JP3778415B2 - シート状製品の集積装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、シート状に加工された海苔をはじめとする各種シート状製品を、自動的に集積して搬出するためのシート状製品の集積装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、加工された海苔は、所定枚数だけ集積され、その集積束をさらに複数段積み重ねて帯掛けした状態で、段ボールなどに収納して輸送されていく。このような包装作業における海苔の集積作業は、一般に手作業で行われることが多く、作業能率が低いという課題があった。
【0003】
そこで、特開昭51−1686号公報では、海苔の集積作業を半自動化して作業能率の向上を図った海苔計数取出機が提案されている。図18は、同公報の海苔計数取出機の概要を示している。
同図に示すように、上記従来の海苔計数取出機は、一定間隔ごとに海苔支え杆50を取り付けてなる取出コンベヤ51を備え、コンベヤ52により一枚づつ搬送されてきた海苔1を、取出コンベヤ51の右端位置で海苔支え杆50の間に供給し、その供給枚数が所定の枚数に達したとき、取出コンベヤ51を1ピッチ分移送していく。このようにして取出コンベヤ51を間欠移動させていき、取出コンベヤ51の水平移動部で直立姿勢になった所定枚数の海苔1を作業者が取り出す構成となっていた。
【0004】
また、特開平11−208968号公報では、回転部の外周面から突出する複数の支持片にシート体を投入し、このシート体が所定枚数になると、回転部が取り出し位置まで回転し、プッシャにより支持片からシート体をコンベヤ上に排出する集積装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の装置によれば、海苔を所定の枚数だけ集積して搬送することはできるが、さらに集積した海苔(シート状製品)の束を、複数段に積み重ねてまとめる作業は、作業者の手作業によらなければならない。
そこで、本発明はこれらシート状製品の集積作業と、所定枚数に集積したシート状製品をさらに複数段積み重ねてまとめる作業とを自動化して、作業能率の一層の向上を図るとともに、作業の高速化と安定性を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、シート状製品を所定枚数だけ集積するとともに、そのシート状製品の束を更に複数段積み重ねて搬出するシート状製品の集積装置であって、上方から一枚づつ送り込まれてきたシート状製品を所定の上部位置で受け止め、所定枚数集積されたシート状製品束とするとともに、該シート状製品束を支えながら下方に移送する降下手段を備えた第1集積部と、この第1集積部にて所定枚数集積されたシート状製品束をまとめて移送する移送手段と、この移送手段により移送されてきたシート状製品束を所定の段数まで積み重ねていく集積手段を備えた第2集積部と、所定の段数まで積み重ねられたシート状製品束をまとめて搬出する搬出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
このような構成とすれば、シート状製品を第1集積部で所定枚数集積し、さらに第2集積部にて所定の段数まで積み重ねることができるので、それらの作業が自動化されて作業能率の向上を図ることができる。また、第1集積部では、上方から一枚づつ送り込まれてくるシート状製品を上部位置で受け止めるので、安定した姿勢で確実にシート状製品を集積することができ、しかも集積されたシート状製品束を支えながら下方に移送していくので、その間にシート状製品束の集積状態が崩れてしまうおそれもない。
【0008】
ここで、降下手段は、シート状製品を下から支える支持部材を所定ピッチごとに複数有し、該支持部材の移動に伴い所定枚数集積されたシート状製品束を下方に移送するコンベヤによって構成することができる。このコンベヤは、例えば、所定の上部位置にある支持部材上にシート状製品が所定枚数集積されると、該支持部材を下方に間欠駆動させるとともに、次の支持部材をシート状製品を受け止める所定の上部位置に配置するものである。
【0009】
また、第1集積部の底部に底プレートを設け、コンベヤが、所定枚数集積されたシート状製品束を支持部材の間欠移動に伴い順次底プレートの上面まで移送するとともに、該シート状製品束の上方から間欠移動してくる次の支持部材によって底プレートの上面に配置されたシート状製品束を圧縮する構成とすれば、厚みが均一ではなく膨らみやすいシート状製品であっても、圧縮状態にて移送手段に安定して引き渡すことが可能となる。
【0010】
ここで、移送手段は、底プレートの上面に配置され支持部材によって圧縮されたシート状製品束と、該支持部材によってその上段に支持されたシート状製品束とをまとめて挟持し、第2集積部へ移送する構成とすることできる。これにより、二つのシート状製品束をまとめて効率的に移送することが可能となる。
【0011】
第1集積部には、移送手段によって挟持される上段側のシート状製品束を上方から押圧する押圧手段を備えることが好ましい。所定枚数集積されたシート状製品が反りなど癖によって傾くようなときには、この押圧手段によりシート状製品を上方から押圧することで、移送手段への受け渡しに際して厚みを均一化することが可能となる。
【0012】
また、第1集積部に、集積されたシート状製品束を側方から押圧して、該シート状製品束を整列させる製品揃え手段を備えれば、集積されたシート状製品束を自動的に整列させることができ、高品質の包装形態を形成することが可能となる。
【0013】
さらに、第1集積部に、一枚づつ送り込まれてきたシート状製品の先端部を位置決めする位置決め手段を備えれば、シート状製品の先端部を自動的に整列させ、高品質の包装形態を形成することが可能となる。
【0014】
さらにまた、第1集積部に、一枚づつ送り込まれてきたシート状製品の後端部に向けて上方から気体を噴射する噴射手段を備えることもできる。この噴射手段を備えることにより、シート状製品が常時下方に押し込まれるので、シート状製品の引っ掛かりを防止することができる。
【0015】
また、第1集積部へシート状製品を供給する経路に、搬送されてくるシート状製品の所定箇所を押圧して曲げぐせを付けるくせ付け手段を配設すれば、第1集積部に集積されるシート状製品の形状を規則的なものとすることができるので、安定したシート状製品の集積が可能となる。特に、くせ付け手段によってシート状製品にV字状の曲げくせを付ければ、供給されるシート状製品が腰のある形態を保持することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
この実施形態は、海苔の包装装置に組み込まれるシート状製品の集積装置を取り上げて詳細に説明していくが、本発明は海苔の供給に限らず、紙類等、各種シート状製品の自動集積作業に応用可能であることは勿論である。
【0017】
図1は、この実施形態に係るシート状製品の集積装置が組み込まれる海苔包装装置の全体構造を示す斜視図である。
近年、コンビニエンスストアー等で販売されているおにぎりは、樹脂製の包装フィルムで海苔とおにぎりとを仕切り、海苔の乾燥状態を保持する包装形態が採用されている。この種のおにぎりの包装に用いられる包装フィルムは、あらかじめ海苔を所定の形態に包装して、おにぎりのメーカーに納入される。
【0018】
図1に示す海苔包装装置は、上記海苔を包装フィルムで包装するための装置であり、一定枚数(例えば、100枚)の単位で海苔供給源2から送り込まれた海苔1aの束を、海苔供給部3で1枚づつ分離して供給していく。
【0019】
1枚づつ供給された海苔1aは海苔切断部4で中央を切断された後、海苔検査部5で形状検査(穴あき、かけ等の形状不良検査)、及び異物検査が行われ、適正な海苔1aだけが下流側へと搬送されていく。続いて、包装部6にて包装フィルムへの包装、及び同フィルムのコーナーカット、センタースリットの形成、中央部切断等が行われて所定の包装形態が形成される。
その後、包装検査部で包装不良品は排除され、適正な包装品(シート状製品)1のみがシート状製品の集積装置7に搬送されていく。
【0020】
図2は、図1におけるシート状製品の集積装置7の組み込み部分を拡大して示す図である。
シート状製品の集積装置7は、第1集積部100、第2集積部200、台紙供給装置300、後述する移送装置(移送手段)、及び後述する搬出装置(搬出手段)を備えている。このシート状製品の集積装置7では、搬送手段であるコンベヤにより一枚づつ搬送されてきたシート状製品1を、まず第1集積部100に送り込み、この第1集積部100で所定枚数集積してシート状製品の束10を形成するとともに、そのシート状製品束10を第2集積部200で複数段に積み重ね、搬出する構成となっている。
【0021】
この実施形態では、例えば20枚のシート状製品(海苔1aの包装品)1を集積した束10を第1集積部100で形成し、続いて、そのシート状製品束10を移送手段により第2集積部200に移送して、例えば5段に積み重ね、合計100枚のシート状製品1を搬出装置によりまとめて搬出する設定としてある。なお、第1集積部100におけるシート状製品1の集積枚数、及び第2集積部200におけるシート状製品束10の積み重ね段数は、任意に設定できることは勿論である。
【0022】
また、第2集積部200では、第1集積部100から移送されてきたシート状製品束10の境目、及び最下面と最上面に台紙20を配置し、各シート状製品束10を台紙20によって仕切るように構成してある。この台紙20は、第2集積部200の側方に設けた台紙供給装置300から供給される。
【0023】
図1に示す海苔包装装置では、海苔切断部4で切断された海苔1a,1aを包装部6で並行して包装している。そこで、それら並行して搬送されてくる包装品(シート状製品)1,1の集積を並行処理するために、シート状製品の集積装置7も2台並べて設置してある(図2参照)。
そして、各シート状製品の集積装置7で積み重ねられたシート状製品束10は、搬出装置により第2集積部200から搬出され、後工程の帯掛け部8に送られて帯8aが巻き掛けされる。
【0024】
図3は、シート状製品の集積装置7で積み重ねられ、かつ帯掛け部8で帯掛けされたシート状製品束10,…の外観を示す斜視図である。
【0025】
次に、シート状製品の集積装置7の各部構成について、図面を参照して説明する。
図4〜図6は、第1集積部100を示す図であり、図4は正面断面図、図5は図4のA−A線断面図、図6は右側面図である。また、図7はくせ付けローラを示す図であり、図8は製品押えガイドを示す図である。まず、これらの図面を参照して第1集積部100の構成を説明する。
【0026】
第1集積部100は、図5に示すように、側板101a、101b、101c、101dで四方を囲むようにして、第1ステージ102a、第2ステージ102b、第3ステージ102c、及び第4ステージ102dから構成される集積空間102を形成している。ここで、側板101a、101c、101dは固定板であり、側板101bは可動板である。一枚の側板101aの上部には、図4に示すように、シート状製品の送入口103が開口しており、搬送手段であるコンベヤ9により一枚づつ搬送されてきたシート状製品1が、この送入口103から集積空間102内に送り込まれる。
【0027】
集積空間102の底部には、底プレート104が設けてあり、図5に示すように、側板101dの中央下部には、後述する移送装置400の可動プレート403、404が進入できるように開口部105が形成されている。また、底プレート104の長さ方向の寸法はシート状製品1の長さ方向の寸法と略等しくなるように設定されている。
【0028】
図4に示すように、コンベヤ9の終端近くには、第1集積部100に送り込まれるシート状製品1を計数する計数手段としてのセンサ99が設けてある。このセンサ99には、例えば反射型光電センサが用いられ、コンベヤ9により搬送されてきたシート状製品1を非接触にて計数している。
このセンサ99の計数結果により、第1集積部100に集積されたシート状製品1の枚数を認識することができる。
【0029】
また、この実施形態では、図5に示すように、側板101bが駆動源としてのエアシリンダ110に接続されており、この側板101bとエアシリンダ110とにより、集積されたシート状製品1の端部を揃える製品揃え手段を形成している。
【0030】
すなわち、シート状製品1が送り込まれるときには、シート状製品1の送り込みを妨げないように、エアシリンダ110の駆動によって、側板101bが後退する。そして、シート状製品1が送り込まれた後は、エアシリンダ110の駆動によって、側板101bが前進してシート状製品1の端部に接触し、集積されたシート状製品1の端部を整列することができる。
【0031】
側板101bは、図4に示すように、第3ステージ102c及び第4ステージ102d内から集積されたシート状製品1を引き出すときに障害とならないように、第1ステージ102a及び第2ステージ102bと対応する位置に設けられている。なお、この実施形態では、側板101bを駆動させるようにしたが、それ以外の側板を駆動させる構成とすることもできる。
【0032】
また、第1集積部100は、図4に示すように、コンベヤ9により一枚づつ送り込まれてきたシート状製品1の先端を位置決めする位置決め手段としての鋸刃状ガイド120を備えている。この鋸刃状ガイド120は表面が鋸刃状に形成されており、第1ステージ102aと対応する位置の側板101dに固定されている。そして、鋸刃状ガイド120はシート状製品1が送り込まれたときに、シート状製品1の先端と接触してシート状製品1を停止させ、シート状製品1が上下方向に曲がったり不揃いになるのを防止する。
【0033】
また、この実施形態では、図4及び図5に示すように、コンベヤ9により一枚づつ送り込まれてきたシート状製品1の後端に上方から下方に向けてエアを噴射する噴射手段としてのエア吹きパイプ130が設けられている。このエア吹きパイプ130には、適所に噴射口130a、130bが形成してあり、これらの噴射口130a、130bから適当な圧力のエアを常時噴射している。第1集積部100に送り込まれてきたシート状製品1は、この噴射口130a、130bから吹き付けられるエアによって、確実に落下する。
【0034】
さらに、この実施形態では、図4及び図7に示すように、コンベヤ9により一枚づつ送り込まれてくるシート状製品1に、V字状のくせを付けるためのくせ付け手段として、くせ付けローラ140を設けている。このくせ付けローラ140は、コンベヤ9の上側プーリ99aと下側プーリ99bとの間で挟まれたシート状製品1に対して、その中央部を下方に押圧する。このくせ付けローラ140によって、シート状製品1はV字状の曲げくせが付けられて腰のある形態を保持することが可能となる。
【0035】
図4〜図6に戻って、第1集積部100は、コンベヤ9により一枚づつ送り込まれてきたシート状製品1を第1ステージ102aで受け止めて、所定枚数集積されたシート状製品1を支えながら下方に搬送するコンベヤ150、151を備えている。
コンベヤ150、151は、図6に示すように、所定枚数集積されたシート状製品1の底部を支える支持部材としての羽根150a、151aを、タイミングベルト150b、151bに所定のピッチで複数取り付けた構成を備えている。タイミングベルト150b、151bは、上下一対のタイミングプーリ150c、151cに巻き掛けられている。
【0036】
図6に示すように、第1ステージ102aに位置する羽根150a、151a上にシート状製品1が所定枚数(この実施形態では10枚)集積されると、図示しない駆動源としてのサーボモータがタイミングプーリ150c、151cを間欠駆動する。その結果、集積されたシート状製品1を安定した姿勢で、4枚の羽根150a、151aが一ピッチ分だけ同時に下降する。そして、次の羽根150a、151aが新たに第1ステージ102aに位置し、コンベヤ9から連続して送り出されてくるシート状製品1を支える。この動作が繰り返されて、羽根150a、151aが第4ステージ102dに達すると、羽根150a、151a上に集積されたシート状製品1が底プレート104上に受け渡される。
【0037】
図5に戻って、第1集積部100の底プレート104には、コンベヤ150、151の羽根150a、151aが進入できる切欠き部104aが形成されている。羽根150a、151aは、集積されたシート状製品1を底プレート104上に受け渡すと、切欠部104aを通過していく。このとき、第3ステージ102cに位置する羽根150a、151aが下降して、集積されたシート状製品1を底プレート104と羽根150a、151aとの間で挟み込み、集積されたシート状製品1を圧縮する。
【0038】
この実施形態では、羽根150a、151aの約1/3ピッチに集積されたシート状製品1を圧縮しているので、後述する移送装置400の可動プレート403、404のストロークが小さくなり、集積されたシート状製品1を容易に挟持することができる。なお、シート状製品1が膨らみにくいものである場合には、このように集積されたシート状製品1を底プレート104と羽根150a、151aとの間で挟み込む機構を省略してもよい。
【0039】
また、第1集積部100は、図8に示すように、羽根150a、151a上に集積されたシート状製品1の側端部を押圧する押圧手段としての製品押えガイド160を備えている。すなわち、製品押えガイド160は、集積されたシート状製品1が第3ステージ102cに位置するときに、支軸160aを中心として図示時計方向に回動し、集積されたシート状製品1の側端部を押圧する。
シート状製品1が海苔等を挟んでフィルム包装したものである場合には、側端部に反りぐせがついて同端部が膨らむ傾向にある。この実施形態では、集積されたシート状製品1の膨らんだ部分を製品押えガイド160が上から押えるので、後述する移送装置400の可動プレート403、404は、集積されたシート状製品1を引掛けないで掴むことができる。なお、シート状製品1が全体的に膨らむ傾向にある場合は、製品押えガイド160を側板101c側にも設けて、シート状製品1の両側端部を併せて押圧する構成とすることが好ましい。
【0040】
図9〜図11は、移送装置を示す図であり、図9は正面図、図10は平面図、図11は左側面図である。
移送装置400は、第1集積部100に集積されたシート状製品1の束を把持して、第2集積部200まで移送するための装置であり、図示しないリニアガイドに沿って第1集積部100と第2集積部200(正確には、第2集積部200の後方位置)との間を移動自在となっている。
【0041】
移送装置400は、基盤401上にエアシリンダ402、可動プレート403、可動プレート404、及び駆動力伝達用のリンク機構405、406を備えている。可動プレート403は、リンク機構405により昇降自在となっており、可動プレート404は、リンク機構406により昇降自在となっている。
【0042】
リンク機構405は、リンクプレート407、408、409から構成された平行リンク機構であり、リンクプレート407は、略L字状に形成されており、その屈曲部分が基盤401に固定した支軸410を中心に回動自在である。また、リンクプレート407の一端部には、エアシリンダ402の駆動ロッド402aがボールベアリングと片長孔を介して連結されており、リンクプレート407の他端部には、可動プレート403を固定するリンクプレート408がピンで連結されている。さらに、リンクプレート409の一端部には、基盤401に固定した支軸411が回動自在に連結され、リンクプレート407の他端部には、リンクプレート408がピンで連結されている。
【0043】
また、リンク機構406は、リンクプレート412、413、414から構成された平行リンク機構であり、リンクプレート412は、略L字状に形成されており、その屈曲部分が基盤401に固定した支軸415を中心に回動自在である。また、リンクプレート412の一端部には、エアシリンダ402の駆動ロッド402aが連結されており、リンクプレート412の他端部には、可動プレート404が固定されたリンクプレート413がピンで連結されている。さらに、リンクプレート414の一端部には、基盤401に固定した支軸416に回転自在に連結され、リンクプレート414の他端部には、リンクプレート413がピンで連結されている。
【0044】
このような構成であるために、エアシリンダ402の駆動により、リンクプレート407、409が図9の時計方向に回動すると、リンクプレート408を介してその駆動力が可動プレート403に伝達され、可動プレート403が上昇する。同時に、エアシリンダ402の駆動により、リンクプレート412、414が反時計方向に回動すると、リンクプレート413を介してその駆動力が可動プレート404に伝達され、可動プレート404が下降する。この上昇動作と下降動作とによって、可動プレート403と可動プレート404との間に、シート状製品1の束を把持する。
【0045】
また、この実施形態では、図9及び図11に示すように、可動プレート403のストロークS1と可動プレート404のストロークS2とは、約1:2の比率で設定されている。そして、可動プレート404と可動プレート403の合掌位置を、第3ステージ102cにある支持部材150a、151aの高さ位置に設定してあっる。
【0046】
そして、この実施形態では、第3ステージ102cの集積されたシート状製品1(この実施形態では10枚)と、第4ステージ102dの集積されたシート状製品1(この実施形態では10枚)とを、可動プレート404、403が支持部材150a、151aを中心にまとめて挟持し、シート状製品1の束(合計20枚)を第2集積部200まで移送する。
【0047】
このように、2つのステージに集積されたシート状製品1を同時にまとめて移送するので、第2集積部200における作業時間を確保することができる。なお、必要に応じて第4ステージ102dに集積されたシート状製品1だけを可動プレート404、403により挟持する構造としてもよい。
【0048】
図12〜図15は、第2集積部200を示す図であり、図12は正面図、図13は図12のB−B線断面図、図14は図12のC−C線断面図、図15は図12の矢視D−D線図である。
第2集積部200は、側板201に囲まれた集積空間202内に、第1集積部100から移送されてきたシート状製品の束を所定の段数だけ積み重ね、それらをまとめて搬出する機能を有している。
【0049】
図12の左右に位置する側板201の下部中央部分には、既述した移送装置400の移動経路を確保するために、図示しない開口部が形成してある。また、図12の左側に位置する側板201には、その開口部の両脇に、開閉扉203が設けてある。この開閉扉203は、第2集積部200内に移送されたシート状製品束を後述するごとく押し上げる際の側面ガイドの一部として機能する。
【0050】
開閉扉203は、常時、自重により閉じており、移送装置400によって移送されてきたシート状製品の束が接触すると、その押圧力により回動して開き、シート状製品の束を第2集積部200内に挿入できるようになっている。
【0051】
第2集積部200における集積空間202の底部には、押上げプレート210が配設してある(図12参照)。この押上げプレート210は、エアシリンダ211の駆動力により、後述する第1の中間高さ位置h1、及び第2の中間高さ位置h2まで上昇可能となっている。
押上げプレート210の待機位置(すなわち、集積空間202の底部位置)は、移送装置400によってシート状製品束(図12の10a)が移送されてくる位置よりも下方に設定してあり、移送装置400との干渉を回避している。
【0052】
第2集積部200における第1の中間高さ位置h1には、下部支え部材220が集積空間202内に出没自在となっており、また、第2の中間高さ位置h2には、上部支え部材230が集積空間202内に出没自在となっている。
【0053】
ここで、第1の中間高さ位置h1は、移送装置400によって移送され、かつ同装置400による把持力が解放されて膨らんだシート状製品束(図12の10a)の上面よりも適宜高い位置に設定してある。
【0054】
また、第2の中間高さ位置h2は、第2集積部200における集積空間202の天井部に設けた上部プレート240の下面位置h3との間に、適宜の間隔dを形成する位置に設定してある。この間隔dは、後述するように台紙20を挟んで所定の段数だけ積み重ねられたシート状製品束(図12の10c)を、圧縮して保持する空間を形成している。
【0055】
下部支え部材220は、回転軸221に複数枚(図では4枚)装着されており、回転軸221とともに回動して、集積空間202内の第1の中間高さ位置h1に下方から出没自在となっている。なお、図12では集積空間202内から退避した状態を示しており、一方、図13では集積空間202内に配置された状態を示している。
【0056】
また、上部支え部材230は、回転軸231に複数枚(図では4枚)装着されており、回転軸231とともに回動して、集積空間202内の第2の中間高さ位置h2に下方から出没自在となっている。なお、図12では集積空間202内から退避した状態を示しており、一方、図14では集積空間202内に配置された状態を示している。
【0057】
回転軸221は、側板201に設けた軸受222により回転自在に支持されている。また、回転軸231も側板201に設けた軸受232により回転自在に支持されている。
そして、これら回転軸221,231は、それぞれ図示しないリンク機構を介して別個のエアシリンダに連結されており、各々エアシリンダの駆動力をもって回動する構成となっている。
【0058】
上述した下部支え部材220及び回転軸221は、図13に示すように対向して2組設けてあり、押上げプレート210によって押し上げられてきたシート状製品束(図12の10b)を、それら一対の下部支え部材220が協同して支持する構成となっている。
【0059】
同様に、上部支え部材230及び回転軸231も、図14に示すように対向して2組設けてあり、押上げプレート210によって押し上げられてきたシート状製品束(図12の10c)を、それら一対の上部支え部材230が協同して支持する構成となっている。
【0060】
図13及び図14に示すように、上述した押上げプレート210には、適宜の箇所に切欠き部212が形成してあり、上昇動作に際し、集積空間202内に配置された下部支え部材220及び上部支え部材230を、これら切欠き部212ですり抜けるようにして、互いの干渉を回避している。
【0061】
図16及び図17は、台紙供給装置300を示す図であり、図16は同装置300の下部構成を示す正面図、図17は同装置300の平面図である。
台紙供給装置300は、台紙ホッパ301、台紙引き出しスライダ302、台紙搬送レール303を備えており、台紙ホッパ301内に多数枚の台紙20が集積してストックされている。台紙20は、厚手の紙材で四角形状に形成してある。
【0062】
台紙搬送レール303は、先端が第2集積部200の近くまで延びている。台紙引き出しススライダ302は、台紙搬送レール303と並行に設けられたガイド304に沿って、図示しないエアシリンダの駆動により図16の左右方向に往復移動する。
【0063】
台紙ホッパ301における台紙引出し方向に設けた側板301aの下端縁と、台紙搬送レール303との間には、引出し口301bが形成してあり、かつ側板301aの下端縁中央部には、引出し口301bの開口寸法を台紙一枚分に調整するための台紙ストッパ305が装着してある。
【0064】
また、台紙引き出しスライダ302には、ネイルと称する押出し駒306が装着してある。この押出し駒306は、前部上端縁部分に爪部306aが形成してあり、この爪部306aが台紙ホッパ301の最下部にストックされた一枚の台紙20に当接して引出し口301bから押し出すように、その高さが調整してある。
【0065】
押出し駒306の上面306bは、後部にいくにつれ徐々に低くなる傾斜面を形成しており、後退動作の際に台紙ホッパ301の底部を通過するとき、台紙ホッパ301内にストックされた台紙20を滑り抜けられるように工夫されている。
なお、押出し駒306は上下方向へ僅かに移動自在となっており、常時、図示しないばね部材により上方向へ付勢されている。
【0066】
このように構成された台紙供給装置300は、台紙引き出しスライダ302の前進動作(図16の左方向への移動)に伴い、押出し駒306が台紙ホッパ301の最下部にストックされた一枚の台紙20を押し出し、台紙搬送レール303に沿って第2集積部200へと搬送し、集積空間202内に供給する。
なお、第2集積部200の側板201には、台紙20を挿入するための開口部が形成されている。
【0067】
次に、図12に戻り、第2集積部200及び台紙供給装置300の作用を説明する。
まず、押上げプレート210の上面に、台紙供給装置300から台紙20が供給される。続いて、押上げプレート210が第1の中間高さ位置h1まで上昇するとともに、下部支え部材220が回動して、第1の中間高さ位置h1まで上昇してきた台紙20を保持する。
【0068】
次いで、押上げプレート210の上面に、台紙供給装置300から台紙20が供給される。続いて、図12に示すように、第1集積部100からシート状製品束10aを把持して移送してきた移送装置400が、第2集積部200の集積空間202内で、シート状製品束10aの把持力を解放し、その後さらに図示右方向に移動していく。このとき、シート状製品束10aは、図12の右側にある側板201に接触して集積空間202内に残され、移送装置400が集積空間202から退避すると同時に押上げプレート210上にある台紙20の上に落下する。
【0069】
その後、押上げプレート210が第1の中間高さ位置h1まで上昇するとともに、下部支え部材220が回動して、第1の中間高さ位置h1まで上昇してきたシート状製品束10b及び台紙20を保持する。
【0070】
次に、押上げプレート210が待機位置まで下降してから、台紙20が供給され、さらにその上面にシート状製品束10a供給されて、再び第1の中間高さ位置h1まで上昇する。このとき、下部支え部材220は回動して集積空間202から退避して、上昇してくるシート状製品束との干渉を避ける。
【0071】
下部支え部材220が集積空間202から退避するタイミングは、上昇してくるシート状製品束と干渉する直前に調整してあり、これにより下部支え部材220の退避動作に伴う、シート状製品束(先に保持していたシート状製品束10b)の落下距離を極力少なくしている。
【0072】
押上げプレート210に載置されて第1の中間高さ位置h1まで上昇するシート状製品束及び台紙20の上には、先に下部支え部材220が保持していたシート状製品束10bが積み重ねられる。これら積み重ねられたシート状製品束10bの最下面が、第1の中間高さ位置h1まできたとき、再び下部支え部材220が回動して、それら積み重ねられたシート状製品束10bを保持する。
【0073】
上記台紙20の供給動作及びシート状製品束10bの積み重ね動作を、所定の段数より一つ手前まで実行した後、次に、押上げプレート210の上面に台紙20が供給され、さらにその上面に最後のシート状製品束10a供給される。
その後、押上げプレート210が第2の中間高さ位置h2まで上昇する。このとき、下部支え部材220は回動して集積空間202から退避して、上昇してくるシート状製品束及び台紙20との干渉を避ける。
【0074】
押上げプレート210が第2の中間高さ位置h2まで上昇する過程で、すでに第1の中間高さ位置h1に保持されているシート状製品束10bが積み重ねられる。
このようにして所定の段数分積み重ねられたシート状製品束10cは、第2の中間高さ位置h2まで上昇した押上げプレート210と、上部プレート240との間で圧縮されて、シート状製品束10cの隙間に存在していた空気が抜かれる。
【0075】
その後、搬出装置500がこれら所定の段数分積み重ねられたシート状製品束10cを把持して、後工程である帯掛け部8(図1参照)へと搬出する。搬出装置500は、図12に示すように固定プレート501と可動プレート502が協同してシート状製品束10cを把持する構成となっている。
なお、図15に示すように、上部プレート240には、搬出装置500の可動プレート502を通過させるための切欠き部241が形成されている。
【0076】
上述した第2集積部200における動作をまとめると、以下のようになる。
▲1▼ 台紙20を供給
▲2▼ 第1の中間高さ位置h1まで上昇して保持
▲3▼ 台紙20を供給
▲4▼ 台紙20上にシート状製品束10aを供給
▲5▼ 第1の中間高さ位置h1まで上昇して保持
▲6▼ 上記▲4▼,▲5▼の動作を所定段数の一段前まで繰り返す
▲7▼ 台紙20を供給
▲8▼ 台紙20上にシート状製品束10aを供給
▲9▼ 第2の中間高さ位置h2まで上昇
【0077】
なお、第2集積部200の動作は、シート状製品の積み重ね形態に応じて、任意に設定することができることは勿論である。
例えば、台紙20を最上面と最下面のみに配置する場合は、次のごとく第2集積部200の動作を制御すればよい。
▲1▼ 台紙20を供給
▲2▼ 第1の中間高さ位置h1まで上昇して保持
▲3▼ シート状製品束10aを供給
▲4▼ 第1の中間高さ位置h1まで上昇して保持
▲5▼ 上記▲3▼,▲4▼の動作を所定段数の一段前まで繰り返す
▲6▼ 台紙20を供給
▲7▼ 台紙20上にシート状製品束10aを供給
▲8▼ 第2の中間高さ位置h2まで上昇
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にれば、シート状製品の集積作業と、所定枚数に集積したシート状製品をさらに複数段積み重ねてまとめる作業とを自動化することができ、省力化とともに作業能率を一層向上させ、作業の高速化と安定性を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施形態に係るシート状製品の集積装置が組み込まれる海苔包装装置の全体構造を示す斜視図である。
【図2】図1におけるシート状製品の集積装置の組み込み部分を拡大して示す図である。
【図3】シート状製品の集積装置で積み重ねられ、かつ帯掛け部で帯掛けされたシート状製品束の外観を示す斜視図である。
【図4】第1集積部を示す正面断面図である。
【図5】図1のA−A線断面図である。
【図6】第1集積部を示す右側面図である。
【図7】くせ付けローラを示す図である。
【図8】製品押えガイドを示す図である。
【図9】移送装置を示す正面図である。
【図10】移送装置を示す平面図である。
【図11】移送装置を示す左側面図である。
【図12】第2集積部を示す正面図である。
【図13】図12のB−B線断面図である。
【図14】図12のC−C線断面図である。
【図15】図12の矢視D−D線図である。
【図16】台紙供給装置の下部構成を示す正面図である。
【図17】同装置の平面図である。
【図18】従来装置の概要を示す構成図である。
【符号の説明】
7:シート状製品の集積装置
100:第1集積部 200:第2集積部
300:台紙供給装置 400:移送装置
500:搬出装置
Claims (8)
- シート状製品を所定枚数だけ集積するとともに、そのシート状製品の束を更に複数段積み重ねて搬出するシート状製品の集積装置であって、
上方から一枚づつ送り込まれてきたシート状製品を所定の上部位置で受け止め、所定枚数集積されたシート状製品束とするとともに、シート状製品を下から支える支持部材を所定ピッチごとに複数有し、該支持部材の移動に伴い所定枚数集積されたシート状製品束を下方に移送するコンベヤによって、該シート状製品束を支えながら下方に移送する降下手段を、備えた第1集積部と、
この第1集積部にて所定枚数集積された前記シート状製品束をまとめて移送する移送手段と、
この移送手段により移送されてきた前記シート状製品束を所定の段数まで積み重ねていく集積手段を備えた第2集積部と、
前記所定の段数まで積み重ねられたシート状製品束をまとめて搬出する搬出手段とを備え、
更に、前記第1集積部は、底部に底プレートを有し、
前記コンベヤは、所定枚数集積されたシート状製品束を支持部材の間欠移動に伴い順次底プレートの上面まで移送するとともに、該シート状製品束の上方から間欠移動してくる次の支持部材によって底プレートの上面に配置されたシート状製品束を圧縮することを特徴とするシート状製品の集積装置。 - 請求項1に記載したシート状製品の集積装置において、
前記コンベヤは、所定の上部位置にある支持部材上にシート状製品が所定枚数集積されると、該支持部材を下方に間欠駆動させるとともに、次の支持部材をシート状製品を受け止める所定の上部位置に配置することを特徴とするシート状製品の集積装置。 - 請求項1又は2に記載したシート状製品の集積装置において、
前記移送手段は、底プレートの上面に配置され支持部材によって圧縮されたシート状製品束と、該支持部材によってその上段に支持されたシート状製品束とをまとめて挟持し、前記第2集積部へ移送すること特徴とするシート状製品の集積装置。 - 請求項3に記載したシート状製品の集積装置において、
前記第1集積部に、前記移送手段によって挟持される上段側のシート状製品束を上方から押圧する押圧手段を備えたことを特徴とするシート状製品の集積装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載したシート状製品の集積装置において、
前記第1集積部に、集積されたシート状製品束を側方から押圧して、該シート状製品束を整列させる製品揃え手段を備えたことを特徴とするシート状製品の集積装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載したシート状製品の集積装置において、
前記第1集積部に、一枚づつ送り込まれてきたシート状製品の先端部を位置決めする位置決め手段を備えたことを特徴とするシート状製品の集積装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載したシート状製品の集積装置において、
前記第1集積部に、一枚づつ送り込まれてきたシート状製品の後端部に向けて上方から気体を噴射する噴射手段を備えたことを特徴とするシート状製品の集積装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載したシート状製品の集積装置において、
前記第1集積部へシート状製品を供給する経路に、搬送されてくるシート状製品の所定箇所を押圧して曲げぐせを付けるくせ付け手段を配設したことを特徴とするシート状製品の集積装置。
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