JP3770849B2 - 接合体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板の製造に用いられる接合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パワーモジュール等に利用される半導体装置においては、アルミナ、ベリリア、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等のセラミックス基板の表裏面に、Cu、Al、それらの金属を成分とする合金等の回路と放熱板とがそれぞれ形成されてなる回路基板が開発され(例えば米国特許第5,354,415号明細書)、実用化されている。近年、自動車用途等の高信頼性用途に対しては、回路材料としてAlが使用される場合が多くなってきた。Al回路基板は、Cu回路基板よりも信頼性に優れているが、広く普及しない理由として、その製造方法の困難さによってコスト低減しないことである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
セラミックス基板にAl回路を形成するには、(1)溶融アルミニウムをセラミックス基板に接触・冷却して両者の接合体を製造した後、機械研削してAl板の厚みを整え、その後エッチングする溶湯法(例えば特開平7−193358号公報、特開平7−27262号公報)、(2)Al箔又はAl合金箔をろう付けしてからエッチングする方法(例えば特開2001−085808号公報)があるが、両者ともにCu回路を形成する場合と比較して2〜5倍程度のコストが必要となる。
【0004】
生産効率の悪い溶湯法は別としても、ろう付け法のAl回路がCu回路よりもコストアップする原因は、セラミックス基板とAl箔又はAl合金箔の積層体に一部始終圧力を加えながら接合しなければならないからである。加圧方法としては、黒鉛製治具に積層体を収納し、両端面からねじ込むなどの機械的手段によって行われているが、この方法では生産性が十分に高まらない。
【0005】
本発明の目的は、上記に鑑み、生産性の極めて高いセラミックス基板と金属箔からなる接合体の製造方法を提供することである。本発明の目的は、非酸化性雰囲気の高温下に保持された接合炉に帯状構造体を搬入し、予熱部、仮接合部、拡散部を経由させることによって帯状接合体となし、それを接合炉から搬出し、個々の単位接合体に切断することによって達成することができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、以下の工程1〜3を経由することを特徴とする接合体の製造方法。
工程1:金属箔とろう材合金箔からなる帯状積層物のろう材合金箔面に、セラミックス基板の適宜数を配列してから、金属箔とろう材合金箔からなる別の帯状積層物でセラミックス基板の表面を覆い帯状構造体とする工程。
工程2:この帯状構造体を、非酸化性雰囲気の高温下に保持された、予熱部、仮接合部、拡散部を有する接合炉を通過させて帯状接合体とする工程。
工程3:この帯状接合体を個々の単位接合体に切断する工程。
ここで、予熱部とは、ろう材合金箔の融点よりも低い温度に保持された領域であり、仮接合部とは、ろう材合金箔の融点以上の温度領域で帯状構造体を加圧しながらろう材成分とセラミックス基板とを反応させる領域であり、拡散部とは、ろう材合金箔の融点以上の温度領域で帯状構造体の加圧を解いて、ろう材成分を金属箔へ拡散させる領域である、と定義される。
【0007】
この場合において、セラミックス基板が窒化アルミニウム製又は窒化ケイ素製であり、金属箔がAl製又はAl合金製であり、ろう材合金箔がAlとCuを主成分とするものであることが好ましい。また、仮接合部の雰囲気温度が620〜650℃であり、帯状構造体に圧力2MPa以上のロール加圧を行いながら仮接合部の通過速度を0.1〜10mm/secとすることが更に好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、更に詳しく本発明について説明する。
【0009】
本発明で用いられる金属箔は帯状物である。材質は、Cu箔、Cu合金箔、Al箔、Al合金箔等であるが、Al箔又はAl合金箔が好適である。これには、1000系の純Alは勿論のこと、接合が容易な4000系のAl−Si系合金や、6000系のAl−Mg−Si系合金等が例示できる。中でも、圧延率10%以上の高純度Al箔(純度99.85%(質量%、以下同じ))が好ましく、これには1085、1N85材の市販品がある。また、99.9%(3N)品、99.99%(4N)品もそれ程高価ではないので使用可能である。金属箔は、単体でもよく、二種又は三種以上のクラッド等の積層体であってもよい。積層体の例をあげれば、Al−Ni、Al−Ni−Cu、Al−Mo、Al−W、Al−Cuなどである。
【0010】
金属箔の厚みは、0.3〜0.5mm、特に0.4〜0.6mmであることが好ましい。とくに、回路基板の熱応力による反りやうねりをなくし、半田クラック等による損傷、ボンディングワイヤやメッキの剥離防止を高度にするため、裏面金属箔(放熱板)に対する表面金属箔(回路)の体積比(回路体積/放熱板体積)を1に近づけることが望ましく、0.80〜1.2、特に0.85〜1.15、更には0.9〜1.1とすることが好ましい。なお、放熱板の厚みは、回路の厚みと同等以下とするのがより好ましい。回路の体積は、(回路面積×回路厚み)によって、また放熱板の体積は(放熱板面積×放熱板厚み)によって算出することができる。
【0011】
本発明で用いられるろう材合金箔は帯状物である。成分はAlとCuを主成分とするものが好ましく、例示すればCu1〜6%、特に1.5〜5%のAl−Cu合金箔、4%Cuと0.5%Mgとを含む2018合金箔、0.5%のMnを含む2017合金箔、更にはJIS合金の2001、2003、2005、2007、2011、2014、2024、2025、2030、2034、2036、2048、2090、2117、2124、2218、2224、2324、7050等の合金箔である。Mg、Zn、In、Mn、Cr、Ti、Bi等の第三成分は合計で5%まで含ませることができる。
【0012】
Al−Cu合金箔又はこれに第三成分の付加された合金箔において、Cuが1%未満では、接合温度を高めなけらばならなくなるので量産化には不利となり、また6%超では、接合後のろう材の拡散部が特に硬くなってAl回路の信頼性が低下する恐れがある。特に好ましいろう材合金箔は、Al86%以上、Cu1〜6%、Mg3%以下(0を含まず)、特に0.2〜2.0%である。
【0013】
ろう材合金箔の厚みは、上記金属箔の厚みに対し1/10〜1/50の厚みであることが好ましい。1/50未満の厚みでは、十分な接合が難しくなり、また1/10超ではAl回路が硬くなる。特に好ましくは、100μm以下の厚みであって、しかも金属箔の厚みに対して1/12〜1/40の厚みである。これは、金属箔の厚みが0.4〜0.6mmである場合、10〜50μm厚、特に15〜30μm厚が好適となることを意味している。
【0014】
本発明においては、金属箔とろう材合金箔は帯状積層物として用いられる。帯状積層物とするには、金属箔とろう材合金箔の巻物から帯状物をベルトコンベヤー等の搬送装置に繰り出し、そこで合体することによって行うことができる。
【0015】
本発明で使用されるセラミックス基板は、窒化アルミニウム製又は窒化ケイ素製であることが好ましい。炭化珪素、酸化ベリリウム等のセラミックス基板では、絶縁性と安全性の点で劣る。
【0016】
セラミックス基板の熱伝導率は、高信頼性が求められるパワーモジュールに使用されることを考えれば、少なくとも70W/mK以上、特に130W/mK以上でありることが好ましい。なかでも、表面のCu−Kα線によるX線回折ピーク強度比が、2≦Y23・Al23×100/AlN≦17、かつ2Y23・Al23×100/AlN≦2を有する窒化アルミニウム基板が好適である。
【0017】
このような窒化アルミニウム基板は、レーザー回折散乱法で測定された100μm以上の粗大粒子を1〜10%と1μm以下の微粒子を10〜50%を含んでなる窒化アルミニウム粉末原料を用い、窒化アルミニウム粉末原料中のAl23分とY23分組成比等を適正化することによって製造することができる。たとえば、2Y23・Al23が多い場合には、Al23分を増やせば良いので、酸素量の多い窒化アルミニウム粉末原料を用いるか、又はAl23を添加して、Y23分を減らして焼結する。一方、Y23・Al23が多い場合には、Y23の添加量を減らすか、焼成温度を下げる。脱バインダーを空気中で行えばAl23分を増加させることができる。
【0018】
焼結助剤としては、イットリア、アルミナ、マグネシア、希土類元素酸化物等の粉末を窒化アルミニウム粉末原料に0.5〜10%内割配合される。成形は、ブチラールやメチルセルロース等の有機バインダーを用いて行われ、焼結は、脱バインダー後、窒素、アルゴン等の非酸化性雰囲気中、温度1700〜1900℃で1〜12時間程度保持して行われる。
【0019】
セラミックス基板の厚みは、通常0.635mmであるが、要求特性によって変えることができる。たとえば、高電圧での絶縁性があまり重要でなく熱抵抗が重要である場合は、0.5〜0.3mmの薄板を用いることができ、逆に高電圧での絶縁耐圧や部分放電特性が重要である場合には、1〜3mmの厚板が用いられる。広さは、縦20〜200mm、横20〜200mmが例示される。
【0020】
本発明においてセラミックス基板は、上記帯状積層物のろう材合金箔面に適宜数配列し、その上面を別の積層物で覆われる。この上面を覆う積層物は、金属箔とろう材合金箔の積層物からなるものであるが、その形状は帯状であってもよく、帯状でなくてもよい。重要なことは、ろう材合金箔側をセラミックス基板に接面させて覆うことである。図1には、セラミックス基板1の上下面にいずれも帯状積層物2を配置した帯状構造体の例が示されている。図1は、帯状構造体の一例を示す部分斜視図である。
【0021】
本発明の製造方法は、上記帯状構造体を接合炉に搬入し、予熱部、仮接合部、拡散部を経由させることによって帯状構造体を帯状接合体となし、それを接合炉から搬出させ、個々の単位接合体に切断することを構成要件としている。帯状構造体の搬送には、プッシャー、ベルト、ローラー等が採用される。
【0022】
接合炉は、予熱部、仮接合部、拡散部を有し、窒素、アルゴン、水素、炭酸ガス等の非酸化性雰囲気、好ましくは酸素濃度50ppm以下の非酸化性雰囲気に保持されている。予熱部は、接合炉の入口からろう材合金箔の融点までの領域を占め、その後接合炉出口までの領域が仮接合部と拡散部とになる。具体的には、予熱部の雰囲気温度は、室温〜ろう材合金箔の融点よりも10℃低い温度、仮接合部と拡散部の雰囲気温度は600〜650℃であり、拡散部の温度は仮接合部よりも10〜30℃低いことが好ましい。また、予熱部、仮接合部、拡散部の通過時間は、それぞれ30秒〜10分、5秒〜3分、3分〜30分、であることが好ましく、特に仮接合部は0.1〜10mm/secの速度で通過させることが好ましい。0.1mm/secよりも遅いと、ろう材合金箔の金属箔への拡散が進みすぎ、回路の信頼性を損なう恐れがある。また、10mm/secよりも速いと、接合反応が不十分となる。
【0023】
本発明で重要なことは、仮接合部では帯状構造体は加圧状態に置かれるが、拡散部ではその加圧が解除されることである。帯状構造体の加圧は、上下面からのプレス、又は単独のロールや多段ロール間を通すことによって行うことができる。いずれの場合においても、単独のロールや多段ロールは、ろう材合金箔の溶融温度以上に加温されていることが好ましい。また、加圧力は2MPa以上であることが好ましく、2MPa未満であると、ろう材合金箔とセラミックス基板の密着が確保できず、接合不良となる。好ましい加圧力は4〜7MPaである。プレス板又はツインロールの材質は、金属でもセラミックスでもよいが、加熱しやすい金属、特にSUS430等の鉄系材料が好適となる。
【0024】
拡散部では、金属箔とセラミックス基板間の十分な接合強度を確保するため、ろう材成分の一部の金属成分を金属箔中に拡散させることが必要である。たとえば、金属箔がAlで、ろう材合金箔成分がAl−Cu系である場合には、Al中にCuを拡散させる。拡散距離は50〜100μm程度であることが好ましい。
【0025】
その後、接合炉から帯状接合体が搬出され、個々の単位接合体に切断されて接合体が製造される。切断は、刃物による方法、円盤状の砥石を回転させて切削するいわゆるダイサー法、レーザーによって切断するレーザーカット法、水を所定の圧力で吹き付けて切断するウォータージェット法のいずれであってもよい。また、切断に際しては、セラミックス基板の一部を切り落としてもよい。
【0026】
本発明によって製造された接合体から回路基板を製造するには、常法に従い、接合体の不要な金属箔と接合層をエッチングによって除去した後、必要に応じてメッキが施される。レジストインクとしては、UV硬化型、アルカリ剥離型が用いられ、不要な金属箔と接合層の除去には、過酸化水素水及びフッ素化合物の混合水溶液が好適に用いられる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例と参考例をあげて更に具体的に本発明を説明する。
【0028】
実施例1〜3
セラミックス基板として、表面研削や反り直し等の後加工のない焼成されたままの窒化アルミニウム基板を準備した。厚みは0.635mm、大きさは2インチ角、熱伝導率は170W/mK、曲げ強さは400MPaである。また、金属箔とろう材合金箔の帯状物の巻物(表1)を用意した。
【0029】
金属箔とろう材合金箔の巻物から帯状物をベルトコンベヤーに引き出し両者を積層して帯状積層物とした。この帯状積層物のろう材合金箔面に、上記セラミックス基板の複数個を適宜間隔(約10mm)を設けて配列すると共に、その上面を更に上記と同じ帯状積層物で覆って図1に示される帯状構造体とした。この帯状構造体を、酸素濃度20ppmの高温窒素雰囲気に保持され、予熱部、仮接合部、拡散部(各部の条件は表2)を有する、ベルト搬送方式のステンレス製筒状構造の接合炉(寸法:開口部幅300mm、高さ50mm、長さ8m、断熱材:アルミナ繊維)に搬入し、熱処理を行って帯状構造体を帯状接合体となし、それを接合炉から搬出させ、個々の単位接合体に切断(切断方法は表2)して接合体を製造した。
【0030】
実施例4
窒化アルミニウム基板の代わりに窒化ケイ素基板(厚み0.635mm、大きさは2インチ角、熱伝導率70W/mK、曲げ強さ800MPa)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして回路基板を製造した。
【0031】
参考例1
この例は、窒化アルミニウム基板にAl回路とAl放熱板を従来法によって形成させたものである。すなわち、実施例1において、帯状積層物の代わりに単位積層体(窒化アルミニウム基板の表裏面にろう材合金箔を挟んで金属箔を積層したもの)用い、それの20個をC−Cコンポジット板を挟んで積み上げ、温度630℃、3MPa、1時間のホットプレスをして接合体を製造した。なお、3MPaの加圧は接合炉にある間行われ、接合工程の所要時間は3時間であった。
【0032】
参考例2
この例は、窒化アルミニウム基板にCu回路とCu放熱板を従来法によって形成させたものである。すなわち、質量基準で、銀粉末90部、銅粉末10部、ジルコニウム粉末3部、チタン粉末3部及びテルピネオール15部と有機結合剤(ポリイソブチルメタアクリレートのトルエン溶液)を固形分で全体に対し5%加えてよく混練し、ろう材ペーストを調製した。このろう材ペーストを上記窒化アルミニウム基板の両面にスクリーン印刷によって全面に塗布した。その際の塗布量(乾燥後)を9mg/cm2 とした。ついで、一方の面に銅板(60mm×36mm×0.3mm)を、またその反対面には60mm×36mm×0.15mmの銅板(60mm×36mm×0.15mm)を配置して積層体とした。これの20個を横方向に配列し、両端部をカーボン製支持部材で支え、積層体の端部とカーボン製支持部材との間に板バネ材を配置し、真空中、800℃で15分保持して接合体を製造した。接合工程の所要時間は24時間であった。
【0033】
上記で得られた接合体を用い、以下に従って回路基板を製造し、ろう接欠陥の検査と熱履歴試験を行った。それらの結果を表2に示す。
【0034】
回路と放熱板の材質がAlである接合体については、UV硬化型レジストインク(互応化学社製商品名「PLAS FINE」)をスクリーン印刷で塗布した後、UVランプを照射してレジスト膜を硬化させた。ついで、塩化第二鉄溶液でエッチング処理を行ってアルミニウム板不要部分を溶解除去し、更にレジストを5%苛性ソーダ溶液で剥離し、無電解Ni−Pメッキ(厚み3μm)を行って回路基板を製造した。
【0035】
回路と放熱板の材質がCuである接合体については、Alの場合と同様にしてレジスト膜を硬化させた後、塩化第二銅溶液を用いてエッチング処理を行って銅板不要部分を溶解除去し、更にレジストを5%苛性ソーダ溶液で剥離した。この段階では、銅回路パターン間に残留不要ろう材や活性金属成分と窒化アルミニウム基板成分との反応物があるので、温度60℃、10%フッ化アンモニウム溶液に10分間浸漬して除去し回路基板を製造した。
【0036】
得られた回路基板について、軟X線試験装置(検出下限は直径0.3mm)を用い、接合不良やろう接欠陥を検査した。検査は3倍に拡大して行った。その後、−40℃、30分→室温、10分→125℃、30分→室温、10分を1サイクルとする熱履歴試験を行い、膨れ、剥がれ等の有無や、3枚の断面観察による半田クラックの発生の有無による外観検査と、インクテスト法(レッドチェック)による7枚の回路基板のクラックの発生の有無とを検査した。それらの結果を表2に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0003770849
【0038】
【表2】
Figure 0003770849
【0039】
表2から、本発明の実施例によれば、従来品(参考例)とほぼ同等の特性を有する回路基板を、接合工程の所要時間を短縮して製造できたことがわかる。
【0040】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、生産性の極めて高いセラミックス基板と金属箔からなる接合体が製造される。本発明によって製造された接合体は、回路基板の製造に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯状構造体の一例を示す部分斜視図
【符号の説明】
1 セラミックス基板
2 回路側金属箔
3 放熱板側金属箔
4 回路側ろう材合金箔
5 放熱板側ろう材合金箔

Claims (4)

  1. 以下の工程1〜3を経由することを特徴とする接合体の製造方法。
    工程1:金属箔とろう材合金箔からなる帯状積層物のろう材合金箔面に、セラミックス基板の適宜数を配列してから、金属箔とろう材合金箔からなる別の積層物でセラミックス基板の表面を覆い帯状構造体とする工程。
    工程2:この帯状構造体を、非酸化性雰囲気の高温下に保持された、予熱部、仮接合部、拡散部を有する接合炉を通過させて帯状接合体とする工程。
    工程3:この帯状接合体を個々の単位接合体に切断する工程。
    ここで、予熱部とは、ろう材合金箔の融点よりも低い温度に保持された領域であり、仮接合部とは、ろう材合金箔の融点以上の温度領域で帯状構造体を加圧しながらろう材成分とセラミックス基板とを反応させる領域であり、拡散部とは、ろう材合金箔の融点以上の温度領域で帯状構造体の加圧を解いて、ろう材成分を金属箔へ拡散させる領域である、と定義される。
  2. セラミックス基板が窒化アルミニウム製又は窒化ケイ素製であり、金属箔がAl製又はAl合金製であり、ろう材合金箔がAlとCuを含有するものであることを特徴とする請求項1記載の接合体の製造方法。
  3. 仮接合部の雰囲気温度が620〜650℃であり、帯状構造体に圧力2MPa以上のロール加圧を行いながら仮接合部の通過速度を0.1〜10mm/secとすることを特徴とする請求項1又は2記載の接合体の製造方法。
  4. 拡散部の雰囲気温度が仮接合部の雰囲気温度よりも10〜30℃低いことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項記載の接合体の製造方法。
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