JP3776222B2 - モールディングの端末加工方法および加工装置 - Google Patents

モールディングの端末加工方法および加工装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はモールディング、特には自動車の保護・装飾用モールディングの端末加工方法および加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、図15に示すように、自動車Cの車体側面のドアDf,Dr部分には、ドアの開閉に伴う他物体との接触により車体側面が損傷するのを防ぎ、また車体側面の装飾も兼ねてモールディングM1,M2が取り付けられている。このモールディングM1,M2はプラスチックを材料としており、適度な弾力性と柔軟性のある軟質塩化ビニル等の長尺押出成形品等よりなり、所定の長さに切断して用いられる。
【0003】
前記モールディングとして押出成形品を切断したモール素材をそのまま用いると、切断面の見栄えが悪かったり、尖った切断面が露出するという安全性の問題がある。
そこで、前側モールディングM1の端末部M1aは、図15の符号Zで示す部分の横断面図である図16に示すように、意匠上や安全性の観点から、端末部M1aの表面M1b側が庇状に突出したいわゆるアンダーカット形状に仕上げられている。
【0004】
このように所定断面形状のモールディングの端末部を所要形状に成形する手段として、図17に示すような加熱プレス成形が多用されている。
まず、図17の(A)図のように、予め押出成形等によって連続的に形成された所定断面形状を有するモール素材100の端末部101裏面部102を部分的に切除して切除部103を形成し、前記切除部103が形成された当該端末部101を加熱軟化して固定型110の端末成形型部111内に導入する。符号Hはヒーター等の加熱手段である。
そして、図17の(B)図ないし(D)図に示すように可動型115を移動し型閉めして前記端末部101の切除部103を裏面部102側へ屈曲させて所定形状にプレス成形する。前記型閉めの際、前記固定型110の一部であるスライド型部113が該スライド型部113および前記可動型115に介された傾斜ピン116によって前記端末成形型部111の外側から内側方向へ移動して、前記モール素材100の切除部103をアンダーカット形状となるようにモール素材の裏面側へ屈曲させることにより、モール素材100の端末部101を成形している。図示の符号104はプレス成形の際に余ったモール素材100の余剰部分のはみ出し部を示し、該はみ出し部104は脱型後等にトリミングカットされ、モールディング製品が得られる。
【0005】
しかし、前記プレス成形にあっては、モール素材100の端末部101裏面部102を切除して当該端末部101を加熱軟化させるとともに、固定型110のスライド型部113の移動により前記モール素材100の切除部113を裏面側へ屈曲させることによって、モール素材100の変形性を高めて固定型110の端末成形型部111の型面112に追従し易くしているものの、所望するモールディング製品のアンダーカット形状の傾斜角度y(図18参照)が大であるとき、具体的にはモール素材100の厚みが5mm以上の場合で前記傾斜角度yが10°以上のときには、成形時にモール素材100の端末部101が固定型110の端末成形部111型面112に完全に追従しにくいことが生じ易い。また、モール素材100がその裏面側から加熱されている場合には、前記端末成形型部111側であるモール素材100の端末部101表面部105が裏面部102より温度が低いこともあって、図18に示すように、モール素材100が完全に端末成形型部111型面112に追従せず欠肉部106を生じたり、欠肉部とはいえないまでも端末成形型部111の型面112がモール素材100に完全に複写されず、加工後のモールディング製品の外観性が損なわれるといった問題があった。
【0006】
これらの問題を回避するために、図19に示すように、可動型135,155の型面部136,156に固定型130,150の端末成形型部131,151のアンダーカット形状の型面部132,152に向けて所定角度x(前記モールディング製品のアンダーカット形状の傾斜角度yと略同じに設定される)傾斜した押圧突起137,157を設け、閉型時に該押圧突起137,157を可動型の型面部136,156とともにモール素材120,140の端末部121,141裏面部122,142に垂直に押し付けることによって、該モール素材120,140の端末部121,141を前記端末成形型部131,151型面部132,152に追従させる方法が提案されている。なお、図19の(A)図における押圧突起137は可動型135の型面部136に一体的に設けられ、可動型135の型開き時にモール素材120の端末部121裏面部122から垂直に抜かれるようになっており、一方、図19の(B)図における押圧突起157は、可動型155の型面部156に脱着可能に設けられ、プレス成形後,前記モール素材140の端末部141の裏面部142に埋設されるようになっている。
【0007】
しかしながら、上記方法では、傾斜した押圧突起137,157は、可動型の型面部136,156とともにモール素材120,140の裏面に対し垂直に下降して、該端末部121,141の裏面部122,142を垂直に押圧するため、その押圧突起137,157による押圧力は、押圧突起137,157と接触する端末部121,141の厚みを薄くするのに主として用いられることになる。その結果、モール素材120,140の端末部における表面部123,143側の屈曲基部124,144付近まで、前記押圧突起137,157による押圧力が及ばず、該端末部表面部123,143を前記アンダーカット形状の型面部132,152に追従させる効果が十分に得られないといった問題がある。
【0008】
また、図19の(A)図の押圧突起137は、アンダーカット形状の型面部132に向けて傾斜して可動型135に一体的に設けられているので、前記傾斜角度xによっては可動型135の型開きが不可能となる等の問題がある。さらに、図19の(B)図の押圧突起157は、型閉め時等に、可動型155への取付部(支持部)158を支点として回転しようとする力Fが作用し、可動型155から脱落し易く、その場合には端末部の加工不良を生じる問題がある。特に、前記傾斜角度xが大である場合には前記押圧突起157に作用する力Fは大になり、該押圧突起157が可動型155から脱落する蓋然性は極めて高い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は前記の点に鑑みなされたもので、モール素材の端末部裏面部を部分的に切除して当該端末部を加熱軟化し固定型の端末成形型部内に導入した後、可動型を移動し型閉めして、該モール素材の切除部を固定型および可動型の型面部でモール素材の裏面側へ屈曲させて所要形状にプレス成形するに際して、所望する端末部のアンダーカット形状の傾斜角度が大であっても、簡単かつ確実に、モール素材の端末部表面部をアンダーカット形状の型面部に追従させて該型面の複写を完全に行なうことができ、欠肉部等を生じることなく外観性の良いモールディングを得ることができる端末加工方法および装置を提案するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、所定断面形状を有するモール素材の端末部裏面部を部分的に切除して当該端末部を加熱軟化し固定型の端末成形型部内に導入した後、可動型を移動し型閉めして、該モール素材の切除部を固定型および可動型の型面部でモール素材の裏面側へ屈曲させて所要形状にプレス成形するに際して、前記可動型の型閉め時に、前記固定型の一部がその端末成形型部の外側から内側方向へ移動して前記モール素材の切除部をアンダーカット形状となるように裏面側へ屈曲させるとともに、前記可動型に設けた押圧突起を前記モール素材の切除部の基部付近からモール素材表面側の屈曲基部となる部分へ向け斜めに前進させて当該モール素材を押圧し、その後、前記可動型の型開き時に押圧突起をモール素材の端末部から抜くことを特徴とするモールディングの端末加工方法に係る。
【0011】
また、請求項2の発明は、裏面が部分的に切除され加熱軟化されたモール素材の端末部が導入される所定の端末成形型部を有し、かつその一部がスライド型部とされて前記端末成形型部でアンダーカット形状の型面部を構成するようにされた固定型と、前記固定型の端末成形型部に導入された前記モール素材の端末部をプレス成形する可動型とを含み、前記固定型のスライド型部は該スライド型部および前記可動型間に介在された傾斜ピンによって前記可動型の型閉め時に当該スライド型部がその端末成形型部の外側から内側方向に移動するように構成され、前記可動型の型面にはその閉型時に端末部の切除部の基部付近を押圧する押圧突起が前記アンダーカット形状の型面部に向けて傾斜し、かつ閉型時にアンダーカット形状の型面部に向けて斜めに前進するように設けられていることを特徴とするモールディングの端末加工装置に係る。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に従って、この発明の一実施例を詳細に説明する。
図1はこの発明に係る加工方法の一実施例に使用されるモール素材の端末部を裏面側から見た斜視図、図2は同実施例におけるモール素材の端末部を加熱している状態を示す断面図、図3は同実施例における前記端末部を固定型の端末成形型部内に導入した状態を示す断面図、図4は同実施例における可動型の型閉め時の初期を示す断面図、図5は同実施例における可動型の型閉め完了時を示す断面図、図6は図5の要部を拡大して示す断面図、図7は同実施例における可動型の型開き時を示す断面図、図8は同実施例におけるプレス成形時に生じたはみ出し部のトリミングカット時を示す断面図、図9は同実施例の可動型に設けられる押圧突起を示す斜視図、図10は同実施例により得られるモールディングの端末部を表面側から見た斜視図、図11は同モールディングの端末部を裏面側から見た斜視図、図12は他の実施例における押圧突起を示す斜視図、図13は図12の実施例により得られるモールディングの端末部を裏面側から見た斜視図、図14はさらに他の実施例における可動型の型閉め完了時を示す断面図である。
【0013】
まず、この発明のモールディングの端末加工方法に用いる加工装置の一例について説明する。図3ないし図7に示す加工装置20は、裏面部が部分的に除去されて加熱軟化したモール素材10の端末部11をアンダーカット形状に加工するためのもので、固定型21と可動型31を含み、図示しないプレス装置により閉型およびプレス可能とされている。
【0014】
固定型21は、本体型部22とスライド型部24とを備える。前記本体型部22およびスライド型部24により端末成形型部27が構成され、該端末成形型部27では、本体型部22の型面部23とスライド型部24の型面部25とにより、アンダーカット形状の型面部28が構成されている。前記スライド型部24の型面部25は、前記端末成形型部27の型面部28が所望するモールディング製品のアンダーカット形状となるように所要角度w(図3参照)で傾斜して形成されている。そして、前記スライド型部24は、該スライド型部24および可動型31間に介在された傾斜ピン45により、前記可動型31の型閉め時に前記端末成形型部27の外側から内側方向I(図4参照)に所定距離a(図5参照)移動するように構成されている。この実施例では、前記傾斜ピン45は、可動型31に固定され、その先端面46が型閉め時の可動型31の下降に伴いスライド型部24の外側面26に当接することによりスライド型部24を前記矢印I方向へ移動するようにしている。また、前記スライド型部24と本体型部22間に介在させたスプリングS1の弾性力によって、型開きの際の可動型31の上昇時にスライド型部24が端末成形型部27の内側から外側方向Oへ移動し元の位置へ戻るようになっている(図7参照)。なお、この実施例においては、前記スライド型部24の型面部25の傾斜角度wは30°に設定され、前記スライド型部24が移動する距離a(スライド量)は3mmに設定される。
【0015】
可動型31は、前記固定型21の端末成形型部27内に導入されたモール素材10の端末部11を裏面部12側から押圧するための型面32を有し、該型面32には、型閉め時に前記端末部11裏面部12の切除部13の基部付近13aを押圧するための押圧突起51が前記端末成形型部27のアンダーカット形状の型面部28に向けて傾斜し、かつ閉型時に前記アンダーカット形状の型面部28に向けて斜めに前進するように設けられている。
【0016】
閉型時に前記押圧突起51がアンダーカット形状の型面部28に向けて斜めに前進するようにするため、この実施例では、前記可動型31を第1ブロック33とその下の第2ブロック40とに別れる分割型として構成し、該第2ブロック40の下面が可動型31の型面部32となっている。前記可動型31は、閉型時に型面部32がモール素材10の裏面に当接するまでの間、図3および図4に示すように第1ブロック33と第2ブロック40が所要距離g1の隙間を有して離れ、前記可動型31の型面部32がモール素材10の裏面に当接した後には、図5および図6に示すように第1ブロック33が第2ブロック40に対し下降して近接し、閉型完了時には第1ブロック33と第2ブロック40が当接するように構成される。また、前記第1ブロック33上面に形成された取付凹部34には押圧突起51の支持部52が配置され、前記取付凹部34の底面に貫通形成された開口35と該開口35から連通して第2ブロック40に傾斜して貫通形成された摺動孔41とに、押圧突起51の押圧部53が摺動自在に配置されている。図示の符号36は前記押圧突起51の支持部52を取付凹部34内で摺動可能に保持するための押さえ部材、37は第1ブロック33に対して第2ブロック40が正しく摺動するようにするために第1ブロック33に設けられたガイド部材、38は可動型31の開型時に前記第1ブロック33を再び第2ブロック40から離れるようにするために第1ブロック33と第2ブロック40間に設けられたスプリング、39は前記スプリング38を第1ブロック33および第2ブロック40に取り付けるためのボルト、42は前記ガイド部材37のため第2ブロック40に形成されたガイド孔を表す。
【0017】
また、この実施例では、図9より容易に理解されるように、前記押圧突起51の支持部52は平面板状に形成され、他方、押圧部53は前記支持部52の下面52aから所要角度v傾斜して形成されている。なお、前記押圧部53の傾斜角度vは、モール素材をより確実に前記端末成形型部27の型面部28に追従させるためには前記スライド型部24の型面部25の傾斜角度wと同じ角度とするのが望ましい。さらに、前記押圧部53の先端部54(閉型完了時に可動型31の型面部32から突出する部分)は横断面矩形状に形成され、該先端部54の深さ、すなわち可動型31型面部32から突出する深さbは、加工後のモールディング製品の表面に凹部が生じたりあるいは該表面が変色して外観性が損なわれないようにモール素材10の形状および大きさ等を考慮して、また該先端部54の厚みcは耐久性等を考慮して、ぞれぞれ設定される。
【0018】
なお、前記第1ブロック33と第2ブロック40間の隙間の距離g1は前記押圧突起51の押圧部53先端部54の深さbと同じあるいはそれより若干大に設定され、該隙間の距離g1に応じて、前記第1ブロック33の取付凹部34における押圧突起51の支持部52の摺動距離および前記第1ブロック33の開口35における押圧突起51の押圧部53の摺動距離、すなわち、後述する押圧突起51の支持部52の第1ブロック33に対する相対的移動可能距離g2が適宜設定される。なお、モール素材10の厚みdを5.4mm、所望する端末部のアンダーカット形状の傾斜角度wを30°とするこの例においては、前記押圧突起51の先端部54の深さbは3.4mm,該先端部54の厚みcは3.0mm,前記第1ブロック33と第2ブロック40間の隙間の距離g1は4.0mm,前記押圧突起51の支持部52の第1ブロック33に対する相対的移動可能距離g2は3.0mmに設定される。
【0019】
このような構成とすることによって、図4および図5に示すように、可動型31の型閉め時において、可動型31全体を下降させて該可動型31の型面32をモール素材10の裏面に当接させた後、さらに可動型31全体を下降させれば、前記第1ブロック33が第2ブロック40に対して相対的に下降接近し、それに伴って、前記押圧突起51の支持部52が第1ブロック33の取付凹部34内を、前記端末成形型部27の内側から外側方向Oに沿って前進するとともに、前記押圧突起51の押圧部53が第2ブロック40の摺動孔41に沿って摺動し、可動型31の型面32から前記端末成形型部27のアンダーカット形状の型面部28に向けて斜めに突出する。他方、図7に示すように、可動型31の型開き時において、可動型31全体を上昇させれば、該可動型31は前記スプリング38の弾性力により再び第1ブロック33の下面から第2ブロック40が離れ、それに伴って、前記押圧突起51の支持部52が第1ブロック33の取付凹部34内を第1ブロック33に対して相対的に前記端末成形型部27の外側から内側方向Iに後退して型閉め前の位置に戻るとともに、前記押圧突起51の押圧部53が後退して第2ブロック40の摺動孔41内に引っ込む。
【0020】
次に、前記加工装置20を用いて行なう、この発明のモールディングの端末加工方法の一実施例について説明する。
まず、図1に示すように、所定断面形状および所定長さを有する押出成形品等からなるモール素材10を用意し、該モール素材10の端末部11の裏面部12側を所定量部分的に切徐して、溝状に切除部13を形成する。この切除部13の形成は、モール素材10の端末部11をプレス成形時に裏面側へ屈曲し易くするため、および前記端末部11の外観を良好とするためになされる。符号14はモール素材10の端末部11の表面部(意匠面部)を示す。なお、この切除部13の形状および大きさ等は加工後のモールディング製品の端末部表面形状に応じて適宜設定される。
【0021】
次いで、前記裏面部12に切除部13が形成されたモール素材端末部11を、図2に示すように、該裏面部12側からヒーター等の加熱手段Hによって加熱軟化し、前記裏面部12が上向きとなるようにして加工装置20の固定型21の端末成形型部27内に導入し、図3ないし図7に示すように、可動型31を下降させて型閉めしプレス成形する。なお、前記加熱手段Hを固定型21あるいは可動型31に設ける等して、モール素材10の端末部11を固定型21の端末成形型部27内に導入した後加熱軟化するようにしてもよい。
【0022】
前記可動型31の型閉めによるモール素材10端末部11のプレス成形時、まず、図4に示されるように、前記固定型21のスライド型部24は前記端末成形型部27の外側から内側方向Iへ移動して、前記端末部11裏面部12の切除部13をアンダーカット形状となるように裏面側へ屈曲させるとともに、前記可動型31の型面32がモール素材10端末部11の裏面部12に当接する。
【0023】
そして、さらなる可動型31の型閉めおよびプレスによって、図5のように、前記固定型21のスライド型部24は前記方向Iへさらに移動し、前記可動型31に設けられた押圧突起51が前記モール素材10の切除部13の基部付近13aからモール素材表面部14側の屈曲基部となる部分15へ向け斜めに前進して当該モール素材10を裏面側から押圧する。前記押圧突起51の押圧によって、図6から容易に理解されるように、前記モール素材10の端末部11には、前記切除部13の基部付近13aから表面部14の屈曲基部となる部分15に向かう方向に圧力Pが加えられるため、該モール素材10の端末部11表面部14を固定型21の端末成形型部27のアンダーカット形状の型面28に隙間なく追従させることができ、前記アンダーカット形状の型面28がモール素材10に良好に複写され、欠肉部等を生じることなく外観性に優れたモールディングの端末部が形成される。また、前記スライド型部24の移動によるモール素材10の端末部の屈曲時に、該押圧突起51によってモール素材10の端末部11を裏面側から押圧するため、該モール素材10がスライド型部24の移動方向、すなわち前記矢印I方向へずれるのを防止することができ、確実に端末部11を屈曲させることができる。なお、符号16はプレス成形の際に余ったモール素材の余剰部分のはみ出し部である。
【0024】
その後、図7に示すように、可動型31を上昇させて型開きする。その際、前記押圧突起51がモール素材10の端末部11裏面部12から抜かれるとともに、前記固定型21のスライド型部24が端末成形型部27の内側から外側方向Oへ移動する。続いて、図8に示すように、プレス成形されたモール素材10を加工装置20から脱型する。そして、前記モール素材10の端末部11に生じたはみ出し部16をトリミングカットすることにより、図10および図11に示すような端末部11Aが所望のアンダーカット形状に加工されたモールディング製品10Aが得られる。なお、図示の符号12Aは前記端末部11Aの裏面部、14Aは前記端末部11Aの表面部、17Aは前記プレス成形時の押圧突起51の押圧により前記端末部11A裏面部12Aに形成された溝を表す。
【0025】
なお、前記可動型に設けられる押圧突起には、図9に示した押圧突起51とは異なるものを用いてもよい。例えば、図12の(A)図のような押圧部62の先端部63が横断面半月形状に形成された押圧突起61、あるいは同図の(B)図のような押圧部66の先端部67が櫛の歯形状に形成された押圧突起65を用いてもよい。図12の符号64,68は押圧突起61,65の支持部を表す。また、図13には、前記押圧突起61,65を用いてプレス成形を行った場合に得られるモールディング製品10B,10Cが示されている。なお、図13の(A)図に示すモールディング製品10Bは前記押圧突起61を用いてプレス成形することにより得られたものであり、図13の(B)図に示すモールディング製品10Cは前記押圧突起65を用いてプレス成形することにより得られたものである。図から明らかなように、前記押圧突起61を用いてプレス成形した場合には製品10Bの端末部11B裏面部12Bに形成される溝17Bの形状は横断面半月形状となり、前記押圧突起65を用いてプレス成形した場合には製品10Cの端末部11C裏面部12Cに形成される溝17Cの形状は横断面櫛の歯形状となる。特に、図13の(B)図のように横断面櫛の歯形状の溝17Cを形成すれば、該溝17Cにモールディング製品を車体に取り付けるためのリブやクリップ等を取り付けることができ便利である。
【0026】
さらに、可動型の型閉め時にモール素材を押圧するために、可動型に設けられる押圧突起が前記端末成形型部のアンダーカット形状の型面部に向けて斜めに前進する構成は、上記実施例の可動型31および押圧突起51の構成に限定されるものではない。例えば、図14に示すように、可動型71に設けられる押圧突起75を棒状物あるいは板状物とし、該押圧突起75をシリンダ装置76等によって固定型21の端末成形型部27のアンダーカット形状の型面部28に向けて可動型71の型面72から斜めに前進および後退するようにしてもよい。この構成においては、前記可動型71を分割式とする必要はない。なお、上記実施例と同一構成部分については同一符号が付されている。
【0027】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、この発明のモールディングの端末加工方法によれば、可動型の型閉め時に、前記固定型の一部がその端末成形型部の外側から内側方向へ移動して前記モール素材の切除部をアンダーカット形状となるように裏面側へ屈曲させるとともに、前記可動型に設けた押圧突起を前記モール素材の切除部の基部付近からモール素材表面側の屈曲基部となる部分へ向け斜めに前進させて当該モール素材を押圧して成形するので、所望する端末部表面のアンダーカット形状の傾斜角度が大であっても、モール素材の表面部をアンダーカット形状の型面部に追従させて該型面の複写を完全に行なうことができ、欠肉部等のない外観性の良いモールディング端末部が得られる。
【0028】
また、この発明のモールディングの端末加工装置によれば、前記加工方法を簡単かつ確実に実施することができる。さらには、従来技術の項で説明したように可動型の型開きが不可能となったり、型閉め時等に押圧突起が脱落する等の問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る加工方法の一実施例に使用されるモール素材の端末部を裏面側から見た斜視図である。
【図2】同実施例におけるモール素材の端末部を加熱している状態を示す断面図である。
【図3】同実施例における前記端末部を固定型の端末成形型部内に導入した状態を示す断面図である。
【図4】同実施例における可動型の型閉め時の初期を示す断面図である。
【図5】同実施例における可動型の型閉め完了時を示す断面図である。
【図6】図5の要部を拡大して示す断面図である。
【図7】同実施例における可動型の型開き時を示す断面図である。
【図8】同実施例におけるプレス成形時に生じたはみ出し部のトリミングカット時を示す断面図である。
【図9】同実施例の可動型に設けられる押圧突起を示す斜視図である。
【図10】同実施例により得られるモールディングの端末部を表面側から見た斜視図である。
【図11】同モールディングの端末部を裏面側から見た斜視図である。
【図12】他の実施例における押圧突起を示す斜視図である。
【図13】図12の実施例により得られるモールディングの端末部を裏面側から見た斜視図である。
【図14】さらに他の実施例における可動型の型閉め完了時を示す断面図である。
【図15】モールディングが装着された自動車の側面図である。
【図16】図15の符号Zの部分を拡大した部分断面図である。
【図17】従来のプレス成形における端末部の成形過程を順に示す断面図である。
【図18】従来のプレス成形における成形状態を示す断面図である。
【図19】他のプレス成形における成形状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 モール素材
11 端末部
12 端末部裏面部
13 切除部
13a 切除部の基部
14 モール素材表面
15 屈曲基部
20 加工装置
21 固定型
24 スライド型部
27 端末成形型部
28 端末成形型部のアンダーカット形状の型面部
31,71 可動型
32,72 可動型の型面
45 傾斜ピン
51,61,65,75 押圧突起

Claims (2)

  1. 所定断面形状を有するモール素材の端末部裏面部を部分的に切除して当該端末部を加熱軟化し固定型の端末成形型部内に導入した後、可動型を移動し型閉めして、該モール素材の切除部を固定型および可動型の型面部でモール素材の裏面側へ屈曲させて所要形状にプレス成形するに際し、
    前記可動型の型閉め時に、前記固定型の一部がその端末成形型部の外側から内側方向へ移動して前記モール素材の切除部をアンダーカット形状となるように裏面側へ屈曲させるとともに、前記可動型に設けた押圧突起を前記モール素材の切除部の基部付近からモール素材表面側の屈曲基部となる部分へ向け斜めに前進させて当該モール素材を押圧し、その後、前記可動型の型開き時に押圧突起をモール素材の端末部から抜くことを特徴とするモールディングの端末加工方法。
  2. 裏面が部分的に切除され加熱軟化されたモール素材の端末部が導入される所定の端末成形型部を有し、かつその一部がスライド型部とされて前記端末成形型部でアンダーカット形状の型面部を構成するようにされた固定型と、前記固定型の端末成形型部に導入された前記モール素材の端末部をプレス成形する可動型とを含み、
    前記固定型のスライド型部は該スライド型部および前記可動型間に介在された傾斜ピンによって前記可動型の型閉め時に当該スライド型部がその端末成形型部の外側から内側方向に移動するように構成され、
    前記可動型の型面にはその閉型時に端末部の切除部の基部付近を押圧する押圧突起が前記アンダーカット形状の型面部に向けて傾斜し、かつ閉型時にアンダーカット形状の型面部に向けて斜めに前進するように設けられていることを特徴とするモールディングの端末加工装置。
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