JPH11322677A - テレフタル酸ジメチルの回収方法 - Google Patents

テレフタル酸ジメチルの回収方法

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JPH11322677A
JPH11322677A JP13030098A JP13030098A JPH11322677A JP H11322677 A JPH11322677 A JP H11322677A JP 13030098 A JP13030098 A JP 13030098A JP 13030098 A JP13030098 A JP 13030098A JP H11322677 A JPH11322677 A JP H11322677A
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alkylene glycol
polyalkylene terephthalate
melting tank
terephthalate
tank
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JP13030098A
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Kenji Ishida
憲二 石田
Kenichi Ishihara
健一 石原
Hideo Hasegawa
英雄 長谷川
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃ポリアルキレンテレフタレートをメタノー
ルを用いた連続式解重合反応によって、DMTとアルキ
レングリコールとをそれぞれ回収する、簡便なケミカル
リサイクル方法を確立すること。 【解決手段】 蒸留残渣及び/又はアルキレングリコー
ルの存在下、ポリアルキレンテレフタレートを溶融槽内
に連続的に投入し、該槽内にて溶融及び低分子化させて
得られる溶融物を連続的に抜き出して解重合反応槽内へ
移送し、次いでメタノールを用いて解重合反応を行う、
連続的なテレフタル酸ジメチルの回収方法において、該
溶融槽内の遊離状態にあるアルキレングリコール成分
を、ポリアルキレンテレフタレート及び蒸留残渣中のテ
レフタル酸成分を基準として、0.15〜1.25モル
当量比とし、且つ該溶融槽内の溶融物の温度を220〜
280℃の範囲内とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアルキレンテ
レフタレートのケミカルリサイクルに関し、更に詳しく
は、繊維、フィルム、樹脂などのポリアルキレンテレフ
タレートのポリマー屑等から、メタノールを用いた連続
式解重合反応によってテレフタル酸ジメチルを回収する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアルキレンテレフタレートは、その
化学的安定性が優れていることから、繊維、フイルム、
樹脂などの生活関連資材、飲料水、炭酸飲料用ボトル等
の食品分野等に大量に使用されている。
【0003】しかしながら、使用量の増大に伴って大量
に発生する、使用済みポリアルキレンテレフタレート、
あるいはポリアルキレンテレフタレート製造段階で発生
する品質不適格品(以下、両者を単に廃ポリアルキレン
テレフタレートと略称することがある。)の処理は、現
在大きな社会問題となっている。
【0004】このような廃ポリアルキレンテレフタレー
トを、溶融成形により品質グレードの低いものに転化す
るマテリアルリサイクルは、いわゆる“使い捨て”の状
況を大いに改善してはいるものの、最終的にポリアルキ
レンテレフタレートの廃棄を回避することは困難であ
る。
【0005】一方、廃ポリアルキレンテレフタレートを
燃料に転化する、サーマルリサイクルも行われている。
この方法は、廃ポリアルキレンテレフタレートの燃料化
利用という利点は有するが、廃ポリアルキレンテレフタ
レートを燃焼させることに他ならないため、ポリアルキ
レンテレフタレート原料の損失及び二酸化炭素の発生と
いう省資源及び地球環境保全の面からは好ましくない。
【0006】上記した二種類のリサイクル方法に対し
て、廃ポリアルキレンテレフタレートをその構成成分へ
変換・回収し、再度重合反応によってポリアルキレンテ
レフタレートを製造し再利用する、ケミカルリサイクル
も検討されている。即ち、回収した廃ポリアルキレンテ
レフタレートをメタノールと反応させ、同時に蒸留して
ジメチルテレフタレート(以下、DMTと略称すること
がある。)およびアルキレングリコールとして回収する
ケミカルリサイクルは、基本的にロスが無く、化合物を
循環再使用するので、本来目的とする資源再利用が可能
となる。
【0007】しかしながら、廃ポリアルキレンテレフタ
レートを溶融させるためには、高温の熱源が必要であ
り、しかも廃ポリアルキレンテレフタレートは高い溶融
粘度を有するので、ハンドリング性の面で大きな問題が
あった。
【0008】この問題を解決するために、特開平6-2
11971号公報では、廃ポリアルキレンテレフタレー
トとメタノールとを反応させた反応容器内の溶解物を溶
融槽内へ一部分戻し、廃ポリアルキレンテレフタレート
の分子鎖を切断して、該溶融粘度を低下させる方法が開
示されている。しかしながらこの方法は、反応容器の溶
解物を循環させるため、設備効率の低下を免れない。
【0009】ところで、一般的にポリアルキレンテレフ
タレートは、テレフタル酸と過剰のアルキレングリコー
ルとを反応させて低重合体をつくり、次いで高温、減圧
条件下でアルキレングリコールを留去させながらポリマ
ーとする方法により製造されている。
【0010】この際留去したアルキレングリコールは蒸
発再生されて、再度ポリアルキレンテレフタレート製造
に用いられているが、蒸留再生する際に副生する蒸留残
渣(以下、単に蒸留残渣と略称することがある。)は低
重合度の化合物やアルキレングリコールを多量に含んで
おり、該残渣から、テレフタル酸成分を回収するために
種々の方法が試みられている。
【0011】例えば、特公平1−34257号公報には
上記蒸留残渣に廃ポリアルキレンテレフタレートを加え
て、グリコール分解しテレフタル酸成分を回収する方法
が記載されている。しかしながらこの方法では積極的に
多量のアルキレングリコールを加えてグリコール分解を
させるため、廃ポリアルキレンテレフタレートの溶融・
グリコール分解が進むまでは槽内温度をアルキレングリ
コールの沸点より上昇させることができず、高温で行う
には加圧下で実施せざるを得ないことに加え、連続的に
廃ポリアルキレンテレフタレートからその構成成分へ変
換・回収することはできなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、廃ポ
リアルキレンテレフタレートをメタノールを用いた連続
式解重合反応によって、DMTとアルキレングリコール
とをそれぞれ回収する、簡便なケミカルリサイクル方法
を確立することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の従
来技術に鑑み、鋭意検討を行った結果、廃ポリアルキレ
ンテレフタレートと蒸留残渣及び/又はアルキレングリ
コールとを溶融槽内に導入し、特定のアルキレングリコ
ールの存在比、並びに温度範囲に設定したとき、溶融し
た廃ポリアルキレンテレフタレートの一部分がグリコー
ル分解し、その溶融粘度が飛躍的に低下し、溶融操作を
大気圧近傍にて、効率よく実施できる事を見出し、本発
明を完成するに至った。
【0014】即ち、本発明の目的は、蒸留残渣及び/又
はアルキレングリコールの存在下、ポリアルキレンテレ
フタレートを溶融槽内に連続的に投入し、該槽内にて溶
融及び低分子化させて得られる溶融物を連続的に抜き出
して解重合反応槽内へ移送し、次いでメタノールを用い
て解重合反応を行う、連続的なテレフタル酸ジメチルの
回収方法において、該溶融槽内の遊離状態にあるアルキ
レングリコール成分を、ポリアルキレンテレフタレート
及び蒸留残渣中のテレフタル酸成分を基準として、0.
15〜1.25モル当量比とし、且つ該溶融槽内の溶融
物の温度を220〜280℃の範囲内とすることを特徴
とする、テレフタル酸ジメチルの回収方法により達成す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の回収方法においては、ま
ず溶融槽内へ廃ポリアルキレンテレフタレートと蒸留残
渣及び/又はアルキレングリコールとを導入して該溶融
槽内にて、該ポリアルキレンテレフタレートを溶融・低
分子化させる。これは、蒸留残渣及び/又はアルキレン
グリコールにより該ポリアルキレンテレフタレートをグ
リコール分解して、ハンドリングが容易なように溶融粘
度を下げるために行う。
【0016】更に、本発明においては、溶融槽内のテレ
フタル酸成分を基準として、溶融槽内のアルキレングリ
コール成分の存在比率を0.15〜1.25モル当量比
の範囲とする必要がある。該存在比率が0.15モル当
量比未満である時には、溶融状態にある廃ポリアルキレ
ンテレフタレートの低分子化が十分に進行せず、逆に
1.25モル当量比を越える場合には、設備の効率が低
下する。
【0017】本発明においては、溶融槽内の溶融物の温
度を220〜280℃の範囲内にする必要がある。該温
度が220℃未満であると、廃ポリアルキレンテレフタ
レートの溶融速度が遅く、溶融槽内の溶融物の平均滞留
時間を長く必要とするため、設備効率が低下する。一
方、280℃を越えると、溶融槽内を加圧系にしない
と、溶融槽内の廃ポリアルキレンテレフタレートの、ア
ルキレングリコールによる低分子化が十分に行われなく
なり、廃ポリアルキレンテレフタレートの溶融粘度を低
くすることができないため、経済的に不利である。
【0018】該溶融槽内の温度を制御するには、上記の
溶融槽内のアルキレングリコール成分の存在比率を適宜
変更すればよく、溶融槽内の温度が高すぎる場合には、
アルキレングリコール及び蒸留残渣の存在比率を上記の
範囲内にて増加させ、逆に該温度が低すぎる場合にはア
ルキレングリコールの存在比率を上記の範囲内にて減少
させればよい。また、溶融槽内の温度を一定に保つよう
に、溶融槽の内圧を検出しながら蒸留残渣及び/又はア
ルキレングリコールの供給量を決定することもでき、溶
融槽に冷却器等を設置して、アルキレングリコールの大
気への放散防止を行ってもよい。
【0019】本発明の回収方法においては、溶融槽内の
圧力は−1kPa〜10kPa(ゲージ圧)の範囲にある
ことが好ましい。該圧力範囲内にあると、溶融槽内への
廃ポリアルキレンテレフタレート投入時、アルキレング
リコール蒸気が吹き出すことも無く、溶融槽の大気開放
口からも勢い良くアルキレングリコール蒸気も吹き出さ
ない。更に、溶融時の粘度低下、低分子化も十分に進行
し、次の解重合反応工程でもジエチレングリコール等の
副生成物の生成量が少ない。
【0020】本発明の回収方法において用いる蒸留残渣
は、該残渣中に存在する遊離状態のグリコールが全蒸留
残渣の重量を基準として40重量%以下、軟化点が10
0℃以上、テレフタル酸成分が、全蒸留残渣の重量を基
準として50重量%以下含有されている黄色物質であ
る。該蒸留残渣は、一般的なポリアルキレンテレフタレ
ートの製造時に副生するものである。
【0021】本発明の回収方法においては、必要であれ
ば溶融槽内に更に、解重合触媒を導入してもよく、該解
重合触媒としては、一般的にポリアルキレンテレフタレ
ート製造時にエステル交換反応触媒、重合反応触媒とし
て用いられる化合物が有効であり、特に、Mn、Ca、
Mg、Li、Na及びKを含む化合物が有効である。こ
れら化合物は、廃ポリアルキレンテレフタレートや蒸留
残渣によって解重合反応系内へ持ち込まれるので、解重
合反応系内に、上記の化合物が廃ポリアルキレンテレフ
タレートを解重合反応をするために十分な量が存在して
いれば、新たに該化合物を添加する必要は無い。
【0022】本発明の回収方法において、溶融状態にあ
るポリアルキレンテレフタレートの溶融槽内での平均滞
留時間は1〜5時間程度の範囲にあることが好ましく、
特に、2〜4時間程度であることが好ましい。該平均滞
留時間がこの範囲にあるときには、溶融粘度が適度なも
のとなり、エネルギー効率及び設備効率も高い。
【0023】本発明の回収方法においては、上述した操
作を行って得た溶融物とメタノールとを反応器内へ連続
的に導入し、該溶融物を解重合することによって生成し
たDMT、アルキレングリコール及び未反応のメタノー
ルを各々分別回収することによって、各成分を再利用す
ることができる。その際、該分別回収の方法としてDM
Tの場合には、蒸留、遠心分離及び濾過の方法を挙げる
ことができ、未反応メタノール、アルキレングリコール
の場合には蒸留等を挙げることができる。
【0024】また、解重合反応の条件としては公知の方
法を採用すればよく、例えば、メタノールの解重合槽内
への供給割合が、仕込み廃ポリアルキレンテレフタレー
トの重量を基準としてして1〜10倍、特に、2〜5倍
となるように設定することが好ましい。この範囲内にあ
るときには、解重合反応が十分に進行し、また生成した
DMT及び/又はアルキレングリコールと、メタノール
との同伴留出も十分に行われ、エネルギー効率も高い。
【0025】また、反応温度は、150〜300℃の範
囲内にあるのが好ましい。該範囲内にあると、反応が十
分に進行し、また生成したDMT及び/又はアルキレン
グリコールとメタノールとの同伴留出も十分に起こり、
未反応物の熱劣化等も惹起されない。
【0026】更に、解重合反応の反応圧力としては、1
00〜3000kPa(ゲージ圧)の範囲内にあることが
好ましい。該範囲内にあるときには、反応が十分に進行
し、生成したDMT及び/またはアルキレングリコール
と、メタノールとの同伴留出も十分に起こる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明の内容を更に具体
的に説明するが本発明はこれにより何等限定を受けるも
のでは無い。尚、実施例中の各値は以下の方法により測
定を行った。又、実施例中において特に断らない限り
「部」は「重量部」を示す。
【0028】(1)DMT回収率(%):解重合を行う
前の廃ポリアルキレンテレフタレートを構成するDMT
と蒸留残渣に含有されているDMTとの合計重量を基準
として、実際に解重合を行った後の混合物に含まれてい
るDMTをガスクロマトグラフィー(ヒューレット パ
ッカード社製 HP-5890、キャピラリーカラム:
ジーエルサイエンス社製TC−1701使用)によって
定量し、その回収率を求めた。
【0029】(2)アルキレングリコール回収率
(%):解重合を行う前の廃ポリアルキレンテレフタレ
ートを構成するアルキレングリコールと蒸留残渣に含有
されているアルキレングリコール及び追加したアルキレ
ングリコールとの合計重量を基準として、実際に解重合
を行った後の混合物に含まれているエチレングリコール
をガスクロマトグラフィー(島津製作所社製 GC-7
A、充填式カラム充填剤:ジーエルサイエンス社製 P
アルキレングリコール−6000使用)によって定量
し、その回収率を求めた。
【0030】(3)重量平均分子量:一部グリコール分
解し、溶融状態にある廃ポリアルキレンテレフタレート
を試料とし、液クロマトグラフィー(日立製作所社製
L-4000)にて、移動相としてテトラヒドロフラン
を用い、試料の溶媒として、ヘキサフルオロ−2−プロ
パノールとクロロホルムとの混合溶媒を用いて、標準ポ
リスチレンを用いて作成した検量線に基づいて分子量を
算出した。
【0031】[実施例1]廃ポリアルキレンテレフタレ
ート85部、アルキレングリコール20部、蒸留残渣2
5部及び酢酸マンガン0.1部の重量割合となるように
連続的に溶融槽内に供給し、溶融槽内の温度を240
℃、圧力を大気圧(0kPa(ゲージ圧))、平均滞留時
間を3時間と設定して溶融物を連続的に抜き出した。該
溶融物の重量平均分子量は597であった。
【0032】連続的に抜き出した溶融物100部とメタ
ノール640部との重量割合になるように連続的に反応
器内へ供給し、温度265℃、圧力490kPa(ゲー
ジ圧)の条件下、平均滞留時間が2時間となるように設
定し解重合反応を行って、反応器の上部からメタノー
ル、アルキレングリコール、DMTの三者の混合物を連
続的に取出し、蒸留を行って各々の成分を分離した。
【0033】溶融槽内に供給した廃ポリアルキレンテレ
フタレートと蒸留残渣との合計を基準とした際のDMT
回収率とアルキレングリコール回収率とは夫々79%と
74%であった。結果を表1に示す。
【0034】[実施例2]実施例1において、溶融槽内
へ供給する割合を夫々、廃ポリアルキレンテレフタレー
ト100部、アルキレングリコール40部とし、溶融槽
内の温度220℃、平均滞留時間4時間とすること以外
は、同様の操作を行った。得られた溶融物の重量平均分
子量は546、溶融槽内に供給した廃ポリアルキレンテ
レフタレートと蒸留残渣との合計を基準とした際のDM
T回収率とアルキレングリコール回収率とは夫々81%
と74%であった。結果を表1に示す。
【0035】[実施例3]実施例1において、溶融槽内
へ供給する割合を夫々、廃ポリアルキレンテレフタレー
ト100部、アルキレングリコール13部とし、溶融槽
内の温度260℃とすること以外は、同様の操作を行っ
た。得られた溶融物の重量平均分子量は685、溶融槽
内に供給した廃ポリアルキレンテレフタレートと蒸留残
渣との合計量を基準とした際のDMT回収率とアルキレ
ングリコール回収率とは夫々80%と72%であった。
結果を表1に示す。
【0036】[比較例1]実施例1において、溶融槽内
へ供給するアルキレングリコールを40部とすること以
外は同様の操作を行ったところ、溶融槽の内圧は306
kPa(ゲージ圧)になった。得られた溶融物の重量平均
分子量は488、DMT回収率,アルキレングリコール
回収率は夫々75%、61%であった。結果を表1に示
す。
【0037】[比較例2]実施例3において、溶融槽内
の圧力を−2kPaに変更すること以外は同様の操作を
行った。得られた溶融物の重量平均分子量は1465で
あった。DMT回収率とアルキレングリコール回収率と
は夫々73%と68%であった。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】なお、以下に示す表2は溶融槽の夫々の保
持温度において溶融物に含有されるアルキレングリコー
ル量を廃ポリアルキレンテレフタレートを基準として当
量比で示したものである。また、その際、蒸留残渣につ
いては、該残渣が含有するアルキレングリコール量も算
入した。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ポリアルキレン
テレフタレートのケミカルリサイクルにおいて、メタノ
ールを用いてポリアルキレンテレフタレートからDMT
を回収するに際し、ポリアルキレンテレフタレートを加
熱・溶融する溶融槽内を大気圧近傍とすることが可能で
あるので、該溶融槽内に連続的に廃ポリアルキレンテレ
フタレートを投入することができ、簡便かつ連続的にポ
リアルキレンテレフタレートからDMTを回収すること
が可能である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸留残渣及び/又はアルキレングリコー
    ルの存在下、ポリアルキレンテレフタレートを溶融槽内
    に連続的に投入し、該槽内にて溶融及び低分子化させて
    得られる溶融物を連続的に抜き出して解重合反応槽内へ
    移送し、次いでメタノールを用いて解重合反応を行う、
    連続的なテレフタル酸ジメチルの回収方法において、 該溶融槽内の遊離状態にあるアルキレングリコール成分
    を、ポリアルキレンテレフタレート及び蒸留残渣中のテ
    レフタル酸成分を基準として、0.15〜1.25モル
    当量比とし、且つ該溶融槽内の溶融物の温度を220〜
    280℃の範囲内とすることを特徴とする、テレフタル
    酸ジメチルの回収方法。
  2. 【請求項2】 溶融槽内の圧力を−1kPa〜10kP
    a(ゲージ圧)の範囲とする、請求項1記載のテレフタル
    酸ジメチルの回収方法。
  3. 【請求項3】 ポリアルキレンテレフタレートがポリエ
    チレンテレフタレートである、請求項1記載のテレフタ
    ル酸ジメチルの回収方法。
  4. 【請求項4】 アルキレングリコールがエチレングリコ
    ールである、請求項1記載のテレフタル酸ジメチルの回
    収方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001294552A (ja) * 2000-04-14 2001-10-23 Teijin Ltd ポリアルキレンテレフタレートからのテレフタル酸ジメチル回収方法
US7202283B2 (en) 2001-11-16 2007-04-10 Hitachi Chemical Co., Ltd. Method for dissolving saturated polyester solution for decomposing saturated polyester and method for decomposition using the same
KR101582457B1 (ko) * 2015-04-10 2016-01-05 (주)시온텍 폴리에스테르 합성 공정 슬러지의 화학적 재활용 방법

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