JP4445664B2 - 煙管ボイラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はＲＤＦ等の廃棄物燃料を使用する煙管ボイラに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
廃棄物を固形燃料化してなるＲＤＦを燃料として使用する煙管ボイラは、図２にその一例の概略を示す如く、燃焼室２の底部に、多数のストーカー（移動式火格子）３を階段状に配置したストーカー炉１を設置し、又、燃焼室天井壁２ａ上に、煙管４群を載置し、燃焼室前壁２ｂに設けた投入口５より連続的に供給されるＲＤＦ６を上記ストーカー３上で、該ストーカー３の隙間（スリット）３ａを通して風箱７より供給される一次空気により燃焼させ、この燃焼により発生した揮発分を、上記燃焼室２に設けてあるノズル８を通して供給される二次空気により燃焼させ、更に、二次空気による燃焼によっても残った固定炭素を、熾き火燃焼により完全燃焼させるようにしてある。
【０００３】
又、上記燃焼室２での燃焼により生じた燃焼ガス９を、燃焼室天井壁２ａの後端部から下向きに設けた隔壁１０と燃焼室後壁２ｃとの間に形成されたガス通路１１を通して煙管４群に導き、該煙管４群を通すことによりボイラ水と熱交換させて冷却した後、排気口１２から排ガス９ａとして排出させるようにし、一方、ＲＤＦの燃焼により生じた灰は、燃焼室後壁２ｃ側の底部のピット１３に集積させて排出ゲート１４から排出させるようにしてある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ＲＤＦの如き廃棄物燃料の燃焼により燃焼室２で発生した燃焼ガス９及び灰には、多量の塩化物が含まれていて、飛散した灰が燃焼ガス９と共に煙管４群に導かれるため、煙管４には灰が付着したり塩化物が析出しやすくなる結果、伝熱が妨げられることによりボイラ効率が低下する問題がある。又、この場合、煙管４に付着した灰や塩化物はスートブロワにより除去するようにしているが、除去された灰や塩化物は他の個所に再付着し易いので、運転中にすべてを除去することは困難であり、したがって、定期的に運転を停止して清掃を行っているのが実状である。
【０００５】
そこで、本発明は、飛灰や塩化物等の煙管への付着量を大幅に減少させて、煙管の清掃作業回数を減らすことができるようにし、安定したボイラ性能を長時間維持することができるようにしようとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、燃焼室前壁の投入口より燃焼室内の底部に備えたストーカー上に廃棄物燃料を投入して燃焼させ、燃焼ガスを、燃焼室天井壁の後端から下向きに設けた隔壁と燃焼室後壁との間に形成されたガス通路を通して燃焼室天井壁上の煙管群へ導くようにしてある煙管ボイラにおいて、上記燃焼室天井壁の後端から下向きに設けた隔壁と燃焼室後壁との間に形成されたガス通路の途中位置に、比較的低温の伝熱管を、ガス通路を遮るように配置して飛散灰捕獲スクリーンとしてなる構成とする。
【０００７】
燃焼室で発生した燃焼ガスが燃焼室天井壁の後端から下向きに設けられている隔壁と燃焼室後壁との間に形成されたガス通路を通って煙管群に導かれるとき、燃焼ガス中の飛散灰や塩化物は飛散灰捕獲スクリーンに強制的に付着させられることになるため、煙管への付着量が大幅に減少させられる。
【０００８】
又、飛散灰捕獲スクリーンを、比較的低温の伝熱管をガス通路を遮るように配置してなる構成としてあるので、伝熱管に付着させて捕獲し易くすることができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【００１０】
図１は本発明の実施の一形態を示すもので、図２に示したと同様な構成としてある煙管ボイラにおいて、燃焼室２で発生した燃焼ガス９を燃焼室天井壁２ａ上の煙管４群へ導くようにしてある燃焼室後壁２ｃ側のガス通路１１の途中位置に、たとえば、蒸発管や節炭器等の比較的低温の伝熱管１５を、ガス通路１１を遮るように配置して飛散灰捕獲スクリーンとし、該伝熱管１５に燃焼ガス９及び飛散灰を接触させることにより、灰や塩化物を伝熱管１５に強制的に付着させるようにする。なお、伝熱管１５内を通した水を、煙管４群部のボイラ水ドラム内に送るようにする。
【００１１】
ストーカー３上でのＲＤＦ６の燃焼により燃焼室２内で発生した燃焼ガス９は、燃焼室後壁２ｃ側のガス通路１１を通り燃焼室天井壁２ａ上の伝熱管４群に導かれるが、上記ガス通路１１の途中には、比較的低温の伝熱管１５が飛散灰捕獲スクリーンとして配置されているため、燃焼ガス９がガス通路１１を通り貫けるときに、燃焼ガス９中に含まれる飛散灰及び塩化物は伝熱管１５の表面に強制的に付着させられて捕獲されることになり、下流の煙管４に灰や塩化物が付着する量を大幅に減らすことができる。したがって、連続運転時における煙管４の付着灰等によるボイラ効率の低下の問題を改善することができる。
【００１２】
上記において、伝熱管１４に付着した灰等はスートブロワによって底部のピット１３に落して排出ゲート１４から排出させるようにする。したがって、従来に比し、煙管４の清掃作業回数を減らすことができるので、安定したボイラ性能を長時間維持することができる。又、上記伝熱管１５内を通る水を、燃焼ガス９により昇温させてから煙管４群部のドラム内に送られることにより、ボイラ水として有効利用することができる。
【００１３】
なお、上記実施の形態では、ＲＤＦを燃料とする煙管ボイラについて示したが、ＲＤＦに限らず、廃棄物を燃料として用いる煙管ボイラに対して同様に実施できること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【００１４】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明の煙管ボイラによれば、燃焼室前壁の投入口より燃焼室内の底部に備えたストーカー上に廃棄物燃料を投入して燃焼させ、燃焼ガスを、燃焼室天井壁の後端から下向きに設けた隔壁と燃焼室後壁との間に形成されたガス通路を通して燃焼室天井壁上の煙管群へ導くようにしてある煙管ボイラにおいて、上記燃焼室天井壁の後端から下向きに設けた隔壁と燃焼室後壁との間に形成されたガス通路の途中位置に、比較的低温の伝熱管を、ガス通路を遮るように配置して飛散灰捕獲スクリーンとしてなる構成としてあるので、燃焼ガスの飛散灰や塩化物を飛散灰捕獲スクリーンに強制的に付着させて煙管への付着量を大幅に減少させることができ、これにより、煙管の清掃作業回数を減らすことができることに加えて、煙管への灰付着によるボイラ効率の低下を改善でき、安定したボイラ性能を長時間維持することができ、又、飛散灰捕獲スクリーンが、比較的低温の伝熱管を、ガス通路を遮るように配置してなる構成としてあることにより、簡単な構成で灰を伝熱管に付着させ易くすることができる、等の優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の煙管ボイラの実施の一形態を示す概略図である。
【図２】従来の煙管ボイラの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
２ 燃焼室
２ｂ 燃焼室前壁
２ｃ 燃焼室後壁
３ ストーカー
４ 煙管
５ 投入口
６ ＲＤＦ（廃棄物燃料）
１１ ガス通路
１５ 伝熱管（飛散灰捕獲スクリーン）
Claims (1)
- 燃焼室前壁の投入口より燃焼室内の底部に備えたストーカー上に廃棄物燃料を投入して燃焼させ、燃焼ガスを、燃焼室天井壁の後端から下向きに設けた隔壁と燃焼室後壁との間に形成されたガス通路を通して燃焼室天井壁上の煙管群へ導くようにしてある煙管ボイラにおいて、上記燃焼室天井壁の後端から下向きに設けた隔壁と燃焼室後壁との間に形成されたガス通路の途中位置に、比較的低温の伝熱管を、ガス通路を遮るように配置して飛散灰捕獲スクリーンとしてなる構成を有することを特徴とする煙管ボイラ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000376047A JP4445664B2 (ja) | 2000-12-11 | 2000-12-11 | 煙管ボイラ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000376047A JP4445664B2 (ja) | 2000-12-11 | 2000-12-11 | 煙管ボイラ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002181302A JP2002181302A (ja) | 2002-06-26 |
| JP4445664B2 true JP4445664B2 (ja) | 2010-04-07 |
Family
ID=18844964
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000376047A Expired - Lifetime JP4445664B2 (ja) | 2000-12-11 | 2000-12-11 | 煙管ボイラ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4445664B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016017705A (ja) * | 2014-07-09 | 2016-02-01 | 宇部興産機械株式会社 | 煙管ボイラー |
| JP6583004B2 (ja) * | 2016-01-12 | 2019-10-02 | 宇部興産機械株式会社 | 付着物除去装置 |
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2000
- 2000-12-11 JP JP2000376047A patent/JP4445664B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
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| JP2002181302A (ja) | 2002-06-26 |
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