JP3759773B2 - スクラップポリエステルのエステルモノマーへの転化方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、縮合タイプのポリエステル樹脂からエステル成分およびグリコール成分を回収し、次いで、それらをポリエステル樹脂の製造に直接使用可能なモノマーに転化するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステル樹脂は各種用途において広く使用されている。ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレートは、写真フィルム、磁気テープ、繊維並びに食料および飲料の容器に使用されている。このような樹脂をそれらの成分モノマー、例えば、エチレングリコールおよびテレフタル酸またはそれらの誘導体に解重合して、それらを再利用できるようにするための各種方法が開示されている。
【0003】
Naujokas等の米国特許第5,051,528号は、ポリエステル樹脂を溶解してポリエステル中に存在するのと同一のモノマーからなるオリゴマーとし、その溶液に過熱メタノールを通し、次いでエチレングリコールとジメチルテレフタレートを回収することによる、ポリエチレンテレフタレートのスクラップ樹脂からのエチレングリコールとジメチルテレフタレートを回収する方法を開示している。
【0004】
Gamble等の米国特許第5,298,530号(1994年3月29日発行)は、溶解機溶融物を反応機に移して過熱メタノールと接触させる前に、溶解機中でスクラップ樹脂を反応機溶融物と合わせることにより、前記特許第5,051,528号の方法を改良している。反応機において、ポリマーおよびオリゴマーをさらに成分グリコールとエステルモノマーに解重合し、その後それらを回収する。
【0005】
Toot等の米国特許第5,414,022号(1995年5月9日発行)は、先に引用したNaujokas等およびGamble等の方法を最適化している。
これらの特許に記載されている方法は多くの利点を有する。これらとしては、低コスト、高効率、比較的低圧で稼働可能であること、各種程度の清浄度および純度のポリエステルの状態で使用可能なことが挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらの方法の生成物は、エチレングリコールとジメチルテレフタレートである。典型的に、これらのモノマーはさらに使用する前に分離精製する。これらの方法の生成物が、ポリエステル重合のための出発原料に直接転化できれば望ましいであろう。しかしながら、本発明者等の先の試みでは、得られた出発原料は使用するにはその純度が不十分なものであった。これは、成分の着色生成物への分解を引き起こすような条件下でモノマーを取り扱う必要があるためであると信じられている。装置の配列を工夫し、局部加熱と酸化剤の存在を回避する条件下で前記方法を実施することにより、許容可能な純度のモノマーを得ることができるとの知見を得た。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ポリエチレンテレフタレートを、ポリエチレンテレフタレートの製造用の出発材料として使用可能なモノマーに解重合するための方法である。本発明方法は、簡潔であり、複雑でない装置を用い、そして複数回の回収操作を必要としない。本発明方法は、その性質上連続的であり、ある一工程の生成物をなんらの中間的回収もしくは処理なしに次工程へ直接移送することが好ましい。
【0008】
具体的には、米国特許第5,298,530号に記載されている方法を拡張して、エチレングリコールとジメチルテレフタレートをビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートに転化し、これらを次にポリエチレンテレフタレート生成のための供給原料として使用することができる。
このように、本発明は、スクラップポリエステルを、モノマー成分の分離精製を必要とせずに、ポリエステルの再生成に使用可能なモノマーに直接転化する方法を提供する。本発明方法を実施するのに使用する装置は、反応蒸留カラムとリボイラー(再煮沸機)を加えた以外は米国特許第5,298,530号に記載されている方法のために使用する装置と類似している。場合により、一工程以上の追加のエステル交換反応機工程並びに予備重合および重合工程と共に、前記装置を使用することができる。
【0009】
本発明を実施するための装置は、
ポリエステルを受容するための溶解機;
ポリエステルをモノマー成分に解重合するための反応機;
モノマー成分を高沸点不純物から分離するための精留機;
モノマー成分を低沸点不純物から分離し、ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートを生成するためにジメチルテレフタレートとエチレングリコール間のエステル交換反応を開始させ、次いでジメチルテレフタレートとエチレングリコールをビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートに転化するための反応蒸留カラム;および
加熱エチレングリコールをそこから蒸留カラムに導入し、そこでエステル交換反応を継続させるかまたは完了させるリボイラー、
を含んでなる。
【0010】
本発明方法は、
a)ポリエステルを溶解機に添加し、前記ポリエステルを、反応機溶融物と合わせて前記ポリエステルの鎖長を減じる工程:
b)溶解機からの減鎖長ポリエステルを反応機に移送する工程;
c)過熱メタノールを反応機に通してポリエステルを解重合させる工程;
d)反応機からの解重合生成物を精留機に移送する工程;
e)精留機中の解重合生成物を、メタノールとモノマー成分を含有する気相と、より高い分子量の物質を含有する液相に分離する工程;
f)前記気相を蒸留カラムに移送する工程;
g)i)ジメチルテレフタレートとエチレングリコール間のエステル交換反応を開始させるために、そして
ii)より低い沸点の成分を除去するために、
エチレングリコールとエステル化触媒を蒸留カラムに導入する工程;そして
h)エステル交換反応を継続してビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートを生成する工程、
を含んでなる。
【0011】
工程(h)のエステル交換反応は、反応蒸留カラム、リボイラーおよび追加のエステル交換反応機を任意に組み合わせたもので継続することができる。この工程から得られるビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートを回収するか、または重合反応機へ直接通してポリエチレンテレフタレートを生成することができる。前記方法の工程a)〜e)、およびそれらを実施するのに用いる装置を、以下に要約するが、これらは先に引用したGamble等の米国特許第5,298,530号および同時係属の同一人に譲渡されたToot等の米国特許第5,414,022号(1995年5月9日発行)に詳述されている。残りの工程およびそれを実施するための装置を以下に詳述する。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明方法を実施するための装置を具体的に図示するものである。
図1に図示した装置は、溶解機(10)、スクラバー(12)、反応機(14)、精留機(16)、反応蒸留カラム(18)、冷却機(20)、リボイラー(22)および1個以上の、場合により配備されるエステル交換反応機(24)を含んでなり、これらはパイプ、ポンプおよびバルブと連結されて、本発明方法にしたがって材料を移送する。
【0013】
適切な形状およびサイズのポリエチレンテレフタレート(26)を、適切な手段により溶解機に導入し、そこで液化し次いで鎖長を減じる。溶解機は大気圧で、または僅かにプラスもしくはマイナスの圧力で作動させることができ、その内容物を約305℃までの温度に加熱するための手段を備えている。溶解機は、240〜260℃の範囲の温度に維持する。
【0014】
反応機溶融物(28)および場合により配備される精留機内の液体(30)を、これらの材料の導入速度およびそれらの相対比を調整するのに用いられる手段を介して溶解機に導入する。反応機および精留機は、溶解機より高い圧力で作動させることができる。
溶解機に導入された反応機溶融物および場合により導入される精留機内の液体は、ポリエステルと反応して平均鎖長を減じる。このことにより、解重合反応が開始し、そして溶解機の内容物の粘度が低下する。溶解機にはエステル交換触媒、例えば、酢酸亜鉛を添加することができる。好ましくは前記触媒は30〜300ppmポリエステルの範囲で使用し、最も好ましくは触媒は30〜100ppmポリエステルの範囲で使用する。
【0015】
好ましい実施態様では、ポリエステルスクラップと共に溶解機に持ち込まれることがある汚染物質から生成される何らかの酸を中和するのに十分な塩基を溶解機に添加する。適切な塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アルミニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等である。使用する場合は、溶融物のpH価を7〜10、好ましくは7〜8の範囲に維持するのに十分な塩基を添加する。
【0016】
好ましい実施態様では、溶解機溶融物を、不活性気体、例えば、窒素、二酸化炭素、アルゴン等のブランケットにより大気から保護する。このことは、酸化反応による溶解機溶融物の分解を低減する。
反応機溶融物および溶解機溶融物は、メタノール、低分子量ポリエステル、モノマー、一価アルコール−末端オリゴマー、グリコール、並びにジメチルテレフタレートおよびメチルヒドロキシエチルテレフタレートを含む。これら二種類の溶融物の主な差異は、ポリエステルの平均鎖長である。精留機液体はポリエステル以外は同一の成分を含有する。
【0017】
溶解機溶融物の粘度は、好ましくは0.002〜0.1Pasの範囲に維持する。この粘度は、安価なポンプ手段および加熱手段の使用を可能にするのに、そして良好なモノマー収率を得るために最適圧力で反応機を作動させるのに十分な程低い粘度である。溶解機への材料の流入および流出速度を調整して粘度を望ましいレベルに維持することができる。
【0018】
溶解機中に発生する低沸点成分(32)はモノマーを含有し、これらは好ましくは反応機から放出されるモノマーと共に回収する。このことは、それらをスクラバーの通し、そこで液体メタノール(34)で処理吸収することにより達成できる。この材料(36)を冷却機から放出される材料(50)と合わせて、別の工程で回収することができる。溶解機からの溶融物(38)を反応機に移送する。
【0019】
過熱メタノール蒸気(40)を従来手段で反応機に導入することができる。反応機に導入されたメタノールは反応機の内容物を加熱し、解重合触媒として作用する。メタノールは、ポリエステル1重量部当たりメタノール2〜6重量部の範囲の比率で導入する。反応機は240〜300℃の範囲の温度、大気圧から、僅かに高い圧力、約800kPaaまでの圧力で作動させることができる。
【0020】
メタノール、ジメチルテレフタレート、エチレングリコール、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコールを含むグリコール、ジメチルイソフタレート、シクロヘキサンジメタノール並びにメチルヒドロキシエチルテレフタレートを含む蒸気流(42)を反応機から精留機に移送する。精留機は、より高い沸点の成分、例えば、メチルヒドロキシエチルテレフタレートを、反応機より放出される蒸気流から分離し、次いでそれを液体状で反応機(44)に返還する。この液体(30)の部分またはすべてを溶解機に移送して粘度を調整する。精留機より放出される蒸気流(36)を反応蒸留カラムに移送する。
【0021】
この反応蒸留カラムは従来形であり、充填媒体(エステル交換反応が起こるのに十分な表面積を与える)を装填したカラムを含む。典型的に、カラムは反応が起こるのに十分な理想的ステージを含むであろう。反応蒸留カラムは、典型的に2〜10個の理想的ステージ、好ましくは4〜6個の理想的ステージを有するであろう。反応蒸留カラムのサイズに依り、エステル交換反応はそこで、リボイラー中で、またはリボイラーの先方に場合によって配備される1個以上の追加のエステル交換反応機(24)中で完了する。典型的な反応蒸留カラム滞留時間は20〜120分、好ましくは20〜60分である。
【0022】
精留機からの蒸気流は、好ましくは、反応蒸留カラムの中点に導入する。しかしながら、他の都合のよい位置、例えば、蒸留カラムの底部近傍に導入することもできる。すべてのジメチルテレフタレートをビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートに転化するのに十分な追加のエチレングリコール(46)をカラムに導入する。追加のエチレングリコールを、蒸気または液体のようにカラムに導入することができる。蒸気として導入する場合は、典型的に、カラムの底部に導入する。液体として導入する場合は、典型的に、カラムの頂部に導入する。一般に、エステル交換触媒(48)、例えば、酢酸亜鉛をカラムの頂部に導入し、一種以上の既知重合安定剤をカラムの低部に導入することができる。ポリマー特性を改質するためにポリマーに最終的に包含せしめるコモノマーを、このカラムに添加することもできる。しかしながら、このようなコモノマーは後に添加してそれらの添加中、調整を改良することが好ましい。カラムは、好ましくは100から200℃の温度で、そして大気圧で作動させる。しかしながら、さらに高圧でまたは低圧でそしてそれに応じて変動させた温度で作動させることができる。
【0023】
反応蒸留カラムの頂点に冷却機があり、そこから過剰の反応メタノール(50)を除去する。以下の実施例に記載するように、冷却機の温度および圧力を、カラム中のエチレングリコール残留量を調整するのに用いることができる。
典型的に約1時間の反応蒸留カラムでの滞留時間が、エステル交換反応を完了させるのに必要である。蒸留カラムが、滞留時間が十分なエステル交換を引き起こすのに十分でないようなサイズの蒸留カラムである場合は、リボイラーで、またはリボイラーの下流に配備された1個以上の反応機で、反応を完了させることができる。リボイラーは、大気圧下、190〜210℃の範囲の温度に維持する。リボイラーは、反応蒸留カラムへのエチレングリコール源となる。エステル交換反応を引き起こすのに十分なエチレングリコールが、精留機から、または本方法の他のいずれからも導入されない場合には、リボイラーから導入することができる。
【0024】
モノマー生成物(52)は、リボイラ−から回収し、または1個以上のさらなる反応機を用いる場合には、それらの最後のリボイラーから回収する。望ましい場合は、この生成物を、従来の重合装置に直接供給してポリエステルを生成する。この装置は、プレポリマー反応機およびエステル化反応機を含むことができる。あるいは、モノマーを収集し、単独でもしくは他のモノマーと組み合わせて使用してポリエステルを製造するまで保存することもできる。
【0025】
以下の実施例により、本発明を具体的に説明する。
例
以下の例は、図1に図示した装置を用いた。ブルー色素およびポリ塩化ビニリデン塗膜を含有するスクラップ押出し成形ポリエチレンテレフタレート・シートを、本発明の連続方法を用いて、ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートモノマーに転化した。3時間かけて、4kgのスクラップ・ポリエステルを溶解機に20g/分の速度で供給した。溶融物を溶解機から反応機に200g/分で移送し、次いで溶融物を同速度で再循環させた。反応機を275℃および大気圧で稼働させた。メタノールを反応機に275℃で80g/分で供給した。反応機の頂点に位置する精留機は、約3個の理想的充填ステージを有し、大気圧および165℃の蒸気温度で作動して還流する。この温度では、上部生成物はジメチルテレフタレートおよびエチレングリコールと過剰のメタノールである。この温度では、半エステル、メチルヒドロキシエチル・テレフタレートは液状であり、反応機に戻してメタノールとさらに反応させる。この温度では、スクラップに含まれるブルー色素(Miles Ceres XR−RF)は、反応機に戻す。
【0026】
安定な状態で作動した場合には、精留機からの生成物は、74g/分のメタノール、17g/分のジメチルテレフタレートおよび5.5g/分のエチレングリコール並びに少量の低沸点不純物の組成の、反応蒸留カラム用供給流を与える。精留機からの上部生成物を、カラム中心に供給する。約3個の理想的充填ステージが、蒸気導入点より上側にあり、2個が下側にある。
【0027】
反応蒸留カラムは、カラム底部にリボイラーを有し、滞留時間は2時間である。リボイラーは、大気圧、そしてエチレン・グリコールの沸点、196℃で作動させる。エチレングリコールをリボイラーからカラム底部に50g/分の速度で導入する。さらに、20g/分のエチレングリコールを20ppmの酢酸亜鉛触媒と共に液体としてカラムの頂点に添加した。この溶液は、気化状のジメチルテレフタレートと接触して、モノマー生成を促進する。
【0028】
カラム頂点の冷却機の温度を調整して、すべてのメタノールおよび所望比率のエチレングリコールが冷却機の上部に流れるようにする。100℃では、カラムのエチレングリコールの18%が、上部生成物と共に産出される。110℃では、カラムのエチレングリコールの27%が、上部生成物と共に産出され、120℃では、カラムのエチレングリコールの37%が、産出される。このように、頂点温度を用いてエチレングリコールの残留量および不純物の除去速度を調整することができる。蒸留カラムをこのように作動させる場合には、純粋なビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートモノマーと過剰のエチレングリコールを、カラム底部のリボイラーで収集する。
【0029】
リボイラーから収集したモノマーを、過剰のエチレングリコールのストリッピングに付す。このモノマーを標準の重合反応機中で用いて、極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを製造する。このポリマーの透過濃度を測定し、出発スクラップと未使用モノマーから製造したポリエチレンテレフタレートの透過濃度と比較した。7mm厚さシートの550nmおよび400nmでの透過濃度を測定した。二点での各ポリマーについての値を平均して”吸光度カラー値”を得たが、この値はポリエステルの黄色度の目安である。黄色は、分解ポリエステルのカラーであるのでこの値は意味がある。以下の第1表に示す結果は、本発明ポリマーが、通常の工業上の用途として許容可能なカラーのものであることを確証するものである。
【0030】
【0031】
本発明をその好ましい実施態様を参照して記載してきたが、本発明の精神および範囲内で、本明細書に具体的に記載した装置および方法工程についての変更を行うことができることが理解されるであろう。
【0032】
<追加の実施態様>
<態様1> 前記エステル交換反応がリボイラー(22)中で完了する請求項1記載の方法。
<態様2> 前記エステル交換反応が、1個またはそれ以上の追加のエステル交換反応機(24)中で完了する請求項1記載の方法。
【0033】
<態様3> 前記のビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートが、0.10未満の吸光度カラー値のポリエステルを生成することができる請求項1記載の方法。
<態様4> 冷却機(20)が、反応蒸留カラム(18)の頂点に付設されており、そして冷却機(20)の維持温度を用いてカラム(18)中のエチレングリコールの残留量を調整する請求項1記載の方法。
【0034】
<態様5> 冷却機(20)を、約100〜120℃で作動させる態様4記載の方法。
<態様6> 溶解機(10)および反応蒸留カラム(18)を、約大気圧で稼働させそして反応機(14)を約800kPaaまでの圧力下で稼働させる請求項1記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための装置を示すものである。
Claims (1)
- ポリエステルを受容するための溶解機(10);
ポリエステルをモノマー成分に解重合するための反応機(14);
モノマー成分を高沸点不純物から分離するための精留機(16);
モノマー成分を低沸点不純物から分離し、そしてジメチルテレフタレートとエチレングリコールのエステル交換を行わせてビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートにするための反応蒸留カラム(18);および
加熱エチレングリコールを、そこから反応蒸留カラム(18)に導入するリボイラー(22)、
を含んでなる装置を用いて、スクラップポリエステルを、ポリエステルの再生成に使用可能なモノマーに直接転化するための方法であって、前記方法が、
a)ポリエステルを溶解機(10)に添加し、次いで前記ポリエステルを、反応機(14)からの溶融物と合わせてポリエステルの鎖長を減じさせる工程;
b)溶解機(10)からの減鎖長ポリエステルを反応機(14)に移送する工程;
c)過熱メタノールを反応機(14)に通してポリエステルを解重合させる工程;
d)反応機(14)からの解重合生成物を精留機(16)に移送する工程;
e)精留機(16)中の解重合生成物を、メタノールとモノマー成分を含有する気相と、より高い分子量の物質を含有する液相に分離する工程;
f)前記気相を反応蒸留カラム(18)に移送する工程;
g)i)ジメチルテレフタレートとエチレングリコール間のエステル交換反応を開始させるために、そして
ii)より低い沸点の成分を除去するために、
エチレングリコールとエステル化触媒を蒸留カラム(18)に導入する工程;そして
h)エステル交換反応を継続してビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートを生成する工程、
を含んでなる方法。
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