JP3776146B2 - 送電線の不平均張力緩和装置 - Google Patents

送電線の不平均張力緩和装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、耐張がいし装置により送電線鉄塔に支持された左右の送電線の張力の不均衡を緩和する不平均張力緩和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に示す従来の不平均張力緩和装置の一例について説明する。この不平均張力緩和装置は、送電線鉄塔のアーム(以下、鉄塔アームという。)Aの先端下部に固着された取付金具32と、その取付金具に支軸31によりその支軸周りに回動自在に支持されたヒンジ金具30と、そのヒンジ金具の下端部に支軸20aにより回動自在に取り付けられた三角形のヨーク金具20とからなっている
【0003】
支軸20aは、ヨーク金具20の三角形の頂点付近に設けられ、の三角形の底辺の両端部に、耐張がいし装置B1 ,B2 が支軸20b,20cを介して連結され、その耐張がいし装置B 1 ,B 2 に左右両側の送電線(図示せず)がそれぞれ張設されいる。
【0004】
上記構成において、鉄塔に張設された左右両側の送電線(図示せず)の張力は、ヨーク金具20により均衡が図られる。
【0005】
ところで、左右の送電線の張力均衡していない不平均張力のときは、例えば、耐張がいし装置B1 側の送電線の張力が、耐張がいし装置B2 側の送電線よりも大きいときは、ヨーク金具20にこれを耐張がいし装置B1 側に引力が発生する。また、例えば耐張がいし装置B2 側の送電線が切断したときは、さらに大きな不平均張力が発生する。
【0006】
この不平均張力が発生すると、ヨーク金具20は、ヨーク金具20の頂点付近の支軸20aを中心に耐張がいし装置B1 側に傾動する。したがって、耐張がいし装置B1 ヨーク金具20を接続する支軸20bが、ヨーク金具20の傾動角に応じて耐張がいし装置B1 側に移動することになる。
【0007】
図6(a)は、上述の傾動により、支軸20bが移動する状態を示している。例えば、ヨーク金具20の高さが150mmその底辺の長さが300mmの場合、ヨーク金具20が10°傾動したときには、支軸20bが23.7mm耐張がいし装置B1 側に移動する。
【0008】
ヨーク金具20が傾動すると、その傾動に応じて支軸20bが移動するため不平均張力は緩和される。そして、その移動距離の長さ(以下、移動量という)が大きくなると、鉄塔アームA、すなわち鉄塔に加わる張力が緩和されるので、仮に一方の送電線が切断して他方の非切断の送電線側に大きな張力が発生しても、鉄塔はその張力に十分に耐えることができる。
【0009】
上述の不平均張力を吸収し、鉄塔を小型軽量化して安価に製造するためには、ヨーク金具20の高さを大きくすることが考えられる。しかし、この高さが大きくなると、送電線と地上建造物等との離隔距離、あるいはジャンパ線と下相用の鉄塔アームとの離隔距離が不足するために、無制限に大きくすることができない。
【0010】
このため、実公昭63−50739号公報や特開昭56−126214号公報等で開示された装置は、一方の送電線が断線したときの張力を利用して、非断線側の耐張がいし装置取付部がより多く移動できるように、ヨーク金具に摺動機構等を設けることが提案されている。
【0011】
これら提案された装置は、断線時等の不平均張力発生時にヨーク金具が傾動するだけでなく、耐張がいし装置の取付部が実質的に非断線側に大きく移動するので、鉄塔へ加わる不平均張力を緩和する効果が大きくなり、その分だけ鉄塔の小型軽量化を図ることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5に示された従来装置は、ヨーク金具だけで不平均張力を緩和しようとするものであるので、不平均張力に伴う移動量(緩和量)を多くとれないという欠点があり、その移動量を多くしようとしてヨーク金具に摺動機構を設けたときは、機構が複雑になって高価になるという欠点があった。
【0013】
発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、送電線の不平均張力に伴う移動量を大きくすることができるようにして不平均張力緩和効果の増大を図った不平均張力緩和装置を安価に提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、耐張がいし装置を介して送電線鉄塔のアームに支持された左右の送電線の張力の不均衡を緩和する不平均張力緩和装置であって、前記鉄塔アームに固着される取付金具と、その取付金具に前記送電線の線路方向と平行な軸芯を有する支軸により回動自在に支持されるヒンジ金具と、両側の縦壁と中間の水平壁を有する平行クレビス状に形成され、前記両縦壁の上端部と下端部のそれぞれに上下2本の平行線に沿って貫通する孔を有する吊金具と、前記吊金具と前記各耐張がいし装置を接続するための2個のリンクとを有し、前記吊金具は、前記ヒンジ金具に対しては、前記両縦壁の上端部の孔と前記水平壁よりも上側の両縦壁の間に嵌合した前記ヒンジ金具の下端部とに貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結され、前記2個のリンクに対しては、前記吊金具の前記水平壁よりも下側の両縦壁に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結されていることを特徴としている(請求項1)
【0015】
上記発明における2個のリンクは、一枚リンクと平行クレビスリンクとし、吊金具に対しては、前記一枚リンクの一端を前記吊金具の前記水平壁よりも下側の両縦壁の間に嵌合し、前記平行クレビスリンクの二股部の間に前記水平壁よりも下側の両縦壁を嵌合し、前記二股部、前記吊金具の両縦壁及び前記一枚リンクの一端に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結する構成とすることができる(請求項2)。
【0016】
上記発明における2個のリンクは、一枚リンクと直角クレビスリンクとし、吊金具に対しては、前記一枚リンクの一端を前記直角クレビスリンクの二股部の間に嵌合し、その嵌合した部分を前記吊金具の前記水平壁よりも下側の両縦壁の間に嵌合し、前記両縦壁の下端部の孔と前記2個のリンクの嵌合した部分に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結する構成とすることもできる(請求項3)。
【0017】
本発明は、鉄塔アームに固着される取付金具と、水平壁の上側に所定間隔を有する2個の縦壁を、前記水平壁の下側に所定の間隔を有する3個の縦壁をくし歯状に備え、上側の縦壁の上端部及び下側の縦壁の下端部にそれぞれ平行線に沿って貫通する孔が形成されている吊金具と、前記吊金具と前記各耐張がいし装置を接続するための2個の直角クレビスリンクとを有し、前記吊金具は、前記取付金具に対しては、前記吊金具の前記上側の両縦壁の上端部を前記取付金具に送電線の線路方向に対して直角方向に等間隔を持って設けてある軸受の間に嵌合し、前記吊金具の上側の両縦壁の上端部の孔と前記取付金具の軸受に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結され、前記2個のリンクに対しては、前記吊金具の下側の3個の縦壁の間に各リンクの二股部を嵌合し、前記3個の縦壁及び前記各リンクの二股部に前記送電線の線路方向に対して直角方向に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結されている構造とすることもできる(請求項4)。
【0018】
請求項3及び4の不平均張力緩和装置においては、各リンクの他端は耐張がいし装置と接続するために水平状に形成され、その他端に垂直の孔が形成されていることが望ましい(請求項5)
【0019】
【作用】
請求項1の発明の構成において、ヒンジ金具は送電線の線路方向に対して直角方向に揺動する。吊金具はヒンジ金具の下端部の支軸周りに送電線の線路方向と同じ方向に揺動する。従って、2個のリンクは送電線の線路方向と同じ方向に移動可能であり、吊金具の高さ寸法の設定だけで送電線の不平均張力に伴う移動量を多く取ることができる。吊金具はほぼH字形に形成され、ヒンジ金具に対しては、水平壁よりも上側の両縦壁の間にヒンジ金具の下端部を嵌合し、上側の両縦壁とヒンジ金具に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結され、2個のリンクに対しては、吊金具の水平壁よりも下側の両縦壁に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結されているので、ヒンジ金具と吊金具と各リンクはそれぞれ単独で堅牢な構造を有し、堅固に連結される。
【0020】
請求項2の発明の構成においては、一枚リンクの一端を吊金具の水平壁よりも下側の両縦壁の間に嵌合し、平行クレビスリンクの二股部の間に水平壁よりも下側の両縦壁を嵌合し、前記二股部、前記吊金具の両縦壁及び前記一枚リンクの一端に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結される。一枚リンクと平行クレビスリンクそれぞれ単独で堅牢な構造を有する。従って、ヒンジ金具と吊金具と各リンクは堅固に連結される。
【0021】
請求項3の発明の構成においては、一枚リンクの一端を直角クレビスリンクの二股部の間に嵌合し、その嵌合した部分を吊金具の水平壁よりも下側の両縦壁の間に嵌合し、両縦壁の下端部の孔と2個のリンクの嵌合した部分に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結される。一枚リンクと直角クレビスリンクはそれぞれ単独で堅牢な構造を有する。従って、ヒンジ金具と吊金具と各リンクは堅固に連結される。
【0022】
請求項4の発明の構成においては、吊金具の揺動方向及び2個のリンクの移動方向は、それぞれ請求項1、請求項2及び請求項3の発明と同一である。吊金具は、取付金具には、吊金具の上側の両縦壁の上端部を送電線の線路方向に対して直角方向に等間隔を持って設けてある軸受の間に嵌合し、その上側の両縦壁の上端部の孔と取付金具の軸受に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結され、2個のリンクには、吊金具の下側の3個の縦壁の間に各リンクの二股部を嵌合し、その3個の縦壁及び各リンクの二股部に送電線の線路方向に対して直角方向に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結されている構造であり、部材数は従来品よりも格段に少なく、吊金具及びリンクはいずれも堅固な構造を有している。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、一実施例装置の斜視図、図2は図1の一部の拡大図である。なお、上記図5の従来装置と同一構成要素に対しては同一符号を用い、これらについての説明は重複するために省略する。
【0024】
図中、1は両側の縦壁と中間の水平壁を有する平行クレビス状に形成された吊金具であって、両縦壁の上端部と下端部にそれぞれ上下2本の平行線に沿って貫通する孔を有する。その吊金具1の上端部は、その孔とヒンジ金具30の下端部と吊金具の上端部の孔とヒンジ金具に貫通された支軸1aにより、その支軸を中心として回動自在に連結されている。ヒンジ金具30は、鉄塔アームAの下面に取付けた取付金具32の下面に設けてある軸受とヒンジ金具の上端部に設けてある軸受に貫通した支軸31により、その支軸を中心として回動自在に結合されている。
【0025】
吊金具1の長さ、つまり垂下長さは、支軸1aを中心として回動することにより、鉄塔の左右両側に張設される送電線L1 ,L2 の不平均張力を吸収でき、しかも後述のジャンパ線L0 と下相用のアーム(図示せず)との所定離隔距離を確保できる所定の長さに決められている。
【0026】
吊金具1の下端部に左右の耐張がいし装置を接続するための接続金具2は、2個のリンク2a、リンク2bからなっている。一方のリンク(以下、第1リンクという。)2aは一枚リンクで構成され、他方のリンク(以下、第2リンクという。)2bは平行クレビスリンクで構成されている。そして、これら2個のリンクは、第1リンク2aの一端を吊金具1の両縦壁の下端部の内側に嵌合するとともに、第2リンク2bの二股部の内側に吊金具1の両縦壁の下端部を嵌合し、これら第2リンク2bの二股部と吊金具1の両縦壁と第1リンクの一端とを、送電線の線路方向に対して直角方向に貫通する支軸1bにより、その支軸を中心として回動自在に吊金具1に連結されている。リンク2a、2bの他端部には、耐張がいし装置B1 ,B2 を接続するための孔3a,3bが設けられている。
前記支軸1a及び1bは、ボルトで構成され、そのボルトにナットを締め付けて保持されている。
【0027】
図1中、Loはジャンパ線であって、耐張がいし装置B1 ,B2 の他端側に設けられているクランプC1 ,C2 を介してそれぞれ張設されている送電線L1 ,L2 を電気的に接続している。
【0028】
次に、送電線の一方、例えば耐張がいし装置 1 側の送電線 1 に加わる張力が耐張がいし装置 2 側の送電線 2 に加わる張力よりも大き不平均張力が作用する場の本実施例の不平均張力緩和作用について説明する。
【0029】
上述の不平均張力により、吊金具1は、その上端部の支軸1aを中心にして送電線L1 側に傾動する。図6(b)は、その傾動状態を示していて、この傾動が行なわれると、吊金具1の下端部の支軸1bの位置は送電線L1 側に移動するので、これにより両送電線の張力の均衡が緩和される。
【0030】
さて、図6(b)から明らかなように、本実施例における不平均張力時の送電線L1 の移動量は、図6(a)に示した従来のヨーク金具20の三角形の下辺の両側にそれぞれ取付けた、いわゆるオフセットされたものと異なり、吊金具1の下端部の直接の移動量となり、傾動角は同じであっても、大きな移動量が得られる。しかも、従来のヨーク金具20よりも素早く張力の均衡を図ることができる。
【0031】
例えば、吊金具1の長さをヨーク金具20の高さと同じ150mmとし、傾動角が同じ10°のときは、従来の三角形のヨーク金具20を用いたときの移動量ΔS1 が23.7mmであるのに対し、本実施例装置の移動量ΔS2 は36.8mmとなり、大きな移動量が得られる。
【0032】
したがって、本実施例においては、実質的に、一つの吊金具と2個のリンクと吊金具の上下端部の支軸だけの極めて簡単な構成により、不平均張力発生時に大きな移動量を素早く得られ、大きな張力緩和ができるので、鉄塔を小型軽量化することができる。
【0033】
図4は、図2の実施例における吊金具1に対する2個のリンクの結合構造を若干変えた他の実施例を示す斜視図である。
【0034】
実施例において用いられる接続金具2″は、第1リンク2a″が一枚リンクからなり 第2リンク2b″が直角クレビスリンクからなる点は、先の実施例と共通するが、この実施例では、第1リンク2a″の一端を第2リンク2b″の二股部の中に挟み込むように嵌合し、その2個のリンクの嵌合された部分を吊金具1の両縦壁の下端部の間に嵌合し、これらの両縦壁の下端部と2個のリンクの嵌合された部分に支軸1bを貫通して、その支軸周りに回動自在に連結してある。
【0035】
本実施例においては、第1リンク2a″と第2リンク2b″の他端は水平状に形成され、その先端に耐張がいし装置B1 ,B2 を接続するための垂直の孔が形成されているので図4の矢印方向に発生する耐張がいし装置B1 ,B1 の横振れを効果的に吸収することができる。また、2個のリンクの端部が互いに嵌合された状態で吊金具の縦壁の下端部の間に嵌合され、これらに支軸1bが貫通されて連結されているので、連結状態は非常に堅牢かつ堅固であり、軸1bに発生する曲げ応力を緩和することができる。
【0036】
すなわち、図4に示す第1リンク2a″と第2リンク2b″との連結構成は、図2に示した第1リンク2aと第2リンク2bとの連結構成に比し、その荷重作用点が中央寄りとなって、支軸1bに発生する曲げ応力を低減することができる。
【0037】
図3は、本発明のもう一つの実施例を示す斜視図であって、上述の実施例からヒンジ金具30を省略して構成をさらに簡素化した例である
【0038】
すなわち、本実施例は鉄塔アームAの下端に設けられた取付金具32に支軸1aを介して吊金具1を回動自在に設けるようにしている。この吊金具1は、水平壁の上側に所定間隔を有する2個の縦壁を、前記水平壁の下側に所定の等間隔を有する3個の縦壁をくし歯状に有し、上側の縦壁の上端部及び下側の縦壁の下端部にそれぞれ上下2本の平行線に沿って貫通する孔が形成されている。また、本実施例の接続金具2′を構成する第1リンク2a′と第2リンク2a′は同一形状の2個の直角クレビスリンクからなっている。
【0039】
そして、吊り金具1は、取付金具32に対して、吊金具の上側の両縦壁の上端部を取付金具32に送電線の線路方向に対して直角方向に等間隔を持って設けてある軸受の間に嵌合し、吊金具の上側の両縦壁の上端部の孔と取付金具32の軸受に支軸1aを貫通し、その支軸周りに回動自在に連結されている。また、2個の直角クレビスリンク2a′,2b′は、吊金具1の下側の3個のくし歯状の縦壁のうち中央の縦壁と両側の縦壁との間に各リンクの二股部のそれぞれ片方ずつの脚を嵌合し、下側の3個の縦壁及び各リンクの二股部に送電線の線路方向に対して直角方向に支軸1bを貫通し、その支軸周りに回動自在に連結されている。
第1,第2リンク2a′,2b′とも、その二股部が吊金具1の下側の3個の縦壁の間にくし歯が噛合う状態で嵌合され、支軸1bを介して回動自在に連結されている。したがって、両リンク2a′,2b′及び支軸1bとの結合状態を強固に保つことができる。
【0040】
本実施例は、上述の図2,4に記載された実施例がヒンジ金具30を有していて、このヒンジ金具30及び孔3a,3bにより風等による送電線L1 ,L2 の横振れを効果的に吸収できるのに対し、このヒンジ金具30を有していないので、その分だけ構造が簡単になる特長がある。本実施例においても、送電線L1 ,L2 の横振れの吸収は、孔3a,3bにより行なわれる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、不平均張力緩和装置は、平行クレビス状に形成された吊金具の上端部を鉄塔アームに固着された取付金具に枢支されたヒンジ金具に、その吊金具の一端と前記ヒンジ金具に貫通された1本の支軸により回動自在に設け、その吊金具の下端部に2個のリンクの一端をこれらの吊金具及び2個のリンクに貫通した支軸により回動自 在に連結してなるので、不平均張力発生時の移動量を大きくとることができる。このため、鉄塔に作用する不平均張力を緩和する効果が大きい。また、ヒンジ金具により、送電線の横振れも吸収される。さらに、吊金具は平行クレビス状に形成され、ヒンジ金具に対しては、水平壁よりも上側の両縦壁の間にヒンジ金具の下端部を嵌合し、その上側の両縦壁とヒンジ金具の下端部に貫通した支軸によりその支軸周りに回動自在に連結され、2個のリンクに対しては、吊金具の水平壁よりも下側の両縦壁に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結されており、ヒンジ金具と吊金具と各リンクはそれぞれ簡単でしかも堅牢な構造を有するので、堅固に連結されるとともに、構成が簡単で安価な不平均張力緩和装置の提供が可能である。
【0042】
請求項2の発明によれば、2個のリンクは一枚リンクと平行クレビスリンクとし、吊金具に対しては一枚リンクの一端を吊金具の水平壁よりも下側の両縦壁の間に嵌合し、平行クレビスリンクの二股部の間に水平壁よりも下側の両縦壁を嵌合し、二股部、吊金具の両縦壁及び一枚リンクの一端に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結する構成としてあるので、ヒンジ金具と吊金具と各リンクはそれぞれ簡単でしかも堅牢な構造を有するので、堅固に連結されるとともに、構成が簡単で安価な不平均張力緩和装置の提供が可能である。
【0043】
また、請求項3の発明によれば、2個のリンクは、一枚リンクと直角クレビスリンクとし、吊金具に対しては、前記一枚リンクの一端を前記直角クレビスリンクの二股部の間に嵌合し、その嵌合した部分を前記吊金具の前記水平壁よりも下側の両縦壁の間に嵌合し、前記両縦壁の下端部の孔と前記2個のリンクの嵌合した部分に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結する構成としたので、ヒンジ金具と吊金具と各リンクはそれぞれ簡単な構造により堅固に連結されるとともに、構成が簡単で安価な不平均張力緩和装置の提供が可能である。
【0044
また、請求項4の発明による不平均張力緩和装置は、吊り金具の上端部が鉄塔アームに固着された取付金具に支軸により回動自在に取り付けられ、その吊金具の下端部に左右の耐張がいし装置に接続される2個のリンクに支軸により回動自在に連結されるので、請求項1の発明と同様に不平均張力発生時の移動量を大きくとることができる。このため、鉄塔に作用する張力を緩和する効果が大きい。また、吊金具は、取付金具に対しては、吊金具の上側の両縦壁の上端部を送電線の線路方向に対して直角方向に等間隔を持って設けてある軸受の間に嵌合し、吊金具の上側の両縦壁の上端部の孔と前記取付金具の軸受に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結され、2個のリンクに対しては、吊金具の下側の3個のくし歯状の縦壁の間にそれぞれ各リンクの二股部のそれぞれ一方ずつの脚を嵌合し、3個の縦壁及び各リンクの二股部に送電線の線路方向に対して直角方向に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結されているので、構成部品は吊金具と2個のリンクだけであるため、部品数がさらに削減され、吊金具及びリンクはいずれも簡単で堅牢な構造であるから連結強度を一層高めることができ、請求項1及び2の発明よりも一層簡素化され、しかも、耐張がいし装置をより大きな支持強度をもって取付けることができる。さらに、構成がより簡単であるので、さらに安価な不平均張力緩和装置の提供が可能である。
【0045】
請求項5の発明によれば、ヒンジ金具を用いなくとも送電線の横振れを吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例装置の斜視図である。
【図2】 図1の一部の拡大図である。
【図3】 本発明の他の実施例装置の図2に対応した一部の拡大斜視図である。
【図4】 本発明のさらに他の実施例装置の図2に対応した一部の拡大斜視図である。
【図5】 従来装置の斜視図である。
【図6】 ヨーク金具及び吊金具の傾動における移動量を示す説明図である。
【符号の説明】
1 吊金具
1a,1b 支軸
2,2′,2″ 接続金具
2a,2a′,2a″ 第1リンク
2b,2b′,2b″ 第2リンク
A 鉄塔アーム
B1 ,B2 耐張がいし装置
L1 ,L2 送電線

Claims (5)

  1. 耐張がいし装置を介して送電線鉄塔のアームに支持された左右の送電線の張力の不均衡を緩和する不平均張力緩和装置であって、
    前記鉄塔アームに固着される取付金具と、その取付金具に前記送電線の線路方向と平行な軸芯を有する支軸により回動自在に支持されるヒンジ金具と、両側の縦壁と中間の水平壁を有する平行クレビス状に形成され、前記両縦壁の上端部と下端部のそれぞれに上下2本の平行線に沿って貫通する孔を有する吊金具と、前記吊金具と前記各耐張がいし装置を接続するための2個のリンクとを有し、
    前記吊金具は、前記ヒンジ金具に対しては、前記両縦壁の上端部の孔と前記水平壁よりも上側の両縦壁の間に嵌合した前記ヒンジ金具の下端部とに貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結され、前記2個のリンクに対しては、前記吊金具の前記水平壁よりも下側の両縦壁に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結されていることを特徴とする不平均張力緩和装置
  2. 請求項1に記載の不平均張力緩和装置において、
    前記2個のリンクは、一枚リンクと平行クレビスリンクであり、前記吊金具に対しては、前記一枚リンクの一端を前記吊金具の前記水平壁よりも下側の両縦壁の間に嵌合し、前記平行クレビスリンクの二股部の間に前記水平壁よりも下側の両縦壁を嵌合し、前記二股部、前記吊金具の両縦壁及び前記一枚リンクの一端に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結されていることを特徴とする不平均張力緩和装置
  3. 請求項1に記載の不平均張力緩和装置において、
    前記2個のリンクは、一枚リンクと直角クレビスリンクであり、前記吊金具に対しては、前記一枚リンクの一端を前記直角クレビスリンクの二股部の間に嵌合し、その嵌合した部分を前記吊金具の前記水平壁よりも下側の両縦壁の間に嵌合し、前記両縦壁の下端部の孔と前記2個のリンクの嵌合した部分に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結されていることを特徴とする不平均張力緩和装置。
  4. 耐張がいし装置を介して送電線鉄塔のアームに支持された左右の送電線の張力の不均衡を緩和する不平均張力緩和装置であって、
    前記鉄塔アームに固着される取付金具と、水平壁の上側に所定間隔を有する2個の縦壁を、前記水平壁の下側に所定の等間隔を有する3個の縦壁をくし歯状に備え、上側の縦壁の上端部及び下側の縦壁の下端部にそれぞれ平行線に沿って貫通する孔が形成されている吊金具と、前記吊金具と前記各耐張がいし装置を接続するための2個の直角クレビスリンクとを有し、
    前記吊金具は、前記取付金具に対しては、前記吊金具の前記上側の両縦壁の上端部を前記取付金具に送電線の線路方向に対して直角方向に等間隔を持って設けてある軸受の間に嵌合し、前記吊金具の上側の両縦壁の上端部の孔と前記取付金具の軸受に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結され、前記2個のリンクに対しては、前記吊金具の下側の3個の縦壁の間に各リンクの二股部を嵌合し、前記3個の縦壁及び前記各リンクの二股部に前記送電線の線路方向に対して直角方向に貫通した支軸により、その支軸周りに回動自在に連結されていることを特徴とする不平均張力緩和装置。
  5. 各リンクの他端は耐張がいし装置と接続するために水平状に形成され、その他端に垂直の孔が形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の不平均張力緩和装置。
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