JP3765633B2 - 高密度焼結合金材料およびその製造方法 - Google Patents

高密度焼結合金材料およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Fe−Si−C系の高密度焼結合金材料およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、主として高強度・強靱化、耐摩耗性の向上もしくは空/油圧に対する気密性の向上等を図ることを目的として高密度焼結合金が製造されており、その製造方法としてもそれぞれの目的に合わせた種々の方法が採られている。このうち、代表的な製造方法として、▲1▼高炭素Fe合金もしくはCuを混合して高温の焼結温度で液相化させる液相焼結法を利用する方法、▲2▼再圧・再焼結のように最初の成形体を低温度(700〜900℃)で焼鈍した後に、再度加圧成形して高密度化し再度焼結する方法、▲3▼成形体またはプリフォームを加熱状態で熱間成形する焼結鍛造法などが知られている。
【0003】
また、特に機械構造部品分野においては、より良好な疲労強度および耐摩耗性の向上を図るために、各種の合金鋼粉末もしくは拡散合金鋼粉末に炭素を含有させて、再圧・再焼結もしくは焼結鍛造によって高密度に焼結した後に、さらに後処理として浸炭焼き入れもしくはガス軟窒化,窒化を施して使用することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高炭素Fe合金を使用する液相焼結法は、一般にその溶融開始温度が1150℃近傍であり、焼結温度は1150℃以上の高温で実施されることが多い(例えば特公昭58−19722号公報参照)。特に、高炭素でCr,Moを多量に含有させた焼結合金鋼においては、焼結温度が1150℃以下では高密度化しないことが一般に知られている。
【0005】
このことから、鉄系合金をCu系焼結合金材料と二層成形して同時に焼結する、または溶製Cu系材料に鉄系焼結材料を接合焼結するような、焼結技術の本来的な特性を利用する場合などには利用が制限されるという問題点がある。つまり、Cu系焼結材料との二層接合焼結を可能とするためには、少なくとも1000〜1150℃レベルの低温度域での高密度化が必要となる。
【0006】
また、一般的に、焼結鋼の高強度化(疲労強度の向上)を図るためには、工具などの耐摩耗性の改善とは異なり、焼結合金鋼中の炭素濃度を低く抑えて、浸炭もしくは窒化等の表面硬化処理を実施し、素地組織中の炭化物などの析出を極力少なくすることが必要であるため、高密度化のための焼結温度はより高温度化し、前述のCu系焼結材料との二層成形接合焼結はもとより、焼結時のエネルギーコストがかかるとともに、治具も安価な黒鉛材料ではなくより高価なものとなり、焼結コストが高価なものとならざるを得ない。
【0007】
一方、低温度域での高密度化を実現する方法として、溶解開始温度がより低温度域にあるCu系材料を混合してCu系の液相を利用する液相焼結技術を用いることが考えられるが、このようにした場合には、Cu合金を15〜25重量%もの多量に含有する、例えばSMF6種相当の機械的性質からも分かるように、延性および靱性に乏しく、また例えば回転曲げ疲労強度の疲労限を30kg/mm2 以上に向上させることがほとんど期待できないほか、非常にコスト高になるといった欠点がある。
【0008】
また、再圧・再焼結法もしくは焼結鍛造法においても、製造工程が顕著に増えることから非常にコスト高になるという問題点がある。ただ、例えば回転曲げ疲労強度面においては前述のCu系液相焼結材料に比べると顕著に改善されており、特にNi,Moを合金元素に含む機械構造用焼結鋼を用いて再圧・再焼結後にガス浸炭焼き入れ焼き戻し処理を施した場合には約55kg/mm2 レベルの高い疲労限界強度を示すまでになっている。しかし、この場合においても、溶製材料の同じ処理鋼と比べても約70%程度の強度しか改善されておらず、依然として焼結体内に含まれる空隙が測定される空隙率以上に粉末粒界に面欠陥となって残存し、強度低下要因になっていると考えられる。
【0009】
さらに、浸炭焼き入れのように焼き入れ歪みを嫌う部品群においては通常低温度での熱処理が行える窒化もしくはガス軟窒化を実施することが溶製材では一般的であるが、焼結鋼材料では再圧・再焼結後であっても、ガス軟窒化処理時に粉末粒界空隙部を伝わって粒界部に窒化物相(ε相またはγ’相)が析出し、顕著に強度劣化が生じることが欠点となっている。
【0010】
一般的には表面部を閉空孔化させる、例えばショットピーニングもしくはスチーム処理を施すことが必要となるが、これらは完全には強度向上の決め手とはならない。
【0011】
本発明は、これら従来技術の有する欠点を解消するためになされたもので、Cuを用いずに、また高炭素Fe合金を用いずに、良好な機械的性質を有する高密度焼結合金材料を低コストで提供し、さらに良好な疲労強度および摺動特性等を発現させ、かつ接合性を確保により接合部材に適用することができるようにすることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前述の目的を達成するために、第1発明による高密度焼結合金材料は、
シリコン粉末を素原料として、シリコン含有量が2.0〜6.0wt%,炭素含有量が0〜0.5wt%,残部が鉄および不可避不純物からなる合金組成で、1000℃以上の真空,還元性もしくは中性雰囲気中で焼結するときの組織がα相単相または(α+γ)二相領域になり、焼結後の相対密度が90%以上であり、かつα相単相または(α+γ)二相領域から冷却してなることを特徴とするものである。
【0013】
本発明によれば、
(1)焼結温度においてα相単相またはα+γ相の二相が分散共存した状態が得られるように合金組成が調整されているので、α相の拡散性の速さによる低温度(1000〜1150℃)での高密度化性を高めることができる。
(2)高シリコン含有により固溶体を強化させるとともに、偏平状の空隙形状を球状化させて空隙の表面との繋がりを断つことができる。
(3)α相単相領域からの冷却時に二相共存領域を通してγ相を析出させることにより結晶粒を微細化することができ、また二相の共存領域での焼結時の二相共存効果(ピンニング効果)により結晶粒の粗大化を防止することができる。
(4)焼結時もしくは冷却時に析出しているγ相を急速に冷却し、マルテンサイトやベーナイト等の組織に制御できるようにされているので、熱処理性を付加することができる。
(5)低温度焼結性だけでなく、1150℃以上の高温度での焼結による長時間の焼結によっても結晶粒の粗大化を防止することより、より一層の緻密化と結晶粒の微細化効果を強度の向上に利用させることができる。
【0014】
次に、第2発明による高密度焼結合金材料は、
シリコン含有量が3.0〜5.0wt%,Mn,Ni,Cuの1種または2種以上が2.0〜6.0wt%,炭素含有量が0.05〜0.4wt%,残部が鉄および不可避不純物からなる合金組成で、1000℃以上の真空,還元性もしくは中性雰囲気中で焼結するときの組織がα相単相または(α+γ)二相領域になり、焼結後の相対密度が90%以上であり、かつ焼き入れ温度においてγ単相領域を確保してなることを特徴とするものである。
【0015】
本発明においては、Mn,Ni,Cuが1150℃以下においてγ相領域を拡大し、オーステナイト単相領域からの熱処理性を調整するために添加される。その添加量は2.0〜6.0wt%の範囲内で制御すれば、本発明の目的を十分に達成することができ、これ以上添加するとコスト的に高くなると考えられる。
【0016】
さらに、第3発明による高密度焼結合金材料は、
シリコン含有量が2.0〜6.0wt%,Crが5.0〜15.0wt%,炭素含有量が0.05〜1.0wt%,残部が鉄および不可避不純物からなる合金組成で、1000℃以上の真空,還元性もしくは中性雰囲気中で焼結するときの組織がα相単相または(α+γ)二相領域になり、焼結後の相対密度が90%以上であり、かつ焼き入れ温度においてγ単相領域を確保してなることを特徴とするものである。
【0017】
本発明においては、Crは高温度側ではフェライト安定元素として作用するが、約1000℃以下ではオーステナイト安定化元素として機能する特別な元素と考えられるので、5.0〜15.0wt%で利用できることを提案する。
【0018】
前記各発明においては、鉄のBCC相(体心立方格子の構造)を安定化させるシリコン以外のCr,Mo,V,Ti,Al,P,Snのうちの1種以上が2wt%まで添加されるのが好ましい。この添加量を2wt%以内とする理由は、コスト的な観点から高価になりすぎることや、P,Al,Snなどを多量に添加すると脆くなり易いと考えられるからである。
【0019】
また、高強度化,耐摩耗性の付与および摺動特性の改善を目的として、浸炭,浸炭浸窒,窒化,軟窒化等の各種熱処理を施すのが好ましい。これらの処理を行えば、空隙部への各種の粗大な化合物の析出を防止して、より高強度化を図ることが可能となる。
【0020】
また、第4発明による高密度焼結合金材料の製造方法は、
前述の高密度焼結合金材料の製造方法であって、平均粒径が10μm以下のシリコン素粉末と、平均粒径が45μm以下の鉄粉末との混合物にバインダーを40〜60体積%混合・混練し、この混合・混練により得られる組成物を射出成形もしくは押出し成形した後、添加したバインダーを除去して焼結することを特徴とするものである。
【0021】
本発明においては、シリコン素原料が微細に破砕され易いことから、鉄原料粉末を約45μm以下にすることによって混合粉末の見かけ密度を高めることができ、40〜60体積%のバインダーを加えて混練して射出成形原料として利用することで、射出成形部品の低コスト化に大きく寄与することができる。
【0022】
さらに、前記高密度焼結合金材料を銅系材料と接合焼結するようにでき、またこの高密度焼結合金材料を二層成形,組立接合,ロー付け接合もしくは溶接接合によって接合するようにもできる。このように、本発明では、シリコンの高濃度添加によって低温度域においても高密度化を可能とすることができるので、Cu系焼結材料との二層成形・焼結や溶製Cu材料への接合焼結への適用が可能となった。
【0023】
さらに、本発明によれば、再圧・再焼結法のように二度のプレスと焼結を必要とせず、各一度の工程で高密度化が達成できることから、気密性が必要となる空圧部品や油圧部品への適用において封孔処理が必要でなくなり、低コストなプロセスとすることが可能となる。また、前記再圧・再焼結法においては、再圧・再焼結後においても偏平な空隙が残存し、例えばガス軟窒化時に窒化物が元の粉末粒界上に析出するため強度が劣化するのに対して、本発明では、空隙形状が球状化され、表面部との繋がりが断たれるため、顕著な強度改善効果が得られ、かつ、この効果により再圧・再焼結の強度以上の改善効果が可能となる。
【0024】
また、本発明によれば、Mn,Ni,Cuが1150℃以下においてγ相領域を拡大するので、焼結時もしくは冷却途中の温度域においてα相とγ相が共存するかまたは冷却途中の温度域においてγ相が単独で存在することによって、従来のFe−Si系軟磁性材料にない熱処理性が付加され、機械構造用焼結合金としての強化機能を有している。
【0025】
こうして、比較的低コストなシリコンを添加主成分として、低温度域での焼結によって高密度化鉄系焼結体を得ることによって、銅系材料との二層成形・焼結や接合焼結を可能とし、例えば摺動材料としての部品群に適用すれば、強度の向上と機能性の向上と低コスト化に大きく寄与することができる。また、焼結材単体にあっても、高強度に大きく寄与し、さらに浸炭,浸炭浸窒,窒化,軟窒化等の各種熱処理と組み合わせることによって高疲労強度化が可能となり、焼結技術の適用拡大に大きく寄与することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明において、シリコンの添加方法としては、鉄粉末に予め所定のシリコン量を添加し合金化処理した粉末やシリコン濃度のFe−Si合金を母合金として鉄粉末と混合させるなどの方法があるが、シリコン素材粉末を利用することが混合粉末のプレス成形性および焼結時の収縮性に優れるために望ましい。さらに、使用する鉄粉末の50wt%以上が45μm以下の鉄粉末で構成されていることが望ましい。
【0027】
さらに、本発明材料成分系を射出成形用の原料として利用するときは、原料中に含まれるバインダーとの分離性を考慮すれば、鉄粉末は45μm以下であることが望ましく、シリコン素原料粉末も10μm以下の微粉末で混合添加することによって射出成形時の原料の流動性を改善することができる。
【0028】
なお、シリコンの含有量は2.5〜5.0wt%とするのがより好ましい。その理由は、5wt%を越えると延性が急激に低下し、2.5wt%未満では高密度化のための成分調整が難しくなるためである。
【0029】
【実施例】
次に、本発明による高密度焼結合金材料およびその製造方法の具体的実施例につき、図面を参照しつつ説明する。
【0030】
(実施例1)
Si添加による焼結緻密化の影響を調べるために、−100メッシュ以下(平均粒径約150μm)の鉄粉末,−300メッシュ以下(平均粒径約60μm)の鉄粉末,−300メッシュ以下のSi粉末,−350メッシュ以下のフェロシリコン(51wt%),平均粒径10μmのSUS430(17wt%Cr),平均粒径5μmの黒鉛,燐鉄合金(27wt%P)を使って表1に示される配合で各粉末を混合し、さらに潤滑剤のステアリン酸Znを0.5wt%添加、混合した後、成形圧力5ton/cm2 で粉末冶金用引っ張り試験片をプレス成形した。焼結は真空雰囲気(10-2torr)下で1100℃と1200℃で15分間,1時間および4時間焼結した後、600torrの窒素ガスで冷却した。なお、No.1〜No.31は−300メッシュ以下の鉄粉末,No.32は−100メッシュ以下の鉄粉末の場合をそれぞれ示している。
【0031】
【表1】
Figure 0003765633
【0032】
図1〜図4には、Siおよび炭素添加量と焼結による高密度化(収縮率)との代表的な関係が示されている。これらの図から明らかなように、1100℃,1200℃のいずれの温度域においてもSiが2wt%以上において急激に高密度化し始め、しかもSiが4.5wt%,6.0wt%では、炭素量が0.1〜0.2wt%で最大に高密度化することがわかる。炭素の添加は焼結素材に熱処理性を付加する上で重要な要因となることは良く知られており、例えば浸炭処理用鋼では約0.2wt%レベルの添加が実施されている。
【0033】
また、図1において、例えば4.5wt%Siおよび6.0wt%Siの合金では炭素添加量0.6〜0.9wt%付近で収縮性が明らかに減少しており、これが黒鉛の析出による焼結の遅滞現象と考えられ、このことは1200℃の高温度側でもより顕著に現れている。このような現象は高強度材料では望ましくない現象である。この現象は、例えばフェライト安定化元素であり、かつ炭素との親和力の高いCr,V,Mo,Ti等の微量添加によって効果的に防止できることが良く知られており、通常は0.2wt%以上の添加で認められているので、これらCr,V,Mo,Ti等のフェライトを安定化し、炭素との親和力に優れた合金元素を添加するのが好ましい。また、後の熱処理性を付加するためにも、これら元素を最大で2wt%以内の添加を考慮するのが良い。なお、これ以上の合金元素の添加はコスト的に高くなる。また、Mn,Ni,Cu等のオーステナイト安定化元素については、オーステナイトの焼き入れ性等の後の熱処理性確保の観点から上記元素と同様に最大で2wt%以内の添加とするのが良い。
【0034】
さらに、後述するようにMn,Ni,Cu等のオーステナイト安定化元素の添加はSi添加量との関係でコントロールされ、特に1000℃以下のオーステナイト領域を拡大し、本発明のオーステナイト単相領域を形成させるために2.0〜6.0wt%の範囲で添加する。
【0035】
また、前述のように浸炭・浸窒や浸窒,窒化,軟窒化などの窒素化合物の析出による硬化,強化機構を使うために、フェライト安定化元素であるAlの添加が効果的であることは良く知られた事実であるので、2wt%を上限として利用する。なお、このように上限を設定するのは、このAlの添加量を多くするとSiとの相乗効果によって脆化する危険が大きいためである。また、Pは低温域において液相を示すとともに、強力なフェライト安定化元素であるため、Siの補佐的効果が認められるが、多量の添加によって脆化することから2wt%を上限として定めるのが良い。なお、Siが共存しないときには、PはCが共存する時には膨張元素として機能することが知られているが、Siが共存するときには、すなわちフェライトもしくはフェライトとオーステナイトが共存する焼結条件域では、Pは収縮元素として寄与するが、Si以上には収縮に寄与せず、あくまでも補佐的な特徴を持っている。
【0036】
図5,図6にはSi含有量が4.5,6.0wt%での1100℃,1200℃における焼結時間の影響が示されている。これらの図から、実用的な焼結時間が10hrの範囲内においては1100℃においても1200℃で達成する収縮率に達することがわかり、本発明の合金系が低温度域における高密度化に非常に有効であることがわかる。なお、これら図5,図6において、実線は1200℃におけるデータを示し、破線は1100℃におけるデータを示している。また、図6には、1000℃におけるFe−6Si−0.4Cに係るデータが一点鎖線にて併せて示されている。
【0037】
また、図7,図8には、各焼結温度における収縮率の温度依存性が示されている。これらの図から1000℃での1hr,4hrでの収縮率がそれぞれ1.2%,2.5%と推定でき、また、図6に示されているのと同じ関係から10hrでの収縮率が4%と求まる。これにより本発明範囲において、低温度域での焼結緻密化性の優れていることがわかる。このことから、例えばCu系焼結合金(純Cuの融点は約1070℃,コルソン合金系の焼結温度約1050〜1070℃)との二層成形・焼結や溶製Cu合金系との接合焼結が可能になることが理解できる。特に、二層成形・焼結時に銅系焼結層のみが顕著に収縮すると二層成形界面でクラックが入ることや反りなどの大きな変形要因となることが報告されており、このような不具合を解消できる点は本発明の大きな成果と言える。
【0038】
図9,図10には、1100℃−4hr,1200℃−4hr焼結後の各試験片の引っ張り強度が示されている。1100℃の結果で特徴的なのは、Siの添加とともに強度は向上し、また炭素添加量が0.4wt%以下において急激に強度の向上が認められることである。また、1200℃ではほぼ同様の傾向が認められるが、4.5wt%以上のSiの添加によっても明確な強度の向上が認められないことである。したがって、1200℃以上の焼結温度域ではSiの添加最大量を約5wt%とすることが望ましい。
【0039】
図11には、炭素を添加しない1100℃−4hrと1200℃−1hrの焼結体の引っ張り強度と破断後の伸び(%)に対するSi量の影響が示されているが、基本的には6wt%Siの添加によって顕著に脆化しており、強度を重視した製品に適用する場合には5wt%以下に抑えて使うことが望ましい。また、炭素添加量に関しても0.5wt%を越えるときには伸びが5%以下に低下するので、できれば0.4wt%以下に抑えておくことが望ましい。
【0040】
使用する鉄粉末のサイズの影響については、表1のNo.32に示されているように、−100メッシュ以下(平均粒径約60μm)を用いて4.5wt%Siについて検討したが、基本的にはサイズ効果は多少の時間的遅れが認められるだけで、本発明の主旨に大きく影響するとは考えられなかった。
【0041】
図12は、Fe−4.5Si合金に炭素を添加したときのフェライト相とオーステナイト相の安定領域を示す状態図である。図1,図3の結果と対比してみれば、顕著な焼結収縮を示す領域がフェライト相の析出している範囲と良く一致していることがわかる。
【0042】
次に、同様の手法で前述の代表的な合金元素添加の影響を状態図的に検討した計算結果を図13〜図15に示した。これら13〜図15においては、フェライト安定化元素の代表としてのMo,オーステナイト安定化元素の代表としてのMnおよびCrの添加効果についての検討結果が示されている。図13に示されているMo添加の影響は単純なフェライト相領域の拡大であり、(α+γ)二相領域の拡大である。図14に示されているMnの影響は明らかに低温度域でのオーステナイト(γ相)の領域を顕著に拡大しており、例えば0.1wt%炭素以上で、1000℃以上の温度域では(α+γ)二相領域での焼結を可能とし、かつそれ以下の温度領域ではオーステナイト単相領域状態を実現し、この温度領域からの熱処理による完全なマルテンサイトが得られ、有効な熱処理性が実現できることがわかる。また、Mnを6wt%以上添加した場合には(α+γ)二相領域が急激に狭くなり、実質的に前述の効果が実現できなくなる。
【0043】
また、図15にはCr添加の影響が示されている。この図から、高温度側ではMoと同様のフェライト領域の拡大に寄与すると同時に低温度側ではMnと同じオーステナイト領域の拡大に寄与するため、より顕著な前述の熱処理性の発現が認められる。Crの最大添加量を20wt%以内としたのは、従来の高Cr鋼の強度特性から考えて必要性がないと判断したからである。また、最小添加量の設定は実質的な熱処理性の発現を考慮して設定した。
【0044】
(実施例2)
疲労強度調査のため、−300メッシュ以下の鉄粉末,−300メッシュ以下のSi粉末,平均粒径3μmの黒鉛,平均粒径10μmSUS430(17wt%Cr)を使って、表2に示される配合で各粉末を混合し、さらに潤滑剤のステアリン酸Znを0.5wt%添加,混合した後、成形圧力5ton/cmで回転曲げ試験片素材を準備した。焼結は実施例1と同じ条件で、1100℃で10hr真空焼結した。焼結素材は8径の小野式回転曲げ疲労試験片形状に機械加工した後、ガス軟窒化処理を実施した。ガス軟窒化処理は570℃,5時間の処理とした。なお、参考の比較材として表3に示される各種合金鉄粉末を用いて、再圧・再焼結水準についても実施した。
【0045】
【表2】
Figure 0003765633
【表3】
Figure 0003765633
【0046】
この結果、従来の再圧・再焼結法によってはガス軟窒化による強度劣化が認められるが、本発明の鋼についてはガス軟窒化による顕著な疲労強度の改善が認められた。この理由は、焼結体にある空隙の表面とのつながりが断たれることによって窒化物の元の粉末粒界への析出による応力集中がないためであることが分かった。さらに、追加として実施した浸炭・浸窒処理により表面部に窒素を侵入させ、実施例1と同様の焼き入れ処理(600torrの窒素ガスで冷却)を施し、疲労強度を調査したところ(表2中のNo.4,No.5の供試鋼)、さらに大きな疲労強度の改善効果が認められた。なお、浸炭は炭素ポテンシャル1.1%の条件で、930℃,8時間のNベース浸炭法に準拠し、浸窒処理は870℃,1時間アンモニアを炉内に導入することによって実施した。結晶粒の細かい、オーステナイト単相領域から焼き入れたNo.4のMn添加焼結材料は、通常の溶製鋼材料の浸炭材とほぼ同じ強度にまで強化されており、本発明の効果が確認できる。
【0047】
(実施例3)
鉄粉末として−300メッシュ以下のサイズのものを選定し、かつSi粉末に平均粒径が4μmのものを使って、金属射出成形用のコンパウンドを調整した。お、鉄粉末とSi粉末とは0.0,3.0,4.5,6.0wt%Siになるように混合して、さらにバインダーの添加量を前述の混合粉末と合わせて7〜14wt%になるように配合し、加熱混練して射出成形用のコンパウンドとした。コンパウンドの流れ特性を調査するために、フローメーター(島津製作所製)を用いて、150℃におけるフロー値(gr/sec)を測定した。
【0048】
この結果が図16に示されている。Siを添加しない鉄粉末では12wt%のバインダーを添加した場合においても流動性は認められず、14wt%で流動性が始まり出したが、粉末とバインダーとの分離(ダイラタンシー現象)が起こり、実質的に射出成形用コンパウンドとして使用できないことが分かった。しかし、平均粒径4μmのSi粉末を3.0,4.5,6.0wt%添加したものでは、ダイラタンシー現象も発生せずに良好な流動性を示し、また現状一般に使用されている射出成形用のコンパウンドが11〜12wt%のバインダーを必要としているのに対してもほぼ同等の効果が発現されており、本発明の有効性が確認された。また、これらの成形体を大気中で300℃まで24hrかけて徐々に加熱し、バインダーを熱分解脱脂した後、1100℃で前記実施例と同様に1100℃,1hr焼結した結果、ほぼ前述の1100℃,4hrに相当する焼結密度に達していることが確認できた。このことから、微細なSi粉末を使用したことによる焼結時間の短縮効果が認められるが、本質的には本発明の低温焼結性に関する主旨と同じである。
【0049】
なお、粗粒金属粉末と微細金属粉末とを混合して射出成形用原料の流動性を改善したものとしては、特公平4−42441号公報に開示されているものがあるが、これらの発明のように微細な金属粉末に粗粒金属粉末を添加した場合には焼結性が顕著に悪くなることが知られており、このことは、「R.M.German:METARAGICAL TRANSACTION A,23A(1992),1455/1464」にもその詳細が報告されている。
【0050】
比較例として、Fe−0.8wt%Cを配合組成になるように調整した−300メッシュ以下の鉄粉末(60wt%)と平均粒径5μmのカーボニル鉄粉末(40wt%)の配合例で焼結したものでは、1220℃,1hrではカーボニル鉄粉末100wt%の焼結体の密度が7.75gr/cm3 であるのに対して6.93gr/cm3 と、相対密度では約89%しか緻密化しないことが分かっている。
【0051】
本発明は上述のように高密度化を低温度域において実現するものであり、かつ上述の先行発明とは異なり、微粉末として、非金属元素であるSiを使用し、かつSiに鉄粉末を融着させるのではなく、Siを鉄粉末中に拡散,固溶させる独自の発想に基づく効果的なものである。さらに、本発明によって、高価な金属微粉末の使用を必要としないこと、低温度域の焼結によって著しく緻密化を達成できることから、高密度焼結体を低コストで提供できる特徴を有している。
【0052】
(実施例4)
銅系焼結材料との二層成形・焼結性調査のため、−300メッシュ以下の鉄粉末,−300メッシュ以下のSi粉末,平均粒径5μmの黒鉛,平均粒径10μmのSUS430(17wt%Cr)を使って表4に示した配合で各粉末を混合し、さらに潤滑剤のステアリン酸Znを0.5wt%添加,混合した素材を用意した。また、銅系材料として−150メッシュ以下の電解Cu粉末(福田金属箔粉(株)製,CE15)と電解Ni粉末(−250メッシュ以下),−250メッシュ以下のSi粉末とを用いて、表4に示した配合で各粉末を混合し、さらにステアリン酸Znを0.5wt%添加,混合した素材を用意した。試験片の形状は図17に示されるような円盤状のものとし、成形圧力5ton/cm2 で二層成形・焼結試験片素材を用意した。このような試験片を用い、焼結を1050℃,4hrで真空条件下で行った。
【0053】
【表4】
Figure 0003765633
【0054】
この結果、円盤状の平面部のそり量と接合面でのクラックの有無を調査した結果、そり量は、個体N=10個のうちの最大で0.07mmで非常に精度良く焼結されており、かつ接合部界面でのクラックの発生もなかった。
【0055】
以上の結果は、二種類の異種材料を接合するときの収縮量を合わせることによって変形や接合界面でのクラックの発生が防止できることを示しており、銅系材料の低温域での焼結性に鉄系焼結材料の収縮性を合わせた本発明の有効性が証明されている。以上の結果はまた、溶製したCu系材料に対する鉄系焼結体の接合にも適用できることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、1100℃,4hr後の焼結による寸法収縮率と炭素濃度との関係を示すグラフである。
【図2】図2は、1100℃,4hr後の焼結による寸法収縮率とSi濃度との関係を示すグラフである。
【図3】図3は、1200℃,1hr後の焼結による寸法収縮率と炭素濃度との関係を示すグラフである。
【図4】図4は、1200℃,1hr後の焼結による寸法収縮率とSi濃度との関係を示すグラフである。
【図5】図5は、1100℃,1200℃における4.5wt%Si−Fe系の寸法収縮率と焼結時間との関係を示すグラフである。
【図6】図6は、1100℃,1200℃における6.0wt%Si−Fe系の寸法収縮率と焼結時間との関係を示すグラフである。
【図7】図7は、4.5wt%Si−Fe系の寸法収縮率に及ぼす焼結温度の影響を示すグラフである。
【図8】図8は、6.0wt%Si−Fe系の寸法収縮率に及ぼす焼結温度の影響を示すグラフである。
【図9】図9は、1100℃,4hr焼結体の引っ張り強度に対するSi,Cの影響を示すグラフである。
【図10】図10は、1200℃,1hr焼結体の引っ張り強度に対するSi,Cの影響を示すグラフである。
【図11】図11は、1100℃,1200℃焼結体の破断伸びとSi添加量の関係を示すグラフである。
【図12】図12は、Fe−4.5wt%Si−C系合金の計算切断状態図である。
【図13】図13は、Fe−4.5wt%Si−C系合金の相安定性に対するMo添加の影響を示すグラフである。
【図14】図14は、Fe−4.5wt%Si−C系合金の相安定性に対するMn添加の影響を示すグラフである。
【図15】図15は、Fe−4.5wt%Si−C系合金の相安定性に対するCr添加の影響を示すグラフである。
【図16】図16は、金属射出成形用コンパウンドの流動性とSi微粉末の混合比率の関係を示すグラフである。
【図17】図17は、接合試験用試験片の断面図である。

Claims (13)

  1. シリコン粉末を素原料として、シリコン含有量が2.0〜6.0wt%,炭素含有量が0〜0.5wt%,残部が鉄および不可避不純物からなる合金組成で、1000℃以上の真空,還元性もしくは中性雰囲気中で焼結するときの組織がα相単相または(α+γ)二相領域になり、焼結後の相対密度が90%以上であり、かつα相単相または(α+γ)二相領域から冷却してなることを特徴とする高密度焼結合金材料。
  2. さらに、Cr,Mo,V,Ti,Al,P,Snのうちの1種以上が2wt%まで添加されていることを特徴とする請求項1に記載の高密度焼結合金材料。
  3. 高強度化,耐摩耗性の付与および摺動特性の改善を目的として、浸炭,浸炭浸窒,窒化,軟窒化の各種熱処理が施されてなる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の高密度焼結合金材料。
  4. シリコン含有量が3.0〜5.0wt%,Mn,Ni,Cuの1種または2種以上が2.0〜6.0wt%,炭素含有量が0.05〜0.4wt%,残部が鉄および不可避不純物からなる合金組成で、1000℃以上の真空,還元性もしくは中性雰囲気中で焼結するときの組織がα相単相または(α+γ)二相領域になり、焼結後の相対密度が90%以上であり、かつ焼き入れ温度においてγ単相領域を確保してなることを特徴とする高密度焼結合金材料。
  5. さらに、Cr,Mo,V,Ti,Al,P,Snのうちの1種以上が2wt%まで添加されていることを特徴とする請求項4に記載の高密度焼結合金材料。
  6. 高強度化,耐摩耗性の付与および摺動特性の改善を目的として、浸炭,浸炭浸窒,窒化,軟窒化の各種熱処理が施されてなることを特徴とする請求項4または5に記載の高密度焼結合金材料。
  7. シリコン含有量が2.0〜6.0wt%,Crが5.0〜15.0wt%,炭素含有量が0.05〜1.0wt%,残部が鉄および不可避不純物からなる合金組成で、1000℃以上の真空,還元性もしくは中性雰囲気中で焼結するときの組織がα相単相または(α+γ)二相領域になり、焼結後の相対密度が90%以上であり、かつ焼き入れ温度においてγ単相領域を確保してなることを特徴とする高密度焼結合金材料。
  8. さらに、Cr,Mo,V,Ti,Al,P,Snのうちの1種以上が2wt%まで添加されていることを特徴とする請求項7に記載の高密度焼結合金材料。
  9. 高強度化,耐摩耗性の付与および摺動特性の改善を目的として、浸炭,浸炭浸窒,窒化,軟窒化の各種熱処理が施されてなることを特徴とする請求項7または8に記載の高密度焼結合金材料。
  10. 使用される鉄系粉末として平均粒径が45μm以下のものが用いられることを特徴とする請求項1〜9のうちのいずれか1項に記載の高密度焼結合金材料。
  11. 請求項1〜9のうちのいずれかに記載の高密度焼結合金材料の製造方法であって、平均粒径が10μm以下のシリコン素粉末と、平均粒径が45μm以下の鉄粉末との混合物にバインダーを40〜60体積%混合・混練し、この混合・混練により得られる組成物を射出成形もしくは押出し成形した後、添加したバインダーを除去して焼結することを特徴とする高密度焼結合金材料の製造方法。
  12. 請求項11に記載の高密度焼結合金材料を銅系材料と接合焼結することを特徴とする高密度焼結合金材料の製造方法。
  13. 請求項11に記載の高密度焼結合金材料を二層成形,組立接合,ロー付け接合もしくは溶接接合によって接合することを特徴とする高密度焼結合金材料の製造方法。
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