JP3774859B2 - 高周波発振型近接センサ - Google Patents

高周波発振型近接センサ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波発振回路の一部を構成する検出用コイルを備え、被検出体と上記検出用コイルとの間の電磁誘導作用による発振出力電圧(振幅)の変化を利用して前記被検出体の近接を検出する高周波発振型近接センサに関する。
【0002】
【関連する背景技術】
検出対象物の有無(接近)を無接触で検出する近接センサの一種に、高周波発振回路の一部を構成する検出用コイルを備え、この検出用コイルに導電性の検出対象物(例えば金属)が存在または接近したとき、電磁誘導作用により該検出用コイルのインダクタンスや損失が変化し、これに伴って高周波発振回路の発振周波数や発振振幅が変化することを利用して上記検出対象物の存在や接近を検出する高周波発振型のものがある。
【0003】
この種の高周波発振型近接センサには、一般的にその検出特性が安定であることのみならず、その検出距離を十分に長く設定し得ること等が要求され、従来より種々の改良が施されている。例えば米国特許第4,509,023号(対応日本特許出願;特公平6−14604号公報)や米国特許第4,942,372号(対応日本特許出願;特開平1−212005号公報)には、検出用コイルが持つ銅抵抗Rcuの温度依存性を相殺するべく、検出用コイルの両端に、その銅抵抗Rcuに比例する電圧を加えることが提唱されている。具体的には、負性抵抗を有する増幅器を用いて検出用コイルに対する帰還回路を構成し、この帰還回路により前記検出コイルの内部抵抗Riに所定の温度特性を持つ電圧降下を生起して該検出用コイルの銅抵抗Rcuの温度依存性を打ち消すことが提唱されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで従来一般的なこの種の近接センサ(近接スイッチ)においては、検出対象物が所定の距離まで近付いたとき、高周波発振回路が発振停止するようにその動作点を設定しており、このような動作特性を有する発振回路は、通常、硬発振回路と称されている。これに対して検出対象物の近接位置に応じた複数点においてその検出を行う場合には、例えば検出対象物との距離に応じて発振振幅が変化する動作特性を備えた、いわゆる軟発振回路を構築することが必要となる。
【0005】
ちなみに高周波発振回路の軟発振とは、検出用コイルのQの変化に応じてその発振振幅が変化する発振形態を示す。尚、検出用コイルのQは、検出対象物の有無によって変化する検出用コイルの内部抵抗Rに大きく依存する。この検出用コイルのQは、検出用コイルの自己インダクタンスをL、この検出コイルと共振用コンデンサとにより形成されるLC共振回路における共振角周波数をωとしたとき近似的に[Q=ωL/R]として与えられる。そして検出対象物の有無による検出用コイルのQの変化の大きさは、その近傍に検出対象物があるときのQの値[Qin]と、検出対象物がないときのQの値[Qout]との比、即ち、[Q比=Qin/Qout]として捉えることができる。
【0006】
しかし前述した検出特性の安定化を図ると共に、その検出距離を伸ばすと言う要求を満たしながら軟発振回路を構築するに際しては、例えば前述した帰還回路によって検出用コイルの銅抵抗Rcuの温度依存性を打ち消しながら、検出コイルのQの変化に応じて高周波発振回路の発振振幅を変化させることが必要なので、その構成が相当大掛かりなものとなる等の問題がある。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、検出用コイルの銅抵抗Rcuを等価的に消去することで発振回路の温度依存特性を補償し、その動作特性の安定化を図ると共に、上記検出用コイルを備えた高周波発振回路の軟発振回路化を図ることのできる簡易な構成の高周波発振型近接センサを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係る高周波発振型近接センサは、
<1> 高周波発振回路の一部を構成する、例えば2糸コイルからなる検出用コイルと、
<2> 入力電圧に対する電圧利得を多段階に変化させる非線形増幅器からなり、上記検出用コイルに生起された電圧に応じた増幅出力電圧を電流変換して前記検出コイルに加えて該検出用コイルを発振駆動する前記高周波発振回路を形成してなり、且つ前記検出用コイルのQの変化に応じて前記検出用コイルに生起される発振振幅を変化させる発振駆動回路と
<3> この発振駆動回路と並列に設けられて前記検出用コイルに生起される発振出力電圧を検出するバッファ、このバッファによる検出電圧を位相回転させて前記検出用コイルの銅抵抗に起因する電圧成分に相当する電圧を生成する移相回路、およびこの移相回路の利得を調整する利得調整抵抗からなり、上記移相回路の出力電圧を上記利得調整抵抗を介して前記検出用コイルに帰還して前記検出用コイルの銅抵抗を打ち消す銅抵抗補償回路と
を備えることを特徴としている。
【0009】
本発明の好ましい態様は、前記銅抵抗補償回路の利得調整抵抗は、前記検出用コイルの銅抵抗よりも十分に大きい値を有するものであって、前記移相回路は、前記検出コイルの発振角周波数に反比例するゲインが設定されたものとして実現される(請求項2)。
また前記非線形増幅器は、上記補償回路とは独立に作動するものであって、入力電圧に応じて設定される増幅利得が互いに異なる複数の増幅器を並列に備え、これらの増幅器の出力を合成して前記検出用コイルに生起される発振電圧の振幅に応じて多段階に変化する増幅出力電圧を得ることで、該非線形増幅器と前記検出用コイルとがなす前記高周波発振回路に軟発振特性を付与するものとして機能する(請求項3)。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る高周波発振型近接センサについて説明する。
図1はこの実施形態に係る高周波発振型近接センサの要部概略構成図であり、図2はこの高周波発振型近接センサに組み込まれる非線形増幅器の構成例を示している。この高周波発振型近接センサは、例えば一端を共通に接続した2本の高周波リッツ線を互いに縒り合わせた2糸コイルL1,L2を樹脂製のボビンに巻装し、該ボビンにフェライトコア挿入した検出用コイル1として備えたもので、その一方のコイルL1に並列に接続されたコンデンサCとの間でLC並列共振器を形成している。
【0011】
また非線形増幅器2は、上記検出用コイル1に接続されて該検出用コイル1を発振駆動する高周波発振回路を構成するもので、更に検出用コイル1のQの変化に応じて該検出用コイル1に生起される発振振幅を変化させる役割を担う。この非線形増幅器2は、基本的には前記検出用コイル1に生起された電圧を入力して増幅し、その増幅出力電圧を抵抗3を介して電流変換して前記検出用コイル1に出力することで、入力電圧に応じて電流を吐き出すと言う負性抵抗のような働きを呈することで、検出用コイル1を発振駆動する。
【0012】
ちなみにこの非線形増幅器2は、例えば図2に示すように基準電圧Vaによりバイアスされた第1の増幅器2a、基準電圧Vbによりバイアスされた第2の増幅器2b、および所定の増幅利得(ゲインGo)を有する第3の増幅器2cを並列に設け、これらの各増幅器2a,2b,2cの各増幅出力を出力増幅器2dにて加算して出力するように構成される。
【0013】
尚、第1の増幅器2aのバイアス電圧Vin1は、
Vin1 = [1+R11/(R12+R13)]Va
として与えられる。また第1の増幅器2aは、その入出力端間に並列接続されたダイオードD11と、その出力端に直列に介挿されたダイオードD12とを備えており、上記バイアス電圧Vin1を境として抵抗R12が形成する帰還ループを選択的にバイパスすることで入力電圧Vinに対する増幅利得を変えている。この結果、第1の増幅器2aは入力電圧Vinが上記バイアス電圧Vin1よりも小さいときには[Vin≦Vin1]、
V01 = −Vin(R12/R11)+(1+R12/R11)Va
なる出力電圧V01を得、また入力電圧Vinが上記バイアス電圧Vin1を越えたときには[Vin>Vin1]、
V01 = [R13/(R12+R13)]Va
なる一定の出力電圧V01を得るものとなっている。
【0014】
また第2の増幅器2bのバイアス電圧Vin2は、
Vin2 = [1+R21/(R22+R23)]Vb
として与えられる。そしてこの第2の増幅器2bも、その入出力端間に並列接続されたダイオードD21と、その出力端に直列に介挿されたダイオードD22とを備えており、上記バイアス電圧Vin2を境として抵抗R22が形成する帰還ループを選択的にバイパスすることで入力電圧Vinに対する増幅利得を変えている。この結果、第2の増幅器2aは入力電圧Vinが上記バイアス電圧Vin2よりも大きいときには[Vin≧Vin2]、
V02 = −Vin(R22/R21)+(1+R22/R21)Vb
なる出力電圧V02を得、また入力電圧Vinが上記バイアス電圧Vin2に満たないときには[Vin<Vin2]、
V02 = [R23/(R22+R23)]Vb
なる一定の出力電圧V02を得るものとなっている。
【0015】
非線形増幅器2は、上述した第1および第2の増幅器2a,2bの各増幅出力V01,V02と、第3の増幅器2cの増幅出力とを前述した出力増幅器2dにて加算合成することで、全体的にはその入力電圧Vinに応じてその増幅利得を変化させて、図3に例示するような非線形の入出力特性を示すものとなっている。そしてその入力電圧Vinとして前記検出用コイル1に生起される振幅電圧を入力し、その出力電圧Voutを抵抗3を介して電流変換して該検出用コイル1に供給することで検出用コイル1を発振駆動している。
【0016】
一方、前記検出用コイル1には、該検出用コイル1に生起された電圧を取り出すバッファ4が設けられており、このバッファ4の出力はコンデンサ5を介して90°位相が回転された後、前記検出用コイル1の他方のコイルL2に帰還されている。このバッファ4およびコンデンサ5は、検出用コイル1の銅抵抗Rcuを打ち消す補償回路として機能するもので、上記銅抵抗Rcuを打ち消すことで検出用コイル1の前述したQ比を改善すると共に、該検出用コイル1の温度依存性を相殺する役割を担う。
【0017】
ここで2糸コイルからなる検出用コイル1の性質について考察してみると、この検出用コイル1は、例えば図4(a)に示すように、等価的にはその自己インダクタンスL(L1,L2)と、銅損に依存するオーム性の抵抗Rcu、誘導性抵抗Ri、および被検出体における渦電流損Rtに分けて考えることができる。そして2糸コイル間の結合が十分に強い場合、上記検出用コイル1は、更に図4(b)に示すような等価回路として表現することができる。そこでこの検出用コイル1における一方のコイルL1を共振回路用とし、他方のコイルL2を銅抵抗補償用として用いるものとすると、図4(b)に示すように検出用コイル1に含まれる銅抵抗Rcuを、誘導性抵抗Riおよび渦電流損Rtから分離したものとして捉えることができる。
【0018】
そこで今、2糸コイルL1,L2の共通接続点Aと共振回路側のコイルL1の端子Bと間に、その共振によって各周波数ωの交流電圧が生起されている状態を考え、他方のコイルL2の端子Cを無視すると、銅抵抗Rcuを分離した点DにはインダクタンスL1(=L2)を介して位相が−90°回転し、そのインピーダンス[ωL+Ri+Rt]と銅抵抗Rcuとにより抵抗分割された電圧振幅が現れることになる。従ってこのD点に現れる電圧振幅と同じで、且つその位相がA点から見て+90°回転した電圧を、前記他方のコイルの端子Cを経由して上記D点に与えるようにすれば、これによってD点に生じる電圧振幅を相殺し、その電圧を零[0]とすることが可能となる。すると端子A-B間からコイルL1を見たとき、点Dの電圧が零[0]であるので、検出用コイル1が内在する銅抵抗Rcuが実質的に見えなくなり、銅抵抗Rcuを0Ωにすることができる。即ち、銅抵抗Rcuを効果的に打ち消すことが可能となる。
【0019】
前述したバッファ4およびコンデンサ5は、このような電圧をコイルL2の端子Cを介して印加する役割を担い、近似的にはコンデンサ5の値(容量)Cを
1/(ωC) = ωL
なる関係を満たすように選定することで、上述したように検出用コイル1に含まれる銅抵抗Rcuを打ち消す(消去する)ことができる。この結果、検出用コイル1のQ比を大幅に改善し、また銅抵抗Rcuに起因する温度依存性を除去してその発振動作の安定化を、ひいては近接センサとしての動作の安定化を図ることが可能となる。更には近接センサの検出距離を伸ばすことが可能となる。
【0020】
またこのようにして検出用コイル1に含まれる銅抵抗Rcuを打ち消した場合、この検出用コイル1に上述したバッファ4およびコンデンサ5を加えたものを銅抵抗Rcuを打ち消した1つの検出用コイル、即ち、銅抵抗消去回路付きのコイルとして捉えることができる。従って前述した非線形増幅器2を設計するに際しては、銅抵抗Rcuが存在しないコイルを対象としてその回路定数を決定すればよいので、その設計が容易であり、回路構成の簡素化を図ることも容易である。
【0021】
また銅抵抗Rcuを打ち消す為のバッファ4の利得(ゲイン)は、銅抵抗Rcuに応じて一定であることが必要であるのに対して、非線形増幅器2はその利得(ゲイン)を発振振幅に応じて変えることが必要であり、相反する要求となる。しかしながら上述したようにバッファ4をコイルの一部として捉えることができるので、非線形増幅器2を上記バッファ4とコンデンサ5とがなす補償回路と分離して設計することができるので、この点でもその設計の容易化と構成の簡素化を図ることができる。
【0022】
ところで上述した実施形態においては、バッファ4の出力電圧の位相を回転させる為にコンデンサ5を用いたが、例えば図5に示すように移相回路6と利得調整用の抵抗7とを用いてバッファ4の出力電圧の位相を回転させるようにしても良い。この場合、上記抵抗7は
Ro = ωL−n・Rcu
となるように設定される。
【0023】
このようにして移相回路6を用いて検出用コイル1の銅抵抗Rcuを打ち消すようにすれば、発振周波数の変化に対する銅抵抗消去の安定性を高くすることが可能となる。即ち、バッファ4の出力電圧を移相回路6を介して移相して検出用コイル1に帰還する場合には、図6(a)にその等価回路を示すように、検出用コイル1のインダクタンスLには発振により生起された電圧Vを受けて、その共通接続点Aから電流i1が供給され、また端子Cからは移相回路から利得調整用の抵抗(Ro)を介して電流i2が供給されることになる。そしてこれらの電流i1,i2は、銅抵抗Rcuを分離した点Dにて合成されて銅抵抗Rcuに流れ込む。従って上記電圧Vは、
V = i1・jωL+(i1+i2)・Rcu …(1)
として表すことができ、またバッファ4から帰還すべき電圧gVは、
gV = (i1+i2)・Rcu+i2・(Rcu+Ro) …(2)
として表すことができる。但し、上記gは帰還回路の利得である。そして銅抵抗Rcuを打ち消すことは、該銅抵抗Rcuに流れる電流(i1+i2)を零(0)とすることを意味する。従って前述した利得調整用の抵抗の値Rが銅抵抗Rcuよりも十分に大きいとすると(Rcu<<R)、上記式(1),(2)から近似的に上記利得gを
g = −j・(R/ωL)
として設定すれば良いことが分かる。
【0024】
これに対して前述したようにコンデンサ5を用いてバッファ4の出力電圧を90°回転させた場合、図6(b)にその等価回路を示すように検出用コイル1のインダクタンスLには発振により生起された電圧Vを受けて、その共通接続点Aから電流i1が供給され、また端子Cからはコンデンサ5を介して電流i2が供給されることになる。そしてこれらの電流i1,i2は、銅抵抗Rcuを分離した点Dにて合成されて銅抵抗Rcuに流れ込む。従ってバッファ4から帰還すべき電圧gVは、
gV = (i1+i2)・Rcu+i2・(n・Rcu+1/jωC) …(3)
となる。そしてコンデンサCのインピーダンス(1/jωC)が銅抵抗Rcuよりも十分に大きいとすると(Rcu<<1/jωC)、バッファ4に求められる利得gは近似的に
g = 1/ω2LC
となる。
【0025】
このことは、バッファ4の出力電圧をコンデンサ5を用いて位相回転させて検出用コイル1に帰還する場合、銅抵抗Rcuの補償に必要される電圧振幅は、ωの2乗(ω2)に反比例することを意味する。
従って移相回路6を用いてバッファ4の出力電圧の位相を回転させる場合には、その補償に必要とされる電圧振幅がωに反比例するようになる。これ故、コンデンサ5に代えて移相回路5を用いるようにすれば、発振角周波数ωの1次に反比例するようなゲインを設定するだけで良いので、コンデンサ5を用いて位相回転する場合よりも、その回路設計の容易化を図ることができ、また銅抵抗補償の安定性を高めることが可能となる。更にはその周波数依存性を小さくすることができる等の効果が奏せられる。
【0026】
即ち、移相回路6を用いた方が、発振周波数の変化に対する銅抵抗消去の安定性を高くし、軟発振化に際して非線形増幅器2に要求される制約条件を大幅に緩和し、その周波数依存性を小さくすることができるので、非線形増幅器2による軟発振化をより簡単に実現することが可能となる等の効果が奏せられる。
また上述した如くして移相回路5を用いる場合には、例えば利得調整用抵抗(Ro)や移相量調整用の抵抗(Rconst)等にサーミスタ等の感温抵抗体を外付け部品として付加すれば、これによってその移相特性を容易に微調整することができるので、銅抵抗Rcuの温度依存性を含めて該銅抵抗Rcuを効果的に打ち消すことが可能となる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、検出用コイルに接続されて該検出用コイルを発振駆動する前記高周波発振回路を構成すると共に、該検出用コイルのQの変化に応じて前記検出用コイルに生起される発振振幅を変化させる非線形増幅器を設け、更に前記検出用コイルに生起される発振出力電圧を位相回転させて該検出用コイルに帰還して前記検出用コイルの特性を補償する補償回路を備えるので、検出用コイルの温度依存特性を補償して、特に銅抵抗を打ち消して検出用コイルのQおよびQ比を改善し、その動作特性の安定化を図りながら高周波発振回路の軟発振回路化を図ることができる。しかも簡単な構成の非線形増幅器を用いてその軟発振化を図ることができるので、その実用的利点が多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る高周波発振型近接センサの概略構成図。
【図2】図1に示す高周波発振型近接センサに組み込まれる非線形増幅器の構成例を示す図。
【図3】図2に示す非線形増幅器の入出力特性を示す図。
【図4】検出用コイルの等価回路を示す図。
【図5】本発明の別の実施形態に係る高周波発振型近接センサの概略構成図。
【図6】銅抵抗Rcuの打ち消し作用を説明する為の等価回路。
【符号の説明】
1 検出用コイル(2糸コイル)
2 非線形増幅器
3 抵抗
4 バッファ
5 コンデンサ
6 移相回路
7 抵抗

Claims (3)

  1. 高周波発振回路の一部を構成する検出用コイルと、
    入力電圧に対する電圧利得を多段階に変化させる非線形増幅器からなり、上記検出用コイルに生起された電圧に応じた増幅出力電圧を電流変換して前記検出コイルに加えて該検出用コイルを発振駆動すると共に、該検出用コイルのQの変化に応じて前記検出用コイルに生起される発振振幅を変化させる発振駆動回路と
    この発振駆動回路と並列に設けられて前記検出用コイルに生起される発振出力電圧を検出するバッファ、このバッファによる検出電圧を位相回転させて前記検出用コイルの銅抵抗に起因する電圧成分に相当する電圧を生成する移相回路、およびこの移相回路の利得を調整する利得調整抵抗からなり、上記移相回路の出力電圧を上記利得調整抵抗を介して前記検出用コイルに帰還して前記検出用コイルの銅抵抗を打ち消す銅抵抗補償回路と
    を具備したことを特徴とする高周波発振型近接センサ。
  2. 前記銅抵抗補償回路の利得調整抵抗は、前記検出用コイルの銅抵抗よりも十分に大きい値を有するものであって、
    前記移相回路は、前記検出コイルの発振角周波数に反比例するゲインが設定されたものである請求項1に記載の高周波発振型近接センサ。
  3. 前記非線形増幅器は、入力電圧に応じて設定される増幅利得が互いに異なる複数の増幅器を並列に備え、これらの増幅器の出力を合成して前記検出用コイルに生起される発振電圧の振幅に応じて多段階に変化する増幅出力電圧を得ることで、該非線形増幅器と前記検出用コイルとがなす前記高周波発振回路に軟発振特性を付与するものである請求項1に記載の高周波発振型近接センサ。
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