JP3762039B2 - 流動床燃焼炉 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス冷室搭載型流動床式焼却炉に係り、特に塊状焼却灰の流動床上への落下による水蒸気爆発事故防止並びにダイオキシン類を低減するのに好適な流動床焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガス冷却室搭載型の流動床焼却炉において、排ガスはガス冷却室内に設置された水スプレーにより噴霧された冷却水で減温される。この際に排ガス中の一部の飛灰が加湿され、水分が完全に蒸発する前に冷却室壁面に接し、壁表面に付着、堆積し塊状に成長する。これが運転中に流動床上へ落下すると水蒸気に至らない場合でも湿った灰塊が流動床の燃焼温度を一時的に低下させるため、COのピーク発生を引き起こし、ダイオキシン類が発生する。
【0003】
このように焼却炉において、灰塊が運転中に流動床上へ落下することは、重大事故の原因となり、また、有毒物質であるダイオキシン類の発生原因となる。
この点について、例えば特開昭58−146417号公報に開示された従来技術では、焼却灰が塊状になる前に冷却室壁面から払い落とす方法、例えば板バネ振動により付着灰の成長を防止するものが知られているが、この方法では振動しているダストセパレータ自体の灰付着は防止できるが、壁面への灰付着そのものを防止することはできず、抜本的な対策であるとは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来技術のガス冷却室搭載型の流動床焼却炉においては、ガス冷却室壁面への焼却灰付着を防止できず塊状の焼却灰が運転中に流動床上に落下して水蒸気爆発を起こしたり、また、爆発に至らない場合でも湿った灰塊が流動床の燃焼温度を一時的に低下させるため、COのピーク発生を引き起こし、ダイオキシン類が発生することを十分防ぐことができなかった。
【0005】
また、従来技術の流動床焼却炉では、その運転停止中には、ガス冷却室の壁面に残っている付着灰を人為的に除去しており日常のメンテナンスに時間がかかるなどの問題もあった。
【0006】
本発明の課題は、焼却炉の運転中に壁面へ付着した焼却灰を壁面へ保持した焼却炉の運転停止中に自動的に壁面に付着した焼却灰を払い落とす事で運転中での灰塊落下による水蒸気爆発の防止、ダイオキシン類の発生を抑制することにある。
また、本発明の課題は焼却炉の運転停止時に人為的に付着した灰を払い落とす作業を省き日常メンテナンスの省力化を図ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、ガス冷却室搭載型流動床式焼却炉において、焼却炉運転中は、ガス冷却室の内壁面に焼却灰を付着、保持する形状(凹凸形状、棚状、突起など)となり、また焼却炉運転停止中に付着した焼却灰を脱落させる形状となる焼却灰付着手段を設けた流動床焼却炉により解決される。
【0008】
本発明の焼却灰付着手段は形状記憶合金プレートまたはバイメタルプレートからなるものまたは付着灰を保持するためのピンと該ピンをほぼ貫通穴に進出自在に挿入した灰付着用の付着板およびピンの基部を、その平面の垂直方向に立てたバイメタルプレートからなる灰付着保持板との組立体からなるものとすることができる。
本発明の焼却灰付着手段は灰塊付着が多いガス冷却室に設けられるスプレーノズル位置からガス流れの下流側1〜2m位置に設置することが望ましい。
【0009】
【作用】
上記焼却灰付着手段に付着した灰は、焼却炉運転中には該付着手段表面に保持され、落下することがない。また、焼却灰付着手段は焼却炉停止を温度低下、ガス量低下、排ガス中酸素濃度の増加、流動空気量の低下などにより感知し、流動床燃焼が終わった状態で灰が付着した付着手段表面を平滑または付着した灰を剥離し易い形状に変化させて付着灰を払い落とす。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。
図1に本発明の実施の形態のガス冷却室搭載型の焼却炉の一例を示す。ガス冷却室搭載型の焼却炉の本体4内部にごみなどの燃焼対象物を燃焼させるための流動床部5と散気管6とが配置されている。また、流動床部5の上部には多数の水スプレーノズル2が配置されたガス冷却室1が設けられている。
【0011】
流動床部5でごみなどの燃焼対象物は流動粒子と共に散気管6からの燃焼用空気の供給を受けて燃焼するが、その燃焼排ガスは焼却炉本体4からガス冷却室1に上昇するが、ガス冷却室1内に設置された水スプレーノズル2により噴霧された冷却水で排ガスは減温される。この際に排ガス中の一部の飛灰が加湿され、水分が完全に蒸発する前にガス冷却室1の壁面に接し、壁表面に付着、堆積して塊状に成長する可能性があることは従来技術の項で述べた通りである。
【0012】
図1に示す装置の特徴はガス冷却室1の内壁面で水スプレーノズル2の下流側(上方側)1m〜2mの範囲に形状記憶合金プレート3を取り付けることである。
ガス冷却室内壁面1aに設置された形状記憶合金プレート3は、焼却炉運転時での高温(300℃〜500℃)では、表面形状が波形になり付着した焼却灰が波形の凹部により保持される(図2(a))。一方、焼却炉の運転が停止し、炉内温度が低温(300℃未満)になると形状記憶合金プレート3は平面形状になり、付着灰がプレート表面から剥離して払い落とされる(図2(b))。
なお、図1の例において形状記憶合金プレート3はバイメタルプレートとすることもできる。
【0013】
また、図3には本発明のガス冷却室搭載型の焼却炉の別の実施の形態を示す。図3の焼却炉本体4の構造は図1に示すものと同一であるので、その説明は省略が、ガス冷却室1の内壁面の水スプレーノズル2の下流側1m〜2mの範囲に灰付着保持板7を取り付ける。図3の灰付着保持板は、図4にその拡大図を示すように付着灰を保持するためのピン7aと灰を着させる付着板7bおよびバイメタルプレート7cからなり、付着板7bとバイメタルプレート7cの中央には、ピン7aが取り付けてあり、バイメタルプレート7cの平面と平行な方向に平面を備えた付着板7bの中央部には、ピン7aが貫通できる穴が開けてあり、バイメタルプレート7cの変形に伴って、付着板7bの貫通穴を介してピン7aが付着板7b表面に進出自在になっている。
【0014】
この灰付着保持板7は、焼却炉運転時での高温(300〜500℃)において、バイメタルプレート7cが炉内側にピン7aを押し上げた状態となり(図4(a))、付着板7bの穴からピン7aを突き出した状態となる。そのとき付着板7bに付着した灰はこのピン7aに保持され、焼却炉運転中は灰が落下することがない。
【0015】
一方、焼却炉の運転を停止し、低温(300℃未満)になるとバイメタルプレート7cが平板状になり(図4(b))、ピン7aを付着板7bから引っ込み、付着板7bは、表面が平らとなり、灰が付着板7b表面から剥離して払い落とされる。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、焼却炉の運転中の壁面へ付着した焼却灰を落下させないように壁面へ保持し、焼却炉の停止中に自動的に壁面に付着した焼却灰を払い落とし、運転中での灰塊落下による水蒸気爆発、ダイオキシン類の発生を抑制することができる。合わせて、停止時に人為的に付着した灰を払い落とす作業を省き日常メンテナンスの省力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の概略図である。
【図2】 図1の形状記憶合金プレートの焼却炉運転時(図2(a))と停止時(図2(b))の様子を示す図である。
【図3】 本発明の実施例の概略図である。
【図4】 図3の灰付着保持板の焼却炉運転時(図4(a))と停止時(図4(b))の様子を示す図である。
【符号の説明】
1 ガス冷却室 2 水スプレーノズル
3 形状記憶合金プレート 4 焼却炉本体
5 流動床部 6 散気管
7 灰付着保持板 7a ピン
7b 付着板 7c バイメタルプレート
Claims (3)
- ガス冷却室搭載型流動床式焼却炉において、焼却炉運転中は、ガス冷却室の内壁面に焼却灰を付着、保持する形状となり、また焼却炉運転停止中に付着した焼却灰を脱落させる形状となる焼却灰付着手段を設けたことを特徴とする流動床焼却炉。
- 焼却灰付着手段は形状記憶合金プレートまたはバイメタルプレートからなることを特徴とする請求項1記載の流動床焼却炉。
- 焼却灰付着手段は付着灰を保持するためのピンと該ピンをほぼ貫通穴に進出自在に挿入した灰付着用の付着板およびピンの基部を、その平面の垂直方向に立てたバイメタルプレートからなる灰付着保持板との組立体からなることを特徴とする請求項1記載の流動床焼却炉。
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| JP11800597A JP3762039B2 (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | 流動床燃焼炉 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP11800597A JP3762039B2 (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | 流動床燃焼炉 |
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| JPH10306909A JPH10306909A (ja) | 1998-11-17 |
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1997
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