JP3765219B2 - 誘導加熱定着装置及び誘導加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱コイルと共振用コンデンサからなる共振回路にスイッチング素子を接続し、該スイッチング素子をオン/オフ制御して前記加熱コイルに流れる交流電流を制御することにより、定着ローラを誘導加熱するように構成した誘導加熱定着装置及び誘導加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘導加熱は、効率、制御法の良さから電磁調理器などで多く用いられ、最近では、電子写真装置などの画像形成装置の定着装置において定着ローラの加熱にも用いられるようになってきた。誘導加熱装置では、加熱コイルに例えば20kHz程度の高周波電流を流す必要があるため、インバータの効率向上を目的として共振インバータが主に使用されている。
【0003】
共振インバータの原理は、スイッチング素子をオン/オフ制御して加熱コイルと共振用コンデンサにより共振させ、その際、スイッチング素子に印加される電圧がゼロになった時にスイッチング素子をオンさせることにより、スイッチング損失を低減させている。
【0004】
このような誘導加熱装置の出力電圧の調整は、スイッチング素子のオン時間を変化させることで行う。しかし、定着装置において、予備加熱をする場合等でオン時間が短い時には、スイッチング素子の印加電圧がゼロまで下がらず、再び上昇してしまう。その場合スイッチング素子がオンすることができず、インバータ動作が停止してしまうか、もしくはスイッチング損失が大きく発生するタイミングで動作させることになる。
【0005】
この問題を解決するために、例えばトランジスタスイッチング素子のコレクタ電圧が設定電圧になってから一定時間遅延してスイッチングのタイミングを生成し、スイッチング損失の低減を図るもの(特公昭58−36473号公報参照)、共振電圧を平均化したものと共振電圧を比較することで共振電圧がゼロに達しない場合でもインバータ動作を停止させることなく、スイッチング損失を低減するもの(特公平1−24353号公報、特開平5−109469号公報参照)、電源電圧を超えてからピークまでの時間を計り、その2倍の時間分だけピークから経過したときにスイッチングを行うもの(特開昭60−264077号公報参照)などが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電源電圧と共振電圧を比較して一定時間の遅延によりタイミングを生成する従来の方法(特公昭58−36473号公報)では、共振波形が負荷及び共振回路定数により変化するため、一定遅延で必ずしも最適なスイッチングが行えるわけではない。また、共振電圧を平均化したものと比較する場合(特公平1−24353号公報、特開平5−109469号公報)でも同様の問題を有し、ピークを検出する方法(特開昭60−264077号公報)では、検出遅れが発生し易く、スイッチング損失が最小にならない恐れがあり、それぞれに問題を有している。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するものであって、出力の大小に関係なく常にスイッチング損失が最小のタイミングに制御できるようにするものである。
【0008】
そのために本発明は、加熱コイルと共振用コンデンサからなる共振回路にスイッチング素子を接続し、該スイッチング素子をオン/オフ制御して前記加熱コイルに流れる交流電流を制御することにより、定着ローラを誘導加熱するように構成した誘導加熱定着装置において、前記スイッチング素子の印加電圧が0Vまで下降したタイミングを判定する第1の判定手段と、前記スイッチング素子の印加電圧が電源電圧まで下降してから前記共振回路の周期の1/4を経過したタイミングを判定する第2の判定手段と、前記スイッチング素子をオンにするタイミングを前記第1の判定手段又は前記第2の判定手段で判定されるいずれか早い方のタイミングで制御するタイミング制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
また、第2の判定手段は、前記スイッチング素子の印加電圧と前記電源電圧との比較回路及びタイマーを有し、前記スイッチング素子をオフにしてから当該電圧が上昇して前記電源電圧を越え戻ってくるまでの時間を計測して前記周期を求め、前記周期は、一定の期間毎に求め、電源をオンしたときに求めてメモリに記憶することを特徴とするものである。
【0010】
さらに、前記第1の判定手段は、前記スイッチング素子の印加電圧を0Vと比較する比較回路からなり、前記第2の判定手段は、前記スイッチング素子の印加電圧を電源電圧と比較する比較回路、及び前記スイッチング素子の印加電圧が上昇して前記電源電圧に等しくなった後に再び前記電源電圧に等しくなるまでの時間を計測し、前記スイッチング素子の印加電圧が下降し前記電源電圧に等しくなってからの時間を計測するタイマーを有することを特徴とし、前記第2の判定手段は、前記スイッチング素子をオフにした後の最初のサイクルで前記スイッチング素子の印加電圧が上昇して前記電源電圧に等しくなった後に再び前記電源電圧に等しくなるまでの時間を計測し、前記周期を求め、前記周期は、一定の期間毎に求めることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る誘導加熱定着装置の実施の形態を示す図、図2は加熱コイル及び定着部の具体的な構成例を示す図である。図中、1は商用電源、2は整流器、3はチョークコイル、4は平滑コンデンサ、5、21は加熱コイル、6は共振用コンデンサ、7はスイッチング素子、8は第1比較器、9は第2比較器、10はタイミング制御回路、11はゲートドライブ回路、22はコイルホルダ、23、28は芯金、24、29は弾性層、25は加熱層、26、30は離型層、27は温度検出手段、31、32は軸受け、33は歯車、34はレバー、35はバネ、36は側板、37は穴を示す。
【0012】
図1において、加熱コイル5は、例えば後述するような定着装置において定着ローラの外周に一定のギャップを維持してコイルホルダによって保持され、高周波電流を流して交流磁界を発生させることにより定着ローラを誘導加熱するものであり、スイッチング素子7がオフの期間に加熱コイル5と共振用コンデンサ6で電圧共振させる。この共振インバータの電源として、商用電源1を整流器2で整流し、チョークコイル3と平滑コンデンサ4で平滑した出力が用いられる。スイッチング素子7は、ゲートドライバ回路11によりオン/オフ制御され、その際に、スイッチング素子7の印加電圧(コレクタ電圧)が0Vになった時、あるいは共振インバータの周期に基づき下降して最も0Vに近づいた時を判定してタイミング制御回路10によりオンさせることにより、スイッチング損失の低減を図るようにしている。
【0013】
スイッチング素子7をオンにするタイミングの制御回路として、第1比較器8は、電源電圧である平滑コンデンサ4の平滑出力とスイッチング素子7のコレクタ電圧とを比較し、第2比較器9は、0Vとスイッチング素子7のコレクタ電圧とを比較して、タイミング制御回路10にそれらの比較結果を出力するものである。タイミング制御回路10は、予熱や連続出力、モノクロ/カラー出力など、画像形成装置の動作モードに応じて決定される定着装置の加熱条件、検出温度に応じてスイッチング素子7のオン時間を変化させるようにして、スイッチング素子7をオンにするタイミング信号をゲートドライブ回路11に送るものであり、そのタイミング信号は、タイミングを第1比較器8及び第2比較器9の比較出力に基づき制御する。
【0014】
タイミング制御回路10は、第1比較器8からスイッチング素子7のコレクタ電圧が電源電圧と等しくなる検出信号を入力し、加熱コイル5と共振用コンデンサ6からなる共振インバータの周期を検出する。そして、タイミング制御回路10は、第2比較器9からスイッチング素子7のコレクタ電圧が0Vまで下降した時の検出信号を入力することにより、スイッチング素子7のコレクタ電圧が0Vのとき、スイッチング素子7をオンにするようにタイミングを制御し、0Vが検出されなくてもスイッチング素子7のコレクタ電圧が下降して電源電圧に等しくなってから共振インバータの周期の1/4を経過して最も0Vに近くなったとき、スイッチング素子7をオンにするようにタイミングを制御する。
【0015】
上記加熱コイルを備えた定着装置の構成は、例えば図2に示すようなものである。ここでは図1に示す加熱コイル5を加熱コイル21として説明する。定着ローラは、芯金23、弾性層24、導電性で熱容量の小さい加熱層25、離型層26から構成される。芯金23には、炭素鋼、ステンレスなど、強度を有している材料が適している。弾性層24には、シリコンゴム、発泡シリコンゴムなど、耐熱性があり定着ローラと加圧ローラとの間にニップを形成するに十分な弾性を持っている材料が適している。加熱層25には、加熱コイル21からの交流磁界によって渦電流が効率的に発生するために、導電性が必要である。離型層26は、溶融したトナーが定着ローラから剥離し易くするために設けるものであり、オフセット防止が目的である。
【0016】
離型層26の材質としては、フッ素樹脂(PFA、PTFE、PEP)、シリコン樹脂、フッ素ゴム、シリコンゴムなどが適しており、その厚さは、数10μm〜数100μmが望ましい。数10μm以下になると記録紙との摩耗でなくなったしまい、数100μ以上になると熱伝導率が低下して加熱層からの熱が効率的に伝達できなくなる。
【0017】
温度検出手段27は、保護層、温度センサー、ヒンジ部から構成され、加熱層25の内周にバネ性を持って支持することにより、定着ローラが回転しても安定に加熱層25に与圧を持って接触して温度を検出できるようにする。また、温度検出手段27が定着ローラの端部に取り付けられるように弾性層24の一部が切り取られたような構造になっている。温度検出手段27の反対側端部は、側板36に保持される。温度検出手段27のバネ性は、弱いと温度検出手段27が加熱層25に安定に接触しなくなり、強いと加熱層25を押し過ぎて変形させてしまうため、加熱層25の弾性とバランスする程度でよい。
【0018】
加熱コイル21は、コイルホルダ22によって保持され、定着ローラの外周に一定のギャップを維持し、交流磁界を与えることにより定着ローラを誘導加熱するものである。その構造を上面図で示したのが図2(b)である。加熱コイル21は、高周波電流が流れるため表面抵抗を小さくしてコイルの損失を小さくする必要がある。そのため、絶縁被覆した銅線を複数本束ねて撚ったリッツ線を用いる。例えば直径0.5mmφの絶縁被覆した銅線を8本撚りにして使用して渦巻き状に巻いたものである。コイルホルダ22は、定着直後に記録紙が加熱コイル21に接触して傷などの損傷を与えないよう保護する機能も併せ持つ。コイルホルダ22には、穴37があり、記録紙に含まれていた水分が加熱されて放出されるので、逃がしておく必要がある。特に水分が加熱コイル21に付着すると、リッツ線で巻かれた加熱コイル21の導体表面の絶縁被覆を劣化させる原因になる。さらに、穴37がない場合には、水分が溜まって一定量を超えると水滴となって記録紙上に滴り落ち、定着後の記録紙を濡らすことになる。
【0019】
加圧ローラは、芯金28、弾性層29、必要に応じて離型層30から構成される。芯金28は、定着ローラの場合と同様である。弾性層29については、定着ローラの弾性層24と加熱層25を加えた弾性に釣り合う程度の弾性が求められる。このバランスによってニップが形成される。定着ローラの弾性が小さいと、記録紙は定着ローラ側に撓み、逆に定着ローラの弾性が小さいと、記録紙は加圧ローラ側に撓むことになり、記録紙の剥離性に大きく影響する。また、極端に定着ローラと加圧ローラの弾性が異なり、曲率が大きくなると、封筒などのように2種類を重ねた記録紙の場合に、シワが発生し易くなる。そのため、定着ローラと加圧ローラの弾性は程よくバランスして水平ニップに近い状態が望ましい。
【0020】
定着ローラ及び加圧ローラは、その両端が軸受け31、32で側板36に保持される。定着ローラの場合には、回転トルクを伝達するために歯車33が取り付けられ、歯車33を介してモータによって回転駆動される。加圧ローラの両端の軸受け32は、レバー34を介して、バネ35で定着ローラ側に引っ張られて、ニップ荷重を形成する。このバネ35は、両方とも同じ荷重になるように設定される。このニップ荷重が大きいとニップ幅が広くなり、ニップ荷重が小さいとニップ幅が狭くなる。ニップ幅は、定着時間を決める重要なパラメータであり、電子写真のプロセス速度やトナーの熱的な性質との関係で決められる。ニップ幅が広くなると定着時間が長くなり、ニップ幅が狭くなると定着時間が短くなる。ただし、定着時間を長く取ろうとしてニップ荷重を大きくすると、回転トルクも大きくなる傾向があり、そうなるとモータが大きくなるので制約もある。
【0021】
次に、タイミング制御回路について説明する。図3はタイミング制御回路の動作を説明するためのフローチャート、図4は出力の大小によるコレクタ電圧とオンのタイミングの対応例を示す図、図5はタイミング制御回路の構成例を示す図であり、41、42はカウンタ、43は1/2演算器、44はラッチ、45は比較器、46はタイミング発生回路、47は加熱制御回路を示す。
【0022】
タイミング制御回路は、例えば図3に示すようにまず、スイッチング素子をオフにすると(ステップS11)、コレクタ電圧が電源電圧と等しくなるのを監視する(ステップS12)。コレクタ電圧が上昇して電源電圧と等しくなると、タイマーをスタートさせて時間計測を行い(ステップS13)、コレクタ電圧が下降し再び電源電圧と等しくなるのを監視する(ステップS14)。コレクタ電圧が電源電圧と等しくなると、タイマーをストップして(ステップS15)、計測した時間tの1/2tを計算する(ステップS16)。計測した時間tは、共振インバータと周期の1/2であるので、1/2tは、当該周期の1/4に相当する。コレクタ電圧が下降して電源電圧と等しくなると、再びタイマーをスタートさせて時間計測を行う(ステップS17)。コレクタ電圧が電源電圧からさらに下降していくときには、コレクタ電圧が0Vになるか(ステップS18)、タイマーの時間計測が1/2tを経過するのを監視する(ステップS19)。そして、スイッチング素子をオンにする場合には、コレクタ電圧が0Vになるか、その前にタイマーの時間計測が1/2tになるか、いずれか早いタイミングでスイッチング素子をオンにする(ステップS20)。
【0023】
したがって、上記本発明の制御によれば、出力電圧が大きく、図4(a)に示すように共振波形が0V以下になるような場合には、0Vのタイミングでスイッチング素子をオンにし、出力電圧が小さく、図4(b)に示すように共振波形が0Vに達しないような場合には共振波形が最小になる1/2tのタイミングでスイッチング素子をオンにする。この制御によって、常にスイッチング損失を最小に抑えることができる。
【0024】
上記制御を行う回路の構成例を示したのが図5である。図5において、カウンタ41は、スイッチング素子のコレクタ電圧が上昇して電源電圧より高くなって再び電源電圧まで下降してくる時間、つまり共振インバータの周期の1/2に相当する時間をカウント(計測)するものであり、カウンタ42は、スイッチング素子のコレクタ電圧が電源電圧より下降してからの時間をカウントするものである。例えばスイッチング素子のコレクタ電圧が上昇して電源電圧に等しくなったとき、第1比較器8の出力がローレベルからハイレベルに立ち上がるエッジをトリガとして、カウンタ41によるカウントを開始し、コレクタ電圧が下降して電源電圧に等しくなったとき、第1比較器8の出力がハイレベルからローレベルに立ち下がるエッジをトリガとして、カウンタ41によるカウントを停止する。また、カウンタ42は、その逆に立ち下がりでカウントを開始する。1/2演算器43は、カウンタ41のカウント値tの1/2を演算、つまり1/2tを求めるものであり、ラッチ44は、第1比較器8の出力の立ち下がりで1/2tをラッチするものである。比較器45は、カウンタ42のカウント値と1/2tとを比較するものである。加熱制御回路47は、例えば画像形成装置における複数枚出力、複数頁出力、白黒出力、モノカラー出力、フルカラー出力、予熱などの動作モードや検出温度と設定温度との比較などに基づき定着ローラを設定された最適温度に制御するため、タイミング発生回路46にオン信号を送るものである。タイミング発生回路46は、ゲートドライバ回路に対しスイッチング素子をオンにするタイミング信号を発生するものであり、タイミング信号は、加熱制御回路47からオン信号を入力し、比較器45からカウンタ42のカウント値が1/2tになったことを検出した信号、又は第2比較器9からスイッチング素子のコレクタ電圧がゼロになったことを検出したゼロ比較信号を入力したことを条件に発生するものである。
【0025】
本発明は、上記のように共振電圧波形が電源電圧に収束する正弦波状の減衰波形であることに着目し、電源電圧とコレクタ電圧(印加電圧)を比較することにより半周期を計測し、計測された半周期から1/4周期を求め、印加電圧が0Vまで下降しない場合でも、その1/4周期の時間経過のタイミングでスイッチング素子をオンにするものである。このようにすることにより、出力が大きい場合には、コレクタ電圧がゼロの状態でスイッチングすることができ、また、出力が小さい場合には、負荷の状態によらず、スイッチング損失を最小にするタイミングでスイッチングすることができる。
【0026】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記実施の形態では、スイッチング素子をオフにする毎に、コレクタの電圧が電源電圧と等しくなる時間を計測して共振インバータの周期を求め、コレクタ電圧が0Vにならないときのスイッチング素子のオン制御のタイミングを求めたが、周期は共振回路の定数により決まるので、毎回周期計測を行うことなく設計値に基づき1/2tを求めて記憶しタイミング制御を行うようにしてもよいし、さらにその後は、所定の条件に基づき計測を行って周期の更新を行うようにしてもよい。例えばパワーオン時などの所定のタイミング、あるいは一定の時間や時期毎に計測を行って1/2tを求め記憶更新を行うようにすることにより、経年変化など、回路定数に変化に対応できる。また、画像形成装置の誘導加熱定着装置に適用して説明したが、本発明は、定着装置に限らず他の誘導加熱装置にも同様に適用してもよいことはいうまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、加熱コイルと共振用コンデンサからなる共振回路にスイッチング素子を接続し、該スイッチング素子をオン/オフ制御して加熱コイルに流れる交流電流を制御することにより、定着ローラを誘導加熱するように構成した誘導加熱定着装置において、スイッチング素子の印加電圧が0Vまで下降したタイミングを判定する第1の判定手段と、スイッチング素子の印加電圧が電源電圧まで下降してから共振回路の周期の1/4を経過したタイミングを判定する第2の判定手段と、スイッチング素子をオンにするタイミングを第1の判定手段又は第2の判定手段で判定されるいずれかのタイミングで制御するタイミング制御手段とを備えたので、印加電圧が0Vまで下降したタイミングでオンにしてスイッチング損失の発生しないようにでき、出力電力が小さく印加電圧が0Vまで下降しない負荷の場合でも、スイッチング損失を最小に抑えることができる。また、電子写真装置の定着装置として用い、ウォームアップ時間の短縮を図ることができ、高効率化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る誘導加熱定着装置の実施の形態を示す図である。
【図2】 加熱コイル及び定着部の具体的な構成例を示す図である。
【図3】 タイミング制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】 出力の大小によるコレクタ電圧とオンのタイミングの対応例を示す図である。
【図5】 タイミング制御回路の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1…商用電源、2…整流器、3…チョークコイル、4…平滑コンデンサ、5…加熱コイル、6…共振用コンデンサ、7…スイッチング素子、8…第1比較器、9…第2比較器、10…タイミング制御回路、11…ゲートドライブ回路、21…コイル、22…コイルホルダ、23、28…芯金、24、29…弾性層、25…加熱層、26、30…離型層、27…温度検出手段、31、32…軸受け、33…歯車、34…レバー、35…バネ、36…側板、37…穴
Claims (8)
- 加熱コイルと共振用コンデンサからなる共振回路にスイッチング素子を接続し、該スイッチング素子をオン/オフ制御して前記加熱コイルに流れる交流電流を制御することにより、定着ローラを誘導加熱するように構成した誘導加熱定着装置において、
前記スイッチング素子の印加電圧が0Vまで下降したタイミングを判定する第1の判定手段と、
前記スイッチング素子の印加電圧が電源電圧まで下降してから前記共振回路の周期の1/4を経過したタイミングを判定する第2の判定手段と、
前記スイッチング素子をオンにするタイミングを前記第1の判定手段又は前記第2の判定手段で判定されるいずれか早い方のタイミングで制御するタイミング制御手段と
を備えたことを特徴とする誘導加熱定着装置。 - 第2の判定手段は、前記スイッチング素子の印加電圧と前記電源電圧との比較回路及びタイマーを有し、前記スイッチング素子をオフにしてから当該電圧が上昇して前記電源電圧を越え戻ってくるまでの時間を計測して前記周期を求めることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱定着装置。
- 前記周期は、一定の期間毎に求めることを特徴とする請求項2記載の誘導加熱定着装置。
- 前記周期は、電源をオンしたときに求めてメモリに記憶することを特徴とする請求項2記載の誘導加熱定着装置。
- 高周波電流を流して発生する磁界により近接配置された被加熱体を誘導加熱する加熱コイルと共振用コンデンサにスイッチング素子を接続して共振インバータを構成し、該スイッチング素子をオン/オフ制御して前記加熱コイルに流れる高周波電流を制御する誘導加熱装置において、
前記スイッチング素子の印加電圧が0Vまで下降したタイミングを判定する第1の判定手段と、
前記スイッチング素子の印加電圧が電源電圧まで下降してから前記共振インバータの周期の1/4を経過したタイミングを判定する第2の判定手段と、
前記スイッチング素子をオンにするタイミングを前記第1の判定手段又は前記第2の判定手段で判定されるいずれか早い方のタイミングで制御するタイミング制御手段と
を備えたことえ特徴とする誘導加熱装置。 - 前記第1の判定手段は、前記スイッチング素子の印加電圧を0Vと比較する比較回路からなり、
前記第2の判定手段は、前記スイッチング素子の印加電圧を電源電圧と比較する比較回路、及び前記スイッチング素子の印加電圧が上昇して前記電源電圧に等しくなった後に再び前記電源電圧に等しくなるまでの時間を計測し、前記スイッチング素子の印加電圧が下降し前記電源電圧に等しくなってからの時間を計測するタイマーを有することを特徴とする請求項5記載の誘導加熱装置。 - 前記第2の判定手段は、前記スイッチング素子をオフにした後の最初のサイクルで前記スイッチング素子の印加電圧が上昇して前記電源電圧に等しくなった後に再び前記電源電圧に等しくなるまでの時間を計測し、前記周期を求めることを特徴とする請求項6記載の誘導加熱装置。
- 前記周期は、一定の期間毎に求めることを特徴とする請求項7記載の誘導加熱装置。
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