JPH08225496A - スクラップポリエステルのエステルモノマーへの転化方法 - Google Patents

スクラップポリエステルのエステルモノマーへの転化方法

Info

Publication number
JPH08225496A
JPH08225496A JP7321983A JP32198395A JPH08225496A JP H08225496 A JPH08225496 A JP H08225496A JP 7321983 A JP7321983 A JP 7321983A JP 32198395 A JP32198395 A JP 32198395A JP H08225496 A JPH08225496 A JP H08225496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester
reactor
dissolver
ethylene glycol
terephthalate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7321983A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3759773B2 (ja
Inventor
Bruce R Debruin
ロジャー デブルイン ブルース
Andrius A Naujokas
アルギマンタス ノージョカス アンドリウス
William J Gamble
ジェームス ギャンブル ウィリアム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=23390913&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH08225496(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Eastman Kodak Co filed Critical Eastman Kodak Co
Publication of JPH08225496A publication Critical patent/JPH08225496A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3759773B2 publication Critical patent/JP3759773B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/09Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides from carboxylic acid esters or lactones

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 縮合タイプのポリエステル樹脂からエステル
成分およびグリコール成分を回収し、次いで、それらを
ポリエステル樹脂の製造に直接使用できるモノマーに転
化するための方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 溶解機中のスクラップ樹脂を反応機溶融
物と合わせ、溶解機溶融物を反応機に移送して過熱メタ
ノールと接触させて解重合し、得られたエチレングリコ
ールおよびジメチルテレフタレートをビス(ヒドロキシ
エチル)テレフタレートに転化して、ポリエチレンテレ
フタレートの再生成用として直接使用可能な供給原料を
得る方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縮合タイプのポリ
エステル樹脂からエステル成分およびグリコール成分を
回収し、次いで、それらをポリエステル樹脂の製造に直
接使用可能なモノマーに転化するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル樹脂は各種用途において広
く使用されている。ポリエステル、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレートは、写真フィルム、磁気テープ、繊維
並びに食料および飲料の容器に使用されている。このよ
うな樹脂をそれらの成分モノマー、例えば、エチレング
リコールおよびテレフタル酸またはそれらの誘導体に解
重合して、それらを再利用できるようにするための各種
方法が開示されている。
【0003】Naujokas等の米国特許第5,05
1,528号は、ポリエステル樹脂を溶解してポリエス
テル中に存在するのと同一のモノマーからなるオリゴマ
ーとし、その溶液に過熱メタノールを通し、次いでエチ
レングリコールとジメチルテレフタレートを回収するこ
とによる、ポリエチレンテレフタレートのスクラップ樹
脂からのエチレングリコールとジメチルテレフタレート
を回収する方法を開示している。
【0004】Gamble等の米国特許第5,298,
530号(1994年3月29日発行)は、溶解機溶融
物を反応機に移して過熱メタノールと接触させる前に、
溶解機中でスクラップ樹脂を反応機溶融物と合わせるこ
とにより、前記特許第5,051,528号の方法を改
良している。反応機において、ポリマーおよびオリゴマ
ーをさらに成分グリコールとエステルモノマーに解重合
し、その後それらを回収する。
【0005】Toot等の米国特許第5,414,02
2号(1995年5月9日発行)は、先に引用したNa
ujokas等およびGamble等の方法を最適化し
ている。これらの特許に記載されている方法は多くの利
点を有する。これらとしては、低コスト、高効率、比較
的低圧で稼働可能であること、各種程度の清浄度および
純度のポリエステルの状態で使用可能なことが挙げられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法の生成物
は、エチレングリコールとジメチルテレフタレートであ
る。典型的に、これらのモノマーはさらに使用する前に
分離精製する。これらの方法の生成物が、ポリエステル
重合のための出発原料に直接転化できれば望ましいであ
ろう。しかしながら、本発明者等の先の試みでは、得ら
れた出発原料は使用するにはその純度が不十分なもので
あった。これは、成分の着色生成物への分解を引き起こ
すような条件下でモノマーを取り扱う必要があるためで
あると信じられている。装置の配列を工夫し、局部加熱
と酸化剤の存在を回避する条件下で前記方法を実施する
ことにより、許容可能な純度のモノマーを得ることがで
きるとの知見を得た。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエチレン
テレフタレートを、ポリエチレンテレフタレートの製造
用の出発材料として使用可能なモノマーに解重合するた
めの方法である。本発明方法は、簡潔であり、複雑でな
い装置を用い、そして複数回の回収操作を必要としな
い。本発明方法は、その性質上連続的であり、ある一工
程の生成物をなんらの中間的回収もしくは処理なしに次
工程へ直接移送することが好ましい。
【0008】具体的には、米国特許第5,298,53
0号に記載されている方法を拡張して、エチレングリコ
ールとジメチルテレフタレートをビス(ヒドロキシエチ
ル)テレフタレートに転化し、これらを次にポリエチレ
ンテレフタレート生成のための供給原料として使用する
ことができる。このように、本発明は、スクラップポリ
エステルを、モノマー成分の分離精製を必要とせずに、
ポリエステルの再生成に使用可能なモノマーに直接転化
する方法を提供する。本発明方法を実施するのに使用す
る装置は、反応蒸留カラムとリボイラー(再煮沸機)を
加えた以外は米国特許第5,298,530号に記載さ
れている方法のために使用する装置と類似している。場
合により、一工程以上の追加のエステル交換反応機工程
並びに予備重合および重合工程と共に、前記装置を使用
することができる。
【0009】本発明を実施するための装置は、ポリエス
テルを受容するための溶解機;ポリエステルをモノマー
成分に解重合するための反応機;モノマー成分を高沸点
不純物から分離するための精留機;モノマー成分を低沸
点不純物から分離し、ビス(ヒドロキシエチル)テレフ
タレートを生成するためにジメチルテレフタレートとエ
チレングリコール間のエステル交換反応を開始させ、次
いでジメチルテレフタレートとエチレングリコールをビ
ス(ヒドロキシエチル)テレフタレートに転化するため
の反応蒸留カラム;および加熱エチレングリコールをそ
こから蒸留カラムに導入し、そこでエステル交換反応を
継続させるかまたは完了させるリボイラー、を含んでな
る。
【0010】本発明方法は、 a)ポリエステルを溶解機に添加し、前記ポリエステル
を、反応機溶融物と合わせて前記ポリエステルの鎖長を
減じる工程: b)溶解機からの減鎖長ポリエステルを反応機に移送す
る工程; c)過熱メタノールを反応機に通してポリエステルを解
重合させる工程; d)反応機からの解重合生成物を精留機に移送する工
程; e)精留機中の解重合生成物を、メタノールとモノマー
成分を含有する気相と、より高い分子量の物質を含有す
る液相に分離する工程; f)前記気相を蒸留カラムに移送する工程; g)i)ジメチルテレフタレートとエチレングリコール
間のエステル交換反応を開始させるために、そして ii)より低い沸点の成分を除去するために、エチレン
グリコールとエステル化触媒を蒸留カラムに導入する工
程;そして h)エステル交換反応を継続してビス(ヒドロキシエチ
ル)テレフタレートを生成する工程、を含んでなる。
【0011】工程(h)のエステル交換反応は、反応蒸
留カラム、リボイラーおよび追加のエステル交換反応機
を任意に組み合わせたもので継続することができる。こ
の工程から得られるビス(ヒドロキシエチル)テレフタ
レートを回収するか、または重合反応機へ直接通してポ
リエチレンテレフタレートを生成することができる。前
記方法の工程a)〜e)、およびそれらを実施するのに
用いる装置を、以下に要約するが、これらは先に引用し
たGamble等の米国特許第5,298,530号お
よび同時係属の同一人に譲渡されたToot等の米国特
許第5,414,022号(1995年5月9日発行)
に詳述されている。残りの工程およびそれを実施するた
めの装置を以下に詳述する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明方法を実施するた
めの装置を具体的に図示するものである。図1に図示し
た装置は、溶解機(10)、スクラバー(12)、反応
機(14)、精留機(16)、反応蒸留カラム(1
8)、冷却機(20)、リボイラー(22)および1個
以上の、場合により配備されるエステル交換反応機(2
4)を含んでなり、これらはパイプ、ポンプおよびバル
ブと連結されて、本発明方法にしたがって材料を移送す
る。
【0013】適切な形状およびサイズのポリエチレンテ
レフタレート(26)を、適切な手段により溶解機に導
入し、そこで液化し次いで鎖長を減じる。溶解機は大気
圧で、または僅かにプラスもしくはマイナスの圧力で作
動させることができ、その内容物を約305℃までの温
度に加熱するための手段を備えている。溶解機は、24
0〜260℃の範囲の温度に維持する。
【0014】反応機溶融物(28)および場合により配
備される精留機内の液体(30)を、これらの材料の導
入速度およびそれらの相対比を調整するのに用いられる
手段を介して溶解機に導入する。反応機および精留機
は、溶解機より高い圧力で作動させることができる。溶
解機に導入された反応機溶融物および場合により導入さ
れる精留機内の液体は、ポリエステルと反応して平均鎖
長を減じる。このことにより、解重合反応が開始し、そ
して溶解機の内容物の粘度が低下する。溶解機にはエス
テル交換触媒、例えば、酢酸亜鉛を添加することができ
る。好ましくは前記触媒は30〜300ppmポリエス
テルの範囲で使用し、最も好ましくは触媒は30〜10
0ppmポリエステルの範囲で使用する。
【0015】好ましい実施態様では、ポリエステルスク
ラップと共に溶解機に持ち込まれることがある汚染物質
から生成される何らかの酸を中和するのに十分な塩基を
溶解機に添加する。適切な塩基は、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アルミニウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等である。使用する
場合は、溶融物のpH価を7〜10、好ましくは7〜8
の範囲に維持するのに十分な塩基を添加する。
【0016】好ましい実施態様では、溶解機溶融物を、
不活性気体、例えば、窒素、二酸化炭素、アルゴン等の
ブランケットにより大気から保護する。このことは、酸
化反応による溶解機溶融物の分解を低減する。反応機溶
融物および溶解機溶融物は、メタノール、低分子量ポリ
エステル、モノマー、一価アルコール−末端オリゴマ
ー、グリコール、並びにジメチルテレフタレートおよび
メチルヒドロキシエチルテレフタレートを含む。これら
二種類の溶融物の主な差異は、ポリエステルの平均鎖長
である。精留機液体はポリエステル以外は同一の成分を
含有する。
【0017】溶解機溶融物の粘度は、好ましくは0.0
02〜0.1Pasの範囲に維持する。この粘度は、安
価なポンプ手段および加熱手段の使用を可能にするの
に、そして良好なモノマー収率を得るために最適圧力で
反応機を作動させるのに十分な程低い粘度である。溶解
機への材料の流入および流出速度を調整して粘度を望ま
しいレベルに維持することができる。
【0018】溶解機中に発生する低沸点成分(32)は
モノマーを含有し、これらは好ましくは反応機から放出
されるモノマーと共に回収する。このことは、それらを
スクラバーの通し、そこで液体メタノール(34)で処
理吸収することにより達成できる。この材料(36)を
冷却機から放出される材料(50)と合わせて、別の工
程で回収することができる。溶解機からの溶融物(3
8)を反応機に移送する。
【0019】過熱メタノール蒸気(40)を従来手段で
反応機に導入することができる。反応機に導入されたメ
タノールは反応機の内容物を加熱し、解重合触媒として
作用する。メタノールは、ポリエステル1重量部当たり
メタノール2〜6重量部の範囲の比率で導入する。反応
機は240〜300℃の範囲の温度、大気圧から、僅か
に高い圧力、約800kPaaまでの圧力で作動させる
ことができる。
【0020】メタノール、ジメチルテレフタレート、エ
チレングリコール、ジエチレングリコールおよびトリエ
チレングリコールを含むグリコール、ジメチルイソフタ
レート、シクロヘキサンジメタノール並びにメチルヒド
ロキシエチルテレフタレートを含む蒸気流(42)を反
応機から精留機に移送する。精留機は、より高い沸点の
成分、例えば、メチルヒドロキシエチルテレフタレート
を、反応機より放出される蒸気流から分離し、次いでそ
れを液体状で反応機(44)に返還する。この液体(3
0)の部分またはすべてを溶解機に移送して粘度を調整
する。精留機より放出される蒸気流(36)を反応蒸留
カラムに移送する。
【0021】この反応蒸留カラムは従来形であり、充填
媒体(エステル交換反応が起こるのに十分な表面積を与
える)を装填したカラムを含む。典型的に、カラムは反
応が起こるのに十分な理想的ステージを含むであろう。
反応蒸留カラムは、典型的に2〜10個の理想的ステー
ジ、好ましくは4〜6個の理想的ステージを有するであ
ろう。反応蒸留カラムのサイズに依り、エステル交換反
応はそこで、リボイラー中で、またはリボイラーの先方
に場合によって配備される1個以上の追加のエステル交
換反応機(24)中で完了する。典型的な反応蒸留カラ
ム滞留時間は20〜120分、好ましくは20〜60分
である。
【0022】精留機からの蒸気流は、好ましくは、反応
蒸留カラムの中点に導入する。しかしながら、他の都合
のよい位置、例えば、蒸留カラムの底部近傍に導入する
こともできる。すべてのジメチルテレフタレートをビス
(ヒドロキシエチル)テレフタレートに転化するのに十
分な追加のエチレングリコール(46)をカラムに導入
する。追加のエチレングリコールを、蒸気または液体の
ようにカラムに導入することができる。蒸気として導入
する場合は、典型的に、カラムの底部に導入する。液体
として導入する場合は、典型的に、カラムの頂部に導入
する。一般に、エステル交換触媒(48)、例えば、酢
酸亜鉛をカラムの頂部に導入し、一種以上の既知重合安
定剤をカラムの低部に導入することができる。ポリマー
特性を改質するためにポリマーに最終的に包含せしめる
コモノマーを、このカラムに添加することもできる。し
かしながら、このようなコモノマーは後に添加してそれ
らの添加中、調整を改良することが好ましい。カラム
は、好ましくは100から200℃の温度で、そして大
気圧で作動させる。しかしながら、さらに高圧でまたは
低圧でそしてそれに応じて変動させた温度で作動させる
ことができる。
【0023】反応蒸留カラムの頂点に冷却機があり、そ
こから過剰の反応メタノール(50)を除去する。以下
の実施例に記載するように、冷却機の温度および圧力
を、カラム中のエチレングリコール残留量を調整するの
に用いることができる。典型的に約1時間の反応蒸留カ
ラムでの滞留時間が、エステル交換反応を完了させるの
に必要である。蒸留カラムが、滞留時間が十分なエステ
ル交換を引き起こすのに十分でないようなサイズの蒸留
カラムである場合は、リボイラーで、またはリボイラー
の下流に配備された1個以上の反応機で、反応を完了さ
せることができる。リボイラーは、大気圧下、190〜
210℃の範囲の温度に維持する。リボイラーは、反応
蒸留カラムへのエチレングリコール源となる。エステル
交換反応を引き起こすのに十分なエチレングリコール
が、精留機から、または本方法の他のいずれからも導入
されない場合には、リボイラーから導入することができ
る。
【0024】モノマー生成物(52)は、リボイラ−か
ら回収し、または1個以上のさらなる反応機を用いる場
合には、それらの最後のリボイラーから回収する。望ま
しい場合は、この生成物を、従来の重合装置に直接供給
してポリエステルを生成する。この装置は、プレポリマ
ー反応機およびエステル化反応機を含むことができる。
あるいは、モノマーを収集し、単独でもしくは他のモノ
マーと組み合わせて使用してポリエステルを製造するま
で保存することもできる。
【0025】以下の実施例により、本発明を具体的に説
明する。 以下の例は、図1に図示した装置を用いた。ブルー色素
およびポリ塩化ビニリデン塗膜を含有するスクラップ押
出し成形ポリエチレンテレフタレート・シートを、本発
明の連続方法を用いて、ビス(ヒドロキシエチル)テレ
フタレートモノマーに転化した。3時間かけて、4kg
のスクラップ・ポリエステルを溶解機に20g/分の速
度で供給した。溶融物を溶解機から反応機に200g/
分で移送し、次いで溶融物を同速度で再循環させた。反
応機を275℃および大気圧で稼働させた。メタノール
を反応機に275℃で80g/分で供給した。反応機の
頂点に位置する精留機は、約3個の理想的充填ステージ
を有し、大気圧および165℃の蒸気温度で作動して還
流する。この温度では、上部生成物はジメチルテレフタ
レートおよびエチレングリコールと過剰のメタノールで
ある。この温度では、半エステル、メチルヒドロキシエ
チル・テレフタレートは液状であり、反応機に戻してメ
タノールとさらに反応させる。この温度では、スクラッ
プに含まれるブルー色素(Miles Ceres X
R−RF)は、反応機に戻す。
【0026】安定な状態で作動した場合には、精留機か
らの生成物は、74g/分のメタノール、17g/分の
ジメチルテレフタレートおよび5.5g/分のエチレン
グリコール並びに少量の低沸点不純物の組成の、反応蒸
留カラム用供給流を与える。精留機からの上部生成物
を、カラム中心に供給する。約3個の理想的充填ステー
ジが、蒸気導入点より上側にあり、2個が下側にある。
【0027】反応蒸留カラムは、カラム底部にリボイラ
ーを有し、滞留時間は2時間である。リボイラーは、大
気圧、そしてエチレン・グリコールの沸点、196℃で
作動させる。エチレングリコールをリボイラーからカラ
ム底部に50g/分の速度で導入する。さらに、20g
/分のエチレングリコールを20ppmの酢酸亜鉛触媒
と共に液体としてカラムの頂点に添加した。この溶液
は、気化状のジメチルテレフタレートと接触して、モノ
マー生成を促進する。
【0028】カラム頂点の冷却機の温度を調整して、す
べてのメタノールおよび所望比率のエチレングリコール
が冷却機の上部に流れるようにする。100℃では、カ
ラムのエチレングリコールの18%が、上部生成物と共
に産出される。110℃では、カラムのエチレングリコ
ールの27%が、上部生成物と共に産出され、120℃
では、カラムのエチレングリコールの37%が、産出さ
れる。このように、頂点温度を用いてエチレングリコー
ルの残留量および不純物の除去速度を調整することがで
きる。蒸留カラムをこのように作動させる場合には、純
粋なビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートモノマー
と過剰のエチレングリコールを、カラム底部のリボイラ
ーで収集する。
【0029】リボイラーから収集したモノマーを、過剰
のエチレングリコールのストリッピングに付す。このモ
ノマーを標準の重合反応機中で用いて、極限粘度0.6
5のポリエチレンテレフタレートを製造する。このポリ
マーの透過濃度を測定し、出発スクラップと未使用モノ
マーから製造したポリエチレンテレフタレートの透過濃
度と比較した。7mm厚さシートの550nmおよび4
00nmでの透過濃度を測定した。二点での各ポリマー
についての値を平均して”吸光度カラー値”を得たが、
この値はポリエステルの黄色度の目安である。黄色は、
分解ポリエステルのカラーであるのでこの値は意味があ
る。以下の第1表に示す結果は、本発明ポリマーが、通
常の工業上の用途として許容可能なカラーのものである
ことを確証するものである。
【0030】 第1表 ポリエステル 吸光度カラー値 出発スクラップ 0.14 本発明により回収したモノマ− から製造したもの 0.07 未使用モノマーから 0.06
【0031】本発明をその好ましい実施態様を参照して
記載してきたが、本発明の精神および範囲内で、本明細
書に具体的に記載した装置および方法工程についての変
更を行うことができることが理解されるであろう。
【0032】<追加の実施態様> <態様1> 前記エステル交換反応がリボイラー(2
2)中で完了する請求項1記載の方法。 <態様2> 前記エステル交換反応が、1個またはそれ
以上の追加のエステル交換反応機(24)中で完了する
請求項1記載の方法。
【0033】<態様3> 前記のビス(ヒドロキシエチ
ル)テレフタレートが、0.10未満の吸光度カラー値
のポリエステルを生成することができる請求項1記載の
方法。 <態様4> 冷却機(20)が、反応蒸留カラム(1
8)の頂点に付設されており、そして冷却機(20)の
維持温度を用いてカラム(18)中のエチレングリコー
ルの残留量を調整する請求項1記載の方法。
【0034】<態様5> 冷却機(20)を、約100
〜120℃で作動させる態様4記載の方法。 <態様6> 溶解機(10)および反応蒸留カラム(1
8)を、約大気圧で稼働させそして反応機(14)を約
800kPaaまでの圧力下で稼働させる請求項1記載
の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための装置を示すもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウィリアム ジェームス ギャンブル アメリカ合衆国,ニューヨーク 14617, ロチェスター,マウント エアリー ドラ イブ 328

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルを受容するための溶解機
    (10);ポリエステルをモノマー成分に解重合するた
    めの反応機(14);モノマー成分を高沸点不純物から
    分離するための精留機(16);モノマー成分を低沸点
    不純物から分離し、そしてジメチルテレフタレートとエ
    チレングリコールのエステル交換を行わせてビス(ヒド
    ロキシエチル)テレフタレートにするための反応蒸留カ
    ラム(18);および加熱エチレングリコールを、そこ
    から反応蒸留カラム(18)に導入するリボイラー(2
    2)、を含んでなる装置を用いて、スクラップポリエス
    テルを、ポリエステルの再生成に使用可能なモノマーに
    直接転化するための方法であって、前記方法が、 a)ポリエステルを溶解機(10)に添加し、次いで前
    記ポリエステルを、反応機(14)からの溶融物と合わ
    せてポリエステルの鎖長を減じさせる工程; b)溶解機(10)からの減鎖長ポリエステルを反応機
    (14)に移送する工程; c)過熱メタノールを反応機(14)に通してポリエス
    テルを解重合させる工程; d)反応機(14)からの解重合生成物を精留機(1
    6)に移送する工程; e)精留機(16)中の解重合生成物を、メタノールと
    モノマー成分を含有する気相と、より高い分子量の物質
    を含有する液相に分離する工程; f)前記気相を反応蒸留カラム(18)に移送する工
    程; g)i)ジメチルテレフタレートとエチレングリコール
    間のエステル交換反応を開始させるために、そして ii)より低い沸点の成分を除去するために、エチレン
    グリコールとエステル化触媒を蒸留カラム(18)に導
    入する工程;そして h)エステル交換反応を継続してビス(ヒドロキシエチ
    ル)テレフタレートを生成する工程、を含んでなる方
    法。
JP32198395A 1994-12-12 1995-12-11 スクラップポリエステルのエステルモノマーへの転化方法 Expired - Fee Related JP3759773B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US353863 1994-12-12
US08/353,863 US5432203A (en) 1994-12-12 1994-12-12 Process of recovering components from polyester resins

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08225496A true JPH08225496A (ja) 1996-09-03
JP3759773B2 JP3759773B2 (ja) 2006-03-29

Family

ID=23390913

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32198395A Expired - Fee Related JP3759773B2 (ja) 1994-12-12 1995-12-11 スクラップポリエステルのエステルモノマーへの転化方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5432203A (ja)
EP (1) EP0717030B2 (ja)
JP (1) JP3759773B2 (ja)
DE (1) DE69515612T3 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000169623A (ja) * 1998-12-10 2000-06-20 Is:Kk ポリエチレンテレフタレ―ト廃棄物のケミカルリサイクル方法

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5672729A (en) * 1995-07-28 1997-09-30 Eastman Kodak Company Recovery of terephthalate diesters from glycol residues
US5747547A (en) * 1995-08-11 1998-05-05 Eastman Kodak Company Recovery of components from polyester resins
US5672780A (en) * 1995-08-11 1997-09-30 Eastman Kodak Company Purification of ethylene glycol recovered from polyester resins
US5576456A (en) * 1996-01-22 1996-11-19 Eastman Kodak Company Recovery of components from polyester resins
DE19534276A1 (de) * 1995-09-15 1997-03-20 Degussa Verfahren zur Aufarbeitung von Polyalkylenterephthalaten
US5712410A (en) * 1997-03-03 1998-01-27 Eastman Kodak Company Gas phase crystallization of dimethyl terephthalate
EP0962477A3 (en) * 1998-06-04 2002-08-07 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of producing polyester and charging apparatus therefor
US6472557B1 (en) 1999-02-10 2002-10-29 Eastman Chemical Company Process for recycling polyesters
US6919383B2 (en) * 2001-04-10 2005-07-19 North Carolina State University CO2-assisted deploymerization, purification and recycling of step-growth polymers
WO2013025186A1 (en) 2011-08-12 2013-02-21 Eastman Chemical Company Process for the preparation of polyesters with high recycle content
DE102012220498A1 (de) * 2012-11-09 2014-05-15 Aquafil Engineering Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Behandlung von Polymeren
CN109134244B (zh) * 2018-09-26 2020-10-30 东华大学 一种废旧聚酯的降解方法
EP4004094A1 (en) 2019-07-29 2022-06-01 Eastman Chemical Company Process for the preparation of polyesters with recycled monomers from pyrolysis and methanolysis
KR20220092907A (ko) 2019-10-25 2022-07-04 이스트만 케미칼 컴파니 재활용된 코폴리에스터로부터 생산된 코폴리에스터
CN115103830A (zh) 2019-12-19 2022-09-23 伊士曼化工公司 由聚酯甲醇分解解聚系统生产对苯二甲酸二甲酯的方法
KR20220119655A (ko) 2019-12-19 2022-08-30 이스트만 케미칼 컴파니 폴리에스터 가메탄올분해 해중합 생성물 스트림의 처리 방법
MX2022007257A (es) 2019-12-19 2022-07-19 Eastman Chem Co Metodo para manufactura de poliesteres con contenido de reciclado.
EP4413066A1 (en) 2021-10-06 2024-08-14 Eastman Chemical Company Production of virgin-quality pet and copolyester raw materials from polyester carpet fibers
EP4423185A1 (en) 2021-10-25 2024-09-04 Eastman Chemical Company Processes for recovering dialkyl terephthalates from feedstocks
WO2023091544A1 (en) 2021-11-22 2023-05-25 Eastman Chemical Company Process for making recyclable copolyesters articles with living hinges
EP4436891A1 (en) 2021-11-22 2024-10-02 Eastman Chemical Company Recyclable copolyesters articles with living hinges
EP4437028A1 (en) 2021-11-22 2024-10-02 Eastman Chemical Company Process for making recyclable copolyesters articles with living hinges
EP4437029A1 (en) 2021-11-22 2024-10-02 Eastman Chemical Company Recyclable copolyesters articles with living hinges
WO2024220458A1 (en) 2023-04-19 2024-10-24 Eastman Chemical Company Copolyester compositions for recyclable heavy gauge sheet articles
WO2024220454A1 (en) 2023-04-19 2024-10-24 Eastman Chemical Company Copolyester compositions for recyclable heavy gauge sheet articles

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2829253A (en) 1954-06-21 1958-04-01 Boeing Co Electronic frequency doublers
NL288080A (ja) 1962-01-24
US5051528A (en) * 1990-04-24 1991-09-24 Eastman Kodak Company Recovery process for ethylene glycol and dimethylterephthalate
DE4227299C1 (de) 1992-08-18 1994-01-27 Hoechst Ag Verfahren zur Herstellung von monomeren Terephthalsäurediestern und Diolen aus Polyestern
US5298530A (en) * 1992-11-25 1994-03-29 Eastman Kodak Company Process of recovering components from scrap polyester
US5414022A (en) 1994-03-10 1995-05-09 Eastman Kodak Company Process of recovering components from polyester resins

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000169623A (ja) * 1998-12-10 2000-06-20 Is:Kk ポリエチレンテレフタレ―ト廃棄物のケミカルリサイクル方法

Also Published As

Publication number Publication date
US5432203A (en) 1995-07-11
EP0717030A1 (en) 1996-06-19
EP0717030B1 (en) 2000-03-15
DE69515612D1 (de) 2000-04-20
EP0717030B2 (en) 2003-11-05
DE69515612T3 (de) 2004-08-05
DE69515612T2 (de) 2000-09-21
JP3759773B2 (ja) 2006-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3759773B2 (ja) スクラップポリエステルのエステルモノマーへの転化方法
US5576456A (en) Recovery of components from polyester resins
JP4294859B2 (ja) ポリエステルを再利用するための解重合法
US6472557B1 (en) Process for recycling polyesters
EP1437377B1 (en) Method for recycling pet bottle
JPS5953254B2 (ja) ジアルキルテレフタレ−トの回収方法
JPH05507910A (ja) 回収プロセス
US4254246A (en) Column system process for polyester plants
JPH09504025A (ja) テレフタル酸ジメチルからのシクロヘキサンジメタノールの分離方法
JP2022523911A (ja) 解重合方法を統合した、テレフタル酸系ポリエステルを製造する方法
EP0662466B1 (en) Continuous process for the recovery of terephthalic acid from waste or used products of polyalkylene terephthalate polymers
US5952520A (en) Recovery of ester monomer from polyester resins
EP0758640B1 (en) Recovery of components from polyester resins
JP4255554B2 (ja) テレフタル酸ジメチル及びエチレングリコールの回収方法
US5672780A (en) Purification of ethylene glycol recovered from polyester resins
JPS6399037A (ja) 環状アルコ−ルの不飽和カルボン酸エステルの製造方法
JP3652895B2 (ja) ポリエチレンテレフタレートのモノマー化法
TW572876B (en) Method for producing a fluorine-containing alcohol
JP2003113125A (ja) ポリエステルからモノマー製造方法
US5672729A (en) Recovery of terephthalate diesters from glycol residues
JP3725974B2 (ja) ポリエステル製造用触媒溶液の製造方法
JP2003300915A (ja) ポリアルキレンテレフタレートからモノマーの製造方法
JPH11322677A (ja) テレフタル酸ジメチルの回収方法
JP4287220B2 (ja) 芳香族ジカルボン酸エステルの回収方法
JPS5820951B2 (ja) テレフタル酸ジメチルの回収精製方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090113

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120113

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130113

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees