JP3763222B2 - 車両の自動操舵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、走行中の自車両を車線内に維持するための車両の自動操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
走行中の自車両を車線内に維持するための車両の自動操舵装置としては、例えば特開平07−104850号公報に記載のものがある。これは、画像処理によって算出される自車両の車線内における横方向の変位量に応じてドライバに操舵トルクを付与し、ドライバの車線追従を補助するもので、さらにウインカ操作等によって車線変更の意図が検出された場合には車線を支持するための操舵トルク付与を解除する旨が記載されている。また、特開平10−024858では、自車両の車線内における横方向の変位量に応じて自車線内にとどまるように後輪を自動操舵し、同時に操舵系に対し、転舵力が重くなるようにトルクを付与することにより、車線内位置を維持する旨が記載されている。そして、これら従来例には、制御を打ち消すような操舵系への入力がドライバにより与えられる場合には、ドライバが制御を打ち消して自ら車線内位置を制御したいという場合であるから、予め定めたトルクしきい値を越える操舵トルクが付加された場合には、制御を中止するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
車線に追従して自動走行するような自動操舵装置においては、万一における装置異常に対するドライバの対応が早期に行われなければならない。つまり、何らかによってステアリングホイールが急転舵されたときにドライバがステアリングホイールから手を離していたりすると、手をステアリングホイールに移動させている間に車両が車線から逸脱してしまう可能性がある。
【0004】
また、自動操舵中は車両が自律的に走行するため、一旦自動操舵走行が開始されると、以後は車任せとなって車両状態を認識しようとするドライバの意識が希薄になる。その結果、ドライバはステアリングホイールから手を離し、極端な場合には運転以外の作業を行ってしまう可能性がある。
【0005】
一方、車両では、各種センサからの情報をもとに外界の状態を認識して走行しているのであって、例えば、カメラで前方の道路白線を認識して操舵制御を行う場合には、白線がかすれていたり落ち葉等で隠されていたり、水たまりがある場合等には誤った認識をしたり、また、認識できなかったりすることがある。また、道路に埋設された磁気マーカを検出して操舵制御を行う場合等には、道路に別の誘導ケーブルがあって磁界が乱されていたり、磁気マーカの磁力特性が極端にばらついている場合等には、検出精度が低下することもある。
【0006】
このような状況をドライバに認識させるためには、ドライバにステアリングホイールを握らせておき、車両の走行状態を認識させると共に、ドライバに、自分が自動操舵を行わせているのだという意志を反映させる必要がある。
そこで、この発明は上記従来の問題点に着目してなされたものであり、自動操舵走行中においてもドライバに、車両の走行状態を認識させることの可能な、車両の自動操舵装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る車両の自動操舵装置は、車両の走行位置を検出する走行位置検出手段と、当該走行位置検出手段の検出値に応じて前記車両が所定位置を走行するように自動操舵制御を行う自動操舵制御手段と、ステアリングホイールに設けられ且つ操作されているときのみ作動状態となるスイッチ手段と、を備え、前記自動操舵制御手段は、前記スイッチ手段が作動状態であるときに前記自動操舵制御を行うようになっていることを特徴としている。
【0008】
この発明によれば、例えば、直進走行時におけるステアリングホイール上のドライバの手の位置の近傍等、ステアリングホイール上にスイッチ手段が設けられ、このスイッチ手段が操作されているときのみ、自動操舵制御手段による自動操舵制御が行われるから、自動操舵を行う場合にはドライバの手は必ずステアリングホイール上に位置することになる。よって、ドライバは自動操舵中もステアリングホイールを通して車両の走行状態を認識することになる。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、上記請求項1に係る車両の自動操舵装置において、前記スイッチ手段に対する操作によって、当該スイッチ手段が実際に作動したかどうかの通知を発するようになっていることを特徴としている。
この発明によれば、スイッチ手段に対して操作が行われたときに、例えばクリック感を与える、或いは音を発生する等によって、その操作に対してスイッチ手段が実際に作動したかどうかを通知するようになっているから、ドライバはスイッチ手段を確実に操作したかどうかを容易に認識することが可能となる。
【0010】
また、請求項3に係る発明は、上記請求項1又は2に係る車両の自動操舵装置において、前記スイッチ手段は複数のスイッチ要素から構成され、前記自動操舵制御手段は、何れかのスイッチ要素が作動しているとき、前記スイッチ手段が作動状態であると認識するようになっていることを特徴としている。
【0011】
この発明によれば、自動操舵中にドライバがオーディオ機器の操作等を行うために片手をステアリングホイールから放した場合でも、継続して自動操舵が行われることになる。
また、請求項4に係る発明は、上記請求項1乃至3の何れかに記載の車両の自動操舵装置において、前記自動操舵制御中に前記ステアリングホイールが操作されたとき前記自動操舵制御を禁止する、操舵介入による自動操舵禁止手段を備え、当該操舵介入による自動操舵禁止手段により前記自動操舵制御が禁止されたときには、その後前記スイッチ手段が非作動状態となったときに前記自動操舵制御の禁止が解除されるようになっていることを特徴としている。
【0012】
この発明によれば、操舵介入によって自動操舵制御が禁止されると、自動操舵制御が禁止された後、スイッチ手段が一旦非作動状態となったときに自動操舵制御の禁止が解除される。よって、ドライバがスイッチ手段を非作動状態とした後、再度作動状態にしなければ自動操舵制御が行われないから、ドライバが認識しない状態で自動操舵が再開されることはない。
【0013】
また、請求項5に係る発明は、上記請求項1乃至4の何れかに記載の車両の自動操舵装置において、前記自動操舵制御中に前記走行位置検出手段の異常を検出したとき前記自動操舵を禁止する、検出手段の異常による自動操舵禁止手段を備え、当該検出手段の異常による自動操舵禁止手段により前記自動操舵制御が禁止されたときには、その後前記スイッチ手段が非作動状態となったときに前記自動操舵制御の禁止が解除されるようになっていることを特徴としている。
【0014】
この発明によれば、検出手段の異常によって自動操舵制御が禁止されると、自動操舵制御が禁止された後、スイッチ手段が一旦非作動状態となったときに自動操舵制御の禁止が解除される。よって、ドライバがスイッチ手段を非作動状態とした後、再度作動状態にしなければ自動操舵制御が行われないから、ドライバが認識しない状態で自動操舵が再開されることはない。
【0015】
また、請求項6に係る発明は、上記請求項1乃至5の何れかに記載の車両の自動操舵装置において、前記スイッチ手段とは別に主スイッチ手段を備え、前記自動操舵制御手段は、前記主スイッチ手段が作動している状態で、前記スイッチ手段が非作動状態から作動状態へ移行したときに、前記自動操舵制御を開始するようになっていることを特徴としている。
【0016】
この発明によれば、主スイッチ手段が作動している状態でスイッチ手段が非作動状態から作動状態へ移行したときに、自動操舵制御手段では自動操舵制御を開始するから、手動での操舵時、すなわち、主スイッチ手段が非作動状態のときにおけるスイッチ手段の誤操作によって自動操舵制御が開始されて自動操舵が行われることはない。
【0017】
また、請求項7に係る発明は、上記請求項1乃至6の何れかに記載の車両の自動操舵装置において、前記自動操舵制御手段は、前記スイッチ手段が所定時間継続して作動しているとき、前記スイッチ手段が作動状態であると認識するようになっていることを特徴としている。
【0018】
この発明によれば、ドライバによる操舵時等にスイッチ手段が誤操作されることにより、自動操舵制御手段による自動操舵制御が行われて自動操舵が開始されることはない。
また、請求項8に係る発明は、上記請求項1乃至7の何れかに記載の車両の自動操舵装置において、前記自動操舵制御手段は、車両状態が所定条件を満足するときに前記自動操舵制御を実行可能な自動操舵制御手段であって、前記車両状態が所定条件を満足するときに通知を発するようになっていることを特徴としている。
【0019】
この発明によれば、車両状態が所定条件を満足するときには、これが、例えば警報ランプ或いは警報音等によって通知されるから、この通知によって、自動操舵制御手段が自動操舵制御を実行可能な状態にあるかどうかを認識することが可能となる。
【0020】
また、請求項9に係る発明は、上記請求項1乃至8の何れかに記載の車両の自動操舵装置において、前記自動操舵制御手段は、前記自動操舵制御を所定時間継続して実行したとき前記自動操舵制御を中止するようになっていることを特徴としている。
【0021】
この発明によれば、自動操舵が所定時間継続して行われると、これが中止されて手動による操舵を行う状態となる。よって、長時間にわたって自動操舵が行われることにより、車両の走行状態に対するドライバの意識が希薄になることが回避される。
【0022】
また、請求項10に係る発明は、上記請求項1乃至9の何れかに記載の車両の自動操舵装置において、前記自動操舵制御手段は、前記自動操舵制御を中止したとき、その後所定時間は前記自動操舵制御を行わないようになっていることを特徴としている。
【0023】
この発明によれば、自動操舵が中止された後には所定時間手動による操舵を行うので、自動操舵が行われることにより、車両の走行状態に対するドライバの意識が希薄になることが回避される。
また、請求項11に係る発明は、車両の走行位置を検出する走行位置検出手段と、ステアリングホイールに設けられ且つ操作されているときのみ作動状態となるスイッチ手段と、当該スイッチ手段が作動状態であるとき前記走行位置検出手段の検出値に応じて前記車両が所定位置を走行するように自動操舵制御を行う自動操舵制御手段と、前記自動操舵制御中に前記スイッチ手段が作動状態から非作動状態に移行したとき前記自動操舵制御を継続して行い、前記スイッチ手段が非作動状態となってから所定の遅延時間が経過するまでの間に作動状態に復帰しないときに前記自動操舵制御を中止する遅延制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0024】
この発明によれば、スイッチ手段が作動状態であるときに走行位置検出手段の検出値に応じて自動操舵制御手段によって自動操舵制御が行われて、自動操舵が行われる。そして、自動操舵制御中にスイッチ手段が非作動状態となると、遅延制御手段によって継続して自動操舵制御が行われ、スイッチ手段が、非作動状態となってから所定の遅延時間が経過するまでの間に作動状態に復帰しないときに、自動操舵制御が中止される。よって、スイッチ手段が非作動状態となった場合でも、所定の遅延時間が経過するまでは継続して自動操舵制御が行われるから、スイッチ手段が非作動状態となるとすぐに自動操舵制御が中止されて自動操舵が中止されることはない。
【0025】
また、請求項12に係る発明は、上記請求項11記載の車両の自動操舵装置において、車速を検出する車速検出手段を備え、前記遅延時間は、前記車速検出手段の検出車速が大きくなるほど短くなるように設定されることを特徴としている。
【0026】
この発明によれば、遅延時間は車速が大きくなるほど短くなるように設定される。ここで、車速が大きくなるとドライバはより車両の走行状態に意識を向けようとするから、誤ってスイッチ手段を非作動状態とする時間は車速が大きくなるほど短くなる。よって、自動操舵制御を車速に応じた遅延時間をもって中止させることが可能となる。
【0027】
また、請求項13に係る発明は、上記請求項11又は12に記載の車両の自動操舵装置において、前記自動操舵制御中に前記ステアリングホイールが操作されたとき前記自動操舵制御を禁止する自動操舵禁止手段を備え、前記ステアリングホイールが操作されたことを検出するための操作量のしきい値は、前記自動操舵制御手段による自動操舵制御中に比較して前記遅延制御手段による自動操舵制御中の方が小さくなるように設定されることを特徴としている。
【0028】
この発明によれば、自動操舵制御中にステアリングホイールが操作されたときには、自動操舵禁止手段によって自動操舵制御が禁止されて、自動操舵が中止される。このとき、例えば操舵トルク等、ステアリングホイールが操作されたことを検出するためのしきい値は、自動操舵制御手段による自動操舵制御中に比較して、遅延制御手段による自動操舵制御中、つまり、スイッチ手段が非作動状態となり継続して自動操舵制御を行っているときの方が小さくなるように設定される。したがって、自動操舵中にドライバが手動による操舵を行うためにスイッチ手段を非作動状態とした場合には、通常よりも少ないステアリングホイールの操作が行われた時点で自動操舵制御が解除されることになり、自動操舵から手動操舵への移行が違和感なく行われることになる。
【0029】
また、請求項14に係る発明は、上記請求項11乃至13の何れかに記載の車両の自動操舵装置において、前記スイッチ手段は二つのスイッチ要素を有し、前記自動操舵制御手段は前記二つのスイッチ要素のうちの少なくとも何れか一方が作動状態であるとき前記自動操舵制御を実行し、前記スイッチ要素が共に作動している状態からほぼ同時に非作動状態に移行したとき前記自動操舵制御を中止するようになっていることを特徴としている。
【0030】
この発明によれば、二つスイッチ要素のうちの少なくとも何れか一方が作動状態であるとき自動操舵制御手段による自動操舵制御が行われ、自動操舵制御中に、スイッチ要素が共に作動している状態から、ほぼ同時に非作動状態に移行したときに自動操舵制御が中止される。よって、ドライバはスイッチ要素を作動状態からほぼ同時に非作動状態とすることによって自動操舵制御を中止させることが可能となる。なお、ここでいうほぼ同時とは、ほぼ同時であるとみなすことの可能な時間差以内である。
【0031】
また、請求項15に係る発明は、上記請求項11乃至14の何れかに記載の車両の自動操舵装置において、自車両と先行車両との間の車間距離を検出する車間距離検出手段と、前記車間距離検出手段で検出した車間距離に基づいて自車両が目標走行状態となるように走行制御する追従走行制御手段と、前記目標走行状態を設定する目標設定手段と、を備え、前記遅延制御手段による自動操舵制御中に、前記目標設定手段により前記目標走行状態が設定されたときには、前記遅延時間を延長するようになっていることを特徴としている。
【0032】
この発明によれば、遅延制御手段によって自動操舵制御が継続されているときに、目標設定手段により目標走行状態が設定されたときには、遅延時間が延長される。ここで、目標車間距離或いは目標車速等の目標走行状態を変更する場合等、目標設定手段により設定を行う場合には、比較的長時間無意識のうちにスイッチ手段から手を放してしまうことがあるが、目標走行状態の設定が行われたときには、遅延時間を延長するようにしているから、無意識の操作ミスによって自動操舵制御が解除されることが回避される。
【0033】
さらに、請求項16に係る発明は、上記請求項15記載の車両の自動操舵装置において、前記追従走行制御手段は、車速を検出する車速検出手段と、当該車速検出手段で検出した車速を目標車速に一致させるように加減速制御を行う加減速制御手段と、を備え、前記遅延制御手段による自動操舵制御中は、前記加減速制御手段による加減速制御を禁止するようになっていることを特徴としている。
【0034】
この発明によれば、遅延制御手段による自動操舵制御中は、加減速制御手段による加減速制御を禁止するようになっている。ここで、前記遅延制御手段による自動操舵制御中は、スイッチ手段が非作動状態となり、ドライバによる手動での急操舵が行われる可能性がある状態であるが、この間は、加減速制御手段による加減速制御が行われないから、車速が一定速度で走行することになるため、車両の安定性を確保して急操舵に備えることが可能となる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係る車両の自動操舵装置によれば、操作されているときのみ作動状態となるスイッチ手段をステアリングホイールに設け、このスイッチ手段が作動状態であるときに自動操舵制御を行うようにしたから、自動操舵中は、ドライバの手を必ずステアリングホイール上に位置させることができ、自動操舵中でもドライバに対して車両の走行状態を認識させることができる。
【0036】
また、請求項2に係る発明によれば、スイッチ手段に対する操作によってスイッチ手段が作動したかどうかを通知するようになっているから、ドライバはスイッチ手段が操作したかどうかを容易に認識することができ、確実に操作することができる。
【0037】
また、請求項3に係る発明によれば、スイッチ手段を複数のスイッチ要素で構成し、自動操舵制御手段では、何れかのスイッチ要素が作動しているときにスイッチ手段が作動状態であると認識するようにしたから、自動操舵中にドライバがオーディオ機器の操作等を行うために片手をステアリングホイールから放した場合でも、継続して自動操舵を行うことができ、操作性を向上させることができる。
【0038】
また、請求項4に係る発明によれば、自動操舵制御中に、操舵介入による自動操舵禁止手段により自動操舵制御が禁止されたときには、その後スイッチ手段が非作動状態となったときに自動操舵制御の禁止を解除するようにしたため、自動操舵制御が中止された後、ドライバがスイッチ手段の操作を行わなければ自動操舵が行われないから、ドライバが認識しない状態で自動操舵が開始されることを回避することができる。
【0039】
また、請求項5に係る発明によれば、自動操舵制御中に、検出手段の異常による自動操舵禁止手段により自動操舵制御が禁止されたときには、その後スイッチ手段が非作動状態となったときに自動操舵制御の禁止を解除するようにしたため、自動操舵制御が中止された後、ドライバがスイッチ手段の操作を行わなければ自動操舵が行われないから、ドライバが認識しない状態で自動操舵が開始されることを回避することができる。
【0040】
また、請求項6に係る発明によれば、主スイッチ手段が作動している状態で、スイッチ手段が非作動状態から作動状態へ移行したときに、自動操舵制御を開始するようにしたから、手動での操舵時等におけるスイッチ手段の誤操作によって自動操舵制御が開始されることを回避することができる。
【0041】
また、請求項7に係る発明によれば、スイッチ手段が所定時間継続して作動しているとき、このスイッチ手段が作動状態であると認識するようにしたから、スイッチ手段が誤操作されることによって自動操舵制御手段による自動操舵制御が開始されることを回避することができる。
【0042】
また、請求項8に係る発明によれば、車両状態が所定条件を満足するときこれを通知するようになっていることから、自動操舵制御手段が自動操舵制御を実行可能な状態にあるかどうかを容易に認識することができる。
また、請求項9に係る発明によれば、自動操舵制御を所定時間継続して実行したときには、自動操舵制御を中止するようになっているから、長時間にわたって自動操舵が行われることにより、車両の走行状態に対するドライバの意識が希薄になることを回避することができる。
【0043】
また、請求項10に係る発明によれば、自動操舵制御を中止したときには、その後所定時間は自動操舵制御を行わないようになっているから、自動操舵が中止された後には所定時間手動による操舵を行うことになって、自動操舵が行われることにより、車両の走行状態に対するドライバの意識が希薄になることを回避することができる。
【0044】
また、本発明の請求項11に係る発明によれば、スイッチ手段が非作動状態に移行したときには、遅延制御手段によりそのまま自動操舵制御を継続して行い、スイッチ手段が非作動状態となってから所定の遅延時間が経過するまでの間に作動状態に復帰しないときに自動操舵制御を中止するようにしたから、無意識のうちにスイッチ手段を非作動状態とした場合でも、すぐに自動操舵が中止されることはなく、自車位置を確保することができる。
【0045】
また、請求項12に係る発明によれば、車速が大きくなるほど、遅延時間が短くなるようにしたから、車速に応じた遅延時間をもって自動操舵制御を中止することができる。
また、請求項13に係る発明によれば、ステアリングホイールが操作されたことを検出するためのしきい値を、自動操舵制御手段による自動操舵制御中に比較して、遅延制御手段による自動操舵制御中の方が小さくなるようにしたから、自動操舵から手動操舵への移行を違和感なく行うことができる。
【0046】
また、請求項14に係る発明によれば、スイッチ手段を構成する二つのスイッチ要素のうち少なくとも何れか一方が作動状態であるときに自動操舵制御を実行し、スイッチ要素が共に作動している状態からほぼ同時に非作動状態に移行したときに自動操舵制御を中止するようにしたから、スイッチ要素を作動状態からほぼ同時に非作動状態とすることによって、速やかに自動操舵制御を中止させることができる。
【0047】
また、請求項15に係る発明によれば、遅延制御手段による自動操舵制御中に、目標設定手段により目標走行状態の設定が行われたときには、遅延時間を延長するようにしたから、目標走行状態の設定を行うときのドライバの無意識による操作ミスによって自動操舵制御が解除されることを回避することができる。
【0048】
さらに、請求項16に係る発明によれば、遅延制御手段による自動操舵制御中には、加減速制御手段による加減速制御を禁止するようにしたから、車両の安定性を確保してドライバによる急操舵に備えることができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の機能構成を示すブロック図である。
図中11は、CCDカメラであって車室内のインナミラーステー等に固定設置され、車両前方状況を撮像する。撮像された画像データは画像処理ユニット13に送られ、二値化等の処理により自車両近傍のレーンマーカが検出される。また、走行中の車線内における横方向の変位量y,車線マーカ接線に対するヨー角Ψ、前方の道路の曲率ρ等が算出される。画像処理ユニット13における演算処理結果はシステムの電子制御ユニット25に送られる。
【0050】
この電子制御ユニット25には、画像処理データに加えて、各種センサで検出された車速,横加速度等の車両状態量データ15、ステアリングホイール51に設けられたステアリングスイッチ17a及び17bの操作データ、ウインカスイッチ19の操作データ、インストルメントパネル等に設けられたメインスイッチ21の操作データ、トルクセンサ53で検出される操舵トルク、操舵角センサ61で検出される操舵角検出値等が入力される。
【0051】
前記ステアリングスイッチ17a及び17bは、ドライバがステアリングホイール51を保持しているかどうかを検出するために用いられるものであるから、一般的に用いられている、押し込むタイプのスイッチでもよいし、ドライバの手が接触していること、或いは、ステアリングホイール51のスイッチ部分を握っていることが検出できればよく、タッチセンサタイプのスイッチを用いてもよい。要は、ドライバがスイッチに触れているときオン状態となり、スイッチに触れていないときにオフ状態となるスイッチであればよい。
【0052】
また、ドライバにスイッチが操作したことを認識させることの可能なスイッチが好ましく、例えば、ドライバが操作したときにクリック感のあるスイッチ、音が出るスイッチ等が好ましい。また、このようなスイッチを用いる代わりに、オン状態となったときに、例えば、インストルメントパネル等に設けたランプを点灯させたりするようにしてもよい。さらに、その設置位置は、ドライバがステアリングホイール51を握っているときに、各スイッチを左右の手それぞれで無理なく操作することができる位置であればよく、例えば直進走行時に手が置かれるステアリングホイール51上の位置近傍等に設置される。
【0053】
なお、前記メインスイッチ21は、ドライバが操作することによりオン状態となり再度操作することによりオフ状態となるような状態保持式のスイッチであればよい。
図2は、本発明の第1の実施の形態における操舵系を示したものである。モータコントローラ27は、電子制御ユニット25からの制御指令値とトルクセンサ53で検出される操舵トルクとに基づいてモータ29の回転数を制御すると共に、モータ29とステアリング系とを接続するための指令値を電磁クラッチ55へ出力し、これにより電磁クラッチ55及びステアリングシャフトを介してステアリングホイール51に操舵トルクが付与される。なお、59はステアリングギアボックスであり、また、前記操舵角センサ61は、ステアリングシャフトの回転をベルトを介して検出している。また、63は、自動操舵を実行可能な走行状態であることを表すレディランプであって、例えばインストルメントパネルのメインスイッチ21の側等に設けられている。
【0054】
そして、前記電子制御ユニット25では、メインスイッチ21及び各ステアリングスイッチ17a,17bからの操作データに基づき、自動操舵モードへの移行又は自動操舵モードの解除を行うと共に、各種センサの検出情報をもとに、車両の走行状態を判定し、自動操舵を実行可能な状態であるときに自車の自車線内横変位量が一定となるように操舵制御を行う。
【0055】
図3は、本発明の第1の実施の形態における電子制御ユニット25で実行される操舵制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、メインプログラムに対する所定時間(例えば100msec)毎のタイマ割り込み処理として実行される。なお、操舵制御処理のフローチャート中で用いられる各フラグは初期状態では全て零に設定されているものとする。
【0056】
まず、ステップS1で、前回自動操舵モードであったかを判定する。つまり、自動操舵フラグFがF=1であるかどうかを判定し、F=1であるときにはステップS10に移行して図4に示す自動操舵モード時の処理を実行する。
一方、F=1でないとき、つまり、継続して手動による操舵を行っていたとき又は自動操舵中にこれが解除されて手動による操舵を行っている状態であるときにはステップS2に移行し、メインスイッチ21の操作データをもとに、メインスイッチ21がオン状態であるかどうかを判定する。そして、メインスイッチ21がオン状態でないときにはステップS3に移行し、次にステアリングスイッチがオン状態であるかどうかを判定する。つまり、ステアリングスイッチ17a及び17bの操作データをもとに、これらのうちの少なくとも何れか一方がオン状態であるかどうかを判定し、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオフ状態であるときには、ステアリングスイッチはオフ状態であると判定してそのまま処理を終了してメインプログラムに戻る。
【0057】
そして、ステップS3の処理で、ステアリングスイッチ17a及び17bの少なくとも何れか一方がオン状態であるときにはステアリングスイッチはオン状態であると判定してステップS4に移行し、原因フラグF5をF5=1に設定した後、処理を終了してメインプログラムに戻る。
【0058】
一方、前記ステップS2の処理でメインスイッチ21がオン状態であるときにはステップS6に移行し、原因フラグF5がF5=1に設定されているかどうかを判定する。そして、原因フラグF5=1であるときにはステップS7に移行し、ステアリングスイッチがオン状態であるか、つまり、ステアリングスイッチ17a及び17bのうちの少なくとも何れか一方がオン状態であるかを判定し、ステアリングスイッチ17a及び17bのうちの何れか一方がオン状態であるときには、ステアリングスイッチがオン状態であると判定して前記ステップS4に移行し、共にオフ状態であるときにはステアリングスイッチはオフ状態であると判定してステップS8に移行する。このステップS8では、原因フラグF5をF5=0に設定し、次いで、ステップS11に移行して図5に示すモード判定処理を実行する。
【0059】
また、前記ステップS6で原因フラグF5がF5=1でないときにはそのままステップS11に移行する。
図4は、前記ステップS10における自動操舵モード時の処理手順を示すフローチャートであって、まず、ステップS21で自動操舵フラグFをF=1に設定し、次いで、ステップS22に移行してドライバによる操舵の介入が行われたかどうかを判定する。具体的にはトルクセンサ53からの操舵トルクTを読み込み、この操舵トルクTがオーバーライドしきい値T* よりも大きいときに、操舵介入があったと判断する。前記オーバーライドしきい値T* は、予め設定された値であって、ドライバによって操舵が行われたとみなすことの可能なしきい値であり、ドライバの姿勢変化或いはステアリングホイール51の持ち替え等によって、操舵トルクTがオーバーライドしきい値T* を越えないような値に設定されている。
【0060】
また、ウインカスイッチ19からの操作データをもとに、ウインカスイッチ19が作動していないかどうかを判定し、ウインカスイッチ19が作動状態であるとき操舵介入があったと判断する。
そして、ステップS22でドライバによる操舵介入があったと判定されるときにはステップS23に移行し、原因フラグF1をF1=1に設定し、自動操舵フラグFをF=0に設定した後、処理を終了してメインプログラムに戻る。
【0061】
前記ステップS22でドライバによる操舵介入がないと判定されるときにはステップS25に移行し、システムギブアップしたかどうかを判定する。この判定は、例えばCCDカメラ11により撮像した画像データに基づいて画像処理ユニット13において処理を行ったときに、自車線両側のレーンマーカを正しく認識できていないときシステムギブアップをしたと判定する。
【0062】
そして、ステップS25の処理でシステムギブアップしたと判定されたときにはステップS26に移行し、原因フラグF2をF2=1に設定し、自動操舵フラグFをF=0に設定した後、処理を終了してメインプログラムに戻る。
前記ステップS25の処理で、システムギブアップしたと判定されないときにはステップS28に移行し、自動操舵カウンタCAUT を“1”だけインクリメントした後(CAUT =CAUT +1)ステップS29に移行し、自動操舵カウンタCAUT がしきい値CAUT * を越えたかどうかを判定する。このしきい値CAUT * は自動操舵の最大継続時間を設定する値であって、例えば30秒相当程度に設定される。そして、CAUT >CAUT * であるときにはステップS30に移行して、原因フラグF3をF3=1に設定し、自動操舵フラグFをF=0に設定した後、処理を終了してメインプログラムに戻る。
【0063】
前記ステップS29の処理で、CAUT >CAUT * でないときにはステップS32に移行し、ステアリングスイッチがオン状態であるかどうかを判定する。そして、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオン状態でないときにはステアリングスイッチがオフ状態であると判定してステップS33に移行し、原因フラグF4をF4=1に設定し、自動操舵フラグFをF=0に設定した後、処理を終了してメインプログラムに戻る。
【0064】
前記ステップS32で、ステアリングスイッチ17a及び17bのうちの少なくとも何れか一方がオン状態であるときには、ステアリングスイッチがオン状態であると判定してステップS35に移行し、自動操舵制御を行って自動操舵を行う。つまり、モータコントローラ27によって電磁クラッチ55を作動させ、モータ29とステアリングシャフトとを接続してステアリングシャフトをモータ29により制御できるようにする。また、画像処理ユニット13から画像処理データ,車両状態量データ15,トルクセンサ53及び操舵角センサ61から検出値等に基づいて、自車両の自車線内横変位量が一定となるように、モータ29を駆動するための制御指令値を生成し、これをモータコントローラ27に出力する。また、レディランプ63が点灯していればこれを消灯させる。
【0065】
図5は、前記ステップS11で実行されるモード判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
このモード判定処理では、まず、ステップS41で原因フラグF1がF1=1であるかどうかを判定する。そして、F1=1であるときには、ドライバによる操舵介入が行われて自動操舵が解除された介入後手動モードであると判定し、ステップS42に移行してモード変数mをm=1に設定した後、ステップS51に移行する。
【0066】
前記ステップS41で原因フラグF1がF1=1でないときにはステップS43に移行し、原因フラグF2がF2=1であるかどうかを判定する。そして、F2=1であるときには、システムギブアップとなり自動操舵が解除されたシステムギブアップ後手動モードであると判定し、ステップS44に移行してモード変数mをm=2に設定した後、ステップS51に移行する。
【0067】
前記ステップS43で原因フラグF2がF2=1でないときにはステップS45に移行し、原因フラグF3がF3=1であるかどうかを判定する。そして、F3=1であるときには、一定時間継続して自動操舵が行われたため自動操舵が解除された自動操舵継続後手動モードであると判定し、ステップS46に移行してモード変数mをm=3に設定した後、ステップS51に移行する。
【0068】
前記ステップS45で原因フラグF3がF3=1でないときにはステップS47に移行し、原因フラグF4がF4=1であるかどうかを判定する。そして、F4=1であるときには、ドライバが自動操舵を解除するための操作をしたため自動操舵が解除されたドライバ解除後手動モードであると判定し、ステップS48に移行してモード変数mをm=4に設定した後、ステップS51に移行する。
【0069】
前記ステップS47で、F4=1でないときにはステップS49に移行して、図6に示す自動操舵移行時の処理を実行する。
そして、前記ステップS51では、ステアリングスイッチがオン状態であるかどうかを判定し、ステアリングスイッチ17a及び17bのうちの少なくとも何れか一方がオン状態であるときにはステップS52に移行し、例えばレディランプ63を点滅させる、或いはレディランプ63とは別に設けた警報ランプを点灯或いは点滅させる、或いは警報音を発生させる等を行い、ドライバにステアリングスイッチ17a及び17bを共にオフ状態にするよう警告する。また、解除カウンタCOFm(m=1,2,3,4)をCOFm=0にリセットした後、処理を終了してメインプログラムに戻る。
【0070】
一方、ステップS51でステアリングスイッチがオフ状態であるときにはステップS53に移行し、ドライバによる操舵介入による自動操舵の解除、システムギブアップとなったことによる自動操舵の解除、一定時間継続して自動操舵が行われたことによる自動操舵の解除、及びステアリングスイッチがオフ状態となったことによる自動操舵の解除のうちの何れかにより自動操舵の解除が行われてからの経過時間を計測するための、解除カウンタCOFm(m=1,2,3,4)を“1”だけインクリメントする(COFm=COFm+1)。
【0071】
次いで、ステップS54に移行し、解除カウンタCOFmがしきい値COF* (m=1,2,3,4)を越えたかどうかを判定する。このしきい値COF* は、自動操舵が解除された要因毎、つまり、ドライバによる操舵介入による自動操舵の解除,システムギブアップとなったことによる自動操舵の解除,一定時間継続して自動操舵が行われたことによる自動操舵の解除,ステアリングスイッチがオフ状態となったことによる自動操舵の解除毎、に予め設定された値であって、自動操舵を再開するまでの時間を設定するためのものである。
【0072】
なお、ここでは、しきい値COF* を各要因毎に個別に設定した場合について説明したが、これに限らず、各要因毎に共通にしてもよい。
そして、前記ステップS54で、COFm>COF* であるときにはステップS55に移行し、解除カウンタCOFm(m=1,2,3,4)をCOFm=0にリセットし、原因フラグFm(m=1,2,3,4)をFm=0に設定した後、処理を終了してメインプログラムに戻る。一方、ステップS54でCOFm>COF* でないときには、そのまま処理を終了してメインプログラムに戻る。
【0073】
図6は、前記ステップS49で実行される自動操舵移行時の処理の処理手順を示すフローチャートである。
この自動操舵移行時の処理では、まず、ステップS61で自動操舵モードで走行するための所定の環境条件を満足するかどうかを判定する。具体的には、画像処理ユニット13において自車の位置が正確に認識できているか、また、ウインカスイッチ19が操作されていないかどうかを判定する。
【0074】
そして、ステップS61で所定の環境条件を満足すると判定されたときにはステップS62に移行し、現在の走行状態で自動操舵を行った場合に、その車線を維持して走行することの可能な車両状態にあるかどうかを判断する。これは例えば自車の道路に対するヨー角の絶対値が規定値以下であるか、或いは、ヨー角が規定値以下であり且つ道路車線の中央から車両の重心点での距離である横変位量の絶対値が規定値以下であるかどうか等をもとに判定する。
【0075】
そして、これを満足するときにはステップS63に移行してレディランプ63を点灯させ、次いでステップS64に移行してステアリングスイッチがオン状態であるかどうかを判定する。そして、ステアリングスイッチ17a及び17bのうちの少なくとも何れか一方がオン状態であるときには、ステップS65に移行する。
【0076】
このステップS65では、スイッチオンカウンタCSWを“1”だけインクリメントした後(CSW=CSW+1)ステップS66に移行し、スイッチオンカウンタCSWがしきい値CSW * を越えているかどうかを判定し、CSW>CSW * であるときにはステップS67に移行してCSW=0にリセットした後、前記ステップS10に移行して図4に示す自動操舵モード時の処理へ移行する。
【0077】
ここで、前記しきい値CSW * は、少なくとも何れか一方のステアリングスイッチがオンである状態が所定時間継続したときに、ドライバの意志によってステアリングスイッチがオン状態に制御されていると判定するためのしきい値であって、予め設定された値である。
【0078】
一方、前記ステップS66で、CSW>CSW * でないときにはそのまま処理を終了してメインプログラムに戻る。
そして、前記ステップS61で所定の環境条件を満足しないとき、ステップS62で車両状態が良好でないとき、或いはステップS64でステアリングスイッチ17a及び17bが共にオフ状態であるときにはステップS68に移行し、スイッチオンカウンタCSWをCSW=0にリセットし、さらに、レディランプ63が点灯されている場合にはこれを消灯した後、処理を終了してメインプログラムに戻る。
【0079】
次に、上記第1の実施の形態の動作を説明する。
メインスイッチ21及びステアリングスイッチ17a,17bがオフ状態である場合には、図3に示す操舵制御処理が実行されると、まずステップS1からステップS2に移行し、メインスイッチ21及びステアリングスイッチ17a,17bがオフ状態であるから、ステップS2及びS3を実行して処理を終了し、メインプログラムに戻る。つまり、モータ29による駆動トルクがステアリングシャフトに付加されず、手動操舵モードとなって、ドライバによる操舵トルクのみがステアリングシャフトに付加されて通常のドライバの手動による操舵が行われることになる。
【0080】
この状態から、ドライバがメインスイッチ21をオン状態とした後ステアリングスイッチ17a,17bをオン状態にすると、操舵制御処理ではステップS1からS2に移行し、メインスイッチ21がオン状態であるからステップS2からS6に移行する。そして、このとき原因フラグF5はF5=0に設定されているから、ステップS11に移行し、図5のモード判定処理を実行する。
【0081】
手動操舵モードが行われていた場合には、原因フラグF1〜F4は全て“0”に設定されているから、ステップS41,S43,S45,S47を介してステップS49に移行し、図6に示す自動操舵移行時の処理が実行される。
そして、画像処理ユニット13において自車の位置が正確に確認できており、ウインカスイッチ19が操作されておらず、また、現在の走行状態で自動操舵を行った場合にその車線を維持して走行することの可能な車両状態にあれば、ステップS61、S62を介してステップS63に移行し、自動操舵を実行可能な状態にあるとしてレディランプ63を点灯させる。ドライバはこのレディランプ63を参照することによって、自動操舵が実行可能な状態であることを認識することができる。
【0082】
そして、ステアリングスイッチ17a及び17bは共にオン状態であるから、ステップS64からS65に移行し、スイッチオンカウンタCSWを“1”だけインクリメントする。そして、メインスイッチ21及びステアリングスイッチ17a又は17bがオン状態であり、且つ所定の環境条件を満足し、さらに車両状態が自動操舵可能な状態である間は、上記の処理を繰り返して行う。
【0083】
このとき、環境条件を満足しなくなったりまた車両が車線を維持しての走行ができなくなった場合等には、ステップS61又はS62でこれを検出してステップS68に移行し、スイッチオンカウンタCSWをリセットすると共にレディランプ63を消灯させる。よってドライバは、レディランプ63が消灯したことから、車両が自動操舵を実行可能な状態ではないということを認識することができる。
【0084】
一方、スイッチオンカウンタCSWがしきい値CSW * を越えたとき、つまり、しきい値CSW * で特定される所定時間継続してステアリングスイッチ17a及び17bの少なくとも何れか一方がオン状態であるときには、ドライバに自動操舵モードへの移行の意志があるものと判定し、また、環境条件を満足しており、車両状態が良好であることから、ステップS66からS67に移行してスイッチオンカウンタCSWを零にリセットした後、ステップS10に移行して図4に示す自動操舵モード時の処理を実行する。
【0085】
すなわち、まずステップS21で自動操舵フラグFがF=1に設定され、操舵介入もなくシステムギブアップもなければ、ステップS22,S25を介してステップS28に移行し、自動操舵カウンタCAUT をインクリメントする。そして、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオン状態であるから、ステップS35に移行して、自動操舵制御を行う。つまり、モータコントローラ27によって電磁クラッチ55を作動させ、モータ29とステアリングシャフトとを接続してステアリングシャフトをモータ29により制御できるようにする。また、画像処理ユニット13から画像処理データ,車両状態量データ15,トルクセンサ53及び操舵角センサ61から検出値等に基づいて、自車両の自車線内横変位量が一定となるようにモータ29を駆動するための制御指令値を生成し、これをモータコントローラ27に出力する。また、レディランプ63を消灯させる。
【0086】
これにより、モータ29が駆動してその駆動トルクがステアリングシャフトに伝達され、これにより操舵が行われて車両が自車線内横変位量が一定となるように制御され、つまり自動操舵が行われて自動操舵モードとなる。
そして、ドライバがステアリングホイール51を操舵したり、ウインカスイッチ19を操作せず、また、自車線両側のレーンマーカが正しく認識できている状態、つまり、操舵介入もなくまたシステムギブアップもない間は、自車両の横変位量が一定となるようにモータ29が駆動制御されて自動操舵が行われる。
【0087】
この状態が継続し、自動操舵が継続して行われて自動操舵カウンタCAUT がしきい値CAUT * を越えると、ステップS29からS30に移行し、原因フラグF3をF3=1に設定し、自動操舵フラグをF=0に設定する。これにより、自動操舵が解除される。
【0088】
そして、自動操舵フラグがF=0であることから、次に操舵制御処理が実行されると、ステップS1からS2,S6を介してS11に移行し、ステップS41,S43を介してステップS45に移行し、原因フラグF3=1であるからステップS46に移行してモード変数mを、一定時間継続して自動操舵が行われたため自動操舵が解除された自動操舵継続後手動モードであることを表すm=3に設定する。そして、ステアリングスイッチ17a及び17bがオン状態であるから、ステップS51からS52に移行し、例えばレディランプ63或いは別に設けた警報ランプを点滅表示させる或いは警報を発生させる等を行い、ドライバに自動操舵が解除されたことを通知し、また、ステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態にするように通知する。
【0089】
前記レディランプ63等による警報は、ドライバがステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態とするまで発生され、ドライバがステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態とすると、ステップS51からS53に移行し、解除カウンタCOF3をインクリメントする。そして、解除カウンタCOF3のカウント値がしきい値COF* を越えたとき、つまり、一定時間継続して自動操舵が行われたために自動操舵が解除されてから、しきい値COF* で特定される時間が経過したとき、ステップS54からS55に移行し、解除カウンタCOF3及び原因フラグF3を零にリセットする。
【0090】
よって、次に操舵制御処理が行われたときには、ステップS45からS47を介してステップS49に移行し、環境条件を満足し、車両状態が良好であれば、ステップS61,S62を介してステップS63に移行しレディランプ63を点灯させる。これによりドライバがは、所定時間COF* が経過し、自動操舵を再開可能な状態であることを認識することができる。
【0091】
そして、このときステアリングスイッチ17a及び17bがオン状態であればステップS65,S66に移行し、ステアリングスイッチがしきい値CSW * で特定される所定時間オン状態であれば、ステップS66からS67を介してステップS10に移行し、さらに、操舵介入もなく、システムギブアップもなければ、ステップS35に移行して、上記と同様にして自動操舵制御を行う。
【0092】
つまり、所定の環境条件を満足し、車両状態が良好であり、また、操舵介入もなくシステムギブアップもないときには、自動操舵を所定時間CAUT * 継続して行うと自動操舵を解除し、一旦ドライバにステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態とさせた後、所定時間COF* が経過するまでは自動操舵を行わず、所定時間COF* が経過したときステアリングスイッチ17a及び17bの何れかがオン状態であれば、自動操舵を行う、という動作を繰り返し行うことになる。
【0093】
このとき、操舵制御処理では、ステアリングスイッチ17a及び17bのうちの少なくとも何れか一方がオン状態であれば、ステアリングスイッチはオン状態であると認識するようになっているから、例えば空調調整を行うために一方の手をステアリングホイール51から放さなければならない場合でも継続して自動操舵を行うことができる。しかしながら、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオフ状態となったときには自動操舵が解除されるから、必ず一方の手はステアリングホイール51に触れていることになる。
【0094】
そして、このように断続的に所定時間自動操舵を行っている状態で、ドライバがステアリングホイール51を操舵したり、ウインカスイッチ19を操作すると、操舵介入があったと判定してステップS22からS23に移行し、原因フラグF1をF1=1に設定し自動操舵フラグをF=0に設定する。このため、次に操舵制御処理が行われたときには、ステップS1からS2,S6を介してステップS11に移行し、原因フラグF1=1であるからステップS41からS42に移行して、モード変数mを、ドライバによる操舵介入が行われたために自動操舵が解除された介入後手動モードであることを表す、m=1に設定する。
【0095】
そして、ステアリングスイッチがオン状態であるときには、ステップS51からS52に移行して、警報を発生して自動操舵が解除されたことをドライバに通知し、これによりドライバがステアリングスイッチ17a及び17bを一旦共にオフ状態にすると、ステップS51からS53に移行し、これにより、解除カウンタCOF1のカウントアップが開始される。そして、解除カウンタCOF1がしきい値COF* を越えたとき、原因フラグF1が零にリセットされる。
【0096】
よって、次に操舵制御処理が行われたときには、ステアリングスイッチ17a又は17bがオン状態であれば、ステップS11の図5に示すモード判定処理で、ステップS41からS43,S45,S47を介してステップS49に移行し、環境条件を満足し、車両状態が良好であり、ステアリングスイッチが所定時間CSW * 継続してオン状態であるときには、ステップS10に移行して自動操舵モード時の処理を実行する。そして、以後上記と同様にして処理を行い、操舵介入もなくシステムギブアップもないときには自動操舵を行う。
【0097】
また、上述のようにして断続的に所定時間自動操舵を行っている状態で、例えばCCDカメラ11が故障したり或いは画像処理ユニット13が故障した等によって、自車線両側のレーンマーカを正しく認識できなくなったときには、ステップS25の処理でシステムギブアップしたと判定し、ステップS25からS26に移行して原因フラグF2=1、自動操舵フラグF=0に設定する。よって、次に操舵制御処理が実行されたときにはステップS1からS2,S6を介してステップS11に移行し、原因フラグF2=1であるからステップS43からS44に移行して、モード変数mを、システムギブアップにより自動操舵が解除されたシステムギブアップ後手動モードであることを表す、m=2に設定する。
【0098】
そして、ステアリングスイッチがオン状態であるときには、ステップS51からS52に移行して、警報を発生してドライバに自動操舵が解除されたことを通知し、これによりドライバがステアリングスイッチ17a及び17bを共に一旦オフ状態にすると、ステップS51からS53に移行し、これにより、解除カウンタCOF2のカウントアップが開始される。そして、解除カウンタCOF2のカウント値が、しきい値COF* を越えたとき、原因フラグF2が零にリセットされる。
【0099】
よって、次に操舵解除処理が行われたときには、ステアリングスイッチ17a又は17bがオン状態であれば、ステップS11のモード判定処理で、ステップS41からS43,S45,S47を介してステップS49に移行し、環境条件を満足し、車両状態が良好であり、ステアリングスイッチが所定時間CSW * 継続してオン状態であるとき、ステップS10に移行して自動操舵モード時の処理を実行し、以後上記と同様に処理を行い、操舵介入もなくシステムギブアップもないときには、操舵を行い、自動操舵モードとなる。
【0100】
また、上述のようにして断続的に所定時間自動操舵を行っている状態で、自動操舵を解除するために、ドライバがメインスイッチ21,ステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態にすると、図4のステップS32の処理で、ステアリングスイッチがオフ状態になったことを検出し、ステップS32からS33に移行し、原因フラグF4=1、自動操舵フラグF=0に設定する。よって、次に操舵制御処理が実行されたときにはステップS1からS2に移行し、メインスイッチ21がオフ状態、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオフ状態であるから、ステップS3を実行後、操舵制御処理を終了する。これにより、自動操舵が解除されて、通常のドライバのステアリングホイール51の操作により操舵を行う手動操舵モードとなる。
【0101】
また、上述のようにして自動操舵を行っている状態で、例えばドライバが無意識にステアリングホイール51上での手の位置を替えた場合等にドライバがステアリングスイッチがオフ状態となったときには、原因フラグF4=1、自動操舵フラグF=0に設定され、次に操舵制御処理が実行されたときにはステップS1からS2に移行するが、メインスイッチ21はオン状態であるから、ステップS2,S6を介してステップS11に移行し、原因フラグF4=1であるからステップS47からS48に移行して、モード変数mを、ステアリングスイッチがオフ状態となって自動操舵が解除されたドライバ解除後手動モードであることを表す、m=4に設定する。
【0102】
そして、ステアリングスイッチが作動状態であるときには、ステップS51からS52に移行して、警報を発生しドライバに自動操舵が解除されたことを通知し、ドライバがステアリングスイッチ17a及び17bを一旦共にオフ状態にすると、ステップS51からS53に移行し、これにより、解除カウンタCOF4のカウントアップが開始される。そして、解除カウンタCOF4のカウント値が、しきい値COF* を越えたとき、原因フラグF4が零にリセットされる。
【0103】
よって、次に操舵制御処理が行われたときには、ステップS11のモード判定処理で、ステップS41からS43,S45,S47を介してステップS49に移行し、環境条件を満足し、車両状態が良好であり、ドライバがステアリングスイッチ17a又は17bを所定時間CSW * 継続してオン状態にしていれば、ステップS10に移行して自動操舵モード時の処理を実行する。そして、以後上記と同様に処理を行い、操舵介入もなくシステムギブアップもないときには、自動操舵を行う。
【0104】
また、自動操舵が解除された後の各手動モード時に、所定の環境条件を満足しなくなったとき、或いは車両状態が良好でなくなったときにはステップS61又はS62でこれが検出され、ステップS68に移行してレディランプ63が消灯される。これにより、ドライバは自動操舵を実行不可能な状態であることを認識することができる。
【0105】
したがって、環境条件を満足しなくなったため或いは、車両状態が良好でなくなったために、自動操舵を実行できない状態であることをドライバに認識させることができる。このため、ドライバがメインスイッチ21及びステアリングスイッチ17a,17bをオン状態にしているのにも係わらず、自動操舵が実行されないのは、電子制御ユニット25等の何らかに異常が生じたためであると誤判断することはなく、また、自動操舵が実行されないためにステアリングスイッチ17a及び17bを繰り返しオン/オフ状態にするなどの動作を行うことを回避することができ、また、これらに伴ってドライバにストレスが生じることを回避できる。
【0106】
また、上述したように、ステアリングスイッチ17a及び17bのうちの少なくとも何れか一方がオン状態であるときに自動操舵を行うようにしたから、ドライバは自動操舵中は常に何れか一方の手でステアリングホイール51を触っていることになる。したがって、障害物をよける場合等とっさの操舵が必要な場合でも瞬時に対応することができ、常にステアリングホイール51に触れていることから、自動操舵中でも自らステアリングホイール51を操作しているという認識をドライバに与えることができ、常に車両状態を認識させることができる。
【0107】
また、車両の横変位の発生は二階積分系であるため、車線を逸脱したことを認識するよりも前に、ステアリングホイール51の角度変化から、車線を逸脱してしまうことを認識することができる。したがって、ドライバはステアリングホイール51の角度変化を認識することにより、より早い段階で車線を逸脱してしまうことを認識することができ、ドライバの車両逸脱の認識時間を短縮させ、ドライバがハンドル操作を開始するまでの時間を短縮させることができる。よって、より安全性を向上させることができる。
【0108】
また、自動操舵の継続時間が所定時間CAUT * を越えたときには、自動操舵を解除し、一旦ステアリングスイッチ17a及び17bを共にオフ状態とした後再度オン状態としなければ自動操舵を再開しないようにしている。よって、長時間自動操舵を行った場合には、ドライバの意識がステアリングホイール51から離れてしまう場合があるが、上記第1の実施の形態によれば、ドライバは断続的に手を動かすことになるから、ドライバの意識がステアリングホイール51から離れることを防止することができる。
【0109】
また、このとき、一旦ステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態とした後、所定時間COF* が経過するまではステアリングスイッチ17a及び17bをオン状態にできないようになっているから、自動操舵が解除される毎にステアリングスイッチ17a及び17bを機械的にオフ状態にした後、再度オン状態にして自動操舵を行うのではなく、ドライバに断続的に手動により操舵を行わせることによって、ドライバの意識をステアリングホイール51にひきつけさせることができる。
【0110】
また、ステアリングスイッチ17a及び17bが押し込むタイプのスイッチで構成される場合等には、ステアリングスイッチ17a又は17bをテープ等でオン状態に固定して、ステアリングホイール51から手を放してしまう可能性があるが、自動操舵が継続して所定時間を越えて行われたときには、一旦ステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態にしなければならないから、このように誤った使い方が行われることを回避することができる。
【0111】
また、ステアリングスイッチ17a及び17bの何れかがオン状態であればステアリングスイッチがオン状態であると認識するから、ドライバは自動操舵中でも、片手はステアリイングホイール51から放すことができる。よって、走行中ずっと決まった姿勢を取り続ける必要はなく、操作性をより向上させることができると共に、ドライバに肉体的疲労を与えることを回避することができる。
【0112】
また、ステアリングスイッチ17a及び17bとして、ドライバが操作したときにクリック感のあるスイッチを用いるようにしているから、ドライバはステアリングスイッチ17a及び17bがオン状態となったかどうかを認識することができ、ステアリングスイッチ17a及び17bを確実にオン又はオフ状態に制御することができる。
【0113】
また、システムギブアップ等により自動操舵が解除されたときには、ステップS52の処理で一旦ステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態にした後、再度オン状態にしないと自動操舵を再開しないようになっている。ここで、落ち葉等により一時的にレーンマーカを認識できない場合等一時的にシステムギブアップして自動操舵が解除され、その後システムギブアップから復帰した場合等には、一旦自動操舵が解除されてドライバにより操舵を行う状態となりその後、ドライバの意図しない自動操舵が再開されることになって、ドライバに違和感を与えることになる。しかしながら、自動操舵解除後は一旦ステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態にし自動操舵を続ける場合には再度オン状態にするようにしているから、ドライバに自動操舵を再開するということを認識させることができ、違和感を与えることを回避することができる。
【0114】
また、ステアリングホイール51上にステアリングスイッチ17a及び17bが設置されているため、特にステアリングスイッチ17a及び17bがタッチ式スイッチである場合等には、操舵時等、ドライバに自動操舵走行を行う意志がない場合でも、ステアリングスイッチ17a又は17bがオン状態となることがある。しかしながら、メインスイッチ21がオン状態でないときには、ステアリングスイッチ17a又は17bがオン状態であっても自動操舵を行わないようになっているから、ステアリングスイッチ17a及び17bの誤操作により、ドライバの意図しない自動操舵が実行されることを回避できる。
【0115】
また、このとき、第三者がメインスイッチ21を操作した場合等には、ドライバには自動操舵走行を行う意志がないのにも係わらず、メインスイッチ21及びステアリングスイッチ17a、17bが共にオン状態となる場合がある。しかしながら、操舵制御処理では、メインスイッチ21がオン状態となったときに、すでにステアリングスイッチ17a又は17bがオン状態である場合には、図3のステップS4の処理で、原因フラグF5をF5=1に設定するようにしているから、メインスイッチ21がオン状態となったときには、ステップS2からステップS6に移行し、原因フラグF5=1であることから、ステップS7に移行する。このとき、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオフ状態であれば、ステップS8に移行して原因フラグF5=0に設定した後、ステップS11に移行してモード判定処理を実行し、再度ステアリングスイッチ17a又は17bをオン状態としたとき自動操舵が実行可能な状態となる。一方、ステップS7で、ステアリングスイッチ17a又は17bがオン状態である場合には、ステップS4に移行して原因フラグF5はF5=1のままとなる。
【0116】
したがって、メインスイッチ21がオン状態となったときに、すでにステアリングスイッチ17a又は17bがオン状態であるときには、一旦ステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態とした後再度オン状態としなれば自動操舵は行われない。よって、第三者がメインスイッチ21を操作すること等によって、ドライバの意図しない自動操舵が行われることを回避することができ、ドライバの意志に係わらず自動操舵が行われることによって、ドライバに違和感を与えることを回避することができる。
【0117】
また、自動操舵移行時の処理では、ステアリングスイッチ17a又は17bが所定時間CSW * を越えて継続してオン状態であるときに、自動操舵モード時の処理に移行し自動操舵を行うようになっているから、ドライバが手動での操舵時等にステアリングスイッチ17a又は17bを誤操作した場合等に、ステアリングスイッチがオン状態となったと誤認識して自動操舵を行うことを回避することができる。
【0118】
ここで、図4のステップS35で、画像処理ユニット13から画像処理データ,車両状態量データ15,トルクセンサ53及び操舵角センサ61から検出値等に基づいて、自車両の自車線内横変位量を求める処理が走行位置検出手段に対応し、図4のステップS35で自車両の自車線内横変位量が一定となるように、モータ29を駆動するための制御指令値を生成し、これをモータコントローラ27に出力する処理が自動操舵制御手段に対応し、ステアリングスイッチ17a及び17bがスイッチ手段に対応し、図4のステップS22の処理が操舵介入による自動操舵禁止手段に対応し、図4のステップS25の処理が検出手段の異常による自動操舵禁止手段に対応し、メインスイッチ21が主スイッチ手段に対応している。
【0119】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の形態の形態は、上記第1の実施の形態において操舵制御処理の処理手順が異なること以外は同様であるので、同一部の詳細な説明は省略する。
第2の実施の形態における電子制御ユニット25では、前記ステアリングスイッチ17a及び17bの少なくとも何れか一方がオン状態であるときに自動操舵を行い、ステアリングスイッチ17a及び17bがほぼ同時にオフ状態となったときには自動操舵を解除し、時間差をもってオフ状態となったときには、共にオフ状態となった後、所定時間経過後に自動操舵を解除するようになっている。
【0120】
図7は、第2の実施の形態において電子制御ユニット25で実行される操舵制御処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、処理中で用いられるカウンタは初期状態では零にリセットされている。
まず、ステップS101で、自動操舵を実行するための所定の条件が整っているかどうかを判定する。例えば、上記第1の実施の形態と同様に、画像処理ユニット13において自車の位置が正確に認識できているか、ウインカスイッチ19が操作されていないかどうか、現在の走行状態で自動操舵を行った場合にその車線を維持して走行することの可能な車両状態にあるかどうか、メインスイッチ21がオン状態であるか等を判定する。
【0121】
そして、ステップS101の処理で、所定の条件を満足しないときにはそのまま処理を終了してメインプログラムに戻る。
一方、ステップS101で所定条件を満足するときにはステップS102に移行し、レディランプ63を点灯させ、次いでステップS103に移行して、ステアリングスイッチ17a及び17bの操作データをもとに、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオン状態であるかどうかを判定する。
【0122】
そして、ステップS103でステアリングスイッチ17a及び17bが共にオン状態であるときにはステップS104に移行してカウンタC2-1 をC2-1 =0にリセットし、次いでステップS105に移行してカウンタC1-0 をC1-0 =0にリセットした後、ステップS106に移行する。
【0123】
このステップS106では、トルクセンサ53からの操舵トルクTがオーバーライドしきい値T* よりも大きいかどうか、つまり、ドライバによって操舵介入があったかどうかを判定する。前記オーバーライドしきい値T* は、予め設定された値であって、ドライバによって操舵が行われたとみなすことの可能なしきい値であって、姿勢変化やステアリングホイールの持ち替え等の操作によって容易に操舵トルクTがしきい値T* を越えないような値に設定され、例えばT* =TNOR * として設定されている。
【0124】
そして、前記ステップS106で、操舵トルクTがオーバーライドしきい値T* を越えないときにはステップS107に移行し、自動操舵制御を行う。つまり、上記第1の実施の形態と同様に、モータコントローラ27によって電磁クラッチ55を作動させ、モータ29とステアリングシャフトとを接続してステアリングシャフトをモータ29により制御できるようにする。また、画像処理ユニット13からの画像処理データ,車両状態量データ15,トルクセンサ53及び操舵角センサ61からの検出値等に基づいて、自車両の自車線内横変位量が一定となるように、モータ29を駆動するための制御指令値を生成し、これをモータコントローラ27に出力する。また、レディランプ63が点灯していればこれを消灯させる。そして、処理を終了してメインプログラムに戻る。
【0125】
一方、前記ステップS106で、操舵トルクTがオーバーライドしきい値T* を越えるときにはそのまま処理を終了してメインプログラムに戻る。
そして、前記ステップS103で、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオン状態でないときにはステップS111に移行し、ステアリングスイッチ17a及び17bの何れか一方のみがオン状態であるかを判定する。そして、何れか一方のみがオン状態であるときにはステップS112に移行し、カウンタC2-1 を“1”だけインクリメントした後(C2-1 =C2-1 +1)、前記ステップS105に移行する。
【0126】
ここで、前記カウンタC2-1 は、ステアリングスイッチ17a及び17bが両方がオンである状態から何れか一方のみがオンである状態となった時点からの経過時間を計測するためのものである。
一方、前記ステップS111で、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオン状態でないときにはステップS113に移行する。そして、カウンタC2-1 が予め設定したしきい値C2-1 * より小さいかどうかを判定する。このしきい値C2-1 * は、前記ステアリングスイッチ17a及び17bが所定時間ΔtOff 内にオフ状態となったどうか、つまり、ドライバが自動操舵を解除しようという意図で、ステアリングスイッチ17a及び17bを共にオフ状態としたかどうかを判定するためのものであり、例えば1秒相当程度に設定される。
【0127】
そして、前記ステップS113でC2-1 <C2-1 * であるとき、つまり、ステアリングスイッチ17a及び17bが所定時間ΔtOff 内に共にオフ状態となったときには、そのまま処理を終了してメインプログラムに戻る。
一方、前記ステップS113で、C2-1 <C2-1 * でないときにはステップS114に移行し、カウンタC1-0 を“1”だけインクリメントした後(C1-0 =C1-0 +1)ステップS115に移行し、カウンタC1-0 が、予め設定したしきい値C1-0 * を越えているかどうか(C1-0 >C1-0 * )を判定する。
【0128】
ここで、前記カウンタC1-0 は、ステアリングスイッチ17a及び17bの何れか一方がオンである状態から共にオフ状態となった時点からの経過時間を計測するためのものである。また、前記しきい値C1-0 * は、自動操舵中に、ステアリングスイッチ17a及び17bを無意識のうちにステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態としてしまった場合でも、継続して自動操舵を行うオフディレイ時間ΔtDELAY であって、例えば3秒相当程度に設定される。
【0129】
そして、前記ステップS115でカウンタがC1-0 >C1-0 * であるときには、そのまま処理を終了してメインプログラムに戻り、C1-0 >C1-0 * でないときには、ステップS116に移行し、オーバーライドしきい値T* として、自動操舵継続時のオーバーライドしきい値TAUT * を設定した後、前記ステップS106に移行する。
【0130】
前記自動操舵継続時のオーバーライドしきい値TAUT * は、通常の自動操舵時のオーバーライドしきい値TNOR * よりも小さな値であって、やや小さい操舵トルクの発生によっても容易にオーバーライドされような値に設定される。
次に、上記第2の実施の形態の動作を説明する。
【0131】
図7に示す操舵制御処理が実行されたときに、所定の自動操舵実行条件を満足するとき、例えば、画像処理ユニット13において自車の位置が正確に認識できており、ウインカスイッチ19が操作されておらず、現在の走行状態で自動操舵を行った場合にその車線を維持して走行することの可能であり、メインスイッチ21がオン状態である場合等には、レディランプ63が点灯され、これによりドライバは自動操舵を実行可能な状態であることを認識する。そして、この状態からドライバがステアリングスイッチ17a及び17bを共にオン状態にすると、ステップS103からS104,S105を介してステップS106に移行し、ドライバがステアリングホイール51の操作を行っておらず、トルクセンサ53で検出される操舵トルクTがオーバーライドしきい値T* を越えないときにはステップS107に移行して自動操舵制御を行う。
【0132】
つまり、モータコントローラ27によって電磁クラッチ55を作動させ、モータ29とステアリングシャフトとを接続してステアリングシャフトをモータ29により制御できるようにする。また、画像処理ユニット13から画像処理データ,車両状態量データ15,トルクセンサ53及び操舵角センサ61から検出値等に基づいて、自車両の自車線内横変位量が一定となるように、モータ29を駆動するための制御指令値を生成し、これをモータコントローラ27に出力する。また、レディランプ63を消灯させる。これにより、モータ29が駆動されてその駆動トルクがステアリングシャフトに伝達され、これにより操舵が行われて、車両が自車量線内横変位量が一定となるように制御されて自動操舵が行われる。
【0133】
そして、自動操舵中に、例えばオーディオ機器の操作或いはエアコン操作を行うために、ドライバが一方の手をステアリングホイール51から放した場合、或いは、無意識のうちに手が一方のステアリングスイッチから放れた場合には、ステップS103からステップS111に移行し、カウンタC2-1 のカウントアップを開始するが、ドライバがステアリングホイール51を操舵しないときにはステップS106からS107に移行して引き続き自動操舵を行う。
【0134】
この状態から、ドライバが再度ステアリングホイール51を握り、ステアリングスイッチ17a及び17bがオン状態にされると、ステップS103からS104に移行して、カウンタC2-1 が零にリセットされ、ステアリングホイール51の操作が行われなければ、ステップS106からS107に移行して、継続して自動操舵が行われる。
【0135】
そして、前述のように、一方のステアリングスイッチのみがオンである状態から、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオフ状態となると、ステップS111からステップS113に移行する。このとき、一方のステアリングスイッチがオフ状態となった時点でカウントアップを開始したカウンタC2-1 がしきい値C2-1 * を越えていなければ、自動操舵を解除する。つまり、2つのステアリングスイッチ17a及び17bが所定時間ΔtOff 内に共にオフ状態となったときには、ドライバに自動操舵の解除の意志があったとして自動操舵を解除する。
【0136】
一方、カウンタC2-1 がしきい値C2-1 * を越えているときにはステップS113からS114に移行し、次にカウンタC1-0 のカウントアップを開始する。そして、ステップS115を介してS116に移行し、自動操舵継続時のオーバーライドしきい値TAUT * をオーバーライドしきい値T* として設定する。つまり、オーバーライドしきい値T* をTNOR * よりも値の小さいTAUT * とし、これに基づきオーバーライドの判定を行う。そして、ステアリングホイール51が操作されていなければ、引き続き自動操舵制御を行い、カウンタC1-0 がしきい値C1-0 * を越えたとき、自動操舵が解除される。
【0137】
つまり、図8(a)に示すように、一方のステアリングスイッチのみがオン状態であるときは、オーバーライドしきい値T* は通常のTAUT * が設定されているが、時点t11でステアリングスイッチ17a及び17bが共にオフ状態となると、より値の小さい自動操舵継続時のTAUT * がオーバーライドしきい値T* として用いられる。そして、オーバーライドしきい値TAUT * を越える操舵トルクが入力されないときには、継続して自動操舵制御が行われて自動操舵が行われる。そして、時点t11からオフディレイ時間ΔtDELAY が経過した時点t12で、自動操舵が解除される。
【0138】
このとき、カウンタC1-0 がしきい値C1-0 * を越える前、つまり、オフディレイ時間ΔtDELAY が経過する前に再度ステアリングスイッチ17a及び17bの少なくとも何れか一方が、オン状態に復帰したならば、ステップS103からステップS104、又はステップS103からステップS111に移行するから、以後ステアリングスイッチ17a及び17bの少なくとも何れか一方がオン状態である間は、継続して自動操舵が行われることになる。
【0139】
したがって、自動操舵中に、ドライバが無意識に、或いはオーディオ機器の操作等を行うためにステアリングスイッチ17a及び17bの何れか一方をオフ状態にした場合でも、継続して自動操舵を行うことができ、また、その後ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオフ状態となった場合でも、すぐに自動操舵が解除されることはなく、車線内の自車位置を維持することができる。
【0140】
また、図8(b)に示すように、ステアリングスイッチ17a及び17bの少なくとも何れか一方がオン状態であって自動操舵が行われているときに、ドライバが操舵した場合等、オーバーライドしきい値T* を越える操舵トルクの入力があったときには、ステップS106でこれが検出されて処理が終了し、自動操舵が解除される。つまり、操舵トルクTがオーバーライドしきい値T* を越えた時点t21で自動操舵が解除される。よって、ドライバによる操舵に対する迅速な対応を行うことができる。
【0141】
これに対し、図8(c)に示すように、ドライバが自動操舵を解除して手動により操舵を行おうとした場合等、ステアリングスイッチ17a及び17bの何れか一方がオンである状態からステアリングスイッチ17a及び17bが共にオフ状態となったときには、共にオフ状態となった時点t31で、オーバーライドしきい値T* が、TNOR * から自動操舵継続時のオーバーライドしきい値TAUT * に変更される。そして、時点t32でドライバの操舵により操舵トルクTがオーバーライドしきい値T* (=TAUT * )を越えると、時点t31からオフディレイ時間ΔtDELAY が経過する時点t33以前に、自動操舵が解除される。
【0142】
したがって、ドライバによる小さい操舵トルクの入力が行われた時点で自動操舵が解除されるから、自動操舵から手動操舵への移行時にドライバに違和感を与えることを抑制することができる。
そして、自動操舵中にこれを解除するときには、ステアリングスイッチ17a及び17bをほぼ同時にオフ状態にする。これにより、ステップS103からS111を介してS113に移行し、このとき、ほぼ同時にオフ状態にされるからカウンタC2-1 <C2-1 * であるため、ステップS113で処理が終了される。よって、自動操舵制御は行われず自動操舵が解除されることになる。
【0143】
つまり図8(d)に示すように、ステアリングスイッチ17a及び17bがしきい値C2-1 * で特定される所定時間ΔtOff 内に共にオフ状態となったとき、すなわち、時点t41で一方のステアリングスイッチがオフ状態となってから、時点t41から所定時間ΔtOff が経過した時点t43よりも以前の時点t42で他方のステアリングスイッチがオフ状態となったときには、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオフ状態となった時点t42で自動操舵が解除される。したがって、ドライバの意志で自動操舵を解除するときには迅速に対応することができる。
【0144】
これに対し、例えばドライバの無意識の操作等によって、ステアリングスイッチ17a及び17bの何れか一方がオフ状態となり、さらに所定時間ΔtOff が経過してから他方もオフ状態となった場合等には、図8(e)に示すように、一方のステアリングスイッチがオフ状態となった時点t51でカウンタC2-1 のカウントアップが開始されるが、この時点では自動操舵は解除されない。そして、時点t52でステアリングスイッチが共にオフ状態となると、この時点では、すでに、時点t51から所定時間ΔtOff が経過しているから、ドライバに自動操舵の解除の意志はないと判断して継続して自動操舵を行う。このとき、時点t52でカウンタC1-0 のカウントアップを開始すると共に、自動操舵継続時のオーバーライドしきい値TAUT * がオーバーライドしきい値T* として設定され、このオーバーライドしきい値TAUT * を越える操舵トルクの入力がないときには、時点t52からオフディレイ時間ΔtDELAY が経過した時点t53で自動操舵が解除される。
【0145】
ここで、時点t52からオフディレイ時間ΔtDELAY が経過する前に再度ステアリングスイッチ17a及び17bの少なくとも何れか一方が、オン状態に復帰したならば、ステップS103からステップS104、又はステップS103からステップS111に移行するから、以後ステアリングスイッチ17a及び17bの少なくとも何れか一方がオン状態である間は、継続して自動操舵が行われることになる。
【0146】
したがって、ドライバが無意識のうちに、或いは誤操作によってステアリングスイッチ17a及び17bをオフ状態にしたような場合でも、ステアリングスイッチ17a及び17bが共にオフ状態となった時点ですぐに自動操舵は解除されないから、再度ステアリングスイッチ17a又は17bを操作することによって、自動操舵を継続して行うことができる。
【0147】
なお、上記第2の実施の形態においては、しきい値C1-0 * で特定されるオフディレイ時間ΔtDELAY を固定値とした場合について説明したが、一般に車速が大きいほどドライバの緊張感が高まるため、ステアリングスイッチ17a及び17bを誤って放してしまう状態或いは無意識に放してしまうといった状態の継続時間は短くなると予想される。よって、車両状態量データ15に含まれる車速に応じてオフディレイ時間ΔtDELAY を短くなるように設定することによって、車速に応じた自動操舵解除の遅延を行うことができる。
【0148】
ここで、図7のステップS107の処理で画像処理ユニット13から画像処理データ,車両状態量データ15,トルクセンサ53及び操舵角センサ61から検出値等に基づいて、自車両の自車線内横変位量を求める処理が走行位置検出手段に対応し、図7のステップS107の処理で自車両の自車線内横変位量が一定となるように、モータ29を駆動するための制御指令値を生成し、これをモータコントローラ27に出力する処理が自動操舵制御手段に対応し、ステアリングスイッチ17a及び17bがスイッチ手段に対応し、図7のステップS114〜S116を介してステップS107を実行する処理が遅延制御手段に対応し、図7のステップS106の処理が自動操舵禁止手段に対応している。
【0149】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態は、前述した第1の実施の形態を自車両と先行車両との間の車間距離を目標車間距離に一致させるように追従走行制御する追従走行制御処理を行う車両に適用したものである。
【0150】
この第3の実施の形態では、図9及び図10に示すように、車両の前方側に先行車両との間の車間距離を検出するためのレーダ装置で構成される車間距離検出手段としての車間距離センサ65が車体のグリル部等に設けられていると共に、車両の車速を検出する車速検出手段としての車速センサ66が設けられ、また、目標車間距離や目標車速の値を変更するための目標設定手段としての設定変更スイッチ67がステアリングホイール51に設けられている。そして、これら車間距離センサ65で検出した車間距離D,車速センサ66の車速V及び設定変更スイッチ67の設定情報が追従走行制御手段及び加減速制御手段としての追従走行制御ユニット70に入力されることを除いては、上記第1の実施の形態における図1及び図2と同様の構成を有する。図1及び図2と同一部分には同一符号を付加し、その詳細な説明は省略する。
【0151】
前記追従走行制御ユニット70では、例えば各車輪の制動力を制御したり、エンジンの出力を制御したり、また自動変速機の変速段を制御する制駆動力アクチュエータ71への指令値を生成し、車間距離センサ65で検出した車間距離D,車速センサ66で検出した車速Vに基づいて、車間距離が目標車間距離となりまた車速が目標車速となるように前記制駆動力アクチュエータ71を制御する。また、設定変更スイッチ67により目標車速或いは目標車間距離の変更が行われたときには、変更が行われたことを電子制御ユニット25に通知し、電子制御ユニット25から加減速制御禁止指令を入力したときには、加減速制御を行わない。具体的には、一時的に制駆動力アクチュエータ71へ出力する加減速指令値を零とし、一定速度で走行するように制御する。ただし、先行車への比較的急な接近時等、大きな減速度を要求される減速制御時には、この加減速制御禁止指令が通知されても、減速制御を行うようになっている。
【0152】
一方、電子制御ユニット25では、図11に示す操舵制御処理を実行する。この処理は、上記第1又は第2の実施の形態と同様に、メインプログラムに対する所定時間(例えば100msec)毎のタイマ割り込み処理として実行される。なお、この第3の実施の形態における操舵制御処理は、図7に示す上記第2の実施の形態における操舵制御処理に、ステップS114a,114b及びステップS116aの処理を追加したものであるので、同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。また、処理中で用いられるカウンタは初期状態では零にリセットされている。
【0153】
すなわち、ステップS114でカウンタC1-0 を“1”だけインクリメントした後(C1-0 =C1-0 +1)ステップS114aに移行し、追従走行制御ユニット70からの設定変更データをもとに、目標車速或いは目標車間距離の変更が行われたかどうかを判定し、設定変更が行われたときにはステップS114bに移行する。そして、オフディレイ時間ΔtDELAY よりも例えば2秒程度長い、ΔtDELAY +Δtに相当する値をしきい値C1-0 * として設定した後、ステップS115に移行する。一方、ステップS114aで、追従走行制御ユニット70において設定変更が行われないときには、そのままステップS115に移行し、カウンタC1-0 のカウント値がしきい値C1-0 * 越えているかどうかを判定する。
【0154】
そして、ステップS115でカウンタがC1-0 >C1-0 * であるときには、そのまま処理を終了してメインプログラムに戻り、C1-0 >C1-0 * でないときには、ステップS116に移行し、自動操舵継続時のオーバーライドしきい値TAUT * をオーバーライドしきい値T* として設定した後、ステップS116aに移行する。
【0155】
このステップS116aでは、追従走行制御ユニット70における加減速制御を禁止するための加減速制御禁止指令を追従走行制御ユニット70に出力する。そして、ステップS106に移行する。
上述のように、この第3の実施の形態においては、上記第2の実施の形態に加えて、追従走行制御ユニット70において、目標車速或いは目標車間距離が変更されたことを検出したとき、オフディレイ時間ΔtDELAY を延長するようにしたから、ドライバが設定変更スイッチ67を操作しているときに加減速制御が行われることはなく、ドライバによる緊急操舵が行われる可能性が高い間は、定速走行することになって車両の安定性を確保して緊急操舵に備えることができる。
【0156】
なお、上記各実施の形態はそれぞれ独立して行うようにした場合について説明したが、例えば第1の実施の形態における操舵制御処理と第2の実施の形態に示す操舵制御処理、或いは、第1の実施の形態における操舵制御処理と第3の実施の形態に示す操舵制御処理とを組み合わせて行うようにしてもよい。
【0157】
また、上記各実施の形態においては、CCDカメラ11によって車両前方を撮像し、車両の自車線内横変位量が一定となるように操舵制御を行うようにした場合について説明したが、これに限らず、例えば道路に埋設された磁気マーカを検出して操舵制御を行うような場合でも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における機能構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態における操舵系の構成を示す図である。
【図3】第1の実施の形態における電子制御ユニットでの処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3の処理における自動操舵モード時の処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図3の処理におけるモード判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】図5の処理における自動操舵移行時の処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態における電子制御ユニットでの処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施の形態の動作説明に供する説明図である。
【図9】第3の実施の形態における機能構成を示すブロック図である。
【図10】第3の実施の形態における操舵系の構成を示す図である。
【図11】第3の実施の形態における電子制御ユニットでの処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 CCDカメラ
13 画像処理ユニット
17a,17b ステアリングスイッチ
19 ウインカスイッチ
21 メインスイッチ
25 電子制御ユニット
27 モータコントローラ
29 モータ
51 ステアリングホイール
53 トルクセンサ
61 操舵角センサ
63 レディランプ
65 車間距離センサ
66 車速センサ
67 設定変更スイッチ
70 追従走行制御ユニット
71 制駆動力アクチュエータ

Claims (16)

  1. 車両の走行位置を検出する走行位置検出手段と、
    当該走行位置検出手段の検出値に応じて前記車両が所定位置を走行するように自動操舵制御を行う自動操舵制御手段と、
    ステアリングホイールに設けられ且つ操作されているときのみ作動状態となるスイッチ手段と、を備え、
    前記自動操舵制御手段は、前記スイッチ手段が作動状態であるときに前記自動操舵制御を行うようになっていることを特徴とする車両の自動操舵装置。
  2. 前記スイッチ手段に対する操作によって、当該スイッチ手段が実際に作動したかどうかの通知を発するようになっていることを特徴とする請求項1記載の車両の自動操舵装置。
  3. 前記スイッチ手段は複数のスイッチ要素から構成され、前記自動操舵制御手段は、何れかのスイッチ要素が作動しているとき、前記スイッチ手段が作動状態であると認識するようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の自動操舵装置。
  4. 前記自動操舵制御中に前記ステアリングホイールが操作されたとき前記自動操舵制御を禁止する、操舵介入による自動操舵禁止手段を備え、当該操舵介入による自動操舵禁止手段により前記自動操舵制御が禁止されたときには、その後前記スイッチ手段が非作動状態となったときに前記自動操舵制御の禁止が解除されるようになっていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車両の自動操舵装置。
  5. 前記自動操舵制御中に前記走行位置検出手段の異常を検出したとき前記自動操舵を禁止する、検出手段の異常による自動操舵禁止手段を備え、当該検出手段の異常による自動操舵禁止手段により前記自動操舵制御が禁止されたときには、その後前記スイッチ手段が非作動状態となったときに前記自動操舵制御の禁止が解除されるようになっていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の車両の自動操舵装置。
  6. 前記スイッチ手段とは別に主スイッチ手段を備え、前記自動操舵制御手段は、前記主スイッチ手段が作動している状態で、前記スイッチ手段が非作動状態から作動状態へ移行したときに、前記自動操舵制御を開始するようになっていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の車両の自動操舵装置。
  7. 前記自動操舵制御手段は、前記スイッチ手段が所定時間継続して作動しているとき、前記スイッチ手段が作動状態であると認識するようになっていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の車両の自動操舵装置。
  8. 前記自動操舵制御手段は、車両状態が所定条件を満足するときに前記自動操舵制御を実行可能な自動操舵制御手段であって、前記車両状態が所定条件を満足するときに通知を発するようになっていることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の車両の自動操舵装置。
  9. 前記自動操舵制御手段は、前記自動操舵制御を所定時間継続して実行したとき前記自動操舵制御を中止するようになっていることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の車両の自動操舵装置。
  10. 前記自動操舵制御手段は、前記自動操舵制御を中止したとき、その後所定時間は前記自動操舵制御を行わないようになっていることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の車両の自動操舵装置。
  11. 車両の走行位置を検出する走行位置検出手段と、
    ステアリングホイールに設けられ且つ操作されているときのみ作動状態となるスイッチ手段と、
    当該スイッチ手段が作動状態であるとき前記走行位置検出手段の検出値に応じて前記車両が所定位置を走行するように自動操舵制御を行う自動操舵制御手段と、
    前記自動操舵制御中に前記スイッチ手段が作動状態から非作動状態に移行したとき前記自動操舵制御を継続して行い、前記スイッチ手段が非作動状態となってから所定の遅延時間が経過するまでの間に作動状態に復帰しないときに前記自動操舵制御を中止する遅延制御手段と、を備えることを特徴とする車両の自動操舵装置。
  12. 車速を検出する車速検出手段を備え、前記遅延時間は、前記車速検出手段の検出車速が大きくなるほど短くなるように設定されることを特徴とする請求項11記載の車両の自動操舵装置。
  13. 前記自動操舵制御中に前記ステアリングホイールが操作されたとき前記自動操舵制御を禁止する自動操舵禁止手段を備え、前記ステアリングホイールが操作されたことを検出するための操作量のしきい値は、前記自動操舵制御手段による自動操舵制御中に比較して前記遅延制御手段による自動操舵制御中の方が小さくなるように設定されることを特徴とする請求項11又は12に記載の車両の自動操舵装置。
  14. 前記スイッチ手段は二つのスイッチ要素を有し、前記自動操舵制御手段は前記二つのスイッチ要素のうちの少なくとも何れか一方が作動状態であるとき前記自動操舵制御を実行し、前記スイッチ要素が共に作動している状態からほぼ同時に非作動状態に移行したとき前記自動操舵制御を中止するようになっていることを特徴とする請求項11乃至13の何れかに記載の車両の自動操舵装置。
  15. 自車両と先行車両との間の車間距離を検出する車間距離検出手段と、前記車間距離検出手段で検出した車間距離に基づいて自車両が目標走行状態となるように走行制御する追従走行制御手段と、前記目標走行状態を設定する目標設定手段と、を備え、前記遅延制御手段による自動操舵制御中に、前記目標設定手段により前記目標走行状態が設定されたときには、前記遅延時間を延長するようになっていることを特徴とする請求項11乃至14の何れかに記載の車両の自動操舵装置。
  16. 前記追従走行制御手段は、車速を検出する車速検出手段と、当該車速検出手段で検出した車速を目標車速に一致させるように加減速制御を行う加減速制御手段と、を備え、前記遅延制御手段による自動操舵制御中は、前記加減速制御手段による加減速制御を禁止するようになっていることを特徴とする請求項15記載の車両の自動操舵装置。
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