JP4090744B2 - 溶剤の再生処理方法、および溶剤の再生処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機ハロゲン化合物等に汚染された汚染物の洗浄工程に付随し、該洗浄工程に使用される溶剤の再生処理方法、および該溶剤の再生処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トランスやコンデンサなどの電気機器には、絶縁油としてPCB(ポリ塩化ビフェニル)等の有機ハロゲン化合物が使用されていた。しかし、該有機ハロゲン化合物の毒性が指摘された後は、これらコンデンサ等の汚染物は安全且つ確実に無害化処理されることが求められ、無害化処理するために保管されているものも多い。
【0003】
このような汚染機器を無害化処理するには、該汚染機器より絶縁油等を抜き出して無害化処理すると同時に、該汚染機器自体についても缶体、碍子、素子、コイル、鉄心等の内容物毎に分解した後(以下、汚染機器およびこれを分解したものをあわせて、「汚染物」という)、これらの汚染物を溶剤を用いて洗浄する必要がある。そして、斯かる洗浄処理に使用した溶剤は、系外への二次汚染を防ぎ且つ溶剤の有効利用を図るという観点から、有機ハロゲン化合物等の汚染物質と分離して再び洗浄に使用することが好ましい。
【0004】
従来、この溶剤を再利用するための方法としては、洗浄工程より排出される溶剤を一括して回収し、有機ハロゲン化合物等の汚染物質と溶剤との沸点の差を利用して精留処理する方法が一般的であり、これによって有機ハロゲン化合物が濃縮された缶出液と、有機ハロゲン化合物をほとんど含まない清浄な留出液とに分離されている。そして、清浄な留出液として分離された溶剤は、再び前記汚染物の洗浄工程に使用されている。
【0005】
しかしながら、上述のような汚染物を洗浄処理する際には、分解された部材によって多量の汚染物質を含むものと、比較的少量の汚染物質を含むものとがあり、これらの汚染物質の含有量に応じた洗浄を行う必要がある。また、高濃度(1%以上)のPCBに汚染されたトランスやコンデンサ等の多量の有機ハロゲン化合物を含む汚染物を最終的に無害化するまでには、種々の洗浄方法によって段階的に洗浄を行う必要がある。そして、いずれの場合にも、最終段階においては、該汚染物に付着した極めて微量の有機ハロゲン化合物を洗浄処理し、該汚染物を略完全に無害化することが必要とされる。
とりわけ、PCB等の有機ハロゲン化合物のような有害物質に汚染された汚染物については、その毒性等に鑑み、より一層清浄な状態とすることが求められている。
【0006】
従って、このような汚染物の洗浄においては、各洗浄工程に応じて必要となる適切な溶剤を使用するとともに、発生した大量の使用済み溶剤を効率よく再利用することが必要となる。さらに、洗浄後の部材の清浄さをより確実なものとするためには、洗浄に使用する溶剤についても高純度を保つ必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、有機ハロゲン化合物を含む汚染物の洗浄に使用される溶剤を、効率的に再生処理するとともに、高純度の溶剤を安定的に供給することのできる溶剤の再生処理方法および再生処理装置を提供することを課題とする。
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は、有機ハロゲン化合物を含む汚染物(以下、単に「汚染物」ともいう)の洗浄工程より排出された溶剤の再生処理方法であって、排出された溶剤を汚染濃度別に二以上に分けて回収し、個々の溶剤を蒸留して留出液と缶出液とに分離するとともに、一の溶剤より分離された缶出液を、該溶剤よりも汚染濃度の高い他の溶剤とともに蒸留することを特徴とする溶剤の再生処理方法を提供する。
【0009】
斯かる構成の溶剤の再生処理方法によれば、汚染濃度の高い溶剤と、汚染濃度の低い溶剤とを別の蒸留工程によって処理することができ、汚染濃度の高い溶剤の汚染濃度の変化が、汚染濃度の低い溶剤の蒸留工程に影響を与えるおそれがなく、汚染濃度の低い溶剤の蒸留工程より分離される留出液の純度の安定させることができるという効果がある。
また、各蒸留工程より得られる留出液を次の蒸留工程によって不必要に蒸留処理しないことにより、蒸留に要するエネルギーを低減させることができる。
【0010】
また、本発明は、汚染物の洗浄工程より排出された溶剤の再生処理方法であって、排出された溶剤を汚染濃度別に低濃度、中濃度、高濃度に分けて回収し(以下、これらの溶剤を、それぞれ低濃度汚染溶剤、中濃度汚染溶剤、高濃度汚染溶剤ともいう)、個々の溶剤を蒸留して留出液と缶出液とに分離するとともに、低濃度の溶剤より分離された缶出液を、中濃度の溶剤とともに蒸留し、中濃度の溶剤より分離された缶出液を、高濃度の溶剤とともに蒸留することを特徴とする溶剤の再生処理方法を提供する。
尚、ここでいう低濃度、中濃度、高濃度とは、溶剤の汚染濃度を互いに比較した場合の相対的な関係を示すものである。
【0011】
斯かる構成の溶剤の再生処理方法によれば、缶出液が低濃度汚染溶剤の蒸留工程から高濃度汚染溶剤の蒸留工程へと順に供給されるため、溶剤が効率的に蒸留処理されると同時に、留出液が高濃度汚染溶剤および中濃度汚染溶剤の蒸留工程から低濃度汚染溶剤の蒸留工程へと供給されることがないため、高濃度汚染溶剤の汚染濃度の変化が低濃度汚染溶剤の蒸留工程に影響を与えることがなく、低濃度汚染溶剤の蒸留工程からは高純度の溶剤が安定して得られることとなる。
【0012】
また、本発明は、汚染物の洗浄工程より排出された溶剤の再生処理装置であって、供給された溶剤を蒸留して留出液と缶出液とに分離する蒸留装置が、溶剤の汚染濃度別に二以上備えられ、一の蒸留装置によって溶剤より分離された缶出液が、該溶剤よりも汚染濃度の高い他の溶剤を蒸留する他の蒸留装置において蒸留されるように構成されたことを特徴とする溶剤の再生処理装置を提供する。
【0013】
斯かる構成の溶剤の再生処理装置によれば、高濃度汚染溶剤と、低濃度汚染溶剤とを別々の蒸留装置によって処理することができ、一の蒸留装置によって分離される留出液が、他の蒸留装置に影響を与えるおそれがなく、汚染濃度が低濃度である溶剤を蒸留する蒸留装置からは、純度の安定した留出液が分離されるという効果がある。
【0014】
また、本発明は、汚染物の洗浄工程より排出された溶剤の再生処理装置であって、供給された溶剤を蒸留して留出液と缶出液とに分離する蒸留装置が、溶剤の汚染濃度別に低濃度用、中濃度用、高濃度用の3種類備えられ、低濃度用の蒸留装置より分離された缶出液が、中濃度用の蒸留装置において蒸留されるように構成され、中濃度用の蒸留装置より分離された缶出液が、高濃度用の蒸留装置において蒸留されるように構成されたことを特徴とする溶剤の再生処理装置を提供する。
【0015】
斯かる構成の溶剤の再生処理装置によれば、缶出液が低濃度用の蒸留装置から高濃度用の蒸留装置へ向かって順に供給されるため、溶剤を効率的に蒸留処理することが可能となると同時に、留出液が高濃度用の蒸留装置および中濃度用の蒸留装置から低濃度用の蒸留装置へと供給されることがないため、高濃度汚染溶剤や中濃度汚染溶剤の汚染濃度の変化が低濃度汚染溶剤の蒸留処理に影響を与えることがなく、低濃度用の蒸留装置からは高純度の溶剤が安定して得られることとなる。
【0016】
そして、以上のような再生処理方法および再生処理装置によって再生処理される溶剤は、例えば、有機ハロゲン化合物等に例示される有害物質に汚染された汚染物の段階的な洗浄工程において、好適に使用することができる。
より具体的には、洗浄工程の初めの段階では付着した多量の汚染物質を除去することを目的とし、言い換えると、さほど純度の高い溶剤が必要とされるわけではない。よって、前記高濃度汚染溶剤の蒸留によって得られた純度の低い留出液を好適に使用することができる。一方、洗浄工程が後の段階へと進むにつれ、付着した汚染物質の量が減少していくため、中濃度汚染溶剤の蒸留によって得られた純度が中程度の留出液を好適に使用することができる。そして、洗浄工程の最終段階においては、所定の基準値を満たすべく微量の汚染物質を略完全に除去する必要があるため、ここでは低濃度汚染溶剤の蒸留によって得られる高純度の溶剤を好適に使用することできる。
【0017】
よって、洗浄工程より回収された溶剤を一括して精留処理する場合と比較して、溶剤の再生処理に必要なエネルギーを低減し、溶剤の再生処理コストを大幅に削減することが可能となる。
【0018】
また、洗浄工程より排出された溶剤を一括して精留処理する場合には、汚染物に付着した汚染物質の量が精留処理における平衡関係に影響を及ぼし、得られる留出液の濃度も変動することとなるが、本発明の低濃度汚染溶剤の蒸留によって得られる溶剤(留出液)は、このような変動が極めて少ないものとなるため、最終段階の洗浄に使用する溶剤としても好適となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明に係る溶剤の再生処理方法および溶剤の再生処理装置の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつより詳細に説明する。
【0020】
図1は、溶剤の再生処理装置の好ましい実施の形態を示した概念図である。図1に示したように、本実施形態の溶剤の再生処理装置1は、第一の蒸留装置10と、第二の蒸留装置20と、第三の蒸留装置30とを備えて構成されている。ここで、第一の蒸留装置10は、汚染物の洗浄工程より排出された、汚染物質を高濃度で含有する溶剤A(以下、高濃度汚染溶剤という)を蒸留処理するためのもの(即ち、高濃度用の蒸留装置)であり、該高濃度汚染溶剤を蒸留処理することにより、該第一の蒸留装置10の頂部より留出する留出液A1(以下、第一留出液という)と、該第一の蒸留装置10の底部より排出される缶出液A2(以下、第一缶出液という)とに分離するものである。また、第二の蒸留装置20は、汚染物の洗浄工程より排出された、汚染物質を中濃度で含有する溶剤B(以下、中濃度汚染溶剤という)を蒸留処理するためのもの(即ち、中濃度用の蒸留装置)であり、該中濃度汚染溶剤を蒸留処理することにより、該第二の蒸留装置の頂部より留出する留出液B1(以下、第二留出液という)と、該第二の蒸留装置の底部より排出される缶出液B2(以下、第二缶出液という)とに分離するものである。また、第三の蒸留装置30についても同様に、汚染物の洗浄工程より排出された、汚染物質を低濃度で含有する溶剤C(以下、低濃度汚染溶剤という)を蒸留処理するためのもの(即ち、低濃度用の蒸留装置)であり、頂部より留出する留出液C1(以下、第三留出液という)と、底部より排出される缶出液C2(以下、第三缶出液という)とに分離するものである。
【0021】
そして、第二の蒸留装置20より排出される第二缶出液B2が、前記高濃度汚染溶剤Aとともに前記第一の蒸留装置10において蒸留処理されるように構成され、同様にして、第三の蒸留装置30より排出される第三缶出液C2が、前記中濃度汚染溶剤Bとともに前記第二の蒸留装置20において蒸留処理されるように構成されている。
【0022】
さらに、前記第一の蒸留装置10、第二の蒸留装置20および第三の蒸留装置30は、その第一留出液A1、第二留出液B1および第三留出液C1が同一の純度となるまで汚染溶剤を蒸留(精留)するものではなく、第一留出液A1よりも第二留出液B1を高純度とし、第二留出液B1よりも第三留出液C1を高純度とするものである。
【0023】
また、各蒸留装置としては、低沸点成分である溶剤と、高沸点成分である汚染物質とを沸点の差によって分離する装置であれば、特に限定されるものではない。比較的小規模の再生処理装置における好ましい態様としては、装置の頂部に留出液(蒸気)の一部を凝縮させる凝縮器12,22,32が備えられ、装置の底部には溶剤を再沸させるリボイラー11,21,31が備えられたような、単蒸留装置を挙げることができる。また、純度の高い留出液を得るための好ましい態様としては、図1の第三の蒸留装置30のように、凝縮器32によって凝縮された凝縮液の一部を還流C3として装置頂部に戻すように構成された、いわゆる精留装置を挙げることができ、さらに該溶剤を多量に再生処理するための好ましい態様としては、汚染溶剤の供給と、留出液および缶出液の排出を連続的に行うような、いわゆる連続精留装置を挙げることができる。
【0024】
本実施形態においては、第一の蒸留装置10と第二の蒸留装置20として単蒸留装置が用いられ、第三の蒸留装置30として連続精留装置が用いられている。また、各蒸留装置10,20、30には、缶出液を加熱するリボイラー11,21,31としてサーモサイホン式の熱交換器が備えられている。
【0025】
そして、斯かる構成の再生処理装置1は、例えば図2に示したような、PCB等の有機ハロゲン化合物を汚染物質として含有したコンデンサーやトランス等の汚染物の無害化処理工程の一部として使用されるものであり、該無害化処理工程のうち、汚染物の洗浄工程において使用される溶剤を再生処理するものである。
【0026】
コンデンサーやトランス等の有機ハロゲン化合物に汚染された汚染物の無害化処理工程は、例えば、前処理工程において汚染機器内部の油を除去するとともに、汚染機器を容器や内容物等の部材(汚染物)に解体し、さらに洗浄工程によって該汚染物に付着した有機ハロゲン化合物を除染することにより、無害化処理されている。
このうち、洗浄工程では、汚染物の種類や、含有する有機ハロゲン化合物の量に応じて、数種類の洗浄方法が段階的に採用される。具体的な洗浄方法としては、部材を溶剤に浸漬させて洗浄する浸漬洗浄法、溶剤を部材に吹き付けることによって洗浄する噴射洗浄法、溶剤を蒸気の状態にして部材に浴びせる蒸気洗浄法など、種々の方法が採用される。
そして、該洗浄工程より排出される溶剤は、その洗浄工程の段階や洗浄方法の違いによって、有機ハロゲン化合物の濃度が数%〜数ppmとなって排出されるものである。
【0027】
次に、該実施形態に係る溶剤の再生処理装置1を用いた溶剤の再生処理方法について、汚染物質としてPCBを含有するパークロロエチレンを処理する場合を例に挙げて説明する。
まず、高濃度のPCBに汚染されたトランスあるいはコンデンサの洗浄工程より排出された溶剤をPCBの濃度によって3種類に分けて回収する。図2の場合を例に挙げて具体的に説明すると、蒸気洗浄法による一次洗浄工程より排出された約2%のPCBを含有する溶剤と、蒸気洗浄法あるいは浸漬洗浄法による二次洗浄工程より排出された約200ppmのPCBを含有する溶剤と、浸漬洗浄法による三次洗浄工程より排出された約10ppmのPCBを含有する溶剤として回収する。そして、これらの溶剤を、それぞれ第一の蒸留装置10、第二の蒸留装置20、および第三の蒸留装置30に供給する。
【0028】
そして、図1のフローに従って、第一の蒸留装置10に供給された約2%の溶剤Aを、第一の蒸留装置10の上方で高沸点成分であるPCBの含有量を低減させ、頂部よりPCB濃度が約200ppmとなった留出液A1又はA1’として排出させ、同時に、第一の蒸留装置10の下方でPCBを濃縮し、底部よりPCB濃度が約30〜50%となった第一缶出液A2として排出させる。
また、第二蒸留装置20に供給された約200ppmの溶剤Bについても同様に、第二蒸留装置の頂部よりPCB濃度が約10ppmとなった留出液B1又はB1’として排出させ、また、第二蒸留装置の底部よりPCB濃度が約2%となった第二缶出液B2として排出させる。
さらに、第三蒸留装置30に供給された約10ppmの溶剤Cを、還流の作用によって装置の上方へ行くにつれてPCBの濃度を低減させ、頂部よりPCB濃度が約0.1ppmとなった留出液C1又はC1’として排出させ、また、第三の蒸留装置の底部よりPCB濃度が約200ppmとなった第三缶出液C2として排出させる。
【0029】
そして、該第三缶出液C2を、洗浄工程より回収されたPCB濃度が約200ppmの溶剤Bとともに第二の蒸留装置20によって蒸留処理し、第二缶出液B2を、洗浄工程より回収されたPCB濃度が約2%溶剤Aとともに第一の蒸留装置10によって蒸留処理する。
【0030】
また、第一の蒸留装置10より得られた留出液A1又はA1’を再び一次洗浄工程へ戻して溶剤として使用し、第二の蒸留装置20より得られた留出液B1又はB1’を二次洗浄工程へ戻して溶剤として使用し、第三の蒸留装置30より得られた留出液C1又はC1’を三次洗浄工程へ戻して溶剤として使用する。
【0031】
本実施形態に係る溶剤の再生処理装置および再生処理方法によれば、以下のような効果を奏するものとなる。
即ち、第一留出液が、第二の蒸留装置20へ供給されることなく、また、第二留出液が第三の蒸留装置30へ供給されることがないので、約2%という高濃度汚染溶剤におけるPCB濃度の変動が、第二および第三の蒸留装置20、30に影響を及ぼすことがなく、また、約200ppmという中濃度汚染溶剤におけるPCB濃度の変動についても、第三の蒸留装置30に影響を及ぼすおそれがない。よって、第三留出液のPCB濃度は、常に約0.1ppmに近い安定した状態となり、PCB汚染物の洗浄工程において、例えば最終段階の洗浄にも使用することができ、PCB濃度の変動によって不用意に部材を汚染するおそれがない。
【0032】
また、各々の留出液は、蒸留装置に備えられたリボイラーによって加熱され、蒸気として得られるものであるため、これを凝縮することなく汚染物の蒸気洗浄等に使用する場合には、洗浄工程における蒸気発生のためのエネルギーが削減でき、汚染物の無害化処理工程の全体としての処理コストの低減を図ることができる。また、必要に応じてその一部を凝縮器によって凝縮することにより、液体としても再利用することができる。
【0033】
さらに、汚染物の洗浄工程に使用された溶剤を一括して回収せず、これを汚染物質の濃度によって複数種類に分けた状態で回収し、別々の蒸留装置によって蒸留処理して留出液とすることにより、洗浄工程における汚染物の種類や、洗浄方法の種類に応じて、必要となる最低限度の純度を確保した溶剤として再生させることができ、溶剤の再生処理コストの低減を図ることができる。
【0034】
一方、回収された3種類の溶剤に含まれているPCBは、これら第一〜第三の蒸留装置においてそれぞれ分離され、最終的には第一の蒸留装置10から排出される第一缶出液中に濃縮され、約35〜50重量%の濃縮液として除去することができる。
尚、該第一缶出液(PCB濃縮液)A2については、PCB分解処理設備(図示せず)によって別途処理される。
【0035】
尚、上記実施形態では、第一〜第三の蒸留装置(蒸留工程)を備えた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、蒸留装置(蒸留工程)については、2以上の複数備えたものであれば、特に限定されるものではない。
従って、例えば、溶剤として炭化水素系溶剤(ノルマルパラフィン系溶剤)を用いて複数回の浸漬洗浄工程による洗浄を行い、PCB濃度の差があまり大きくない複数種類の溶剤が排出される場合については、該溶剤を2種類に分け、二つの蒸留装置(蒸留工程)を備えた再生処理装置(再生処理方法)によって処理することが好ましい。また、蒸留装置を全て精留塔とすることも可能である。
このような場合、例えば、第一の蒸留装置による留出液のPCB濃度を10〜20ppmとし、第二の蒸留装置による留出液のPCB濃度を約0.1ppmとして溶剤を再生することができる。
【0036】
また、本発明において溶剤として適用できるものは、汚染物質と沸点の差によって蒸留による分離が可能なものであれば、特に限定されることはない。汚染物質が、例えばPCBである場合には、該PCBの溶解度が高く、且つ沸点の差が大きい溶媒が好ましく、例えばアルコール系溶剤、炭化水素系溶剤、フッ素系溶剤、ハロゲン系溶剤を使用することができ、中でも、有機塩素系溶剤(パークロロエチレン等)あるいはノルマルパラフィン系溶剤を用いることがより好ましい。
【0037】
また、排出された溶剤を汚染濃度別に分ける際には、該溶剤の汚染濃度や排出量、蒸留装置の効率、および再生処理後に要求される純度などを考慮して、任意の濃度に調整することができる。
【0038】
さらに、再生処理された溶剤については、そのまま使用することも可能であるが、必要に応じて新たな溶剤と混合して使用することも可能である。
【0039】
また、各蒸留装置より得られた留出液は、必ずしも全て排出させる場合に限定されず、その一部を還流として蒸留装置に戻すか、あるいは本発明の作用効果の妨げとならない限度において、より低濃度用の蒸留装置へ供給し、蒸留してもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る溶剤の再生処理方法および溶剤の再生処理装置によれば、汚染物の洗浄に使用された溶剤を効率的に再生処理するとともに、これを再び汚染物の洗浄工程において有効に利用することが可能となり、また、高純度の溶剤についても、安定的に再生処理して供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶剤の再生処理装置の一実施形態を示した概略図。
【図2】汚染物の洗浄工程と溶剤の再生処理工程との組み合わせの一実施形態を示した概略フロー図。
【符号の説明】
1…再生処理装置、10…第一の蒸留装置、20…第二の蒸留装置、30・・・第三の蒸留装置
Claims (4)
- 有機ハロゲン化合物を含む汚染物の洗浄工程より排出された溶剤の再生処理方法であって、排出された溶剤を汚染濃度別に二以上に分けて回収し、個々の溶剤を蒸留して留出液と缶出液とに分離するとともに、一の溶剤より分離された缶出液を、該溶剤よりも汚染濃度の高い他の溶剤とともに蒸留することを特徴とする溶剤の再生処理方法。
- 有機ハロゲン化合物を含む汚染物の洗浄工程より排出された溶剤の再生処理方法であって、排出された溶剤を汚染濃度別に低濃度、中濃度、高濃度に分けて回収し、個々の溶剤を蒸留して留出液と缶出液とに分離するとともに、低濃度の溶剤より分離された缶出液を、中濃度の溶剤とともに蒸留し、中濃度の溶剤より分離された缶出液を、高濃度の溶剤とともに蒸留することを特徴とする溶剤の再生処理方法。
- 有機ハロゲン化合物を含む汚染物の洗浄工程より排出された溶剤の再生処理装置であって、供給された溶剤を蒸留して留出液と缶出液とに分離する蒸留装置が、溶剤の汚染濃度別に二以上備えられ、一の蒸留装置によって溶剤より分離された缶出液が、該溶剤よりも汚染濃度の高い他の溶剤を蒸留する他の蒸留装置において蒸留されるように構成されたことを特徴とする溶剤の再生処理装置。
- 有機ハロゲン化合物を含む汚染物の洗浄工程より排出された溶剤の再生処理装置であって、供給された溶剤を蒸留して留出液と缶出液とに分離する蒸留装置が、溶剤の汚染濃度別に低濃度用、中濃度用、高濃度用の3種類備えられ、低濃度用の蒸留装置より分離された缶出液が、中濃度用の蒸留装置において蒸留されるように構成され、中濃度用の蒸留装置より分離された缶出液が、高濃度用の蒸留装置において蒸留されるように構成されたことを特徴とする溶剤の再生処理装置。
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