JP3773143B2 - 加熱装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属支持体上に感光層を設けた感光性平版印刷原版を、露光後に搬送しつつ加熱する加熱装置に関し、特に印刷原版を熱現像する装置として適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン化銀、還元剤、及び重合性化合物を含む感光材料を画像露光し、ハロゲン化銀を現像して、これにより画像状に重合性化合物を重合させてポリマー画像を形成する方法が、特公平3−12307号及び同3−12308号公報(米国特許4629676号及び欧州特許0174634号明細書)に記載されている。この方法においては、ハロゲン化銀を還元した還元剤の酸化体ラジカル(還元剤の酸化体の分解によって生じるラジカルであってもよい。以下、単に酸化体ラジカルと呼ぶ。)によって重合が開始される。即ち、感光材料を加熱して、ハロゲン化銀を現像し、重合性化合物の硬化画像を形成する熱現像を実施する。
【0003】
以上述べた画像形成方法は、印刷版の製造にも適用できる。
印刷版の製造に好適な感光材料は、特開昭64−17047号公報(米国特許4985339号及び欧州特許0298522号各明細書)、特開平5−249667号公報(米国特許5122443号及び欧州特許0426192号明細書)及び特開平4−191856号公報(米国特許5290659号)、特開平5−142775号、同6−27652号、同5−107764号公報に記載されている。これらの公報に記載された感光材料は、ハロゲン化銀を光センサとする硬化反応を利用することを特徴とし、支持体上に少なくとも重合性化合物または架橋性ポリマーを含む硬化性層、ハロゲン化銀を含む感光性層及び塩基プレカーサを含むオーバーコート層の三つの層が順次積層されており、何れかの層に還元剤が含まれてなる(以後、この感光材料を銀トリガー重合型感光材料と呼ぶ)。印刷版の製造方法では、上記の熱現像により重合性化合物または架橋性ポリマーを硬化させてから、溶出液を用いて未硬化部を除去し、残存する硬化画像を印刷版の画像として利用する。
尚、印刷版では、金属板(一般にはアルミニウム板)を支持体として用いる。
【0004】
以上のように、銀トリガー重合型感光材料を金属支持体に設けた印刷原板に画像形成する場合、熱処理装置が必要となる。
このような熱処理に関して、例えば特開平4−240643号公報に記載されているような、印刷原版にヒータからの熱線を照射する非接触加熱方式と、印刷原版とヒータとが接触する接触加熱方式とに大別されている。
【0005】
接触加熱方式を適用した加熱装置は、例えば図7に示すように、印刷原版114を無端ベルト138によって加熱プレート130の間に挟持するように被覆し、無端ベルト138の移動に伴って、印刷原版114を加熱プレート130に摺接させつつ搬送するとともに、加熱プレート130の熱によって加熱するように構成されている。この加熱プレート130の表面は、円弧状に湾曲されており、印刷原版114はこの湾曲に沿って曲がるのに充分に薄くできており、摺接される無端ベルト138はこの印刷原版114を加熱プレート130側に押圧する張力を付与される。加熱プレート130の搬送方向前方及び後方には、搬送ローラ122,124がそれぞれ設けられており、矢印Aで示すように、印刷原版114を加熱プレート130と無端ベルト138の間に搬入又は搬出する。
【0006】
そして、搬送ローラ122,124によって加熱プレート130と無端ベルト138の間に搬入された印刷原版114は、無端ベルト138の矢印Dで示す回転に伴って加熱プレート130に摺接されつつ搬送され、加熱プレート130の熱によって加熱される。この際、無端ベルト138には、加熱プレート表面の湾曲部130Bによって張力が付与されており、これにより印刷原版114は、無端ベルト138によって加熱プレート側に押圧されて密着し、加熱が全体に行き渡る。なお、銀トリガー重合型感光材料の加熱温度としては70〜200℃程度が利用される。
【0007】
ところで、印刷原版114は支持体が金属板であるため、加熱により熱膨張を起こす。印刷原版114は無端ベルト138によって加熱プレート130へ押圧されて密着しているため、両端のずれが制限され、熱膨張による延びは端縁から内方へと向かい、通常、印刷版はその中央部が略全長に渡り隆起するように変形する。そして、この熱膨張により印刷原版114が歪む結果、印刷原版114と加熱プレート130との接触が不均一となり、不完全接触部では熱現像の効率が低下する。その結果、この部分の重合硬化画像が欠損したり、硬化の程度が低下し画像強度が低下して、印刷版として使用した場合には部分的に耐刷性が低下する問題が発生する。また、例えば網線数200線で網点面積率2%の様な微小点を形成しようとした場合に、不完全接触部の熱現像の効率が低下し硬化不足となるため、完全接触部に比べて形成される微小な網点のサイズが小さく形成され、色調が部分的に異なるなど印刷版として使用するための均一性が満足されないという問題点が発生する。
【0008】
一方、前記非接触加熱方式には、図8に示すように構成した加熱装置がある。この加熱装置は、断熱ケース141内にヒータ142及び印刷原版をガイドするためのガイド板143を設けるとともに、断熱ケース141の周囲をケース144で覆った構成になっている。また、ケース144内には、矢印A方向から挿入される印刷原版を加熱装置内に搬入する搬入ローラ145及び搬出ローラ146が設けられている。
この加熱装置にあっては、矢印A方向から挿入された印刷原版は、一定速度でヒータ142の下部を走行し、加熱現像された後に搬出ローラ146にニップされて次工程に搬送される。
そして、ヒータ142の発熱は、ヒータ142に設けた温度センサによって検出した温度によりヒータ各部温度を制御していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
非接触加熱方式では、接触加熱方式に付随する問題点、すなわち印刷原版の中央部が略全長にわたり隆起するような変形による加熱不良は生じない。
しかし、非接触加熱方式では、印刷原版の温度を測定した結果、印刷原版の部位に応じて、図9に示すように先後端の到達温度に偏差が生じていた。これは、加熱している部分と未加熱部分間に温度勾配が生じ、エネルギーが移動することによって、先端部の温度が低くなり、後端部の温度が高くなってしまうからである。したがって、印刷原版は均一に加熱されていなかった。
更に、断熱ケース141内の温度、言い換えれば加熱現像部内の雰囲気温度の時間的安定性もよくなく、これが加熱ムラの一因になっていた。
【0010】
本発明は上記の状況に鑑みてなされたものであり、印刷原版に与えられる熱量を進行方向からの各部位に応じて制御し、印刷原版の加熱温度が均一になる加熱装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 金属支持体上に感光層を設けた印刷原版を、熱源から放射される熱雰囲気中に搬送させて加熱現像する加熱装置において、前記印刷原版と前記熱源との間に可動に設けた遮熱部材を遮熱部材の移動量に応じて遮熱量を可変にする制御部を備え、前記制御部が、前記印刷原版の先端部を先ず高加熱量で加熱し、次いで中央部をやや低い加熱量で加熱し、後端部を更に低い加熱量で加熱することを特徴とする加熱装置。
(2) 金属支持体上に感光層を設けた印刷原版を、熱源から放射される熱雰囲気中に搬送させて湿式現像前に加熱現像する加熱装置において、搬送速度制御手段を備え、前記印刷原版の搬送速度を該印刷原版の搬送方向の部位に応じて制御しながら加熱することを特徴とする加熱装置。
(3) 前記速度制御手段が、前記印刷原版の先端部を先ず高加熱量で加熱し、次いで中央部をやや低い加熱量で加熱し、後端部を更に低い加熱量で加熱することを特徴とする請求項2記載の加熱装置。
(4) 加熱装置内の雰囲気温度及び搬入ローラの温度及び加熱装置を設置している室内温度及び加熱前の印刷原版温度を検出する手段を設け、検出したこれらの温度に基づいて前記熱源の温度を制御する請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の加熱装置。
【0012】
前記遮熱部材としては、熱源の背面側にある反射板を鉛直面内で回転可能に構成して、熱源と印刷原版との間に進退移動させて熱を遮蔽することができる。
また、遮熱部材としては、熱源と印刷原版の間に進退移動可能に設けた遮熱板を用いることができる。
上記の如く、非接触加熱方式の加熱装置において、遮熱部材を適当な位置に移動させて、熱源から発生した熱を適宜遮蔽することにより、印刷原版の部位に応じて正確な加熱処理を行うことができ、均一に加熱することができる。
また、印刷原版の搬送速度を印刷原版の部位に応じて制御することにより、印刷原版に与えられる熱量を制御することができ、印刷原版を均一に加熱することができる。
なお、ドイツ特許明細書4134161C2号にはバーニング処理時に搬送速度を変えることが記載されているが、この明細書の記載からは上記技術が印刷原版の湿式現像前の加熱処理に対して有効であるかは不明である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に図示の実施形態により、本発明を説明する。
図1は、本発明の加熱装置1を適用した製版装置を示す概略断面図である。
印刷原版2は、支持体上に画像形成層が設けられて構成されている。支持体は金属、代表的にはアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる薄板である。
また、本発明の対象となる印刷原版2の感光材料は、加熱により現像される感光材料及び湿式現像前に加熱処理が必要な感光材料であれば特に制限されるものではない。前述した特開昭64−17047号公報(米国特許4985339号及び欧州特許0298522号各明細書)、特開平5−249667号公報(米国特許5122443号及び欧州特許0426192号明細書)及び特開平4−191856号公報(米国特許5290659号)、特開平5−142775号、同6−27652号、同5−107764号公報に記載されている銀トリガー重合型感光材料も好ましい感光材料として使用することができる。
【0014】
熱現像に際し、印刷原版2を加熱装置1の搬入口3に挿入しようとすると、搬入センサー4が検知して加熱装置1を駆動する。印刷原版2は搬入ローラ5によってニップされ、熱現像部6内に搬送されてガイドワイヤー7上を矢印Aで示した下流側に搬送される。
ガイドワイヤー7上には2個のヒータ8a,8bが配設され、ガイドワイヤー7上を搬送される印刷原版2を輻射熱により加熱する。ヒータ8a,8b上には、回転可能な反射板9a,9bが配設されていて、これらを回転させることにより印刷原版2に与えられる熱量を制御できるようになっている。なお、反射板9a,9bによる加熱制御については、後に図2及び図3を参照して詳細に説明する。
加熱された印刷原版2は、搬出口12に設けた出口ブレード13を押し出すようにして下流側に搬送され、ここで冷却ファン14により冷却されて搬送ローラ15にニップされ、冷却ローラ31を介して次の溶出部40に搬送される。
【0015】
溶出部40においては、熱現像部6から冷却ローラ31を介して搬入される印刷原版2が、搬送ローラ41によって搬送され、スプレーノズル42から噴出される溶出液を吹き付けられるとともに、ブラシロール45に摺接された後、スクイズローラ47によって表面に付着した過剰な溶出液を除去される。
【0016】
搬送ローラ41は、スプレーノズル42の搬送方向A上流側に、印刷原版10を挟んで上下一対設けられており、印刷原版10を挟持した状態で回転することにより、印刷原版2を搬送方向Aに搬送する。
スプレーノズル42は、本実施形態では上面となっている画像形成層に対向して配置されており、循環ポンプ43によって溶出槽44から汲み上げられた溶出液(例えば、富士写真フイルム(株)製PS版用現像液DP−4)を、印刷原版2の画像形成層に吹き付ける。
【0017】
ブラシロール45は、スプレーノズル42の進行方向A下流側に、印刷原版2を挟んで支持ロール46と上下一対で設けられており、溶出液を吹き付けられた印刷原版10の画像形成層に摺接され、非画像領域の溶出反応を促進させる。
スクイズローラ47は、ブラシロール45の搬送方向A下流側に、印刷原版2を挟んで上下一対設けられており、印刷原版2を挟持した状態で回転することにより、印刷原版2を搬送方向Aに搬送するとともに、表面に付着した過剰な溶出液を絞りとるように除去する。なお、スクイズローラ47によって除去された過剰な溶出液は、受け皿48によって溶出槽44内に回収される。
【0018】
水洗部50においては、印刷原版2が、搬送ローラ51によって搬送され、スプレーノズル52によって洗浄水を吹き付けられる。
搬送ローラ51は、スプレーノズル52を挟んで進行方向A上流側及び下流側に、それぞれ印刷原版2を挟んで上下一対ずつ設けられており、印刷原版2を挟持した状態で回転することにより、印刷原版2を搬送方向Aに搬送する。スプレーノズル52は、印刷原版2の両面にそれぞれ対向して配置されており、循環ポンプ53によって受水槽54から汲み上げられた洗浄水を、印刷原版2の両面に吹き付ける。なお吹き付けられた洗浄水は、印刷原版2から落下した後、受け皿55によって受水槽54内に回収される。
【0019】
ガム液塗布部60においては、印刷原版2が、搬送ローラ61によって搬送され、スプレーノズル62によってガム液を吹き付けられる。
搬送ローラ61は、スプレーノズル62を挟んで進行方向A上流側及び下流側に、それぞれ印刷原版10を挟んで上下一対ずつ設けられており、印刷原版2を挟持した状態で回転することにより、印刷原版2を搬送方向Aに搬送する。スプレーノズル62は、印刷原版2の画像形成層に対向して配置されており、循環ポンプ63によってガム液槽64から汲み上げられたガム液(例えば、富士写真フイルム(株)製PS版用ガム液GU−7)を、印刷原版2の画像形成層に吹き付ける。なお吹き付けられたガム液は、印刷原版2から落下した後、受け皿65によってガム液槽64内に回収される。
【0020】
乾燥部70においては、印刷原版2が、搬送ローラ71によって搬送され、ドライヤ72によって乾燥される。
搬送ローラ71は、ドライヤ72を挟んで進行方向A上流側及び下流側に、それぞれ印刷原版2を挟んで上下一対ずつ設けられており、印刷原版2を挟持した状態で回転することにより、印刷原版2を進行方向Aに搬送する。ドライヤ72は、印刷原版2の両面にそれぞれ対向して二対設けられており、温風を印刷原版2の両面に吹き付けることにより、ガム処理後の印刷原版2を乾燥する。
【0021】
印刷原版2を処理する一連の流れとしては、まず、図示しない露光装置内で、印刷原版2の画像形成層側に原稿フィルムを密着させるとともに、500nmの光を通すバンドパスフィルタを介在させ、500ワットのタングステンランプを用いて1.5秒間露光し、露光済みの印刷原版を作成する。そして、図1のように、印刷原版2は、熱現像部1から、溶出部40、水洗部50及びガム液塗布部60を経て、乾燥部70まで連続して搬送され、各部において順次所定の処理を施される。
つまり、熱現像された印刷原版2は、冷却ローラ31によって冷却された後、溶出部40において溶出処理が施され、画像形成促進層、感光性層及び硬化性層の未硬化部分、すなわち硬化性層の硬化部分を除いた画像形成層の非画像領域が溶出される。そして印刷原版2は、水洗部50において水洗処理され、溶出液を除去された後、ガム液塗布部60においてガム処理され、更に乾燥部70において表面に付着したガム液を乾燥される。乾燥後の印刷原版2はトレイ74に搬送されて集積される。
【0022】
次に、本発明の第1実施形態として加熱装置1を説明する。この加熱装置1は、図1に示した製版装置において搬入センサー4から熱現像部6、更に搬送ローラ15までの工程を含む装置であり、図2に拡大断面図で示す。
図示されるように、加熱装置1は、ケース21内に熱現像部6全体を収納した構成になっている。熱現像部6の上部全体は断熱カバー22により覆われ、ガイドワイヤー7の下側は遮蔽板23により覆われているが、遮蔽板23の一部に排熱ファン24が設けられている。
【0023】
熱現像部6内の上流側(図2の左方)には、ガイドワイヤー7に対し所定高さの位置に2個のヒータ8a,8bが配設され、その上側に横断面半円状の反射板9a、9bが回動自在に設けられている。なお、ヒータ8a,8bは本発明でいう熱源に相当するものであり、遠赤外セラミックヒータが好適である。
反射板9a,9bは、印刷原版2へ与えられる熱量を調整するためのものである。反射板9a,9bが図2のようにヒータ8a,8bの上部に位置制御されている場合は、ヒータ8a,8bの放射熱が遮蔽されず、しかも熱反射があるので、印刷原版2は最高熱量で加熱される。そして、反射板9a,9bをヒータ8a,8bの側面から下側に制御することにより、放射熱の遮蔽量が増加し、印刷原版2へ与えられる熱量が低く制御される。
【0024】
雰囲気温度センサー11は熱現像部6内の温度を検知し、ローラ温度検出センサー25は搬入ローラ5の温度を検知するものである。前記センサー11,25と排熱ファン24とによって、熱現像部6内の温度制御が行われる。
すなわち、ヒータ8a,8bの適正設定温度をQとすると、
Q=A・(T−To)+B・((T+To)/2−T1)・・・(1)
但し、前記(1)式において、A,B:定数、T:加熱温度、To:搬入ローラ温度、T1:加熱現像部内雰囲気温度である。そして、温度Toは搬入ローラ温度検出センサー25により検知され、温度T1が雰囲気センサー11により検知される。
更に、熱現像部6内の雰囲気温度が適正雰囲気温度である加熱温度T以上に達すると排熱ファン24を駆動して温度を低下させ、常に適正雰囲気温度Tが維持されるように制御する。
前記適正設定温度Q及び適正雰囲気温度Tの維持と、反射板9a,9bによる印刷原版2へ与えられる熱量の制御は、図示しない制御装置により総合的に行われ、印刷原版2は定速度で搬送される。
【0025】
印刷原版2を熱現像する場合、印刷原版2を搬入口3に挿入すると搬入センサー4により検知され、これをトリガーとして反射板9a,9bの回動角度が図3に示すように行われる。
前記挿入検出時点0からT1時点までは、反射板9a,9bは所定角度、例えば図2に示すようにヒータ8a,8bの上部に位置決め制御する。このときの位置がθ1であり、通常θ1は水平方向に対して0゜である。次いで、T1〜T2間において回転角をθ1からθ2に制御し、以後T3まで回転角θ2を維持する。次に、T3〜T4間において回転角をθ2からθ3に制御し、T4〜T5間において回転角θ3を維持し、T5時点に達した時点で回転角θ1に復動させる。
【0026】
今仮に、角度θ1において反射板9a,9bがヒータ8a,8bの上部に位置決めされ、角度θ2,θ3が段階的にヒータ8a,8bの下部に位置決め制御されるとすると、0〜T1間においてヒータ8a,8bの下部が最大加熱量になり、次いで2段階に加熱量が低下し、再び最大加熱量に復帰する。一方、印刷原版2は、ヒータ8a,8bの下部を定速で搬送しているのであるから、先ず先端部が最大加熱量で加熱され、次いで中央部がやや低い加熱量で加熱され、後端部が更に低い加熱量で加熱されることになる。
【0027】
このように加熱された印刷原版2は、搬出口12から出口ブレード13をすり抜けて熱現像部6外に搬送される。そして、冷却ファン14によって例えば100℃程度に冷却され、搬送ローラ15にニップされて図1を参照して説明したように次工程に搬送される。
【0028】
以上に述べたように、本実施形態ではヒータ8a,8bの放射熱を制御するのではなく、放射熱は前記のように一定に制御したうえで、反射板9a,9bを回動させて遮熱することにより印刷原版2への加熱量を制御する。
したがって、加熱及び遮熱にタイムラグがなく、印刷原版2の部位に応じて極めて正確に加熱することができる。
【0029】
次に、図4及び図5を参照して本発明の第2実施形態を説明する。なお、本実施形態と前記第1実施形態との相違点は、遮熱部材として反射板を利用せず、別部材としての遮熱板を適用したことにあるので、前記同様の作用を行う部材には同一の符号を付してある。
遮熱板16は、図4に実線で示し位置からヒータ8a,8bの下側に横動制御できる構成になっている。この構成にあっては、遮熱板16が実線で示す位置に位置決めされている場合、印刷原版2はヒータ8a,8bの放射熱で直に加熱され、ヒータ8a,8bの下側に位置制御された場合は、その位置に対応して遮熱されるので、加熱量が制御されることになる。
【0030】
印刷原版2を熱現像する場合、印刷原版2を搬入口3に挿入すると搬入センサー4により検知され、これをトリガーとして遮熱板15の位置が図4に示す位置からヒータ8a,8bの下側に位置制御される。
前記挿入検出時点0からT6時点までは、遮熱板16は所定位置、例えば図4に示すようにヒータ8a,8bの下部から外れた位置に制御する。次いで、T6〜T7間において位置をX1からX2に制御し、以後T8まで位置X2を維持する。次に、T8〜T9間において位置をX2からX3に制御し、T9〜T10間において位置X3を維持し、T10時点に達した時点で位置X1、すなわち元の位置に復動させる。
【0031】
今仮に、位置X1において遮熱板15がヒータ8a,8bの外側に位置決めされ、位置X2,X3が段階的にヒータ8a,8bの下部に位置決め制御されるとすると、0〜T6間においてヒータ8a,8bの下部が最大加熱量になり、次いで2段階に加熱量が低下し、再び最大加熱量に復帰する。一方、印刷原版2は、ヒータ8a,8bの下部を定速で搬送しているのであるから、先ず先端部が高加熱量により加熱され、次いで中央部がやや低い加熱量で加熱され、後端部が更に低い加熱量で加熱されることになる。
【0032】
このように加熱された印刷原版2は、搬出口12から出口ブレード13をすり抜けて熱現像部6外に搬送される。そして、冷却ファン14によって例えば100°C程度に冷却され、搬送ローラ15にニップされて図1を参照して説明したように次工程に搬送される。
【0033】
以上に述べたように、本実施形態ではヒータ8a,8bの放射熱を制御するのではなく、放射熱は前記のように一定に制御したうえで、遮熱板16の位置を移動させて遮熱することにより印刷原版2への加熱量を制御する。
したがって、加熱及び遮熱にタイムラグがなく、印刷原版2の部位に応じて極めて正確に加熱することができる。
【0034】
次に、図6を参照して本発明の第3実施形態を説明する。なお、本実施形態と前記第1及び第2実施形態との相違点は、印刷原版2の搬送速度を制御することにより、印刷原版2の部位の加熱温度を制御することにある。故に、加熱装置1は、前記反射板9a,9bや遮熱板16を省略した構成でよいが、搬入ローラ5の駆動モータと搬出モータの駆動ローラとは独立し、各ローラは個別に制御されるようになっている。
【0035】
印刷原版2を熱現像する場合、印刷原版2を搬入口3に挿入すると搬入センサー4により検知され、これをトリガーとして搬入ローラ4の回転速度、言い換えれば印刷原版2の搬送速度が制御される。
すなわち、前記挿入検出時点0からT11時点までは、搬送速度を低速のV1に制御し、次いでT11〜T12間において速度V1からV2に制御し、以後T13まで速度V2を維持する。次に、T13〜T14間において速度をV2からV3に制御し、T14〜T15間において速度V3を維持し、T15時点に達した時点で速度V1、すなわち元の速度に復動させる。
また、搬出ローラ15についても、搬入ローラ5と同様の制御が行われる。
【0036】
今仮に、速度V1において搬送速度が低速に制御され、速度V2、V3が段階的に高速に制御されるとすると、0〜T11間において加熱時間が最大になり、次いで2段階に加熱時間が低下し、再び最高加熱時間に復帰する。したがって、印刷原版2は、先ず先端部が高エネルギーにより加熱され、次いで中央部がやや低いエネルギーで加熱され、後端部が更に低いエネルギーで加熱されることになる。
【0037】
このように加熱された印刷原版2は、搬出口12から出口ブレード13をすり抜けて熱現像部6外に搬送される。そして、冷却ファン14によって例えば100℃程度に冷却され、搬送ローラ15にニップされて図1を参照して説明したように次工程に搬送される。
したがって、本実施の形態にあっても、搬送される印刷原版2はその部位に応じて加熱制御されることになる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、熱源からの熱を遮熱板の位置制御により遮蔽するか、或いは印刷原版の搬送速度制御により加熱時間を制御して、印刷原版2の部位に応じた加熱を行う。
したがって、印刷原版を均一に加熱することができ、現像ムラの発生を未然に防止することがてきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱装置を適用した熱現像装置を示す概略断面図である。
【図2】本発明の加熱装置の第1実施形態を示す概略断面図である。
【図3】反射板の回転角対時間の関係を化を示す特性図である。
【図4】加熱装置の第2実施形態を示す概略断面図である。
【図5】遮熱板の移動位置対時間の関係を示す特性図である。
【図6】加熱装置の第3実施形態に係る搬送速度対時間の関係を示す特性図である。
【図7】従来の接触方式の加熱装置の一例を示す概略断面図である。
【図8】従来の非接触方式の加熱装置の一例を示す概略断面図である。
【図9】印刷原版の加熱ムラを示す温度特性図である。
【符号の説明】
1 加熱装置
2 印刷原版
4 搬入センサー
5 搬入ローラ
6 熱現像部
8a,8b ヒータ
9a,9b 反射板
11 雰囲気温度センサー
14 冷却ファン
15 搬送ローラ
23 遮熱板
24 排熱ファン
25 ローラ温度検出センサー

Claims (4)

  1. 金属支持体上に感光層を設けた印刷原版を、熱源から放射される熱雰囲気中に搬送させて加熱現像する加熱装置において、
    前記印刷原版と前記熱源との間に可動に設けた遮熱部材を遮熱部材の移動量に応じて遮熱量を可変にする制御部を備え、
    前記制御部が、前記印刷原版の先端部を先ず高加熱量で加熱し、次いで中央部をやや低い加熱量で加熱し、後端部を更に低い加熱量で加熱することを特徴とする加熱装置。
  2. 金属支持体上に感光層を設けた印刷原版を、熱源から放射される熱雰囲気中に搬送させて湿式現像前に加熱現像する加熱装置において、
    搬送速度制御手段を備え、前記印刷原版の搬送速度を該印刷原版の搬送方向の部位に応じて制御しながら加熱することを特徴とする加熱装置。
  3. 前記速度制御手段が、前記印刷原版の先端部を先ず高加熱量で加熱し、次いで中央部をやや低い加熱量で加熱し、後端部を更に低い加熱量で加熱することを特徴とする請求項2記載の加熱装置。
  4. 加熱装置内の雰囲気温度及び搬入ローラの温度及び加熱装置を設置している室内温度及び加熱前の印刷原版温度を検出する手段を設け、検出したこれらの温度に基づいて前記熱源の温度を制御する請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の加熱装置。
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