JP3773084B2 - シート状製品の集積装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、シート状に加工された海苔をはじめとする各種シート状製品を自動的に集積して搬出するためのシート状製品の集積装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、加工された海苔は、所定枚数だけ集積され、その集積束をさらに複数段積み重ねて帯掛けされた状態で、段ボールなどに収納して輸送されていく。このような包装作業における海苔の集積作業は、一般に手作業で行われることが多く、作業能率が低いという課題があった。
【0003】
そこで、特開昭51−1686号公報では、このような海苔の集積作業を半自動化して作業能率の向上を図った海苔計数取出機が提案されている。図14は、同公報の海苔計数取出機の概要を示している。
同図に示すように、上記従来の海苔計数取出機は、一定間隔ごとに海苔支え杆50を取り付けてなる取出コンベア51を備え、コンベア52により一枚づつ搬送されてきた海苔1を、取出コンベア51の右端位置で海苔支え杆50の間に供給し、その供給枚数が所定の枚数に達したとき、取出コンベア51を1ピッチ分移送していく。このようにして取出コンベア51を間欠移動させていき、取出コンベア51の水平移動部で直立姿勢になった所定枚数の海苔1を作業者が取り出す構成となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の装置によれば、海苔を所定の枚数だけ集積して搬送することはできるが、さらに集積した海苔(シート状製品)の束を、複数段に積み重ねてまとめる作業は、作業者の手作業によらなければならない。
そこで、本発明はこれらシート状製品の集積作業と、所定枚数に集積したシート状製品をさらに複数段積み重ねてまとめる作業とを自動化して、作業能率の一層の向上を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明はシート状製品を所定枚数集積するとともに、その集積群を更に複数段積み重ねて搬出するシート状製品の集積装置であって、搬送手段により一枚づつ送り込まれてきたシート状製品を所定枚数集積してシート状製品束を形成する第1集積部と、この第1集積部に集積されたシート状製品束をまとめて移送する移送手段と、この移送手段により移送されてきたシート状製品束を配置するとともに、所定の段数だけ該シート状製品束を積み重ねていく第2集積部と、所定の段数だけ積み重ねられたシート状製品束をまとめて搬出する搬出手段とを備えたことを特徴としている。
【0006】
ここで、本発明のシート状製品の集積装置は、搬送手段により第1集積部に送り込まれるシート状製品を計数する計数手段を設けることが好ましい。
【0007】
また、第1集積部は、集積されたシート状製品の端部に断続的に接触して、該集積されたシート状製品の端部をそろえる製品揃え手段を備えた構成とすることもできる。この製品揃え手段を備えることにより、集積されたシート状製品を自動的に整列させることができ、高品質の包装形態を形成することが可能となる。
【0008】
また、第1集積部を、搬送手段により搬送されてきたシート状製品を上部から取り込んで、底部に設けた底プレート上に集積する構成とし、その第1集積部の中間高さ位置には、側方から遮蔽部材が出没自在とし、移送手段が、遮蔽部材の進入する高さ位置より下方に集積された所定枚数のシート状製品の束をまとめて移送する構成とすることもできる。
【0009】
このような構成とすれば、第1集積部の底プレート上に所定枚数のシート状製品が集積された後、遮蔽部材を中間高さ位置に進入させることで、底プレート上に集積されたシート状製品の束を移送するまでの間、搬送手段により送り込まれてくるシート状製品を遮蔽部材によって中間高さ位置に貯留させておくことができるため、搬送手段の連続運転を確保することができ、稼働率が向上する。
【0010】
また、本発明のシート状製品の集積装置は、第2集積部に台紙を供給する台紙供給手段を備えることが好ましい。この台紙供給手段により、例えば、第2集積部に積み重ねられるシート状製品束の境目に台紙を供給することで、シート状製品束を台紙によって自動的に仕切ることができる。
【0011】
また、第2集積部は、底部に上下動自在な押上げプレートを有し、この押上げプレート上に移送手段によってシート状製品束を配置され、かつ第1の中間高さ位置に開閉自在な下部支え手段を備えるとともに、この下部支え手段より上方の第2の中間高さ位置に開閉自在な上部支え手段を備えた構成とすることができる。
【0012】
ここで、押上げプレートは、移送手段によって配置されたシート状製品束を、下部支え手段により支持される高さまで持ち上げる第1の上昇動作と、所定の段数まで積み重ねられたシート状製品束を、上部支え手段により支持される高さまで持ち上げる第2の上昇動作とを少なくとも実行可能とし、搬出手段は、上部支え手段に支えられた所定段数のシート状製品束をまとめて搬出する構成とすることが好ましい。
【0013】
さらに、第2集積部の上部に上部プレートを設け、かつこの上部プレートと上部支え手段との間の間隔を、押上げプレートの第2の上昇動作により押し上げられてきた所定段数のシート状製品束を圧縮して支持する間隔に設定してもよい。
このようにすれば、第2集積手段でシート状製品束を支持する工程において、集積されたシート状製品の隙間に存在する空気を抜き、後工程でのシート状製品束の姿勢を安定化させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
この実施形態は、海苔の包装装置に組み込まれるシート状製品の集積装置を取り上げて詳細に説明していくが、本発明は海苔の供給に限らず、紙類等、各種シート状製品の自動集積作業に応用可能であることは勿論である。
【0015】
図1は、この実施形態に係るシート状製品の集積装置が組み込まれる海苔包装装置の全体構造を示す斜視図である。
近年、コンビニエンスストアー等で販売されているおにぎりは、樹脂製の包装フィルムで海苔とおにぎりとを仕切り、海苔の乾燥状態を保持する包装形態が採用されている。この種のおにぎりの包装に用いられる包装フィルムは、あらかじめ海苔を所定の形態に包装して、おにぎりの製造メーカーに納入される。
【0016】
図1に示す海苔包装装置は、上記海苔を包装フィルムで包装するための装置であり、一定枚数(例えば、100枚)の単位で海苔供給源2から送り込まれた海苔1aの束を、海苔供給部3で1枚づつ分離して供給していく。
【0017】
1枚づつ供給された海苔1aは海苔切断部4で中央を切断された後、海苔検査部5で形状検査(穴あき、かけ等の形状不良検査)、及び異物検査が行われ、適正な海苔1aだけが下流側へと搬送されていく。続いて、包装部6にて包装フィルムへの包装、及び同フィルムのコーナーカット、センタースリットの形成、中央部切断等が行われて所定の包装形態が形成される。
その後、包装検査部で包装不良品は排除され、適正な包装品(シート状製品)1のみがシート状製品の集積装置7に搬送されていく。
【0018】
図2は、図1におけるシート状製品の集積装置7の組み込み部分を拡大して示す図である。
シート状製品の集積装置7は、第1集積部100、第2集積部200、台紙供給装置300、後述する移送装置(移送手段)、及び後述する搬出装置(搬出手段)を備えている。このシート状製品の集積装置7では、搬送手段であるコンベアにより一枚づつ搬送されてきたシート状製品1を、まず第1集積部100に送り込み、この第1集積部100で所定枚数集積してシート状製品の束10を形成するとともに、そのシート状製品束10を第2集積部200で複数段に積み重ね、搬出する構成となっている。
【0019】
この実施形態では、例えば25枚のシート状製品(海苔1aの包装品)1を集積した束10を第1集積部100で形成し、続いて、そのシート状製品束10を移送手段により第2集積部200に移送して、例えば4段に積み重ね、合計100枚のシート状製品1を搬出装置によりまとめて搬出する設定としてある。なお、第1集積部100におけるシート状製品1の集積枚数、及び第2集積部200におけるシート状製品束10の積み重ね段数は、任意に設定できることは勿論である。
【0020】
また、第2集積部200では、第1集積部100から移送されてきたシート状製品束10の境目、及び最下面と最上面に台紙20を配置し、各シート状製品束10を台紙20によって仕切るように構成してある。この台紙20は、第2集積部200の側方に設けた台紙供給装置300から供給される。
【0021】
図1に示す海苔包装装置では、海苔切断部4で切断された海苔1a,1aを包装部6で並行して包装している。そこで、それら並行して搬送されてくる包装品(シート状製品)1,1の集積を並行処理するために、シート状製品の集積装置7も2台並べて設置してある(図2参照)。
そして、各シート状製品の集積装置7で積み重ねられたシート状製品束10は、搬出装置により第2集積部200から搬出され、後工程の帯掛け部8に送られて帯8aが巻き掛けされる。
【0022】
図3は、シート状製品の集積装置7で積み重ねられ、かつ帯掛け部8で帯掛けされたシート状製品束10,…の外観を示す斜視図である。
【0023】
次に、シート状製品の集積装置7の各部構成について、図面を参照して説明する。
図4〜図6は、第1集積部100を示す図であり、図4は正面断面図、図5は図1のA−A線断面図、図6は右側面図である。まず、これらの図面を参照して第1集積部100の構成を説明する。
【0024】
第1集積部100は、図5に示すように、側板101a、101b、101c、101dで四方を囲むようにして集積空間102を形成している。一枚の側板101aの上部には、図4に示すように、シート状製品の送入口103が開口しており、搬送手段であるコンベア9により一枚づつ搬送されてきたシート状製品1が、この送入口103から集積空間102内に送り込まれる。
集積空間102の底部には、底プレート104が設けてあり、送入口103から集積空間102内に送り込まれてきたシート状製品1は、この底プレート104上に集積されていく。
【0025】
図4に示すように、コンベア9の終端近くには、第1集積部100に送り込まれるシート状製品1を計数する計数手段としてのセンサ99が設けてある。このセンサ99には、例えば反射型光電センサが用いられ、コンベア9により搬送されてきたシート状製品1を非接触にて計数している。
このセンサ99の計数結果により、第1集積部100に集積されたシート状製品1の枚数を認識することができる。
【0026】
また、この実施形態では、隣接する二枚の側板101a、101bが震動源としてのエアバイブレータ110、111に接続してあり、これら側板101a、101bとエアバイブレータ110、111とにより、集積されたシート状製品1の端部を揃える製品揃え手段を形成している。
【0027】
すなわち、エアバイブレータ110,111の駆動によって、各側板101a,101bをそれぞれ横方向へ小刻みに振動することにより、各側板101a,101bが底プレート104上に集積されたシート状製品1の端部に小刻みに接触し、集積された同製品1の端部を整列することができる。
なお、この実施形態では、隣接する二枚の側板101a、101bを振動させるようにしたが、それ以外にの側板を振動させる構成とすることもできる。
【0028】
さらに、第1集積部100は、図6に示すように、側方から集積空間102の中間高さ位置に遮蔽プレート(遮蔽部材)120を出没させる機構を備えている。ずなわち、遮蔽プレート120は、支持部材121を介してエアシリンダ122の駆動ロッド122aに連結してあり、エアシリンダ122の駆動により、リニアガイド123に沿って図6の左右方向(図4では紙面垂直方向)に移動自在となっている。
【0029】
そして、遮蔽プレート120は、エアシリンダ122の駆動により図6の右方向へ移動して、集積空間102の中間高さ位置に挿入される。なお、側板101bには、遮蔽プレート120を出没させるための窓を形成してある。
【0030】
後述するように、底プレート104上に集積されたシート状製品1が所定枚数(この実施形態では25枚)に達したとき、そのシート状製品1の束は第1集積部100から第2集積部200へと移送されて行く。しかし、シート状製品1の束が第1集積部100から取り出される間にも、コンベア9からシート状製品1が次々と送り込まれてきている。したがって、それら後から送り込まれてくるシート状製品1が、所定枚数に達したシート状製品1の束へさらに集積された場合、あらかじめ設定した集積枚数より増加してしまう。
【0031】
そこで、底プレート104上に集積されたシート状製品1が所定枚数(この実施形態では25枚)に達したとき、遮蔽プレート120を集積空間102の中間高さ位置に挿入し、図4に示すように、それ以降に送り込まれてくるシート状製品1を遮蔽プレート120で受け止めるようにしてある。
【0032】
遮蔽プレート120は、底プレート104上に集積された所定枚数のシート状製品1の束が、第1集積部100から取り出されたときに集積空間102から抜け出す。この動作に伴い、遮蔽プレート120で受け止めていたシート状製品1は、底プレート104上に落下する。
【0033】
図6に示すように、側板101dの中央下部は移送装置が進入できるように開口部105を形成してあり、また開口部105の両脇には開閉扉106が開閉自在に装着してある。開閉扉106は、常時、自重により閉じており、第1集積部100から取り出されるシート状製品1の束が接触すると、そのときの押圧力により回動してシート状製品束の移送経路を解放する。このように、常時は開閉扉106が閉じているために、既述したごとく振動する側板101aと開閉扉106とが協同して、底プレート104上に集積されたシート状製品1の端部をそろえることができる。
【0034】
図7は、移送装置を示す正面図である。
移送装置400は、第1集積部100に集積されたシート状製品1の束を把持して、第2集積部200まで移送するための装置であり、図示しないリニアガイドに沿って第1集積部100と第2集積部200(正確には、第2集積部200の後方位置)との間を移動自在となっている。
【0035】
移送装置400は、基盤401上にエアシリンダ402、固定プレート403、可動プレート404、及び駆動力伝達用のリンク機構405を備えている。可動プレート404は、基盤401に直立して設けたスライド軸406に沿って昇降自在となっており、基部に動力伝達軸407が固定してある。
【0036】
リンク機構405は、基盤401に固定した支軸408を中心に回動自在なリンクプレート409を有しており、このリンクプレート409の一端部にエアシリンダ402の駆動ロッド402aが連結されている。また、リンクプレート409の他端部には長孔409aが形成してあり、この長孔409aが動力伝達軸407と係合している。
【0037】
このような構成であるため、エアシリンダ402の駆動により、リンクプレート409が図7の反時計方向に回動すると、動力伝達軸407を介してその駆動力が可動プレート404に伝達され、可動プレート404が下降する。この下降動作によって、固定プレート403と可動プレート404との間に、シート状製品の束を把持する。
【0038】
図5に戻って、第1集積部100の底プレート104には、移送装置400の固定プレート403が進入できる切欠き部104aが形成してある。固定プレート403は、上面を底プレート104の上面より僅かに高い位置においた状態で、切欠き部104a内に進入し、底プレート104上に集積されたシート状製品1の束をすくい上げる。この動作を支障なく実現するために、固定プレート403の先端縁403aは傾斜させてある。
【0039】
このように、第1集積部100に集積されたシート状製品1の束を、固定プレート403が僅かにすくい上げることにより、可動プレート404と協同してそのシート状製品1の束を把持することが可能となる。
【0040】
図8〜図11は、第2集積部200を示す図であり、図8は正面図、図9は図8のB−B線断面図、図10は図8のC−C線断面図、図11は図8の矢視D−D線図である。
第2集積部200は、側板201に囲まれた集積空間202内に、第1集積部100から移送されてきたシート状製品の束を所定の段数だけ積み重ね、それらをまとめて搬出する機能を有している。
【0041】
図8の左右に位置する側板201の下部中央部分には、既述した移送装置400の移動経路を確保するために、図示しない開口部が形成してある。また、図8の左側に位置する側板201には、その開口部の両脇に、開閉扉203が設けてある。この開閉扉203は、第2集積部200内に移送されたシート状製品束を後述するごとく押し上げる際の側面ガイドの一部として機能する。
【0042】
開閉扉203は、常時、自重により閉じており、移送装置400によって移送されてきたシート状製品の束が接触すると、その押圧力により回動して開き、シート状製品の束を第2集積部200内に挿入できるようになっている。
【0043】
第2集積部200における集積空間202の底部には、押上げプレート210が配設してある(図8参照)。この押上げプレート210は、エアシリンダ211の駆動力により、後述する第1の中間高さ位置h1、及び第2の中間高さ位置h2まで上昇可能となっている。
押上げプレート210の待機位置(すなわち、集積空間202の底部位置)は、移送装置400によってシート状製品束(図8の10a)が移送されてくる位置よりも下方に設定してあり、移送装置400との干渉を回避している。
【0044】
第2集積部200における第1の中間高さ位置h1には、下部支え部材220が集積空間202内に出没自在となっており、また、第2の中間高さ位置h2には、上部支え部材230が集積空間202内に出没自在となっている。
【0045】
ここで、第1の中間高さ位置h1は、移送装置400によって移送され、かつ同装置400による把持力が解放されて膨らんだシート状製品束(図8の10a)の上面よりも適宜高い位置に設定してある。
【0046】
また、第2の中間高さ位置h2は、第2集積部200における集積空間202の天井部に設けた上部プレート240の下面位置h3との間に、適宜の間隔dを形成する位置に設定してある。この間隔dは、後述するように台紙20を挟んで所定の段数だけ積み重ねられたシート状製品束(図8の10c)を、圧縮して保持する空間を形成している。
【0047】
下部支え部材220は、回転軸221に複数枚(図では4枚)装着されており、回転軸221とともに回動して、集積空間202内の第1の中間高さ位置h1に下方から出没自在となっている。なお、図8では集積空間202内から退避した状態を示しており、一方、図9では集積空間202内に配置された状態を示している。
【0048】
また、上部支え部材230は、回転軸231に複数枚(図では4枚)装着されており、回転軸231とともに回動して、集積空間202内の第2の中間高さ位置h2に下方から出没自在となっている。なお、図8では集積空間202内から退避した状態を示しており、一方、図10では集積空間202内に配置された状態を示している。
【0049】
回転軸221は、側板201に設けた軸受222により回転自在に支持されている。また、回転軸231も側板201に設けた軸受232により回転自在に支持されている。
そして、これら回転軸221,231は、それぞれ図示しないリンク機構を介して別個のエアシリンダに連結されており、各々エアシリンダの駆動力をもって回動する構成となっている。
【0050】
上述した下部支え部材220及び回転軸221は、図9に示すように対向して2組設けてあり、押上げプレート210によって押し上げられてきたシート状製品束(図8の10b)を、それら一対の下部支え部材220が協同して支持する構成となっている。
【0051】
同様に、上部支え部材230及び回転軸231も、図10に示すように対向して2組設けてあり、押上げプレート210によって押し上げられてきたシート状製品束(図8の10c)を、それら一対の上部支え部材230が協同して支持する構成となっている。
【0052】
図9及び図10に示すように、上述した押上げプレート210には、適宜の箇所に切欠き部212が形成してあり、上昇動作に際し、集積空間202内に配置された下部支え部材220及び上部支え部材230を、これら切欠き部212ですり抜けるようにして、互いの干渉を回避している。
【0053】
図12及び図13は、台紙供給装置300を示す図であり、図12は同装置300の下部構成を示す正面図、図13は同装置300の平面図である。
台紙供給装置300は、台紙ホッパ301、台紙引き出しスライダ302、台紙搬送レール303を備えており、台紙ホッパ301内に多数枚の台紙20が積層してストックされている。台紙20は、厚手の紙材で四角形状に形成してある。
【0054】
台紙搬送レール303は、先端が第2集積部200の近くまで延びている。台紙引き出しススライダ302は、台紙搬送レール303と並行に設けられたガイド304に沿って、図示しないエアシリンダの駆動により図12の左右方向に往復移動する。
【0055】
台紙ホッパ301における台紙引出し方向に設けた側板301aの下端縁と、台紙搬送レール303との間には、引出し口301bが形成してあり、かつ側板301aの下端縁中央部には、引出し口301bの開口寸法を台紙一枚分に調整するための台紙ストッパ305が装着してある。
【0056】
また、台紙引き出しスライダ302には、ネイルと称する押出し駒306が装着してある。この押出し駒306は、前部上端縁部分に爪部306aが形成してあり、この爪部306aが台紙ホッパ301の最下部にストックされた一枚の台紙20に当接して引出し口301bから押し出すように、その高さが調整してある。
【0057】
押出し駒306の上面306bは、後部にいくにつれ徐々に低くなる傾斜面を形成しており、後退動作の際に台紙ホッパ301の底部を通過するとき、台紙ホッパ301内にストックされた台紙20を滑り抜けられるように工夫されている。
なお、押出し駒306は上下方向へ僅かに移動自在となっており、常時、図示しないばね部材により上方向へ付勢されている。
【0058】
このように構成された台紙供給装置300は、台紙引き出しスライダ302の前進動作(図12の左方向への移動)に伴い、押出し駒306が台紙ホッパ301の最下部にストックされた一枚の台紙20を押し出し、台紙搬送レール303に沿って第2集積部200へと搬送し、集積空間202内に供給する。
なお、第2集積部200の側板201には、台紙20を挿入するための開口部が形成されている。
【0059】
次に、図8に戻り、第2集積部200及び台紙供給装置300の作用を説明する。
まず、押上げプレート210の上面に、台紙供給装置300から台紙20が供給される。続いて、押上げプレート210が第1の中間高さ位置h1まで上昇するとともに、下部支え部材220が回動して、第1の中間高さ位置h1まで上昇してきた台紙20を保持する。
【0060】
次いで、押上げプレート210の上面に、台紙供給装置300から台紙20が供給される。続いて、図8に示すように、第1集積部100からシート状製品束10aを把持して移送してきた移送装置400が、第2集積部200の集積空間202内で、シート状製品束10aの把持力を解放し、その後さらに図示右方向に移動していく。このとき、シート状製品束10aは、図8の右側にある側板201に接触して集積空間202内に残され、移送装置400が集積空間202から退避すると同時に押上げプレート210上にある台紙20の上に落下する。
【0061】
その後、押上げプレート210が第1の中間高さ位置h1まで上昇するとともに、下部支え部材220が回動して、第1の中間高さ位置h1まで上昇してきたシート状製品束10b及び台紙20を保持する。
【0062】
次に、押上げプレート210が待機位置まで下降してから、台紙20が供給され、さらにその上面にシート状製品束10a供給されて、再び第1の中間高さ位置h1まで上昇する。このとき、下部支え部材220は回動して集積空間202から退避して、上昇してくるシート状製品束との干渉を避ける。
【0063】
下部支え部材220が集積空間202から退避するタイミングは、上昇してくるシート状製品束と干渉する直前に調整してあり、これにより下部支え部材220の退避動作に伴う、シート状製品束(先に保持していたシート状製品束10b)の落下距離を極力少なくしている。
【0064】
押上げプレート210に載置されて第1の中間高さ位置h1まで上昇するシート状製品束及び台紙20の上には、先に下部支え部材220が保持していたシート状製品束10bが積み重ねられる。これら積み重ねられたシート状製品束10bの最下面が、第1の中間高さ位置h1まできたとき、再び下部支え部材220が回動して、それら積み重ねられたシート状製品束10bを保持する。
【0065】
上記台紙20の供給動作及びシート状製品束10bの積み重ね動作を、所定の段数より一つ手前まで実行した後、次に、押上げプレート210の上面に台紙20が供給され、さらにその上面に最後のシート状製品束10a供給される。
その後、押上げプレート210が第2の中間高さ位置h2まで上昇する。このとき、下部支え部材220は回動して集積空間202から退避して、上昇してくるシート状製品束及び台紙20との干渉を避ける。
【0066】
押上げプレート210が第2の中間高さ位置h2まで上昇する過程で、すでに第1の中間高さ位置h1に保持されているシート状製品束10bが積み重ねられる。
このようにして所定の段数分積み重ねられたシート状製品束10cは、第2の中間高さ位置h2まで上昇した押上げプレート210と、上部プレート240との間で圧縮されて、シート状製品束10cの隙間に存在していた空気が抜かれる。
【0067】
その後、搬出装置500がこれら所定の段数分積み重ねられたシート状製品束10cを把持して、後工程である帯掛け部8(図1参照)へと搬出する。搬出装置500は、図8に示すように固定プレート501と可動プレート502が協同してシート状製品束10cを把持する構成となっている。
なお、図11に示すように、上部プレート240には、搬出装置500の可動プレート502を通過させるための切欠き部241が形成されている。
【0068】
上述した第2集積部200における動作をまとめると、以下のようになる。
▲1▼ 台紙20を供給
▲2▼ 第1の中間高さ位置h1まで上昇して保持
▲3▼ 台紙20を供給
▲4▼ 台紙20上にシート状製品束10aを供給
▲5▼ 第1の中間高さ位置h1まで上昇して保持
▲6▼ 上記▲4▼,▲5▼の動作を所定段数の一段前まで繰り返す
▲7▼ 台紙20を供給
▲8▼ 台紙20上にシート状製品束10aを供給
▲9▼ 第2の中間高さ位置h2まで上昇
【0069】
なお、第2集積部200の動作は、シート状製品の積み重ね形態に応じて、任意に設定することができることは勿論である。
例えば、台紙20を最上面と最下面のみに配置する場合は、次のごとく第2集積部200の動作を制御すればよい。
▲1▼ 台紙20を供給
▲2▼ 第1の中間高さ位置h1まで上昇して保持
▲3▼ シート状製品束10aを供給
▲4▼ 第1の中間高さ位置h1まで上昇して保持
▲5▼ 上記▲3▼,▲4▼の動作を所定段数の一段前まで繰り返す
▲6▼ 台紙20を供給
▲7▼ 台紙20上にシート状製品束10aを供給
▲8▼ 第2の中間高さ位置h2まで上昇
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にれば、シート状製品の集積作業と、所定枚数に集積したシート状製品をさらに複数段積み重ねてまとめる作業とを自動化することができ、省力化とともに作業能率を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施形態に係るシート状製品の集積装置が組み込まれる海苔包装装置の全体構造を示す斜視図である。
【図2】図1におけるシート状製品の集積装置の組み込み部分を拡大して示す図である。
【図3】シート状製品の集積装置で積み重ねられ、かつ帯掛け部で帯掛けされたシート状製品束の外観を示す斜視図である。
【図4】第1集積部を示す正面断面図である。
【図5】図1のA−A線断面図である。
【図6】第1集積部を示す右側面図である。
【図7】移送装置を示す正面図である。
【図8】第2集積部を示す正面図である。
【図9】図8のB−B線断面図である。
【図10】図8のC−C線断面図である。
【図11】図8の矢視D−D線図である。
【図12】台紙供給装置の下部構成を示す正面図である。
【図13】同装置の平面図である。
【図14】従来装置の概要を示す構成図である。
【符号の説明】
7:シート状製品の集積装置
100:第1集積部 200:第2集積部
300:台紙供給装置 400:移送装置
500:搬出装置
Claims (2)
- シート状製品を所定枚数集積するとともに、その集積群を更に複数段積み重ねて搬出するシート状製品の集積装置であって、
搬送手段により一枚づつ送り込まれてきたシート状製品を所定枚数集積してシート状製品束を形成する第1集積部と、この第1集積部に集積された前記シート状製品束をまとめて移送する移送手段と、この移送手段により移送されてきた前記シート状製品束を配置するとともに、所定の段数だけ該シート状製品束を積み重ねていく第2集積部と、前記所定の段数だけ積み重ねられたシート状製品束をまとめて搬出する搬出手段とを備え、
前記第2集積部は、底部に上下動自在な押上げプレートを有し、この押上げプレート上に前記移送手段によってシート状製品束を配置され、かつ第1の中間高さ位置に開閉自在な下部支え手段を備えるとともに、この下部支え手段より上方の第2の中間高さ位置に開閉自在な上部支え手段を備え、
前記押上げプレートは、前記移送手段によって配置されたシート状製品束を、前記下部支え手段により支持される高さまで押し上げる第1の上昇動作と、前記所定の段数まで積み重ねられたシート状製品束を、前記上部支え手段により支持される高さまで押し上げる第2の上昇動作とを少なくとも実行可能であり、
前記搬出手段は、前記上部支え手段に支えられた所定段数のシート状製品束をまとめて搬出することを特徴とするシート状製品の集積装置。 - 請求項1に記載したシート状製品の集積装置において、
前記第2集積部は、上部に上部プレートを有し、かつこの上部プレートと前記上部支え手段との間の間隔を、前記押上げプレートの第2の上昇動作により押し上げられてきた所定段数のシート状製品束を圧縮して支持する間隔に設定したことを特徴とするシート状製品の集積装置。
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JP2000191221A JP2000191221A (ja) | 2000-07-11 |
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ID=18500232
Family Applications (1)
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-
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