JP3775477B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、記録紙の記録面に付勢され、該記録面に接し、前記記録紙の排紙に従動して回転する排紙従動ローラ、及びそれを備えたインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、インクジェット式記録装置の記録紙の排紙機構は、ステッピングモータ等により回転制御される排紙駆動ローラと、排紙駆動ローラの回転により排紙される記録紙の記録面に接して、記録紙の排紙に従動して回転する複数の排紙従動ローラとで構成されている。排紙従動ローラは、排紙駆動ローラに対して個々に付勢されて設けられた複数の排紙従動ローラと、そのすぐ上流側に配設され、記録紙に接して回転する付勢手段を有さない排紙従動ローラとで構成されている。そして、記録紙は、排紙駆動ローラと排紙従動ローラとの間を排紙従動ローラの付勢力により排紙駆動ローラに付勢されつつ、それによって排紙駆動ローラの回転力が伝達されることで排紙される。
【0003】
このようなインクジェット式記録装置の排紙機構において、排紙駆動ローラに対して個々に付勢されて設けられた複数の排紙従動ローラは、ばね等の弱い付勢力により排紙駆動ローラに付勢されており、それによって記録紙が排紙駆動ローラに接するとともに、記録紙の排紙に従動して回転することで排紙従動ローラが接している記録面を傷つけないような構成を成している。また、その上流側に配設され、記録紙に接して回転する付勢手段を有さない排紙従動ローラは、記録紙に接して、記録紙の排紙に従動して回転しつつ、記録紙を下方に向けて上方から規制することで、記録紙が搬送ローラから離れ、記録紙の終端近傍に記録されつつ排紙される際に、プラテンから記録紙が浮き上がるのを防止する役割を成している。
【0004】
そのため、インクジェット式記録装置の排紙従動ローラに使用されるローラは、いわゆるスターホイール又はギザローラと呼ばれ、周面に複数の歯を有する歯付きローラが広く用いられている。これは、排紙従動ローラが記録紙の記録面に接する面積を極力小さくし、かつ可能な限り弱い力で記録紙が排紙駆動ローラに接することで、記録紙の記録面を傷つけずに記録紙を排紙することを目的としているものである。
【0005】
したがって、排紙従動ローラは、より軽量であることが望ましく、それによって記録紙の記録面へ作用する力を小さくすることが可能になるとともに、記録紙の排紙に従動して回転する際の回転抵抗も小さくすることが可能となり、記録紙の記録面への影響をより小さくできる。
【0006】
図7は、インクジェット式記録装置に、従来一般的に使用されている排紙従動ローラ56の側面図であり、図8は図7のII−II線における断面図である。
図7及び図8に示した従来の排紙従動ローラ56は、金属部材の円板の周面に複数の歯を有するスター形状を成す拍車11と、射出成形によるプラスチック樹脂等から成る軸受部12とで構成されている。軸受部12の中央には、回転軸に排紙従動ローラ56を回転可能に軸支するための貫通孔14が設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の排紙従動ローラ56は、軸受部12が金属部材と比べて柔らかいプラスチック樹脂等で形成されているので、排紙従動ローラ56を回転可能に軸支する際に、軸受部12に必要とされる強度を得るには、ある程度の大きさや厚みが必要となる。そのため、軸受部12の重量によって、排紙従動ローラ56の重量は、必然的にある程度の重量以上にならざるを得ない。したがって、従来の金属部材による拍車11とプラスチック樹脂等の軸受部12との構成による排紙従動ローラ56の軽量化にはおのずと限界があり、それ以上の軽量化ができないという問題があった。また、プラスチック等の樹脂と金属との複合部材であることから、製造コストも高く、リサイクル性も良くないという問題がある。
【0008】
本願発明は、このような状況に鑑みなされたものであり、その課題は、より軽量な排紙従動ローラによって、より記録面への影響の少ない排紙を可能にするとともに、排紙従動ローラの製造コストダウンとリサイクル性の向上を実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、記録紙の記録面に付勢されて該記録面に接し、前記記録紙の排紙に従動して回転する排紙従動ローラを備えたインクジェット式記録装置であって、前記排紙従動ローラは、円板の周面に複数の歯を有するスター形状を成す拍車と、回転軸に回転可能に軸支される軸受部とで構成され、前記拍車と前記軸受部とが単一の金属部材で一体に形成され、前記軸受部が、前記拍車の中央部にバーリング加工により形成されて、前記拍車の片面側に突出した形状を有しており、一連の大きな金属板に、バーリング加工によって前記軸受部を形成するためのバーリング用下穴抜き加工を行う工程と、前記バーリング用下穴を中心に、スターホイール状に抜き加工を行い排紙従動ローラの外形を形成する工程と、前記バーリング用下穴に下型を配置し、前記バーリング用下穴の縁を下型に向かって円筒状にプレスのポンチで穴広げすることで、前記歯車の約半分の板厚で前記軸受部が形成されるようにバーリング加工を行う工程と、を経て形成されている、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。
【0010】
射出成形により形成されるプラスチック樹脂等の部材は、金属部材と比較して柔らかい材質であることから、従来のプラスチック樹脂等の部材で形成された排紙従動ローラの軸受部は、軸受部に必要な強度を得るには、ある程度の大きさと厚みが必要となる。そして、その軸受部によって、排紙従動ローラの重量が増すことになってしまう。これに対して、排紙従動ローラの拍車と軸受部が軽量かつ硬い金属部材で一体に形成された構成であるので、従来の金属とプラスチック等の樹脂との複合部材による構成と比べて、より軽量な排紙従動ローラが可能となる。
【0011】
これにより、本願請求項1に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、より軽量な排紙従動ローラによって、より記録面への影響の少ない排紙が可能になる。また、拍車と軸受部が単一の金属部材で一体に形成されているので、排紙従動ローラの製造コストを低くすることが可能となり、リサイクルも容易になるという作用効果が得られる。
【0012】
また、本願請求項に記載の発明は、前記軸受部は、前記拍車の中央部にバーリング加工により形成されている、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。
【0013】
このように、軸受部がバーリング加工により拍車に一体に形成されているので、軸受部は、拍車の板厚より薄い厚さとなるとともに、加工硬化によって硬くなる。バーリング加工とは、材料板にあけてある穴の縁を円筒状にプレスのポンチで穴広げするプレス加工の一種である。また、加工硬化とは、金属を常温で加工することにより硬くなる作用であり、これによって、必要な強度を確保しつつ、より軽量な軸受部を拍車に一体に形成することができる。そして、それによって、排紙従動ローラを軽量化しつつ、製造コストを低くすることが可能となる。
【0014】
これにより、本願請求項に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、排紙従動ローラの製造コストを、より低くすることが可能となる。
【0015】
さらに、本願請求項に記載の発明は、前記軸受部は、前記拍車の片面側に突出した形状を有する、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。
【0016】
このように、軸受部が拍車の片面側に突出した形状であるので、歯の先端部が中心からずれた形状を成す排紙従動ローラを、歯の先端側方向を揃えて複数配設する際には、その片面側に突出した軸受部を目印(指標)にすることによって、歯の先端側方向の特定が容易になる。
【0017】
これにより、本願請求項に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、前記目印効果により、複数の排紙従動ローラを歯の先端側方向を揃えて配設することが容易になるという作用効果が得られる。
【0018】
本願請求項に記載の発明は、請求項1において、前記複数の歯は、該複数の歯の先端部が前記拍車の周方向の中心線より一面側にずれた形状を有し、抜き加工及びつぶし加工の工程を経て形成されている、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。
【0019】
これにより、本願請求項に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、本願請求項1に記載の発明による作用効果に加えて、従来一般的に排紙従動ローラの歯の形成に用いられるエッチング加工の工程が必要ないので、排紙従動ローラの製造工程を簡略化でき、それによって排紙従動ローラの製造コストをさらに低くすることができる。
【0020】
本願請求項に記載の発明は、請求項1又は2において、前記複数の歯の先端部は、平坦な面を有する形状を成し、該平坦な面の周辺の少なくとも一部が面取り加工されている、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。
【0021】
このように、排紙従動ローラの歯の先端部が、平坦な面を有する形状を成し、該平坦な面の周辺の少なくとも一部が面取り加工されていることで、歯の先端部が記録面に引っ掛かり、記録面を傷つける虞が少なくなる。
【0022】
これにより、本願請求項に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、本願請求項1又は2に記載の発明による作用効果に加えて、歯の先端部が記録面に引っ掛かることで、記録面を傷つける虞が少ない排紙従動ローラが可能となる。
【0023】
本願請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の排紙従動ローラである。
本願請求項に記載の発明に係る排紙従動ローラによると、インクジェット式記録装置において、前述した本願請求項1〜のいずれか1項に記載の発明による作用効果を得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の一実施の形態を示した概略の平面図であり、図2はその側面図である。
【0025】
記録装置50には、記録紙Pに記録を実行する記録手段として、キャリッジガイド軸51に軸支され、主走査方向Xに移動するキャリッジ61が設けられている。キャリッジ61には、記録紙Pにインクを吐出して記録を行う記録ヘッド62が搭載されている。記録ヘッド62と対向して、記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pとのギャップを規定するプラテン52が設けられている。そして、キャリッジ61を主走査方向Xに搬送し、キャリッジ61とプラテン52の間に記録紙Pを副走査方向Yに間欠的に搬送しながら、記録ヘッド62が記録紙Pにインクを吐出することで記録紙Pに記録が行われる。
【0026】
給紙トレイ58は、例えば普通紙やフォト紙等の記録紙Pを給紙可能な構成となっており、記録紙Pを自動給紙するためのASF(オート・シート・フィーダー)が設けられている。ASFは、給紙トレイに設けられた2つの給紙ローラ57及び図示してない分離パッドを有する自動給紙機構である。給紙ローラ57は、ステッピングモータ等の回転駆動力により回転制御され、D形の断面形状を有している。この2つの給紙ローラ57の1つは、給紙トレイ58の一方側に配置され、もう1つの給紙ローラ57は、記録紙ガイド59に取り付けられており、記録紙ガイド59は、記録紙Pの幅に合わせて符号Aで示した矢印の方向に摺動可能に給紙トレイ58に設けられている。そして、給紙ローラ57の回転駆動力と、分離パッドの摩擦抵抗により、給紙トレイ58に置かれた複数の記録紙Pを給紙する際に、複数の記録紙Pが一度に給紙されることなく、1枚ずつ正確に自動給紙される。
【0027】
そして、ASFにより自動給紙された記録紙Pは、給紙ローラ57より副走査方向Yの下流側に配設された記録紙搬送手段により、記録実行領域側となる副走査方向Yの下流側に向けて、所定の紙送り量で間欠的に搬送される。
【0028】
記録紙Pを副走査方向Yに間欠的に搬送する記録紙搬送手段として、搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54が設けられている。搬送駆動ローラ53は、ステッピングモータ等の回転駆動力により回転制御され、搬送駆動ローラ53の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに搬送される。搬送従動ローラ54は複数設けられており、それぞれ個々に搬送駆動ローラ53に付勢され、記録紙Pが搬送駆動ローラ53の回転により搬送される際に、記録紙Pに接しながら記録紙Pの搬送に従動して回転する。
【0029】
また、給紙ローラ57と搬送駆動ローラ53との間には、従来技術において公知の技術による紙検出器63が配設されている。紙検出器63は、立位姿勢への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙搬送方向にのみ回動し得るよう記録紙Pの搬送経路内に突出する状態で枢支されたレバーを有し、このレバーの先端が記録紙Pに押されることでレバーが回動し、それによって記録紙Pが検出される構成を成す検出器である。紙検出器63は、給紙ローラ57より給紙された記録紙Pの始端位置、及び終端位置を検出し、その検出位置に合わせて記録領域が決定され、記録が実行される。
【0030】
一方、記録された記録紙Pを排紙する手段として、排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56が設けられている。排紙駆動ローラ55は、ステッピングモータ等の回転駆動力により回転制御され、排紙駆動ローラ55の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに排紙される。排紙従動ローラ56は複数設けられ、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が記録紙Pの記録面に点接触するように鋭角的に尖っているスターホイールであり、記録紙Pが排紙駆動ローラ55の回転により排紙される際に、記録紙Pに接して記録紙Pの排紙に従動して回転する。
【0031】
図3は、当該実施の形態の記録装置50における排紙従動ローラ56の斜視図である。円板の周面に複数の歯13を有するスター形状を成す拍車11と、回転軸に回転可能に軸支される軸受部12とで構成され、拍車11と軸受部12とが単一の金属部材で一体に形成されている。軸受部12は、回転軸に排紙従動ローラ56を回転可能に軸支するための貫通孔14を形成し、拍車11の片面側に突出した形状を有している。また、図5に示したように、複数の歯13は、その先端部が拍車11の周方向の中心線Mより一面側にずれた形状を有している。
【0032】
排紙従動ローラ56は、当該実施の形態においては、調質したステンレス部材SUS304を、バーリング加工することによって軸受部12が形成されており、抜き加工及びつぶし加工することによって複数の歯13が形成されている。ここで、調質とは、金属部材を焼き入れ及び焼き戻し処理することであり、これによって金属部材は硬くて粘りのある材質になるものである。また、バーリング加工とは、前述の通り、材料板にあけてある穴の縁を円筒状にプレスのポンチで穴広げする加工のことであり、公知の加工技術である。
【0033】
このように、当該実施の形態において、排紙従動ローラ56は、調質したステンレス部材SUS304を、バーリング加工、抜き加工及びつぶし加工することで形成されており、従来一般的に複数の歯13を形成する際に用いられるエッチング処理は行われていない。
【0034】
ここで、当該実施の形態における排紙従動ローラ56の加工工程について、図も参照しながら説明する。
まず、最初に、調質したステンレス部材SUS304の一連の大きな金属板に、バーリング加工によって軸受部12を形成するためのバーリング用下穴抜き加工を行う。続いて、バーリング用下穴を中心に、スターホイール状に抜き加工を行い排紙従動ローラ56の外形を形成する。尚、この際に、数カ所ブランクを設け、完全に金属板から抜き切らないようにし、軸受部12及び複数の歯13の歯先を形成した後、最後にブランク部分を抜いて、金属板から分離するようにするのが、効率的かつ高精度に排紙従動ローラ56を製造する上で好ましいと言える。
【0035】
次に、バーリング加工によって、軸受部12を形成する。バーリング用下穴に下型を配置し、バーリング用下穴の縁を下型に向かって円筒状にプレスのポンチで穴広げすることで、軸受部12が形成される。図4は、図3に示した排紙従動ローラ56のI−I線断面の軸受部12部分を拡大した側面図である。拍車11の厚さaが約0.2mmであるのに対して、軸受部12の板厚bは、バーリング加工によって形成されたことによって、約0.125mmと元の板厚の約半分の厚さになっている。このように、軸受部12の板厚は、拍車11の約半分の厚さになっているものの、前述した加工硬化によって硬さが増していることから、軸受部12に必要な強度は、十分に得られるものとなっている。
【0036】
そして、軸受部12の突端部121に面押しよるつぶし加工を行い、突端部121の形状を整えるとともに、軸受部12の高さcを均一にする。これは、突端部121をでこぼこ荒れた形状のままにしておくと、排紙従動ローラ56を回転軸に軸支した際に突端部121が回転軸に引っ掛かり、それによって排紙従動ローラ56が記録紙Pの排紙に従動して回転せず、記録面を排紙従動ローラ56の歯13が傷つけてしまう虞があるためである。そのため、突端部121は、図3及び図4に示したように、面押しによるつぶし加工によって、その内周部分が面取りされた形状に形成される。
【0037】
続いて、複数の歯13の歯先を、つぶし加工及び抜き加工により形成する。図5は、図3に示した排紙従動ローラ56のI−I線断面の歯13の部分を拡大した側面図である。符号dで示した部分が、つぶし加工により符号eで示した厚さにつぶし加工することで形成された歯13の歯先の部分である。尚、当該実施の形態においては、歯先の長さdは約0.1mmで、歯13の歯先の厚さeは、約0.04mmとなっている。歯13の歯先の厚さeは、かなり薄くなっているものの、歯先に作用する力は、非常に小さい上に、これも前述した加工硬化によって硬さが増しているため、強度的には全く問題ない。
【0038】
そして、つぶし加工により歯先が形成された後、歯13の歯先の先端部分は、抜き加工によって、歯先の長さを一定にするとともに、平坦な面を有するように形成される。
【0039】
図6は、図5に示した歯13の歯先の先端部分を、抜き加工により形成する工程を示したものであり、図6(a)は、歯13の先端部分を抜く前の状態である。歯先13の先端部分は、前述の通りつぶし加工によって形成されるので、そのままでは、その先端部の長さは一定ではなく、先端部の形状もでこぼこ荒れた状態となっている。そこで、この歯13の先端部分を、図5に示したように、一定の長さで平坦な面を有するように、抜き加工によって形成する。
【0040】
下型21で拍車11を支えた状態で、歯先13の切断すべき位置111を、抜き型22で抜く。この際、下型21の面と、接断すべき位置111と、抜き型22の面221とが、全て一直線に一致した状態で抜き加工を行う。
【0041】
図6(b)は、抜いた後の状態を示したものである。このようにして、下型21で拍車11を支えた状態で、抜き型22によって歯先13を抜いて形成することで、前記面111の最後に抜き切る部分が、その抜き方向に僅かに突起した形状になることがない。これは、歯先13がこのような突起した形状を成していると、そこに記録紙Pの表面が引っ掛かり、記録面を傷つけてしまう虞があるからであり、そのようなことを防止するためのものである。また、曲面状に面取り加工された部分15が、ほぼ直角な形状を成しているのと比較して、より記録紙Pの記録面を傷つける虞が少なくなる。
【0042】
そして、歯先13の先端部分が形成された後、最後に、スターホイール状に抜き加工を行った際に設けた数カ所のブランク部分を切断し、金属板から分離されて、図3に示したような1つの排紙従動ローラ56となる。
【0043】
このようにして、排紙従動ローラ56の拍車11と軸受部12が軽量かつ硬い金属部材で一体に形成された構成であるので、従来の金属とプラスチック等の樹脂との複合部材による構成と比べてより軽量な排紙従動ローラ56が可能となる。そして、それによって、より記録面への影響の少ない排紙が可能になるとともに、排紙従動ローラ56のリサイクルも容易になる。
【0044】
また、軸受部12がプレス加工により拍車11に一体に形成されているので、軸受部12は、拍車11の板厚より薄い厚さとなるとともに、加工硬化によって硬くなる。したがって、必要な強度を確保しつつ、より軽量な軸受部12を拍車11に一体に形成することができ、それによって、排紙従動ローラ56を軽量化しつつ、製造コストを低くすることが可能となる。
【0045】
さらに、軸受部12が拍車11の片面側に突出した形状であるので、歯13の先端部が中心からずれた形状を成す排紙従動ローラ56を、歯13の先端側方向を揃えて複数配設する際に、軸受部12を方向判断の目印として利用でき、歯13の先端側方向の特定が容易になる。
【0046】
尚、本願発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】
本願発明によれば、より軽量な排紙従動ローラによって、より記録面への影響の少ない排紙を可能にするとともに、排紙従動ローラの製造コストダウンとリサイクル性の向上を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るインクジェット式記録装置の一実施の形態を示した概略の平面図である。
【図2】本願発明に係るインクジェット式記録装置の一実施の形態を示した概略の側面図である。
【図3】本願発明に係るインクジェット式記録装置における排紙従動ローラの斜視図である。
【図4】図3に示した排紙従動ローラのI−I線断面の軸受部の部分を拡大した側面図である。
【図5】図3に示した排紙従動ローラのI−I線断面の歯の部分を拡大した側面図である。
【図6】図5に示した歯の歯先の先端部分を、抜き加工により形成する工程を示したものである。図6(a)は、歯の先端部分を抜く前の状態を示したものであり、図6(b)は、歯の先端部分を抜いた後の状態を示したものである。
【図7】インクジェット式記録装置に、従来一般的に使用されている排紙従動ローラの側面図である。
【図8】図7のII−II線における断面図である。
【符号の説明】
11 拍車
12 軸受部
13 歯
14 貫通孔
50 記録装置
51 キャリッジガイド軸
52 プラテン
53 搬送駆動ローラ
54 搬送従動ローラ
55 排紙駆動ローラ
56 排紙従動ローラ
57 給紙ローラ
58 給紙トレイ
59 記録紙ガイド
61 キャリッジ
62 記録ヘッド
63 紙検出器
P 記録紙

Claims (4)

  1. 記録紙の記録面に付勢されて該記録面に接し、前記記録紙の排紙に従動して回転する排紙従動ローラを備えたインクジェット式記録装置であって、前記排紙従動ローラは、
    円板の周面に複数の歯を有するスター形状を成す拍車と、回転軸に回転可能に軸支される軸受部とで構成され、前記拍車と前記軸受部とが単一の金属部材で一体に形成され
    前記軸受部が、前記拍車の中央部にバーリング加工により形成されて、前記拍車の片面側に突出した形状を有しており、
    一連の大きな金属板に、バーリング加工によって前記軸受部を形成するためのバーリング用下穴抜き加工を行う工程と、
    前記バーリング用下穴を中心に、スターホイール状に抜き加工を行い排紙従動ローラの外形を形成する工程と、
    前記バーリング用下穴に下型を配置し、前記バーリング用下穴の縁を下型に向かって円筒状にプレスのポンチで穴広げすることで、前記歯車の約半分の板厚で前記軸受部が形成されるようにバーリング加工を行う工程と、を経て形成されている、ことを特徴としたインクジェット式記録装置。
  2. 請求項1において、前記複数の歯は、該複数の歯の先端部が前記拍車の周方向の中心線より一面側にずれた形状を有し、抜き加工及びつぶし加工の工程を経て形成されている、ことを特徴としたインクジェット式記録装置。
  3. 請求項1又は2において、前記複数の歯の先端部は、平坦な面を有する形状を成し、該平坦な面の周辺の少なくとも一部が面取り加工されている、ことを特徴としたインクジェット式記録装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の排紙従動ローラ。
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