JP3772255B2 - 建築ゴム部材用シリコーンゴム組成物 - Google Patents

建築ゴム部材用シリコーンゴム組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用シーリング材、コーティング材、ガスケット等の建築用ゴム部材に使用されるシリコーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
各種建造物におけるコンクリート、サッシなどのジョイント部、ガラス回りなどは、現在、合成ゴムなどのシーリング材で充填施工する方法が一般的であり、このシーリング材としては、シリコーン系、ポリサルファイド系、ポリウレタン系、アクリル系、SBR系、ブチル系など、各種のものが知られているが、接着性、耐熱耐候性、耐久性という面からは縮合硬化型のシリコーン系シーリング材が広く使用されている。また、固形ガスケットにおいては過酸化物加硫型シリコーン系のガスケットが使用されることが多い。更に近年では、過酸化物加硫型シリコーン系のガスケット上に紫外線硬化型のシリコーン系コーティング材をオーバーコートする手法や、ガラス上に型枠を設置して白金付加加硫型シリコーンゴム組成物を注型、硬化、接着させ、ガラス一体型ガスケットを作製する手法も提案されている。
【0003】
しかし、従来より外壁目地に使用されているシリコーン系のシーリング材、ガスケットには目地周辺に汚れが広がるという問題が発生している。この現象は建物の立地条件(外部環境、方位)、目地設計(形状、接着体)等に大きく依存し、一般に建物周辺の大気汚染度、降雨の流れ具合、降雨後の乾燥度と著しく相関があることが判明している。この対策として、落とし目地や孫目地等の降雨が直接目地に触れないような目地への設計変更、硬化後のシーラントもしくはガスケットの表面に塗布剤による障壁を作り、汚染を防止する方法等があるが、前者は設計仕様の変更を伴うため建物の意匠上の問題が残り、後者は塗布という工程の増加が総合工賃のアップにつながるため一般的なものとはなっていない。
【0004】
本発明者らは、上記の問題を解決するため、酸化チタン、酸化亜鉛等の光触媒活性を有する粒子が分散、含有されたシリコーンゴム組成物の硬化物によりシーリング材、コーティング材、ガスケットなどの建築用ゴム部材を製造した場合、これに紫外線が照射されることで表面が改質されて親水化され、非汚染性が付与されることを先に提案している(特開平9−227779号公報)。この方法によって従来のシリコーンシーラントに比して汚染性は大幅に改良されたものの、流通にあたっての保存上の問題、また更なる長期に渡っての非汚染性の向上が求められている。
【0005】
本発明は、上記事情を改善するためになされたもので、非汚染性および保存性に優れた建築ゴム部材用シリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、酸化チタン、酸化亜鉛等の光触媒活性を有する粒子が分散、含有されたシリコーンゴム組成物において、該光触媒活性を有する粒子を屋外暴露における紫外線照射下で該光触媒活性によって容易に劣化され得る化合物で表面処理することにより、光触媒活性粒子の活性を損なわずに水分を容易に除去することができ、これにより保存性が向上することを知見した。
【0007】
更に、上記表面処理を行う際に、比表面積50m2/g以上の表面無処理の煙霧質シリカを、光触媒活性を有する粒子と共に表面処理すること、あるいは表面処理が施されていないDOP吸油量20ml/100g以上の吸油性充填剤を用いることにより、特段の非汚染性向上を達成し得ることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】
従って、本発明は、光触媒活性を有する粒子が分散、含有された建築ゴム部材用シリコーンゴム組成物において、該光触媒活性を有する粒子が、ポリエーテル、シラン変性ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、アクリルオリゴマー及びポリマー、エポキシオリゴマー及びポリマー、フェノールオリゴマー及びポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニルオリゴマー及びポリマー、ロジン酸、パラフィン、イソパラフィンから選ばれる屋外暴露における紫外線照射下で該光触媒活性によって容易に劣化され得る化合物で表面処理が施されていることを特徴とする建築ゴム部材用シリコーンゴム組成物を提供する。
【0009】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明にかかるシリコーンゴム組成物は、ジオルガノポリシロキサンを主成分(ベースポリマー)とするものであるが、その硬化方式は特に制限されず、例えば、従来公知の有機過酸化物により加硫する組成物、縮合型硬化性組成物、白金付加加硫型組成物、放射線硬化型組成物等が挙げられる。
【0010】
ここで使用されるジオルガノポリシロキサンとしては、平均組成式RaSiO(4-a)/2で示されるものが好ましい。このRは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルブチル基、オクチル基などのアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基などのシクロアルキル基、ビニル基、ヘキセニル基、アリル基などのアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ジフェニル基などのアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基などのアラルキル基、あるいはこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換した基、更にはアミノ基、エーテル基(−O−)、カルボニル基(−CO−)、カルボキシル基(−COOH)、スルフォニル基(−SO2−)などで置換された又は含有する基、例えばクロロメチル基、トリフロロプロピル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基などから選択される同一又は異種の非置換又は置換の好ましくは炭素数1〜12、特に1〜10の一価炭化水素基であり、aは1.90〜2.05である。
【0011】
この組成物が縮合硬化型の場合には、シリコーンゴム組成物のベースポリマーは分子鎖両末端が水酸基又はオルガノオキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンとされるが、良好なゴム物性を示し、機械強度の優れた硬化物を与える組成物とするには、25℃における粘度が25cs以上、好ましくは100〜1,000,000csのオルガノポリシロキサンを用いることが好ましい。また、このオルガノポリシロキサンの架橋剤としては、加水分解性の基を1分子中に2個以上有するシランあるいはシロキサン化合物が使用されるものである。この場合、その加水分解性の基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基などのケトオキシム基、アセトキシ基などのアシルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基などのアルケニルオキシ基、N−ブチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基などのアミノ基、N−メチルアセトアミド基などのアミド基などが挙げられる。なお、この架橋剤の配合量は、上記両末端水酸基(又はオルガノオキシ基)封鎖オルガノポリシロキサン100部(重量部、以下同様)に対し、2〜50部、特に5〜20部とすることが好ましい。
【0012】
この縮合硬化型シリコーンゴム組成物には、通常、硬化触媒が使用され、これにはジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート等のアルキル錫エステル化合物、テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルト、アルコキシアルミニウム化合物等の有機金属化合物、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン、ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物及びその塩、ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩、ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシラン又はシロキサン等が例示されるが、これらはその1種に限定されず、2種もしくはそれ以上の混合物として使用してもよい。なお、これら硬化触媒の配合量は、上記オルガノポリシロキサン100部に対して0〜10部、特に0.01〜5部が好ましい。
【0013】
また、本発明のシリコーンゴム組成物が付加加硫型シリコーンゴム組成物である場合、ベースポリマーとして使用されるオルガノポリシロキサンとしては、分子鎖末端及び/又は分子鎖中にアルケニル基を少なくとも2個有するものが使用される。その25℃の粘度は100〜10,000,000csであることが好ましい。架橋剤としては、1分子中にSiH基を少なくとも2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いる。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、公知のものを使用することができるが、25℃の粘度が300cs以下であるものが好ましい。その使用量は、主成分のオルガノポリシロキサンのアルケニル基1モル当りSiH基が0.3〜10モル、特に0.5〜5モルとすることが好ましい。この組成物には、更に硬化触媒を触媒量添加することができる。この付加反応触媒としては公知のものでよく、第VIII族の金属又はその化合物、特には白金化合物が好適に用いられる。この白金化合物としては、塩化白金酸、白金とオレフィン等との錯体などを挙げることができる。
【0014】
上記シリコーンゴム組成物が過酸化物加硫型シリコーンゴム組成物である場合、ベースポリマーとして使用されるオルガノポリシロキサンとしては、25℃における粘度が100,000〜10,000,000csで分子鎖末端及び/又は分子鎖中にビニル基を有するものが好ましく、その硬化触媒としては、有機過酸化物が使用される。有機過酸化物の例としては、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のアルキル系有機過酸化物、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイド等のアシル系有機過酸化物が好適な化合物として用いられる。その配合量はオルガノポリシロキサン100部に対して0.1〜10部、特に0.2〜5部が好ましい。
【0015】
更に、シリコーンゴム組成物が放射線硬化型シリコーンゴム組成物である場合、ベースポリマーとして使用されるオルガノポリシロキサンとしては、分子鎖末端及び/又は分子鎖中にビニル基、アリル基、アルケニルオキシ基、アクリル基、メタクリル基等の脂肪族不飽和基、メルカプト基、エポキシ基、ヒドロシリル基などを有するものが用いられる。また、反応開始剤としては、当業界でよく知られているアセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、4−アリルアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メトキシベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−クロロ−4’−ベンジルベンゾフェノン、3−クロロキサントール、3,9−ジクロロキサントール、3−クロロ−8−ノニルキサントール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、ベンジルメトキシケタール、2−クロロチオキサントール等が挙げられる。その配合量は、オルガノポリシロキサン100部に対して0.1〜20部、特に0.5〜10部であることが好ましい。
【0016】
本発明のシリコーンゴム組成物には、光触媒活性を有する粒子を配合する。
本発明において、光触媒活性を有する粒子は、被膜の表面に存在し、表面を疎水性にしている有機基を分解することのできる程度の高い光触媒活性を有するものが使用される。
【0017】
この光触媒活性を有する粒子は、光触媒として高い活性を有するものであれば、いずれの光触媒体でもよい。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化第二鉄、三酸化タングステン、三酸化二ビスマス、チタン酸ストロンチウム等が特定波長以下の光が照射されると価電子帯の電子が伝導体に励起され、伝導電子と正孔を生成し得る光触媒として挙げられるが、中でも酸化チタン及び酸化亜鉛が好ましく、特に化学的に安定であり、安価であることを考慮すると光触媒用酸化チタンが好ましい。酸化チタンの粒子型は問わないが、特に化学的に安定であり、安価であるアナターゼ型酸化チタンがより好ましい。また、酸化チタンの光触媒活性は、粒子の平均粒径が小さいほど高く、粒径0.1μm以下、特に20nm以下のものを使用するのがよい。ここで、平均粒径とは、粒子の粉末X線回折した時の結晶の最大ピークの積分幅からScherrer式により求められる値である。酸化チタン粒子は分散媒に分散したゾルのほか、水、溶剤を含有したペーストあるいは粉体を使用することができる。ゾルの分散媒としては水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類が好ましい。
【0018】
なお、ここでいう光触媒用酸化チタンとは、禁制帯幅以上のエネルギーを持つ光子を照射すると、電子と正孔が生成する性質を有する程度の連続周期性を有する単位格子からなる酸化チタン又はその集合体であり、その結晶系は上述したようにアナターゼ型、ルチル型、ブッカイト型等いずれのものでも良い。また、上記性質を有する限りにおいて、酸化チタンにチタン以外の金属が接触、固溶していても良い。ここで電子と正孔が生成する性質を有する程度の連続周期性は、少なくとも粉末X線回析において50KV−300mAの条件で結晶の最強ピークが観察される程度以上であれば十分である。
【0019】
この酸化チタンの生成する電子又は正孔が、シリコーン硬化物の表面に作用し、表面が親水化される。なお、これは表面の有機基の一部が正孔と水酸基との反応で生成する水酸ラジカルや、電子と酸素との反応で生成するスーパーオキサイドイオン等の活性酸素種と反応し、水酸基を表面に形成するためと思われる。しかし、この反応は、本研究の長期耐光試験の結果、少なくとも太陽光レベルの紫外線照射では表面層でしか生じず、シリコーンゴムの内部までは生じないことがラマン分光等で確認されたものである。
【0020】
このような光触媒用酸化チタンは、例えば硫酸チタニル、塩化チタニル、チタンアルコキシド等のチタン化合物を加熱加水分解、アルカリ添加により中和、気相酸化、及びそれを焼成あるいは水熱処理する等、特開平7−171408号公報に記載されているような公知の方法で得られる。
【0021】
上記光触媒活性を有する粒子の添加量は、上記したシリコーンゴム組成物中のオルガノポリシロキサン成分100部に対して2〜100部、特に5〜40部、中でも10〜30部の量で使用することが好ましい。2部未満では硬化物の表面に与えられる非汚染性が不十分となる場合があり、100部を超えると非汚染性(親水性)が低下する傾向にあり、またこの硬化物からなる建築用ゴム部材(シーリング材、コーティング材、ガスケットなど)が弾性を示さなくなり、シール性が低下するおそれがある。
【0022】
また、光触媒活性を有する粒子の含水量は、1重量%以下であることが好ましい。即ち、含水量が1重量%より多くなると、組成物の保存性が低下する場合がある。またシーリング材、コーティング材、ガスケット等の建築用ゴム部材に適用する場合、光触媒活性を有する粒子を含有させる工程において、含水量が1重量%より大きくなると、この工程中でシリコーンゴム組成物が増粘や発泡を起こしやすく、硬化時においても発泡の問題を生じる場合があり、組成物のシール性の低下につながるおそれがある。
【0023】
上述したように、光触媒活性粒子の含水量を1重量%以下に低減するために、含水量を低減する方法としては、粒子そのものを加熱又は減圧して水分を除去する方法、組成物に配合した後又は配合中に加熱・減圧処理を行う方法などが挙げられるが、前者の方法は、湿分硬化性樹脂においてはその保存性における効果が不十分となる上に、コスト上昇、また性能低下にもつながり、後者の方法は、オルガノポリシロキサン中で処理を行うために、粒子表面がシロキサンで覆われて光触媒活性が低下するという現象を呈する。
【0024】
そこで、本発明における光触媒活性粒子の水分の除去、吸湿防止方法としては、光触媒活性粒子に、光触媒活性によって容易に劣化され得る化合物を配合して加熱・減圧処理することにより該光触媒活性粒子を表面処理し得、これにより水分を除去するものである。ここで、上記光触媒活性粒子を表面処理する光触媒活性によって容易に劣化され得る化合物として、室温で液状又は融点(軟化点)を有し、加熱処理時(通常200℃以下)に液状となる化合物であって、光触媒活性により容易に劣化され得るものであれば特に制限されないが、室温で液状のものは沸点を有していても持たなくてもよいが、沸点を持つものは、沸点が常圧で150℃以上のものが好ましい。融点(軟化点)を持つものは、融点(軟化点)が200℃以下、特に50〜180℃であるものが好ましい。
【0025】
上記光触媒活性によって容易に劣化され得る化合物としては、ポリエーテル、シラン変性ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、アクリル、エポキシ、フェノール、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の有機オリゴマー、ポリマー化合物及びそれらの混合物、ロジン酸、パラフィン等のワックス状有機化合物、イソパラフィンに代表される飽和炭化水素化合物、不飽和基含有炭化水素化合物等の高沸点有機化合物等が例示される。これらの中で特にポリエーテル、シラン変性ポリエーテル、イソパラフィンが好ましい。
【0026】
また、上記光触媒活性によって容易に劣化され得る化合物の配合量としては、光触媒活性粒子100部に対し1〜500部、特に5〜200部、中でも10〜100部とすることが好ましい。この方法によって水分を除去することにより、光触媒活性を維持したまま、或いはより一層の光触媒活性効果を発現しながら、問題となっていた保存性の改良、発泡の防止が達成できる。
【0027】
また、加熱・減圧処理を行う際に、上記光触媒活性を有する粒子と、比表面積が50m2/g以上、好ましくは100m2/g以上の表面無処理の煙霧質シリカとを同時に処理することで、更に汚染性の改良を行うことが可能となる。この場合、上記表面無処理の煙霧質シリカの使用量としては、光触媒活性粒子100部に対し0.1〜100部、特に0.5〜20部、中でも1〜10部とすることが好適である。
【0028】
上記光触媒活性によって容易に劣化され得る化合物で光触媒活性を有する粒子を表面処理する方法としては、光触媒活性粒子と表面処理剤を室温で加熱混合すればよく、具体的にはこれら成分を万能混合機を用いて撹拌下に減圧加熱混合する方法、2軸連続混練機、スラッシャー、コロイドミル等を用いて減圧加熱混合する方法等のポリマーと粉体を加熱混合する既知の方法などを採用し得る。
【0029】
なお、本発明のシリコーンゴム組成物には、上記光触媒活性粒子以外に補強等の目的で他の1種以上の充填剤を用いることは任意である。通常このようなシリコーンゴム組成物に使用される充填剤としては、例えば、焼成煙霧質シリカ、沈降性シリカ、石英粉末、炭素粉末、タルク、ゼオライト及びベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維及び有機繊維などの繊維質充填剤、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化マグネシウム、セライト等の塩基性充填剤等が例示される。これらの充填剤のうち、表面処理の施されていないDOP吸油量20ml/100g以上、好ましくは50ml/100g以上の吸油性充填剤が、光触媒活性を有する粒子と併せて用いることによって非汚染性の更なる向上をもたらすことができるために好ましい。このような充填剤としては、炭酸カルシウム、ゼオライト等が特に好適な充填剤として挙げられる。上記光触媒活性粒子以外の充填剤の配合量は、特に限定されるものではないが、オルガノポリシロキサン成分100部に対して1〜500部とすることが好ましい。
【0030】
更に、本発明のシリコーンゴム組成物には、保存性及び非汚染性を阻害しない範囲において種々の化合物を添加することは任意であり、例えばポリエチレングリコール又はその誘導体からなるチクソトロピー性付与剤、ベンガラ及び酸化セリウムなどの耐熱性向上剤、耐寒性向上剤、脱水剤、防錆剤、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどの接着性向上剤、トリオルガノシロキシ単位及びSiO2単位及び/又はモノオルガノシロキシ単位よりなる網状ポリシロキサンなどの液状補強剤などを必要に応じてその所定量を添加することができる。
【0031】
また、非汚染性向上の目的で、従来から使用されている光硬化性物質(例えばアクリル基等の不飽和基含有オリゴマー及びポリマーなど)、光崩壊性物質(例えば桐油、亜麻仁油など)等を本発明の目的を損なわない範囲で更に添加することは差し支えない。
【0032】
本発明の建築ゴム部材用シリコーンゴム組成物は、上記成分の所定量を常法に準じて混合することにより得ることができる。
【0033】
本発明の建築ゴム部材用シリコーンゴム組成物は、上記シリコーンゴム組成物を硬化することにより、シーリング材、コーティング材、ガスケットなどの建築用ゴム部材として使用されるが、上記シリコーンゴム組成物の成形硬化方法、硬化条件などは、組成物の種類に応じた公知の方法、条件を採用することができる。この場合、上記組成物を硬化して得られた建築用ゴム部材は、紫外線を照射すると表面が親水化されるが、この紫外線照射は大気中の紫外線や蛍光灯の紫外線等によってもよく、また紫外線ランプ等の紫外線発生装置を使用することができ、合計照射量が1J/cm2以上、特に2J/cm2以上の紫外線照射量であることが好ましい。
【0034】
【発明の効果】
本発明の建築ゴム部材用シリコーンゴム組成物は、保存性に優れ、またこの硬化物からなる建築用ゴム部材は、紫外線の照射によりその硬化物表面が親水化され、非汚染性に優れ、しかもシール性が良好であり、このためコーティング、目地に充填施工、もしくは固形ガスケットとして使用した場合、建物、目地、及び目地周辺の汚染を起こさず、また耐候性に優れるものである。
【0035】
【実施例】
次に、本発明の実施例、比較例を挙げるが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、粘度は25℃での測定値を示したものである。
【0036】
[実施例1]
含水量0.1重量%の光触媒用酸化チタン(石原産業製、タイベークST−01)20重量部とポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(日本油脂株式会社製、ユニルーブC)5重量部を万能混合機で100℃にて2時間混合して表面処理を行った。更に分子鎖両末端が水酸基で封鎖された粘度が5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100重量部、表面をヘキサメチルジシラザンで処理した比表面積200m2/gの煙霧質シリカ10重量部、ビニルトリブタノキシムシラン10重量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部を加え、減圧下で混練してペースト状の試料1を作製した。
【0037】
[実施例2]
実施例1のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテルに代えて、両末端がジイソプロぺノキシメチルシリルプロピレン基で封鎖された粘度が4,000mPa・sのポリオキシプロピレンエーテルを使用してペースト状の試料2を作製した。
【0038】
[実施例3]
実施例1のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテルに代えて、粘度が1,700mPa・sの側鎖にポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル基を有するポリシロキサンを使用してペースト状の試料3を作製した。
【0039】
[実施例4]
実施例1のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテルに代えて、イソパラフィン(エクソン化学製、エクソール130)を使用してペースト状の試料4を作製した。
【0040】
[実施例5]
含水量0.1重量%の光触媒用酸化チタン(石原産業製、タイベークST−01)20重量部とポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(日本油脂株式会社製、ユニルーブC)5重量部、比表面積200m2/gの表面無処理の煙霧質シリカ(日本アエロジル株式会社製、エロジル200)1重量部を万能混合機で100℃にて2時間混合して表面処理を行った。更に分子鎖両末端が水酸基で封鎖された粘度が5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100重量部、表面をヘキサメチルジシラザンで処理した比表面積200m2/gの煙霧質シリカ10重量部、ビニルトリブタノキシムシラン10重量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部を加え、減圧下で混練してペースト状の試料5を作製した。
【0041】
[実施例6]
含水量0.1重量%の光触媒用酸化チタン(石原産業製、タイベークST−01)20重量部と両末端がジイソプロペノキシメチルシリルプロピレン基で封鎖された粘度が4,000mPa・sのポリオキシプロピレンエーテル5重量部を万能混合機で100℃にて2時間混合して表面処理を行った。更に分子鎖両末端が水酸基で封鎖された粘度が5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100重量部、表面無処理のDOP吸油量31ml/100gのコロイダル炭酸カルシウム50重量部、ビニルトリブタノキシムシラン10重量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部を加え、減圧下で混練してペースト状の試料6を作製した。
【0042】
[比較例1]
含水量0.1重量%の光触媒用酸化チタン(石原産業製、タイベークST−01)20重量部と分子鎖両末端が水酸基で封鎖された粘度が5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100重量部、表面をヘキサメチルジシラザンで処理した比表面積200m2/gの煙霧質シリカ10重量部、ビニルトリブタノキシムシラン10重量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部を加え、減圧下で混練してペースト状の試料7を作製した。
【0043】
[比較例2]
含水量0.1重量%の光触媒用酸化チタン(石原産業製、タイベークST−01)20重量部と両末端にトリメチルシロキシ基を有する粘度が100mPa・sのジメチルポリシロキサン(信越化学工業製、KF96−100)5重量部を万能混合機で100℃にて2時間混合して表面処理を行った。更に分子鎖両末端が水酸基で封鎖された粘度が5,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100重量部、表面をヘキサメチルジシラザンで処理した比表面積200m2/gの煙霧質シリカ10重量部、ビニルトリブタノキシムシラン10重量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部を加え、減圧下で混練してペースト状の試料8を作製した。
【0044】
これらのオルガノポリシロキサン組成物を白ガラス板上に30×30×2mm厚に塗布し、20℃、55%RHの雰囲気下に7日間放置して、ゴム弾性体とし、これを2年間屋外暴露したところ、表1に示した結果が得られた。
【0045】
【表1】
Figure 0003772255
○:汚染なし ×:汚染あり
【0046】
[実施例7]
含水量0.1重量%の光触媒用酸化チタン(石原産業製、タイベークST−01)30重量部とポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(日本油脂株式会社製、ユニルーブC)5重量部を万能混合機で100℃にて2時間混合して表面処理を行った。更に分子鎖両末端がビニル基で封鎖された粘度が3,000csのジメチルポリシロキサン97.0重量部、粘度が20csのSiH基含有ジメチルポリシロキサン3.0重量部、塩化白金酸のイソプロパノール溶液 白金量で全シロキサンに対して50ppmとなる量を混合して液状の試料9を作製した。これを20℃で24時間硬化させ、50×30×210mmのガスケットを得た。
【0047】
[実施例8]
含水量0.1重量%の光触媒用酸化チタン(石原産業製、タイベークST−01)30重量部とポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(日本油脂株式会社製、ユニルーブC)5重量部を万能混合機で100℃にて2時間混合して表面処理を行った。更に分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖された粘度が100,000csのジメチルシロキサン単位94.5モル%、メチルビニルシロキサン単位0.5モル%、ジフェニルシロキサン単位5モル%のポリシロキサン100.0重量部、ジクミルパーオキサイド0.5重量部を混合して液状の試料10を作製した。これを180℃で10分間プレス成形し、50×30×210mmのガスケットを得た。
【0048】
[実施例9]
含水量0.1重量%の光触媒用酸化チタン(石原産業製、タイベークST−01)30重量部とポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(日本油脂株式会社製、ユニルーブC)5重量部を万能混合機で100℃にて2時間混合して表面処理を行った。更に分子鎖両末端がビス(アクリロキシメチルジメチルシロキシ)メチルシリル基で封鎖された粘度が3,000csのジメチルシロキサン100.0重量部、ジエトキシアセトフェノン3.0重量部を混合して液状の試料11を作製した。これを高圧水銀灯(80W/cm)1灯、距離10cm、コンベアスピード1m/minで3回照射し、50×30×210mmのガスケットを得た。
【0049】
これらの硬化物を30×30×1mm厚として白ガラス板上にボルトで固定し、2年間屋外暴露したところ、表2に示した結果が得られた。
【0050】
【表2】
Figure 0003772255
○:汚染なし ×:汚染あり
【0051】
[実施例10]
含水量0.1重量%の光触媒用酸化チタン(石原産業製、タイベークST−01)20重量部とポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(日本油脂株式会社製、ユニルーブC)5重量部を万能混合機で100℃にて2時間混合して表面処理を行った。更に分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖された粘度が8,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100重量部、表面をヘキサメチルジシラザンで処理した比表面積200m2/gの煙霧質シリカ10重量部、メチルトリメトキシシラン6重量部、ジオクチルスズジラウレート0.2重量部、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン1重量部を加え、減圧下で混練してペースト状の試料12を作製した。
【0052】
[実施例11]
含水量0.1重量%の光触媒用酸化チタン(石原産業製、タイベークST−01)20重量部とポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(日本油脂株式会社製、ユニルーブC)5重量部を万能混合機で100℃にて2時間混合して表面処理を行った。更に分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、側鎖に10モル%のビニル基を有する粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100重量部、表面をジメチルジクロロシランで処理した比表面積120m2/gの煙霧質シリカ10重量部、メチルトリブタノキシムシラン10重量部、ジオクチルスズジラウレート0.2重量部、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン1重量部を加え、減圧下で混練してペースト状の試料13を作製した。
【0053】
[実施例12]
含水量0.1重量%の光触媒用酸化チタン(石原産業製、タイベークST−01)20重量部とポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル(日本油脂株式会社製、ユニルーブC)5重量部を万能混合機で100℃にて2時間混合して表面処理を行った。更に分子鎖両末端が水酸基で封鎖され、側鎖に10モル%のエトキシプロピル基を有する粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサン100重量部、表面をジメチルジクロロシランで処理した比表面積120m2/gの煙霧質シリカ10重量部、メチルトリブタノキシムシラン10重量部、ジオクチルスズジラウレート0.2重量部、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン1重量部を加え、減圧下で混練してペースト状の試料14を作製した。
【0054】
これらのオルガノポリシロキサン組成物を白ガラス板上に30×30×2mm厚に塗布し、20℃、55%RHの雰囲気下に7日間放置して、ゴム弾性体とし、これを2年間屋外暴露したところ、表3に示した結果が得られた。
【0055】
【表3】
Figure 0003772255
○:汚染なし ×:汚染あり

Claims (9)

  1. 光触媒活性を有する粒子が分散、含有された建築ゴム部材用シリコーンゴム組成物において、該光触媒活性を有する粒子が、ポリエーテル、シラン変性ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、アクリルオリゴマー及びポリマー、エポキシオリゴマー及びポリマー、フェノールオリゴマー及びポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニルオリゴマー及びポリマー、ロジン酸、パラフィン、イソパラフィンから選ばれる屋外暴露における紫外線照射下で該光触媒活性によって容易に劣化し得る化合物で表面処理されていることを特徴とする建築ゴム部材用シリコーンゴム組成物。
  2. 光触媒活性を有する粒子が、比表面積50m2/g以上の表面無処理の煙霧質シリカと共に、ポリエーテル、シラン変性ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、アクリルオリゴマー及びポリマー、エポキシオリゴマー及びポリマー、フェノールオリゴマー及びポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニルオリゴマー及びポリマー、ロジン酸、パラフィン、イソパラフィンから選ばれる屋外暴露における紫外線照射下で該光触媒活性によって容易に劣化され得る化合物で表面処理されていることを特徴とする請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
  3. 光触媒活性により容易に劣化し得る化合物(表面処理剤)が、ポリエーテル、シラン変性ポリエーテル、イソパラフィンから選ばれることを特徴とする請求項1又は2記載のシリコーンゴム組成物。
  4. 光触媒活性により容易に劣化し得る化合物(表面処理剤)が、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル、両末端がジイソプロぺノキシメチルシリルプロピレン基で封鎖されたポリオキシプロピレンエーテル、側鎖にポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノブチルエーテル基を有するポリシロキサン、及びイソパラフィンから選ばれることを特徴とする請求項1,2又は3記載のシリコーンゴム組成物。
  5. 光触媒活性を有する粒子以外の充填剤として、表面処理が施されていないDOP吸油量20ml/100g以上の吸油性充填剤を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物。
  6. 光触媒活性を有する粒子の配合量が、シリコーンゴム組成物中ベースポリマーのジオルガノポリシロキサン成分100重量部に対して2〜100重量部であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物。
  7. 光触媒活性を有する粒子の含水量が、1重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物。
  8. 光触媒活性を有する粒子が、酸化チタン又は酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物。
  9. シーリング材、コーティング材又はガスケット用であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物。
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