JP3762122B2 - 光半導体素子収納用パッケージ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光半導体素子を収容するための光半導体素子収納用パッケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光半導体素子を収容するための光半導体素子収納用パッケージは、一般に鉄ーニッケルーコバルト合金や銅−タングステン合金等の金属から成り、上面中央部に光半導体素子が載置される載置部を有し、該載置部周辺に複数の外部リード端子が絶縁部材を介し上面から下面に貫通するようにして固定された金属基体と、前記光半導体素子搭載部を囲繞するようにして金属基体上に銀ロウ等のロウ材を介して接合され、側部に貫通孔を有する金属枠体と、前記金属枠体の貫通孔内に金ー錫合金等のロウ材を介して取着された鉄ーニッケルーコバルト合金等の金属から成る筒状の固定部材と、前記筒状の固定部材の内部に融点が200〜400℃の金ー錫合金等の低融点ロウ材を介して取着され、固定部材の内部を塞ぐ非晶質ガラス等から成る透光性部材と、前記金属枠体の上面に溶接により取着され、光半導体素子を気密に封止する蓋部材とから構成されており、前記金属基体の光半導体素子搭載部に光半導体素子を接着固定するとともに該光半導体素子の各電極をボンディングワイヤを介して外部リード端子に電気的に接続し、しかる後、前記金属枠体の上面に蓋部材をシームウエルド法等を使用した溶接により接合させ、金属基体と金属枠体と蓋部材とから成る容器内部に光半導体素子を気密に収容するとともに筒状固定部材の一端に光ファイバー部材を接続させることによって製品としての光半導体装置となる。
【0003】
かかる光半導体装置は外部電気回路から供給される駆動信号によって光半導体素子を光励起させ、該励起した光を透光性部材を通して光ファイバー部材に授受させるとともに該光ファイバー部材の光ファイバー内を伝達させることによって高速光通信等に使用される光半導体装置として機能する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の光半導体素子収納用パッケージにおいては、金属枠体の上面に蓋部材をシームウエルド法等の溶接により接合させる際、溶接時の応力が筒状固定部材の内部を塞ぐ非晶質ガラス等から成る透光性部材に伝達作用して透光性部材に内在してしまい、その結果、透光性部材を通して光半導体素子が励起した光を光ファイバー部材に授受させる際、光半導体素子の励起した光は透光性部材を通過する際に前記内在する応力によって複屈折を起こし、光の一部のみが光ファイバー部材に授受されることになって光ファイバー部材ヘの光の授受の効率が悪くなるとともに光信号の伝送効率が悪化するという欠点を有していた。
【0005】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので、その目的は光半導体素子の励起した光を透光性部材を介し光ファイバー部材に効率良く授受させ、光信号の伝送効率を高いものとした光半導体素子収納用パッケージを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上面に光半導体素子が載置される載置部を有する基体と、前記基体上に光半導体素子載置部を囲繞するように取着され、側部に貫通孔を有する枠体と、前記貫通孔に取着され、一端に光ファイバー部材が接続される筒状の固定部材と、前記筒状の固定部材の内部で、かつ前記枠体の貫通孔内に位置する領域を除く部分に取着され、筒状固定部材の内部を塞ぐ透光性部材と、前記枠体の上面に溶接より取着され、光半導体素子を気密に封止する蓋部材とから成る光半導体素子収納用パッケージであって、前記枠体の外表面および/または内表面の前記貫通孔周囲に枠上の溝部を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
また本発明は、前記溝部の深さが、枠体の幅に対して35乃至80%であることを特徴とするものである。
【0008】
更に本発明は、前記溝部の幅が0.1mm以上であることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、筒状の固定部材が取着される貫通孔周囲に、例えば、幅が0.1mm以上、深さが枠体の幅に対して35乃至80%である溝部を設けたことから枠体の上面に蓋部材をシームウエルド法等の溶接により接合させる際、溶接時の応力は溝部で遮断されて筒状固定部材及び該筒状固定部材の内部を塞ぐ非晶質ガラス等から成る透光性部材に伝達作用するのが有効に防止され、その結果、透光性部材に大きな応力が内在することはなく、光半導体素子が励起した光を透光性部材を通して光ファイバーに伝達させた場合、光半導体素子の励起した光は透光性部材に内在する応力に起因して複屈折を起こすことなくそのまま光ファイバー部材に授受されることとなり、光信号の伝送効率が極めて高いものとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1乃至図3は本発明の光半導体素子収納用パッケージの一実施例を示し、1は基体、2は枠体、3は蓋部材である。この基体1と枠体2と蓋部材3とで内部に光半導体素子4を収容するための容器が構成される。
【0011】
前記基体1は光半導体素子4を支持するための支持部材として作用し、その上面の略中央部に光半導体素子4を載置するための載置部1aを有し、該載置部1aに光半導体素子4が間にペルチェ素子5等を挟んで金−シリコンロウ材等の接着剤により接着固定される。
【0012】
前記基体1は鉄ーニッケルーコバルト合金や銅−タングステン合金等の金属材料から成り、例えば、鉄ーニッケルーコバルト合金から成る場合、鉄ーニッケルーコバルト合金のインゴット(塊)に圧延加工法や打ち抜き加工法等、従来周知の金属加工法を施すことによって製作される。
【0013】
なお、前記基体1はその外表面に耐蝕性に優れ、かつロウ材に対して濡れ性が良い金属、具体的には厚さ2〜6μmのニッケル層と厚さ0.5〜5μmの金層を順次、メッキ法により被着させておくと、基体1が酸化腐蝕するのを有効に防止することができるとともに基体1上面に光半導体素子4の下部に配されるペルチェ素子5等を強固に接着固定させることができる。従って、前記基体1は酸化腐蝕を有効に防止し、かつ上面に光半導体素子4の下部に配されるペルチェ素子5等を強固に接着固定させる場合にはその外表面に厚さ2〜6μmのニッケル層と厚さ0.5〜5μmの金層を順次、メッキ法により被着させておくことが好ましい。
【0014】
また前記基体1はその上面に、光半導体素子4が載置される載置部1aを囲繞するようにして枠体2が接合されており、該枠体2の内側に光半導体素子4を収容するための空所が形成されている。
【0015】
前記枠体2は鉄ーニッケルーコバルト合金や鉄ーニッケル合金等の金属材料から成り、例えば、鉄ーニッケルーコバルト合金等のインゴット(塊)をプレス加工により枠状とすることによって形成され、基体1への取着は基体1上面と枠体2の下面とを銀ロウ材を介しロウ付けすることによって行われている。
【0016】
更に前記枠体2はその側部に従来周知のドリル孔あけ加工を施すことによって所定形状の貫通孔2aが形成されており、該貫通孔2a内には筒状の固定部材9が一端を枠体2の内側に、他端を枠体2の外側として取着され、更に固定部材9の内部で貫通孔2a内を除く領域には透光性部材10が取着されている。
【0017】
前記筒状の固定部材9は光ファイバー部材11を固定する際の下地固定部材として作用するとともに光半導体素子4が励起した光を光ファイバー部材11に伝達させる作用をなし、枠体2の外側に位置する他端に光ファイバー部材11が取着接続される。
【0018】
前記筒状の固定部材9は鉄ーニッケルーコバルト合金や鉄ーニッケル合金等の金属材料から成り、例えば、鉄ーニッケル合金のインゴット(塊)をプレス加工により筒状とすることによって形成される。
【0019】
また前記固定部材9は枠体2の内部で貫通孔2a内を除く領域に透光性部材10が取着されており、該透光性部材10は固定部材9の内側を塞ぎ、基体1と枠体2と蓋部材3とから成る容器の気密封止を保持させるとともに固定部材9の内部空間を伝達する光半導体素子4の励起した光をそのまま固定部材9に取着接続される光ファイバー部材11に伝達させる作用をなす。
【0020】
前記透光性部材10は例えば、酸化珪素、酸化鉛を主成分とした鉛系及びホウ酸、ケイ砂を主成分としたホウケイ酸系の非晶質ガラスで形成されており、該非晶質ガラスは結晶軸が存在しないことから光半導体素子4の励起する光を透光性部材10を通過させて光ファイバー部材11に授受させる場合、光半導体素子4の励起した光は透光性部材10で複屈折を起こすことはなくそのまま光フアイバー部材11に授受されることとなり、その結果、光半導体素子4が励起した光の光ファイバー部材11への授受が高効率となって光信号の伝送効率を高いものとなすことができる。
【0021】
前記透光性部材10の固定部材9への取着は例えば、図2に示す如く、透光性部材10の外周部に予めメタライズ層12を被着させておき、該メタライズ層12と固定部材9とを金ー錫合金等のロウ材を介しロウ付けすることによって行われる。この場合、透光性部材10の固定部材9への取着が金ー錫合金等によるロウ付けにより行われることから取着の信頼性が高いものとなり、これによって固定部材9と透光性部材10との取着部における光半導体素子4を収容する容器の気密封止が完全となり、容器内部に収容する光半導体素子4を長期間にわたり正常、かつ安定に作動させることができる。
【0022】
なお、前記透光性部材10の外周部に予め被着されているメタライズ層12は透光性部材10を構成する非晶質ガラスの融点が約700℃と低く、従来周知のMoーMn法を採用することによって形成することができないことから図2に示すように、非晶質ガラスに対して活性があり、強固に接合するチタン、チタンータングステン、窒化タンタルの少なくとも1種から成る第1層12aと、この第1層12aが透光性部材10を固定部材9にロウ付けする際の熱によって後述する第3層12cに拡散し、メタライズ層12の透光性部材10に対する接合強度が低下するのを有効に防止する白金、ニッケル、ニッケルークロムの少なくとも1種から成る第2層12bと、メタライズ層12に対するロウ材の濡れ性を改善し、メタライズ層12にロウ材を強固に接合させて透光性部材10を固定部材9に強固に取着させる金、白金、銅の少なくとも1種から成る第3層12cとを順次、積層させることによって形成されており、特にチタンー白金ー金を順次積層させて形成したメタライズ層12は透光性部材10との接合強度が強く、かつロウ材との濡れ性が良好で透光性部材10を固定部材9にロウ付けすることが可能なことからメタライズ層12として極めて好適である。
【0023】
更に前記チタン、チタンータングステン、窒化タンタルの少なくとも1種から成る第1層12aと、白金、ニッケル、ニッケルークロムの少なくとも1種から成る第2層12bと、金、白金、銅の少なくとも1種から成る第3層12cとの3層構造を有するメタライズ層12はその各々の金属材料、窒化物を透光性部材10の外周部にスパッタリング法や蒸着法、イオンプレーティング法、メッキ法等により順次、所定厚みに被着させることによって形成される。
【0024】
また更に前記メタライズ層12をチタン、チタンータングステン、窒化タンタルの少なくとも1種から成る第1層12aと、白金、ニッケル、ニッケルークロムの少なくとも1種から成る第2層12bと、金、白金、銅の少なくとも1種から成る第3層12cとで形成する場合、第1層12aの層厚は500オングストローム未満となるとメタライズ層12の透光性部材10に対する接合強度が弱くなる傾向にあり、また2000オングストロームを超えると透光性部材10に第1層12aを被着させる際に第1層12a中に大きな応力が内在し、該内在応力によって第1層12aが透光性部材10より剥離し易くなる傾向にあることから第1層12aの厚みは500オングストローム乃至2000オングストロームの範囲としておくことが好ましく、第2層12bの層厚は500オングストローム未満となると透光性部材10を固定部材9にロウ付けする際の熱によって第1層12aが第3層12cに拡散するのを有効に防止することができず、メタライズ層12の透光性部材10に対する接合強度が低下してしまう危険性があり、また10000オングストロームを超えると第1層12a上に第2層12bを被着させる際に第2層12b中に大きな応力が内在し、該内在応力によって第2層12bが第1層12aより剥離し易くなる傾向にあることから第2層12bの厚みは500オングストローム乃至10000オングストロームの範囲としておくことが好ましく、第3層12cの層厚は0.5μm未満であるとメタライズ層12に対するロウ材の濡れ性が大きく改善されず、透光性部材10を固定部材9に強固にロウ付け取着するのが困難となる傾向にあり、また5μmを超えると第2層12b上に第3層12cを被着させる際に第3層12c中に大きな応力が内在し、該内在応力によって第3層12cが第2層12bより剥離し易くなる傾向にあることから第3層12cの厚みは0.5μm乃至5μmの範囲としておくことが好ましい。
【0025】
前記固定部材9が取着されている枠体2は図3に示す如く、その外表面で、貫通孔2a周囲に枠状の溝部2bが設けられており、該溝部2bは枠体2の外表面に、例えば、研削等の機械加工を施すことによって所定形状に形成される。
【0026】
前記溝部2bは枠体2の上面に後述する蓋部材3をシームウエルド法等の溶接により接合させる際、溶接時の応力が固定部材9及び該固定部材9の内部で枠体2の貫通孔2a内に位置する領域を除く部分に取着されている透光性部材10に作用するのを有効に防止する作用をなし、枠体2の上面に蓋部材3をシームウエルド法等の溶接により接合させる際、枠体2に溶接に伴う力が発生したとしてもその応力は前記溝部2bで遮断されて固定部材9及び該筒状固定部材9の内部を塞ぐ非晶質ガラス等から成る透光性部材10に伝達作用することはほとんどなく、その結果、透光性部材10に大きな応力が内在することもなく、これによって光半導体素子4が励起した光を透光性部材10を通して光ファイバー11に伝達させた場合、光半導体素子4の励起した光は透光性部材10に内在する熱応力に起因して複屈折を起こすことなくそのまま光ファイバー部材11に授受されることとなり、光信号の伝送効率が極めて高いものとなる。
【0027】
なお、前記溝部2bはその幅tが0.1mm未満であると枠体2の上面に蓋部材3を溶接する際に発生する応力が固定部材9及び該固定部材9に取着されている透光性部材10に作用するのを有効に防止するのが困難となる。従って、前記溝部2bはその幅tを0.1mm以上としてくことが好ましい。
【0028】
また、前記溝部2bはその深さLが枠体2の幅L1 に対して35%未満であると枠体2の上面に蓋部材3を溶接する際に発生する応力が固定部材9及び該固定部材9に取着されている透光性部材10に作用するのを有効に防止するのが困難となり、また80%を超えると枠体2の機械的強度が低下し、光半導体素子収納用パッケージとしての信頼性が大きく低下してしまう危険性がある。従って、前記溝部2bはその深さLを枠体2の幅L1 に対して35乃至80%の範囲としておくことが好ましい。
【0029】
更に前記固定部材9が取着されている枠体2はその側部に切欠部2cが形成されており、該切欠部2cには複数個の外部リード端子6がガラス等の絶縁部材7を介して固定されている。
【0030】
前記外部リード端子6は光半導体素子4の各電極を外部の電気回路に電気的に接続する作用をなし、その一端に光半導体素子4の電極がボンディングワイヤ8を介して接続され、また他端側は外部電気回路に半田等のロウ材を介して接続される。
【0031】
前記外部リード端子6は例えば、鉄ーニッケルーコバルト合金や鉄ーニッケル合金等の金属材料から成り、枠体2への固定は、枠体2に外部リード端子6より大きな径の孔をあけておき、この孔にリング状のガラスから成る絶縁部材7と外部リード端子6を挿通させ、しかる後、前記ガラスから成る絶縁部材7を加熱溶融させることによって行われる。
【0032】
なお、前記外部リード端子6はその表面にニッケルメッキ層、金メッキ層等の耐蝕性に優れ、かつロウ材と濡れ性の良いメッキ金属層を1μm乃至20μmの厚みに被着させておくと外部リード端子6の酸化腐蝕が有効に防止されるとともに外部リード端子6とボンディングワイヤ8との接続を強固なものとなすことができる。従って、前記外部リード端子6はその表面にニッケルメッキ層、金メッキ層等の耐蝕性に優れ、かつロウ材と濡れ性が良いメッキ金属層を1μm乃至20μmの厚みに被着させておくことが好ましい。
【0033】
更に前記枠体2はその上面に、例えば、鉄ーニッケルーコバルト合金や鉄ーニッケル合金等の金属材料から成る蓋部材3がシームウエルド法等を使用した溶接によって接合され、これによって基体1と枠体2と蓋部材3とからなる容器の内部に光半導体素子4が気密に封止されることとなる。この場合、枠体2に溶接に伴う力が発生したとしてもその応力は前記溝部2bで遮断されて固定部材9及び該筒状固定部材9の内部を塞ぐ非晶質ガラス等から成る透光性部材10に伝達作用することはほとんどなく、その結果、透光性部材10に大きな応力が内在することもなく、これによって光半導体素子4が励起した光を透光性部材10を通して光ファイバー11に伝達させた場合、光半導体素子4の励起した光は透光性部材10に内在する熱応力に起因して複屈折を起こすことなくそのまま光ファイバー部材11に授受されることとなり、光信号の伝送効率が極めて高いものとなる。
【0034】
かくして本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、基体1の光半導体素子載置部1aに光半導体素子4を間にペルチェ素子5等を挟んで載置固定するとともに光半導体素子4の各電極をボンデイングワイヤ8を介して外部リード端子6に電気的に接続し、次に枠体2の上面に蓋部材3をシームウエルド法等による溶接により接合させ、基体1と枠体2と蓋部材3とから成る容器内部に光半導体素子4を収容し、最後に枠体2の固定部材9に光ファイバー部材11を取着接続させることによって最終製品としての光半導体装置となり、外部電気回路から供給される駆動信号によって光半導体素子4に光を励起させ、該励起した光を非晶質ガラスから成る透光性部材10を通して光ファイバー部材11に授受させるとともに該光ファイバー部材11の光ファイバー内を伝達させることによって高速光通信等に使用される。
【0035】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能であり、例えば上述の実施例では溝部2bを枠体2の外表面で貫通孔2a周囲に円形状に形成した。
【0036】
また上述の実施例では溝部2bを枠体2の外表面に形成したが、これを枠体2の内表面に、あるいは外表面と内表面の両方に形成してもよい。
【0037】
更に上述の実施例では外部リード端子6を枠体1に固定したがこれを基体1に固定してもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、筒状の固定部材が取着される貫通孔周囲に、例えば、幅が0.1mm以上、深さが枠体の幅に対して35乃至80%である溝部を設けたことから枠体の上面に蓋部材をシームウエルド法等の溶接により接合させる際、溶接時の応力は溝部で遮断されて筒状固定部材及び該筒状固定部材の内部を塞ぐ非晶質ガラス等から成る透光性部材に伝達作用するのが有効に防止され、その結果、透光性部材に大きな応力が内在することはなく、光半導体素子が励起した光を透光性部材を通して光ファイバーに伝達させた場合、光半導体素子の励起した光は透光性部材に内在する応力に起因して複屈折を起こすことなくそのまま光ファイバー部材に授受されることとなり、光信号の伝送効率が極めて高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光半導体素子収納用パッケージの一実施例を示す断面図である。
【図2】図1に示す光半導体素子収納用パッケージの透光性部材の取着を説明するための一部拡大断面図である。
【図3】図1に示す光半導体素子収納用パッケージの枠体に設けた溝部を説明するための一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・基体
1a・・光半導体素子載置部
2・・・枠体
2a・・貫通孔
2b・・溝部
3・・・蓋部材
4・・・光半導体素子
9・・・固定部材
10・・・透光性部材
11・・・光ファイバー部材
12・・・メタライズ層
Claims (3)
- 上面に光半導体素子が載置される載置部を有する基体と、前記基体上に光半導体素子載置部を囲繞するように取着され、側部に貫通孔を有する枠体と、前記貫通孔に取着され、一端に光ファイバー部材が接続される筒状の固定部材と、前記筒状の固定部材の内部で、かつ前記枠体の貫通孔内に位置する領域を除く部分に取着され、筒状固定部材の内部を塞ぐ透光性部材と、前記枠体の上面に溶接より取着され、光半導体素子を気密に封止する蓋部材とから成る光半導体素子収納用パッケージであって、前記枠体の外表面および/または内表面の前記貫通孔周囲に枠状の溝部を設けたことを特徴とする光半導体素子収納用パッケージ。
- 前記溝部の深さが、枠体の幅に対して35乃至80%であることを特徴とする請求項1に記載の光半導体素子収納用パッケージ。
- 前記溝部の幅が0.1mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の光半導体素子収納用パッケージ。
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