JP3763025B1 - タイヤ用ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スタッドレスタイヤに好適な竹炭粉末を配合したタイヤ用ゴム組成物において、比較的少量の配合量で氷上性能を効果的に向上することができ、氷上性能と耐摩耗性に優れるものを提供する。
【解決手段】混合機にジエン系ゴムと補強性充填剤(カーボンブラックやシリカ)と液状添加剤(オイル、カップリング剤等)を投入し混合する混合工程(A)と、上記ジエン系ゴム、補強性充填剤及び液状添加剤を含む混合されたゴム組成物に、加硫剤及び平均粒径10〜500μmの竹炭粉末を添加して混合機で混合する混合工程(B)と、を含むタイヤ用ゴム組成物の製造方法である。

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物の製造方法に関し、さらに詳しくは、スタッドレスタイヤのトレッド部を構成するゴムとして好適なタイヤ用ゴム組成物の製造方法に関する。
氷雪路面を走行する自動車には、トレッド部をブロックパターンにしたスタッドレスタイヤが一般に使用されるようになっている。かかるスタッドレスタイヤのトレッド部を構成するゴム組成物としては、氷路面での接地性を高めるために低温でのゴム硬度が低いものが用いられている。更に、氷上摩擦力を高めるために、発泡ゴム、中空粒子、ガラス繊維、植物性粒状体等の硬質粒状体を配合することが種々提案されている。
例えば、下記特許文献1には、種子の殻や果実の核等を粉砕した植物性粒状体にゴム接着性改良の表面処理を施し、これをジエン系ゴムに配合することで植物性粒状体をトレッドゴムと化学的に結合させて、タイヤ使用中の植物性粒状体の脱落を防止し、その氷に対する引っ掻き機能により、優れた耐滑り性を長期にわたって保持する手法が提案されている。
そして、本出願人は、更なる氷上性能の向上を目的として、下記特許文献2において、ジエン系ゴムに竹炭の粉砕物を配合する技術を提案している。かかる竹炭粉末は、その特有の多孔質性により、氷路面上に発生する水膜を吸収、除水し、路面とトレッドゴムとの間の滑りの原因となる水膜を効果的に除去して摩擦力を高めることから、氷上性能を向上させることができる。
なお、下記特許文献3には、加硫成形中に膨張して中空粒子となる熱膨張性マイクロカプセルや膨張黒鉛の混合時における破壊を防止するために、これらの熱膨張性マイクロカプセルや膨張黒鉛をタイヤ用ゴム組成物の製造工程における最終混合段階に投入して混合する方法が提案されている。
特開平10−7841号公報 特開2005−162865号公報 特開2004−91746号公報
上記のように竹炭粉末を配合すれば氷上性能を向上することができるが、更なる氷上性能の向上のために添加量を増やすと耐摩耗性が悪化する傾向にある。そのため、比較的少量の添加量で氷上性能を向上することが求められる。
かかる課題を解決するため検討したところ、竹炭粉末は上記植物性粒状体等の硬質粒状体とは異なり、その特有の多孔質性構造によって、カーボンブラックやシリカ等の補強性充填剤とともにジエン系ゴムに投入して混合すると、混合時にかかるせん断力により竹炭粉末の気泡が破壊されてしまい、そのため、その特徴を十分に生かしきれていないことが判明した。また、竹炭粉末をオイルとともに投入すると、その気泡にオイルが吸着してしまい、竹炭粉末がトレッドゴムから脱落しやすくなるばかりでなく、オイルの吸着により水膜除去効果が低減されるのではないかと考えられる。
そこで、本発明は、ゴム組成物の混合時における竹炭粉末の気泡の破壊や該気泡へのオイル等の液状添加剤の吸着を抑制することにより、比較的少量の添加量で氷上性能を効果的に向上することができ、氷上性能と耐摩耗性に優れたタイヤ用ゴム組成物を提供することを目的とするものである。
なお、上記特許文献3に開示の技術は、加硫中に膨張させる熱膨張性マイクロカプセルや膨張黒鉛の加硫前の混合時における破壊を防止することを目的としたものであり、それ自身特有の多孔質構造を持つ本発明の竹炭粉末とは対象が異なり、また、オイル等の液状添加剤との関係についても何ら論じられておらず、本発明を示唆するものではない。
本発明に係るタイヤ用ゴム組成物の製造方法は、混合機にジエン系ゴムと補強性充填剤と液状添加剤を投入し混合する混合工程(A)と、上記ジエン系ゴム、補強性充填剤及び液状添加剤を含む混合されたゴム組成物に、加硫剤及び平均粒径10〜500μmの竹炭粉末を添加して混合機で混合する混合工程(B)と、を含むものである。
かかる本発明において、平均粒径10〜600μmの硬質粒状体を配合する場合には、前記混合工程(A)において投入し混合することが好ましい。また、前記竹炭粉末は、前記ジエン系ゴム100重量部に対して0.5〜15重量部配合することが好ましい。
本発明によれば、竹炭粉末が加硫剤を投入する混合の最終工程で投入されることにより、混合時にかかるせん断力での竹炭粉末の破壊を抑えて、トレッドゴムになったときの竹炭粉末の粒径を大きいまま保持することができる。すなわち、竹炭粉末の気泡の破壊を抑えることで、添加した竹炭粉末の水膜除去効果を最大限発揮させることができる。また、オイル等の液状添加剤を竹炭粉末と同時に投入するのではなく、予めジエン系ゴムと混合しておくことで、竹炭粉末の気泡への液状添加剤の吸着を抑えて、竹炭粉末のトレッドゴムからの脱落や液状添加剤の吸着による水膜除去効果の阻害を低減することができる。よって、比較的少量の添加量でも氷上性能を効果的に向上することができ、氷上性能と耐摩耗性に優れたタイヤ用ゴム組成物が得られる。
本発明の製造方法は、混合機にジエン系ゴムと補強性充填剤と液状添加剤を投入し混合する混合工程(A)と、加硫剤及び平均粒径10〜500μmの竹炭粉末を上記で得られたゴム組成物に添加して混合する混合工程(B)と、を含むものである。
上記混合工程(A)は、通常、混合の最初の工程、即ち第1混合工程となるものであり、ジエン系ゴムに補強性充填剤を均一に分散させるために行われる。詳細には、例えば、混合機にジエン系ゴムを投入し、混合、即ち混合機を作動させながら、補強性充填剤を投入し、所定温度まで混合してからオイルやカップリング剤などの液状添加剤を投入し、更に混合を続けて、ゴム組成物の温度が160℃以下の所定温度に到達した時点でゴム組成物を混合機から排出させる。排出後、ゴム組成物は、好ましくは40℃以下まで冷却される。
混合機としては、ゴム組成物を混合することができるものであれば、特に限定されず、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールミル、ブレンダーミキサーなどが挙げられる。
ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)の他、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)などのジエン系合成ゴムが挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いても2種以上併用してもよい。スタッドレスタイヤの場合、NRとBRとのブレンドゴムを用いることが好ましく、NR/BRの比率は30/70〜80/20であることが好ましい。
補強性充填剤としては、カーボンブラックやシリカ等、ゴム組成物において補強性充填剤として使用されている各種の微粉末を用いることができ、通常は、カーボンブラックの単独、又はカーボンブラックとシリカの併用である。補強性充填剤は、ジエン系ゴム100重量部に対し、通常は10〜120重量部程度で配合される。詳細には、ジエン系ゴム100重量部に対し、カーボンブラックが10〜80重量部程度配合され、シリカが50重量部未満配合されることが好ましい。
液状添加剤としては、オイル、カップリング剤などが挙げられる。但し、この混合工程(A)で添加する液状添加剤には、加硫促進剤等の加硫系添加剤は含まれない。オイルとしては、パラフィン系オイル、アロマ系オイルなどのプロセスオイルを始めとして各種オイルを用いることができ、特に限定されない。オイルは、ジエン系ゴム100重量部に対し、通常は5〜40重量部程度で配合される。
カップリング剤は、ジエン系ゴムとシリカを結合させるために配合されるものであり、例えば、シランカップリング剤が挙げられる。カップリング剤の配合量は、シリカ100重量部に対して通常は5〜15重量部である。
混合工程(A)では、上記成分の他、タイヤ用ゴム組成物に配合される各種添加剤(但し、加硫剤及び加硫促進剤は除く。)を配合することができる。例えば、かかる添加剤としては、ステアリン酸、ワックス、亜鉛華、老化防止剤(アミン−ケトン系、芳香族第2アミン系、フェノール系、イミダゾール系等)等が挙げられる。
本発明のゴム組成物には、氷に対して引っ掻き効果を発揮する平均粒径10〜600μmの硬質粒状体を配合することが好ましく、これにより、竹炭粉末による路面の水膜除去効果に加えて、硬質粒状体による引っ掻き効果により、氷上性能を一層向上させることができる。この場合、該硬質粒状体は上記混合工程(A)にて補強性充填剤とともに投入することが好ましい。硬質粒状体は、竹炭粉末とは異なり、混合時のせん断力で破壊されず、またオイルも吸着しないので、混合工程(A)で投入することで、不具合なく、分散性を向上することができる。
該硬質粒状体としては、氷の硬さよりも硬く、即ちモース硬度が2以上の粒状体であれば特に限定されず、植物性粒状体の他、アルミナ、花崗岩、石英等の無機物を破砕した無機物粒状体が挙げられる。植物性粒状体としては、胡桃、椿等の種子の殻、または桃、梅等の果実の核を公知の方法で粉砕してなる破砕粒状体が挙げられる。これらの粒状体は、ゴム表面から突出し、路面に対する引っ掛き効果により氷上路面での滑り防止作用を発揮するもので、ゴムとの接着性を確保するためにゴム接着性改良の表面処理が施された粒状体であることが好ましい。ゴム接着性改良の表面処理としては、レゾルシン・ホルマリン樹脂初期縮合物と天然ゴムラテックスまたはジエン系合成ゴムラテックスとの混合物(RFL処理液)による処理が好ましく、かかるRFL処理された粒状体が加硫工程にてゴムと反応して接着性を確保できる。
上記硬質粒状体の粒径は、100〜600μmであることが、引っ掻き効果を高めるとともに、トレッドゴムからの脱落を防止する上で好ましい。また、硬質粒状体の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、0.5〜30重量部程度であることが好ましい。
上記混合工程(B)は、通常、混合の最終工程となるものである。詳細には、例えば、上記で混合したゴム組成物を混合機に投入するとともに、竹炭粉末と加硫剤及び加硫促進剤を投入し、混合して、ゴム組成物の温度が115℃以下の所定温度に到達した時点でゴム組成物を混合機から排出させる。
上記竹炭粉末は、竹を材料として炭化して得られる炭素を主成分とする多孔質性炭化物(即ち、竹炭)の粉末である。ここでいう竹は、孟宗竹、苦竹、淡竹、紋竹などの各種の竹のほか、千鳥笹、仙台笹などの笹も含む概念であり、すなわち、本発明の竹炭粉末は笹の炭からなる粉末も含まれる概念である。かかる竹炭粉末は、その特有の多孔質性により優れた吸着性を発揮することから、氷路面に発生する水膜を効果的に吸水、除去し、路面との摩擦力を高め、タイヤの氷上性能を著しく向上させることができる。
竹炭の製法は、例えば、特開平9−324180号公報に記載の竹炭の製造法のように、竹材を窯を用いて蒸し焼きにして炭化することにより、容易、安価に得られる。竹炭粉末は、このようにして得られた竹炭を粉砕することにより得ることができる。例えば、孟宗竹を材料とした市販品の竹炭を、公知の粉砕機(例えば、ボールミル)を用いて粉末状に粉砕し、所定の粒径範囲に選別し分級したもの、例えばJIS Z8801に記載の標準ふるいによって所定の粒径にふるい分けした粒状体を用いることができる。竹炭粉末の形状は、特に限定されるものではなく、例えば略球状、略立方体状、略柱状や略繊維状などの各種形状のもの、またそれらの混合物を用いることができる。但し、竹炭は粉砕した場合、通常は主として繊維状の細長い粒子で構成されるため、このような繊維状粒子から主として構成される竹炭粉末を用いることが好ましい。
竹炭粉末の平均粒径は10〜500μmであることが好ましく、10μm未満であると、吸水、除水効果が不十分となり、逆に500μmを越えると、ゴム中への分散性や加工性の低下、ゴムの破壊特性の低下により耐摩耗性の悪化を来し、また路面との摩擦により竹炭粉末が早期に脱落しやすくなる。
竹炭粉末の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、0.5〜15重量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜10重量部である。本発明では、最終の混合工程(B)で竹炭粉末を投入することにより、このような少量の添加でも優れた除水効果を発揮することができる。その一方で、加硫剤とともに混合工程(B)で投入するため、15重量部を超えて多量に配合すると混ざりにくく、加工性が悪化する。
上記加硫剤としては、通常は硫黄が用いられる。また、加硫促進剤としては、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系等の各種促進剤を用いることができる。
なお、上記では混合工程(A)と混合工程(B)の2混合工程の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、混合工程(A)と混合工程(B)の間に、各種添加剤を混合する1又は2以上の混合工程を設けてもよい。この場合、液状添加剤は、混合工程(A)で全量投入することには限定されず、一部を混合工程(A)と混合工程(B)の間の混合工程にて投入することもできる。
以上よりなる本発明のゴム組成物は、空気入りタイヤ、特にスタッドレスタイヤのトレッド部を構成するゴムとして好ましく使用することができ、ゴム用押し出し機などによりタイヤのトレッドキャップ層を作製して未加硫タイヤを成型した後、常法に従い加硫することで空気入りタイヤを製造することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
(実施例1〜4)
下記表1に示す配合に従い、混合機として270Lの密閉式バンバリーミキサーを用い、次のようにしてゴム組成物を製造した。なお、表1中の1重量部を1kgとした。
まず、第1混合工程において、混合機にジエン系ゴムを投入して混合しながら、10秒後に、カーボンブラック及びシリカとともに、添加剤としてステアリン酸とワックス、更に実施例3及び4では植物性粒状体を同時に投入して混合した。そして、混合によりゴム組成物が80℃に達した時点でカップリング剤とオイルを投入し、更に混合を続けて、ゴム組成物の温度が145℃に達した時点(開始から約3分間)で混合機からゴム組成物を排出し、排出後、40℃以下まで冷却させた。
次いで、第2混合工程において、上記混合機に、第1混合工程で得られたゴム組成物と、添加剤として亜鉛華及び老化防止剤を投入して混合し、ゴム組成物の温度が145℃に達した時点(約2分間)で混合機からゴム組成物を排出し、排出後、40℃以下まで冷却させた。
最後に、第3混合工程において、上記混合機に、第2混合工程で得られたゴム組成物と、加硫剤、加硫促進剤及び竹炭粉末を投入して混合し、ゴム組成物の温度が110℃に達した時点(約1分間)で混合機からゴム組成物を排出して、実施例1〜4のゴム組成物を得た。
(比較例1〜5)
下記表1に示す配合に従い、実施例1と同じ混合機を用い、次のようにして比較例1〜5のゴム組成物を製造した。
まず、第1混合工程において、混合機にジエン系ゴムを投入して混合しながら、10秒後に、カーボンブラック及びシリカとともに、竹炭粉末と、添加剤としてステアリン酸とワックス、更に比較例5では植物性粒状体を同時に投入して混合した。そして、混合によりゴム組成物が80℃に達した時点でカップリング剤とオイルを投入し、更に混合を続けて、ゴム組成物の温度が145℃に達した時点(開始から約3分間)で混合機からゴム組成物を排出し、排出後、40℃以下まで冷却させた。
次いで、第2混合工程において、上記混合機に、第1混合工程で得られたゴム組成物と、添加剤として亜鉛華及び老化防止剤を投入して混合し、ゴム組成物の温度が145℃に達した時点(約2分間)で混合機からゴム組成物を排出し、排出後、40℃以下まで冷却させた。
最後に、第3混合工程において、上記混合機に、第2混合工程で得られたゴム組成物と、加硫剤及び加硫促進剤を投入して混合し、ゴム組成物の温度が110℃に達した時点(約1分間)で混合機からゴム組成物を排出して、比較例1〜5のゴム組成物を得た。
(各成分の詳細)
表1の各成分の詳細は以下の通りである。
・天然ゴム:RSS#3、
・ブタジエンゴム:JSR社製ハイシスBR「BR01」、
・カーボンブラック:東海カーボン製N339「シーストKH」、
・シリカ:日本シリカ社製「ニップシールAQ」、
・シランカップリング剤:デグサ製「Si−69」、
・パラフィンオイル:JOMO製「プロセスP200」、
・竹炭粉末:孟宗竹の竹炭(宮崎土晃(株)製「1号炭」)をハンマーミルで粉砕し、得られた粉砕物をJIS Z8801記載の標準ふるいにより分級した平均粒径50μmの竹炭粉末。平均粒径は島津製作所製の粒度分布測定装置「SALV−2000A」により測定。
・植物性粒状体:胡桃殻粉砕物(日本ウォルナット製「ソフトグリップ#46」にRFL処理液で表面処理を施したもの。処理後の植物性粒状体の平均粒径は300μm。平均粒径は島津製作所製の粒度分布測定装置「SALV−2000A」により測定。
・ステアリン酸:花王社製「ルナックS−20」、
・ワックス:日本精蝋社製「OZOACE0355」、
・亜鉛華:三井金属社製「亜鉛華1種」、
・老化防止剤:住友化学社製「アンチゲン6C」、
・加硫促進剤:住友化学社製「ソクシノールCZ」、
・硫黄:鶴見化学社製「粉末硫黄」。
(性能評価)
得られた各ゴム組成物をトレッドキャップ層に用いたスタッドレスタイヤ(185/65R15)を試作し、各スタッドレスタイヤについて、氷上性能と耐摩耗性を下記方法に従い評価した。
[氷上性能]
各タイヤ4本を排気量2000ccの前輪駆動式乗用車に装着し、乾燥アスファルト路面にて100kmの予備走行の後、気温−5±3℃、路面温度−5±3℃の氷路面にて、速度40km/hでABSを作動させ制動距離を測定した。10回の測定の平均値を氷上性能の評価とし、比較例1を100とする指数表示で示した。数値の大きいものほど制動距離が短く良好である。
[耐摩耗性]
各タイヤ4本を排気量2000ccの前輪駆動式乗用車に装着し、一般乾燥路面において2,500km毎に前後輪のローテイションを行い、1万km走行後の4本のトレッド残溝深さの平均値から摩耗量を求め耐摩耗性の評価とした。結果を比較例1を100とする指数表示で示した。数値の大きいものほど耐摩耗性が良好である。
Figure 0003763025
表1に示すように、比較例2では竹炭粉末を増量することにより、比較例1に対して氷上性能が向上していたが、耐摩耗性が悪化していた。また、竹炭粉末を減量した比較例3,4では、耐摩耗性は向上したが、氷上性能が悪化していた。これに対し、竹炭粉末を最終の第3混合工程にて添加した実施例1では、耐摩耗性を損なうことなく、氷上性能が大幅に向上していた。また、実施例2では、比較例1よりも竹炭粉末を減量しているにもかかわらず氷上性能が向上しており、また耐摩耗性にも優れていた。更に、竹炭粉末を大幅に減量しつつ植物性粒状体を併用した実施例3,4では、比較例1と同程度の氷上性能を確保しつつ、耐摩耗性が大幅に改善されており、また比較例5に対しても氷上性能を損なうことなく耐摩耗性が改善されていた。
以上のように本発明によれば、竹炭粉末を比較的少量の添加でありながら氷上性能を効果的に発揮させることができるので、氷上性能と耐摩耗性を両立させることができ、スタッドレスタイヤを始めとして各種の空気入りタイヤの製造に利用することができる。

Claims (3)

  1. 混合機にジエン系ゴムと補強性充填剤と液状添加剤を投入し混合する混合工程(A)と、上記ジエン系ゴム、補強性充填剤及び液状添加剤を含む混合されたゴム組成物に、加硫剤及び平均粒径10〜500μmの竹炭粉末を添加して混合機で混合する混合工程(B)と、を含むタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  2. 前記混合工程(A)において、平均粒径10〜600μmの硬質粒状体を投入し混合することを特徴とする請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  3. 前記竹炭粉末を前記ジエン系ゴム100重量部に対して0.5〜15重量部配合する請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
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