JP3764722B2 - プライマー組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プライマー組成物に関し、より詳しくは、ポリオレフィン、特にポリプロピレン、ポリエチレン等の難接着性の被着体への接着性を改良するプライマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車、家庭電化製品、その他種々の産業分野において、軽量化、低コスト化、その他の目的から、金属部品に代わってポリオレフィン等の合成樹脂製の成型品(例えば、プラスチック素材)が使用されてきている。また、このような成型品からなる部品表面には、通常、塗装が施されるため、部品表面の塗装性が良好であることが要求され、そのため合成樹脂製の成型品の表面には、通常、上塗塗装の前に、塗装性を向上させるためのプライマーが塗布されることが知られている。
ところが、従来のプライマーからなる塗膜では、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン(以下、ポリオレフィン系素材ともいう)への接着性が劣り、この接着性を確保しようとした場合には、ウレタン系シーリング材、変性シリコーン系シーリング材等のシーリング材(本発明において、「シーラント」を意味する場合もある。)との接着性に劣るという問題があった。
【0003】
上記問題点を解決すべく、特許文献1には、(A)塩素化ポリオレフィン系樹脂の存在下に、(B)(b1)所定の式で表される不飽和有機シラン化合物、(b2)2個以上の重合性二重結合を有する重合性単量体、(b3)水酸基を有する重合性単量体及び(b4)カルボキシル基を有する重合性単量体を重合して得られるビニル変性塩素化ポリオレフィン系重合体を含有してなる樹脂組成物が記載されており、
特許文献2には、塩素含有率50重量%以下の塩素化ポリオレフィン系樹脂(A)の存在下に、(b1)所定の式で示される不飽和有機シラン化合物、(b2)2個以上の重合性二重結合を有する重合性単量体及び(b3)カルボキシル基を有する重合性単量体を必須成分として含む重合性単量体混合物(B)を重合して得られるビニル変性塩素化ポリオレフィン系重合体と、エポキシ化ポリブタジエン(C)とを含有してなる樹脂組成物が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−292085号公報
【特許文献2】
特開平11−106600号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1および2に記載の樹脂組成物では、ポリオレフィン、特にポリエチレンとの接着性、および、変性シリコーン系シーリング材との接着性が不十分であり改善する余地があった。
そこで、本発明は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系素材に対して良好な接着性を有し、さらに、変性シリコーン系シーリング材との接着性も良好なプライマー組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特定の塩素化ポリオレフィン樹脂と、所定の構造を有するアミノシラン化合物および/またはケチミンシラン化合物とを含有するプライマー組成物が、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系素材に対して良好な接着性を有し、さらに、変性シリコーン系シーリング材との接着性も良好なプライマー組成物となることを見出し、本発明のプライマー組成物を完成した。すなわち、本発明は、下記(1)〜(3)に記載のプライマー組成物を提供する。
【0007】
(1)塩素含有率が30質量%以下の塩素化ポリオレフィン樹脂と、
下記一般式(1)で表される構造を有するアミノシラン化合物、下記一般式(2)で表される構造を有するアミノシラン化合物および下記一般式(3)で表される構造を有するケチミンシラン化合物からなる群より選択される1種以上のシラン化合物と
を含有するプライマー組成物(第1の態様)。
【化3】
Figure 0003764722
(式中、R1 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、R4 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R5 は炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基または炭素数6〜18のアリール基であり、R6 およびR7 はそれぞれ独立に炭素数1〜6の一価の脂肪族基、脂環式基または芳香族基であり、R8 炭素数2〜6のアルキレン基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR1 、R2 およびR3 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
【0008】
(2)塩素含有率が30質量%以下の塩素化ポリオレフィン樹脂と、
下記一般式(1)で表される構造を有するアミノシラン化合物、下記一般式(2)で表される構造を有するアミノシラン化合物、下記一般式(4)で表される構造を有するアミノシラン化合物および下記一般式(3)で表される構造を有するケチミンシラン化合物からなる群より選択される1種以上のシラン化合物と、
フェノール樹脂と
を含有するプライマー組成物(第2の態様)。
【化4】
Figure 0003764722
(式中、R1 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、R4 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R5 は炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基または炭素数6〜18のアリール基であり、R6 およびR7 はそれぞれ独立に炭素数1〜6の一価の脂肪族基、脂環式基または芳香族基であり、R8 炭素数2〜6のアルキレン基であり、R9 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR1 、R2 およびR3 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
【0009】
(3)上記シラン化合物を、塩素化ポリオレフィン樹脂100質量部に対して0. 5〜10質量部含有していることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のプライマー組成物。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のプライマー組成物について詳細に説明する。
本発明の第1の態様に係るプライマー組成物は、塩素含有率が30質量%以下の塩素化ポリオレフィン樹脂と、
下記一般式(1)で表される構造を有するアミノシラン化合物、下記一般式(2)で表される構造を有するアミノシラン化合物および下記一般式(3)で表される構造を有するケチミンシラン化合物からなる群より選択される1種以上のシラン化合物と
を含有するプライマー組成物である。
以下に、本発明の第1の態様に係るプライマー組成物に用いる各成分について説明する。
【0011】
【化5】
Figure 0003764722
【0012】
式中、R1 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、R4 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R5 は炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基または炭素数6〜18のアリール基であり、R6 およびR7 はそれぞれ独立に炭素数1〜6の一価の脂肪族基、脂環式基または芳香族基であり、R8 炭素数2〜6のアルキレン基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR1 、R2 およびR3 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0013】
<塩素化ポリオレフィン樹脂>
本発明の第1の態様に係るプライマー組成物に用いる上記塩素化ポリオレフィン樹脂は、塩素含有率が30質量%以下の塩素化ポリオレフィン樹脂であって、その具体例としては、それぞれ塩素含有率が30重量%以下である塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、無水マレイン酸変性塩素化ポリプロピレン樹脂、ウレタン変性塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化エチレン−プロピレン共重合体、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらのうち、塩素化ポリプロピレン樹脂を用いることが、得られるプライマー組成物の接着性が良好となるため好ましい。
【0014】
また、上記塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素含有率は、目的とする種々の塗膜性能(例えば、接着性)を考慮して適宜定められ、塗膜性能が著しく低下しない限り、その下限は制限されるものではないが、ポリオレフィン系素材に対するプライマー組成物の接着性に優れるという理由から、10〜30重量%とすることが好ましい。
なお、上記塩素含有率は燃焼法によって測定された値である。
【0015】
上記塩素化ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法による標準ポリスチレン換算値)は、10,000〜300,000であることが好ましく、30,000〜250,000であることがより好ましい。重量平均分子量の範囲がこの範囲であると、得られるプライマー組成物の耐溶剤性が良好となるため好ましい。
【0016】
また、上記塩素化ポリオレフィン樹脂として、例えば、山陽国策パルプ(株)製の「スーパークロン」、東洋化成工業(株)製の「ハードレン」、大阪曹達(株)製の「ダイソラック」、三井石油化学工業(株)製の「ユニストール」などの商品名で市販されているものを用いることもできる。
【0017】
<シラン化合物>
本発明の第1の態様に係るプライマー組成物に用いるシラン化合物は、上記一般式(1)で表される構造を有するアミノシラン化合物、上記一般式(2)で表される構造を有するアミノシラン化合物および上記一般式(3)で表される構造を有するケチミンシラン化合物からなる群より選択される1種以上のシラン化合物である。
これらのシラン化合物を含有する第1の態様に係るプライマー組成物は、該シラン化合物が変性シリコーン系シーリング材との接着性を改善し、さらに貯蔵安定性、耐水性の向上にも寄与するため有用である。
【0018】
上記一般式(1)、(2)で表されるアミノシラン化合物および上記一般式(3)で表されるケチミンシラン化合物中のシリル基は、少なくとも加水分解性の置換基を1個有していることが好ましく、2個以上有していることがより好ましく、3個以上有していることが特に好ましい。2個以上有すると、上記アミノシラン化合物およびケチミンシラン化合物の接着付与効果、および変性シリコーン系シーリング材との接着性がより高まる。
【0019】
加水分解性の置換基としては、具体的には、例えば、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらのうち、加水分解性の穏やかなアルコキシ基が好ましい。
なお、加水分解性の置換基を選択することにより、用途に応じた、加水分解速度や接着性発現時間を調整することができる。
【0020】
上記アミノシラン化合物について説明する。
上記アミノシラン化合物は、アミノ基と上述したシリル基を有する2級アミノシラン化合物であって、下記一般式(1)および(2)で表されるアミノシラン化合物である。
【0021】
【化6】
Figure 0003764722
【0022】
上記一般式(1)中、R1 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR1 、R2 およびR3 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0023】
1 の炭素数1〜12のアルキレン基としては、具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基等が挙げられ、入手が容易で接着性が優れる点からトリメチレン基がより好ましい。
2 およびR3 の炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基等が挙げられ、これらの基が二重結合または三重結合を含んでいてもよい。これらのうち、メチル基、エチル基が好ましい。
【0024】
ここで、上記一般式(1)で表されるアミノシラン化合物としては、具体的には、例えば、N,N−ビス[(3−トリメトキシシリル)プロピル]アミン、N,N−ビス[(3−トリエトキシシリル)プロピル]アミン、N,N−ビス[(3−トリプロポキシシリル)プロピル]アミン等が挙げられる。
【0025】
上記一般式(2)中、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、R4 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R5 は炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基または炭素数6〜18のアリール基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR2 またはR3 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0026】
2 およびR3 は、上記一般式(1)で説明したものと基本的に同一である。
4 の炭素数1〜12のアルキレン基としては、具体的には、例えば、上記一般式(1)のR1 で例示したアルキレン基を挙げることができ、炭素数2〜6のアルキレン基であることが好ましい。
【0027】
5 の炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基としては、具体的には、例えば、上記一般式(1)のR2 およびR3 で例示したアルキル基を挙げることができる。
ここで、R5 が炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基である、上記一般式(2)で表されるアミノシラン化合物としては、具体的には、例えば、3−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン(Dynasilane1189(デグサヒュルス社製))、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製))等が挙げられる。
【0028】
5 の炭素数7〜18の分岐していてもよいアラルキル基としては、具体的には、例えば、ベンジル基、フェネチル基等を挙げることができる。
【0029】
5 の炭素数6〜18のアリール基としては、具体的には、例えば、フェニル基、メチルフェニル基(トルイル基)、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基等を挙げることができる。また、アリール基の置換基としては、上記したアルキル基の他に、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子からなる基等が好適に例示される。これらの置換基は1または2以上を有してもよく、それらの置換位置も限定されない。
ここで、R5 が炭素数6〜18のアリール基である、上記一般式(2)で表されるアミノシラン化合物としては、具体的には、例えば、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製)等が挙げられる。
【0030】
本発明の第1の態様に係るプライマー組成物は、上記一般式(1)および(2)で表されるアミノシラン化合物を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
また、上記アミノシラン化合物として例示したもののうち、N,N−ビス[(3−トリメトキシシリル)プロピル]アミン、3−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランのアミノシラン化合物を用いることが、得られるプライマー組成物の接着性が良好となるため好ましい。
【0031】
次に、上記ケチミンシラン化合物について説明する。
上記ケチミンシラン化合物は、ケチミン基(ケチミン結合)と上述したシリル基を有する化合物であって、下記一般式(3)で表されるケチミンシラン化合物である。
【0032】
【化7】
Figure 0003764722
【0033】
上記一般式(3)中、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、R6 およびR7 は、それぞれ独立に炭素数1〜6の一価の脂肪族基、脂環式基または芳香族基であり、R8 炭素数2〜6のアルキレン基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR2 またはR3 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
2 およびR3 は、上記一般式(1)で説明したものと基本的に同一である。
6 およびR7 は、それぞれ独立に炭素数1〜6の一価の脂肪族基、脂環式基または芳香族基であり、それぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましい。炭素数1〜6の一価の脂肪族基、脂環式基または芳香族基および炭素数1〜6のアルキル基としては、上記一般式(1)のR2 およびR3 で例示したアルキル基を好適に挙げることができる。
8 炭素数2〜6のアルキレン基である。炭素数2〜6のアルキレン基としては、上記一般式(1)のR1 で例示したアルキレン基を好適に挙げることができる。
【0034】
ここで、上記一般式(3)で表されるケチミンシラン化合物としては、具体的には、例えば、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン等が挙げられる。
【0035】
本発明の第1の態様に係るプライマー組成物は、上記一般式(3)で表されるケチミンシラン化合物を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
また、上記ケチミンシラン化合物として例示したもののうち、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン(チッソ社製)のアミノシラン化合物を用いることが、得られるプライマー組成物の接着性が良好となるため好ましい。
【0036】
本発明の第2の態様に係るプライマー組成物は、塩素含有率が30質量%以下の塩素化ポリオレフィン樹脂と、
下記一般式(1)で表される構造を有するアミノシラン化合物、下記一般式(2)で表される構造を有するアミノシラン化合物、下記一般式(4)で表される構造を有するアミノシラン化合物および下記一般式(3)で表される構造を有するケチミンシラン化合物からなる群より選択される1種以上のシラン化合物と、
フェノール樹脂と
を含有するプライマー組成物である。
以下に、本発明の第2の態様に係るプライマー組成物に用いる各成分について説明する。
【0037】
【化8】
Figure 0003764722
【0038】
式中、R1 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、R4 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R5 は炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基または炭素数6〜18のアリール基であり、R6 およびR7 はそれぞれ独立に炭素数1〜6の一価の脂肪族基、脂環式基または芳香族基であり、R8 炭素数2〜6のアルキレン基であり、R9 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR1 、R2 およびR3 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0039】
<塩素化ポリオレフィン樹脂>
本発明の第2の態様に係るプライマー組成物に用いる上記塩素化ポリオレフィン樹脂は、上述した第1の態様に係る塩素化ポリオレフィン樹脂と基本的に同様である。
【0040】
<シラン化合物>
本発明の第2の態様に係るプライマー組成物に用いるシラン化合物は、上記一般式(1)で表される構造を有するアミノシラン化合物、上記一般式(2)で表される構造を有するアミノシラン化合物、上記一般式(4)で表される構造を有するアミノシラン化合物および上記一般式(3)で表される構造を有するケチミンシラン化合物からなる群より選択される1種以上のシラン化合物である。
これらのシラン化合物を含有する第2の態様に係るプライマー組成物は、第1の態様に係るプライマー組成物と同様、該シラン化合物が変性シリコーン系シーリング材との接着性を改善し、さらに貯蔵安定性、耐水性の向上にも寄与するため有用である。
【0041】
上記一般式(1)、(2)、(4)で表されるアミノシラン化合物および上記一般式(3)で表されるケチミンシラン化合物中のシリル基は、第1の態様に係るプライマー組成物と同様、少なくとも加水分解性の置換基を1個有していることが好ましく、2個以上有していることがより好ましく、3個以上有していることが特に好ましい。2個以上有すると、上記アミノシラン化合物およびケチミンシラン化合物の接着付与効果、および変性シリコーン系シーリング材との接着性がより高まる。
ここで、加水分解性の置換基は、上述した第1の態様に係る加水分解性の置換基と基本的に同一である。
【0042】
上記アミノシラン化合物について説明する。
上記アミノシラン化合物は、アミノ基と上述したシリル基を有するアミノシラン化合物であって、下記一般式(1)、(2)および(4)で表されるアミノシラン化合物である。
ここで、下記一般式(1)および(2)で表されるアミノシラン化合物は、上述した第1の態様に係るアミノシラン化合物と基本的に同様である。
【0043】
【化9】
Figure 0003764722
【0044】
上記一般式(4)中、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、R9 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR2 またはR3 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0045】
2 およびR3 は、上記一般式(1)で説明したものと基本的に同一である。
9 の炭素数1〜12のアルキレン基としては、具体的には、例えば、上記一般式(1)のR1 で例示したアルキレン基を挙げることができ、炭素数2〜6のアルキレン基であることが好ましい。
【0046】
ここで、上記一般式(4)で表される化合物としては、具体的には、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
【0047】
本発明の第2の態様に係るプライマー組成物は、上記一般式(1)、(2)および(4)で表されるアミノシラン化合物を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
また、上記アミノシラン化合物として例示したもののうち、N,N−ビス[(3−トリメトキシシリル)プロピル]アミン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランのアミノシラン化合物を用いることが、得られるプライマー組成物の接着性が良好となるため好ましい。
【0048】
次に、上記ケチミンシラン化合物について説明する。
上記ケチミンシラン化合物は、ケチミン基(ケチミン結合)と上述したシリル基を有する化合物であって、下記一般式(3)で表されるケチミンシラン化合物である。
ここで、下記一般式(3)で表されるケチミンシラン化合物は、上述した第1の態様に係るケチミンシラン化合物と基本的に同様である。
【0049】
【化10】
Figure 0003764722
【0050】
<フェノール樹脂>
本発明の第2の態様に係るプライマー組成物に用いるフェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類との付加縮合反応で得られる熱硬化性の樹脂のことであり、酸触媒を加えて合成されるノボラック型のものであっても、塩基性触媒を用いて合成されるレゾール型のものであってもよい。
ここで、上記フェノール類としては、具体的には、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、ナフトール、p−tert−ブチルフェノール、ビスフェノールA、レゾルシノール等の1価ならびに多価フェノール類が挙げられる。一方、アルデヒド類としては、具体的には、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド等が挙げられる。
また、フェノール樹脂は、芳香族炭化水素樹脂、ジメトキシパラキシレン、ジシクロペンタジエン、マグネシウムキレート等で適宜変性したものを用いることができる。
これらのうち、マグネシウムキレートで変性した(以下、マグネシウムキレート型という)フェノール樹脂を用いることが、得られるプライマー組成物のポリオレフィン系素材に対する接着性が良好となるため好ましい。
【0051】
また、上記フェノール樹脂として、例えば、日立化成社製の「ヒタノール」などの商品名で市販されているものを用いることもできる。
【0052】
上述した第1および第2の態様に係るプライマー組成物(以下、単に本発明のプライマー組成物という)は、塩素化ポリオレフィン樹脂の他に、所望により造膜樹脂を含有させることができる。
上記造膜樹脂は、アミノ基およびイミノ基に対して低活性あるいは不活性であり、かつ、造膜性を有する樹脂であれば特に限定されず、一般に用いられるものを使用できる。具体的には、アクリル樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、塩化ゴム、テルペン樹脂等が好適に例示される。
【0053】
また、本発明のプライマー組成物は、上記成分の他に、調製の容易性、塗布工程の作業性を改善するため、所望により有機溶媒を含有させることができる。
有機溶媒としては、上記成分に対して不活性であり、かつ、適度な揮発性を有するものであれば特に限定されない。
有機溶媒としては、具体的には、例えば、メチルエチルケトン、ジメチルアセトアミド、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ミネラルスピリット、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、イソヘキサン、メチレンクロリド、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等が挙げられ、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。これらのうち、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソヘキサン、トルエンを用いることが好ましい。また、これらの有機溶媒は、十分に乾燥してから用いることが好ましい。
【0054】
本発明のプライマー組成物には、必要に応じて、他の添加剤を含有させることもできる。
添加剤としては、具体的には、例えば、ランプブラック、チタンホワイト、ベンガラ、チタンイエロー、亜鉛華、鉛丹、コバルトブルー、鉄黒、アルミ粉等の無機顔料;ネオザボンブラック RE、ネオブラック RE、オラゾールブラック CN、オラゾールブラック Ba(いずれもチバ・ガイギー社製)、スピロンブルー2BH(保土ヶ谷化学社製)等の有機顔料;サイアソルブ(Cyasorb UV24Light Absorber、アメリカン・サイアナミド社製)、ウビヌル(Uvinul D-49 、D-50、N-35、N-539 、ジェネラル・アニリン社製)等の紫外線吸収剤等が挙げられ、これらを含有すると、紫外線や可視光線を遮蔽もしくは吸収することができ、耐候性が向上するため有効である。
さらに、3級アミンや有機スズ化合物等の触媒を含有してもよく、ガラス粉末、クレー、粉末シリカゲル、極微粉状ケイ酸、モレキュラーシーブス(これは吸水能をも有する)等の充填剤、増粘剤、ブチルベンジルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、塩化パラフィン等の可塑剤、マロン酸ジエチル等の安定剤を含有してもよい。
【0055】
本発明のプライマー組成物において、上記シラン化合物(固体)の含有量は、塩素化ポリオレフィン樹脂(固形分)100質量部に対し、0. 5〜20質量部、好ましくは0. 5〜15質量部、より好ましくは0. 5〜10質量部である。シラン化合物の含有量がこの範囲であれば、得られるプライマー組成物のポリオレフィン系素材に対する接着性が良好となり、さらに、貯蔵安定性、耐水性が良好となるため好ましい。
【0056】
また、本発明の第2の態様に係るプライマー組成物において、上記フェノール樹脂(固形分)の含有量は、塩素化ポリオレフィン樹脂(固形分)100質量部に対し、50〜400質量部、好ましくは50〜350質量部、より好ましくは50〜300質量部である。フェノール樹脂の含有量がこの範囲であれば、シラン化合物として1級および/または2級アミノシラン化合物を用いても、得られるプライマー組成物のポリオレフィン系素材に対する接着性が良好となり、さらに、貯蔵安定性が良好となる理由から好ましい。
【0057】
本発明のプライマー組成物において、所望により含有させる有機溶媒の配合量は、本発明のプライマー組成物中の全固形分100質量部に対して、100〜1000質量部であることが好ましい。有機溶剤の配合量がこの範囲であれば、得られるプライマー組成物の調製の容易性、塗布工程の作業性が向上し、さらに、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系素材に対して良好な接着性を有し、変性シリコーン系シーリング材との接着性も良好となるため好ましい。
【0058】
このような構成を有する本発明のプライマー組成物は、上述したように、各種被着体、特に難接着性のポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系素材に対して良好な接着性を有し、さらに、変性シリコーン系シーリング材との接着性も良好となる効果を有する。
変性シリコーン系シーリング材との接着性が良好となる理由は、上記シリル化合物におけるシリル基が、上述した加水分解性の置換基であるためであると考えられる。
【0059】
本発明のプライマー組成物の製造方法は特に限定されず、例えば、上記塩素化ポリオレフィン樹脂、上記シラン化合物、および第2の態様に係るプライマー組成物の場合はフェノール樹脂、プライマー組成物の性能等に応じて所望により含有させる造膜樹脂、有機溶媒、さらに必要に応じてカーボンブラック、その他の添加剤等を混合し、ボールミル等の混合装置を用いて室温下または加熱下(40〜60℃、例えば40℃)で十分に混練し、均一に分散させることにより得られる。
【0060】
また、本発明のプライマー組成物は、通常採用されている塗布方法、例えば、ハケ塗り法、スプレーコーティング法、ワイヤバー法、ブレード法、ロールコーティング法、ディッピング法等を用いて被着体に塗布することができる。
【0061】
本発明のプライマー組成物は、シーリング材に対して好適に使用することができる。具体的には、本発明のプライマー組成物は、ガラス、アルミニウムはもとより、難接着部材であるポリオレフィン系素材の被着体に対して安定な接着性を示し、また、シリコーン系、ポリウレタン系、変性シリコーン系シーリング材に対しても安定な接着性を示す。また、これらの被着体とシーリング材との組み合わせであれば、いずれの組み合わせにおいても優れた接着性を有し好適に用いられる。
【0062】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜16および比較例1〜4>
塩素化ポリプロピレン樹脂(塩素化PP)、アミノシラン1、アミノシラン2、アミノシラン3、ケチミンシラン、フェノール樹脂およびトルエンを、下記表1に示す配合(質量部)で混合し、ボールミルを用いて、室温で十分に混練し、プライマー組成物を調製した。
得られた各プライマー組成物について、貯蔵安定性およびポリエチレンに対する接着性を以下の方法により評価した。その結果を下記表1に示す。
【0063】
<貯蔵安定性>
得られた各プライマー組成物を、密閉容器中、20℃、55%RHで保存し、5日間経過後の状態を観察した。ゲル化または固化が生じなかったものを○として、ゲル化が生じたものを×とした。
【0064】
<ポリエチレンに対する接着性>
得られた各プライマー組成物を被着体であるポリエチレンの表面に塗布し、20℃、55%RHの条件下に30分間放置した後、塗布されたプライマー組成物の塗布面に変性シリコーン系シーリング材(横浜ゴム社製「スーパーワン」)を3mm厚に圧着させて試験片とした。
この試験片を用いて以下の条件で養生した後、上記変性シリコーン系シーリング材を圧着させた界面付近をナイフでカットし、該カット部を手剥離して(手で摘んで引張り)、その剥離状態を観察(ナイフカットによる手剥離試験)することで、剥離面(破壊面)の状態を評価した。
【0065】
(1)初期接着性
温度20℃、相対湿度55%の環境下5日間養生
(2)耐温水接着性
温度20℃、相対湿度55%の環境下5日間養生後に、50℃の温水に2日間浸漬
【0066】
評価は、シーリング材の凝集破壊が90%以上であったものを「◎」、同80%以上90%未満であったものを「○」、同70%以上80%未満であったものを「△」、同70%未満であったものを「×」とした。
なお、プライマー組成物として、ポリエチレン板に対する接着性は、上記評価で「◎」であることが好ましい。
【0067】
【表1】
Figure 0003764722
【0068】
【表2】
Figure 0003764722
【0069】
本発明のプライマー組成物に用いた上記表1中の各成分を以下に示す。
塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン851(日本製紙社製)
アミノシラン1:N,N−ビス[(3−トリメトキシシリル)プロピル]アミン(A1170、日本ユニカー社製)
アミノシラン2:3−(トリメトキシシリル)プロピルアミン(A1110、日本ユニカー社製)
アミノシラン3:N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(Y9669、日本ユニカー社製)
ケチミンシラン:N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン(S340、チッソ社製)
フェノール樹脂:マグネシウムキレート型アルキルフェノール樹脂(ヒタノール2192−50、日立化成社製)
【0070】
上記表1に示す結果から、本発明のプライマー組成物は、難接着性のポリオレフィン系素材であるポリエチレンに対して良好な接着性を有していることが分かり、また、変性シリコーンシーリング材との接着性および貯蔵安定性にも優れることから有用である。
【0071】
【発明の効果】
本発明により、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系素材に対して良好な接着性を有し、さらに、変性シリコーン系シーリング材との接着性も良好なプライマー組成物を提供できる。

Claims (3)

  1. 塩素含有率が30質量%以下の塩素化ポリオレフィン樹脂と、
    下記一般式(1)で表される構造を有するアミノシラン化合物、下記一般式(2)で表される構造を有するアミノシラン化合物および下記一般式(3)で表される構造を有するケチミンシラン化合物からなる群より選択される1種以上のシラン化合物と
    を含有するプライマー組成物。
    Figure 0003764722
    (式中、R1 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、R4 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R5 は炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基または炭素数6〜18のアリール基であり、R6 およびR7 はそれぞれ独立に炭素数1〜6の一価の脂肪族基、脂環式基または芳香族基であり、R8 炭素数2〜6のアルキレン基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR1 、R2 およびR3 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 塩素含有率が30質量%以下の塩素化ポリオレフィン樹脂と、
    下記一般式(1)で表される構造を有するアミノシラン化合物、下記一般式(2)で表される構造を有するアミノシラン化合物、下記一般式(4)で表される構造を有するアミノシラン化合物および下記一般式(3)で表される構造を有するケチミンシラン化合物からなる群より選択される1種以上のシラン化合物と、
    フェノール樹脂と
    を含有するプライマー組成物。
    Figure 0003764722
    (式中、R1 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基であり、R4 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、R5 は炭素数1〜8の分岐していてもよいアルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基または炭素数6〜18のアリール基であり、R6 およびR7 はそれぞれ独立に炭素数1〜6の一価の脂肪族基、脂環式基または芳香族基であり、R8 炭素数2〜6のアルキレン基であり、R9 は炭素数1〜12のアルキレン基であり、nは0〜2の整数である。また、複数のR1 、R2 およびR3 はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
  3. 前記シラン化合物を、塩素化ポリオレフィン樹脂100質量部に対して0. 5〜10質量部含有していることを特徴とする請求項1または2に記載のプライマー組成物。
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