JPH048097Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の分野 この考案は、桃、柿、リンゴ、メロン、じやが
いも等の果菜を、等級別に設けられた搬送経路に
振分ける果菜の振分け搬送装置に関する。

(ロ) 考案の背景 上述の果菜を等級別に振分ける場合、従来装置
は、第４図に示すように、等級を決定した果菜１
をベルトコンベア２に載置して搬送し、これを等
級に対応する所定の振分け位置で、上述のベルト
コンベア２の上方に設けられた羽車３を回動し
て、このベルトコンベア２と交差する方向に設け
られた次の等級別ベルトコンベア４に払い落して
振分けしていたが、この場合、果菜１が羽車３に
よつて叩かれることで、果菜１に傷が付くと言う
問題点を有していた。

(ハ) 考案の目的 この考案は、主搬送経路から果菜をローラで送
出すことで、振分け時に生じる果菜の損傷を確実
に防止することができる果菜の振分け搬送装置の
提供を目的とする。

(ニ) 考案の構成 この考案は、小幅の搬送ベルトの複数本を所定
の間隔を隔てて並列に張設して主搬送経路を形成
し、この主搬送経路の分岐点に各搬送ベルトの一
側を上下動するローラを配設すると共に、各ロー
ラの搬送方向上手側を直線状に並べ、下手側を従
搬送経路側に至るにしたがつて長くなるように形
成して、各ローラを従搬送経路へ果菜を送出す方
向に駆動した果菜の振分け搬送装置であることを
特徴とする。

(ホ) 考案の作用効果 この考案によれば、主搬送経路が小幅の搬送ベ
ルトの複数本を所定の間隔で並列に張設して形成
しているので、この主搬送経路で搬送される果菜
は、搬送ベルト間に位置して搬送され、振分け分
岐点ではローラが上昇して、果菜を従搬送経路に
送出すので、果菜は転動しながら各搬送ベルトを
乗越えて従搬送経路に移されることになり、した
がつて、果菜に対しての損傷がまつたくなく、し
かも円滑な振分け搬送ができる。

さらに、各ローラは従搬送経路側に至るにした
がつて長くなるように形成しているので、主搬送
経路の搬送慣性を受けても確実に従搬送経路に振
分け搬送ができる状態でありながら、ローラが軽
量化されて、上下動の応答性が速くなり、振分け
処理速度を上げることができる効果を有する。

(ヘ) 考案の実施例 この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述
する。

図面は果菜の振分け搬送装置を示し、第１図〜
第３図において、振分け搬送装置１０は主搬送経
路１１と、この主搬送経路１１に直交する状態に
配設された複数の従搬送経路１２……と、これら
の従搬送経路１２……に対する主搬送経路１１の
振分け分岐点に配設されたローラユニツト１３を
備えている。

上述の主搬送経路１１は、等級が決定された果
菜１４を一列で搬送する搬送経路であつて、小幅
の丸ベルト１５……の複数本を、所定の間隔を隔
ててプーリ１６に張設して形成されている。そし
て、果菜１４は丸ベルト１５……間で形成される
溝部分に載置されて搬送される。

前述の従搬送経路１２……は果菜１４の等級別
に設けられ、設定された等級の果菜１４を次段
の、たとえば、箱詰め工程に搬送する搬送経路で
あつて、ベルトコンベアによつて構成されてい
る。

前述のローラユニツト１３……は、従搬送経路
１２……に対応する主搬送経路１１の振分け分岐
点に配設され、主搬送経路１１で搬送された果菜
１４を、その等級判別に基づいて該当する従搬送
経路１２……に、果菜１４を送出すユニツトであ
つて、前述の主搬送経路１１の各丸ベルト１５…
…の従搬送経路１２……側にローラ１７……を配
置し、かつ各ローラ１７……は搬送方向上手側が
直線状に並び、搬送方向下手側は従搬送経路１２
……側に至るにしたがつて長くなるように形成さ
れて、機枠１８の上部に回動可能に架設されてい
る。

上述の各ローラ１７……の一側にはプーリ１９
……が固定され、これらのプーリ１９……には、
機枠１８の内部に搭載されたモータ２０の出力
が、ベルト２１を介して伝動され、しかも回動方
向が各ローラ１７……の上面側で、果菜１４を従
搬送経路１２側に送出す方向に設定されている。

前述の機枠１８は主搬送経路１１の一側がわ下
部がピン２２で枢着され、他側がわは油圧シリン
ダ２３で上下動操作されるように設けられてい
る。

そして、機枠１８が上動操作されたとき、各ロ
ーラ１７……の上面側は、各丸ベルト１５……の
上面側に位置して、主搬送経路１１で搬送される
果菜１４を従搬送経路１２側に搬送すべく、果菜
１４に搬送力を付与し、下動したときは主搬送経
路１１の果菜搬送に支障がない位置に至る。

このように構成した振分け搬送装置は、等級が
判別された果菜１４が主搬送経路１１に供給され
ると、この果菜１４は丸ベルト１５……間に載置
して搬送され、その等級に対応する振分け分岐点
に到来すると、この部分のローラユニツト１３の
モータ２０が駆動されると共に、その油圧シリン
ダ２３が上動操作されて、ローラユニツト１３は
上動し、各ローラ１７……は丸ベルト１５……の
搬送上面側に突出する。

上述のようにローラ１７……が搬送面に突出す
ると、果菜１４はこのローラ１７……の回動を受
けて従搬送経路１２側に転動して送出される。

この送出し時に、果菜１４は主搬送経路１１の
搬送慣性を受けて主搬送経路１１の下手側に移行
しても、従搬送経路１２側のローラ１７が長く形
成されているため、これを確実に従搬送経路１２
側に振分け搬送することができる。

なお、上述の実施例では、ローラユニツト１３
を回動操作によつて上下動したが、水平に上下動
するべく構成してもよい。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は振
分け搬送装置の側面図、第２図は振分け搬送装置
の平面図、第３図は第１図中Ａ−Ａ線視断面図、
第４図は従来の振分け搬送装置の斜視図である。 １０……振分け搬送装置、１１……主搬送経
路、１２……従搬送経路、１３……ローラユニツ
ト、１４……果菜、１７……ローラ、２３……油
圧シリンダ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 小幅の搬送ベルトの複数本を所定間隔を隔てて
   並列に張設して主搬送経路を形成し、この主搬送
   経路の一側に従搬送経路の複数経路を接続して、
   主搬送経路で搬送される果菜を各従搬送経路に振
   分ける果菜の振分け搬送装置であつて、 主搬送経路の各振分け分岐点に、各搬送ベルト
   の一側を上下動するローラを配設すると共に、各
   ローラの搬送方向上手側を直線状に並べ、下手側
   を従搬送経路側に至るにしたがつて長くなるよう
   に形成して、各ローラを従搬送経路側へ果菜を送
   出す方向に駆動した 果菜の振分け搬送装置。