JPH0638012Y2

JPH0638012Y2 - 果菜等の搬送装置

Info

Publication number: JPH0638012Y2
Application number: JP1986033077U
Authority: JP
Inventors: 孝道下村; 徹石井
Original assignee: Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Current assignee: Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Priority date: 1986-03-06
Filing date: 1986-03-06
Publication date: 1994-10-05
Anticipated expiration: 2001-03-06
Also published as: JPS62144825U

Description

【考案の詳細な説明】（イ）産業上の分野この考案は、例えば、桃、柿、リンゴ、メロン等の果
実、およびじゃがいも、たまねぎ等の野菜、さらにその
他の動きやすい搬送物を含めた果菜等を搬送する搬送装
置に関する。さらに詳しくは、果菜物の等級を判別する
ために、該果菜物を１個ずつ計量するとき、計量器にこ
の動きやすい果菜物を静止状態で供給することが容易に
できるような果菜等の搬送装置に関する。

（ロ）従来技術上述の果菜物の等級を、例えば、その重量で判別する場
合、個々の果菜物を搬送しながら計量するには、果菜物
は所定の間隔、すなわち、１個の果菜物を計量するに必
要な間隔を隔てて搬送しなければならない。

この搬送手段を搬送ベルトで構成すると、搬送中に生じ
る振動によって、果菜物の間隔が乱れ、計量器に対して
一度に複数個の果菜物が供給されることがあり、そのた
め果菜物の間隔は、上述の振動によって生じる間隔の乱
れを考慮し、間隔を広くして搬送する必要があり、この
ように間隔の乱れを考慮すると、搬送速度を上げること
もできず、その結果、計量速度が遅いという問題点を有
していた。

さらに、上述の問題点を解決する手段として、搬送ベル
トの搬送面上方に仕切り枠を備えた枠形搬送帯を並設
し、この仕切り枠で果菜物を個々に仕切って搬送する搬
送手段を開発したが、この構成の場合、計量ピッチを向
上させることができたものの、その限界において、すな
わち、仕切り枠の中で果菜物が搬送中に移動するので、
仕切り枠のピッチが狭いと、仕切り枠から出されて計量
器に移るとき、前後の果菜物の間隔が狭くなる場合が生
じ、計量器に２個が重なって供給され、計量が不可とな
る問題が生じた。

また、果菜物が仕切り枠から出るとき、仕切り枠でも蹴
られることもあり、この場合、計量器上で動くので、計
量ミスが生じ、さらに、この計量器に代え、形状センサ
で果菜物の外形を見るときは計測が不可となり、その結
果、計量器あるいは形状センサの判別ピッチまで、果菜
物の搬送速度を上げることができない問題点を有する。

（ハ）考案の目的この考案は、二つの連続したコンベア上を搬送する果菜
等を押えシートで被覆して搬送することで、搬送物がコ
ンベア上で動くことを防止し、与えられた間隔を確実に
保持して次段に静止状態で供給できる果菜等の搬送装置
の提供を目的とする。

（ニ）考案の構成この考案は、果菜等を搬送する第１コンベアと、上記第
１コンベアに続いて設けられた第２コンベアと、上記第
１コンベアに所定間隔を隔てて複数設けられ、果菜等の
搬送間隔を等間隔に設定する仕切部材と、上記第１コン
ベアの前後の仕切部材間に１個ずつ果菜を供給する供給
手段と、上記第１コンベアと第２コンベアの上部で各搬
送面相互間にわたって設けられ、上記各コンベアと対接
する全域で弛ませて両端をプーリーで支持され、且つ各
コンベアと等速で移動する押えシートを設け、上記第２
コンベアに連続して果菜の計量手段を設けた果菜等の搬
送装置であることを特徴とする。

（ホ）考案の効果この考案によれば、供給手段により第１コンベアの各仕
切部材間に確実に１個ずつ果菜を供給できる。そして前
段の第１コンベアで果菜等での搬送間隔が前後に所定の
等間隔に設定され、この等間隔を保持した果菜等が押え
シートで包み込む如く押えられる。

従って、該果菜等がコンベア上で搬送中に振動で動くこ
とがなく完全に静止され、果菜等に与えられた前後の所
定の間隔を良好に維持して次段の第２コンベアに搬送す
ることができる。

しかも、第１コンベアから第２コンベアへの受継ぎ時に
おいては、コンベアと押えシートとで、果菜等を上下面
で包み込むように安定良く保持した状態で受継がれるの
で、果菜等を静止状態で確実に第１コンベアから第２コ
ンベアへ受継ぎさせることができ、受継ぎ時において果
菜等に位置ずれが生ずるのを確実に防止することができ
る。果菜等の等級を判別するために、後続の計量器上に
供給搬送する際にも、果菜等を静止状態のまま、計量器
に供給することができ、即正確な計量値が得られる。こ
の結果、果菜等の搬送速度を計量限界ピッチまで上げる
ことが可能となり、高速な等級判別ができる。

（ヘ）考案の実施例この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する図面は果菜物の等級判別のために計量器に果菜物を供給
するための搬送装置を示す。

第１図、第２図において、果菜物10を列状に整列する整
列部11の後段には、果菜物10を搬送する第１コンベア12
と、この第１コンベア12に続く第２コンベア13と、果菜
物10の等級を計量によって判別するための計量手段とし
ての計量器14と、計量後の果菜物10を取出す第３コンベ
ア15とをこの順に配設し、また、第１コンベア12の前部
上方には、第１コンベア12上に果菜物10を定間隔おきに
供給する供給手段としての回転ブラシ16を配設し、さら
に第１コンベア12の搬送面中間部位と、第２コンベア13
の搬送面との上面でその相互間にわたって可撓性のある
押えシート17を配設している。

前述の第１コンベア12は枠形搬送帯18と２条の搬送ベル
ト19とによって構成され、枠形搬送帯18は３条のチェー
ン20…に所定の間隔即ち、果菜物10の搬送方向の長さよ
りも約２倍程隔ててその巾方向に仕切部材としての仕切
りバー21…が架設され、これらの仕切りバー21…の間に
１個の果菜物10を入れて搬送することで、各果菜物10間
を所定の等間隔に保持する。

また、搬送ベルト19は果菜物10を載置して搬送するが、
上述の枠形搬送帯18の搬送速度と同期を取って駆動され
る。

上述の搬送ベルト19は入力プーリ22、ガイドプーリ23,2
3、ガイド軸24,24に張設され、入力プーリ22に入力され
る駆動力で所定の搬送方向に駆動される。

前述の枠形搬送帯18は上述のガイド軸24,24に固定され
たスプロケット25,25、および下部のスプロケット26,26
に張設されて、搬送ベルト19と連動し、しかも等速で回
動される。

また、前述の搬送ベルト19の搬送部下面には支板27が設
けられて、搬送ベルト19の下部を支持する。

さらに、枠形搬送帯18の搬送部は搬送ベルト19の搬送面
より若干上方位置で回動するように設けられている。

前述の第２コンベア13は２条の搬送ベルト28で形成さ
れ、搬送部に設けられた支板29、ガイドプーリ30,30、
および入力プーリ31に張設され、前述の第１コンベア12
と等速で搬送方向に駆動される。

前述の計量器14は２器が並設され、計量面に搬送ベルト
32が張設されて、果菜物10を搬送しながら計量する。

前述の第３コンベア15は２条の搬送ベルト33で形成され
て、搬送部に設けられた支板34、ガイドプーリ35…、お
よび入力プーリ36に張設され、前述の第１、第２のコン
ベア12,13と等速で搬送方向に駆動される。

さらに、前述の各入力プーリ22,31,36にはベルト37,38,
39を介して、駆動プーリ40から動力が伝導される。

また、果菜物供給手段としての回転ブラシ16は適宜駆動
源から搬送方向に回転されて、整列部11から供給される
果菜物10を１個ずつ第１コンベア12の仕切りバー21に供
給する。

前述の可撓性を有する押えシート17は第１、第２コンベ
ア12,13の２条の搬送ベルト19,19,28,28に対応させた２
条で形成され、第１コンベア12の搬送面における中間部
上方、および第２コンベア13の搬送面における後半上方
にわたって配設され、入力プーリ41、プーリ42、および
ガイドプーリ43…に果菜物押え部を弛ませた状態で張設
される。この押えシート17の弛み部分は第１コンベア12
の搬送面中間部、および第２コンベア13の略全般送面の
上面を被覆して、搬送される果菜物10を全体を包み込む
が如く、軟らかく押さえるように設けられている。

そして、前述の入力プーリ41に適宜の駆動源より動力が
伝導されて、この押えシート17は搬送方向に駆動される
と共に、その速度は第１、第２コンベア12,13の搬送速
度と同期して等速となるように設定されている。

このように構成した搬送装置において、整列部11から供
給される果菜物10は、左右にそれぞれ１個ずつ回転ブラ
シ16によって第１コンベア12側に取込まれて、枠形搬送
帯18の仕切りバー21内に入れられ、この状態で第１コン
ベア12が果菜物10を搬送することで、該果菜物10は仕切
りバー21で押される位置に載置されて、果菜物10の間隔
が仕切りバー21の間隔となり、さらに、搬送中間以降で
は上面側が押えシート17の弛み部分で順次全体を静かに
被覆されて静止し、果菜物10は搬送振動での移動が防止
されて、前後の間隔が保持される。

次いで果菜物10は第２コンベア13に移されるが、この受
継ぎ時に、仕切りバー21で果菜物10の後部が若干押され
ぎみとなる作用も生じるが、押えシート17で上面が押え
られているので、その間隔を変えることなく円滑に受継
ぐことができる。

第２コンベア13は果菜物10を押えシート17で被覆したま
ま搬送し、そのため果菜物10は静止状態で搬送され、し
かも、計量器14に乗り移る際は、下面側の搬送ベルト28
と上面側の押えシート17の移動で、果菜物10は上下面で
保持される等価状態で送出されることになり、果菜物10
を静止状態を維持したまま確実に計量器14に供給するこ
とができる。

そのため計量器14の計量面では果菜物10は動くことな
く、即確実な計量値を得ることができる。

そして計量された果菜物10は第３コンベア15に送出され
る。

このように押えシート17で第１コンベア12の略半分と、
第２コンベア13に果菜物10が受継がれる受継ぎ部、及び
第２コンベア13上の略全面を被覆することで、果菜物10
の動きを止めて静止させ、さらに、計量器14への送出し
時には、果菜物10を静止状態のまま、確実に送出すこと
ができる。

この考案の構成と、上述の実施例との対応において、こ
の考案の仕切部材は、実施例の仕切りバー21に、計量手
段は計量器14に、供給手段は回転ブラシ16に対応する
も、この考案は、上述の実施例の構成のみに限定される
ものではない。

また、実施例の計量器14に代えて形状センサによって果
菜物10の形状を判別することもできる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は果菜物搬送装置の側面図、第２図は第１図の一部省略平面図である。 10…果菜物、12…第１コンベア 13…第２コンベア、14…計量器 16…回転ブラシ、17…押えシート 21…仕切りバー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者石井徹愛媛県松山市高岡町66番地石井工業株式会社内 (56)参考文献実開昭57−25810（ＪＰ，Ｕ) 実開昭57−165295（ＪＰ，Ｕ) 実公昭51−1180（ＪＰ，Ｙ２)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】果菜等を搬送する第１コンベア（12）と、上記第１コンベア（12）に続いて設けられた第２コンベ
ア（13）と、上記第１コンベア（12）の幅方向に所定間隔を隔てて複
数設けられ、果菜等を前後に離間させ搬送間隔を等間隔
に設定する仕切部材（21）と、上記第１コンベアの前後の仕切部材間に１個ずつ果菜を
供給する供給手段（16）と、上記第１コンベアと第２コ
ンベアの上部で各搬送面相互間にわたって設けられ、上
記各コンベア（12,13）と対接する全域で弛ませて両端
をプーリー（41,42）で支持され、且つ各コンベア（12,
13）と等速で移動する押えシート（17）を設け、上記第２コンベアに連続して果菜の計量手段（14）を設
けた果菜等の搬送装置。