁弁81が設置されている。この電磁弁81は、主にそのポペット弁82に関する構成が図7に示す従来の電磁弁1と相違しており、それ以外の電磁弁81の基本的な構成は従来の電磁弁1と同様である。そのため、本実施の形態の電磁弁81において、従来の電磁弁1と同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0050】
図3に示すように、ポペット弁82は、凹部78に固定されたハウジング83と、このハウジング83に支持された弁体84とを備えている。ハウジング83は、その中央部にガイド孔85を有する筒状をなしている。ガイド孔85の内周面には、周方向に連続する溝部86が形成されている。溝部86は、ガイド孔85の軸線方向に沿う中央部に位置されている。
【0051】
このため、ガイド孔85は、溝部86を境として、凹部78の底側に位置された第1の孔部85aと、凹部78の開口側に位置された第2の孔部85bとに区分けされている。第1の孔部85aの口径D1は、第2の孔部85bの口径D2よりも大きく設定されている。
【0052】
弁体84は、ガイド孔85を貫通するような円柱状をなしている。この弁体84は、ガイド孔85の第1の孔部85aに対応する第1のジャーナル部87aと、ガイド孔85の第2の孔部85bに対応する第2のジャーナル部87bと、これら第1および第2のジャーナル部87a,87bの間に位置された中間部87cとを有している。
【0053】
第1のジャーナル部87aは、第1の孔部85aに液密を保って軸方向に摺動可能に嵌合されているとともに、第2のジャーナル部87bは、第2の孔部85bに液密を保って軸方向に摺動可能に嵌合されている。このため、第1のジャーナル部87aの直径は、第2のジャーナル部87bの直径よりも大きく設定されている。
【0054】
弁体84の中間部87cは、ハウジング83の溝部86によって取り囲まれている。この中間部87cの外周面には、全周に亙ってガイド溝90が形成されている。ガイド溝90は、大径な第1のジャーナル部87aに連なる一端部の深さ寸法が最も大きく設定されており、このガイド溝90の一端部には、弁体84の径方向内側に向けて延びる受圧面91が形成されている。受圧面91は、弁体84の径方向内側に進むに従い第2のジャーナル部87bに近づく方向に傾斜されている。受圧面91の外周部は、リング状のシール部92を構成しており、このシール部92の外周縁部は、弁体84の第1のジャーナル部87aに連なっている。
【0055】
ガイド溝90の底は、受圧面91から弁体84の第2のジャーナル部87bに近づくに従い弁体84の径方向外側に向けて傾斜された第1のガイド面93をなしている。第1のガイド面93は、ハウジング83の溝部86と向かい合っており、この溝部86の内面は、第1のガイド面93と協働して圧力室95を構成している。圧力室95は、ハウジング83と弁体84との間に位置され、このハウジング83の供給孔16を通じて燃料供給溝13に連なっている。
【0056】
圧力室95は、大径な第1のジャーナル部87a側に位置された底部を有し、この底部に燃料溜り96が形成されている。燃料溜り96は、ハウジング83の溝部86を弁体84の径方向外側に向けて拡張することにより構成され、この燃料溜り96は、上記第2の連通口79bを通じて燃料導入部70aの下流部分に連なっている。
【0057】
ハウジング83の溝部86は、その燃料溜り96とは反対側の上部に円弧状に湾曲された第2のガイド面97を有している。第2のガイド面97は、第1のガイド面93に連なっているとともに、弁体84の受圧面91と向かい合うように圧力室95に露出されている。
【0058】
また、ハウジング83の溝部86は、弁体84のシール部92に向けて突出する壁部98を有している。壁部98は、弁体84のシール部92を周方向に連続して取り囲んでおり、この壁部98の先端は、シール部92が接離可能に接触する弁座99を構成している。
【0059】
そのため、弁体84は、シール部92が弁座99に接する閉じ位置(図4に示す)と、シール部92が弁座99から離脱する開き位置(図3に示す)とに亙って移動可能にハウジング83に支持されている。弁体84が開き位置にある状態では、圧力室95と燃料溜り96とが互いに連通されており、これにより燃料通路70の燃料導入部70aが開放されている。弁体84が閉じ位置にある状態では、圧力室95と燃料溜り96との連通が遮断されており、これにより燃料通路70の燃料導入部70aの下流部分、燃料吐出部70bおよび加圧室45が密閉空間に移行するようになっている。
【0060】
図3に示すように、弁体84の端部には、プレッシャスプリング23を受け止めるリング状のスプリングシート100が設置されている。スプリングシート100は、弁体84が開き位置にある状態においてハウジング83の端面に突き当たっており、このことにより、弁体84の弁軸22側の端面とスプリングシート100との間に隙間d1が形成されるようになっている。
【0061】
同様に、弁体84が開き位置にある状態において、弁体84のシール部92とハウジング83の弁座99との間には隙間d2が形成されている。隙間d2は、隙間d1よりも大きく設定され、この隙間d2を通じて燃料が流通するようになっている。
【0062】
なお、弁体84は、その軸線上に貫通孔101を有している。貫通孔101は、弁軸22と固定部材11との間の空間に開口されているとともに、ここから弁軸22の貫通部分を通じて上記アーマチュア24や電磁コイル26が収められたカバー28の下側の空間に連なっている。
【0063】
図1に示すように、電磁弁81のソレノイド8は、エンジンコントローラ103によって駆動されるようになっている。エンジンコントローラ103は、CPU104と、エンジンの運転状況に応じた最適な燃料噴射時期および噴射時間を記憶したROM105とを備えている。CPU104には、エンジン運転中、例えばエンジン回転数、スロットル開度あるいは吸入空気温度のような実際のエンジンの運転状況を示す各種の信号S1が入力される。そして、CPU104は、信号S1に基づいてその時のエンジンの運転状況を総合的に判断するとともに、この運転状況に最適な燃料噴射時期および噴射時間をROM105から読み出し、この燃料噴射時期および噴射時間を実現するような制御信号S2をソレノイド8に送出するようになっている。
【0064】
この点について具体的に述べると、図5の(A)に示すように、ソレノイド8の電磁コイル26は、トランジスタ106を介して電源としてのバッテリ107に電気的に接続されている。トランジスタ106のベースは、エンジンコントローラ103のCPU104に接続されている。トランジスタ106のベースに制御信号S2が入力されると、電磁コイル26にバッテリ107から電流が流れ、この電磁コイル26が励磁されて弁体84を閉じ位置にリフトするための電磁力が発生する。この電磁コイル26に流れる電流値I、つまり電磁コイル26の導通度は、エンジンコントローラ103から出力される制御信号S2によって適宜設定される。
【0065】
すなわち、制御信号S2は、図5の(B)に示すように特定の周期でON・OFFを繰り返すので、本実施の形態では制御信号S2の一周期のうちのON期間とOFF期間とのデューティ比を変更することで電磁コイル26の導通度を設定している。
【0066】
ON期間では、電磁コイル26の抵抗値、バッテリ107の電圧等によって定められる値を上限として、電磁コイル26に流れる電流値Iは増加し続ける。これに対し、OFF期間では、電流値Iは0にならない限り減少していく。このため、制御信号S2のデューティ比を大きく設定することで、一周期中のON期間の割合をOFF期間よりも十分に多くすると、電流値Iの増加時間が減少時間よりも長くなり、一周期を通じて見ると、電流値Iは増加していく。よって、図6に示すように、電磁コイル26を流れる電流値Iが増加し、この電流値Iの立ち上がり角度θが大きくなる。
【0067】
逆に制御信号S2のデューティ比を小さく設定することで、一周期中のON期間に対するOFF期間の割合を増やしていくと、電磁コイル26を流れる電流の一周期当たりの増加量が小さくなる。よって、電流値Iの立ち上がり角度θが小さくなる。
【0068】
そして、エンジンの運転状況に促した最適な制御信号S2のデューティ比は、エンジンコントローラ103のROM105にデータとして予め記憶されているので、CPU104は、刻々と変化する実際のエンジンの運転状況に最適なデューティ比をROM105から読み出してトランジスタ106のベースに出力する。これにより弁体84を閉じ位置にリフトさせるに必要な電磁力が定まるようになっている。
【0069】
次に、上記燃料噴射システムの作動について説明する。
【0070】
エンジンのクランク軸によって燃料供給用カム軸53が回転駆動されると、カム56の輪郭形状に基づいてカムフォロア52が揺動運動する。このカムフォロア52の揺動運動は、プッシュロッド51、ロッカアーム50およびタペット47を介してプランジャ46に伝えられ、このプランジャ46が往復運動を繰り返す。
【0071】
プランジャ46が加圧室45に向けて押し下げられていくと、加圧室45の容積が次第に減じられる。この加圧室45の容積は、プランジャ46が下死点位置に押し下げられた時点で最も小さくなる。プランジャ46が上昇に転じてシリンダ44から引き抜かれていくと、加圧室45の容積が次第に増大し、この加圧室45が負圧となる。
【0072】
この際、燃料通路70の電磁弁81は、ソレノイド8が励磁されない限り燃料通路70の燃料導入部70aを開放しているので、上記負圧となった加圧室45にフィードポンプ72から供給された燃料が満たされ、加圧室45や燃料溜り室61内の燃料圧力が一定のフィード圧に保たれる。
【0073】
この状態において、プランジャ46が再び下降に転じて加圧室45の容積が減じられても、燃料通路70の燃料導入部70aは開放されたままであるので、加圧室45内の燃料は、燃料通路70の燃料導入部70aに押し戻され、ここから燃料導管71や燃料戻し管76を通じて燃料タンク73に戻される。よって、加圧室45や燃料通路70に満たされた燃料の圧力の上昇は少ない。
【0074】
図6に示すように、時間t0の時点で電磁弁81のソレノイド8にエンジンコントローラ103から制御信号S2が印加されると、ソレノイド8の電磁コイル26に電流が流れ始める。これにより電磁コイル26が励磁され、電磁力が発生する。電磁コイル26を流れる電流値Iは、時間の経過に比例して次第に増加するので、電磁力がある特定の値e1に達する時間t1の時点でアーマチュア24が電磁コイル26に吸引される。この際、アーマチュア24と一体化された弁体84の端面とスプリングシート100との間には隙間d1が存在するので、アーマチュア24が吸引されてもプレッシャスプリング23は圧縮されず、弁体84のみが隙間d1に相当する分だけリフトされる。
【0075】
弁体84のリフトに伴ってこの弁体84の端面がスプリングシート100に突き当たると、この弁体84にプレッシャスプリング23の付勢力が作用し、弁体84のリフトを妨げようとする。また、プランジャ46の作動によって加圧室45から押し戻された燃料は、弁体84のシール部92とハウジング83の弁座99との間を通じて圧力室95に流れ込み、この圧力室95内に弁体84のリフトを妨げるような圧力を発生させる。
【0076】
すなわち、図3に矢印で示すように、圧力室95に流れ込んだ燃料は、弁体84の第1のガイド面93に沿って弁体84の第2のジャーナル部87bの方向に流れ、弁座99とは反対側の第2のガイド面97に導かれる。そして、この燃料は、円弧状に湾曲された第2のガイド面97に沿って流れる過程でその流れ方向が反転され、主に圧力室95の外周部分に弁座99に向かう燃料の流れが形成される。この燃料の流れは、壁部98にガイドされて弁体84の受圧面91に向かうように整流され、この受圧面91に突き当たる。
【0077】
これにより、弁体84の受圧面91は、これを弁座99から離れる方向に押圧しようとする燃料圧力を受けることになり、この燃料圧力とプレッシャスプリング23の付勢力とが弁体84を閉じ位置にリフトさせようとする電磁力に対抗する。
【0078】
この結果、時間t2の時点で弁体84のリフトが一時的に停止され、この弁体84が開き位置と閉じ位置との間の中間開度位置に保持される。弁体84が中間開度位置に保持されると、弁体84のシール部92と弁座99との間の隙間d2が隙間d1に相当する分だけ減じられ、ここを通過する燃料が絞られる。このため、電磁弁81よりも下流側に位置された加圧室45や燃料溜り室61が半密閉状態に移行し、プランジャ46の作動に伴い加圧室45および燃料溜り室61内の燃料圧力がフィード圧を上回る値P1まで上昇する。
【0079】
燃料溜り室61内の燃料圧力が上昇すると、ノズルニードル65は、そのシール部66をサック部62から離脱させようとする方向の力を受ける。この力がノズルニードル65を閉じ位置に保持するリターンスプリング67の付勢力を上回ると、ノズルニードル65が閉じ位置から開き位置に向けて押し上げられる。これにより、燃料溜り室61内の加圧された燃料がサック部62に流入し、ここから噴孔59を通じて燃焼室34に噴射される。
【0080】
この際、電磁弁81は完全に閉じられてはいないので、燃料の一部は燃料タンク73に戻されており、その分、加圧室45や燃料溜り室61内の圧力上昇は図6に見られるように穏やかなものとなる。このため、噴孔59から燃焼室34に噴射される燃料の圧力P1は低く保たれ、単位時間当たりの燃料噴射量も少なくなる。そして、このような噴射形態は、電磁コイル26の電磁力が上記e1を上回る特定の値e2に達する時間t3の時点までの期間中継続する。
【0081】
電磁コイル26の電磁力がe2に達すると、アーマチュア24がプレッシャスプリング23の付勢力および弁体84に作用する燃料圧力に抗して強制的に吸引され、時間t4の時点で弁体84が閉じ位置にリフトされる。これにより、弁体84のシール部92が弁座99に着座し、圧力室95と加圧室45との連通が遮断される。この結果、加圧室45や燃料溜り室61が密閉空間に移行するので、プランジャ46の作動に伴い加圧室45や燃料溜り室61内の燃料圧力が急激に上昇し、噴孔59から燃焼室34に噴射される燃料の圧力がP1を上回るP2まで一気に上昇する。
【0082】
電磁コイル26への通電は、燃料の圧力がP2に達する時間t5の時点で停止され、これによりアーマチュア24の吸引が解除される。このため、弁体84はプレッシャスプリング23によって閉じ位置から開き位置に押し戻され、燃料通路70の燃料導入部70aが開放される。よって、加圧室45や燃料溜り室61内の燃料圧力が燃料のフィード圧まで急激に低下し、噴孔59からの燃料の噴射が終了する。
【0083】
この結果、噴射行程の前半となる時間t2から時間t3までの期間T1では、低圧な燃料が燃焼室34に噴射されるとともに、噴射行程の後半となる時間t3から時間t5までの期間T2では、高圧な燃料が燃焼室34に噴射されることになり、NOxの低減に有利な二段階噴射が実現される。
【0084】
このような燃料噴射システムによれば、圧力室95に流れ込んだ燃料の流れ方向を反転させ、この燃料の圧力を利用することで弁体84を開き位置と閉じ位置との間の中間開度位置に一時的に停止させるようにしたので、一つのプレッシャスプリング23で噴射行程の前半と後半とで燃料の噴射圧力を二段階的に変化させることができる。
【0085】
このため、従来のように設定荷重の異なる二種類のスプリングを用いる必要はなく、二段階噴射を実現しつつ、電磁弁81の部品点数を削減してユニットインジェクタ31の構造を簡略化することができる。
【0086】
また、電磁弁81の弁体84が閉じ位置にリフトされている過程においては、図4に示すように、弁体84の受圧面91が圧力室95の底に位置、この受圧面91に燃料のフィード圧が作用する。特に弁体84の受圧面91は、弁体84の大径な第1のジャーナル部87aと中間部87cとの境界部分に形成され、受圧面91の位置では弁体84の径が太くなっているので、この受圧面91自体が弁体84の径方向広がるような幅広いものとなる。そのため、受圧面91の面積を十分に確保することができ、弁体84が閉じ位置から開き位置へ戻る際には、燃料のフィード圧を積極的に受けることができる。
【0087】
また、燃料が弁体84のシール部92とハウジング83の弁座99との間を通じて圧力室95に流れ込んでいる場合には、上記のように第1および第2のガイド面93,97によって形成される弁座99に向かう燃料の流れにより、弁体84は開き位置に戻る方向に圧力を受ける。
【0088】
したがって、電磁コイル26への通電が解除されて弁体84が閉じ位置から開き位置に移動する際には、プレッシャスプリング23の付勢力と燃料圧力とが弁体84に相乗的に作用し、この弁体84が速やかに閉じ位置から開き位置に復帰する。この結果、弁体84の応答性が向上し、燃料の噴射終了時期を精度良く設定することができる。
【0089】
さらに、上記構成の電磁弁81において、弁体84の第1および第2のジャーナル部87a,87bとハウジング83のガイド孔85との嵌合部分に燃料の流通を許容するようなクリアランスが存在すると、圧力室95を流れる燃料がクリアランスを通じて弁軸22と固定部材11との間の隙間に導かれるとともに、ここからアーマチュア24の周囲に流れ込んでしまう。
【0090】
特に弁体84が閉じ位置にリフトされている状態では、弁体84の第1のジャーナル部87aがプランジャ46によって加圧された燃料の圧力を受けるので、この高圧な燃料が第1のジャーナル部87aとガイド孔85との間のクリアランスを通じて弁体84と凹部78の底との間に生じた隙間に流れ込んでしまう。すると、この弁体84の軸線上には貫通孔101が存在するので、上記隙間に流れ込んだ高圧な燃料が貫通孔101を通じて弁軸22と固定部材11との間の隙間に導かれるとともに、ここからアーマチュア24の周囲に流れ込む。
【0091】
このため、アーマチュア24を始めとして、弁体84を開閉駆動するソレノイド8が高圧な燃料にさらされてしまい、これらアーマチュア24やソレノイド8が損傷する虞があり得る。
【0092】
しかるに、本実施の形態に係る電磁弁81によると、弁体84の第1および第2のジャーナル部87a,87bは、ガイド孔85の第1および第2の孔部85a,85bに夫々液密を保ったままの状態で摺動可能に嵌合されている。このため、弁体84が閉じ位置あるいは開き位置のいずれの位置に保持されていても、燃料通路70に満たされた高圧な燃料が第1および第2のジャーナル部87a,87bとガイド孔85との摺動部分に流れ込むことはない。
【0093】
よって、ポペット弁82の周囲に位置するアーマチュア24やソレノイド8を高圧な燃料から隔離することができ、これらアーマチュア24やソレノイド8の損傷を防止して電磁弁81の作動の信頼性を高めることができる。
【0094】
加えて、上記構成のユニットインジェクタ31によると、弁体84を開き位置から中間開度位置を経て閉じ位置にリフトさせるに必要な時間は、エンジンの運転状況に応じて電磁コイル26に流れる電流値Iの立ち上がり角度θを変化させることで任意に設定することができる。
【0095】
具体的には、電磁コイル26に流れる電流値Iの立ち上がり角度θを増加させると、アーマチュア24を吸引するための電磁力がe1からe2に達するまでの時間が短くなり、弁体84が中間開度位置にリフトしている期間T1が短くなる。逆に電磁コイル26に流れる電流値Iの立ち上がり角度θを小さくすると、上記電磁力がe1からe2に達するまでの時間が長くなり、弁体84が中間開度位置にリフトしている期間T2が長くなる。
【0096】
このため、電磁コイル26に流れる電流値Iの立ち上がり角度θを変化させることで、燃料が低圧で噴射される期間T1と、燃料が高圧で噴射される期間T2とをエンジンの運転状況に応じて独立して制御することができる。よって、低・中負荷運転域から高負荷運転域までの全ての運転域において、燃焼室34に対する燃料の噴射特性を最適化することができ、燃費を悪化させることなくNOxの排出量を低減できるとともに、静粛な運転が可能となるといった利点がある。
【0097】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、圧力室に流れ込んだ流体の流れ方向を反転させることで、この圧力室内にソレノイドの電磁力に対抗するような流体圧を発生させ、この流体圧を利用して弁体を開き位置と閉じ位置との間の中間開度位置に一時的に停止させるようにしたので、一つのスプリングのみで電磁弁の下流に供給される流体の圧力を二段階的に変化させることができる。
【0098】
したがって、従来のようにセット荷重の異なる二種類のスプリングを用意する必要はなく、その分、電磁弁の部品点数を削減して構造を簡略化できるとともに、電磁弁のコストを低減することができる。
【0099】
また、本発明によれば、圧力室に流れ込んだ燃料の流れ方向を反転させることで、この圧力室内にソレノイドの電磁力に対抗するような燃料圧力を発生させ、この燃料圧力を利用して弁体を閉じ位置と開き位置との間の中間開度位置に一時的に停止させるようにしたので、一つのスプリングのみで噴射行程の前半と後半とで燃料の噴射圧力を二段階的に変化させることができる。
【0100】
この結果、従来のようにセット荷重の異なる二種類のスプリングを用いる必要はなく、噴射行程中における二段階噴射を実現しつつ、電磁弁の部品点数を削減して燃料噴射装置の構造を簡略化することができ、コストの低減が可能となる。
【0101】
さらに、本発明によれば、エンジンの運転状況に応じてソレノイドに流れる電流値の立ち上がり速度を制御することで、燃料が低圧で噴射される期間と、燃料が高圧で噴射される期間とを独立して制御することができる。したがって、低・中負荷運転域から高負荷運転域までの全ての運転域において燃焼室に対する燃料の噴射特性を最適化することができ、燃費を悪化させることなくNOxの排出量を低減できるとともに、静粛な運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る燃料噴射システムの断面図。
【図2】ノズルボディの部分を拡大して示すユニットインジェクタの断面図。
【図3】ポペット弁の弁体が開き位置に移動された状態を示す電磁弁の断面図。
【図4】ポペット弁の弁体が閉じ位置にリフトされた状態を示す電磁弁の断面図。
【図5】(A)は、ソレノイドの駆動回路を示す回路図。
(B)は、ソレノイドを駆動するトランジスタに印加される電圧のデューティ比を示す特性図。
【図6】ポペット弁を閉じ方向に動作させる電流値、ポペット弁のリフト量および燃料の噴射圧力との関係を示すタイミングチャート。
【図7】従来のユニットインジェクタに用いられる電磁弁の断面図。
【図8】ポペット弁の弁体が開き位置にリフトされた状態を示す電磁弁の断面図。
【図9】ポペット弁を閉じ位置に動作させるタイミングとポペット弁のリフト量および燃料の噴射圧力との関係を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
7…駆動部、8…ソレノイド、23…スプリング(プレッシャスプリング)、34…燃焼室、46…プランジャ、59…噴孔、70…燃料通路(流体通路)、72…フィードポンプ、81…電磁弁、83…ハウジング、84…弁体、86…溝部、91…受圧面、93,97…第1および第2のガイド面(流体制御手段)、95…圧力室。

Claims (6)

  1. 流体が供給されるとともに、この供給された流体を加圧する加圧手段を有する流体通路に設置される電磁弁であって、
    上記加圧手段よりも流体の供給方向に沿う上流側に設置されたハウジングと
    このハウジングに支持され、上記流体通路を閉じる閉じ位置と、上記流体通路を開放する開き位置とに亙って移動可能な弁体と
    この弁体を上記開き位置に向けて押圧するスプリングと
    電流値に応じて電磁力が変化するソレノイドを有し、このソレノイドが励磁された時の電磁力により上記弁体を上記スプリングの付勢力に抗して上記閉じ位置に移動させる駆動部とを具備し、
    上記ハウジングは、上記弁体を取り囲む溝部を有し、この溝部は、上記弁体が閉じ位置にある限り上記弁体の外周面と協働して上記流体通路を流れる流体が導かれる圧力室を形成し、この圧力室は、上記流体の流れ方向を反転させることで上記弁体を上記開き位置に向けて押圧する流体圧を発生させる流体制御手段を有するとともに、上記弁体は上記圧力室内に生じた流体圧を受ける受圧面を有し、
    上記流体制御手段は、上記弁体の外周面に形成されて、上記加圧手段によって加圧された流体を上記弁体の軸方向に導く第1のガイド面と、上記溝部の内面に形成されて、上記第1のガイド面に沿って導かれた流体を上記弁体の受圧面に向けて反転させるように円弧状に彎曲された第2のガイド面とを含み、
    上記ソレノイドを所定の電流値で励磁させた時に、上記弁体が上記スプリングの付勢力および上記流体圧に抗して上記閉じ位置に移動されることを特徴とする電磁弁。
  2. 請求項1の記載において、上記ハウジングは、上記弁体が軸方向に摺動可能に嵌合されるガイド孔を有し、上記溝部は、上記ガイド孔の内周面に周方向に連続して形成されていることを特徴とする電磁弁。
  3. 請求項2の記載において、上記弁体は、軸方向に離間した一対のジャーナル部を有し、これらジャーナル部の間に上記圧力室が位置するとともに、夫々のジャーナル部は、上記ハウジングのガイド孔に流体密を保って摺動可能に嵌合されていることを特徴とする電磁弁。
  4. フィードポンプを介して燃料が供給される燃料通路と、
    エンジンに同期して駆動され、上記燃料通路に供給された燃料を加圧する加圧手段と、
    この加圧手段よりも燃料の供給方向に沿う上流側に設置され、エンジンの運転状況に基づいて上記燃料通路を開閉することにより、この燃料通路内の燃料の圧力を制御する電磁弁と、
    上記加圧手段によって加圧された燃料が所定の圧力に達した時に、この加圧された燃料を上記エンジンの燃焼室に噴射する噴孔と、を備えている燃料噴射装置において、
    上記電磁弁は、
    上記燃料通路に設置されたハウジングと、
    このハウジングに支持され、上記燃料通路を閉じる閉じ位置と、上記燃料通路を開放する開き位置とに亙って移動可能な弁体と、
    この弁体を上記開き位置に向けて押圧するスプリングと、
    電流値に応じて電磁力が変化するソレノイドを有し、このソレノイドが励磁された時の電磁力により上記弁体を上記スプリングの付勢力に抗して閉じ位置に移動させる駆動部と、を備え、
    上記電磁弁のハウジングは、上記弁体を取り囲む溝部を有し、この溝部は、上記弁体が閉じ位置にある限り上記弁体の外周面と協働して上記燃料通路を流れる燃料が導かれる圧力室を形成し、この圧力室は、上記燃料の流れ方向を反転させることで上記弁体を上記開き位置に向けて押圧する燃料圧力を発生させる流体制御手段を有するとともに、上記弁体は上記圧力室内に生じた燃料圧力を受ける受圧面を有し、
    上記流体制御手段は、上記弁体の外周面に形成されて、上記加圧手段によって加 圧された燃料を上記弁体の軸方向に導く第1のガイド面と、上記溝部の内面に形成されて、上記第1のガイド面に沿って導かれた燃料を上記弁体の受圧面に向けて反転させるように円弧状に彎曲された第2のガイド面とを含み、
    上記ソレノイドを所定の電流値で励磁させた時に、上記弁体が上記スプリングの付勢力および上記燃料圧力に抗して上記閉じ位置に移動されることを特徴とする燃料噴射装置。
  5. 請求項4の記載において、上記駆動部のソレノイドは、エンジンの運転状況を総合的に判断するコントローラから出力される信号に応じて電磁力が変化することを特徴とする燃料噴射装置。
  6. フィードポンプを介して燃料が供給される燃料通路と、
    エンジンに同期して駆動され、上記燃料通路に供給された燃料を加圧する加圧手段と、
    この加圧手段よりも燃料の供給方向に沿う上流側に設置され、エンジンの運転状況に基づいて上記燃料通路を開閉することにより燃料通路内の燃料の圧力を制御する電磁弁と、
    上記加圧手段によって加圧された燃料が所定の圧力に達した時に、この加圧された燃料を上記エンジンの燃焼室に噴射する噴孔と、を備えている燃料噴射装置を制御する方法であって、
    この方法によって制御される上記電磁弁は、
    上記燃料通路に設置されたハウジングと、
    このハウジングに支持され、上記燃料通路を閉じる閉じ位置と、上記燃料通路を開放する開き位置と、上記燃料通路を絞る中間開度位置とに亙って移動可能な弁体と、
    上記弁体を上記閉じ位置から上記中間開度位置に向けて押圧するスプリングと、
    上記ハウジングと上記弁体との間に形成され、上記弁体が上記開き位置にある限り上記燃料通路を流れる燃料が導かれるとともに、この燃料の流れ方向を反転させることにより上記弁体を上記開き位置に向けて押圧する燃料圧力を発生させる圧力室と、
    電流値に応じて電磁力が変化するソレノイドを有し、このソレノイドが励磁された時の電磁力により上記スプリングの付勢力および上記弁体を上記開き位置に向けて付勢する燃料圧力に抗して上記弁体を上記閉じ位置に移動させる駆動部と、を含み、
    上記ソレノイドをエンジンコントローラで制御された電流値で励磁させることで、上記弁体を燃料圧力に抗して上記開き位置から上記中間開度位置に移動させてこの中間開度位置に保持し、上記ソレノイドを励磁させる電流値の増大により上記弁体を上記スプリングの付勢力および上記燃料圧力に抗して上記中間開度位置から上記閉じ位置に移動させるとともに、上記ソレノイドの導通度を上記エンジンの運転状況に応じて変化させることを特徴とする燃料噴射制御方法。
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