JP3770877B2 - 鉄筋コンクリート壁用スペーサ - Google Patents

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    • E04C5/20Auxiliary parts for reinforcements, e.g. connectors, spacers, stirrups of material other than metal or with only additional metal parts, e.g. concrete or plastics spacers with metal binding wires
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート壁の施工時に鉄筋と型枠の間に設けられ、所謂「かぶり」といわれる鉄筋組体と型枠との間隔を一定に保持するとともに、構築される鉄筋コンクリート壁の耐久性にも寄与する鉄筋コンクリート壁用スペーサに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鉄筋コンクリート壁を構築する際には、図11に示すように、横筋Ta及び縦筋Tbを格子状に組んだ鉄筋組体Tの両側に型枠Kを設けて、この型枠K間にコンクリートを流し込んで構築する。このような鉄筋コンクリート壁の構築においては、鉄筋組体Tと一方の型枠Kとの間に、この型枠Kを支持し、所謂かぶりD(鉄筋組体Tと型枠K(鉄筋コンクリート壁の外側)との距離)を一定に保持する鉄筋コンクリート壁用スペーサSを設けて行なう。
【0003】
従来、この種の鉄筋コンクリート壁用スペーサとしては、例えば、特許文献1(特開平5−171742号公報)に掲載されたものが知られている。
図11に示すように、この鉄筋コンクリート壁用スペーサSは、一本の線材を折り曲げて構成され、一端に横筋Taに係止される係止部2を有しこの係止部2により横筋Taに吊下される吊下部材1と、吊下部材1の他端に突設され型枠Kに当接する突出部3と、突出部3の基端に設けられ鉄筋組体Tの前側に設けられる補強用の金網4に係止されるフック5とを備えている。
この鉄筋コンクリート壁用スペーサSを鉄筋組体Tに多数設け、突出部3に型枠Kを支持させ、かぶりDを保持させる。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−171742号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の鉄筋コンクリート壁用スペーサSにあっては、線材で形成されているので、吊下部材1や突出部3が型枠Kからの圧縮力に対して変形しやすく、また、コンクリートを流し込む際、コンクリートの流下衝撃,コンクリートの打ち上がりによる揚圧,振動機による接触衝撃等による衝撃力によっても変形しやすく、型枠Kを支持してかぶりDを確保する機能に劣るという問題があった。
更に、鉄筋コンクリート壁用スペーサSは、鉄筋より径の小さい金網4に係止されているので、金網4の変形に追従して動くことから鉄筋に対する支持が不安定であり、この点でも、確実にかぶりDを保持できないという問題もあった。
【0006】
これを解決するために、鉄筋コンクリート壁用スペーサS全体を、金属板を折曲形成して構成することも考えられるが、折曲構造が複雑なので製造が煩雑になり、また、突出部3の強度も必ずしも高くなく、更に、金網4の変形に追従して動く欠点は解消されないので、必ずしも良い解決方法とはいえない。
また、突出部3は金属製であり、その先端がコンクリート壁の表面に露出するようになるので、ここから、腐食が進行しやすくなるという問題もある。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、構造を簡単にして、吊下部材及び突出部の強度を高くし、鉄筋に対する支持を安定化させ、かぶりを確実に保持できるようにするとともに、耐食性の向上を図った鉄筋コンクリート壁用スペーサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するための本発明の鉄筋コンクリート壁用スペーサは、横筋及び縦筋を格子状に組んだ鉄筋組体の両側に型枠を設け該型枠間にコンクリートを流し込んで鉄筋コンクリート壁を成形する際、上記鉄筋組体と一方の型枠との間に設けられる鉄筋コンクリート壁用スペーサにおいて、
一端に横筋に係止される係止部を有し該係止部により横筋に吊下される吊下部材と、該吊下部材の他端に突設され型枠に当接する突出部とを備え、
上記吊下部材を隣り合う横筋間に架け渡される長さの金属板で形成し、上記突出部をコンクリートで形成した構成としている。
【0009】
これにより、吊下部材が金属板で構成され、突出部がコンクリートで構成されるので、剛性が大きくなり強度が高くなる。そのため、型枠及び鉄筋間に生じる圧縮力に対して、あるいは、型枠へコンクリート充填する際に発生する、コンクリートの流下衝撃,コンクリートの打ち上がりによる揚圧,振動機による接触衝撃等の衝撃に対して、変形しにくくなり、脱落したり、ずれたりする事態が防止され、かぶりを確実に保持できるようになる。
【0010】
また、吊下部材が金属板が隣り合う横筋間に架け渡される長さに形成され、その端部に突出部を固設したので、突出部の真裏に横筋が当接し、この横筋が突出部を支持するようになる。そのため、従来の金網に支持するのに比較して、この鉄筋は径が大きく剛性も高いので、本壁用スペーサが、確実に支持され、上記のような押圧力や衝撃に対して、動きにくくなり、この点でも、かぶりを確実に保持できるようになる。
【0011】
更に、突出部をコンクリートで形成しているので、コンクリートの外壁に金属が露出しないので、耐食性が向上させられる。
更にまた、本壁用スペーサは、金属板にコンクリートを付設しただけなので、構造も単純になる。
【0012】
また、必要に応じ、上記吊下部材を横筋及び縦筋と同種の鋼材で形成した構成としている。鉄筋と鉄筋コンクリート壁用スペーサ間において、異種金属間腐食が発生せず、鉄筋及び本壁用スぺーサの耐久性の向上に寄与できる。
【0013】
更に、必要に応じ、上記吊下部材の他端に上記突出部に埋設されて該突出部を固着する突起を形成した構成としている。確実に吊下部材に突出部を固設できる。
更にまた、必要に応じ、上記突起をボルトで構成し、該ボルトの頭を上記吊下部材の他端に溶接固定している。既存のボルトを利用し、ボルト頭を溶接するだけなので、製造が容易に行なわれる。また、ボルトには雄ネジが形成されているので、突出部が抜けにくくなる。
【0014】
また、必要に応じ、上記突出部を上記吊下部材に対して上下方向の位置を調整可能に設けている。突出部の位置を、横筋の間隔に合わせて上下方向に対して調節することができるので、種々の鉄筋に対応させることができ、汎用性が増して利便性が向上させられる。
【0015】
更に、必要に応じ、上記突出部の裏面側にボルトを突設し、上記吊下部材に上下方向に沿う長孔を形成し、上記突出部のボルトを上記長孔に挿通し該ボルトにナットをねじ込んで該突出部を吊下部材に固定している。
突出部を、ボルトにナットをねじ込んで吊下部材へ固定するので、固定する際はナットを締めればよく、突出部の位置調節を容易に行なうことができるだけでなく、容易に吊下部材に固定できる。
【0016】
また、必要に応じ、上記突出部の裏面側にナットを埋設し、上記吊下部材に上下方向に沿う長孔を形成し、上記長孔に挿通したボルトを上記ナットにねじ込んで該突出部を吊下部材に固定している。
突出部を、ボルトをナットにねじ込んで突出部を吊下部材へ固定するので、固定する際はボルトをねじ込めばよく、突出部の位置調節を容易に行なうことができるだけでなく、容易に吊下部材に固定できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサについて詳細に説明する。
図1及び図2には、本発明の第一の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSを示している。この鉄筋コンクリート壁用スペーサSの基本的構成は、一端に横筋Taに係止される係止部10を有しこの係止部10により横筋Taに吊下される吊下部材20と、吊下部材20の他端に突設され型枠Kに当接する突出部30とを備えてなる。
【0018】
詳しくは、吊下部材20は、横筋Ta及び縦筋Tbと同種の鋼材であって、隣り合う横筋Ta間に架け渡される長さを有した長方形状の金属板21で形成されている。
係止部10は金属板21の一端部11を下向きにして一体に折曲形成され、横筋Taが嵌合する凹部12を構成する。係止部10の一端11aは、吊下が容易になるよう、吊下部材20の裏面23に対して離間方向に折り曲げられている。
【0019】
突出部30は、コンクリート32で紡錘形状に型成形され、その高さは保持しようとするかぶりDと等しい長さを有するように形成されている。吊下部材20の他端には、突出部30に埋設されてこの突出部30を固着する突起31が形成されている。
【0020】
突起31は、ボルト33で構成されており、このボルト33の頭が吊下部材20の横筋Taと接触する位置に対応させて、吊下部材20の表面22に溶接固定されている。
突起31を突出部30に埋設して形成したので、確実に吊下部材20に突出部30を固設でき、また、突起31をボルト33で構成し、このボルト33の頭を吊下部材20の他端に溶接固定して構成したので、製造が容易に行なわれる。また、ボルト33には雄ネジが形成されているので、突出部30が抜けにくくなる。
【0021】
この実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSを製造する場合は、例えば、吊下部材20(金属板21)の一端を折曲して係止部10を形成し、他端にボルト33を溶接固定する。
それから、図3に示すように、例えば、突出部30と同形状の凹型40を用い、この凹型40にコンクリート32を充填し、ボルト33を型の上面中央に位置を合わせて型内へ挿入し、その後、コンクリート32を一定時間養生して脱型して製造する。このように製造された壁用スペーサSは、金属板21に突出部30のコンクリートを付設しただけなので、構造も単純になる。
【0022】
従って、この実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSを使用するときは、図1及び図2に示すように、横筋Ta及び縦筋Tbを格子状に組んだ鉄筋組体Tの両側に型枠Kを設け、鉄筋コンクリート壁用スペーサSを、その係止部10を横筋Taに掛けて鉄筋組体Tに吊下する。この際、鉄筋コンクリート壁用スペーサSを、鉄筋組体Tに適宜の間隔毎に多数列設する。それから、各型枠Kの間にコンクリートを充填し始め、適宜、充填するコンクリートに空洞が生じないよう、振動機によって振動を加える。
それから、コンクリートを所要時間養生し、型枠Kを外して鉄筋コンクリート壁を構築する。
【0023】
この場合、鉄筋コンクリート壁用スペーサSは、吊下部材20が金属板で構成され、突出部30がコンクリートで構成されるので、剛性が大きくなり強度が高くなる。そのため、型枠K及び鉄筋組体T間に生じる圧縮力に対して、あるいは、型枠Kへコンクリート充填する際に発生する、コンクリートの流下衝撃,コンクリートの打ち上がりによる揚圧,振動機による接触衝撃等の衝撃に対して、変形しにくくなり、脱落したり、ずれたりする事態が防止され、かぶりDを確実に保持できるようになる。
【0024】
また、吊下部材20が隣り合う横筋Ta間に架け渡される長さに形成され、その端部に突出部30を固設したので、突出部30の真裏に横筋Taが当接し、この横筋Taが突出部30を支持するようになる。そのため、従来の金網に支持するのに比較して、この鉄筋は径が大きく剛性も高いので、壁用スペーサSが、確実に支持され、上記のような押圧力や衝撃に対して、動きにくくなり、この点でも、かぶりDを確実に保持できるようになる。
【0025】
更に、突出部30をコンクリートで形成しているので、コンクリートの外壁に金属が露出しないので、耐食性が向上させられる。
更にまた、金属板21を横筋Ta及び縦筋Tbと同種の鋼材で形成しているので、鉄筋と鉄筋コンクリート壁用スペーサS間において、異種金属間腐食が発生せず、鉄筋の耐久性の向上に寄与できる。
【0026】
図4及び図5には、本発明の第二の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSを示している。
この鉄筋コンクリート壁用スペーサSは、上記と同様に、係止部10と吊下部材20と、突出部30とを備えている。そして、吊下部材20に吊下部材20の上下方向に沿う所定の大きさの長孔25を形成し、この長孔25に突出部30の裏面側に突設されたボルト33を挿通し、このボルトにナット34をねじ込んで突出部30を吊下部材20に固定している。
これ以外は、第一の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSと同様である。
【0027】
この実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSを製造する場合は、吊下部材20(金属板21)の一端に係止部10を形成し、上下方向に沿い、ボルト33が挿通できる程度の幅とある程度の長さを有した長孔25を形成する。
一方、ボルト33を埋設した、突出部30を型成形しておく。
【0028】
従って、この実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSを使用するときは、ボルト33を吊下部材20の表面22から長孔25に挿通し、吊下部材20の裏面23からナット34をねじ込んで吊下部材20に固定する。この場合、係止部10を横筋Taに掛けた際、突出部30が横筋Taの表に位置するよう、横筋Taの間隔に合わせてボルト33の位置を移動し、ナット34をねじ込んで突出部30を吊下部材20へ固定する。このように、横筋Taに、係止部10を掛けて鉄筋コンクリート壁用スペーサSを吊下する。
【0029】
これにより、第一の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSの作用,効果に加えて、突出部30の位置を、吊下部材20の長孔25の範囲内において上下方向に対して調節可能に設けているので、横筋Taの間隔に対応させることができ、利便性を向上できる。
また、突出部30を、ボルト33にナット34をねじ込んで吊下部材20へ固定するので、固定する際はナット34を締めればよく、突出部30の位置調節を容易に行なうことができ、操作性が向上させられる。
【0030】
図6及び図7には、本発明の第三の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSを示している。
この鉄筋コンクリート壁用スペーサSは、係止部10と吊下部材20と、突出部30を備えている。そして、吊下部材20に吊下部材20の上下方向に沿う所定の大きさの長孔25を穿設し、この長孔25に突出部30の裏面側に埋設されたナット34に、吊下部材20の裏面23から挿通されるボルト33をねじ込んで突出部30を吊下部材20に固定している。
これ以外は、第一の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSと同様である。
【0031】
この実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSを製造する場合は、吊下部材20(金属板21)の一端に係止部10を形成し、上下方向に沿い、ボルト33が挿通できる程度の幅とある程度の長さを有した長孔25を形成する。
一方、ナット34を埋設した、突出部30を型成形しておく。
【0032】
従って、この実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSを使用するときは、ボルト33を吊下部材20の裏面23から長孔25に挿通し、ナット34にねじ込んで突出部30を固定する。この場合、係止部10を横筋Taに掛けた際、突出部30が横筋Taの表に位置するよう、横筋Taの間隔に合わせてボルト33の位置を移動し、ナット34にねじ込んで突出部30を吊下部材20へ固定する。このように、横筋Taに、係止部10を掛けて鉄筋コンクリート壁用スペーサSを吊下する。
【0033】
これにより、第一の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSの作用,効果に加えて、突出部30の位置を、吊下部材20の長孔25の範囲内において上下方向に対して調節可能に設けているので、横筋Taの間隔に対応させることができ、利便性を向上できる。
また、突出部30を、ボルト33をナット34にねじ込んで突出部30を吊下部材20へ固定するので、固定する際はボルト33をねじ込めばよく、突出部30の位置調節を容易に行なうことができ、操作性が向上させられる。
【0034】
図8及び図9には、本発明の第四の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSを示している。
この鉄筋コンクリート壁用スペーサSは、上記第二の実施の形態と同様に、係止部10と長孔25が設けられた吊下部材20と、突出部30とを備えている。上記第二の実施の形態と異なる点は、ボルト33の雄ネジ部分を長く形成し、突出部30の裏面30aと吊下部材20の表面22との間にもナット34aを螺合し、ナット34とナット34aとで吊下部材20を挾持して突出部30を固定するようにし、ナット34及びナット34aのボルト33に対する位置調整により、突出部30の突出寸法を可変にしている。そのため、かぶりDの寸法に合わせて突出部30の突出寸法を調節することができ、種々のかぶりDに対応でき、汎用性が増加させられる。他の作用,効果は、第二の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSと同様である。
【0035】
尚、本発明の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSの突出部30の形状は紡錘状に形成されているが、これに限定されるものでなく、図10に示すように、例えば、円柱状(A),直方体(B),縦断面台形状(C)に形成し、あるいは、直方体の先端部を円形に面取りしてかまぼこ状に形成する(D)等、種々形状にして良く、適宜変更して差し支えない。
【0036】
尚また、本発明の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサSの突出部30の材質を例えば、モルタルで形成してもよく適宜変更して差し支えない。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の鉄筋コンクリート壁用スペーサによれば、吊下部材を隣り合う横筋間に架け渡される長さの金属板で形成し、突出部をコンクリートで形成したので、構造が単純になり、また、強度が高くなり、型枠から力が作用したり、振動や衝撃があっても、変形しにくくなり、それだけ、かぶりの保持を確実にできる。また、吊下部材の下端が横筋に当接するので、横筋は変形しにくいことから、吊下部材が動きにくくなり、この点でもかぶりの保持を確実にできる。
【0038】
また、吊下部材を横筋及び縦筋と同種の鋼材で形成した場合には、異種金属間腐食が発生せず、鉄筋の耐久性の向上に寄与できる。
更に、吊下部材の他端に突出部に埋設されて突出部を固着する突起を形成した場合には、確実に吊下部材に突出部を固設できる。
また、突起をボルトで構成し、ボルトの頭を吊下部材の他端に溶接固定した場合には、既存のボルトを利用し、ボルト頭を溶接するだけなので、製造を容易に行なうことができる。また、ボルトには雄ネジが形成されているので、突出部を抜けにくくすることができる。
【0039】
更にまた、突出部を吊下部材に対して上下方向の位置を調整可能に設けた場合には、突出部の位置を、上下方向に対して調節可能に設けているので、備えられた横筋の間隔に対応させることができ、利便性を向上できる。
【0040】
また、突出部の裏面側にボルトを突設し、吊下部材に上下方向に沿う長孔を形成し、突出部のボルトを長孔に挿通しボルトにナットをねじ込んで突出部を吊下部材に固定した場合には、突出部の位置調節を容易に行なうことができるだけでなく、容易に吊下部材に固定できる。
【0041】
更に、突出部の裏面側にナットを埋設し、吊下部材に上下方向に沿う長孔を形成し、長孔に挿通したボルトをナットにねじ込んで突出部を吊下部材に固定した場合には、突出部の位置調節を容易に行なうことができるだけでなく、容易に吊下部材に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサをその使用状態で示す断面図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサをその使用状態で示す斜視図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサの製造例を示す断面図である。
【図4】本発明の第二の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサをその使用状態で示す断面図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサを示す分解斜視図である。
【図6】本発明の第三の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサをその使用状態で示す断面図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサを示す分解斜視図である。
【図8】本発明の第四の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサをその使用状態で示す断面図である。
【図9】本発明の第四の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサを示す分解斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る鉄筋コンクリート壁用スペーサにおいて突出部の形状の他の例を示す斜視図である。
【図11】従来の鉄筋コンクリート壁用スペーサをその使用状態で示す斜視図である。
【符号の説明】
S 鉄筋コンクリート壁用スペーサ
T 鉄筋組体
Ta 横筋
Tb 縦筋
K 型枠
D かぶり
10 係止部
11 一端部
12 凹部
20 吊下部材
21 金属板
22 表面
23 裏面
25 長孔
30 突出部
31 突起
32 コンクリート
33 ボルト
34 ナット
34a ナット

Claims (5)

  1. 横筋及び縦筋を格子状に組んだ鉄筋組体の両側に型枠を設け該型枠間にコンクリートを流し込んで鉄筋コンクリート壁を成形する際、上記鉄筋組体と一方の型枠との間に設けられる鉄筋コンクリート壁用スペーサにおいて、
    一端に横筋に係止される係止部を有し該係止部により横筋に吊下される吊下部材と、該吊下部材の他端に突設され型枠に当接する突出部とを備え、
    上記吊下部材を隣り合う横筋間に架け渡される長さの金属板で形成し、上記突出部をコンクリートで形成し、
    上記吊下部材の他端に上記突出部に埋設されて該突出部を固着する突起を形成し
    上記突起をボルトで構成し、該ボルトの頭を上記吊下部材の他端に溶接固定したことを特徴とする鉄筋コンクリート壁用スペーサ。
  2. 横筋及び縦筋を格子状に組んだ鉄筋組体の両側に型枠を設け該型枠間にコンクリートを流し込んで鉄筋コンクリート壁を成形する際、上記鉄筋組体と一方の型枠との間に設けられる鉄筋コンクリート壁用スペーサにおいて、
    一端に横筋に係止される係止部を有し該係止部により横筋に吊下される吊下部材と、該吊下部材の他端に突設され型枠に当接する突出部とを備え、
    上記吊下部材を隣り合う横筋間に架け渡される長さの金属板で形成し、上記突出部をコンクリートで形成し、
    上記突出部を上記吊下部材に対して上下方向の位置を調整可能に設けたことを特徴とする鉄筋コンクリート壁用スペーサ。
  3. 上記突出部の裏面側にボルトを突設し、上記吊下部材に上下方向に沿う長孔を形成し、
    上記突出部のボルトを上記長孔に挿通し該ボルトにナットをねじ込んで該突出部を吊下部材に固定することを特徴とする請求項2記載の鉄筋コンクリート壁用スペーサ。
  4. 上記突出部の裏面側にナットを埋設し、上記吊下部材に上下方向に沿う長孔を形成し、
    上記長孔に挿通したボルトを上記ナットにねじ込んで該突出部を吊下部材に固定することを特徴とする請求項2記載の鉄筋コンクリート壁用スペーサ。
  5. 上記吊下部材を横筋及び縦筋と同種の鋼材で形成したことを特徴とする請求項1,2,3または4記載の鉄筋コンクリート壁用スペーサ。
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