JP3771641B2 - 湿潤粘着性組成物、それを用いた貼付材およびその使用方法 - Google Patents

湿潤粘着性組成物、それを用いた貼付材およびその使用方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿潤粘着性組成物およびそれを用いた貼付材に関し、より詳しくは水、親水性媒体(メチルアルコール、エチルアルコール)によって少なくとも該組成物からなる貼付材の表面層が湿潤されたり、あるいは濡らされたりすると、粘着性を示す貼付材に関する。また本発明は、該組成物を用いた貼付材の使用方法に関する。本発明の貼付材は、毛穴に形成された角栓を良好に除去することができる角栓除去剤や、湿潤または濡れた皮膚面に対しての皮膚カバー材等として有用である。
【0002】
【従来の技術】
病院等で使用される皮膚カバー材(ドレッシングなどの皮膚に貼付される医療用材料)は、皮膚への良好な接着性を得るために、天然ゴム系・アクリル系等の医療用粘着剤が用いられている。これらは皮膚に対して良好な接着性を有するように設計されているため湿潤面に対する接着性は期待できない。また、粘着剤の透湿性を高くしたり、粘着剤に吸水性高分子を添加したり、微細な貫通孔を基材・粘着剤に設けたりしているが湿潤面に対する接着性は十分ではない。
【0003】
さらに、化粧用パック、特にピールオフタイプのパックは、被膜形成剤を皮膚表面に形成させ一定時間後、被膜が形成されたのちに皮膚から剥がすタイプである。これらの製品形態はゼリー状、ペースト状および粉末状のものが知られている。しかしながら、従来のピールオフタイプのパックは、皮膚適用後、被膜が形成されるまでの放置時間、即ち乾燥に要する時間が長いという問題点があった。
【0004】
当該パックは、一般的に各種の水溶性有機高分子を主成分とする組成物からなっており、水または親水性媒体によって湿潤状態または濡れ状態とされて粘着性を示すものであり、貼付前に水または親水性媒体と接触させて湿潤状態または濡れ状態とした後、貼付部位に貼り付けるか、あるいは貼付部位に予め水または親水性媒体を塗布した後、貼り付けて使用される。
【0005】
ところで、水溶性有機高分子が過大な分子量を有する場合は、水または親水性媒体を介しての粘着性の発揮までに長時間を要する問題がある。一方、低分子量の水溶性有機高分子は水または親水性媒体を介して粘着性の発揮が早くて短時間内に粘着性を示す長所がある反面、低分子量であるために乾燥状態においても機械的強度が低いので乾燥した組成物シートの剥離除去が困難であるのみならず、剥離後に剥離残渣を生じる問題もある。
【0006】
さらに、被貼付面上の水または親水性媒体の量は、貼付部位や貼付の時間により様々であって一定しないので、かかる条件下であっても安定した貼付効果を得るために一般に上記組成物は、通常100〜300μmもの比較的厚膜にて使用される。この結果、被膜の乾燥に長時間を要したり、あるいは乾燥の過程で被膜が発泡して膜強度を低下させるなどの問題もある。発泡して膜強度が低下することによっても乾燥後における剥離除去が困難であり、また剥離後に剥離残渣を生じる問題もある。
【0007】
上記問題を解決するために、本発明者らは種々研究した結果、特定の水溶性有機高分子に無機質や有機質の充填剤を添加すると、予想外にも上記の諸問題が解決し得るとの新知見を得て、本発明を完成した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかして本発明は、上記の問題を解消することができ、水または親水性媒体によって粘着性を示し、貼付部位に良好に粘着し、しかも乾燥が早く、且つ乾燥膜の機械的強度が高くて剥離が容易となるような組成物を提供することにある。
【0009】
本発明は、次の特徴を有する。
(1)A成分としてポリビニルピロリドンおよびビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種、B成分としてA成分と相溶性のある液状可塑剤、およびC成分として充填剤をA成分100重量部あたり25〜100重量部含有する湿潤粘着性組成物。
(2) (1)の湿潤粘着性組成物を含有する貼付層を少なくとも有する貼付材。
(3)貼付層の一方の面上に保持層を有する (2)の貼付材。
(4)貼付層が、水または親水性媒体を20重量%以下の割合で含有する (2)または(3) の貼付材。
(5)JIS P−8117の方法に準じて測定される保持層の通気度が10秒以下である (3)または (4)の貼付材。
(6)貼付層上にさらに剥離層を有する (2)〜 (5)のいずれかの貼付材。
(7) (2)〜 (6)のいずれかの貼付材の貼付層表面を、貼付前に水または親水性媒体と接触させて湿潤状態または濡れ状態とする、貼付材の使用方法。
(8)貼付部位に予め水または親水性媒体を塗布した後、(2) 〜 (6)のいずれかの貼付材を、当該貼付部位に貼り付ける、貼付材の使用方法。
【0010】
【作用】
本発明の湿潤粘着性組成物中にC成分を含有させることにより、この組成物にて貼付剤を製造した場合に、貼付層が水または親水性媒体によって、湿潤または濡らされて粘着性とした後に乾燥状態とした際、その機械的強度が向上する。従って、A成分として湿潤し易く、容易に粘着性を示す低分子量材料の選択の幅が広くなる。また、C成分を含有させることにより、貼付後の乾燥所要時間が短縮されるので、貼付層が厚膜であっても従来のように乾燥に長時間を要しない。本発明の貼付材が従来と比較して短時間で乾燥する理由は、C成分とAB両成分との界面が水分逸散の通路として機能するものと推察される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の湿潤粘着性組成物は、A成分としてポリビニルピロリドンおよびビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種、B成分としてA成分と相溶性のある液状可塑剤、およびC成分として充填剤を含有する。
【0012】
A成分としては、ポリビニルピロリドンおよびビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種が用いられ、水または親水性媒体の存在により粘着性を付与する。なお、A成分の分子量が過大であると、本発明の湿潤粘着性組成物から得られる貼付層は、水または親水性媒体によって粘着力が充分とならない傾向にある。一方、分子量が過少であると、たとえC成分の混在下にあっても、本発明の湿潤粘着性組成物から得られる貼付層の機械的強度が低下する傾向にあって、貼付後、乾燥した貼付材を貼付部位から剥離除去する際に貼付材の一部が残留する問題がある。したがって、A成分としては、その平均分子量が5千〜500万のもの、特に2万〜120万のものが好ましい。
【0013】
B成分としては、A成分に対して相溶性を有し、溶解して可塑化効果を示す材料が使用される。例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、その他のポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、その他のポリプロピレングリコール類、グリセリン、ジグリセリン、その他のポリグリセリン類、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、などのブチレングリコール類、ソルビトール、マンニトールなどの糖アルコール類、ラノリン、レシチン、オリーブ油などのグリセライド類、などが例示される。B成分は、1種のみの使用であってもよくまた2種以上を併用してもよい。
【0014】
C成分としては、A成分とB成分との混合物に対して、難溶性または不溶性の各種の無機または有機の充填剤が用いられる。無機の充填剤としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、タルク、クレー、カオリン、ガラスなどの無機酸化物乃至複合酸化物類、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、セラミックス、カーボン、などのその他の無機化合物類、金属、合金などの金属類、などが例示される。有機の充填剤としては、例えばセルロース、シルク、ポリエステル、ポリオレフィンなどの繊維形成性有機高分子類、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、スチレン、その他の有機高分子類、などが例示される。これらの充填剤は、通常粉体状態が好ましく、その形状は特に限定されないが、均一な分散性の点から球形であることが好ましく、その平均粒径は0.01〜50μm、特に0.1〜10μmのものが好ましい。C成分は、1種のみの使用であってもよくまた2種以上を併用してもよい。
【0015】
A成分の使用量に対するB成分の使用量が過大であると、本発明組成物から得られる貼付材を貼り付けて乾燥した後の機械的強度が乏しくなり、逆に過少量であると本発明組成物から得られる貼付材の柔軟性が乏しくて貼付部位の形状に良好にフィットし難い。また、A成分の使用量に対するC成分の使用量が過大であると、本発明組成物から得られる貼付材の柔軟性が乏しくて貼付部位の形状に良好にフィットし難くなり、逆に過少量であると本発明組成物から得られる貼付材を貼り付けて乾燥した後の機械的強度の改善効果が乏しく、また貼付後の乾燥所要時間が長くなる。しかしてB成分の使用量は、A成分100重量部あたり好ましくは1〜75重量部、より好ましくは5〜50重量部である。またC成分の使用量は、A成分100重量部あたり好ましくは10〜200重量部、より好ましくは25〜100重量部である。
【0016】
本発明の貼付材は、上記の湿潤粘着性組成物を含有する貼付層を少なくとも有する。この貼付材は、貼付層のみからなるシート状物として使用しても良いが、一般的な取扱が容易となるのみならず、貼付材の機械的強度が向上して剥離性能が一層向上する点で、その片面に保持層を有することが好ましい。
【0017】
保持層は、貼付後における貼付層の乾燥速度や貼付前後における柔軟性を阻害することなく機械的強度の向上に寄与する限り、種々の材料からなる種々の構造のものであってよい。構造に関しては、織物、不織物、編み物、紙などの繊維の集合体類、および多孔性フィルム、透気性フィルムなどのフィルム類等のシート状物が例示される。就中、被貼付部位の曲面になじみ易い適度の伸縮性を有するものが特に好ましい。材料に関しては、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、セルロース、などの合成あるいは天然の有機高分子類が例示される。
【0018】
保持層の通気度が不足すると、貼付後の貼付層の乾燥を遅延させ、剥離の際に貼付部位に剥離残渣を生じる恐れがある。従って、保持層の通気度は、JIS P−8117の方法に準じて測定された値が10秒以下のものが好ましい。またその厚みは、5〜500μm程度、特に10〜200μm程度が好ましい。
【0019】
本発明の貼付材が保持層を有する場合、貼付層が保持層の片面に単純に積層した状態、保持層の片面からその内部に貼付層の組成物の一部が含浸した状態のいずれであってもよい。なお、後者の場合、含浸した貼付層の組成物が保持層の貼付層形成面と反対面にまで及んでいると、貼付層が過度の水または親水性媒体を吸収した場合、保持層の貼付層形成面と反対面がべと付いて取扱に不都合が生じることがある。従って、この場合、貼付層の組成物の含浸は保持層の反対面に及んでいないことが好ましい。
【0020】
貼付層は、上記湿潤粘着性組成物を含有するものであり、湿潤粘着性組成物と、水または親水性媒体とからなる塗布液をフィルム等(保持層、剥離層を有する場合には、これらの層)の上に塗布後、乾燥させることにより形成される。本発明の貼付材は、貼付部位に塗布された水または親水性媒体を吸収するか、あるいは予め付与された水または親水性媒体を吸収して粘着性を示すので、貼付層の水または親水性媒体の含有率を予め設定しておくことが好ましく、水または親水性媒体の吸収性が良好で、粘着効果を容易に発揮できる点で、20重量%以下、特に15重量%以下が好ましい。これらの含有量が20重量%を超えると、水または親水性媒体の吸収性が劣る傾向にあり、粘着効果が劣る場合がある。
【0021】
貼付層は、貼付後の乾燥状態における機械的強度が過少であると、その被膜が弱いために剥離の際に貼付部位に剥離残渣が生じ易くなる。逆に機械的強度が過大であると、柔軟性が乏しくて貼付部位の形状に良好にフィットし難く、また剥離の際に痛みを伴うなどの問題が生じ易くなる。このような機械的強度を有する貼付層は使用するA成分、B成分、およびC成分の種類や物性を考慮しつつ上記した配合量の範囲内で試行錯誤して配合量比を決定し、かくして容易に製造することができる。
【0022】
また、貼付層に予め付与される水または親水性媒体の量や、貼付部位に予め塗布される水または親水性媒体の量は、使用毎に異なっているので、貼付層はその量を吸収できるだけの厚みを有することが好ましく、具体的には10〜500μm程度、特に50〜250μm程度が好ましい。
【0023】
本発明の貼付材は、貼付層を衛生的に保存できる点、貼付材を積み重ねたり、ロール状にして保管できる点から、貼付層上にさらに剥離層が積層されていることが好ましい。剥離層としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、表面をポリマー処理した紙、あるいはその他のフィルムやシートが例示される。
【0024】
本発明の貼付材は、保持層および剥離層を有している場合には、例えば、以下の方法により製造することができる。A成分に、BおよびC成分を添加し、均一に攪拌した後、粘度・濃度調整のため20〜70重量%となるように水または親水性媒体を加えて液状物とする。次いで、剥離層上にこの液状物を乾燥後の厚みが所望の範囲となるような量を塗布し、必要に応じて乾燥させて貼付層を形成する。次いで、この上に保持層を積層して乾燥させて貼付材を得る。この乾燥条件は、得られた貼付層の水または親水性媒体の含有量が20重量%以下となるような条件が選択される。
【0025】
上記の液状物には、必要に応じて化粧料、香料、防黴剤、着色剤、アルコール、薬剤、紫外線吸収剤、あるいはその他貼付材に通常使用される薬剤や添加剤を通常量添加することができる。
【0026】
得られた貼付材は、任意の形状に裁断され、使用直前に剥離層を剥離して使用される。また貼付材を保存中に、乾燥により貼付層中の水または親水性媒体の含有量の減少を防止するため、適当な湿度条件下で保存される。
【0027】
上記貼付材を使用する際には、貼付前に貼付層に水または親水性媒体を付与して湿潤状態または濡れ状態とした後、貼付部位に貼り付けるか、あるいは、貼付部位に予め水または親水性媒体を塗布した後、上記貼付材を、当該貼付部位に貼り付ける。
【0028】
このような貼付材は、ピールオフ型パック等の化粧用パックに代表されるような、毛穴に形成された角栓を良好に除去することができる角栓除去剤や、湿潤または濡れた皮膚面に対しての皮膚カバー材等に有用である。
【0029】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例により一層詳細に説明する。以下において%とあるのは、全て重量%を意味する。
<測定方法および評価方法>
1.貼付層の水分含有率
所定の大きさの貼付層の重量(Wo)を測定し、これを乾燥機にて75℃で30分間保存する。その後すぐに重量(Wt)を測定し、次式により水分含有率を求めた。
水分含有率(%)=(Wo−Wt)/Wo ×100
2.貼付層の厚み
ダイヤルゲージを用いて測定した。
3.保持層の通気度
JIS P−8117に準じて測定した。
4.貼付材の剥離強度
水平に設置したベークライト板上に0.5mlの蒸留水を滴下し、その上に2cm×5cm角の試料を静かに密着させる。その状態で30分間放置後、引っ張り速度300mm/分にて引っ張り、その時の剥離強度を測定する。
5.貼付材の実用性能
性能評価を行うボランティアの鼻部位に蒸留水を適量塗布し、3cm×7cm角の試料を貼付し、30分間放置後剥離した。この試験を通じて、密着性、乾燥性、膜の強度、および剥離残渣量を測定し、つぎのレーディングにて評価した。
◎:非常によい、○:良い、△:悪い、×:非常に悪い
【0030】
実施例1
平均分子量120万のポリビニルピロリドン50%、グリセリン15%、チタン白35%、および適量の水とからなる材料を攪拌混合して液状物を得た。この液状物を厚さ50μmの剥離層用のポリエステルフィルム上に均一に塗布し、その上に坪量25g/m2 、通気度1.5秒のポリエステル不織布を積層した。ついで乾燥して3層構造のシート状貼付材を得た。なお貼付層の厚み、含有水分率は、それぞれ200μm、25%であった。
【0031】
実施例2
平均分子量22万のポリビニルピロリドン58%、ソルビトール7%、エアロジル33%、および酸化チタン2%を用いた以外は実施例1と同様の方法並びに条件にて3層構造のシート状貼付材を得た。なお貼付層の厚み、含有水分率は、それぞれ150μm、7.0%であった。
【0032】
実施例3
平均分子量4万のビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体60%、1,4−ブタンジオール5%、エアロジル33%、および酸化チタン2%を用いた以外は実施例1と同様の方法並びに条件にて3層構造のシート状貼付材を得た。なお貼付層の厚み、含有水分率は、それぞれ150μm、8.0%であった。
【0033】
比較例1
グリセリンを使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法並びに条件にて3層構造のシート状貼付材を得た。なお貼付層の厚み、含有水分率は、それぞれ200μm、10%であった。
【0034】
比較例2
チタン白を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法並びに条件にて3層構造のシート状貼付材を得た。なお貼付層の厚み、含有水分率は、それぞれ200μm、7.5%であった。
【0035】
比較例3
実施例1において、ポリビニルピロリドンに代えて、平均重合度500のポリビニルアルコールを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法並びに条件にて3層構造のシート状貼付材を得た。なお貼付層の厚み、含有水分率は、それぞれ150μm、10%であった。
【0036】
実施例および比較例の各3層構造のシート状貼付材について、上記に示す方法および条件にて剥離強度、並びに実用性能を評価した。その結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0003771641
【0038】
【発明の効果】
本発明組成物を含有する貼付材は、水や親水性媒体の存在下で優れた粘着性を示し、粘着後の乾燥が早く、しかも乾燥膜の機械的強度が高いので被貼付部位からの剥離性も良好である。したがって、ピールオフ型パックなどの化粧用パック材や湿潤または濡れた皮膚面に対しての皮膚カバー材等として有用である。

Claims (8)

  1. A成分としてポリビニルピロリドンおよびビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種、B成分としてA成分と相溶性のある液状可塑剤、およびC成分として充填剤をA成分100重量部あたり25〜100重量部含有することを特徴とする湿潤粘着性組成物。
  2. 請求項1に記載の湿潤粘着性組成物を含有する貼付層を少なくとも有することを特徴とする貼付材。
  3. さらに保持層を有することを特徴とする請求項2に記載の貼付材。
  4. 貼付層が、さらに水または親水性媒体を20重量%以下の割合で含有することを特徴とする請求項2または3に記載の貼付材。
  5. JIS P−8117の方法に準じて測定される保持層の通気度が10秒以下であることを特徴とする請求項3または4に記載の貼付材。
  6. 貼付層上にさらに剥離層を有することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の貼付材。
  7. 請求項2〜6のいずれかに記載の貼付材の貼付層表面を、貼付前に水または親水性媒体と接触させて湿潤状態または濡れ状態とすることを特徴とする貼付材の使用方法。
  8. 貼付部位に予め水または親水性媒体を塗布した後、請求項2〜6のいずれかに記載の貼付材を、当該貼付部位に貼り付けることを特徴とする貼付材の使用方法。
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