JP2002241008A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP2002241008A
JP2002241008A JP2001042688A JP2001042688A JP2002241008A JP 2002241008 A JP2002241008 A JP 2002241008A JP 2001042688 A JP2001042688 A JP 2001042688A JP 2001042688 A JP2001042688 A JP 2001042688A JP 2002241008 A JP2002241008 A JP 2002241008A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より軽量な排紙従動ローラによって、より記
録面への影響の少ない排紙を可能にするとともに、排紙
従動ローラの製造コストダウンとリサイクル性の向上を
実現する。 【解決手段】 排紙従動ローラ56は、円板の周面に複
数の歯13を有するスター形状を成す拍車11と、回転
軸に回転可能に軸支される軸受部12とで構成され、拍
車11と軸受部12とが単一の金属部材で一体に形成さ
れている。軸受部12は、回転軸に排紙従動ローラ56
を回転可能に軸支するための貫通孔14を形成し、拍車
11の片面側に突出した形状を有している。調質したス
テンレス部材SUS304を、バーリング加工、抜き加
工及びつぶし加工することで形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、記録紙の記録面
に付勢され、該記録面に接し、前記記録紙の排紙に従動
して回転する排紙従動ローラ、及びそれを備えたインク
ジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、インクジェット式記録装置の
記録紙の排紙機構は、ステッピングモータ等により回転
制御される排紙駆動ローラと、排紙駆動ローラの回転に
より排紙される記録紙の記録面に接して、記録紙の排紙
に従動して回転する複数の排紙従動ローラとで構成され
ている。排紙従動ローラは、排紙駆動ローラに対して個
々に付勢されて設けられた複数の排紙従動ローラと、そ
のすぐ上流側に配設され、記録紙に接して回転する付勢
手段を有さない排紙従動ローラとで構成されている。そ
して、記録紙は、排紙駆動ローラと排紙従動ローラとの
間を排紙従動ローラの付勢力により排紙駆動ローラに付
勢されつつ、それによって排紙駆動ローラの回転力が伝
達されることで排紙される。
【0003】このようなインクジェット式記録装置の排
紙機構において、排紙駆動ローラに対して個々に付勢さ
れて設けられた複数の排紙従動ローラは、ばね等の弱い
付勢力により排紙駆動ローラに付勢されており、それに
よって記録紙が排紙駆動ローラに接するとともに、記録
紙の排紙に従動して回転することで排紙従動ローラが接
している記録面を傷つけないような構成を成している。
また、その上流側に配設され、記録紙に接して回転する
付勢手段を有さない排紙従動ローラは、記録紙に接し
て、記録紙の排紙に従動して回転しつつ、記録紙を下方
に向けて上方から規制することで、記録紙が搬送ローラ
から離れ、記録紙の終端近傍に記録されつつ排紙される
際に、プラテンから記録紙が浮き上がるのを防止する役
割を成している。
【0004】そのため、インクジェット式記録装置の排
紙従動ローラに使用されるローラは、いわゆるスターホ
イール又はギザローラと呼ばれ、周面に複数の歯を有す
る歯付きローラが広く用いられている。これは、排紙従
動ローラが記録紙の記録面に接する面積を極力小さく
し、かつ可能な限り弱い力で記録紙が排紙駆動ローラに
接することで、記録紙の記録面を傷つけずに記録紙を排
紙することを目的としているものである。
【0005】したがって、排紙従動ローラは、より軽量
であることが望ましく、それによって記録紙の記録面へ
作用する力を小さくすることが可能になるとともに、記
録紙の排紙に従動して回転する際の回転抵抗も小さくす
ることが可能となり、記録紙の記録面への影響をより小
さくできる。
【0006】図7は、インクジェット式記録装置に、従
来一般的に使用されている排紙従動ローラ56の側面図
であり、図8は図7のII−II線における断面図である。
図7及び図8に示した従来の排紙従動ローラ56は、金
属部材の円板の周面に複数の歯を有するスター形状を成
す拍車11と、射出成形によるプラスチック樹脂等から
成る軸受部12とで構成されている。軸受部12の中央
には、回転軸に排紙従動ローラ56を回転可能に軸支す
るための貫通孔14が設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の排紙
従動ローラ56は、軸受部12が金属部材と比べて柔ら
かいプラスチック樹脂等で形成されているので、排紙従
動ローラ56を回転可能に軸支する際に、軸受部12に
必要とされる強度を得るには、ある程度の大きさや厚み
が必要となる。そのため、軸受部12の重量によって、
排紙従動ローラ56の重量は、必然的にある程度の重量
以上にならざるを得ない。したがって、従来の金属部材
による拍車11とプラスチック樹脂等の軸受部12との
構成による排紙従動ローラ56の軽量化にはおのずと限
界があり、それ以上の軽量化ができないという問題があ
った。また、プラスチック等の樹脂と金属との複合部材
であることから、製造コストも高く、リサイクル性も良
くないという問題がある。
【0008】本願発明は、このような状況に鑑みなされ
たものであり、その課題は、より軽量な排紙従動ローラ
によって、より記録面への影響の少ない排紙を可能にす
るとともに、排紙従動ローラの製造コストダウンとリサ
イクル性の向上を実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本願請求項1に記載の発明は、記録紙の記録面に付
勢されて該記録面に接し、前記記録紙の排紙に従動して
回転する排紙従動ローラを備えたインクジェット式記録
装置であって、前記排紙従動ローラは、円板の周面に複
数の歯を有するスター形状を成す拍車と、回転軸に回転
可能に軸支される軸受部とで構成され、前記拍車と前記
軸受部とが単一の金属部材で一体に形成されている、こ
とを特徴としたインクジェット式記録装置である。
【0010】射出成形により形成されるプラスチック樹
脂等の部材は、金属部材と比較して柔らかい材質である
ことから、従来のプラスチック樹脂等の部材で形成され
た排紙従動ローラの軸受部は、軸受部に必要な強度を得
るには、ある程度の大きさと厚みが必要となる。そし
て、その軸受部によって、排紙従動ローラの重量が増す
ことになってしまう。これに対して、排紙従動ローラの
拍車と軸受部が軽量かつ硬い金属部材で一体に形成され
た構成であるので、従来の金属とプラスチック等の樹脂
との複合部材による構成と比べて、より軽量な排紙従動
ローラが可能となる。
【0011】これにより、本願請求項1に記載の発明に
係るインクジェット式記録装置によれば、より軽量な排
紙従動ローラによって、より記録面への影響の少ない排
紙が可能になる。また、拍車と軸受部が単一の金属部材
で一体に形成されているので、排紙従動ローラの製造コ
ストを低くすることが可能となり、リサイクルも容易に
なるという作用効果が得られる。
【0012】本願請求項2に記載の発明は、請求項1に
おいて、前記軸受部は、前記拍車の中央部にバーリング
加工により形成されている、ことを特徴としたインクジ
ェット式記録装置である。
【0013】このように、軸受部がバーリング加工によ
り拍車に一体に形成されているので、軸受部は、拍車の
板厚より薄い厚さとなるとともに、加工硬化によって硬
くなる。バーリング加工とは、材料板にあけてある穴の
縁を円筒状にプレスのポンチで穴広げするプレス加工の
一種である。また、加工硬化とは、金属を常温で加工す
ることにより硬くなる作用であり、これによって、必要
な強度を確保しつつ、より軽量な軸受部を拍車に一体に
形成することができる。そして、それによって、排紙従
動ローラを軽量化しつつ、製造コストを低くすることが
可能となる。
【0014】これにより、本願請求項2に記載の発明に
係るインクジェット式記録装置によれば、本願請求項1
に記載の発明による作用効果に加えて、排紙従動ローラ
の製造コストを、より低くすることが可能となる。
【0015】本願請求項3に記載の発明は、請求項1又
は2において、前記複数の歯は、該複数の歯の先端部が
前記拍車の周方向の中心線より一面側にずれた形状を有
し、前記軸受部は、前記拍車の片面側に突出した形状を
有する、ことを特徴としたインクジェット式記録装置で
ある。
【0016】このように、軸受部が拍車の片面側に突出
した形状であるので、歯の先端部が中心からずれた形状
を成す排紙従動ローラを、歯の先端側方向を揃えて複数
配設する際には、その片面側に突出した軸受部を目印
(指標)にすることによって、歯の先端側方向の特定が
容易になる。
【0017】これにより、本願請求項3に記載の発明に
係るインクジェット式記録装置によれば、本願請求項1
又は2に記載の発明による作用効果に加えて、前記目印
効果により、複数の排紙従動ローラを歯の先端側方向を
揃えて配設することが容易になるという作用効果が得ら
れる。
【0018】本願請求項4に記載の発明は、請求項1〜
3のいずれか1項において、前記複数の歯は、抜き加工
及びつぶし加工の工程を経て形成されている、ことを特
徴としたインクジェット式記録装置である。
【0019】これにより、本願請求項4に記載の発明に
係るインクジェット式記録装置によれば、本願請求項1
〜3のいずれか1項に記載の発明による作用効果に加え
て、従来一般的に排紙従動ローラの歯の形成に用いられ
るエッチング加工の工程が必要ないので、排紙従動ロー
ラの製造工程を簡略化でき、それによって排紙従動ロー
ラの製造コストをさらに低くすることができる。
【0020】本願請求項5に記載の発明は、請求項1〜
4のいずれか1項において、前記複数の歯の先端部は、
平坦な面を有する形状を成し、該平坦な面の周辺の少な
くとも一部が面取り加工されている、ことを特徴とした
インクジェット式記録装置である。
【0021】このように、排紙従動ローラの歯の先端部
が、平坦な面を有する形状を成し、該平坦な面の周辺の
少なくとも一部が面取り加工されていることで、歯の先
端部が記録面に引っ掛かり、記録面を傷つける虞が少な
くなる。
【0022】これにより、本願請求項5に記載の発明に
係るインクジェット式記録装置によれば、本願請求項1
〜4のいずれか1項に記載の発明による作用効果に加え
て、歯の先端部が記録面に引っ掛かることで、記録面を
傷つける虞が少ない排紙従動ローラが可能となる。
【0023】本願請求項6に記載の発明は、請求項1〜
5のいずれか1項に記載の排紙従動ローラである。本願
請求項6に記載の発明に係る排紙従動ローラによると、
インクジェット式記録装置において、前述した本願請求
項1〜5のいずれか1項に記載の発明による作用効果を
得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は、本願発明に係るインク
ジェット式記録装置の一実施の形態を示した概略の平面
図であり、図2はその側面図である。
【0025】記録装置50には、記録紙Pに記録を実行
する記録手段として、キャリッジガイド軸51に軸支さ
れ、主走査方向Xに移動するキャリッジ61が設けられ
ている。キャリッジ61には、記録紙Pにインクを吐出
して記録を行う記録ヘッド62が搭載されている。記録
ヘッド62と対向して、記録ヘッド62のヘッド面と記
録紙Pとのギャップを規定するプラテン52が設けられ
ている。そして、キャリッジ61を主走査方向Xに搬送
し、キャリッジ61とプラテン52の間に記録紙Pを副
走査方向Yに間欠的に搬送しながら、記録ヘッド62が
記録紙Pにインクを吐出することで記録紙Pに記録が行
われる。
【0026】給紙トレイ58は、例えば普通紙やフォト
紙等の記録紙Pを給紙可能な構成となっており、記録紙
Pを自動給紙するためのASF(オート・シート・フィ
ーダー)が設けられている。ASFは、給紙トレイに設
けられた2つの給紙ローラ57及び図示してない分離パ
ッドを有する自動給紙機構である。給紙ローラ57は、
ステッピングモータ等の回転駆動力により回転制御さ
れ、D形の断面形状を有している。この2つの給紙ロー
ラ57の1つは、給紙トレイ58の一方側に配置され、
もう1つの給紙ローラ57は、記録紙ガイド59に取り
付けられており、記録紙ガイド59は、記録紙Pの幅に
合わせて符号Aで示した矢印の方向に摺動可能に給紙ト
レイ58に設けられている。そして、給紙ローラ57の
回転駆動力と、分離パッドの摩擦抵抗により、給紙トレ
イ58に置かれた複数の記録紙Pを給紙する際に、複数
の記録紙Pが一度に給紙されることなく、1枚ずつ正確
に自動給紙される。
【0027】そして、ASFにより自動給紙された記録
紙Pは、給紙ローラ57より副走査方向Yの下流側に配
設された記録紙搬送手段により、記録実行領域側となる
副走査方向Yの下流側に向けて、所定の紙送り量で間欠
的に搬送される。
【0028】記録紙Pを副走査方向Yに間欠的に搬送す
る記録紙搬送手段として、搬送駆動ローラ53と搬送従
動ローラ54が設けられている。搬送駆動ローラ53
は、ステッピングモータ等の回転駆動力により回転制御
され、搬送駆動ローラ53の回転により、記録紙Pは副
走査方向Yに搬送される。搬送従動ローラ54は複数設
けられており、それぞれ個々に搬送駆動ローラ53に付
勢され、記録紙Pが搬送駆動ローラ53の回転により搬
送される際に、記録紙Pに接しながら記録紙Pの搬送に
従動して回転する。
【0029】また、給紙ローラ57と搬送駆動ローラ5
3との間には、従来技術において公知の技術による紙検
出器63が配設されている。紙検出器63は、立位姿勢
への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙搬送方向にの
み回動し得るよう記録紙Pの搬送経路内に突出する状態
で枢支されたレバーを有し、このレバーの先端が記録紙
Pに押されることでレバーが回動し、それによって記録
紙Pが検出される構成を成す検出器である。紙検出器6
3は、給紙ローラ57より給紙された記録紙Pの始端位
置、及び終端位置を検出し、その検出位置に合わせて記
録領域が決定され、記録が実行される。
【0030】一方、記録された記録紙Pを排紙する手段
として、排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56が設
けられている。排紙駆動ローラ55は、ステッピングモ
ータ等の回転駆動力により回転制御され、排紙駆動ロー
ラ55の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに排紙さ
れる。排紙従動ローラ56は複数設けられ、周囲に複数
の歯を有し、各歯の先端が記録紙Pの記録面に点接触す
るように鋭角的に尖っているスターホイールであり、記
録紙Pが排紙駆動ローラ55の回転により排紙される際
に、記録紙Pに接して記録紙Pの排紙に従動して回転す
る。
【0031】図3は、当該実施の形態の記録装置50に
おける排紙従動ローラ56の斜視図である。円板の周面
に複数の歯13を有するスター形状を成す拍車11と、
回転軸に回転可能に軸支される軸受部12とで構成さ
れ、拍車11と軸受部12とが単一の金属部材で一体に
形成されている。軸受部12は、回転軸に排紙従動ロー
ラ56を回転可能に軸支するための貫通孔14を形成
し、拍車11の片面側に突出した形状を有している。ま
た、図5に示したように、複数の歯13は、その先端部
が拍車11の周方向の中心線Mより一面側にずれた形状
を有している。
【0032】排紙従動ローラ56は、当該実施の形態に
おいては、調質したステンレス部材SUS304を、バ
ーリング加工することによって軸受部12が形成されて
おり、抜き加工及びつぶし加工することによって複数の
歯13が形成されている。ここで、調質とは、金属部材
を焼き入れ及び焼き戻し処理することであり、これによ
って金属部材は硬くて粘りのある材質になるものであ
る。また、バーリング加工とは、前述の通り、材料板に
あけてある穴の縁を円筒状にプレスのポンチで穴広げす
る加工のことであり、公知の加工技術である。
【0033】このように、当該実施の形態において、排
紙従動ローラ56は、調質したステンレス部材SUS3
04を、バーリング加工、抜き加工及びつぶし加工する
ことで形成されており、従来一般的に複数の歯13を形
成する際に用いられるエッチング処理は行われていな
い。
【0034】ここで、当該実施の形態における排紙従動
ローラ56の加工工程について、図も参照しながら説明
する。まず、最初に、調質したステンレス部材SUS3
04の一連の大きな金属板に、バーリング加工によって
軸受部12を形成するためのバーリング用下穴抜き加工
を行う。続いて、バーリング用下穴を中心に、スターホ
イール状に抜き加工を行い排紙従動ローラ56の外形を
形成する。尚、この際に、数カ所ブランクを設け、完全
に金属板から抜き切らないようにし、軸受部12及び複
数の歯13の歯先を形成した後、最後にブランク部分を
抜いて、金属板から分離するようにするのが、効率的か
つ高精度に排紙従動ローラ56を製造する上で好ましい
と言える。
【0035】次に、バーリング加工によって、軸受部1
2を形成する。バーリング用下穴に下型を配置し、バー
リング用下穴の縁を下型に向かって円筒状にプレスのポ
ンチで穴広げすることで、軸受部12が形成される。図
4は、図3に示した排紙従動ローラ56のI−I線断面の
軸受部12部分を拡大した側面図である。拍車11の厚
さaが約0.2mmであるのに対して、軸受部12の板
厚bは、バーリング加工によって形成されたことによっ
て、約0.125mmと元の板厚の約半分の厚さになっ
ている。このように、軸受部12の板厚は、拍車11の
約半分の厚さになっているものの、前述した加工硬化に
よって硬さが増していることから、軸受部12に必要な
強度は、十分に得られるものとなっている。
【0036】そして、軸受部12の突端部121に面押
しよるつぶし加工を行い、突端部121の形状を整える
とともに、軸受部12の高さcを均一にする。これは、
突端部121をでこぼこ荒れた形状のままにしておく
と、排紙従動ローラ56を回転軸に軸支した際に突端部
121が回転軸に引っ掛かり、それによって排紙従動ロ
ーラ56が記録紙Pの排紙に従動して回転せず、記録面
を排紙従動ローラ56の歯13が傷つけてしまう虞があ
るためである。そのため、突端部121は、図3及び図
4に示したように、面押しによるつぶし加工によって、
その内周部分が面取りされた形状に形成される。
【0037】続いて、複数の歯13の歯先を、つぶし加
工及び抜き加工により形成する。図5は、図3に示した
排紙従動ローラ56のI−I線断面の歯13の部分を拡大
した側面図である。符号dで示した部分が、つぶし加工
により符号eで示した厚さにつぶし加工することで形成
された歯13の歯先の部分である。尚、当該実施の形態
においては、歯先の長さdは約0.1mmで、歯13の
歯先の厚さeは、約0.04mmとなっている。歯13
の歯先の厚さeは、かなり薄くなっているものの、歯先
に作用する力は、非常に小さい上に、これも前述した加
工硬化によって硬さが増しているため、強度的には全く
問題ない。
【0038】そして、つぶし加工により歯先が形成され
た後、歯13の歯先の先端部分は、抜き加工によって、
歯先の長さを一定にするとともに、平坦な面を有するよ
うに形成される。
【0039】図6は、図5に示した歯13の歯先の先端
部分を、抜き加工により形成する工程を示したものであ
り、図6(a)は、歯13の先端部分を抜く前の状態で
ある。歯先13の先端部分は、前述の通りつぶし加工に
よって形成されるので、そのままでは、その先端部の長
さは一定ではなく、先端部の形状もでこぼこ荒れた状態
となっている。そこで、この歯13の先端部分を、図5
に示したように、一定の長さで平坦な面を有するよう
に、抜き加工によって形成する。
【0040】下型21で拍車11を支えた状態で、歯先
13の切断すべき位置111を、抜き型22で抜く。こ
の際、下型21の面と、接断すべき位置111と、抜き
型22の面221とが、全て一直線に一致した状態で抜
き加工を行う。
【0041】図6(b)は、抜いた後の状態を示したも
のである。このようにして、下型21で拍車11を支え
た状態で、抜き型22によって歯先13を抜いて形成す
ることで、前記面111の最後に抜き切る部分が、その
抜き方向に僅かに突起した形状になることがない。これ
は、歯先13がこのような突起した形状を成している
と、そこに記録紙Pの表面が引っ掛かり、記録面を傷つ
けてしまう虞があるからであり、そのようなことを防止
するためのものである。また、曲面状に面取り加工され
た部分15が、ほぼ直角な形状を成しているのと比較し
て、より記録紙Pの記録面を傷つける虞が少なくなる。
【0042】そして、歯先13の先端部分が形成された
後、最後に、スターホイール状に抜き加工を行った際に
設けた数カ所のブランク部分を切断し、金属板から分離
されて、図3に示したような1つの排紙従動ローラ56
となる。
【0043】このようにして、排紙従動ローラ56の拍
車11と軸受部12が軽量かつ硬い金属部材で一体に形
成された構成であるので、従来の金属とプラスチック等
の樹脂との複合部材による構成と比べてより軽量な排紙
従動ローラ56が可能となる。そして、それによって、
より記録面への影響の少ない排紙が可能になるととも
に、排紙従動ローラ56のリサイクルも容易になる。
【0044】また、軸受部12がプレス加工により拍車
11に一体に形成されているので、軸受部12は、拍車
11の板厚より薄い厚さとなるとともに、加工硬化によ
って硬くなる。したがって、必要な強度を確保しつつ、
より軽量な軸受部12を拍車11に一体に形成すること
ができ、それによって、排紙従動ローラ56を軽量化し
つつ、製造コストを低くすることが可能となる。
【0045】さらに、軸受部12が拍車11の片面側に
突出した形状であるので、歯13の先端部が中心からず
れた形状を成す排紙従動ローラ56を、歯13の先端側
方向を揃えて複数配設する際に、軸受部12を方向判断
の目印として利用でき、歯13の先端側方向の特定が容
易になる。
【0046】尚、本願発明は上記実施例に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種
々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含
まれるものであることはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】本願発明によれば、より軽量な排紙従動
ローラによって、より記録面への影響の少ない排紙を可
能にするとともに、排紙従動ローラの製造コストダウン
とリサイクル性の向上を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るインクジェット式記録装置の一
実施の形態を示した概略の平面図である。
【図2】本願発明に係るインクジェット式記録装置の一
実施の形態を示した概略の側面図である。
【図3】本願発明に係るインクジェット式記録装置にお
ける排紙従動ローラの斜視図である。
【図4】図3に示した排紙従動ローラのI−I線断面の軸
受部の部分を拡大した側面図である。
【図5】図3に示した排紙従動ローラのI−I線断面の歯
の部分を拡大した側面図である。
【図6】図5に示した歯の歯先の先端部分を、抜き加工
により形成する工程を示したものである。図6(a)
は、歯の先端部分を抜く前の状態を示したものであり、
図6(b)は、歯の先端部分を抜いた後の状態を示した
ものである。
【図7】インクジェット式記録装置に、従来一般的に使
用されている排紙従動ローラの側面図である。
【図8】図7のII−II線における断面図である。
【符号の説明】
11 拍車 12 軸受部 13 歯 14 貫通孔 50 記録装置 51 キャリッジガイド軸 52 プラテン 53 搬送駆動ローラ 54 搬送従動ローラ 55 排紙駆動ローラ 56 排紙従動ローラ 57 給紙ローラ 58 給紙トレイ 59 記録紙ガイド 61 キャリッジ 62 記録ヘッド 63 紙検出器 P 記録紙

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録紙の記録面に付勢されて該記録面に
    接し、前記記録紙の排紙に従動して回転する排紙従動ロ
    ーラを備えたインクジェット式記録装置であって、前記
    排紙従動ローラは、 円板の周面に複数の歯を有するスター形状を成す拍車
    と、回転軸に回転可能に軸支される軸受部とで構成さ
    れ、前記拍車と前記軸受部とが単一の金属部材で一体に
    形成されている、ことを特徴としたインクジェット式記
    録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記軸受部は、前記
    拍車の中央部にバーリング加工により形成されている、
    ことを特徴としたインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記複数の歯
    は、該複数の歯の先端部が前記拍車の周方向の中心線よ
    り一面側にずれた形状を有し、前記軸受部は、前記拍車
    の片面側に突出した形状を有する、ことを特徴としたイ
    ンクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において、
    前記複数の歯は、抜き加工及びつぶし加工の工程を経て
    形成されている、ことを特徴としたインクジェット式記
    録装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において、
    前記複数の歯の先端部は、平坦な面を有する形状を成
    し、該平坦な面の周辺の少なくとも一部が面取り加工さ
    れている、ことを特徴としたインクジェット式記録装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の排
    紙従動ローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007137562A (ja) * 2005-11-16 2007-06-07 Ricoh Elemex Corp 用紙積載装置
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