JP3766623B2 - Pcb汚染物の処理方法 - Google Patents

Pcb汚染物の処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3766623B2
JP3766623B2 JP2001314232A JP2001314232A JP3766623B2 JP 3766623 B2 JP3766623 B2 JP 3766623B2 JP 2001314232 A JP2001314232 A JP 2001314232A JP 2001314232 A JP2001314232 A JP 2001314232A JP 3766623 B2 JP3766623 B2 JP 3766623B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pcb
contaminants
contaminant
solvent
size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001314232A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003117517A (ja
Inventor
英治 松隈
栄次 舟橋
信行 三方
隆春 武内
邦弘 宮田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Plant Designing Corp
Original Assignee
Nittetsu Plant Designing Corp
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nittetsu Plant Designing Corp, Nippon Steel Corp filed Critical Nittetsu Plant Designing Corp
Priority to JP2001314232A priority Critical patent/JP3766623B2/ja
Publication of JP2003117517A publication Critical patent/JP2003117517A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3766623B2 publication Critical patent/JP3766623B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/82Recycling of waste of electrical or electronic equipment [WEEE]

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、PCB汚染物の処理方法、詳しくは、例えば、トランスやコンデンサ等のPCBを含む機器を無害化して資源として活用するPCB汚染物の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、PCB(ポリクロロビフェニル)は、耐熱性、熱的安定性、特に電気的性質(絶縁性)等の優れた特性を有するため、主としてトランス(変圧器)やコンデンサ(蓄電器)などの電気機器中で絶縁油として使用される他、さまざまな分野で使用されていた。しかし、我が国においては、1971年にPCBによる環境汚染が社会問題化し、翌年にはPCBの国内での生産が中止され、PCB油に代わって、絶縁性を有する鉱物油系の油が使用されるようになった。
従って、それ以降、PCB油を使用していた電気機器等の多くは、現在までPCB油が未処理のまま保管された状態にあり、このPCB油自身の処理は現在、国の定めた基準に従って行われているが、PCBによって汚染された機器等のPCB汚染物の処理は未着手の状態で、これから試験法、卒業判定等が定められ、随時行われることになる。
PCB油の処理においては、高温焼却処理法を皮切りに始まり、近年、化学分解処理法が幾つも実施されてきた。一方、PCB汚染物の処理においては、溶剤を洗浄剤として使用し、表面に付着したPCBを洗い落とす溶剤洗浄処理法や、内部に含まれるPCBを蒸発分離する真空加熱分離処理法等が研究開発されてきた。なお、PCB汚染物を処理する各設備又は装置の容量(収納又は処理可能なサイズ)には、国によって認可された実証テスト結果からのスケールアップに対し、技術的限界がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のPCB汚染物の処理方法においては、未だ解決すべき以下のような問題があった。
PCBに汚染されたPCB汚染物を上述の処理法により単独で処理する場合、以下のような欠点があった。即ち、PCB油に浸漬されていたPCB含浸性部材(例えば、コアのコイルに使用される紙やコアを受ける受木等)を溶剤洗浄処理法で処理すると、部材の前処理(解体)における作業負荷が大きくなり、しかも、洗浄による処理時間が長くかかるため、極めて非効率である。また、真空加熱分離処理法で非金属の材料を処理すると、加熱による炭化物が発生するという問題を有していた。
また、処理する各設備の容量に対するPCB汚染物のサイズや性状を考慮した処理がなされておらず、このため非効率的な処理がなされていた。
【0004】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、単独処理方法では解決できない又は非効率となる課題を解決でき、環境負荷を低減化し、またリサイクル可能なものを極力リサイクルでき、かつ解体作業時の作業員に対する安全性を改善できるPCB汚染物の処理方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係るPCB汚染物の処理方法は、現存するPCBを含む汚染物を無害化して資源として活用するPCBを含む機器の処理方法であって、
前記汚染物を、液状のPCBを有し全体がPCB非含浸性部材を主体とするトランス又はリアクトルからなる第1の汚染物と、液状のPCBを有しPCBを含浸しているコンデンサ又は安定器からなる第2の汚染物と、収納用容器に収納されPCBを含浸している感圧紙、ウエス又は汚泥及び前記収納用容器からなる第3の汚染物とに分類し、
前記第1の汚染物、該第1の汚染物からPCBの油抜き及び内部の循環洗浄を行った後、上蓋を取り外してコアを分離し、該第1の汚染物のケース及び前記上蓋について溶剤洗浄処理を行い、前記コアについては真空加熱分離設備に投入可能なサイズの場合には真空加熱分離処理を行い、前記コアが前記真空加熱分離設備に投入可能でないサイズの場合で溶剤洗浄設備に投入可能なサイズの場合には溶剤洗浄処理を行い、前記コアが前記溶剤洗浄設備に投入可能でないサイズの場合には切断、解体又は分離して溶剤洗浄処理を行い、
前記第2の汚染物、該第2の汚染物を穿孔してPCBの油抜きを行い、該第2の汚染物が真空加熱分離設備に投入可能なサイズの場合には、真空加熱分離処理を行い、前記真空加熱分離設備に投入可能なサイズでない場合には、内部の循環洗浄を行って、上蓋を切取り、内部の素子を取り出して溶剤洗浄設備にて溶剤洗浄処理を行い、
前記第3の汚染物は、前記収納用容器から前記感圧紙、ウエス又は汚泥を取り出して、真空加熱分離処理を行い、前記収納用容器は溶剤洗浄設備に入るサイズの場合にはそのまま、入らないサイズの場合は切断して溶剤洗浄処理を行い、
処理された前記第1、第2及び第3の汚染物のそれぞれに対して、PCBの残留濃度が基準値以下であることを確認する卒業判定を行い、該卒業判定に合格しない汚染物に対して、該汚染物が溶剤洗浄処理されていた場合には前記卒業判定に合格するまで溶剤洗浄処理を繰り返し、該汚染物が真空加熱分離処理されていた場合には前記卒業判定に合格するまで真空加熱分離処理を繰り返し、
前記卒業判定に合格した処理後の汚染物を、解体、破砕又は選別して資源化する。
【0006】
【0007】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係るPCB汚染物の処理方法を説明するフロー図、図2は同PCB汚染物の処理方法の処理工程の一部を示すフロー図、図3は同PCB汚染物の処理方法の処理工程の一部を示すフロー図、図4は同PCB汚染物の処理方法の処理工程の一部を示すフロー図、図5(A)、(B)、(C)はそれぞれは同PCB汚染物の処理方法に適用するトランスの解体処理工程を示す説明図である。
【0008】
図1を参照して、本発明の一実施の形態に係るPCB汚染物の処理方法の基本的な考え方について説明する。
(ステップS1)
現存するPCBを含む汚染物であるPCBを含む機器を保管場所に受け入れ、そこで一時的に保管し、必要に応じて、PCBを含む機器を処理のために処理場所へ払出す。
(ステップS2)
PCBを含む機器のケース内のPCB油を、例えば、真空ポンプ等を使用してケースから抜くが、完全に抜けないので、溶剤を流し込んでケース内を洗浄する。その後、PCBを含む機器を各構成部品に分離する。
【0009】
(ステップS3)
油抜きされたPCB油は、油分解処理施設へ送られる。
(ステップS4)
判定基準Aに応じて、溶剤洗浄処理又は真空加熱分離処理を判断する。判定基準AはPCB汚染物(単に、汚染物と呼ぶこともある)の性状(PCBを内部に含浸しているか、又はPCBが表面に付着している、即ち、PCBを非含浸か)及びサイズが関係している。即ち、処理対象物が大きいサイズで、主にPCB非含浸性部材である場合には、必要に応じて解体(切断)して小さくした後、溶剤洗浄処理を実施し、一方、処理対象物が小さいサイズで解体を不要とし、主にPCB含浸性部材である場合には、真空加熱分離処理を実施すると判断する。
【0010】
(ステップS5)
例えば、鋼板からなるPCB非含浸性部材で、しかも大きいサイズのトランス容器等のケースは、溶剤洗浄処理を実施して、表面に付着しているPCBを溶剤により洗い落とす。なお、この際、溶剤洗浄処理機に入らないサイズの汚染物(機器)の場合には、入るサイズに切断してから処理する。
(ステップS6)
例えば、鉄心とコイル(銅と紙)からなる小さいサイズのコアや、小さいサイズでPCB含浸性部材である受木は、真空加熱分離処理を実施して、内部に含浸されたPCBを除去する。なお、鉄心及び銅はPCB非含浸性部材であり、紙はPCB含浸性部材である。
【0011】
(ステップS7)
溶剤洗浄処理又は真空加熱分離処理において抽出され、別途手段により濃縮されたPCB油は、ステップS2で処理されたPCB油と同様に、油分解処理施設へ送られる。
(ステップS8)
処理後の汚染物のPCBの残留濃度が、基準値(例えば、洗浄試験法において、0.5mg/kg)以下であれば、卒業判定(合格判定)が下される。
(ステップS9)
資源として活用するために、PCB汚染物の状況に応じて解体、破砕、選別する。なお、必要に応じて、ステップS8はステップS7の前に実施することもある。
【0012】
さらに、図2〜図4を参照して、本発明の一実施の形態に係るPCB汚染物の処理方法について具体的に説明する。
図2に示すように、保管場所に受入れられ、仕分けされて、一時保管されていたPCBを含む機器は払出される。払出された処理対象の機器は、例えば、処理ラインにおいて最適に処理するために、図2〜図4に示す3種類の汚染物に分類される。即ち、トランスやリアクトル等の液状のPCBを有し全体がPCB非含浸性部材を主体とする第1の汚染物(図3)と、コンデンサや安定器等の液状のPCBを有し全体がPCB含浸性部材を主体とする第2の汚染物(図2)と、感圧紙(カーボン紙)やウエスを主体とする第3の汚染物(図4)とに仕分けされる(これを種類判断と呼ぶ)。
【0013】
最初に、図3及び図5(A)、(B)、(C)を参照しながら、第1の汚染物に分類されるPCBを含む機器の一例であるトランス15の処理について詳細に説明する。
図5(A)に示すように、上端に開口を有する直方体形のトランス容器(ケース)10の上端に設けられたトランス蓋(上蓋)11に碍子12が3本と油注入口13が設けられ、しかも、トランス容器10の一側面の下端部にドレン口14が設けられたトランス15が保管場所から払出されて解体場所に搬入されている。油抜き工程において、まず油注入口13及びドレン口14を使って、トランス15のトランス容器10内のPCB油16を抜く。次に、循環洗浄工程において、油抜き工程と同様に、油注入口13及びドレン口14を使って、洗浄用の溶剤をトランス容器10中に注入して、トランス容器10内を循環洗浄する。
【0014】
図5(B)に示すように、上蓋取外し工程においては、トランス蓋11を固定しているボルトを取り外す(なお、トランス蓋がトランス容器10に溶接により固定されている場合には、溶接部を切断してトランス蓋を切り離す)。トランス蓋11を揚重機により吊り上げ、トランス蓋11とコア17との間のリード線18を切断する。
図5(C)に示すように、コア取出し工程においては、トランス蓋11、リード線18を分離し、コア17を揚重機により吊り上げ後、トランス蓋11とコア17を分離する。さらに、コア17をトランス容器10内で受けていた受木19を取出し、トランス蓋11、トランス容器10、コア17、リード線18、受木19は、分離した単位毎にバスケット(図示せず)に収納する。なお、図5(C)に示すように、コア17は鉄心20とコイル21(銅と紙)から成っている。
【0015】
ここで、トランス容器10は、鉄板製で大きなサイズ(例えば、一例として、幅1500mm、長さ2000mm、高さ2000mm)のため、ケース切断工程において、解体して溶剤洗浄設備に入る小さなサイズ(例えば、一例として、幅800mm、長さ1000mm、高さ500mm)とした後、非塩素系又は炭化水素系の溶剤を用いて、一次洗浄処理を行い、次いで二次洗浄処理を行う。なお、一次洗浄処理において粗洗いを行い、二次洗浄処理において仕上げ洗いを行っている。
トランス蓋11、コア17が、真空加熱分離設備及び溶剤洗浄設備に入らないサイズの場合には、切断、解体、分離(鉄と銅と紙)された後、一次洗浄処理された後、材質別に解体、選別し、次いで二次洗浄処理を行う。一次洗浄による粗洗いによって、材質別に解体、選別する際の作業員がPCBに暴露することを防止している。
【0016】
一方、トランス蓋11、コア17が、真空加熱分離設備には入らないが、溶剤洗浄設備には入るサイズの場合には、一次洗浄処理された後、材質別に解体、選別し、次いで二次洗浄処理を行う。ここで、解体、選別するとしたが、リサイクルを考慮して、状況に応じて、解体することなく選別するだけとすることもできる。なお、溶剤洗浄設備の収容できるサイズ(一例として、1500mm×2000mm×800mm)が真空加熱分離設備の収容できるサイズ(一例として、断面で700mm×700mm)より大きくなっている。
【0017】
トランス蓋11が、真空加熱分離設備に入るサイズの場合でも、鉄板からなるPCB非含浸性部材であるので、トランス容器10と同じく、溶剤洗浄設備にて一次洗浄処理を行い、次いで二次洗浄処理を行う。
以上、二次洗浄処理されたもののうち、金属等のPCB非含浸性部材は、卒業判定洗浄処理を行い、一方、木や紙等のPCB含浸性部材は、一部分をサンプリング用として抜き取った部材のそれぞれPCBの残留測定をして卒業判定を行う。卒業判定の結果、合格すれば、搬出されて資源化したり又は廃棄物として処分する。しかし、不合格の場合には、もう一度、二次洗浄処理された後、同様にして卒業判定を行い、合格するまでフィードバックされる。なお、卒業判定洗浄処理においては、洗浄処理されたもの全ての溶剤中の平均的PCB残存濃度を測定する。
【0018】
また、鉄心とコイル(銅及び紙)からなるコア17は、真空加熱分離設備に入る小さいサイズであるものは、真空加熱分離設備に入れて真空加熱分離処理した後、材質別に破砕、選別し、一部分をサンプリング用として抜き取った部材のそれぞれPCBの残留測定をして卒業判定を行う。卒業判定の結果、合格すれば、搬出されて資源化したり又は廃棄物として処分する。しかし、不合格の場合には、もう一度、真空加熱分離処理又は洗浄処理した後、同様にして卒業判定を行い、合格するまでフィードバックされる。なお、破砕、選別するとしたが、リサイクルを考慮して、状況に応じて、破砕することなく選別するだけとすることもできる。
【0019】
次いで、図2を参照して第2の汚染物の一例としてコンデンサ又は安定器を対象とした処理について説明する。
処理対象の機器が安定器の場合には、コンデンサを取出して行うが、まず穿孔して油抜きをし、コンデンサが真空加熱分離設備に入らないサイズの場合には、前述のトランス15の処理に準じて、循環洗浄、上蓋の切取り及び素子の取出しを行う。一方、コンデンサが真空加熱分離設備に入るサイズの場合には、前述のトランス15の処理におけるコア17の処理と同様、真空加熱分離設備に入れて真空加熱分離処理した後、材質別に破砕、選別し、サンプリングをした部材でそれぞれ卒業判定を行う。
【0020】
上蓋が切取られ、素子が取出された後の上蓋、ケース、素子のサイズが溶剤洗浄設備に入らない場合には、溶剤洗浄設備に入るサイズに小さく切断された後、一次洗浄処理され、さらに二次洗浄処理を行う。一方、溶剤洗浄設備に入るサイズの素子の場合には、一次洗浄処理された後、素子を破砕又は裁断し、次いで二次洗浄処理を行う。二次洗浄処理されたものはいずれの場合も、その後、トランス15の処理と同様の処理を行う。
【0021】
さらに、図4を参照して感圧紙やウエス等の第3の汚染物の処理について説明する。
ケース(ドラム缶、ペール缶等の収納用容器)に収納された感圧紙、又はPCB油で汚染されたウエス又は汚泥をケースから取出す。ここで、金属からなるケースが溶剤洗浄設備に入らないサイズの場合には、ケースを切断して小さくした後、一次洗浄処理する。一方、ケースが溶剤洗浄設備に入るサイズの場合には、そのまま一次洗浄処理する。一次洗浄処理されたいずれのものも、二次洗浄処理された後、卒業判定洗浄され、卒業判定の結果、合格すれば搬出されて資源化したり又は廃棄物として処分する。しかし、不合格の場合には、もう一度、二次洗浄処理した後、同様にして卒業判定を行い、合格するまでフィードバックされる。
一方、感圧紙、ウエス又は汚泥は真空加熱分離処理し、トランスやコンデンサのように破砕、選別することなく、サンプリングされた部材で卒業判定を行う。
【0022】
上述のように、トランス容器10を中心とした比較的サイズの大きいPCB非含浸性部材は一次、二次洗浄処理を行い、一方、コア(鉄心+コイル(銅と紙))、コンデンサの素子を中心とした比較的サイズの小さいPCB含浸性部材は真空加熱分離処理を行うことにより、それぞれ確実で、かつ効率的な処理が可能になった。即ち、PCB汚染物の性状及びサイズに応じて、2つの処理法(溶剤洗浄処理法及び真空加熱分離処理法)を適用するので、従来の1つの処理法では解決できない課題を解決でき、前処理における作業員のPCB暴露を最少化できると共に、処理作業自体の最少化を行うことができ、処理対象物の性状毎の処理効率が最適になった。従って、実際の処理ラインを設ける場合、簡略でコンパクトなラインとすることができると共に、無害化されて資源として活用できる割合が高くなった。
【0023】
溶剤洗浄処理は、複数回の洗浄処理として一次及び二次洗浄処理を行うようにしたが、これに限定されず、必要に応じて、1回の洗浄処理(粗洗い又は仕上げ洗い)でも構わない。
【0024】
【発明の効果】
請求項1記載のPCB汚染物の処理方法においては、汚染物が液状のPCBを有し全体がPCB非含浸性部材を主体とするトランス又はリアクトルからなる第1の汚染物の場合と、汚染物が液状のPCBを有しPCBを含浸しているコンデンサ又は安定器からなる第2の汚染物の場合と、収納用容器に収納されPCBを含浸している感圧紙、ウエス又は汚泥及び収納用容器からなる第3の汚染物の場合とに分けて処理をしているので、単独処理方法では解決できない又は非効率となる課題を解決でき、環境負荷を低減化し、またリサイクル可能なものを極力リサイクルすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るPCB汚染物の処理方法を説明するフロー図である。
【図2】同PCB汚染物の処理方法の処理工程の一部を示すフロー図である。
【図3】同PCB汚染物の処理方法の処理工程の一部を示すフロー図である。
【図4】同PCB汚染物の処理方法の処理工程の一部を示すフロー図である。
【図5】(A)、(B)、(C)はそれぞれは同PCB汚染物の処理方法に適用するトランスの解体処理工程を示す説明図である。
【符号の説明】
10:トランス容器(ケース)、11:トランス蓋(上蓋)、12:碍子、13:油注入口、14:ドレン口、15:トランス(PCBを含む機器)、16:PCB油、17:コア、18:リード線、19:受木、20:鉄心、21:コイル

Claims (1)

  1. 現存するPCBを含む汚染物を無害化して資源として活用するPCBを含む機器の処理方法であって、
    前記汚染物を、液状のPCBを有し全体がPCB非含浸性部材を主体とするトランス又はリアクトルからなる第1の汚染物と、液状のPCBを有しPCBを含浸しているコンデンサ又は安定器からなる第2の汚染物と、収納用容器に収納されPCBを含浸している感圧紙、ウエス又は汚泥及び前記収納用容器からなる第3の汚染物とに分類し、
    (1)前記第1の汚染物、該第1の汚染物からPCBの油抜き及び内部の循環洗浄を行った後、上蓋を取り外してコアを分離し、該第1の汚染物のケース及び前記上蓋について溶剤洗浄処理を行い、前記コアについては真空加熱分離設備に投入可能なサイズの場合には真空加熱分離処理を行い、前記コアが前記真空加熱分離設備に投入可能でないサイズの場合で溶剤洗浄設備に投入可能なサイズの場合には溶剤洗浄処理を行い、前記コアが前記溶剤洗浄設備に投入可能でないサイズの場合には切断、解体又は分離して溶剤洗浄処理を行い、
    (2)前記第2の汚染物、該第2の汚染物を穿孔してPCBの油抜きを行い、該第2の汚染物が真空加熱分離設備に投入可能なサイズの場合には、真空加熱分離処理を行い、前記真空加熱分離設備に投入可能なサイズでない場合には、内部の循環洗浄を行って、上蓋を切取り、内部の素子を取り出して溶剤洗浄設備にて溶剤洗浄処理を行い、
    (3)前記第3の汚染物は、前記収納用容器から前記感圧紙、ウエス又は汚泥を取り出して、真空加熱分離処理を行い、前記収納用容器は溶剤洗浄設備に入るサイズの場合にはそのまま、入らないサイズの場合は切断して溶剤洗浄処理を行い、
    処理された前記第1、第2及び第3の汚染物のそれぞれに対して、PCBの残留濃度が基準値以下であることを確認する卒業判定を行い、該卒業判定に合格しない汚染物に対して、該汚染物が溶剤洗浄処理されていた場合には前記卒業判定に合格するまで溶剤洗浄処理を繰り返し、該汚染物が真空加熱分離処理されていた場合には前記卒業判定に合格するまで真空加熱分離処理を繰り返し、
    前記卒業判定に合格した処理後の汚染物を、解体、破砕又は選別して資源化することを特徴とするPCB汚染物の処理方法。
JP2001314232A 2001-10-11 2001-10-11 Pcb汚染物の処理方法 Expired - Lifetime JP3766623B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001314232A JP3766623B2 (ja) 2001-10-11 2001-10-11 Pcb汚染物の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001314232A JP3766623B2 (ja) 2001-10-11 2001-10-11 Pcb汚染物の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003117517A JP2003117517A (ja) 2003-04-22
JP3766623B2 true JP3766623B2 (ja) 2006-04-12

Family

ID=19132581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001314232A Expired - Lifetime JP3766623B2 (ja) 2001-10-11 2001-10-11 Pcb汚染物の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3766623B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100612225B1 (ko) 2004-10-20 2006-08-11 학산금속공업 주식회사 폐변압기 내 pcb함유 절연유 분리 장치
JP4695869B2 (ja) * 2004-11-30 2011-06-08 日陽エンジニアリング株式会社 Pcb含有コンデンサの処理方法
JP2006334572A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Nichiyo Engineering Kk Pcb混入絶縁油を含有する変圧器の無害化処理方法
JP5319870B2 (ja) * 2005-10-31 2013-10-16 三菱重工業株式会社 有害物処理設備
JP4733525B2 (ja) * 2006-01-19 2011-07-27 新日鉄エンジニアリング株式会社 Pcb廃棄物の処理方法
JP5038640B2 (ja) * 2006-03-15 2012-10-03 新日鉄エンジニアリング株式会社 Pcb廃棄物無害化処理設備
JP4898507B2 (ja) * 2007-03-20 2012-03-14 関西電力株式会社 微量pcb汚染電気機器のpcb除去方法
JP2010048787A (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 Ehime Univ Pcb分析用サンプル採取器、pcb分析用サンプル採取キット、pcb分析用サンプル採取方法およびpcb分析用サンプル管理方法
JP5069703B2 (ja) * 2009-02-05 2012-11-07 新日鉄エンジニアリング株式会社 処理対象物のプラズマ溶融分解処理における前処理方法及び前処理設備
JP5383582B2 (ja) * 2010-04-11 2014-01-08 中国電力株式会社 Pcb混入絶縁油の無害化処理方法
JP2011143406A (ja) * 2011-03-09 2011-07-28 Nippon Steel Engineering Co Ltd Pcb廃棄物の処理方法
JP2013223737A (ja) * 2013-05-30 2013-10-31 Chugoku Electric Power Co Inc:The Pcb混入絶縁油の無害化処理装置
JP6165197B2 (ja) * 2015-06-19 2017-07-19 株式会社神鋼環境ソリューション Pcb処理方法
JP6457012B2 (ja) * 2017-05-16 2019-01-23 株式会社神鋼環境ソリューション 安定器の詰替方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003117517A (ja) 2003-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3766623B2 (ja) Pcb汚染物の処理方法
US20040129372A1 (en) Separating method for recycling foil-laminated material
Coudert et al. Demonstration of the efficiency and robustness of an acid leaching process to remove metals from various CCA-treated wood samples
JP3762329B2 (ja) Pcb汚染物の処理方法
JP4898507B2 (ja) 微量pcb汚染電気機器のpcb除去方法
JP4733525B2 (ja) Pcb廃棄物の処理方法
JP2006021165A (ja) 車載トランスの処理方法
JP2005103388A (ja) Pcb汚染物の洗浄処理方法および洗浄処理システム
US5590671A (en) Mobile battery cleaning system
JP2006334572A (ja) Pcb混入絶縁油を含有する変圧器の無害化処理方法
JP5794894B2 (ja) 非鉄・金属類以外のpcb汚染物質の処理装置
JP6271651B2 (ja) 非鉄・金属類以外のpcb汚染物質の処理装置
JP3881905B2 (ja) 異種材料積層物の分別方法およびその装置
JP3944352B2 (ja) 廃液の分離回収方法及びその分離回収装置
EP0491058A1 (en) Vapor solvent decontamination of PCB transformer components
JP4402990B2 (ja) 含浸性物質の洗浄乾燥方法及びこれに用いる洗浄乾燥用かご
US4500363A (en) Method of extracting perchlorethylene from dry cleaner filter cartridges
JP4090744B2 (ja) 溶剤の再生処理方法、および溶剤の再生処理装置
JP6096249B2 (ja) 非鉄・金属類以外のpcb汚染物質の処理装置
JP5851961B2 (ja) Pcb汚染フィルム素子の処理装置
JP2005058868A (ja) 無害化処理システムおよび方法
JP7082598B2 (ja) Pcb汚染機器をクリーニングする方法
KR20100011216A (ko) 변압기 절연유 중의 폴리염화비페닐 분리방법 및 변압기세척방법
JP2011143406A (ja) Pcb廃棄物の処理方法
KR200194173Y1 (ko) 액체폐기물 처리 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050712

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060127

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3766623

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090203

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100203

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110203

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120203

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120203

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140203

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250