JP3764078B2 - 張出構造体の取付構造及び取付方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、窓庇、玄関庇、勝手口庇、フラワーボックス、バルコニー、出窓等の張出構造体が建物躯体に突出した状態に取り付けられた張出構造体の取付構造と、この張出構造体の取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
建物躯体には、窓庇、玄関庇、勝手口庇、フラワーボックス、バルコニー、出窓等の種々な張出構造体が取り付けられている。
この張出構造体の取付構造としては、種々知られているが、張出構造体の多くは、取付金具を介して取り付けられている。
【0003】
例えば、特開平8−270076号公報には、断面コ字形の第1取付部と平板状の第2取付部とが一体に連結された取付金具について記載されている。
この取付金具は、断面コ字形の第1取付部で囲まれた溝の中に建物躯体の柱や壁パネルの縦枠等の縦材を挿入して取り付け、平板状の第2取付部をバルコニー等の張出構造体の梁の平板状の端面に当接させ、両者をボルト・ナットで連結して取り付けるものである。
【0004】
又、実開昭57−183304号公報には、張出構造体の端面に平板状の取付金具を取り付け、建物躯体の断面コ字形長尺体の梁にも平板状の取付金具を取り付け、この両方の取付金具を当接させて、両者をボルト・ナットで連結する張出構造体の取付構造が記載されている。
又、取付金具を使用しないで、建物躯体と張出構造体とを直接連結した張出構造体の取付構造もある。
【0005】
かかる張出構造体の取付構造としては、実開昭平57−187301号公報に記載されている張出構造体の取付構造が知られている。
この張出構造体の取付構造は、建物躯体には、略水平な断面コ字形長尺体の上側フランジと下側フランジに切欠部を設けた梁を設け、バルコニー等の張出構造体には、断面コ字形長尺体の梁材を背中合わせに、両方のウエッブを連結した梁を設けていて、この梁の背中合わせに連結しているウエッブを建物躯体の梁の切欠部の中に挿入して、建物躯体の梁の上側フランジの上に張出構造体の梁の上側フランジを載せ、両者をボルト・ナットで連結したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の張出構造体の取付構造には次に示す問題がある。
先ず、上記特開平8−270076号公報に記載されている張出構造体の取付構造の問題を図12を参照しながら説明する。
この張出構造体の取付構造は、図12(イ)に示すように、建物躯体の縦材100に取付金具200の断面コ字形の第1取付部210を取り付け、張出構造体300に第2取付部220を取り付けたものである。
【0007】
かかる張出構造体の取付構造では、張出構造体300の荷重で取付金具200には、図12(イ)の矢印で示すように、下方に曲がろうとするモーメントが働き、このモーメントが、図12(ロ)の矢印で示すように、取付金具200と縦材100を捩じろうとする力になる。
この力が取付金具200や縦材100の抵抗力より大きくなると、取付金具200や縦材100が曲がったり、破損したりする。
特に、枠組壁工法で建てた建築物のように、縦材100が機械的強度の比較的小さい木造の場合には、かかる問題の発生する危険性が大きい。
【0008】
次に、この特開平8−270076号公報や、実開昭57−183304号公報に記載されている張出構造体の取付構造の問題を図13を参照しながら説明すると、この張出構造体の取付方法は、図13(イ)に示すように建物躯体500に張出構造体700を近づけ、図13(ロ)に示すように、張出構造体700を吊った状態で建物躯体500に取り付けるものである。
【0009】
その際、建物躯体500に取り付けた取付金具600の取付面610や張出構造体700の取付面710は平板状であるために、バルコニー等の張出構造体700を吊った状態で、取付金具600の取付面610に張出構造体700の取付面(梁や取付金具)710を当接させ、この位置を保持しながら、取付金具600の取付面610と張出構造体700の取付面710とをボルト・ナットで連結する必要があるが、吊った状態の張出構造体700は宙づりになっていて、左右に揺れたり、上下に揺れ易く、ボルト・ナットで取り付ける作業は困難である。
【0010】
しかも、このボルト・ナットで取り付ける作業は、張出構造体700の下側から行うことが多く、この場合には、上を向いて取付作業をする必要があり作業し難いし、作業者の上に張出構造体700が落下する危険がある。
更に、このように、張出構造体700の下側からボルト・ナットで取付作業を行うには、張出構造体700の下面に、取付作業するための開口部を設ける必要がある。従って、取付作業終了後に、この開口部を塞ぐ施工が増えるし、この開口部を塞いだ部分が下から見えて見苦しいという問題がある。
【0011】
又、実開平57−187301号公報に記載されている張出構造体の取付構造は、建物躯体の梁の上側フランジの上に張出構造体の梁の上側フランジを載せ、ボルト・ナットで連結するので、張出構造体が揺れ難く、しかも、この取付作業を横側又は上側から行うことができ、作業し易いし、横側又は上側から作業すると、作業者の上に張出構造体が落下する危険がなく、好ましいが、次に示す問題がある。
【0012】
即ち、建物躯体の断面コ字形の梁は、フランジの一方の側縁がウエッブに連結されているだけであり、片持ちとなっているので、フランジのウエッブの反対側の縁部に荷重がかかると曲がり易い。
かかる断面コ字形の上側フランジに張出構造体を取り付けると、張出構造体の荷重によりフランジが曲がり、張出構造体が下方に垂れ下がり易い。特に、片持ちの張出構造体では、張出構造体の荷重が上側フランジのみにかかるので、張出構造体が垂れ下がる危険が大きい。
【0013】
そこで、この発明の目的は、張出構造体が垂れ下がり難く、従って、取付金具や建物躯体の縦材が破損することなく、しかも、危険なく簡単に取り付けることのできる張出構造体の取付構造と取付方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するためになしたものであって、請求項1記載の発明は、張出構造体が建物躯体に取付金具を介して突出した状態に取り付けられた張出構造体の取付構造であって、前記建物躯体には、略平行な2本の縦材が設けられ、この2本の縦材に断面コ字形の補強金具の両側のフランジが取り付けられ、前記取付金具がこの補強金具のウエッブに取り付けられ、この取付金具に張出構造体が取り付けられているものである。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に係り、前記建物躯体が枠組壁工法で建てられた建築物であり、この建物躯体には、縦枠と横枠が矩形状に枠組され、この中に縦桟が設けられた木製のパネル骨格と、このパネル骨格の屋外側面に外壁面材が取り付けられた外壁パネルが設けられ、前記縦材がこの外壁パネルの縦枠又は縦桟であり、前記取付金具が外壁パネルの外壁面材を挟んで補強金具のウエッブに取り付けられているものである。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明に係り、前記取付金具は、縦片と、この縦片の上端部から略水平に突出した横片とからなり、前記張出構造体には、取付側に略水平な断面コ字形長尺体の梁が設けられ、取付金具の縦片が、横片を屋外方向に突出させて、建物躯体に取り付けられ、この取付金具の屋外方向に突出している横片の上に張出構造体の梁の断面コ字形の上側フランジが載せられて、張出構造体が取付金具に取り付けられているものである。
【0017】
請求項4記載の発明は、前記取付金具には、横片に上方に突出したネジ棒が設けられ、縦片にガイド片が設けられ、このガイド片は、縦片の下端部から略水平に突出した水平部と、この水平部の先端から上方向に突出し、この先端が外側の斜め上方向に曲げられたガイド部とからなり、前記張出構造体の梁の上側フランジには、通孔が設けられ、張出構造体の下側フランジが取付金具の縦片とガイド片のガイド部との間に挿入され、取付金具のネジ棒が張出構造体の上側フランジの通孔の中に挿入され、この上側フランジの上からネジ棒にナットが螺入されて、張出構造体が取付金具に取り付けられているものである。
【0018】
請求項5記載の発明は、取付金具を介して張出構造体を建物躯体に突出した状態に取り付ける張出構造体の取付方法であって、前記取付金具は、縦片と、この縦片の上端部から略水平に突出した横片と、横片に設けられた上方に突出したネジ棒と、ガイド片とからなり、このガイド片は、縦片の下端部から略水平に突出した水平部と、この水平部の先端から上方向に略垂直に突出し、この先端が外側の斜め上方向に曲げられたガイド部からなり、前記張出構造体には取付側に略水平な断面コ字形長尺体の梁が設けられ、この梁の上側フランジには通孔が設けられていて、取付金具の縦片を、横片を屋外方向に突出させて、建物躯体に取り付け、取付金具のネジ棒に先端の尖ったキャップを取り付けた後に、張出構造体を建物躯体に近づけ、張出構造体の梁の下側フランジを取付金具の縦片とガイド片との間に挿入すると同時に、張出構造体の上側フランジの通孔の中に取付金具のネジ棒を挿入しながら、張出構造体を下ろして、張出構造体の上側フランジを取付金具の屋外方向に突出している横片の上に載せ、ネジ棒に取り付けられているキャップを外し、この上側フランジの上からネジ棒にナットを螺入して、張出構造体を取付金具に取り付けるものである。
【0019】
請求項1、3、4、5記載の発明における建物躯体とは、張出構造体が取り付けられてない状態の建築物であって、この建築物はいかなる建築方式が建てられたものでもよい。例えば、従来工法で建てられた建築物でもよいし、プレハブ工法で建てられた建築物でもよい。特に、請求項2記載の発明ように、建物躯体が枠組壁工法(ツーバイフォー工法)で建てられた建築物の場合では、縦材が外壁パネルの木造の枠材や桟材であり、機械的強度が比較的弱く、この縦材に張出構造体を取り付けると問題が発生し易いので、かかる建築物に本発明を適用すると、効果的である。
【0020】
請求項1及び2記載の発明における縦材とは、建物躯体に略垂直に立設されている棒状体であって、柱や間柱等の構造体や、枠組壁工法の耐力壁の縦枠や縦桟のように、力を加えても曲がり難い機械的強度の大きな略垂直に立設された棒状体が好ましい。
【0021】
請求項4及び5記載の発明では、取付金具の横片に上方に突出したネジ棒が設けられているが、このネジ棒とは、棒状体の外周面に雄ネジを設けたものであって、上記のような構造にするには、予め、棒状体を取り付け、この棒状体に雄ネジを穿設してもよいし、予め雄ネジを穿設した棒状体を取付金具の横片に溶接等で取り付けてもよいし、ボルトを上向きにして横片の下側から上方に螺入し、必要があれば、このボルトと横片とを溶接等で固定して、このボルトの軸部を横片の上方に突出させたものでもよい。
【0022】
請求項5記載の発明では、このネジ棒に先端の尖ったキャップを取り付けるが、この取付方法は、キャップを被せるだけで取り付けてもよいし、又、キャップの下面から上方向に雌ネジを有するネジ穴を設けていて、キャップをネジ棒に螺入して取り付けてもよい。
【0023】
(作用)
請求項1記載の発明では、建物躯体には、略平行な2本の縦材が設けられ、この2本の縦材に断面コ字形の補強金具の両側のフランジが取り付けられ、取付金具がこの補強金具のウエッブに取り付けられ、この取付金具に張出構造体が取り付けられているので、張出構造体の荷重によって、張出構造体が下方に下がろうとする力がこの取付金具と補強金具に掛かっても、この力は2本の縦材に分散され、縦材と、取付金具や補強金具にかかる負担が少なくなる。
【0024】
又、この補強金具は、両側のフランジが縦材に取り付けられているので、1本の縦材に取り付けられているように片持ちにならず、捩じれ難い。
このように、請求項1記載の発明では縦材と、取付金具や補強金具にかかる負担が少ないし、補強金具が捩じれ難いので、張出構造体が下がり難く、建物躯体の縦材や取付金具や補強金具が破損しない。
【0025】
請求項2記載の発明では、建物躯体が枠組壁工法で建てられた建築物であり、この建物躯体には、縦枠と横枠が矩形状に枠組され、この中に縦桟が設けられた木製のパネル骨格と、このパネル骨格の屋外側面に外壁面材が取り付けられた外壁パネルが設けられ、縦材がこの外壁パネルの縦枠又は縦桟であるので、請求項1記載の作用で説明したように縦材にかかる負担が少なくなっていて、縦材が機械的強度の比較的小さい木製の縦枠や縦桟であっても、張出構造体が下方に下がらないよように強固に取り付けることができるし、建物躯体の縦材や取付金具や補強金具が破損しない。
【0026】
又、取付金具が外壁パネルの外壁面材を挟んで補強金具のウエッブに取り付けられているので、雨が外壁面材と張出構造体の間に吹き付けても、雨水は外壁面材に遮られて屋内に浸入しない。
【0027】
請求項3記載の記載の発明では、請求項1又は2に記載された発明の作用効果に加えて、更に、取付金具は、縦片と、この縦片の上端部から略水平に突出した横片とからなり、張出構造体には、取付側に略水平な断面コ字形長尺体の梁が設けられ、取付金具の縦片が、横片を屋外方向に突出させて、建物躯体に取り付けられ、この取付金具の屋外方向に突出している横片の上に張出構造体の梁の断面コ字形の上側フランジが載せられて、張出構造体が取付金具に取り付けられているので、張出構造体を建物躯体に取り付ける際に、張出構造体の梁の断面コ字形の上側フランジを、建物躯体に取り付けられている取付金具の屋外方向に突出している横片の上に載せて、上側フランジを横片に取り付ければよい。このように梁の上側フランジを取付金具の横片の上に載せると、張出構造体が揺れ難くなり、簡単に、建物躯体に張出構造体を取り付け易いし、上側フランジを横片に取り付ける取付作業を張出構造体の上側又は横側から行うことができ、張出構造体が作業者の上に落下する危険がない。
【0028】
又、取付金具は、建物躯体と別になっているので、梁とは関係なく、この取付金具のみを、例えば、横片の厚みを大きくしたり、横片を支持する補強板を設ける等して、大きな機械的強度にすることができ、張出構造体を下がり難く取り付けることができる。
【0029】
請求項4記載の発明では、取付金具には、横片に上方に突出したネジ棒が設けられ、縦片にガイド片が設けられ、このガイド片は、縦片の下端部から略水平に突出した水平部と、この水平部の先端から上方向に突出し、この先端が外側の斜め上方向に曲げられたガイド部とからなり、前記張出構造体の梁の上側フランジには、通孔が設けられ、張出構造体の下側フランジが取付金具の縦片とガイド片のガイド部との間に挿入され、取付金具のネジ棒が張出構造体の上側フランジの通孔の中に挿入され、この上側フランジの上からネジ棒にナットが螺入されて、張出構造体が取付金具に取り付けられているので、張出構造体を建物躯体に取り付け易い。
【0030】
即ち、張出構造体の取付方法は、先ず、張出構造体を建物躯体に近づけ、張出構造体の梁の下側フランジを取付金具の縦片とガイド片のガイド部との間に挿入すると同時に、張出構造体の上側フランジに設けられている通孔の中に取付金具のネジ棒を挿入しながら、張出構造体を下ろす。
この際、ガイド部が水平部の先端から外側の斜め上方向に曲げられているので、縦片とガイド部との間の隙間は、入口が広くなっていて、張出構造体の梁の下側フランジを取付金具の縦片とガイド片のガイド部の間に挿入し易い。
【0031】
そして、張出構造体の上側フランジに設けられている通孔の中に入るように、位置合わせをしながら下ろせばよい。
このように張出構造体を下ろして、張出構造体の梁の上側フランジが取付金具の屋外方向に突出している横片に当接すると、張出構造体の下ろすことを停止し、上側フランジの上からネジ棒にナットを螺入する。
このようにして、張出構造体の下ろすことを停止したときには、上側フランジの通孔の中に取付金具のネジ棒が引っ掛かっているので、張出構造体は揺れ難くなっていて、ネジ棒にナットを螺入し易い。
【0032】
しかも、ネジ棒は取付金具の横片の上方に突出しているので、ネジ棒にナットを螺入する取付作業は、張出構造体の上側又は横側から作業することができ、作業し易いし、張出構造体が作業者の上に落下する危険がない。このように請求項4記載の張出構造体の取付構造は、張出構造体を所定位置に下ろし、ネジ棒にナットを螺入するだけで張出構造体を建物躯体に取り付けることができ、極めて簡単に、且つ、安全に施工できる張出構造体の取付構造をしている。
【0033】
請求項5記載の発明では、取付金具を介して張出構造体を建物躯体に突出した状態に取り付ける張出構造体の取付方法であって、前記取付金具は、縦片と、この縦片の上端部から略水平に突出した横片と、横片に設けられた上方に突出したネジ棒と、ガイド片とからなり、このガイド片は、縦片の下端部から略水平に突出した水平部と、この水平部の先端から上方向に略垂直に突出し、この先端が外側の斜め上方向に曲げられたガイド部からなり、前記張出構造体には取付側に略水平な断面コ字形長尺体の梁が設けられ、この梁の上側フランジには通孔が設けられていて、取付金具の縦片を、横片を屋外方向に突出させて、建物躯体に取り付け、取付金具のネジ棒に先端の尖ったキャップを取り付けた後に、張出構造体を建物躯体に近づけ、張出構造体の梁の下側フランジを取付金具の縦片とガイド片との間に挿入すると同時に、張出構造体の上側フランジの通孔の中に取付金具のネジ棒を挿入しながら、張出構造体を下ろして、張出構造体の上側フランジを取付金具の屋外方向に突出している横片の上に載せ、ネジ棒に取り付けられているキャップを外し、この上側フランジの上からネジ棒にナットを螺入して、張出構造体を取付金具に取り付けるので、簡単に施工できる。
【0034】
即ち、この張出構造体の取付方法は、先ず、取付金具の縦片を、横片を屋外方向に突出させて、建物躯体に取り付け、取付金具のネジ棒に先端の尖ったキャップを取り付けた後に、張出構造体を建物躯体に近づけ、張出構造体の梁の下側フランジを取付金具の縦片とガイド片のガイド部との間に挿入すると同時に、張出構造体の上側フランジの通孔の中に取付金具のネジ棒を挿入しながら、張出構造体を下ろす。
【0035】
その際、ガイド部が水平部の先端から外側の斜め上方向に曲げられているので、縦片とガイド部との間の隙間は、入口が広くなっていて、張出構造体の梁の下側フランジを取付金具の縦片とガイド片のガイド部の間に挿入し易いし、ネジ棒には先端の尖ったキャップが取り付けられているので、通孔の中にネジ棒を挿入し易く、張出構造体がネジ山に衝突してネジ山が破損されない。
このように、張出構造体の上側フランジに設けられている通孔の中に入るように、位置合わせをしながら下ろせばよい。
【0036】
そして、張出構造体の梁の上側フランジが取付金具の屋外方向に突出している横片に当接すると、張出構造体を下ろすことを停止し、上側フランジの上からネジ棒にナットを螺入する。
このようにして、張出構造体を下ろすことを停止したときには、上側フランジの通孔の中に取付金具のネジ棒が挿入されていて、ネジ棒が通孔の周縁部に引っ掛かっているので、張出構造体は揺れ難く、ネジ棒にナットを螺入し易い。
しかも、ネジ棒は取付金具の横片の上方に突出しているので、ネジ棒にナットを螺入する取付作業は、張出構造体の上側又は横側から作業することができ、張出構造体が作業者の上に落下する危険がない。
【0037】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例で説明する。
図1〜図11は本発明の一実施例を示すもので、図1は枠組壁工法で建設された建物を示す斜視図、図2は図1のA−A線における断面図、図3は外壁パネルの一部切欠斜視図、図4は補強金具の斜視図、図5は補強金具を縦材に取り付けた状態を示す斜視図、図6は補強金具の固定方法を示すもので、(イ)は外壁パネルに受木桟を取り付けている状態を示す斜視図、(ロ)は補強金具を取り付けている状態を示す斜視図、(ハ)はまぐさ受けを取り付けている状態を示す斜視図、図7は取付金具を建物躯体に取り付けている状態を示す斜視図、図8は建物躯体に玄関庇を取り付けている状態(前半)を示すもので、(イ)は取付金具に玄関庇を近づけている状態を示す斜視図、(ロ)は(イ)のB−B線における断面図、(ハ)は取付金具の縦片とガイド部の間に玄関庇の梁が入っている状態を示す断面図、図9は建物躯体に玄関庇を取り付けている状態(後半)を示すもので、(イ)はキャップを外し、ネジ棒にナットを螺入している状態を示す斜視図、(ロ)は取付金具に玄関庇を取り付けた状態を示す斜視図、図10は仕上げを示すもので、(イ)は玄関庇を建物躯体に固定用アングルで固定している状態を示す斜視図、(ロ)はガイド部と梁との間にスペーサーを挿入している状態を示す斜視図、図11は玄関庇の取付方法を判り易く主要部のみで示すもので、(イ)はネジ棒にキャップを被せた状態を示す断面図、(ロ)は取付金具の縦片とガイド部の間に玄関庇の梁が入っている状態を示す断面図、(ハ)はキャップを外し、ナットを螺入しスペーサーを挿入した状態を示す断面図である。
【0038】
図1〜図11において、Hは枠組壁工法で建設されたの建物であり、この建物Hは、図1に示すように、建物躯体1と、この建物躯体1に取り付けられた玄関12とからなる。
この玄関12は玄関ポーチ13と張出構造体である玄関庇2と、扉14とからなる。
【0039】
又、建物躯体1には、外周面に外壁パネル11が取り付けられている。
この外壁パネル11は、図3に示すように、木製の上下に設けられた横材111と、この横材111に差し渡された縦枠や桟材等の縦材112とが矩形状に組み立てられた木製のパネル骨格と、このパネル骨格の外側面に硬質木片セメント板の外壁面材113が取り付けられ、内側面に石膏ボードの内壁面材114が取り付けられたものである。
尚、玄関12の扉14の周囲の外壁面材113の表面には、図2に示すように、タイル141が取り付けられている。
【0040】
そして、この外壁パネル11には、屋外方向に突出した玄関庇2が取り付けられているのであるが、この玄関庇2を取り付ける部分の外壁パネル11には、この部分を補強するために、図5に示すように、330mmの距離を隔てて2本の縦材112が設けられ、この2本の縦材112に鋼製の断面コ字形短尺体の補強金具3が取り付けられている。
この実施の形態では二階用外壁パネルの下端に玄関庇が取り付けられるが、一階用外壁パネルの上端であってもよい。
【0041】
このとき使用される補強金具3は、図4に示すように、鋼板をコ字形に折り曲げたもので、左右のフランジ31、31と、この両方のフランジ31を繋ぐウエッブ32とからなる。左右のフランジ31には、木ネジ8を挿入する通孔311が設けられ、ウエッブ32には、通孔が設けられ、この通孔の周縁部には、ナット35が溶接されて取り付けられている。
【0042】
この補強金具3が取り付けられた部分の構造を更に詳細に説明すると、図6に示すように、縦材112が2本設けられ、下側横材112の若干上方に、下側横材111に平行に介木115が取り付けられている。そして、2本の縦材112に補強金具3の断面コ字形の両側のフランジ31が、通孔311から縦材112に螺入された木ネジで、取り付けられ、この補強金具3の上方に受木桟116が取り付けられ、この受木桟116と補強金具3の後ろから受木桟ピース117と介木ピース118付きのまぐさ受け119が取り付けられて、補強金具3が動かないように固定されている。
【0043】
玄関庇2は、図2に一部示されているように、周囲に金属製の断面コ字形長尺体の梁21が設けられ、相対する梁21に金属製の四角筒状の小梁22が差し渡され、この小梁22の上に根太23が取り付けられ、この根太23の上に金属板24が取り付けられ、金属板24の周囲に、金属製のパラペット25が取り付けられている。又、梁21には金属製の吊り桟26を介して軒天井面材27が取り付けられている。又、金属板24に通孔が設けられ、この通孔の周縁部に縦樋28が取り付けられて、金属板24の上に降った雨水を地上に導くようになっている。
【0044】
梁21は、図2と図11に示すように、上側フランジ211と下側フランジ212とウエッブ213とが断面コ字形をなっている長尺体であり、上側フランジ211には通孔215が設けられている。
5は鋼製の取付金具であり、この取付金具5は、図7に示すように、縦片51と、この縦片51の上端部から略水平に突出した横片52と、この縦片51と横片52とに取り付けられた補強片53と、縦片51の下端部に取り付けられたガイド片54とからなる。ガイド片54は縦片51の下端部から略水平に突出した水平部541と、この水平部の先端から上方向に突出し、先端部から斜め外方向に曲げられたガイド部542とからなる。
【0045】
横片52にはネジ孔が設けられ、このネジ孔にボルトが螺入され、このボルトの頭が横片52に溶接されて固定されていて、このボルトのネジ部が横片52から上方向に突出してネジ棒55となっている。又、縦片51にはボルト59を通す通孔58が設けられている。
この取付金具5を、図6に示すように、内側に補強金具3が取り付けられている外壁面材113の屋外側に当接し、縦片51に設けられている通孔58からボルト59を通し、このボルト59を補強金具3のナット35に螺入して、建物躯体1に取り付けることができるようになっている。
【0046】
6はキャップであり、このキャップ6は、先端が円錐状に尖っている円柱であって、下端面にネジ穴が設けられている。そして、図11(イ)に示すように、このキャップ6は、ネジ棒55をネジ穴に螺入してネジ棒55の先端に取り付けられている。
7は鋼製平板状のスペーサーであり、このスペーサー7は、図10(ロ)に示すように、取付金具5のガイド部542と玄関庇2の梁21との間に挿入することにより、玄関庇2を取付金具5に動かないように固定するものである。
【0047】
8は四角形の鋼板を略直角に折曲した固定用アングルであり、一方の片に通孔81が設けられていて、この固定用アングルは、図10(イ)に示すように、玄関庇2と外壁面材113とのコーナー部に嵌め込み、他方の片で押さえた状態で、通孔81からビス82を外壁面材113に螺入することにより、玄関庇2を固定するものである。
【0048】
次に、この建物Hの施工方法について説明する。
従来と略同じ方法で建物躯体1を建て、この建物躯体1に玄関庇2を取り付け、その他種々な仕上げを行うと建物Hが完成する。
【0049】
この際の玄関庇2の取付方法について詳細に説明する。
予め、外壁パネル11を製造する際に、玄関庇2を取り付ける場所に、図6に示すように、330mmの距離を隔てて2本の縦材112を設け、下側横材111に平行に介木115を取り付け、下側横材111の上方に取付金具3を、通孔311から縦材112に木ネジを螺入して、取り付け、この取付金具3の上方に受木桟116を取り付け、この受木桟116と取付金具3の後ろから受木桟ピース117と介木ピース118付きのまぐさ受け119を取り付けておく。
【0050】
このように補強金具3を取り付けると、補強金具3が2本の縦材112に動かないように強固に取り付けられる。
そして、取付金具5を、図6に示すように、内側に補強金具3が取り付けられている外壁面材113の屋外側に、横片52を屋外方向に突出させて、当接し、縦片51に設けられている通孔58からボルト59を通し、このボルト59を補強金具のナット35に螺入して、建物躯体1に取り付ける。
【0051】
一方、周囲に金属製の断面コ字形長尺体の梁21を設け、相対する梁21に金属製の四角筒状の小梁22を差し渡し、この小梁22の上に根太23を取り付け、この根太23の上に金属板24を取り付け、金属板24の周囲に、金属製のパラペット25を取り付け、梁21に金属製の吊り桟26を介して軒天井面材27を取り付けたり、金属板24に通孔を設け、この通孔の周縁部に縦樋28の上部を取り付けると、玄関庇2が完成する。
尚、玄関庇2を建物躯体1に取り付けた後、この縦樋28の上部に縦樋28の下部を接続して金属板24の上に降った雨水を地上に導くようにする。
【0052】
そして、図11(イ)に示すように、キャップ6を取付金具5のネジ棒55に螺入してネジ棒55の先端に取り付ける。
次に、図8(イ)、(ロ)に示すように、玄関庇2を吊って建物躯体1に近づけ、図8(ハ)に示すように、玄関庇2の梁21の下側フランジ212を取付金具5の縦片51とガイド片54のガイド部542との間に挿入すると同時に、玄関庇2の上側フランジ211に設けられている通孔215の中に、取付金具5のネジ棒55を挿入しながら、玄関庇2を下ろす。
【0053】
すると、ガイド部542が水平部の先端から外側の斜め上方向に向かって曲げられていて、縦片51とガイド部542との間の入口が広くなっているので、図11(ロ)に示すように、玄関庇2の梁21の下側フランジ212が取付金具5の縦片51とガイド片54のガイド部542の間に挿入し易い。又、ネジ棒55の先端には尖ったキャップ6が取り付けられているので、簡単に、ネジ棒55を通孔215の中に挿入し易いし、ネジ山が破壊されない。
【0054】
玄関庇2の上側フランジ211が取付金具5の屋外方向に突出している横片52に当接すると、玄関庇2を下ろすことを停止する。
その後、図11(ハ)に示すように、キャップ6を外し、図9(イ)(ロ)に示すように、上側フランジ211の上からネジ棒55にナット56を螺入する。
【0055】
このようにすると、玄関庇2を下ろすことを停止したときには、上側フランジ211の通孔215の周縁部に取付金具5のネジ棒55が引っ掛かっていて、玄関庇2は揺れ難くなっているので、ネジ棒55にナット56を螺入し易い。
しかも、ネジ棒55は取付金具5の横片52の上方に突出しているので、ネジ棒55にナット56を螺入する取付作業は、玄関庇2の上側又は横側から作業することができ、玄関庇2が作業者の上に落下する危険がない。
このようにすると、玄関庇2が建物躯体1に強固に取り付けられる。
【0056】
このように、玄関庇2を所定位置に下ろし、ネジ棒55にナット56を螺入するだけで玄関庇2を建物躯体1に取り付けることができ、施工が極めて簡単である。
更に、固定用アングル8を、図10(イ)に示すように、玄関庇2と外壁面材113とのコーナー部に嵌め込み、他方の片で玄関庇2を押さえた状態にして、通孔81からビス82を外壁面材113に螺入して玄関庇2を固定したり、スペーサー7を、図10(ロ)に示すように、取付金具5のガイド部542と玄関庇2の梁21との間に挿入すると、玄関庇2が取付金具5に動かないように固定される。
【0057】
このようにして玄関庇2を取り付けた玄関庇2の取付構造では、2本の縦材112に補強金具3が取り付けられ、この補強金具3に取付金具5が取り付けられ、この取付金具5に玄関庇2が取り付けられているから、取付金具5に取り付けられた玄関庇5の荷重で、取付金具5と補強金具3に下方に下がろうとする力が掛かっても、この力は2本の縦材112に分散され、縦材112と、取付金具5や補強金具3にかかる負担が少なくなるし、この補強金具3は、両側のフランジ31が縦材112に取り付けられていて、1本の縦材に取り付けられているような片持ちにならず、捩じれ難くなっている。従って、玄関庇2が下方に下がらないように強固に取り付けられる。
【0058】
又、取付金具5が外壁パネル11の外壁面材113を挟んで補強金具3のウエッブ32に取付けられているので、雨が外壁面材113と玄関庇2の間に吹き付けても、雨水は外壁面材113に遮られて屋内側に浸入しない。
又、取付金具5は建物躯体1とは別になっているので、この取付金具5のみを大きな機械的強度にすることができ、従って、玄関庇2を下がり難く取り付けることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1記載の発明は、張出構造体が建物躯体に取付金具を介して突出した状態に取り付けられた張出構造体の取付構造であって、前記建物躯体には、略平行な2本の縦材が設けられ、この2本の縦材に断面コ字形の補強金具の両側のフランジが取り付けられ、前記取付金具がこの補強金具のウエッブに取り付けられ、この取付金具に張出構造体が取り付けられているから、張出構造体の荷重によって縦材と取付金具や補強金具に下方に下がろうとする力が掛かっても、この力は2本の縦材に分散されるし、補強金具が片持ちになってなく、捩じれ難くなっていて、建物躯体が下方に下がらないし、建物躯体の縦材や取付金具や補強金具が破損しない。
【0060】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に係り、前記建物躯体が枠組壁工法で建てられた建築物であり、この建物躯体には、縦枠と横枠が矩形状に枠組され、この中に縦桟が設けられた木製のパネル骨格と、このパネル骨格の屋外側面に外壁面材が取り付けられた外壁パネルが設けられ、前記縦材がこの外壁パネルの縦枠又は縦桟であり、前記取付金具が外壁パネルの外壁面を挟んで補強金具のウエッブに取り付けられているから、縦材にかかる負担が少なくなり、縦材が機械的強度の比較的小さい木製の縦枠や縦桟であっても、張出構造体が下方に下がらないように強固に取付けることができるし、雨水が外壁面材に遮られて外壁パネルの外壁面材と張出構造体との間から屋内側に浸入しない。
【0061】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載された発明の作用効果に加えて、更に、前記取付金具は、縦片と、この縦片の上端部から略水平に突出した横片とからなり、前記張出構造体には、取付側に略水平な断面コ字形長尺体の梁が設けられ、取付金具の縦片が、横片を屋外方向に突出させて、建物躯体に取り付けられ、この取付金具の屋外方向に突出している横片の上に張出構造体の梁の断面コ字形の上側フランジが載せられて、張出構造体が取付金具に取り付けられているから、張出構造体を建物躯体に取り付ける際に、張出構造体の梁の断面コ字形の上側フランジを建物躯体に取り付けられている取付金具の屋外方向に突出している横片の上に載せ、上側フランジと横片とを連結すればよく、このようにすることにより、張出構造体が揺れることがなく、簡単に、建物躯体に張出構造体を取り付けることができる。しかも、上側フランジを横片に取り付ける取付作業は、作業者が張出構造体の上側又は横側から作業することができ、作業し易いし、張出構造体が落下しても、危険でない。
【0062】
又、取付金具は、建物躯体と別になっているので、この取付金具のみを大きな機械的強度にすることができ、張出構造体を下がり難く取り付けることができる。
【0063】
請求項4記載の発明は、前記取付金具には、横片に上方に突出したネジ棒が設けられ、縦片にガイド片が設けられ、このガイド片は、縦片の下端部から略水平に突出した水平部と、この水平部の先端から上方向に突出し、この先端が外側の斜め上方向に曲げられたガイド部とからなり、前記張出構造体の梁の上側フランジには、通孔が設けられ、張出構造体の下側フランジが取付金具の縦片とガイド片のガイド部との間に挿入され、取付金具のネジ棒が張出構造体の上側フランジの通孔の中に挿入され、この上側フランジの上からネジ棒にナットが螺入されて、張出構造体が取付金具に取り付けられているから、張出構造体を建物躯体に近づけ、張出構造体の梁の下側フランジを、入口の広い取付金具の縦片とガイド片のガイド部との間に挿入し、且つ、張出構造体の上側フランジに設けられている通孔の中に取付金具のネジ棒を挿入しながら、張出構造体を下ろし、ネジ棒にナットを螺入するだけで、張出構造体を建物躯体に取り付けることができ、施工し易い構造をしている。
【0064】
そして、このネジ棒にナットを螺入する際には、上側フランジの通孔の中にネジ棒が入っているので、揺れることがなく、ナットを螺入し易く、しかも、この作業は張出構造体の横側又は上側からでき、張出構造体が作業者の上に落下する危険がない。
【0065】
請求項5記載の発明は、取付金具を介して張出構造体を建物躯体に突出した状態に取り付ける張出構造体の取付方法であって、前記取付金具は、縦片と、この縦片の上端部から略水平に突出した横片と、縦片に設けられた上方に突出したネジ棒と、ガイド片とからなり、このガイド片は、縦片の下端部から略水平に突出した水平部と、この水平部の先端から上方に略垂直に突出し、この先端が外側斜め上方向に曲げられたガイド部とからなり、前記張出構造体には取付側に略水平な断面コ字形長尺体の梁が設けられ、この梁の上側フランジには通孔が設けられていて、取付金具の縦片を、横片を屋外方向に突出させて、建物躯体に取り付け、取付金具のネジ棒に先端の尖ったキャップを取り付けた後に、張出構造体を建物躯体に近づけ、張出構造体の梁の下側フランジを取付金具の縦片とガイド片との間に挿入すると同時に、張出構造体の上側フランジの通孔の中に取付金具のネジ棒を挿入しながら、張出構造体を下ろして、張出構造体の上側フランジを取付金具の屋外方向に突出している横片の上に載せ、ネジ棒に取り付けられているキャップを外し、この上側フランジの上からネジ棒にナットを螺入して、張出構造体を取付金具に連結するから、張出構造体を建物躯体に近づけ、張出構造体の梁の下側フランジを、入口の広くなっている取付金具の縦片とガイド片のガイド部との間に挿入すると同時に、上側フランジに設けられている通孔の中に、取付金具のネジ棒を挿入しながら、張出構造体を下ろし、ネジ棒からキャップを外し、ネジ棒にナットを螺入するだけで、張出構造体を建物躯体に取り付けることができ、施工し易い。
【0066】
上側フランジに設けられている通孔の中に、取付金具のネジ棒を挿入しながらこの張出構造体を下ろす際には、ネジ棒には、先端の尖ったキャップが取り付けられているので、挿入し易いし、ネジ山が破壊されない。又、ネジ棒にナットを螺入する際には、上側フランジの通孔の中にネジ棒が入っているので、揺れることがなく、ナットを螺入し易く、しかも、この作業は張出構造体の横側又は上側からでき、張出構造体が作業者の上に落下する危険がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、枠組壁工法で建設された建物を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】外壁パネルを示す一部切欠斜視図である。
【図4】補強金具の斜視図である。
【図5】補強金具を縦材に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図6】補強金具の固定方法を示すもので、(イ)は外壁パネルに受木桟を取り付けている状態を示す斜視図、(ロ)は補強金具を取り付けている状態を示す斜視図、(ハ)はまぐさを取り付けている状態を示す斜視図である。
【図7】取付金具を建物躯体に取り付けている状態を示す斜視図である。
【図8】建物躯体に玄関庇を取り付けている状態(前半)を示すもので、(イ)は取付金具に玄関庇を近づけている状態を示す斜視図、(ロ)は(イ)のB−B線における断面図、(ハ)は取付金具の縦片とガイド部の間に玄関庇の梁が入っている状態を示す断面図である。
【図9】建物躯体に玄関庇を取り付けている状態(後半)を示すもので、(イ)はキャップを外し、ネジ棒にナットを螺入している状態を示す斜視図、(ロ)は取付金具に玄関庇を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図10】仕上げを示すもので、(イ)は玄関庇を建物躯体に固定用アングルで固定している状態を示す斜視図、(ロ)はガイド部と梁との間にスペーサーを挿入している状態を示す斜視図である。
【図11】玄関庇の取付方法を判り易く主要部のみで示すもので、(イ)はネジ棒にキャップを被せた状態を示す断面図、(ロ)は取付金具の縦片とガイド部の間に玄関庇の梁が入っている状態を示す断面図、(ハ)はキャップを外し、ナットを螺入しスペーサーを挿入した状態を示す断面図である。
【図12】従来の張出構造体の取付構造を示す斜視図である。
【図13】従来の張出構造体の取付方法を示す側面図である。
【符号の説明】
H 建物
1 建物躯体
11 外壁パネル
112 縦材
113 外壁面材
12 玄関
2 張出構造体(玄関庇)
3 補強金具
31 フランジ
32 ウエッブ
5 取付金具
51 縦片
52 横片
54 ガイド片
541 水平部
542 ガイド部
55 ネジ棒
6 キャップ
7 スペーサー
8 固定用アングル
Claims (5)
- 張出構造体が建物躯体に取付金具を介して突出した状態に取り付けられた張出構造体の取付構造であって、前記建物躯体には、略平行な2本の縦材が設けられ、この2本の縦材に断面コ字形の補強金具の両側のフランジが取り付けられ、前記取付金具がこの補強金具のウエッブに取り付けられ、この取付金具に張出構造体が取り付けられていることを特徴とする突出構造体の取付構造。
- 前記建物躯体が枠組壁工法で建てられた建築物であり、この建物躯体には、縦枠と横枠が矩形状に枠組され、この中に縦桟が設けられた木製のパネル骨格と、このパネル骨格の屋外側面に外壁面材が取り付けられた外壁パネルが設けられ、前記縦材がこの外壁パネルの縦枠又は縦桟であり、前記取付金具が外壁パネルの外壁面材を挟んで補強金具のウエッブに取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の張出構造体の取付構造。
- 前記取付金具は、縦片と、この縦片の上端部から略水平に突出した横片とからなり、前記張出構造体には、取付側に略水平な断面コ字形長尺体の梁が設けられ、取付金具の縦片が、横片を屋外方向に突出させて、建物躯体に取り付けられ、この取付金具の屋外方向に突出している横片の上に張出構造体の梁の断面コ字形の上側フランジが載せられて、張出構造体が取付金具に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の張出構造体の取付構造。
- 張出構造体が建物躯体に取付金具を介して突出した状態に取り付けられた張出構造体の取付構造であって、前記取付金具は、縦片と、この縦片の上端部から略水平に突出した横片とからなり、前記張出構造体には、取付側に略水平な断面コ字形長尺体の梁が設けられ、取付金具の縦片が、横片を屋外方向に突出させて、建物躯体に取り付けられ、この取付金具の屋外方向に突出している横片の上に張出構造体の梁の断面コ字形の上側フランジが載せられて、張出構造体が取付金具に取り付けられていて、該取付金具には、横片に上方に突出したネジ棒が設けられ、縦片にガイド片が設けられ、このガイド片は、縦片の下端部から略水平に突出した水平部と、この水平部の先端から上方向に突出し、この先端が外側の斜め上方向に曲げられたガイド部とからなり、前記張出構造体の梁の上側フランジには、通孔が設けられ、張出構造体の下側フランジが取付金具の縦片とガイド片のガイド部との間に挿入され、取付金具のネジ棒が張出構造体の上側フランジの通孔の中に挿入され、この上側フランジの上からネジ棒にナットが螺入されて、張出構造体が取付金具に取り付けられていることを特徴とする張出構造体の取付構造。
- 取付金具を介して張出構造体を建物躯体に突出した状態に取り付ける張出構造体の取付方法であって、前記取付金具は、縦片と、この縦片の上端部から略水平に突出した横片と、横片に設けられた上方に突出したネジ棒と、ガイド片とからなり、このガイド片は、縦片の下端部から略水平に突出した水平部と、この水平部の先端から上方向に略垂直に突出し、この先端が外側の斜め上方向に曲げられたガイド部からなり、前記張出構造体には取付側に略水平な断面コ字形長尺体の梁が設けられ、この梁の上側フランジには通孔が設けられていて、取付金具の縦片を、横片を屋外方向に突出させて、建物躯体に取り付け、取付金具のネジ棒に先端の尖ったキャップを取り付けた後に、張出構造体を建物躯体に近づけ、張出構造体の梁の下側フランジを取付金具の縦片とガイド片との間に挿入すると同時に、張出構造体の上側フランジの通孔の中に取付金具のネジ棒を挿入しながら、張出構造体を下ろして、張出構造体の上側フランジを取付金具の屋外方向に突出している横片の上に載せ、ネジ棒に取り付けられているキャップを外し、この上側フランジの上からネジ棒にナットを螺入して、張出構造体を取付金具に取り付けることを特徴とする張出構造体の取付方法。
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