JP3775616B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料およびその画像形成方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料に関するものであり、特に迅速処理性に優れ、かつ処理依存性が改良されたハロゲン化銀カラー写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年、種々の電子画像作製手段が開発され、ハロゲン化銀写真感光材料と画質が比較されるようになってきた。そして比較されるにつれ、ハロゲン化銀写真感光材料の高画質さ、手軽さが見なおされてきた。従って、このハロゲン化銀カラー写真感光材料を写真のプリント材料としてだけでなく電子画像のハードコピー材料としての使用も検討されるようになった。このような現状において、よりハロゲン化銀写真感光材料の特徴を際立たせるために、鮮鋭性や色再現性を向上させより高画質化をはかる、更に処理の時間や処理方法の改善により処理の簡易迅速化を実現するための研究が盛んに行なわれている。処理の簡易迅速化においてはミニラボシステムに代表される簡易迅速現像方式の進歩により、極めて高画質のプリント写真が比較的容易に短時間に、かつ安価に供給されるようになった。更に塩化銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤を使用することにより、処理の大幅な時間短縮、処理変動の改善がなされてきた。
【0003】
また、取り扱い性を改善し環境にも配慮するため、処理時間の短縮に加え、処理液の補充量を減量させ廃液を減量あるいは、ゼロ化が盛んに検討されている。このような場合、処理液の劣化に伴う感材の性能変化が最大の問題となる。
この処理液の劣化に伴う感材の性能変化を改良するために種々の、検討がなされている。それらは大きく分けて、1)感光性ハロゲン化銀粒子の改良、2)現像により発生した現像主薬酸化体とのカップリング反応を支配する因子の改善(たとえば、カプラーの種類、オイル、発色促進剤等)、3)現像により感材から流出し、現像液中に蓄積することで処理変動をもたらしている物質の除去あるいは影響のない物質への変更があげられる。
【0004】
しかしながら、これら1)〜3)の各々の要因で単独で効果のあったものを寄せ集めることで更に大きな効果が得られる場合は少なく、各々の最適な組み合わせが存在する。
たとえば、塩化銀含有率80モル%以上の高塩化銀で更に(100)面を主平面として有する平板状ハロゲン化銀粒子の場合、現像速度は通常の立方体粒子に比べ速いという特徴を有するが、上記で述べた処理変動は非常に大きく、従来の立方体ハロゲン化銀粒子でこの処理変動を改善できたカプラーとを組み合わせてもほとんど改善できない。
【0005】
更にハロゲン化銀写真感光材料の鮮鋭性を向上させるための手段として、従来より感材中に用いられている水溶性染料の処理液中への蓄積により、この平板状ハロゲン化銀粒子は大きな濃度変動を起こすことも明らかになった。
【0006】
しかもこの問題は露光としてレーザーのような光源を用いた高照度短時間露光においてより影響が大きいことも判った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、高画質なカラー写真を迅速に提供することができる高塩化銀カラー写真感光材料において、処理速度が速く、鮮鋭性に優れ、しかも処理液の疲労による写真性能の変動(処理依存性)が改良されたハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供し、更にそれを用いて迅速に高画質なカラー写真を提供する画像形成方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の前記の目的は以下のハロゲン化銀カラー写真感光材料およびカラー画像形成法により達成された。即ち、
(1)支持体上にイエロー、マゼンタ、またはシアンに発色するカプラーのいずれかをそれぞれ含有する少なくとも三種の感色性の異なるハロゲン化銀乳剤層と非感光性の親水性コロイド層とからなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該シアン発色カプラーが下記一般式(I)で表される色素形成カプラーの少なくとも1種であり、且つ該シアンカプラー含有感光層の少なくとも1層には塩化銀含有率80モル%以上の高塩化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤を含有し、かつ該高塩化銀粒子が(100)面を主平面として有する平板状ハロゲン化銀粒子であること特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0009】
【化3】
【0010】
(一般式(I)中R1 〜R5 は、各々水素原子または、置換基を表し、Zは、環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、Zを形成する非金属原子群が更に置換基によって置換されていても良い。Xはヘテロ環基、置換アミノ基、またはアリール基を表わし、Yは水素原子または置換基を表し,R6は置換基を表す。)
(2)上記ハロゲン化銀乳剤中のハロゲン化銀粒子の投影面積の合計の10%以上が、主平面が(100)面でアスペクト比(直径/厚さ)が1.5以上の平板状粒子であり、かつ該平板状粒子の核に不連続なハロゲン組成ギャップ面を少なくとも1つ有し、該ギャップがCl- 含有率もしくはBr- 含有率で10〜100モル%差、及び、またはI- 含有率で5〜100モル%差であることを特徴とする前項(1)に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(3)上記平板状ハロゲン化銀粒子の核に不連続なハロゲン組成ギャップ面を少なくとも1つ有し、該ギャップがCl- 含有率もしくはBr- 含有率で30〜100モル%差であることを特徴とする前項(2)に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(4)前記写真構成層中に、下記一般式(IX)で表される水溶性染料を単分子又はダイマーの分子分散状態で含有することを特徴とする前項(1)〜(3)に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0011】
【化4】
【0012】
(一般式(IX)中R1 〜R4 は水素原子又は置換基を表す。但し、(R1 +R3 )あるいは(R2 +R4 )の少なくとも一方の原子量の総和は160以下である。nは0,1,又は2を表す。Mは水素原子、またはアルカリ金属を表す。)
(5)前記一般式(I)において、R6 がp位に脂肪族基を有するフェニル基であり、Xがヘテロ環基であることを特徴とする前項(1)に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(6)上記(1)〜(5)記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料に対し1画素あたり露光時間が10-4秒より短い走査露光方式で露光することを特徴とするカラー画像形成方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、一般式(I)で表されるシアンカプラーについて詳細に説明する。
【0014】
式中、R1 、R2 は各々好ましくは脂肪族基を表わし、例えば炭素数1〜36の、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基で、詳しくは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、t−アミル、t−オクチル、トリデシル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルを表わす。R3 、R4 、R5 は各々、好ましくは水素原子又は脂肪族基を表わす。脂肪族基としては、先にR1 、R2 で挙げた基が挙げられる。R3 、R4 、R5 はより好ましくは水素原子である。
Zは、好ましくは5〜8員環を形成するのに必要な非金属原子群を表わし、この環は置換されていてもよいし、飽和環であっても不飽和結合を有していてもよい。好ましい非金属原子としては、窒素原子、酸素原子、イオウ原子又は炭素原子が挙げられ、更に好ましくは、炭素原子である。
【0015】
Zで形成される環としては、例えばシクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロヘキセン環、ピペラジン環、オキサン環、チアン環等が挙げられ、これらの環は、後述するR3 で表わされるような置換基で置換されていてもよい。
Zで形成される環としては好ましくは置換されてもよいシクロヘキサン環であり、特に好ましくは、4位が炭素数1〜24のアルキル基(後述のR6 で表わされるような置換基で置換されていてもよい)で置換されたシクロヘキサン環である。
【0016】
R6 は置換基を表わし、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素)、脂肪族基(例えば、炭素数1〜36の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基で、詳しくは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリデシル、t−アミル、t−オクチル、2−メタンスルホニルエチル、3−(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピル、3−{4−{2−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスホニルル)フェノキシ〕ドデカンアミド}フェニル}プロピル、2−エトキシトリデシル、トリフルオロメチル、シクロペンチル、3−(2、4−ジ−t−アミルフェノキシプロピル)、アリール基(炭素数6〜36のアリール基であり、例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2、4−ジ−t−アミルフェニル、4−テトラデカンアミドフェニル、2−メトキシフェニル)、ヘテロ環基(炭素数1〜36のヘテロ環であり、例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシ基、アミノ基、アルコキシ基(炭素数1〜36の直鎖、分岐鎖または環状のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−メトキシエトキシ、2−ドデシルオキシエトキシ、2−メタンスホニルエトキシ)、アリールオキシ基(炭素数6〜36のアリールオキシ基であり、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカルバモイルフェノキシ)、アシルアミノ基(炭素数2〜36のアシルアミノ基であり、例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、2−(2、4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド、2−{4−(4−ヒドロキシフェニルスホニル)フェノキシ}デカンアミド)、アルキルアミノ基(炭素数1〜36のアルキルアミノ基であり、例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ドデシルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アニリノ基(炭素数6〜36のアニリノ基であり、例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ、2−クロロ−5−テトラデカンアミノアニリノ、2−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルアニリノ、N−アセチルアニリノ、2−クロロ−5−{2−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ドデカンアミド}アニリノ)、ウレイド基(炭素数2〜36のウレイド基であり、例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、 スルファモイルアミノ基(炭素数1〜36のスルファモイルアミノ基であり、例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−メチル−N−デシルスルファモイルアミノ)、アルキルチオ基(炭素数1〜36のアルキルチオ基であり、例えば、メチルチオ、オクチルチオ、テトラデシルチオ、2−フェノキシエチルチオ、3−フェノキシロピルチオ、3−(4−t−ブチルフェノキシ)プロピルチオ)、アリールチオ基(炭素数6〜36のアリール基であり、例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、3−ペンタデシルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ、4−テトラデカンアミドフェニルチオ)、アルコキシカルボニルアミノ基(炭素数2〜36のアルコキシカルボニルアミノ基であり、例えば、メトキシカルボニルアミノ、テトラデシルオキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(炭素数1〜36のアルキル及びアリールスルホンアミド基であり、例えば、メタンスホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、オクタンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミドp−トルエンスルホンアミド、オクタデカンスルホンアミド、2−メトキシ−5−t−ブチルベンゼンスホンアミド)、カルバモイル基(炭素数1〜36のカルバモイル基であり、例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−メチル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カルバモイル)、スルファモイル基(炭素数1〜36のスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル)、N,N−ジプロビルスルファモイル、スルホニル基(炭素数1〜36のアルキル及びアリールスルホニル基であり、例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜36のアルコキシカルボニル基であり、例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル)、ヘテロ環オキシ基(炭素数1〜36のヘテロ環オキシ基であり、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、アシルオキシ基(炭素数2〜36のアシルオキシ基であり、例えば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(炭素数1〜36のカルバモイルオキシ基であり、例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(炭素数3〜36のシリルオキシ基であり、例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(炭素数7〜36のアリールオキシカルボニルアミノ基であり、例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、イミド基(炭素数4〜36のイミド基であり、例えば、N−スクシンイミド、ヒダントイニル、N−フタルイミド、3−オクタデセニルスクシンイミド)、ヘテロ環チオ基(炭素数1〜36のヘテロ環チオ基であり、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2、4−ジ−フェノキシ−1、3、5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニル基(炭素数1〜36のスルフィニル基であり、例えば、ドデカンスルフィニル、3−ペンタデシルフェニルスルフィニル、3−フェノキシプロピルスルフィニル)、アリール基若しくは複素環オキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル、2−ペンタデシルオキシカルボニル)、複素環オキシカルボニルアミノ基(例えば、2、4−ジ−tert−ブチルフェノキシカルボニルアミノ)、アゾリル基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、3−クロロ−ピラゾール−1−イル、トリアゾリル)、スルホ基、無置換のアミノ基などが挙げられる。
R6 として好ましくは、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシルアミノ基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル基、アシル基、アゾリル基を挙げることができる。
【0017】
更に好ましくは、アルキル基、アリール基であり、より好ましくは、置換したアリール基である、特に好ましくは、4位が先に例示したようなR6脂肪族基で置換されたフェニル基である。このフェニル基は4位以外の位置が更に置換されていてもよい。
Xは、ヘテロ環基、置換アミノ基、もしくはアリール基を表わし、ヘテロ環としては、窒素原子、酸素原子、またはイオウ原子を有する5〜8員環で炭素数1〜36のものが好ましい。更に好ましくは、窒素原子で結合した5員または6員環で、そのうち6員環が特に好ましい。
【0018】
具体例として、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ラクタム化合物、ピペリジン、ピロリジン、ピロール、モルホリン、ピラゾリジン、チアゾリジン、ピラゾリンなどが挙げられ、好ましくは、モリホリン、ピペリジンが挙げられ、特に、モルホリンが好ましい。
置換アミノ基の置換基としては、脂肪族基、アリール基、若しくはヘテロ環基が挙げられる。脂肪族基としては、先にあげたR6 の置換基が挙げられ、更にこれらは、シアノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ)、アルコキシカルボニル基(例えばエトキシカルボニル)、クロル、水酸基、カルボキシル基で置換されていてもいてもよい。置換アミノ基の置換基がアリール基である場合、そのアリール基は、炭素数6〜36のものが好ましく、更に、単環がより好ましい。具体例としては、フェニル、4ーt−ブチルフェニル、2−メチルフェニル、2、4、6−トリメチルフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2、6−ジクロロフェニル、2−クロロフェニル、2、4−ジクロロフェニル等が挙げられる。
【0019】
Yは、水素原子もしくは置換基を表わし、置換基として好ましいものは、現像主薬と反応した後に脱離するもので、例えば、Yが表わす置換基としては、特開昭61−228444号公報等に記載されている様なアルカリ条件下で、離脱しうる基や特開昭56−133734号公報に記載されている様な現像主薬の反応により、カップリングオフする置換基が挙げられるが、好ましくはYは、水素原子の場合である。
【0020】
一般式(I)で表わされるカプラーはR6 が一般式(I)で表わされるカプラー残基を含有していて二量体以上の多量体を形成していたり、R6 が高分子鎖を含有する単重合体若しくは共重合体を形成していてもよい。一般式(I)で表わされるカプラー残基を有する付加重合体エチレン型不飽和化合物の単独もしくは共重合体が典型的である。この場合、一般式(I)で表わされるカプラー残基を有するシアン発色繰り返し単位は重合体中に1種類以上含有されていてもよく、共重合成分としてアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル類の如き芳香族一級アミン現像薬の酸化生成物とカップリングしない非発色性のエチレン型モノマーの1種または1種以上含む共重合体であってもよい。
【0021】
以下に本発明のカプラ−の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】
本発明のカプラーが含有されるハロゲン化銀乳剤において、該乳剤層中の銀量は本発明のシアンカプラーに対して任意の値をとり得るが、高発色性かつ色再現性の観点から、好ましくは2.0以上8.0以下、更に好ましくは2.8以上6.0以下、最もこのましくは2.8以上5.0以下である。ここでシアンカプラーに対する銀のモル換算比率で定義されるものとする。
【0033】
本発明のシアンカプラーをハロゲン化銀写真感光材料に導入するには、後述する高沸点有機溶媒を用いる水中油滴分散方法や、ラテックス分散方法など公知の分散方法を用いることが出来る。
この様な分散方法によって得られる親油性微粒子分散物の平均粒子サイズは、0.04〜0.50μmが好ましく、更に好ましくは0.05〜0.30μmであり、最も好ましくは0.08〜0.20μmである。平均粒子サイズは、コールターサブミクロン粒子アナライザーmodel N4(コールターエレクトロニクス社)等を用いて測定できる。
【0034】
高沸点有機溶媒を用いる水中油滴分散方法において、全使用カプラー重量に対する高沸点有機溶剤の重量比は任意にとり得るが、好ましくは0.5以上2.5以下である。また、高沸点有機溶剤を全く使用しないで用いることも可能である。
本発明のシアンカプラーと共に用いることの出来る高沸点有機溶媒のうち、処理依存性、色再現性、光堅牢性の観点から、リン酸エステル、ホスホン酸エステル、ホスフィン酸エステルまたはホスフィンオキシド(以下、リン酸エステル系高沸点有機溶媒という)が好ましい。
【0035】
これらの化合物は、さらに下記の一般式〔S〕で表わされる。
【0036】
【化15】
【0037】
一般式〔S〕において、R21、R22およびR23はそれぞれアリール基を表わし、l,m,nはそれぞれ1または0を表わす。
上記のアリール基としては、置換されていてもよく、その具体例としては、フェニル基、クレジル基、p−ノニルフェニル基、キシリル基、クメニル基、p−メトキシフェニル基、p−メトキシカルボニルフェニル基、o−イソプロピルフェニル基、m−イソプロピルフェニル基p−イソプロピルフェニル基、p,o−ジイソロピルフェニル基等が挙げられる。
【0038】
R21、R22、R23としては、上記のようなアルキル基で置換されたアリール基が好ましく、特に,o−,m−またはp−イソプロピルフェニル基が好ましい。また、l,m,nは全てが1またはそのうちの少なくとも一つが0である場合が好ましい。
ここで言う高沸点有機溶媒は、常圧における沸点が約150℃以上で、好ましくは170℃以上のものである。また、室温に於ける形状が液状のものではなく、低融点の結晶、アモルファス状の固体、ペースト状のものなどいずれの形状であってもかまわない。室温における形状が結晶である場合には、好ましくは融点が100℃以下であり、より好ましくは80℃以下である。これらの高沸点有機溶媒は単独で使用しても、2種以上混合して使用してもよい。2種以上の高沸点有機溶媒を混合して使用する場合には、そのうち少なくとも1種が前期のリン酸エステル系高沸点有機溶媒であれば、他はいずれの高沸点有機溶媒であってもかまわない。
【0039】
混合して使用する有機溶媒の種類としては、例えば、フタル酸、安息香酸などの芳香族カルボン酸のエステル類、コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸のエステル類、アミド系の化合物類、エポキシ系の化合物類、アニリン系の化合物類、フェノール性の化合物類などが挙げられる。前記のリン酸エステル系高沸点有機溶媒が結晶状であって、かつその融点が80℃以上である場合には、2種以上の高沸点有機溶媒を混合して使用することが望ましい。リン酸エステル系高沸点有機溶媒をその他の高沸点有機溶媒と混合して用いる場合の混合比率としては、前者がリン酸エステルであるときは25重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましい。また、前者がホスホン酸エステル、ホスフィン酸エステルまたはホスフィンオキシドであるときは10重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましい。
以下に一般式〔S〕で表される高沸点有機溶媒の具体例を挙げるが、勿論これらに限定されるものではない。
【0040】
【化16】
【0041】
【化17】
【0042】
本発明のカラー写真感光材料は、反射支持体上にイエロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層、シアン発色性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層ずつ塗設して構成することができる。また感光材料の感光層と支持体との間、あるいは感光層と感光層の間、感光層の上層(支持体から最も遠い層)には、混色防止、イラジエーション/ハレーション防止、光フィルター、感光層の保護等種々の目的の為に種々の非感光性層が設けられる。
【0043】
本発明によるシアン発色性カプラー含有感光層の少なくとも1層で使用されるハロゲン化銀乳剤は、(100)面を主平面として有する塩化銀含有率80モル%以上の平板状ハロゲン化銀粒子からなり、塩化銀含有率は90モル%以上が好ましく、95モル%以上が最も好ましい。
【0044】
上記のハロゲン化銀乳剤は少なくともゼラチンで代表される分散媒とハロゲン化銀粒子を有するハロゲン化銀乳剤であり、該ハロゲン化銀粒子の投影面積の合計の10%以上、好ましくは35〜100%より好ましくは60〜100%が主平面が(100)面である平板状ハロゲン化銀粒子である。ここで言う投影面積とはハロゲン化銀乳剤粒子を互いに重ならない状態で、かつ平板状粒子は主平面が基板面と平行になる状態で基板上に配置したときの粒子の投影面積を指す。また、主平面とは1つの平板状粒子において2つの平行な最大外表面を指す。この平板状粒子のアスペクト比(直径/厚さ)は、1.5以上、好ましくは2以上、より好ましくは3〜25、更に好ましくは3〜7である。ここで、直径とは粒子を電子顕微鏡で観察した時、粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径を指すものとする。又、厚さは、平板状粒子の主平面間の距離を指す。該平板状ハロゲン化銀粒子の直径は、10μm以下が好ましく、0.2〜5μmがより好ましく、0.2〜3μmが更に好ましい。該厚さは0.7μm以下が好ましく、0.03〜0.3μmがより好ましく、0.05〜0.2μmが更に好ましい。該平板状粒子の粒子サイズ分布は単分散であることが好ましく、変動係数は40%以下が好ましく、20%以下がより好ましい。
【0045】
本発明における、(100)面を主平面として有する塩化銀含有率80モル%以上の平板状ハロゲン化銀粒子は、欧州特許第0,534,395A1号明細書7頁53行〜19頁35行目あるいは特開平6−59360号公報の段落番号0006〜0024に記載された方法でも調製することができるが、これらの粒子は何れもその中心部に不連続なハロゲン組成ギャップ面を有さず、均一ハロゲン組成型もしくは、なだらかなハロゲン組成変化型である。この場合、該平板粒子の作りわけが難しく、製造バラツキの原因となる場合がある。更にサイズ分布が広くなり、感度、階調、粒状性等画質において適さない場合もある。
【0046】
このような問題を解決するためには、粒子の核に不連続なハロゲン化銀組成ギャップ面を有することが好ましい。該ハロゲン組成ギャップ面は1つ以上、好ましくは2〜4、より好ましくは2つである。
【0047】
1)ハロゲン組成ギャップ面が1つの場合の具体例。
AgCl核の上にAgBrを積層させた(AgCl/AgBr)、AgClの上にAgBrIを積層させた(AgCl/AgBrI)、AgClBrの上にAgBrを積層させた(AgClBr/AgBr)等であり、より一般的に書けば (AgX1 /AgX2)である。ここでX1 とX2 はCl- 含率もしくはBr- 含率が10〜100モル%、好ましくは30〜100モル%、より好ましくは50〜100モル%、更に好ましくは70〜100モル%だけ異なる。更に/またはI- 含率が5〜100モル%、好ましくは10〜100モル%、より好ましくは30〜100モル%、更に好ましくは50〜100モル%だけ異なる。
2)ハロゲン組成ギャップ面が2つの場合の具体例。
【0048】
前記記載法に従って記すと、(AgBr/AgCl/AgBr)、(AgCl/AgBr/AgCl)、(AgBrI/AgCl/AgBrI)、(AgCl/AgClBr/AgCl)等であり、より一般的に書けば (AgX1 /AgX2 /AgX3 )であり、X1 とX3 は等しくてもよく、又異なっても良い。各隣接層間のハロゲン組成ギャップは前記規定に従う。
【0049】
該ギャップ面は不連続なハロゲン組成差を有し、具体的には添加するハロゲン塩溶液(以後「X−塩溶液」と記す)または添加する微粒子ハロゲン化銀のハロゲン組成を、該ギャップ面の所で前記規定にしたがって不連続に変化させることを指し、粒子の構造そのものを指すわけではない。該ハロゲン組成ギャップはI- 含率ギャップではなく、Br- 含率で異なっていることが特に好ましく、Br- 含率ギャップ面を2つ有していることが好ましい。
【0050】
ここで前記の平板状粒子の核の円相当投影粒子直径は0.15μm以下が好ましく、0.02〜0.1μmがより好ましく、0.02〜0.06μmが更に好ましい。また、粒子の核とは、粒子形成時に該ギャップ面を含む核を形成したときの、この核の部分を指す。 該AgX2 層の厚さは、AgX1 層の表面を平均で1格子層以上覆う量が好ましく、3格子層覆う量〜AgX1 層の10倍モル量がより好ましく、10格子覆う量〜AgX1 層の3倍モル量が更に好ましい。該ギャップ構造は粒子間で揃っていることが好ましい。(螺旋転移数/粒子)=aの揃った粒子ができ、粒子サイズ分布の狭い平板粒子ができる(粒子のサイズや形の均一なものができる)ためである。
【0051】
本発明で使用する平板状ハロゲン化銀粒子としては、先に述べた粒子の核におけるハロゲン組成ギャップ以外に臭化銀局在相を表面に有する構造のものが好ましい。上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率において少なくとも10モル%のものが好ましく、20モル%を越えるものがより好ましい。臭化銀局在層の臭化銀含有率は、X線回折法(例えば、「日本化学会編、新実験化学講座6、構造解析」丸善、に記載されている。)等を用いて分析することができる。そして、これらの局在相は、粒子表面のエッジ、コーナーあるいは面上にあることができるが、一つの好ましい例として、粒子のコーナー部にエピタキシャル成長したものを挙げることができる。
【0052】
また、現像処理液の補充量を低減する目的でハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率を更に高めることも有効である。この様な場合にはその塩化銀含有率が98モル%〜100モル%であるような、ほぼ純塩化銀の乳剤も好ましく用いられる。
また、広いラチチュードを得る目的で上記の平板状ハロゲン化銀乳剤を同一層にブレンドして使用することや、重層塗布することも好ましく行われる。
【0053】
本発明によるシアン発色層以外の感光層のハロゲン化銀粒子は特に制約はなく、立方体、十四面体あるいは八面体のような規則的な(regular)結晶形を有するもの、球状、板状などのような変則的な(irregular)結晶形を有するもの、あるいはこれらの複合形を有するものや、本発明のシアン発色層と同様な平板状のもの等を用いることができる。しかしながら、感光材料の各感光層の現像速度や、依存性をできるだけ合わせるためには、ハロゲン化銀感光材料のすべての層において前記のような平板状ハロゲン化銀粒子を使用することが好ましい。
【0054】
本発明のハロゲン化銀感光材料は、550nmの波長における感光材料の反射濃度が0.25以上であることが好ましく、より好ましくは0.3から1.0であり、更に好ましくは0.3から0.7である。反射濃度が0.25未満である場合、鮮鋭度に優れた画像を得ることが難しい。
ここで述べる反射濃度の測定は当業界に一般に用いられている反射濃度計により測定され、反射濃度は以下のように定義される。
【0055】
反射濃度=−Log{F(550nm )/Fo(550nm )}
Fo(550nm ):標準白色板の反射光量(波長550nm における)
F (550nm ):波長550nm における試料の反射光量
【0056】
感光材料の反射濃度を0.3以上にする手段としては、親水性コロイド層に、欧州特許EP0337490A2号明細書の第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(オキソノール染料、シアニン染料)を添加する方法が好ましい。また、これらの染料を使用する場合は、感光層の分光感度極大に重なるような吸収を有する染料を選択して使用することが好ましい。
【0057】
しかしながら、これらの水溶性染料の中には使用量を増やすと色分離を悪化するものもある。色分離を悪化させないで使用できる染料としては、特開平5−216185号、特開平5−127325号、特開平5−127324号各公報に記載された水溶性染料が好ましい。
【0058】
更に、これら水溶性染料と併用して処理で脱色可能な着色層を用いることができる。用いられる処理で脱色可能な着色層は、乳剤層に直かに接してもよく、ゼラチンやハイドロキノンなどの処理混色防止剤を含む中間層を介して接するように配置されていても良い。この着色層は、着色された色の吸収する領域に分光感度極大を有する乳剤層の下層(支持体側)に設置されることが好ましい。各原色毎に対応する着色層を全て個々に設置することも、このうちに一部のみを任意に選んで設置することも可能である。また複数の原色域に対応する着色を行った着色層を設置することも可能である。
【0059】
着色層を形成するためには、従来公知の方法が適用できる。例えば、特開平2−282244号3頁右上欄から8頁に記載された染料や、特開平3−7931号3頁右上欄から11頁左下欄に記載された染料のように固体微粒子分散体の状態で親水性コロイド層に含有させる方法、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法、色素をハロゲン化銀等の微粒子に吸着させて層中に固定する方法、特開平1−239544号に記載されているようなコロイド銀を使用する方法などである。色素の微粉末を固体状で分散する方法としては、たとえば、少なくともpH6以下では実質的に水不溶性であるが、少なくともpH8以上では実質的に水溶性である微粉末染料を含有させる方法が特開平2−308244号の第4〜13頁に記載されている。また、例えば、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法としては、特開平2−84637号の第18〜26頁に記載されている。光吸収剤としてのコロイド銀の調製法については米国特許第2,688,601号、同3,459,563号に示されている。また、特開平5−134358号に記載の厚さ20nm迄の平板状の薄いコロイド銀粒子を用いることも好ましい。これらの方法のなかで微粉末染料を含有させる方法、コロイド銀を使用する方法などが好ましい。
【0060】
本発明に於いては、前記の一般式(IX)で表される水溶性染料を上記に記載した水溶性染料と併用あるいは単独で使用することが特に好ましい。以下に、一般式(IX)で表される水溶性染料について詳細に説明する。
一般式(IX)においては、(R1 +R3 )あるいは(R2 +R4 )の少なくとも一方の原子量の総和は160以下であることが必要であり、両方とも160以下であることが好ましい。更に好ましくは130以下である。
【0061】
置換基R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ水素原子、アルキル基、-COOR5, - CONR6R7,-CONHR8,-NR9COR10,-NR11R12,-CN,OR13,-NR14CONR15R16 (R5〜R16 は水素原子または置換されても良いアルキル基を表し、R6,R7 あるいはR11,R12 あるいはR15,R16 は環を形成してもよい。)の中から選ばれることが好ましい。
更に置換基R1,R2,R3 およびR4 には解離性基を有しないことがより好ましい。これらの置換基が有しない解離性基とは、25℃の水中で実質的に解離する置換基であり、pKaが12以下の解離性基である。そのような解離性基として、具体的にはスルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基等が挙げられる。
【0062】
更にR1 、 R2 は水素原子、またはアルキル基であることがより好ましく、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基の炭素数3以下のアルキル基が好ましく、置換基を有しても良い。そのような置換基としては、水酸基、エーテル基、エステル基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、シアノ基等の非共有電子対を有する置換基であることが好ましい。これらの中でも特に水酸基とエーテル基が好ましい。
【0063】
Mで表されるアルカリ金属はLi,Na,K,Csが好ましい。
置換基R3 および/又はR4 がアルキル基のとき、好ましいアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの低級アルキル基が好ましく、メチル基とエチル基が特に好ましい。
【0064】
置換基R3 および/又はR4 の置換基が-COOR5で表されるとき、R5 のアルキル基はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの低級アルキル基が好ましく、メチル基とエチル基が特に好ましい。
【0065】
置換基R3 および/又はR4 が-CONR6R7で表されるとき、R6 とR7 は水素原子でもアルキル基でもよいが、少なくとも一方がアルキル基であることが好ましい。そのアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが好ましく、置換基を有してもよい。置換基としては水酸基やエーテル基が好ましい。又R6 とR7 で互いに連結して環を形成してもよい。その場合形成される環としてはモルホリン環が特に好ましい。
【0066】
置換基R3 および/又はR4 が-CONHR8 で表され、R8 がアルキル基のとき、そのアルキル基としてはR6 やR7 と同義である。
置換基R3 および/又はR4 が-NR9COR10 で表されるとき、R9,R10, は水素原子でもアルキル基でもよい。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基などが好ましく、特にメチル基が好ましい。また置換基を有してもよい。置換基としては水酸基やエーテル基が好ましい。
【0067】
置換基R3 および/又はR4 が-NR11R12または-OR13 で表されるときは、R11, R12, R13は水素原子でもアルキル基でもよい。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基などが好ましく、置換基を有してもよい。置換基としては水酸基、エーテル基が好ましい。又R11とR12で互いに連結して環を形成してもよい。
【0068】
置換基R3 および/又はR4 が-NR14CONR15R16で表されるとき、R14, R15, R16は水素原子でもアルキル基でもよい。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基などが好ましく、特にメチル基が好ましい。また置換基を有してもよい。置換基としては水酸基やエーテル基が好ましい。
置換基R3 およびR4 として、中でも-CONR6R7が更に好ましく、更に一般式(X)で表されるように、R6,R7 が5または6員環を形成していることが特に好ましい。形成する環としては、モルホリン環がより好ましい。
【0069】
【化18】
【0070】
(式中、R1、R2は水素原子又は置換基を表す。nは0、1、2を表し、Mは水素原子又はアルカリ金属を表す。Zは窒素原子と共に5−又は6−員の飽和ヘテロ環基を形成するのに必要な原子団を表す。但し、R1とZ又はR2とZの全原子量の少なくとも一つは130以上ではない。)
【0071】
本発明の感光材料においてこれらの染料は塗布膜中で、単分子あるいはダイマーのような分子分散状態で存在する必要がある。分子分散状態とは、一般式(IX)、あるいは(X)で表される水溶性染料が、乳剤層やその他の親水性コロイド層にほぼ均一に分散されており、実質的に固体状態でないものはこれに該当する。好ましくは単分子あるいはダイマーの状態である。
【0072】
次に、一般式(IX)で表される化合物の具体例を示すが、これらの具体例に限定されることはない。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】
【表5】
【0078】
【表6】
【0079】
【表7】
【0080】
【表8】
【0081】
【表9】
【0082】
【表10】
【0083】
【表11】
【0084】
【表12】
【0085】
【表13】
【0086】
【表14】
【0087】
これらの化合物は、感光性層あるいは非感光性層中に、種々の知られた方法で分子分散することができる。化合物を直接に感光性層あるいは非感光性層に分散させる方法、あるいは適当な溶媒(例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、メチルセルソルブ、特開昭48−9715号、米国特許3756830号に記載のハロゲン化アルコール、アセトン、水、ピリジン等、あるいはこれらの混合溶媒)等のなかに溶解し溶液の形で添加する方法などがある。本発明の化合物は、感光性層、非感光性層いずれに添加しても塗布時に感材構成層全体にほぼ均一に拡散する。
【0088】
本発明の化合物の使用量は、特に制限はないが0.1mg/m2 〜200mg/m2 の範囲の使用が好ましく、特に好ましくは1mg/m2 〜100mg/m2 の範囲である。 本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、従来公知の写真用素材や添加剤を使用できる。
例えば、写真用支持体としては、透過型支持体や反射型支持体を用いることができる。透過型支持体としては、セルローストリアセテートフイルムやポリエチレンレフタレートフイルム等の透明フイルム、更には、2、6−ナフタレンジカルボン酸(NDCA)とエチレングリコール(EG)とのポリエステルやNDCAとテレフタル酸とEGとのポリエステル等に磁性層などの情報記録層を設けたものが好ましく用いられる。本発明の目的にとっては、反射型支持体が好ましく、特に、複数のポリエチレン層やポリエステル層でラミネートされ、このような耐水性樹脂層(ラミネート層)の少なくとも一層に酸化チタン等の白色顔料を含有する反射支持体が好ましい。更に、前記耐水性樹脂層中には蛍光増白剤を含有するのが好ましい。また、蛍光増白剤は、感光材料の親水性コロイド層中に分散してもよい。
【0089】
蛍光増白剤としては、好ましくは、ベンゾオキサゾール系、クマリン系、ピラゾリン系を用いることができ、更に好ましくは、ベンゾオキサゾリルナフタレン系及びベンゾオキサゾリルスチルベン系の蛍光増白剤である。使用量は、特に限定されないが、好ましくは、1〜100mg/m2 である。耐水性樹脂に混合する場合の混合比は、好ましくは、樹脂に対して0.0005〜3重量%であり、更に好ましくは、0.001〜0.5重量%である。
【0090】
また、反射型支持体としては、透過型支持体、または上記のような反射型支持体上に、白色顔料を含有する親水性コロイド層を塗設したものでもよい。
前記の反射型支持体ハロゲン化銀乳剤、ハロゲン化銀粒子中にドープされる異種金属イオン種、ハロゲン化銀乳剤の保存安定剤またはカブリ防止剤、化学増感法(増感剤)、分光増感法(分光増感剤)、シアン、マゼンタ、イエローカプラー及びその乳化分散法、色増保存性改良剤(ステイン防止剤や褪色防止剤)、染料(着色層)、ゼラチン種、感光材料の層構成や感光材料の皮膜pHなどについては、表15〜16の特許公報に記載のものが本発明に好ましく適用できる。
【0091】
【表15】
【0092】
【表16】
【0093】
本発明に用いられるシアン、マゼンタおよびイエローカプラーとしては、その他。特開昭62−215272号公報の第91頁右上欄4行目〜121頁左上欄6行目、特開平2−33144号公報の第3頁右上欄14行目〜18頁左上欄末行と第30頁右上欄6行目〜35頁右下欄11行目、EP0355,660A2号の第4頁15行目〜27行目、5頁30行目〜28頁末行、45頁29行目〜31行目、及び47頁23行目〜63頁50行目に記載のカプラーも有用である。
【0094】
本発明に用い得る防菌・防黴剤としては、特開昭63−271247号公報に記載のものが有用である。
本発明の感光材料は、通常のネガプリンターを用いたプリントシステムに使用される外に、陰極線(CRT)を用いた走査露光方式にも適している。
陰極線管露光装置は、レーザーを用いた装置に比べて、簡便でかつコンパクトであり、低コストになる。また、光軸や色の調整も容易である。
【0095】
画像露光に用いられる陰極線管には、必要に応じてスペクトル領域に発光を示す各種発光体が用いられる。例えば、赤色発色体、緑色発色体、青色発色体のいずれか1種、あるいは2種以上が混合されて用いられる。スペクトル領域は、上記の赤、緑、青に限定されず、黄色、橙色、紫色或いは赤外領域に発光する発光体も用いられる。特に、これらの発光体を混合して白色に発光する陰極線管がしばしば用いられる。
【0096】
感光材料が異なる分光感度分布を有する複数の感光性層を持ち、陰極線管の複数のスペクトル領域の発光を示す発光体を有する場合は、複数の色を一度に露光、即ち、陰極線管に複数の色の画像信号を入力して管面から発光させてもよい。各色ごとの画像信号を順次入力して各色の発光を順次行わせ、その色以外の色をカットするフイルターを通して露光する方法(面順次露光)を採ってもよく、一般には面順次露光の方が高解像度の陰極線管を用いることができるため、高画質化のためには好ましい。
【0097】
本発明の感光材料は、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶を組み合わせた第二高調波発生源(SHG)等の単色高密度光を用いたデジタル走査露光方式に好ましく使用される。システムをコンパクトで、安価なものにするために、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは固体レーザーと非線形光学結晶を組み合わせた第二高調波発生光源(SHG)を使用することが好ましい。特にコンパクトで安価、更に寿命が長く安定性が高い装置を設計するためには、半導体レーザーの使用が好ましく、露光光源の少なくとも一つは半導体レーザーを使用することが好ましい。
【0098】
このような走査露光光源を使用刷る場合、本発明の感光材料の分光感度極大は、使用する走査露光用光源の波長により任意に設定することができる。半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーあるいは半導体レーザーと非線形光学結晶を組み合わせて得られるSHG光源は、レーザーの発振波長を半分にできるので、青色光、緑色光が得られる。従って、感光材料の分光感度極大は通常の青、緑、赤の3つの波長領域に持たせることが可能である。
【0099】
このような走査露光における露光時間は、画素密度を400dpi とした場合の画素サイズを露光する時間として定義すると、好ましい露光時間としては10-4秒以下、更に好ましくは10-6秒以下である。
本発明に適用できる好ましい走査露光方式については、前記の表に掲示した特許公報に詳しく記載されている。
【0100】
また、本発明に係わる感光材料を処理するには、特開平2−207250号公報の第26頁右下欄1行目〜34頁右上欄9行目、及び特開平4−97355号公報の第5頁左上欄17行目〜18頁右下欄20行目に記載の処理素材や処理方法が好ましく適用できる。また、この現像液に使用する保恒剤としては、前記の表に掲示した特許公報に記載の化合物が好ましく用いられる。
【0101】
本発明で用いられる現像主薬としては、従来の芳香族一級アミン系現像主薬の他、ヒドラジン型現像主薬(発色用還元剤)も用いることができる。具体的には、特願平7−63572号、同7−334190号、同7−334192号、同7−334197号、同7−344396号各明細書に記載されたヒドラジン型化合物を好ましく用いることができる。
【0102】
これらの主薬を用いて現像する方式としては、アルカリ剤と現像主薬を含む現像液で現像する従来の方法、現像主薬を感光材料に内蔵し、現像主薬を含まないアルカリ液などのアクチベーター液で現像するアクチベーター方法などの湿式方式のほか、処理液を用いない熱現像方式などを用いることができる。
アクチベーター方法に用いる場合、感光材料の塗布銀量を低減し、過酸化水素を用いた画像増幅処理(補力処理)する現像方法も好ましく用いられる。具体的には、特願平7−63587号、同7−334202号各明細書に記載された過酸化水素を含むアクチベーター液を用いた画像形成方法が好ましく用いられる。
【0103】
【実施例】
以下に本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1
(乳剤EmR1の調製)
反応容器にゼラチン水溶液[水 1.2 リットル 、脱イオン化アルカリ処理ゼラチン(EA-Gel. )20g 、NaCl 0.8g を含み、pH6.0 ]を入れ、温度を48℃で攪拌しながら、Ag−1液とX−1液を50ml/分で15秒間、同時混合添加した。
【0104】
ここで、Ag−1液は、[水100ml 中にAgNO3 を20g 、平均分子量2万の低分子量ゼラチン(2M-Gel. )を0.6g、HNO3 (1N)液 0.2mlを含む]、X−1液は[水100ml 中にNaClを7g、2M-Gel. を 0.6g を含む]である。
次にAg−2液、[水100ml 中にAgNO3 を4gと2M-Gel. を0.6g、HNO3 (1N)液 0.2mlを含む]とX−2液[水100ml 中にKBrを2.8gと2M-Gel. を 0.6g 含む]を70ml/分で15秒間、同時混合添加した。次にAg−1液とX−1液を25ml/分で2分間、同時混合添加した。NaCl(0.1g/ml) 水溶液を15ml加え、温度を70℃に上げ5分間熟成したのち、Ag−1液とX−1液を10ml/分で15分間、同時混合添加した。次に平均粒径0.07μm で、双晶又はらせん転移を含む粒子の比率が0.1%以下のAgCl微粒子乳剤を0.2 モル添加し、15分間熟成した。温度を40℃にしpH2.0 とし、20分間攪拌したのち、pH5.2 とし、KBr−1液(KBr 1g /水−100ml )を8.4×10-2モル/リットルだけ添加し、5分間攪拌した。次に増感色素G,Hを添加後、沈降剤を加え、常法に従って、乳剤を水洗した。この乳剤を硫黄増感剤、及び金増感剤を用いて最適に金硫黄増感した。得られた乳剤の電子顕微鏡観察により、全ハロゲン化銀粒子の投影面積の80% が、主平面(100)面の直角平行四辺形のアスペクト比3以上の平板状粒子であり、その平均粒径は1.05μm 平均アスペクト比が7.0 であり、平均粒子体積は0.13μm 3 であった。また該平板粒子の粒子サイズ分布の変動係数は0.25であった。この粒子内部と粒子表面にはヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウムを合わせて銀/モルに対して0.3mg、およびフェロシアン化カリウムを合わせて銀/モルに対して1.5mg含有させた。
【0105】
(乳剤EmG1の調製)
乳剤EmR1に使用の増感色素をD,E,Fに変更する以外は乳剤EmR1と同様の調製方法で調製し、乳剤EmG1を得た。
(乳剤EmB1の調製)
乳剤EmR1の調製における、最初の塩化銀核の調製温度を48℃から60℃に変更し、使用する増感色素をA,B,Cに変更した以外は乳剤EmR1と同様の調製方法で、乳剤EmB1を得た。乳剤EmR1は電子顕微鏡観察より、全ハロゲン化銀粒子の投影面積の80% が、主平面(100)面の直角平行四辺形のアスペクト比3以上の平板状粒子であり、その平均粒径は1.35μm 平均アスペクト比が6.5 であり、平均粒子体積は0.32μm 3 であった。また該平板粒子の粒子サイズ分布の変動係数は0.20であった。
【0106】
(乳剤EmR2の調製)
反応容器にゼラチン水溶液[水 1.2リットル、脱イオン化アルカリ処理ゼラチン(EA-Gel. )20g 、NaCl 0.8g を含み、pH6.0 ]を入れ、温度を48℃で攪拌しながら、Ag−1液とX−1液を50ml/分で15秒間、同時混合添加した。
【0107】
ここで、Ag−1液は、[水100ml 中にAgNO3 を20g 、平均分子量2万の低分子量ゼラチン(2M-Gel. )を0.6g、HNO3 (1N)液 0.2mlを含む]、X−1液は[水100ml 中にNaClを7g、2M-Gel. を 0.6g を含む]である。
次にAg−2液、[水100ml 中にAgNO3 を4gと2M-Gel. を0.6g、HNO3 (1N)液 0.2mlを含む]とX−2液[水100ml 中にNaClを1.3gKIを0.3gと2M-Gel. を 0.6g 含む]を70ml/分で15秒間、同時混合添加した。次にAg−1液とX−1液を25ml/分で2分間、同時混合添加した。NaCl(0.1g/ml) 水溶液を15ml加え、温度を70℃に上げ5分間熟成したのち、Ag−1液とX−1液を10ml/分で15分間、同時混合添加した。次に平均粒径0.07μm で、双晶又はらせん転移を含む粒子の比率が0.1%以下のAgCl微粒子乳剤を0.2 モル添加し、15分間熟成した。温度を40℃にしpH2.0 とし、20分間攪拌したのち、pH5.2 とし、KBr−1液(KBr 1g /水−100ml )を8.4×10-2モル/リットルだけ添加し、5分間攪拌した。次に増感色素G,Hを添加後、沈降剤を加え、常法に従って、乳剤を水洗した。この乳剤を硫黄増感剤、及び金増感剤を用いて最適に金硫黄増感した。得られた乳剤の電子顕微鏡観察により、全ハロゲン化銀粒子の投影面積の65% が、主平面(100)面の直角平行四辺形のアスペクト比3以上の平板状粒子であり、その平均粒径は1.10μm 、平均アスペクト比が8.0 であり、平均粒子体積は0.13μm 3 であった。また該平板粒子の粒子サイズ分布の変動係数は0.20であった。
【0108】
乳剤EmR1,EmG1,EmB1に比べ、Iイオンを核形成に用いた乳剤EmR2,は平板化率が低いことが判る。
【0109】
(支持体Aの作製)
MRF=3の低密度ポリエチレンに、二酸化チタンを30重量%添加し、またステアリン酸亜鉛を二酸化チタン量に対して3.0重量%の割合で含有させ、バンバリーミキサー中で混練した。二酸化チタンは電子顕微鏡観察で0.15μm〜0.35μmであり、またこのものは水和酸化アルミニウムのコーティング量がAl2O3 の形で二酸化チタンに対して0.75重量%のものが用いられた。
【0110】
坪量170g/ m2 の紙基体に10kVA のコロナ放電処理をした後、上記二酸化チタン30重量%のポリエチレン組成物と二酸化チタンを含有せず群青第一化成工業製、DV−1)を含有したポリエチレンを多層押し出しコーティングダイを用いて320℃で溶融押し出しを行ない、上層18μm(30重量%)、下層15μm(0重量%)(下層が紙基体側を意味する。)膜厚でポリエチレンラミネート層を設けた。このポリエチレン層表面はグロー放電処理を行なった。
【0111】
(感光材料101 の作製)
上記反射支持体の上に種々の写真構成層を塗布して以下に示す層構成の多層カラー印画紙(101) を作製した。塗布液は下記のようにして調製した。
(第五層塗布液の調製)
前記例示のシアンカプラー(1)10gおよび下記に示す種々の添加剤を、溶媒(Solv−8)30g及び酢酸エチル50mlに溶解し、この溶液を界面活性剤(Cpd−12)1.2gを含む12%ゼラチン水溶液400gに乳化分散させて平均粒子サイズ0.18μの乳化物Cを調製した。一方塩臭化銀乳剤R(立方体、平均粒子サイズ0.50μmの大サイズ乳剤と0.41μmの小サイズ乳剤との1:4混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数はそれぞれ0.09と0.11。各サイズ乳剤とも臭化銀0.2モル%を塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた。粒子内部と臭化銀局在層にヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウムを合わせて銀/モルに対して0.1mg、およびフェロシアン化カリウムを合わせて銀/モルに対して1.0mg含有させた。)を調製した。この乳剤には、下記に示す赤感性増感色素G,Hを銀1モルあたり大サイズ乳剤に対しては、それぞれ5.0×10-5モル、また小サイズ乳剤に対しては、それぞれ8.0×10-5モル添加した。更に添加剤Xをハロゲン化銀1モルあたり2.6×10-3モル添加した。この乳剤は硫黄増感剤と金増感剤を添加して最適に化学増感した。
【0112】
前記乳化分散物Cとこの塩臭化銀乳剤Rとを混合溶解し、以下に示す組成となるように第五層塗布液を調製した。乳剤塗布量は銀換算塗布量で示す。
【0113】
第一層から第七層用の他の塗布液も第五層塗布液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。
また、各層にAS−1,AS−2,AS−3及びAS−4をそれぞれ全量が15.0mg/m2 、6.0mg/m2 、5.0mg/m2及び10.0mg/m2 となるように添加した。
【0114】
各感光性乳剤層の立方体塩臭化銀乳剤は前記塩臭化銀乳剤Rと同様の調製方法でサイズを調節し以下に示す分光増感色素をそれぞれ用いた。
青感性乳剤層
【0115】
【化19】
【0116】
(ハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては各々、1.4×10-4モル、又小サイズ乳剤に対しては各々、1.7×10-4モル使用した。)
緑感性乳剤層
【0117】
【化20】
【0118】
(増感色素Dはハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては、3.0×10-4モル、又小サイズ乳剤に対しては、3.6×10-4モル、増感色素Eはハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては、4.0×10-5モル、又小サイズ乳剤に対しては、7.0×10-5モル、増感色素Fはハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては、2.0×10-4モル、又小サイズ乳剤に対しては、2.8×10-4モル添加した。)
赤感性乳剤層
【0119】
【化21】
【0120】
(増感色素Gをハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては、5.0×10-5モル、又小サイズ乳剤に対しては、8.0×10-5モル、増感色素Hをハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては、5.0×10-5モル、又小サイズ乳剤に対しては、8.0×10-5モル添加した。)
【0121】
【化22】
【0122】
また青感光性乳剤層、緑感光性乳剤、赤感光性乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1モル当たり8.5×10-4、3.0×10-3、2.5×10-4モル添加した。 また青感性乳剤層と緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化銀1モル当り、1×10-4、2×10-4モル添加した。
【0123】
またイラジエーション防止染料として、下記に示す化合物を第二、第四、及び第六層に分割添加した。
【0124】
【化23】
【0125】
【化24】
【0126】
(層構成)
以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g/m2 )を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を表す。
支持体(A)
第一層側の樹脂層に青味染料(群青)を含む。
【0127】
第一層(青感性乳剤層)
塩臭化銀乳剤EmB1 0.27
ゼラチン 1.22
イエローカプラー(ExY) 0.64
色像安定剤(Cpd−1) 0.08
色像安定剤(Cpd−2) 0.04
色像安定剤(Cpd−3) 0.08
色像安定剤(Cpd−5) 0.02
色像安定剤(Cpd−9) 0.01
溶媒(Solv−1) 0.11
溶媒(Solv−6) 0.11
【0128】
第二層(混色防止層)
ゼラチン 0.90
混色防止剤(Cpd−4) 0.11
溶媒(Solv−2) 0.22
溶媒(Solv−3) 0.08
溶媒(Solv−7) 0.01
色像安定剤(Cpd−4) 0.14
【0129】
第三層(緑感性乳剤層)
前記塩臭化銀乳剤EmG1 0.11
ゼラチン 1.30
マゼンタカプラー(ExM) 0.13
紫外線吸収剤(UV−A) 0.12
色像安定剤(Cpd−2) 0.01
色像安定剤(Cpd−5) 0.02
色像安定剤(Cpd−6) 0.01
色像安定剤(Cpd−7) 0.08
色像安定剤(Cpd−8) 0.03
色像安定剤(Cpd−10) 0.01
溶媒(Solv−8) 0.15
溶媒(Solv−4) 0.22
溶媒(Solv−5) 0.11
【0130】
第四層(混色防止層)
ゼラチン 0.68
混色防止剤(Cpd−4) 0.11
溶媒(Solv−1) 0.07
溶媒(Solv−2) 0.22
溶媒(Solv−7) 0.01
色像安定剤(Cpd−7) 0.14
【0131】
第五層(赤感性乳剤層)
塩臭化銀乳剤R 0.09
ゼラチン 0.99
シアンカプラー(例示化合物1) 0.15
色像安定剤(Cpd−6) 0.01
色像安定剤(Cpd−8) 0.01
溶媒(Solv−3) 0.08
溶媒(Solv−8) 0.44
【0132】
第六層(紫外線吸収層)
ゼラチン 0.48
紫外線吸収剤(UV−C) 0.35
色像安定剤(Cpd−5) 0.01
色像安定剤(Cpd−7) 0.05
溶媒(Solv−9) 0.05
【0133】
第七層(保護層)
ゼラチン 0.90
ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度17%) 0.05
流動パラフィン 0.02
色像安定剤(Cpd−11) 0.02
【0134】
【化25】
【0135】
【化26】
【0136】
【化27】
【0137】
【化28】
【0138】
【化29】
【0139】
【化30】
【0140】
【化31】
【0141】
【化32】
【0142】
【化33】
【0143】
以上のように作製した試料101 に対して、その第五層(赤感層)を下記に示すように変更した以外、同様な試料111 を作製した。
【0144】
第五層(赤感性乳剤層)
塩臭化銀乳剤R 0.18
ゼラチン 0.80
シアンカプラー(ExC) 0.33
紫外線吸収剤(UV−2) 0.18
色像安定剤(Cpd−1) 0.33
色像安定剤(Cpd−2) 0.03
色像安定剤(Cpd−6) 0.01
色像安定剤(Cpd−8) 0.01
色像安定剤(Cpd−9) 0.02
色像安定剤(Cpd−10) 0.01
溶媒(Solv−8) 0.44
【0145】
【化34】
【化35】
【0146】
上記感光材料101、111に対して乳剤及びシアンカプラーを下記の表17に示すように変更する以外同様なサンプル102〜110、112〜113を作成した。
【0147】
【表17】
【0148】
【化36】
【0149】
作成した感材は硬膜反応が終了したサンプルを用いて以下の評価を行なった。サンプル101 〜110 、111〜113 それぞれについて、同じ処方だが別々のカラー現像液を用いて白色露光による被らせサンプル25% 、未露光サンプル75% の割合で以下の補充量で連続処理を行なった。
【0150】
処理工程 温 度 時間 補充量 タンク容量
カラー現像 38.5℃ 45秒 73ml 500ml
漂白定着 30〜35℃ 45秒 60ml 500ml
リンス▲1▼ 30〜35℃ 20秒 500ml
リンス▲2▼ 30〜35℃ 20秒 500ml
リンス▲3▼ 30〜35℃ 20秒 370ml 500ml
乾 燥 70〜80℃ 60秒
*補充量は感光材料1m2 あたり
(リンスは▲3▼→▲1▼への3タンク向流方式とした)
【0151】
各処理液の組成は以下の通りである。
【0152】
漂白定着液(タンク液と補充液は同じ)
水 600ml
チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 100ml
亜硫酸アンモニウム 40g
エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム 55g
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 5g
臭化アンモニウム 40g
硝酸(67%) 30g
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
水を加えて 1000ml
pH(25℃)(酢酸及びアンモニア水にて) 5.8
【0153】
リンス液(タンク液と補充液は同じ)
イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3ppm以下)
【0154】
連続処理前後において、それぞれの連続処理に用いたサンプルと同じサンプルNO. のサンプルを用いて以下のセンシトメトリーを行なった。感光計(富士写真フィルム株式会社製、FWH型、光源の色温度 3200 K)を使用し、色分解フィルターと階調ウェッジを介して感光材料を露光したのち現像処理を行なった。
【0155】
この連続処理する前の現像液(Fr)を用いて処理したときのそれぞれのサンプルのシアン濃度2.0を与える露光量において、それぞれの感材に用いて連続処理した後の現像液(Run.)を用いて現像処理を行なったときのシアン濃度D(Cyan) を求めた。この濃度変化(ΔD(Run-Fr) =D(Cyan)-2.0 )を求めた。こ の値が負で大きいほど連続処理による写真性変化が大きいことを意味する。得られた結果を前記表17に示す。
【0156】
得られた結果から、本発明の感材(平板状高塩化銀乳剤と一般式(I)で表されるシアンカプラーを含む)を使用した場合、ランニング処理によるシアン濃度の低下が特異的に小さくなることが判る。
【0157】
実施例2
実施例1で作成した感光材料101から113に対しマゼンタ水溶性染料を前記の例示化合物11に変更する以外同様のサンプル201〜213を作成し、実施例1と同様の評価を行った。得られた結果を表18に示す。
【0158】
【表18】
【0159】
得られた結果から本発明の構成において、一般式(IX)で表される水溶性染料を使用することで更に、ランニング処理によるシアン濃度の低下が特異的に小さくなることが判る。
【0160】
実施例3
実施例1、2で作製した感光材料について実施例1と下記の露光を行なう以外同様の評価を行なった。得られた結果は実施例1、2と同様であった。
(露光)
光源として半導体レーザーGaAlAs(発振波長、808.5nm)を励起光源としたYAG固体レーザー(発振波長、946nm)をKNbO3 のSHG結晶により波長変換して取り出した473nm、半導体レーザーGaAlAs(発振波長、808.7nm)を励起光源としたYVO4 固体レーザー(発振波長1064nm)のをKTPのSHG結晶により波長変換して取り出した532nm、AlGaInP(発振波長、約670nm:東芝製 タイプNO.TOLD9211 )を用いた。レーザー光はそれぞれ回転多面体により、走査方向に対して垂直方向に移動するカラー印画紙上に、順次走査露光できるような装置である。この装置を用いて、光量を変化させて感光材料の濃度(D)と光量(E)との関係D−logEを求め、この関係をもとに階調露光を行なった。この際3つの波長のレーザー光のうち、473nm,532nmの光は、外部変調器を用いて光量を変調し、露光量を制御した。また、670nmのレーザー光は半導体レーザーの発光量と発光時間の両方を変化させて光量を制御した。この走査露光は400dpiで行いこの時の画素当たりの平均露光時間は約5×10-8秒である。半導体レーザーは、温度による光量変動を押さえるためにペルチェ素子を使用して温度を一定に保った。
【0161】
【発明の効果】
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、処理速度が速く、高画質で鮮鋭度に優れたカラー画像を提供でき、また処理依存性が改良された迅速処理によるカラー画像形成方法を提供することができる。さらに、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、半導体レーザー等を光源とする走査露光にも適している。
Claims (6)
- 支持体上にイエロー、マゼンタ、またはシアンに発色するカプラーのいずれかをそれぞれ含有する少なくとも三種の感色性の異なるハロゲン化銀乳剤層と非感光性の親水性コロイド層とからなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該シアン発色カプラーが下記一般式(I)で表される色素形成カプラーの少なくとも1種であり、且つ該シアンカプラー含有感光層の少なくとも1層には塩化銀含有率80モル%以上の高塩化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤を含有し、かつ該高塩化銀粒子が(100)面を主平面として有する平板状ハロゲン化銀粒子であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
- 該ハロゲン化銀乳剤中のハロゲン化銀粒子の投影面積の合計の10%以上が、主平面が(100)面でアスペクト比(直径/厚さ)が1.5以上の平板状粒子であり、かつ該平板状粒子がその核に不連続なハロゲン組成ギャップ面を少なくとも1つ有し、該ギャップがCl- 含有率もしくはBr- 含有率で10〜100モル%差、及び、またはI- 含有率で5〜100モル%差であることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
- 該平板状ハロゲン化銀粒子がその核に不連続なハロゲン組成ギャップ面を少なくとも1つ有し、該ギャップがCl- 含有率もしくはBr- 含有率で30〜100モル%差であることを特徴とする請求項2に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
- 一般式(I)に於いて、R6 が4位に脂肪族基を有するフェニル基であり、Xがヘテロ環基であることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
- 請求項1〜5記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料に対し1画素あたり露光時間が10-4秒より短い走査露光方式で露光することを特徴とするカラー画像形成方法。
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