JP3761368B2 - 物品の分配供給装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ミカン、トマト、玉葱、りんご、桃、梨、茄子等の果菜類、ジャガイモ、サツマイモ等の根菜類等の農産物、あるいは、卵等の畜産物等の種々の物品を分配供給するための物品の分配供給装置に関し、詳しくは、複数の軸体が、設定間隔おきに平行又はほぼ平行に並設され、軸芯方向とほぼ直角に回動駆動されるように設けられるとともに、前記各軸体の夫々に、各軸体の軸芯方向に沿って移動自在に複数の載置搬送用支持体が装着されて、前記軸体の回動方向に沿って物品を載置搬送するように構成され、前記軸体の回動経路における物品が供給される物品供給部分においては、前記各軸体に装着される複数の搬送用支持体を、隣接するものが接近する近接状態とし、且つ、前記回動経路における前記物品供給部分に続く分岐作用領域においては、前記各軸体に装着される複数の搬送用支持体を、その隣接するものが徐々に離間する離間状態とするように、前記各搬送用支持体を前記軸芯方向に沿って案内移動させる案内手段が備えられている物品の分配供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記構成の物品の分配供給装置は、例えば、平ベルト式のベルトコンベア等のように物品が平面状に密集状態で載置搬送される前工程の搬送手段により、当該分配供給装置における前記物品供給部分に対して物品が供給された後、前記分岐作用領域において、平面状に密集状態で供給される物品を複数の搬送ラインの夫々にて1個づつの縦列状態になるように分岐させるようにして、各搬送ラインに夫々連なるように設けられる後工程の複数の搬送ラインの夫々に、物品が1個づつ縦列状態で搬送させることができるようにしたものである。
【0003】
そして、上記構成の物品の分配供給装置において、従来では、例えば特公平6−102488号公報に示される構成のものがあった。
つまり、前記各軸体(上記公報ではバー104が対応している)に装着される複数の搬送用支持体(上記公報では搬送素子105が対応している)が、物品を載置搬送する搬送載置面が所謂、中凹み型の受け皿形状に構成され、その搬送載置面が物品載置用の姿勢を維持するように、軸体に対して、軸体の軸芯方向に沿う移動のみ許容する状態で装着される構成となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成の物品の分配供給装置においては、前記物品供給部分において、物品が互いに重なり合うような状態で供給されたような場合であれば、1つの搬送用支持体上に複数の物品が重なりあって載置された状態で搬送が行われることがある。
しかしながら、上記従来構成においては、このように複数の物品が重なり合って載置された状態で搬送が行われる場合には、前記物品供給部分に続く分岐作用領域において、案内手段によって前記離間状態になるように搬送用支持体が軸体の軸芯方向に沿って案内移動されるとしても、その搬送載置面が物品載置用の姿勢を維持するように、軸体に対して、軸体の軸芯方向に沿う移動のみ許容される状態で装着される構成となっていることから、上述したような複数の物品が重なりあって載置された状態がそのまま維持されて搬送が継続され、複数の搬送ラインに沿って一列状態で物品を分岐供給させる分岐供給作用が適切に行えないものとなるおそれがあった。
【0005】
本発明はかかる点に着目してなされたものであり、その目的は、合理的な構成を採用することにより、適切に複数の搬送ラインに物品を分岐供給させることが可能となる物品の分配供給装置を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の特徴構成によれば、上記構成の物品の分配供給装置において、前記搬送用支持体が、前記軸芯方向両端側が大径で、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成されて、前記軸体の軸芯周りで自転可能に前記軸体に装着され、前記案内手段が、前記搬送用支持体の前記軸芯方向端部に接当して前記軸芯方向に沿って案内移動させる搬送ガイド部材にて構成され、前記複数の軸体が前記回動経路に沿って回動するに伴って、少なくとも前記分岐作用領域において、前記搬送用支持体を前記軸体の軸芯周りで自転回動させる自転手段が設けられている。
尚、物品が、軸体の並び方向に沿って並ぶ一対の搬送用支持体同士の間の凹み部分に位置して、それら一対の搬送用支持体同士を跨ぐ状態で載置されるように、搬送用支持体の大きさや軸体の設定間隔を設定しておくとよい。
【0007】
つまり、前記複数の搬送用支持体がその隣接するものが接近する近接状態となっている物品供給部分において、物品が供給される場合、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成された搬送用支持体の複数が、設定間隔おきに並ぶ状態で設けられているので、供給される物品は、設定間隔をあけて並ぶ一対の搬送用支持体同士の間の凹み部分に位置してそれらを跨ぐように載置されるとともに、各搬送用支持体の軸芯方向両端側より下方側に位置する軸芯方向中央側に向けて案内されて、安定した状態で載置されることになる。
しかも、物品が互いに重なり合って供給されたような場合であっても、複数の軸体が回動経路に沿って回動するに伴って、自転手段によって、分岐作用領域において搬送用支持体が軸体の軸芯周りで自転回動することになるので、上記したように設定間隔をあけて並ぶ一対の搬送用支持体を跨ぐように載置された状態で搬送されている物品も、搬送用支持体との間での摺接作用によって回動することになり、物品同士の重なり状態が崩されて、余分な物品は搬送方向前後に位置ずれしたり、あるいは、搬送用支持体による載置搬送箇所から横外方に放出されたりして、物品が1個づつ列状になって搬送用支持体上に載置支持されて搬送される状態となる。
その結果、合理的な構成を採用することにより、適切に複数の搬送ラインに物品を分岐供給させることが可能となる物品の分配供給装置を提供できるに至った。
【0008】
又、請求項1に記載の特徴構成によれば、前記自転手段は、前記複数の軸体が前記回動経路に沿って回動するに伴って、それと一体に移動する前記搬送用支持体の外周面における下側部分に摺接作用するように固定設置される摺接部材にて構成されている。
【0009】
つまり、前記複数の軸体が回動経路に沿って回動すると、それと一体に搬送用支持体が移動するが、そのとき、固定設置される摺接部材が搬送用支持体の外周面における下側部分に摺接作用して搬送用支持体を自転させるのである。
【0010】
このように構成すると、例えば、前記各軸体に、ピニオンギア等の噛合回転体を設けるとともに、それらの軸体が前記回動経路に沿って回動するに伴って、その噛合回転体が順次噛合うラックギア等の固定噛合部材を設け、噛合回転体が固定噛合部材に噛合うことにより、前記各軸体自体を自転させるように構成するものに比べて、前記摺接部材を固定設置するだけの構成で済み、簡単な構造で済ませられる利点があり、しかも、摺接部材は比較的大径である搬送用支持体の外周面に摺接作用するので、それよりも小径の軸体の外周面に摺接作用する構成に比べて、摺接抵抗が小さく摩耗するおそれも少なくなり、それだけ耐久性が向上する利点もある。
【0011】
請求項2に記載の特徴構成によれば、上記構成の物品の分配供給装置において、前記搬送用支持体が、前記軸芯方向両端側が大径で、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成されて、前記軸体の軸芯周りで自転可能に前記軸体に装着され、前記案内手段が、前記搬送用支持体の前記軸芯方向端部に接当して前記軸芯方向に沿って案内移動させる搬送ガイド部材にて構成され、前記複数の軸体が前記回動経路に沿って回動するに伴って、少なくとも前記分岐作用領域において、前記搬送用支持体を前記軸体の軸芯周りで自転回動させる自転手段が設けられ、この自転手段は、前記各搬送用支持体を前記各軸体に対して一体回動すべく取付け、且つ、各軸体にピニオンギアを取付け、このピニオンギアに噛合うラックギアを搬送方向に沿って配置して、前記搬送用支持体を前記軸体の軸芯周りで自転回動させるように構成されている。
【0012】
請求項3に記載の特徴構成によれば、前記物品として農産物を搬送するように構成され、前記搬送用支持体は、少なくともその外周部が弾性体にて構成されている。
従って、物品を載置搬送する搬送用支持体の外周部が弾性体にて構成されているので、農産物のように表面が軟かく傷付き易い物品を搬送用支持体が自転しながら搬送するものであっても、物品を傷付けるおそれが少ない状態で、適切に分岐搬送することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る物品の分配供給装置について、物品として、農産物の一例である蜜柑を搬送しながら選別処理するための選果設備に適用した場合について図面に基づいて説明する。
図1に、搬入されたミカンMを搬送しながら選別処理するための選果設備の概略の構成が示されている。この設備では、搬入部1にて搬入されたミカンMは、広幅の一つの搬送経路にて搬送が開始され、図示はしないが、その搬送中において、例えば、洗浄機やワックス処理機等により表面処理が行われることになる。そして、広幅の搬送経路に沿って搬送されてきたミカンMが、分岐部2において搬送方向に沿って複数の搬送ラインに分岐され、各搬送ラインではミカンMが一列状に並ぶ状態で整列されて載置搬送されることになる。そして、このような一列状態で搬送される各搬送ラインの夫々において、選別処理部3にて例えば糖酸度計による計測やCCDカメラの撮像情報に基づく外観検査等に基づいて等級等の仕分け用ランク判定が行われて、仕分け部4にて仕分け用ランク判定の結果に基づいてミカンMがランク別に仕分けられ、仕分けられたミカンMが箱詰め部5において箱詰めされて出荷される構成となっている。
【0014】
次に、前記分岐部2を構成する分配供給装置2Aについて説明する。
この分配供給装置2Aは、広幅の搬送経路を備える供給コンベア6から供給されるミカンMを、複数の搬送ラインとしての6本の搬送コンベア7夫々に一列状に分岐させて供給するように構成されている。
詳述すると、図2〜図5に示すように、4本の支柱8aを備えた平面視略矩形状の支持フレーム8にて全体が支持される構成となっており、支持フレーム8における左右両側の側部フレーム部8b,8bに断面L字形の支持枠9,9が夫々取付けられている。そして、搬送方向始端側及び終端側夫々において、左右の支持枠9,9に固定された各軸受け部材10,11にて回動支軸12,13が架設支持される状態で設けられ、各回動支軸12,13には、その軸芯方向の両端部及び中央部の3個所に夫々スプロケット14,15,16が備えられて、各回動支軸12,13の対応するスプロケット同士にわたり搬送方向に沿って3個の無端回動チェーン17,18,19が巻回張設されている。
【0015】
各回動支軸12,13の軸芯方向の両端部、即ち、左右横幅方向の両端部に位置する夫々の無端回動チェーン17,19夫々と、左右横幅方向の中央部に位置する無端回動チェーン18とにわたって、設定間隔おきに平行又はほぼ平行に並ぶ状態で複数の軸体20が架設支持されている。つまり、図6、図7に示すように、前記各無端回動チェーン17,18,19におけるチェーンリンク21に一体形成した取付け部21aに、軸体20の端部に固定の連結具22を連結固定することで架設支持する構成としてあり、中央部に位置する無端回動チェーン18はその両側のチェーンリンク21に、夫々、左右両側に位置する軸体20を連結する構成としている。尚、図5における符号40,41は、各無端回動チェーン17,18,19の搬送姿勢を水平に維持するためのチェーンガイドである。
そして、前記各軸体20の夫々には、各軸体20の軸芯方向に沿って移動自在に複数(図に示す例では3個)の載置搬送用支持体23が装着されている。この搬送用支持体23は、軸芯方向両端側が大径で、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成されて、軸体20の軸芯周りで自転可能に軸体20に装着される構成となっている。
この搬送用支持体23は、図6に示すように、多くの部分が弾性体の一例であるゴム材にて構成されており、前記軸体20に外嵌摺接する挿通孔20aの両端部には、上述したような自転並びに摺動を円滑に行うために金属製のブッシュ24が設けられている。
【0016】
支持フレーム8に支持される状態で電動モータ25が取付けられ、この電動モータ25により伝動チェーン26を介して一端側に位置する回動支軸12を回転駆動するように構成され、この電動モータMの回転駆動によって、前記各無端回動チェーン17,18,19が一体的に回動して、前記各軸体20がその並び方向に対応する回動経路に沿って回動駆動されて、前記各搬送用支持体23の上部側に載置支持される状態でミカンMが搬送されるように構成されている。つまり、図5に示すように、前記各無端回動チェーン17,18,19により形成される無端状の回動経路のうち上側に位置して水平方向に沿う回動経路部分において載置搬送用の搬送作用領域が形成されている。
このようにして、複数の軸体20が、設定間隔おきに平行又はほぼ平行に並設され、軸芯方向とほぼ直角に回動駆動されるように設けられるとともに、前記各軸体20の夫々に、各軸体20の軸芯方向に沿って移動自在に複数の載置搬送用支持体23が装着されて、軸体20の回動方向に沿って物品を載置搬送するように構成されている。
【0017】
そして、前記軸体20の回動経路のうち前記搬送作用領域中における物品が供給される物品供給部分においては、各軸体20に装着される複数の搬送用支持体23を、隣接するものが接近する近接状態とし、前記搬送作用領域中における前記物品供給部分に続く分岐作用領域においては、各軸体20に装着される複数の搬送用支持体23を、その隣接するものが徐々に離間する離間状態とするように、各搬送用支持体23を軸芯方向に沿って案内移動させる案内手段が備えられている。
詳述すると、図2〜図4に示すように、支持フレーム8の左右側部フレーム部8b,8bに取付けられた各支持枠9,9にわたって、搬送方向に沿って適宜間隔をあけて3個の中継フレーム材27が架設支持され、これらの中継フレーム材26にて固定支持される状態で、前記分岐作用領域において、ミカンMを載置搬送する各搬送用支持体23の軸芯方向両端部箇所に接当作用して、搬送終端側では、前記各搬送用支持体23の隣接するものが離間する離間状態となるように、平面視で屈曲経路を描くように、各搬送用支持体23を軸芯方向に沿って案内移動させる案内手段としての帯板状の搬送ガイド部材28が取付けられている。
この搬送ガイド部材28は、ミカンMを載置搬送する上側の移動経路に位置する各搬送用支持体23だけでなく、下側の移動経路に位置する各搬送用支持体23に対しても作用する構成となっており、この下側の移動経路では、搬送終端側において前記離間状態となっている前記各搬送用支持体23を前記近接状態に復帰させるように案内する構成となっている。
【0018】
そして、複数の軸体20が前記回動経路に沿って回動するに伴って、少なくとも前記分岐作用領域において、搬送用支持体23を軸体20の軸芯周りで自転回動させる自転手段JSが設けられている。具体的には、この自転手段JSは、複数の軸体20が回動経路に沿って回動するに伴って、それと一体に移動する搬送用支持体23の外周面におけるミカンMの載置作用箇所以外の箇所、具体的には、下側部分に摺接作用するように固定設置される摺接部材29にて構成されている。
この摺接部材29は、図2〜図4に示すように、前記各軸体20の移動通過域のほぼ全域にわたる広幅の板体にて構成され、上側の移動経路に対応する搬送ガイド部材28は、この板状の摺接部材29に一体的に固定する状態で設けられている。この板状の摺接部材29は、搬送に伴って発生する塵埃等が下方に落下することを受け止める機能も発揮する構成となっている。
【0019】
次に、このような構成の分配供給装置2Aの分配供給動作について説明する。広幅の搬送経路を備える前記供給コンベア6から、案内シュート30を介して、搬送作用経路の搬送始端部にミカンMが搬送供給されてくる。このとき、ミカンMはバラバラの状態で連続して搬送されることになるが、ミカンMは、隣接するものが接近する近接状態となっている前記各搬送用支持体23に載置される状態で搬送方向下手側に向けて順次搬送されていくことになる。
【0020】
このとき、搬送方向に沿ってほぼ連続的に並ぶ状態で位置する各搬送用支持体23が、軸芯方向両端側が大径で、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成されていることから、ミカンMは各搬送用支持体23の小径の中央側に転がりこみ1個づつ安定した状態になり易い。そして、例えば、図9(イ)に示すように、誤って複数のミカンMが重なり合って載置されることがあっても、図11にも示すように、無端回動チェーン17,18,19の回動にて各軸体20が回動移動するに伴って、各搬送用支持体23が摺接部材29に摺接しながら自転することから、重なり合って載置している複数のミカンMの重なり状態が崩されて、図9(ロ)、(ハ)に示すように、各搬送用支持体23の小径の中央側に1個づつ安定した状態で載置されることになる。しかも、前記搬送ガイド部材28による接当作用によって、前記離間状態となるように各搬送用支持体23が軸芯方向に沿って案内移動させることから、例えば、図9(ロ)に示すように、横幅方向に隣接する各搬送用支持体23にわたって跨るようにミカンMが載置することがあっても、このようなミカンMは上記案内移動に伴って、図9(ロ)、(ハ)に示すように、離間していく各搬送用支持体23の間に落下して複数個が重なり合う状態が適切に解除されることになり、各搬送用支持体23の小径の中央側に1個づつ安定した状態で載置搬送される状態となる。
【0021】
尚、上記したように重なり状態が崩されて、各搬送用支持体23の横外側方に放出されるミカンMは、前記軸体20上に載置されるので、このようなミカンMは、近くにいる作業者が適宜、手作業にて取り除いて搬送上手側に戻すようにしている。
又、この分配供給装置2Aの搬送速度は、搬送上手側に位置する前記供給コンベア6による搬送速度よりも大に設定されており、搬送下手側に位置する搬送コンベア7による搬送速度よりも小になるように設定されている。従って、分配供給装置2Aの搬送速度は、供給コンベア6による搬送速度よりも大であるから、分配供給装置2Aの搬送始端部でミカンが滞留するおそれが少なく、しかも、搬送コンベア7の搬送速度は、分配供給装置2Aによる搬送速度よりも大であるから、搬送コンベア7の搬送始端部でミカンが滞留するおそれが少なく、極力円滑に搬送させることができる。
【0022】
そして、上述したように各搬送用支持体23の小径の中央側に1個づつ安定した状態で搬送終端側まで載置搬送されてきたミカンMは、バケット式コンベアに構成された複数の搬送コンベア7の夫々にて1個づつ一列状態に載置される状態で後工程に向けて搬送されて行くことになる。
つまり、搬送コンベア7による各搬送ラインの夫々では、選別処理部3において、一列状態で載置搬送されるミカンMを1個づつ、糖酸度計による計測やCCDカメラの撮像情報に基づく外観検査を行い、その結果に基づいて等級等の仕分け用ランク判定が行われる。そして、仕分け部4にて仕分け用ランク判定の結果に基づいてミカンMがランク別に仕分けられて、仕分けられたランク別に箱詰め部5によって箱詰めして出荷されることになる。
【0023】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0024】
(1)上記実施形態では、前記分配供給装置において、分配用の6個の搬送経路のうち、前記各軸体20を左右の3列づつの搬送経路に分けて、左右2分割式の分配用搬送経路を構成する場合を例示したが、このような構成に限らず、6列の搬送経路を構成する6個の搬送用支持体を1本の軸体にて支持する構成としてもよい。又、分配用の搬送経路としては、6個に限らず、それ以外の個数でもよく、要するに複数の搬送ラインに分岐供給する構成であればよい。
【0025】
(2)上記実施形態では、自転手段JSを構成する摺接部材29が、広幅の板体にて構成され、塵埃等を受け止めることができる構成としたが、このような構成に限らず、例えば、図12に示すように、前記各搬送用支持体23の移動経路における下側部分にのみ存在する板材で構成してもよく、又、図13に示すように、前記各搬送用支持体23における大径の軸芯方向両端側箇所の外周部にのみ対応する摺接部材29で構成してもよい。又、前記各搬送用支持体23における軸芯方向両端側の外周部に限らず、中央側個所の外周部に摺接作用するものでもよい。
【0026】
(3)上記実施形態では、自転手段JSとして、前記各搬送用支持体23における外周部に摺接作用する摺接部材29にて構成したが、このような構成に限らず、例えば、図14、図15に示すように、前記各搬送用支持体23を前記軸体20に対して一体回動すべく固定状態で取付けるとともに、前記各軸体20にピニオンギア31を取付け、このピニオンギア31に噛合うラックギア30を搬送方向に沿って配置して、軸体20と一体的に自転させながら移動させる構成としてもよい。尚、この場合、各軸体20の外周部に軸芯方向に沿って突条33を形成するとともに、各搬送用支持体23にはこの突条33に係合する係合溝34を形成して、前記各搬送用支持体23が、各軸体20に対して、軸芯周りで一体回動しながら、軸芯方向に沿って移動自在に支持する構成としている。
【0027】
(4)上記実施形態では、前記各搬送用支持体23がブッシュを除く全体部分が弾性体としてのゴム材にて構成されるものを例示したが、物品(ミカンM)を載置支持する外周部だけを弾性体にて構成してもよい。弾性体としては、ゴム材に限らず、スポンジ等の他の弾性体でもよい。
【0028】
(5)上記実施形態では、搬送対象となる農産物としてミカンMを例示したが、本発明は、ミカンMに限らず、トマト、玉葱、りんご、桃、梨、茄子等のミカンM以外の果菜類にも適用でき、又、このような果菜類に限らず、ジャガイモ、サツマイモ等の根菜類にも適用できる。あるいは、このような果菜類や根菜類に限らず、卵等の畜産物等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】選果設備の概略構成を示すブロック図
【図2】分配供給装置の平面図
【図3】搬送始端側における分配供給装置の縦断正面図
【図4】搬送終端側における分配供給装置の縦断正面図
【図5】分配供給装置の側面図
【図6】分配供給装置の一部切欠縦断正面図
【図7】分配供給装置の一部切欠縦断正面図
【図8】軸体支持部の構成を示す一部側面図
【図9】重なり状態を示す搬送作用説明図
【図10】重なり解除状態を示す搬送作用説明図
【図11】重なり解除状態を示す搬送作用説明図
【図12】別実施形態の自転手段を示す一部切欠縦断正面図
【図13】別実施形態の自転手段を示す一部切欠縦断正面図
【図14】別実施形態の自転手段を示す一部切欠縦断正面図
【図15】別実施形態の自転手段を示す説明図
【符号の説明】
20 軸体
23 搬送用支持体
28 案内手段
29 摺接部材
M 物品
JS 自転手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ミカン、トマト、玉葱、りんご、桃、梨、茄子等の果菜類、ジャガイモ、サツマイモ等の根菜類等の農産物、あるいは、卵等の畜産物等の種々の物品を分配供給するための物品の分配供給装置に関し、詳しくは、複数の軸体が、設定間隔おきに平行又はほぼ平行に並設され、軸芯方向とほぼ直角に回動駆動されるように設けられるとともに、前記各軸体の夫々に、各軸体の軸芯方向に沿って移動自在に複数の載置搬送用支持体が装着されて、前記軸体の回動方向に沿って物品を載置搬送するように構成され、前記軸体の回動経路における物品が供給される物品供給部分においては、前記各軸体に装着される複数の搬送用支持体を、隣接するものが接近する近接状態とし、且つ、前記回動経路における前記物品供給部分に続く分岐作用領域においては、前記各軸体に装着される複数の搬送用支持体を、その隣接するものが徐々に離間する離間状態とするように、前記各搬送用支持体を前記軸芯方向に沿って案内移動させる案内手段が備えられている物品の分配供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記構成の物品の分配供給装置は、例えば、平ベルト式のベルトコンベア等のように物品が平面状に密集状態で載置搬送される前工程の搬送手段により、当該分配供給装置における前記物品供給部分に対して物品が供給された後、前記分岐作用領域において、平面状に密集状態で供給される物品を複数の搬送ラインの夫々にて1個づつの縦列状態になるように分岐させるようにして、各搬送ラインに夫々連なるように設けられる後工程の複数の搬送ラインの夫々に、物品が1個づつ縦列状態で搬送させることができるようにしたものである。
【0003】
そして、上記構成の物品の分配供給装置において、従来では、例えば特公平6−102488号公報に示される構成のものがあった。
つまり、前記各軸体(上記公報ではバー104が対応している)に装着される複数の搬送用支持体(上記公報では搬送素子105が対応している)が、物品を載置搬送する搬送載置面が所謂、中凹み型の受け皿形状に構成され、その搬送載置面が物品載置用の姿勢を維持するように、軸体に対して、軸体の軸芯方向に沿う移動のみ許容する状態で装着される構成となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成の物品の分配供給装置においては、前記物品供給部分において、物品が互いに重なり合うような状態で供給されたような場合であれば、1つの搬送用支持体上に複数の物品が重なりあって載置された状態で搬送が行われることがある。
しかしながら、上記従来構成においては、このように複数の物品が重なり合って載置された状態で搬送が行われる場合には、前記物品供給部分に続く分岐作用領域において、案内手段によって前記離間状態になるように搬送用支持体が軸体の軸芯方向に沿って案内移動されるとしても、その搬送載置面が物品載置用の姿勢を維持するように、軸体に対して、軸体の軸芯方向に沿う移動のみ許容される状態で装着される構成となっていることから、上述したような複数の物品が重なりあって載置された状態がそのまま維持されて搬送が継続され、複数の搬送ラインに沿って一列状態で物品を分岐供給させる分岐供給作用が適切に行えないものとなるおそれがあった。
【0005】
本発明はかかる点に着目してなされたものであり、その目的は、合理的な構成を採用することにより、適切に複数の搬送ラインに物品を分岐供給させることが可能となる物品の分配供給装置を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の特徴構成によれば、上記構成の物品の分配供給装置において、前記搬送用支持体が、前記軸芯方向両端側が大径で、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成されて、前記軸体の軸芯周りで自転可能に前記軸体に装着され、前記案内手段が、前記搬送用支持体の前記軸芯方向端部に接当して前記軸芯方向に沿って案内移動させる搬送ガイド部材にて構成され、前記複数の軸体が前記回動経路に沿って回動するに伴って、少なくとも前記分岐作用領域において、前記搬送用支持体を前記軸体の軸芯周りで自転回動させる自転手段が設けられている。
尚、物品が、軸体の並び方向に沿って並ぶ一対の搬送用支持体同士の間の凹み部分に位置して、それら一対の搬送用支持体同士を跨ぐ状態で載置されるように、搬送用支持体の大きさや軸体の設定間隔を設定しておくとよい。
【0007】
つまり、前記複数の搬送用支持体がその隣接するものが接近する近接状態となっている物品供給部分において、物品が供給される場合、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成された搬送用支持体の複数が、設定間隔おきに並ぶ状態で設けられているので、供給される物品は、設定間隔をあけて並ぶ一対の搬送用支持体同士の間の凹み部分に位置してそれらを跨ぐように載置されるとともに、各搬送用支持体の軸芯方向両端側より下方側に位置する軸芯方向中央側に向けて案内されて、安定した状態で載置されることになる。
しかも、物品が互いに重なり合って供給されたような場合であっても、複数の軸体が回動経路に沿って回動するに伴って、自転手段によって、分岐作用領域において搬送用支持体が軸体の軸芯周りで自転回動することになるので、上記したように設定間隔をあけて並ぶ一対の搬送用支持体を跨ぐように載置された状態で搬送されている物品も、搬送用支持体との間での摺接作用によって回動することになり、物品同士の重なり状態が崩されて、余分な物品は搬送方向前後に位置ずれしたり、あるいは、搬送用支持体による載置搬送箇所から横外方に放出されたりして、物品が1個づつ列状になって搬送用支持体上に載置支持されて搬送される状態となる。
その結果、合理的な構成を採用することにより、適切に複数の搬送ラインに物品を分岐供給させることが可能となる物品の分配供給装置を提供できるに至った。
【0008】
又、請求項1に記載の特徴構成によれば、前記自転手段は、前記複数の軸体が前記回動経路に沿って回動するに伴って、それと一体に移動する前記搬送用支持体の外周面における下側部分に摺接作用するように固定設置される摺接部材にて構成されている。
【0009】
つまり、前記複数の軸体が回動経路に沿って回動すると、それと一体に搬送用支持体が移動するが、そのとき、固定設置される摺接部材が搬送用支持体の外周面における下側部分に摺接作用して搬送用支持体を自転させるのである。
【0010】
このように構成すると、例えば、前記各軸体に、ピニオンギア等の噛合回転体を設けるとともに、それらの軸体が前記回動経路に沿って回動するに伴って、その噛合回転体が順次噛合うラックギア等の固定噛合部材を設け、噛合回転体が固定噛合部材に噛合うことにより、前記各軸体自体を自転させるように構成するものに比べて、前記摺接部材を固定設置するだけの構成で済み、簡単な構造で済ませられる利点があり、しかも、摺接部材は比較的大径である搬送用支持体の外周面に摺接作用するので、それよりも小径の軸体の外周面に摺接作用する構成に比べて、摺接抵抗が小さく摩耗するおそれも少なくなり、それだけ耐久性が向上する利点もある。
【0011】
請求項2に記載の特徴構成によれば、上記構成の物品の分配供給装置において、前記搬送用支持体が、前記軸芯方向両端側が大径で、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成されて、前記軸体の軸芯周りで自転可能に前記軸体に装着され、前記案内手段が、前記搬送用支持体の前記軸芯方向端部に接当して前記軸芯方向に沿って案内移動させる搬送ガイド部材にて構成され、前記複数の軸体が前記回動経路に沿って回動するに伴って、少なくとも前記分岐作用領域において、前記搬送用支持体を前記軸体の軸芯周りで自転回動させる自転手段が設けられ、この自転手段は、前記各搬送用支持体を前記各軸体に対して一体回動すべく取付け、且つ、各軸体にピニオンギアを取付け、このピニオンギアに噛合うラックギアを搬送方向に沿って配置して、前記搬送用支持体を前記軸体の軸芯周りで自転回動させるように構成されている。
【0012】
請求項3に記載の特徴構成によれば、前記物品として農産物を搬送するように構成され、前記搬送用支持体は、少なくともその外周部が弾性体にて構成されている。
従って、物品を載置搬送する搬送用支持体の外周部が弾性体にて構成されているので、農産物のように表面が軟かく傷付き易い物品を搬送用支持体が自転しながら搬送するものであっても、物品を傷付けるおそれが少ない状態で、適切に分岐搬送することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る物品の分配供給装置について、物品として、農産物の一例である蜜柑を搬送しながら選別処理するための選果設備に適用した場合について図面に基づいて説明する。
図1に、搬入されたミカンMを搬送しながら選別処理するための選果設備の概略の構成が示されている。この設備では、搬入部1にて搬入されたミカンMは、広幅の一つの搬送経路にて搬送が開始され、図示はしないが、その搬送中において、例えば、洗浄機やワックス処理機等により表面処理が行われることになる。そして、広幅の搬送経路に沿って搬送されてきたミカンMが、分岐部2において搬送方向に沿って複数の搬送ラインに分岐され、各搬送ラインではミカンMが一列状に並ぶ状態で整列されて載置搬送されることになる。そして、このような一列状態で搬送される各搬送ラインの夫々において、選別処理部3にて例えば糖酸度計による計測やCCDカメラの撮像情報に基づく外観検査等に基づいて等級等の仕分け用ランク判定が行われて、仕分け部4にて仕分け用ランク判定の結果に基づいてミカンMがランク別に仕分けられ、仕分けられたミカンMが箱詰め部5において箱詰めされて出荷される構成となっている。
【0014】
次に、前記分岐部2を構成する分配供給装置2Aについて説明する。
この分配供給装置2Aは、広幅の搬送経路を備える供給コンベア6から供給されるミカンMを、複数の搬送ラインとしての6本の搬送コンベア7夫々に一列状に分岐させて供給するように構成されている。
詳述すると、図2〜図5に示すように、4本の支柱8aを備えた平面視略矩形状の支持フレーム8にて全体が支持される構成となっており、支持フレーム8における左右両側の側部フレーム部8b,8bに断面L字形の支持枠9,9が夫々取付けられている。そして、搬送方向始端側及び終端側夫々において、左右の支持枠9,9に固定された各軸受け部材10,11にて回動支軸12,13が架設支持される状態で設けられ、各回動支軸12,13には、その軸芯方向の両端部及び中央部の3個所に夫々スプロケット14,15,16が備えられて、各回動支軸12,13の対応するスプロケット同士にわたり搬送方向に沿って3個の無端回動チェーン17,18,19が巻回張設されている。
【0015】
各回動支軸12,13の軸芯方向の両端部、即ち、左右横幅方向の両端部に位置する夫々の無端回動チェーン17,19夫々と、左右横幅方向の中央部に位置する無端回動チェーン18とにわたって、設定間隔おきに平行又はほぼ平行に並ぶ状態で複数の軸体20が架設支持されている。つまり、図6、図7に示すように、前記各無端回動チェーン17,18,19におけるチェーンリンク21に一体形成した取付け部21aに、軸体20の端部に固定の連結具22を連結固定することで架設支持する構成としてあり、中央部に位置する無端回動チェーン18はその両側のチェーンリンク21に、夫々、左右両側に位置する軸体20を連結する構成としている。尚、図5における符号40,41は、各無端回動チェーン17,18,19の搬送姿勢を水平に維持するためのチェーンガイドである。
そして、前記各軸体20の夫々には、各軸体20の軸芯方向に沿って移動自在に複数(図に示す例では3個)の載置搬送用支持体23が装着されている。この搬送用支持体23は、軸芯方向両端側が大径で、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成されて、軸体20の軸芯周りで自転可能に軸体20に装着される構成となっている。
この搬送用支持体23は、図6に示すように、多くの部分が弾性体の一例であるゴム材にて構成されており、前記軸体20に外嵌摺接する挿通孔20aの両端部には、上述したような自転並びに摺動を円滑に行うために金属製のブッシュ24が設けられている。
【0016】
支持フレーム8に支持される状態で電動モータ25が取付けられ、この電動モータ25により伝動チェーン26を介して一端側に位置する回動支軸12を回転駆動するように構成され、この電動モータMの回転駆動によって、前記各無端回動チェーン17,18,19が一体的に回動して、前記各軸体20がその並び方向に対応する回動経路に沿って回動駆動されて、前記各搬送用支持体23の上部側に載置支持される状態でミカンMが搬送されるように構成されている。つまり、図5に示すように、前記各無端回動チェーン17,18,19により形成される無端状の回動経路のうち上側に位置して水平方向に沿う回動経路部分において載置搬送用の搬送作用領域が形成されている。
このようにして、複数の軸体20が、設定間隔おきに平行又はほぼ平行に並設され、軸芯方向とほぼ直角に回動駆動されるように設けられるとともに、前記各軸体20の夫々に、各軸体20の軸芯方向に沿って移動自在に複数の載置搬送用支持体23が装着されて、軸体20の回動方向に沿って物品を載置搬送するように構成されている。
【0017】
そして、前記軸体20の回動経路のうち前記搬送作用領域中における物品が供給される物品供給部分においては、各軸体20に装着される複数の搬送用支持体23を、隣接するものが接近する近接状態とし、前記搬送作用領域中における前記物品供給部分に続く分岐作用領域においては、各軸体20に装着される複数の搬送用支持体23を、その隣接するものが徐々に離間する離間状態とするように、各搬送用支持体23を軸芯方向に沿って案内移動させる案内手段が備えられている。
詳述すると、図2〜図4に示すように、支持フレーム8の左右側部フレーム部8b,8bに取付けられた各支持枠9,9にわたって、搬送方向に沿って適宜間隔をあけて3個の中継フレーム材27が架設支持され、これらの中継フレーム材26にて固定支持される状態で、前記分岐作用領域において、ミカンMを載置搬送する各搬送用支持体23の軸芯方向両端部箇所に接当作用して、搬送終端側では、前記各搬送用支持体23の隣接するものが離間する離間状態となるように、平面視で屈曲経路を描くように、各搬送用支持体23を軸芯方向に沿って案内移動させる案内手段としての帯板状の搬送ガイド部材28が取付けられている。
この搬送ガイド部材28は、ミカンMを載置搬送する上側の移動経路に位置する各搬送用支持体23だけでなく、下側の移動経路に位置する各搬送用支持体23に対しても作用する構成となっており、この下側の移動経路では、搬送終端側において前記離間状態となっている前記各搬送用支持体23を前記近接状態に復帰させるように案内する構成となっている。
【0018】
そして、複数の軸体20が前記回動経路に沿って回動するに伴って、少なくとも前記分岐作用領域において、搬送用支持体23を軸体20の軸芯周りで自転回動させる自転手段JSが設けられている。具体的には、この自転手段JSは、複数の軸体20が回動経路に沿って回動するに伴って、それと一体に移動する搬送用支持体23の外周面におけるミカンMの載置作用箇所以外の箇所、具体的には、下側部分に摺接作用するように固定設置される摺接部材29にて構成されている。
この摺接部材29は、図2〜図4に示すように、前記各軸体20の移動通過域のほぼ全域にわたる広幅の板体にて構成され、上側の移動経路に対応する搬送ガイド部材28は、この板状の摺接部材29に一体的に固定する状態で設けられている。この板状の摺接部材29は、搬送に伴って発生する塵埃等が下方に落下することを受け止める機能も発揮する構成となっている。
【0019】
次に、このような構成の分配供給装置2Aの分配供給動作について説明する。広幅の搬送経路を備える前記供給コンベア6から、案内シュート30を介して、搬送作用経路の搬送始端部にミカンMが搬送供給されてくる。このとき、ミカンMはバラバラの状態で連続して搬送されることになるが、ミカンMは、隣接するものが接近する近接状態となっている前記各搬送用支持体23に載置される状態で搬送方向下手側に向けて順次搬送されていくことになる。
【0020】
このとき、搬送方向に沿ってほぼ連続的に並ぶ状態で位置する各搬送用支持体23が、軸芯方向両端側が大径で、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成されていることから、ミカンMは各搬送用支持体23の小径の中央側に転がりこみ1個づつ安定した状態になり易い。そして、例えば、図9(イ)に示すように、誤って複数のミカンMが重なり合って載置されることがあっても、図11にも示すように、無端回動チェーン17,18,19の回動にて各軸体20が回動移動するに伴って、各搬送用支持体23が摺接部材29に摺接しながら自転することから、重なり合って載置している複数のミカンMの重なり状態が崩されて、図9(ロ)、(ハ)に示すように、各搬送用支持体23の小径の中央側に1個づつ安定した状態で載置されることになる。しかも、前記搬送ガイド部材28による接当作用によって、前記離間状態となるように各搬送用支持体23が軸芯方向に沿って案内移動させることから、例えば、図9(ロ)に示すように、横幅方向に隣接する各搬送用支持体23にわたって跨るようにミカンMが載置することがあっても、このようなミカンMは上記案内移動に伴って、図9(ロ)、(ハ)に示すように、離間していく各搬送用支持体23の間に落下して複数個が重なり合う状態が適切に解除されることになり、各搬送用支持体23の小径の中央側に1個づつ安定した状態で載置搬送される状態となる。
【0021】
尚、上記したように重なり状態が崩されて、各搬送用支持体23の横外側方に放出されるミカンMは、前記軸体20上に載置されるので、このようなミカンMは、近くにいる作業者が適宜、手作業にて取り除いて搬送上手側に戻すようにしている。
又、この分配供給装置2Aの搬送速度は、搬送上手側に位置する前記供給コンベア6による搬送速度よりも大に設定されており、搬送下手側に位置する搬送コンベア7による搬送速度よりも小になるように設定されている。従って、分配供給装置2Aの搬送速度は、供給コンベア6による搬送速度よりも大であるから、分配供給装置2Aの搬送始端部でミカンが滞留するおそれが少なく、しかも、搬送コンベア7の搬送速度は、分配供給装置2Aによる搬送速度よりも大であるから、搬送コンベア7の搬送始端部でミカンが滞留するおそれが少なく、極力円滑に搬送させることができる。
【0022】
そして、上述したように各搬送用支持体23の小径の中央側に1個づつ安定した状態で搬送終端側まで載置搬送されてきたミカンMは、バケット式コンベアに構成された複数の搬送コンベア7の夫々にて1個づつ一列状態に載置される状態で後工程に向けて搬送されて行くことになる。
つまり、搬送コンベア7による各搬送ラインの夫々では、選別処理部3において、一列状態で載置搬送されるミカンMを1個づつ、糖酸度計による計測やCCDカメラの撮像情報に基づく外観検査を行い、その結果に基づいて等級等の仕分け用ランク判定が行われる。そして、仕分け部4にて仕分け用ランク判定の結果に基づいてミカンMがランク別に仕分けられて、仕分けられたランク別に箱詰め部5によって箱詰めして出荷されることになる。
【0023】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0024】
(1)上記実施形態では、前記分配供給装置において、分配用の6個の搬送経路のうち、前記各軸体20を左右の3列づつの搬送経路に分けて、左右2分割式の分配用搬送経路を構成する場合を例示したが、このような構成に限らず、6列の搬送経路を構成する6個の搬送用支持体を1本の軸体にて支持する構成としてもよい。又、分配用の搬送経路としては、6個に限らず、それ以外の個数でもよく、要するに複数の搬送ラインに分岐供給する構成であればよい。
【0025】
(2)上記実施形態では、自転手段JSを構成する摺接部材29が、広幅の板体にて構成され、塵埃等を受け止めることができる構成としたが、このような構成に限らず、例えば、図12に示すように、前記各搬送用支持体23の移動経路における下側部分にのみ存在する板材で構成してもよく、又、図13に示すように、前記各搬送用支持体23における大径の軸芯方向両端側箇所の外周部にのみ対応する摺接部材29で構成してもよい。又、前記各搬送用支持体23における軸芯方向両端側の外周部に限らず、中央側個所の外周部に摺接作用するものでもよい。
【0026】
(3)上記実施形態では、自転手段JSとして、前記各搬送用支持体23における外周部に摺接作用する摺接部材29にて構成したが、このような構成に限らず、例えば、図14、図15に示すように、前記各搬送用支持体23を前記軸体20に対して一体回動すべく固定状態で取付けるとともに、前記各軸体20にピニオンギア31を取付け、このピニオンギア31に噛合うラックギア30を搬送方向に沿って配置して、軸体20と一体的に自転させながら移動させる構成としてもよい。尚、この場合、各軸体20の外周部に軸芯方向に沿って突条33を形成するとともに、各搬送用支持体23にはこの突条33に係合する係合溝34を形成して、前記各搬送用支持体23が、各軸体20に対して、軸芯周りで一体回動しながら、軸芯方向に沿って移動自在に支持する構成としている。
【0027】
(4)上記実施形態では、前記各搬送用支持体23がブッシュを除く全体部分が弾性体としてのゴム材にて構成されるものを例示したが、物品(ミカンM)を載置支持する外周部だけを弾性体にて構成してもよい。弾性体としては、ゴム材に限らず、スポンジ等の他の弾性体でもよい。
【0028】
(5)上記実施形態では、搬送対象となる農産物としてミカンMを例示したが、本発明は、ミカンMに限らず、トマト、玉葱、りんご、桃、梨、茄子等のミカンM以外の果菜類にも適用でき、又、このような果菜類に限らず、ジャガイモ、サツマイモ等の根菜類にも適用できる。あるいは、このような果菜類や根菜類に限らず、卵等の畜産物等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】選果設備の概略構成を示すブロック図
【図2】分配供給装置の平面図
【図3】搬送始端側における分配供給装置の縦断正面図
【図4】搬送終端側における分配供給装置の縦断正面図
【図5】分配供給装置の側面図
【図6】分配供給装置の一部切欠縦断正面図
【図7】分配供給装置の一部切欠縦断正面図
【図8】軸体支持部の構成を示す一部側面図
【図9】重なり状態を示す搬送作用説明図
【図10】重なり解除状態を示す搬送作用説明図
【図11】重なり解除状態を示す搬送作用説明図
【図12】別実施形態の自転手段を示す一部切欠縦断正面図
【図13】別実施形態の自転手段を示す一部切欠縦断正面図
【図14】別実施形態の自転手段を示す一部切欠縦断正面図
【図15】別実施形態の自転手段を示す説明図
【符号の説明】
20 軸体
23 搬送用支持体
28 案内手段
29 摺接部材
M 物品
JS 自転手段
Claims (3)
- 複数の軸体が、設定間隔おきに平行又はほぼ平行に並設され、軸芯方向とほぼ直角に回動駆動されるように設けられるとともに、前記各軸体の夫々に、各軸体の軸芯方向に沿って移動自在に複数の載置搬送用支持体が装着されて、前記軸体の回動方向に沿って物品を載置搬送するように構成され、
前記軸体の回動経路における物品が供給される物品供給部分においては、前記各軸体に装着される複数の搬送用支持体を、隣接するものが接近する近接状態とし、且つ、前記回動経路における前記物品供給部分に続く分岐作用領域においては、前記各軸体に装着される複数の搬送用支持体を、その隣接するものが徐々に離間する離間状態とするように、前記各搬送用支持体を前記軸芯方向に沿って案内移動させる案内手段が備えられている物品の分配供給装置であって、
前記搬送用支持体が、前記軸芯方向両端側が大径で、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成されて、前記軸体の軸芯周りで自転可能に前記軸体に装着され、
前記案内手段が、前記搬送用支持体の前記軸芯方向端部に接当して前記軸芯方向に沿って案内移動させる搬送ガイド部材にて構成され、
前記複数の軸体が前記回動経路に沿って回動するに伴って、少なくとも前記分岐作用領域において、前記搬送用支持体を前記軸体の軸芯周りで自転回動させる自転手段が設けられ、
この自転手段は、前記複数の軸体が前記回動経路に沿って回動するに伴って、それと一体に移動する前記搬送用支持体の外周面における下側部分に摺接作用するように固定設置される摺接部材にて構成されている物品の分配供給装置。 - 複数の軸体が、設定間隔おきに平行又はほぼ平行に並設され、軸芯方向とほぼ直角に回動駆動されるように設けられるとともに、前記各軸体の夫々に、各軸体の軸芯方向に沿って移動自在に複数の載置搬送用支持体が装着されて、前記軸体の回動方向に沿って物品を載置搬送するように構成され、
前記軸体の回動経路における物品が供給される物品供給部分においては、前記各軸体に装着される複数の搬送用支持体を、隣接するものが接近する近接状態とし、且つ、前記回動経路における前記物品供給部分に続く分岐作用領域においては、前記各軸体に装着される複数の搬送用支持体を、その隣接するものが徐々に離間する離間状態とするように、前記各搬送用支持体を前記軸芯方向に沿って案内移動させる案内手段が備えられている物品の分配供給装置であって、
前記搬送用支持体が、前記軸芯方向両端側が大径で、軸芯方向中央側に向けて漸次小径となる中細りのローラ状に形成されて、前記軸体の軸芯周りで自転可能に前記軸体に装着され、
前記案内手段が、前記搬送用支持体の前記軸芯方向端部に接当して前記軸芯方向に沿って案内移動させる搬送ガイド部材にて構成され、
前記複数の軸体が前記回動経路に沿って回動するに伴って、少なくとも前記分岐作用領域において、前記搬送用支持体を前記軸体の軸芯周りで自転回動させる自転手段が設けられ、
この自転手段は、
前記各搬送用支持体を前記各軸体に対して一体回動すべく取付け、且つ、各軸体にピニオンギアを取付け、このピニオンギアに噛合うラックギアを搬送方向に沿って配置して、前記搬送用支持体を前記軸体の軸芯周りで自転回動させるように構成されている物品の分配供給装置。 - 前記物品として農産物を搬送するように構成され、
前記搬送用支持体は、少なくともその外周部が弾性体にて構成されている請求項1又は2記載の物品の分配供給装置。
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