JP3767776B2 - 鉄筋コンクリート柱補強材の定着部材および耐震補強工法 - Google Patents

鉄筋コンクリート柱補強材の定着部材および耐震補強工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は既設高架橋柱・橋脚・橋台・建築の柱等の鉄筋コンクリート柱補強材の定着部材および耐震補強工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄筋コンクリート(RC)部材やプレストレストコンクリート(PC)部材のせん断耐力が不足した場合、帯鉄筋を再配置したり、鋼板や補強繊維で部材を包み込むようにして補強している。
【0003】
また、既設の高架橋柱や橋台のような鉄筋コンクリート柱に対する耐震補強において、本出願人は、狭隘空間や間仕切り壁を有する柱の周囲に連結材を配置して柱隅角部で定着して拘束する補強工法を提案している(特願平10ー290631号)。
例えば、図5(a)に示すように、鉄筋コンクリート柱1が施工された既設高架橋2の下には、店舗、事務所等3、壁4、あるいは屋根・天井5等が存在している場合が多々ある。また、図5(b)に示すように、高架橋の既設鉄筋コンクリート柱1の周りに壁4、天井5、床6が存在する場合等がある。このような構造上耐震壁として扱えない簡易な壁等が柱間に設置されている場合、この部分を一部撤去して補強工事を行うとその後復旧工事を行う必要があり、そのため、工事期間が長くなり、工事費が高くなってしまう。
【0004】
そこで、図6に示すように、周囲に壁等が設置されている既設の鉄筋コンクリート1の四隅に山形鋼からなる支持材10を柱の高さに渡って設置し、四隅の支持材間を鋼棒等の連結材(または閉合材)11で連結して各支持材を取り囲み、支持材10にあてがった定着体12で連結材11を締めつけて支持材を固定し、隅角部のみで鉄筋コンクリート柱1を拘束し、各鋼材には防錆処理を施すようにする。この工法では、コンクリート柱の四隅が露出している場合は、連結材11を通す孔を壁等に開けるだけで済むため撤去工事、復旧工事等が軽減できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
RC・PC部材を取り囲むようにせん断補強する方法では、溶接で鋼棒を定着する場合、現場作業が多く工期がかかるとともに、火気の使用が必要となり施工箇所が限定され、フック定着の場合は、既設部材を大幅に増厚する必要がある。また、防錆、劣化防止処理が現場で必要なため、精度の高い施工が求められるとともに、工期が長くなってしまう。
【0006】
既設RC柱の隅角部のみ拘束する方法は、RC部材が大きく変形しても所要の水平耐力を有することとなり、構造物全体の変形性能を増大させる有効な工法であるが、補強棒鋼を隅角部において直角に、しかも、鋼材に発生する力に抵抗するように連結し定着しなければならないが、このような部材が現状では存在しないため、山形鋼によって定着する方法が用いられている。このように、鋼棒(連結材11)が配置されているため、山形鋼と柱の隙間に充填するモルタルの型枠設置が困難であり、工事費が高くなり、また、実際には、定着体の重量が大きいため狭隘空間での施工が困難もしくは施工不能となる。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、撤去工事を極力抑え、狭隘な空間での施工を可能とし、比較的容易に耐震補強工事ができるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、補強対象の鉄筋コンクリート柱の隅角部に設置される定着部材であって、所定長さに切断された山形鋼の2辺間に柱隅角部の形状に倣うようにモルタル等が充填されるとともに、定着部材間を連結する連結材が挿通される孔が山形鋼の各辺とモルタル等を貫通して形成されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記連結材が挿通される孔は、山形鋼各辺にそれぞれ複数形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、上記構成の定着部材を柱の隅角部に、かつ高さ方向に所定間隔で設置し、定着部材間を連結材で締結することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明で使用する鉄筋コンクリート柱補強材の定着部材の例を説明する図で、図1(a)は平断面の一部を示す図、図1(b)は図1(a)の側面図である。
本発明における定着材20は、等辺(必要に応じて不等辺でもよい)の山形鋼を所定長さに切断し、コンクリート柱の隅角部の外形形状に倣う形に山形鋼の2辺間にモルタルを充填し、単体の定着具として工場で製作しておく。モルタル表面は型を残す、或いは型を外してモルタルを露出させるどちらであってもよい。もちろん、モルタル以外にもコンクリート、樹脂モルタル、樹脂、セメントミルク等を使用することも可能である。
【0010】
また、製作にあたっては人力で運搬できる大きさとし、この例では2段1組として鉄筋コンクリート柱の補強材としての鋼棒(連結材11)を各側面に2本づつ通すようにし、20〜30cm程度の長さである。また、山形鋼の2辺とモルタルを通して鋼棒を挿通させるために、モルタル内に管材を埋め込むか、或いは管材は取り除いて挿通孔のみ形成する。この例では、一方の側面の鋼棒が他方の側面の鋼棒の上側と下側に設けられるように挿通孔を形成している。この挿通孔に鋼棒を通す2段1組の構成とすることにより、1段では発生してしまう直交する鋼棒との偏心に起因して定着具に働く回転力を相殺または極力減らすことができる。
【0011】
このような定着具を用いることにより、工場で比較的軽量の定着具として製作し、現場では定着具を隅角部に当てがって補強材としての鋼棒をボルト13で締め付ける作業だけになるので設置が容易であり、狭隘な空間での施工も可能となる。なお、この例では2段1組としたが、重量の点が克服できれば3段、或いは4段以上を1組としてもよい。また、各定着具の間隔を狭くすれば、隣接する山形鋼に当たって回転が防げるので1段であっても可能である。
【0012】
図2は本発明で使用する鉄筋コンクリート柱補強材の定着部材の他の例を説明する図で、図2(a)は平断面の一部を示す図、図2(b)は図2(a)の側面図である。
この例では、一方の側面の補強材としての鋼棒が他方の側面の鋼棒の上側と中間に設けられている点のみが異なるだけで他の構成は図1と全く同じである。この例においても2本の鋼棒により1段では発生してしまう定着具に働く回転力を相殺または極力減らすことができる。
【0013】
図3は図1の定着部材を用いたコンクリート柱の補強工法を示す図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は側面図である。
図示するように、工場で製作した定着具を柱の四隅に、柱の高さ方向に所定間隔で設置し、各定着具間に補強材としての鋼棒を通してボルト締めし、柱隅角部で鉄筋コンクリート柱を拘束する。定着具を設置する現場での作業は鋼棒のボルト締めだけであるので、極めて簡単な作業で設置することが可能である。
【0014】
図4は図2の定着部材を用いたコンクリート柱の補強工法を示す図で、図4(a)は平面図、図3(b)は側面図である。図3の場合と同様、極めて簡単な作業で設置可能である。
【0015】
なお、図3、図4の例では定着具を柱の四隅に設置しているが、必ずしも四隅に設置する必要はなく、柱の置かれている状況に応じて、3隅、2隅、1隅等適宜選択すればよい。
【0016】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、定着部材を工場で製作できるので現場での作業を軽減することがができ、工期短縮とコスト削減を図ることができる。また、定着部材を人力で運搬できる重量にできるので、狭隘空間の施工にも適している。このような定着部材を用いることにより、せん断補強が必要なRC・PC部材の補強を簡易に行うことが可能となる。また、高架橋の柱に壁等が設置されている場合にも、撤去工事を極力抑え、狭隘な空間での施工を可能とし、比較的容易に耐震補強を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で使用する定着部材の例を説明する図である。
【図2】 本発明で使用する定着部材の他の例を説明する図である。
【図3】 図1の定着部材を用いた補強工法を示す図である。
【図4】 図2の定着部材を用いた補強工法を示す図である。
【図5】 補強対象の鉄筋コンクリート柱の設置環境を説明する図である。
【図6】 既提案の補強工法を説明する図である。
【符号の説明】
1…鉄筋コンクリート、10…支持材、11…連結材、12…定着体、13…ボルト、20…定着材。

Claims (3)

  1. 補強対象の鉄筋コンクリート柱の隅角部に設置される定着部材であって、所定長さに切断された山形鋼の2辺間に柱隅角部の形状に倣うようにモルタル等が充填されるとともに、定着部材間を連結する連結材が挿通される孔が山形鋼の各辺とモルタル等を貫通して形成されていることを特徴とする鉄筋コンクリート柱補強材の定着部材。
  2. 前記連結材が挿通される孔は、山形鋼各辺にそれぞれ複数形成されていることを特徴とする請求項1記載の鉄筋コンクリート柱補強材の定着部材。
  3. 請求項1または2記載の定着部材を柱の隅角部に、かつ高さ方向に所定間隔で設置し、定着部材間を連結材で締結することを特徴とする鉄筋コンクリート柱の耐震補強工法。
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