JP3770518B2 - 苦味等を隠蔽した経口薬剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不快な味を隠蔽した経口薬剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
不快な味を有する薬物のマスキングには、多くの技術が開発されている。例えば、顆粒剤を水溶性の皮膜によりコーティングする方法(特開平4−282312号公報)、融点40〜100℃のワックス類を溶融し、その中に不快な風味を呈する薬物を分散後、固化させて散剤等を得る方法(特開平7−267850号公報)等が知られている。一方、液剤の場合は、服用感を高めるためにシロップ等の経口液剤とすることが知られており、小児、老人等に適した剤形として広く使用されている。シロップ剤は、甘味を有する剤形であるが、溶解する薬物が不快な味を有していると、単に甘味だけでは隠蔽できず服用し難く、コンプライアンスも低下する。さらに、特開平4−346937号公報には、苦味低減の方法として、苦味のある物質に寒天、ゼラチンまたはκ−カラギーナンから選ばれるゲル化剤と味付け剤を添加し、味付けゼリー状にすることを特徴とする苦味低減方法が開示されている。この方法は、ゼリー状にすることにより舌への苦味物質の接触を減しるものであり、一部溶解する苦味物質は味付け剤により苦味をマスキングするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
不快な味を有する薬物のマスキングを目的として前述のような多くの技術が検討されているが、製造工程が複雑であったり、効果が不十分であったり、品質上の問題があったりして、いまだ満足できるものはなく、更なる技術が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、不快な味を有する塩基性薬物およびアニオン性高分子物質を含有する不快な味を隠蔽した経口薬剤組成物である。また、本発明は、不快な味を有する塩基性薬物にアニオン性高分子物質を配合することを特徴とする不快な味を隠蔽する方法である。更に、本発明は、アニオン性高分子物質からなる不快な味を有する塩基性薬物の隠蔽剤である。
【0005】
本発明において塩基性薬物とは、遊離体が塩基性を示すという意味であり、塩を形成した場合には必ずしも塩基性ではない。本発明における塩基性薬物は特に限定されず、抗生物質、抗痴呆薬、抗血小板薬、抗うつ薬、脳循環代謝改善薬または抗アレルギー薬等の経口的に服用される薬物のうち、苦味、刺激等の不快な味を有する塩基性薬物であれば使用でき、具体的には例えば、塩酸チクロピジン、塩酸マプロチリン、塩酸イフェンプロジル、塩化ベルベリン、ジギトキシン、スルピリン、塩酸アゼラスチン、塩酸エチレフリン、塩酸ジルチアゼム、塩酸プロプラノロール、クロラムフェニコール、アミノフィリン、エリスロマイシン、フェノバルビタール、パントテン酸カルシウム、塩酸インデロキサジン、塩酸アミノグアニジン、塩酸ドネペジル、(RS)-1-(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル(+)-(6R,7R)-7{(z)-2-(2-アミノチアゾール-4-yl)-2-ハイドロキシイミノアセトアミド}-3-N,N-ジメチルカルバモイルオキシメチル-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクト-2-エン-2-カルボキシレイト塩酸塩、塩酸セフカペンなどを挙げることができる。中でも塩酸ドネペジル、(RS)-1-(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル(+)-(6R,7R)-7{(z)-2-(2-アミノチアゾール-4-yl)-2-ハイドロキシイミノアセトアミド}-3-N,N-ジメチルカルバモイルオキシメチル-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクト-2-エン-2-カルボキシレイト塩酸塩の場合に特に優れた効果を奏する。塩酸ドネペジルは化学名(1-ベンジル-4-(5,6-ジメトキシインダノン-2-イル)メチルピペリジン塩酸塩であり、軽度から中等度のアルツハイマー治療剤であるが、その水溶液は激しい苦味、口腔内のしびれを有している。また、(RS)-1-(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル(+)-(6R,7R)-7{(z)-2-(2-アミノチアゾール-4-yl)-2-ハイドロキシイミノアセトアミド}-3-N,N-ジメチルカルバモイルオキシメチル-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクト-2-エン-2-カルボキシレイト塩酸塩は経口投与でも有効な抗生物質であるが、強い苦味を有している。
【0006】
本発明における、アニオン性高分子物質とは特に限定されないが、酸性多糖類が好ましく、具体的には、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、アルギン酸、ジェランガムおよびキサンタンガム並びにその塩を挙げることができる。カラギーナンには、ι、κ、λ等の種類が知られておりいずれも使用できるが、特に、液剤またはゼリー剤の場合はκ−カラギーナン、ι−カラギーナンが好ましく、また、デキストラン硫酸も好ましい。固形剤の場合は、特にκ−カラギーナン、コンドロイチン硫酸ナトリウムおよびアルギン酸ナトリウムが好ましい。カラギーナン等は市販のものを使用することができ、FMCコーポレーション(FMC Corporation:USA)、システムズ バイオインダストリー社(Systems Bio Industries Co., Ltd)等から入手できる。
【0007】
本発明における経口薬剤組成物の剤形は、固形剤、液剤またはゼリー剤として経口的に服用される剤形を意味し、固形剤の具体的な例として顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤、丸剤等を挙げることができ、液剤の例としてはシロップ剤、エリキシル剤、乳剤、懸濁剤等を挙げることができるが、特に顆粒剤、細粒剤、散剤、シロップ剤、ゼリー剤の場合が好ましい。これらの剤形はゼリー剤を除いて日本薬局方に収載されている。
【0008】
本発明に係る経口薬剤組成物の投与方法は特に限定されず、薬物の性質により、食前、食後または食間に1日1回から数回経口的に投与することができる。
【0009】
固形薬剤中の薬物量は薬物の性質によって異なり一概には言えないが、一般に1回の服用で0.1〜1000mgである。不快な味を隠蔽した経口液剤中の薬物の濃度は、一般に0.1〜500mg/mlであり、好ましくは0.5〜100mg/mlである。薬物が塩酸ドネペジルである場合は、その濃度は0.5〜5mg/mlが好ましい。本発明における、塩基性薬物とアニオン性高分子物質の割合は、一般に、塩基性薬物1重量部に対し、アニオン性高分子物質0.1〜20重量部であり、好ましくは、0.5〜10重量部である。本発明に係る経口薬剤組成物が固形剤の場合は、薬物とアニオン性高分子物質を均一に混合することにより不快な味の隠蔽効果が得られる。また薬物と賦形剤等を混合し、別にアニオン性高分子を水等の溶媒に溶解し、必要に応じて他の結合剤と混合して、徐々に添加して造粒することによっても、不快な味の隠蔽効果が得られる。薬物の種類によっては、造粒することにより不快な味の隠蔽効果が増大するものもある。いずれにしても、本発明においてアニオン性高分子物質は塩基性薬物の苦味等の不快な味を隠蔽する物質として働いている。
【0010】
本発明に係る不快な味を隠蔽した経口薬剤組成物の製造方法は特に限定されず、一般に用いられる方法によることができる。例えば、顆粒剤の場合は、薬物、κ−カラギーナンにさらに乳糖、マンニトール、デンプン、結晶セルロース等の賦形剤、カルボキシメチルセルロース等の崩壊剤等を混合し、ヒドロキシプロピルセルロース等の結合剤を溶解した溶液を添加しながら、通常用いられる造粒装置で製造できる。また、経口液剤の製造方法は、特に限定されず、例えば塩基性薬物およびアニオン性高分子物質を水に溶解して製造することができる。さらに、ショ糖、キシリトール、マンニトール、グルコース、アスパルテーム、サッカリン等の甘味剤、バニラエッセンス、アップルフレーバー等の矯味剤等を加えることもできる。
【0011】
【発明の効果】
本発明に係る経口薬剤組成物は、薬剤特有の苦味、しびれ、収斂性等の不快な味が隠蔽されているため、非常に服用しやすく患者のコンプライアンスが向上する。特に、幼児、老齢者に対しては有用である。本発明に係る経口剤が、不快な味を隠蔽するメカニズムは次のように考えられる。すなわち、不快な味を有する塩基性薬物が、酸性多糖類と相互作用を起こし、唾液中に溶解した場合または溶液中の遊離体が減少することにより、舌の苦味レセプターへの結合率を減少させるとともに、しびれの発現も低減させるものと考えられる。
【0012】
試験例1
2mg/mlの塩酸ドネペジル水溶液を調製し、その5mlにκ−カラギーナン、コンドロイチン硫酸またはデキストラン硫酸を50mg溶解後、2名の被験者(表中A、Bで示す)が全量を口に含み、苦味としびれの程度を5段階で評価した。結果を表1に示した。表1より明らかなように、κ−カラギーナン等の添加によって塩酸ドネペジルの苦味は顕著に抑制された。
【0013】
表1 評価基準
────────────────────────────────────
苦味 何も感じない 何か感じる 少し苦い 苦い とても苦い
────────────────────────────────────
痺れ 何も感じない 何か感じる 少し痺れる 痺れる とても痺れる
────────────────────────────────────
− ± + ++ +++
────────────────────────────────────
結果
────────────────────────────────────
試料/被験者 A B
苦味 痺れ 苦味 痺れ
────────────────────────────────────
塩酸ドネペジル(D) +++ +++ +++ +++
────────────────────────────────────
D+κカラギーナン + ± + +
────────────────────────────────────
D+コンドロイチン硫酸 ++ ++ +++ ++
────────────────────────────────────
D+デキストラン硫酸 + ± + +
────────────────────────────────────
【0014】
試験例2
塩酸チクロピジン(20mg/ml)、塩酸マプロチリン(5mg/ml)および酒石酸イフェンプロジル(4mg/ml)を用い、カラギーナンの苦味としびれの隠蔽効果を調べた。試験方法、評価基準は試験例1に準じた。結果を表2に示した。
【0015】
────────────────────────────────────
試料/被験者 A B
苦味 痺れ 苦味 痺れ
────────────────────────────────────
塩酸チクロピジン +++ +++ +++ +++
────────────────────────────────────
塩酸チクロピジン
+κカラギーナン(1mg/ml) ± ++ ± ++
+λカラギーナン(1mg/ml)
────────────────────────────────────
塩酸チクロピジン
+κカラギーナン(2mg/ml) − + − ±
────────────────────────────────────
塩酸マプロチリン ++ + + +
────────────────────────────────────
塩酸マプロチリン
+κカラギーナン(2mg/ml) − − − −
────────────────────────────────────
酒石酸イフェンプロジル + − ++ −
────────────────────────────────────
酒石酸イフェンプロジル
+κカラギーナン(2mg/ml) ± − − −
────────────────────────────────────
【0016】
表2より明らかなように、カラギーナンの添加により各薬物の苦味、しびれが顕著に抑制された。特に、塩酸チクロピジンの味は極めて苦くかつ刺激性であるが、カラギーナンの添加により顕著に抑制されたことは本発明の効果が極めて優れていることを示すものである。
【0017】
試験例3
(RS)-1-(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル(+)-(6R,7R)-7{(z)-2-(2-アミノチアゾール-4-yl)-2-ハイドロキシイミノアセトアミド}-3-N,N-ジメチルカルバモイルオキシメチル-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクト-2-エン-2-カルボキシレイト塩酸塩(表3中において化合物Aと表示)にアルギン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、κ−カラギーナン、ι−カラギーナン、マンニトール、コーンスターチ、コポリビドン等を表3に示す量で配合し、実施例3に準じた方法により顆粒剤を製造した。試験は、被験者3名が各被検顆粒0.5gを口に含んで行い、次に示す7段階の評価基準により判定した。
+4:強烈に苦く服用できない、+3:非常に苦い、+2:苦い、+1:少し苦味を感じる、0:どちらともいえない、−1:全く苦味を感じない、−2:どちらかというとおいしい
結果を表3に示した。表3より本願発明に係るアニオン性高分子物質を配合した顆粒剤は、苦味を顕著に抑制することが明らかである。
【0018】
表3
───────────────────────────────────────
成分 処方(%) 評価者A 評価者B 評価者C
───────────────────────────────────────
化合物A 15 +4 +3 +4
マンニトール 85
───────────────────────────────────────
化合物A 15 +1 0→+2 +1
アルギン酸ナトリウム 15 注1
マンニトール 70
───────────────────────────────────────
化合物A 15 0 0 0
コンドロイチン硫酸Na 15
マンニトール 70
───────────────────────────────────────
化合物A 15 0 0 0
κカラギーナン 15
コーンスターチ 30
マンニトール 40
───────────────────────────────────────
化合物A 15 −1 0→+1 0
κ&ιカラギーナン 15 注1
コポリビドン 15
マンニトール 55
───────────────────────────────────────
化合物A 15 0 −1 0
κカラギーナン 14.5
λカラギーナン(溶媒添加) 0.5
コーンスターチ 30
マンニトール 40
───────────────────────────────────────
化合物A 14.5 −2 −2 −2
κカラギーナン 14.5
アルギン酸Na(溶媒添加) 2
コーンスターチ 30
マンニトール 32.5
アエロジル 4
ストロベリーエッセンス 0.5
赤色102号 微量
アスパルテーム 2
───────────────────────────────────────
注1:水で服用すると後で苦い
【0019】
試験例4
表4に示す方法に従い、塩酸チクロピジン、κ−カラギーナン、コーンスターチ、マンニトールおよびヒドロキシプロピルセルロース(表4中、HPC−Lと表記)を十分に混合し、水を加えて造粒して顆粒剤を得た。この顆粒剤0.5gを被験者2名(表4中A、Bと表記)が口に含み味を判定した。評価基準は試験例1に準じた。結果を表4に示した。
【0020】
表4
───┬───────────────────────────────────
│ 対照 処方1 処方2 処方3
───┼───────────────────────────────────
│チクロピジン 100 100 100 100
処 │κカラギーナン 0 100 200 300
│マンニトール 670 570 470 370
方 │コーンスターチ 200 200 200 200
│HPC−L 30 30 30 30
├───────────────────────────────────
│ 計 1000 1000 1000 1000
───┼─┬─────────────────────────────────
│ │苦味 + ± − −
│A├─────────────────────────────────
結 │ │痺れ +++ +++ + ±
├─┼─────────────────────────────────
果 │ │苦味 + + − −
│B├─────────────────────────────────
│ │痺れ +++ +++ ± −
───┴─┴─────────────────────────────────
mg/顆粒1g
【0021】
表4より、本願発明は固体状態においても極めて不快なチクロピジンの味を隠蔽できることが明らかである。以上に示した試験例により、本願発明の顕著な効果が明らかである。
【0022】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明がこれらに限例されるわけではない。
【0023】
実施例1
(RS)-1-(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル(+)-(6R,7R)-7{(z)-2-(2-アミノチアゾール-4-yl)-2-ハイドロキシイミノアセトアミド}-3-N,N-ジメチルカルバモイルオキシメチル-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクト-2-エン-2-カルボキシレイト塩酸塩15g、κ−カラギーナン15g、コーンスターチ30gおよびマンニトール40gを転動造粒機を用いて混合し、水約20mlを徐々に添加して練合し、32メッシュの篩を通して、乾燥し顆粒剤を製造した。
【0024】
実施例2
実施例1で用いた薬物15g、コンドロイチン硫酸ナトリウム15gおよびマンニトール70gを転動造粒機を用いて混合し、水約20mlを徐々に添加して練合し、32メッシュの篩を通して、乾燥し顆粒剤を得た。
【0025】
実施例3
実施例1で用いた薬物15g、カラギーナン(ιとκの混合物)15g、コポリビドン15gおよびマンニトール55gを転動造粒機を用いて混合し、水約15mlを徐々に添加して練合し、32メッシュの篩を通して、乾燥し顆粒剤を得た。
【0026】
実施例4
実施例1で用いた薬物58g、κ−カラギーナン58g、コーンスターチ120g、マンニトール130gおよびアエロジル16gを混合し、流動層造粒機を用いて水392mlに溶解したアルギン酸ナトリウム8gおよび食用赤色102号微量を噴霧した後、乾燥した。次にストロベリーエッセンス2gを噴霧し乾燥後、アスパルテーム8gを混合して細粒剤を製造した。
【0027】
実施例5
実施例1で用いた薬物15g、κ−カラギーナン14.5g、コーンスターチ30gおよびマンニトール40gを混合し、流動層造粒機を用いて水25mlに溶解したλ−カラギーナン0.5gを噴霧して細粒剤を製造した。
【0028】
実施例6
塩酸セフカペンピボキシル10g、κ−カラギーナン10g、コーンスターチ30g、マンニトール48gおよびアスパルテーム2gを転動造粒機を用いて混合し、水20mlを徐々に添加して練合し、32メッシュの篩を通して顆粒剤を製造した。

Claims (5)

  1. (1)不快な味を有する塩基性薬物、および(2)カラギーナン、デキストラン硫酸並びにその塩から選ばれるアニオン性高分子物質を含有する顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤または丸剤である経口薬剤組成物。
  2. 不快な味を有する塩基性薬物が、抗生物質、抗痴呆薬、抗血小板薬、抗うつ薬、脳循環代謝改善薬または抗アレルギー薬である請求項1記載の経口薬剤組成物。
  3. 不快な味を有する塩基性薬物が、塩酸ドネペジル、(RS)-1-(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル(+)-(6R,7R)-7{(z)-2-(2-アミノチアゾール-4-yl)-2-ハイドロキシイミノアセトアミド}-3-N,N-ジメチルカルバモイルオキシメチル-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクト-2-エン-2-カルボキシレイト塩酸塩、塩酸チクロピジン、塩酸マプロチリン、酒石酸イフェンプロジルまたは塩酸セフカペンピボキシルである請求項1または2に記載の経口薬剤組成物。
  4. 不快な味を有する塩基性薬物1重量部に対して、アニオン性高分子物質0.1〜20重量部を含む請求項1、2または3に記載の経口薬剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の経口薬剤組成物において、不快な味を有する塩基性薬物に、カラギーナン、デキストラン硫酸並びにその塩から選ばれるアニオン性高分子物質を配合することを特徴とする不快な味の隠蔽方法。
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