JP3759375B2 - 過巻下げ防止機構を有するホイスト - Google Patents

過巻下げ防止機構を有するホイスト Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ホイストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ホイストには種々のものがあるが、駆動手段として大きくはエア式と電気式とに分かれている。
【0003】
いずれにしても、下端に荷物吊支用のフックがホイスト本体に取付けられ、ホイスト本体内には、ワイヤやチェンなどを巻回したドラムが正逆回転可能に配設されている。そして、ドラムを前記駆動手段に回転させて前記ワイヤなどを巻き取り、あるいは解舒させてホイスト本体を昇降させることができるもので、かかる構成により、フックに吊下した荷物を垂直に吊り上げ、所定個所に水平移動して降下させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来のホイストにおいて、ワイヤが全て解舒されたフックの最下端位置を作業者が確実に認識することはきわめて難しいものであった。したがって、ホイストの下降操作時において、ワイヤが逆に巻上げられてしまう過巻下げになりやすいという問題があった。
【0005】
ワイヤが逆に巻き上げられると、昇降操作のスイッチ操作も逆になり、誤操作の原因となる。そこで、かかる不具合を防止するために、スイッチ操作してワイヤを解舒させながらホイスト本体を下降させるときに、作業者は、小刻みにスイッチのオン・オフを繰り返して適正な下降位置となるように調整していた。
【0006】
これでは作業に時間がかかってしまい、結局は作業効率の低下を招くことになっていた。
【0007】
かかる課題を解決するために、特開昭58−148196号公報では、ドラムの回転量を読み取る読取手段と、同読取手段からの信号により作動して駆動源を停止させる停止手段とを具備するホイストが提案された。
【0008】
しかしながら、かかるホイストについては、未だ下記の課題が残されている。
【0009】
すなわち、上記読取手段としては、様々なセンサ類などを用いることも考えられるが、コスト的な面や実用性から考えると、図11に示すように、ドラム(図示せず)とともに回転するピン100によりカム部を有する歯車200を1コマずつ、あるいは所定回転角度ずつ送るような機械的な構成とすることが現実的である。
【0010】
しかし、歯車200などを用いた方式では、ドラムの回転量を逐一カウントすることになるので、ドラム一回転毎に歯車200とピン100とが衝突することになり、磨耗や破損のおそれがある。
【0011】
さらに、かかる読取手段をホイスト本体内に組み込むとなると、歯車200とピン100とを同期させるために精密な組付作業が必要となり、しかも、部品点数も多くなってコスト高になっていた。
【0012】
本発明は、上記課題を解決することのできる過巻下げ防止機構を有するホイストを提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の本発明では、下端に荷物吊支用のフックを取付けたホイスト本体内に正逆回転可能なドラムを配設し、同ドラムを駆動手段により回転させてワイヤを巻き取り、あるいは解舒させることにより昇降自在に構成するとともに、ワイヤを解舒しながらホイストを下降させる際に、ワイヤの逆巻きによる過巻下げを防止するために、ワイヤ最終巻回部分が解舒されるときに作動開始するワイヤ最終部分検出手段と、同ワイヤ最終部分検出手段の作動に連動して前記駆動手段を停止させる停止手段とを設けたホイストにおいて、前記ワイヤ最終部分検出手段は、ワイヤの最終巻回部分に設けたノックピンと、同ノックピンがドラムの回転にともないワイヤとともに移動する際に係合して回動するカムとを備え、前記停止手段は、前記カムの回転に連動するバルブ機構からなり、しかも、このバルブ機構は、前記カムに連動する補助バルブと、モータに連通するエア流路を閉塞するストップバルブとを備え、補助バルブのポートを前記カムにより開口可能として、エアを同バルブから前記ストップバルブのスプールをバルブ閉方向に付勢するポートへ流入させるようにし、モータへのエア通路を閉塞してモータ駆動を停止させるように構成した。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に係るエアホイストは、下端に荷物吊支用のフックを取付けたホイスト本体内に正逆回転可能なドラムを配設し、同ドラムを駆動手段により回転させてワイヤを巻き取り、あるいは解舒させることにより昇降自在に構成するとともに、ワイヤを解舒しながらホイストを下降させる際に、ワイヤの逆巻きによる過巻下げを防止するために、ワイヤ最終巻回部分が解舒されるときに作動開始するワイヤ最終部分検出手段と、同ワイヤ最終部分検出手段の作動に連動して前記駆動手段を停止させる停止手段とを設けたものである。
【0016】
すなわち、ホイスト本体内にドラムを回転自在に配設するとともに、同ドラムをホイスト本体内に配設したモータに連動連結している。そして、ワイヤの一端をドラムに結着して巻回するとともに、他端を所定個所に連結して、モータの正逆回転によって、ワイヤを巻上げたり、解舒したりして、ホイスト本体自体を昇降可能としている。ホイスト本体の下端にはフックを設けており、同フックに荷物を吊下することができる。
【0017】
本発明は、かかるホイストにおいて、下降時の最下端位置をホイスト自体が自動的に検出して下降動作を停止するようにしたことに特徴があり、本実施の形態では、ワイヤのドラムへの最終巻回部分が解舒されるときにはじめて作動開始するするようにしたワイヤ最終部分検出手段と、同ワイヤ最終部分検出手段の作動に連動して前記モータを停止させることのできる停止手段とを設けている。
【0018】
ワイヤ最終部分検出手段は、ワイヤの最終巻回部分に設けたノックピンと、同ノックピンがドラムの回転にともないワイヤとともに移動する際に係合して回動するカムとを備え、駆動停止手段は、前記カムの回転に連動するバルブ機構から構成することができる。
【0019】
さらに、バルブ機構は、前記カムに連動する補助バルブと、モータに連通するエア流路を閉塞するストップバルブとを備える構成とすることができ、補助バルブのポートを前記カムにより開口可能として、エアを同バルブからストップバルブのスプールをバルブ閉方向に付勢するポートへ流入させるようにし、モータへのエア通路を閉塞してモータ駆動を停止させるように構成することができる。
【0020】
かかる構成とすることにより、作業者は、フックの下端位置を気にすることなくホイストを下降させて荷物をフックに着脱することができる。したがって、熟練したものでなくてもホイスト操作を容易に行えるようになる。そして、過巻下げとなることがないので、ホイストの昇降操作が逆になったりすることがない。しかも、ワイヤ最終部分検出手段は、ワイヤが解舒されていき、その最終巻回部分に達したときにはじめて作動するので、部品の磨耗なども生起しにくく、耐久性に優り、なおかつ、構成も簡単となるのでコスト的にも何ら問題がない。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0022】
図1は本実施例に係るホイストの断面視による説明図、図2及び図3は同ホイストの操作部の説明図である。なお、図3では底面視による図としている。
【0023】
本実施例に係るホイストAは、荷重が250Kg程度までの荷物を吊下して上昇、水平移動、下降させることにより、移動させることができるようにしたコンパクトな小型のエア式ホイストであり、スイッチ操作とアンダーフック2への荷物取付操作とを行いやすくするために、操作部となる昇降スイッチ部3をホイスト本体1に設けた構成としている。
【0024】
図1〜図3に示すように、ホイスト本体1は、下端部に荷物吊下用のアンダーフック2を連結するとともに、ワイヤ4を上部から伸延させている。そして、同ワイヤ4の基端を、図示しないホイスト吊下用フックに連結するとともに、同フック近傍にエアコンプレッサに連通連結するニップルを設け、同ニップルに一端を接続したエアホースをコイル状にしてワイヤ4周りに配設し、他端を前記昇降スイッチ部3に設けたニップルに接続している。20は抜け止め金具、21はアンダーフック取付ボルトである。
【0025】
ホイスト本体1内には、前記ワイヤ4を巻回するドラム5が回転自在に配設されている。
【0026】
ドラム5は、ドライブ軸50にニードルベアリング51を介して嵌合したホイルシャフト52と、モータ側ホイル53とギヤ側ホイル54とを組付けて構成されており、ホイルシャフト52と、同ホイルシャフト52とギヤ側ホイル54との間に介設したホイルシャフトリング55との間に、ワイヤ4を二重程度、基礎巻している。40はワイワ4の基端結着部であり、同基端結着部40からワイヤ4をモータ側ホイル53とギヤ側ホイル54との間に案内するホイルサイドワイヤエンド56を設けている。
【0027】
このように、ワイヤ4は、実質的にモータ側ホイル53とギヤ側ホイル54との間に形成されるワイヤ巻回空間57において巻回され、ホイスト本体1の上部突出筒部1aから外部へ延出している。41は同上部突出筒部1aの上端開口部に設けたワイヤガイドである。
【0028】
なお、前記したホイルシャフト52とホイルシャフトリング55とは一体形成してもよい。その場合、ホイルサイドワイヤエンド56を省略することもできる。
【0029】
また、図1に示すように、ホイスト本体1内には、前記ドラム5の左右に、エアモータ6とブレーキ機構7、及び減速機構8をそれぞれ収納配設しており、前記ホイルシャフト52を介して連動連結している。
【0030】
エアモータ6は、モータカバー61,61間にベアリング62を介して軸支されており、ロータ63とベーン64とを具備するとともに、給気されるエアにより回転してホイルシャフト52を回転可能としている。
【0031】
ブレーキ機構7は、ブレーキスプリング70によりエアモータ6側に付勢されたブレーキピストン71と、同ピストン71とテーパ面同士で接触したブレーキホイル72とを具備している。
【0032】
また、減速機構8は、軸80の周りに回転可能とした遊星ギヤからなるアイドルギヤ81とこれに噛合するケース固定のインターナルギヤ82とドラム5に連動したロードギヤ83とを具備しており、エアモータ6の回転を減速してドラム5側に伝達可能としている。
【0033】
次に、操作部となる昇降スイッチ部3について説明すると、図2及び図3に示すように、同昇降スイッチ部3は上昇用と下降用とがあり、ホイスト本体1の前面部に設けられ、それぞれ、中空としたグリップ部30,30と、同グリップ部30,30の基端側に配設した親指で操作可能なレバー31,31とを具備している。
【0034】
かかるレバー31は、図3に示すように、エアモータ6への給気量を制御するスロットルバルブ32を操作可能としている。
【0035】
スロットルバルブ32は、前記グリップ部30に直交する方向に配設され、弁軸32aの先端部をレバー31に当接するようにスプリング付勢して突出状態としている。33は圧縮空気の給気ポートであり、前記したエアコンプレッサ(図示せず)と連通連結している。34は排気ポートであり、一方のグリップ部30の先端部に設けたマフラー部35(図2参照)と連通して、エアを大気へ放出可能としている。また、36は弁軸32aの付勢用スプリングである。
【0036】
上記してきた構成において、本実施例で特徴をなすのは、ワイヤ4を解舒しながらホイスト本体1を下降させる際に、ワイヤ4の逆巻きによる過巻下げを防止するために、ワイヤ4の最終巻回部分が解舒されるときに作動開始する最終部分検出手段Bと、同最終部分検出手段Bの作動に連動して、エアの流れを停止させてエアモータ6の駆動を停止する駆動停止手段Cとを設け、ホイスト本体1の最下端位置をホイストA自体が自動的に検出して下降動作を停止するようにしたことに特徴がある。
【0037】
最終部分検出手段Bは、ワイヤ4の最終巻回部分に設けたノックピン45と、同ノックピン45がドラム5の回転にともないワイヤ4とともに移動する際に係合して回動するカム9(図2参照)を主要構成としている。
【0038】
すなわち、図4に示すように(図1参照)、ドラム5を構成するモータ側ホイル53とギヤ側ホイル54の中心線L上で、その中心部寄りに、所定の方向に向けて長円状ピン挿通孔90,90を形成し、両孔90,90間に、ワイヤ4を挿通したノックピン45を挿通している。したがって、ホイルシャフト52とホイルシャフトリング55との間に基礎巻されたワイヤ4は、このノックピン45に挿通された個所が実質的にドラム5の最終巻回部分に位置している。
【0039】
また、カム9は図5及び図6に示すように、略プレート状に形成されており、前記長円状ピン挿通孔90の基部から、ワイヤ4の解舒方向に略50〜60度離隔した位置に回動自在に配設されている。9'は回動軸に遊嵌するボス部である。
【0040】
そして、ノックピン45がドラム5とともに周回するときに係合するように、係合用凹部9aが形成されており、ワイヤ4が解舒されていき、最終巻回部分に至ると、ノックピン45がこの係合用凹部9aと係合して、図4に示すように、カム9が図中時計回りに回動するようにしている。
【0041】
さらに、カム9の一側面端部側には、図6に示すように、テーパ面9b'を有する補助バルブ作動部9bを形成しており、同補助バルブ作動部9bにより、後述するバルブ機構の補助バルブ10に設けた弁軸10aの先端を押し込み可能としている。9cは弁軸保持用凹部である。
【0042】
一方、駆動停止手段Cは、前記カム9の回転に連動するバルブ機構から構成しており、かかるバルブ機構は、図2に示すように、カム9に弁軸10aの先端を当接させた前記補助バルブ10と、図3に示すように、エアモータ6への給気流路Rの中途に配設したストップバルブ11とから構成している。
【0043】
ここで、さらに図7〜図10を参照しながら、最終部分検出手段B及び駆動停止手段Cの作用について説明する。図7〜図10に示すように、昇降スイッチ部3の上昇側及び下降側とは、エアモータ6を介して給気流路Rで連通している。そして、同給気流路Rのエアモータ6と昇降スイッチ部3の上昇側との間からは第一分岐流路R1を分岐させてストップバルブ11の下端部と連通させるとともに、エアモータ6と昇降スイッチ部3の下降側との間からは第二分岐流路R2を分岐させて補助バルブ10と連通させている。さらに、同補助バルブ10とストップバルブ11とをストップバルブ作動用流路R3で連通連結している。図中、10c、11bは補助バルブ10とストップバルブ11とに設けたストッパ用ポート、10d、11cは補助バルブ10とストップバルブ11とに設けた給気ポート、11dは給気流路Rの連通ポートである。
【0044】
ところで、図7に示す状態は、ホイスト本体1を下降させるために、下降用のレバー31を操作した場合である。
【0045】
レバー31が押し込み操作されると、図示するように、スロットルバルブ32の弁軸32aが押し下げられ、閉じられていた給気ポート33(閉じられている状態は、図7における昇降スイッチ部3の上昇用のスロットルバルブ32を参照)が開いて、圧縮空気が給気流路Rを流れる。
【0046】
圧縮空気は、この給気流路Rを通り、エアモータ6を駆動させて昇降スイッチ部3の上昇用側のグリップ部30内を通ってマフラー部35から排出される。また、このときに、圧縮空気の一部は、エアモータ6の下流側から分岐した第一分岐流路R1及びストップバルブ11の給気ポート11cを介して弁軸11aが上方位置に保持されるように押圧しているので、連通ポート11dは連通状態となっており、圧縮空気は給気流路Rを流れることができる。
【0047】
かかる圧縮空気の流れにより、エアモータ6が駆動してドラム5を回転し、巻回されているワイヤ4を解舒しながらホイスト本体1は下降する。
【0048】
なお、給気流路Rは、中途で分岐した第2分岐流路R2により補助バルブ10へも連通しているが、このときに、補助バルブ10はカム9が初期状態にあるので作動しておらず、補助バルブ10の弁軸10aはスプリング10bにより上方へ付勢された状態にあり、給気ポート10dを閉塞する位置にある。
【0049】
ワイヤ4の解舒が進み、ホイスト本体1が最下端近くに位置すると、図8(a)〜(d)に示すように、ワイヤ4の最終巻回部分に位置するノックピン45がワイヤ4とともに周回移動して、カム9の係合用凹部9aと係合し、ノックピン45が長円状ピン挿通孔90を移動しながらカム9を回動させる。
【0050】
このときの状態は、図9に示すように、補助バルブ10の弁軸10a先端部がカム9に形成した補助バルブ作動部9bのテーパ面9b'と摺接しながら移動して、弁軸保持用凹部9cに乗り上げた状態となっている。
【0051】
したがって、補助バルブ10の弁軸10aは、カム作用によって下降し、補助バルブ10のストッパ用ポート10cを開成するとともに、給気ポート10dを閉成することになる。かかる動作によって、圧縮空気が第二分岐流路R2を通って補助バルブ10からストップバルブ11のストッパ用ポート11bに流入し、弁軸11aを下方移動して給気流路Rの連通ポート11dを閉塞するので、圧縮空気はエアモータ6に流入せず、エアモータ6が停止してホイスト本体1の下降が停止される。
【0052】
したがって、誤って下降用のレバー31を押したままであっても、ドラム5が回転しつづけて、ワイヤ4を逆巻することがない。
【0053】
その後、例えばホイスト本体1のアンダーフック2に荷物を掛け、昇降スイッチ部3の上昇用のレバー31を操作すると、図10に示すように、圧縮空気が第一分岐流路R1を通ってストップバルブ11の給気ポート11cより流入し、弁軸11aを上方へ空気圧により移動させて連通ポート11dを開通させ、閉じられていた給気流路Rを開いて同流路Rを流れる圧縮空気によりエアモータ6を逆転駆動させ、ワイヤ4をドラム5に巻き取りながらホイスト本体1が荷物を吊下しながら上昇する。なお、エアモータ6を回転させた圧縮空気は、ホイスト本体1の下降時とは反対に、昇降スイッチ部3の下降用側のグリップ部30内を通ってマフラー部35から排出される。また、ワイヤ4が巻き取られることにより、ノックピン45が周回移動し、それにともなってカム9が初期状態へ復帰するので、補助バルブ10の弁軸10aはスプリング10bによって上方へ移動させられ、給気ポート10dが閉じられるので、補助バルブ10からストップバルブ11への連通ポート11dを介しての空気の流れはなくなる。
【0054】
以上説明したように、本実施例によれば、ワイヤ4の巻き取り、解舒の最初からではなく、ワイヤ4が解舒されていき、その最終巻回部分に達したときにはじめて最終部分検出手段B及び駆動停止手段Cが作動するように構成されているので、部品の磨耗なども生起しにくく、耐久性が向上する。しかも、構成も簡単となるので低コストで製造可能となる。
【0055】
さらに、熟練したもの以外でも、ホイストAの操作を容易かつ安全に行うことができる。
【0056】
ところで、本実施例では、ホイストAを、ホイスト本体1に昇降スイッチ部3を設けたコンパクトな小型のエア式ホイストとして説明したが、これに限定されるものではなく、昇降スイッチ部3を遠隔操作可能としたもの、ホイスト本体1が固定されてワイヤ4の下端に連結したフックを昇降可能としたものなど、ホイストの形態はどのようなものであっても構わない。
【0057】
【発明の効果】
本発明は上記のような形態で実施されるもので、以下の効果を奏する。
【0058】
本発明では、下端に荷物吊支用のフックを取付けたホイスト本体内に正逆回転可能なドラムを配設し、同ドラムを駆動手段により回転させてワイヤを巻き取り、あるいは解舒させることにより昇降自在に構成するとともに、ワイヤを解舒しながらホイストを下降させる際に、ワイヤの逆巻きによる過巻下げを防止するために、ワイヤ最終巻回部分が解舒されるときに作動開始するワイヤ最終部分検出手段と、同ワイヤ最終部分検出手段の作動に連動して前記駆動手段を停止させる停止手段とを設けたホイストにおいて、前記ワイヤ最終部分検出手段は、ワイヤの最終巻回部分に設けたノックピンと、同ノックピンがドラムの回転にともないワイヤとともに移動する際に係合して回動するカムとを備え、前記停止手段は、前記カムの回転に連動するバルブ機構からなり、しかも、このバルブ機構は、前記カムに連動する補助バルブと、モータに連通するエア流路を閉塞するストップバルブとを備え、補助バルブのポートを前記カムにより開口可能として、エアを同バルブから前記ストップバルブのスプールをバルブ閉方向に付勢するポートへ流入させるようにし、モータへのエア通路を閉塞してモータ駆動を停止させるように構成している。
【0059】
したがって、作業者は、フックの下端位置を気にすることなくホイストを下降させて荷物をフックに着脱することができる。したがって、熟練したものでなくてもホイスト操作を容易に行えるようになるとともに、過巻下げとなることがないので、ホイストの昇降操作が逆になったりすることがない。しかも、ワイヤ最終部分検出手段は、ワイヤが解舒されていき、その最終巻回部分に達したときにはじめて作動するので、部品の磨耗なども生起しにくく、耐久性に優るものとなり、さらには部品構成が簡単となって、低コストで製造可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るホイストの正面断面視による説明図である。
【図2】同平面視による一部断面説明図である。
【図3】同底面視による一部断面説明図である。
【図4】同要部の説明図である。
【図5】カムの平面図である。
【図6】図5のI−I線による断面図である。
【図7】ホイスト下降操作時の圧縮空気の流れと最終部分検出手段及び駆動停止手段の作動状態を示す説明図である。
【図8】ホイスト下降時の最終部分検出手段の動作を示す説明図である。
【図9】ワイヤが最終巻回部近傍に達した際の圧縮空気の流れと最終部分検出手段及び駆動停止手段の作動状態を示す説明図である。
【図10】ホイスト上昇操作時の圧縮空気の流れと最終部分検出手段及び駆動停止手段の作動状態を示す説明図である。
【図11】従来のホイストにおける要部の説明図である。
【符号の説明】
A ホイスト
B 最終部分検出手段
C 駆動停止手段
1 ホイスト本体
2 アンダーフック
3 昇降スイッチ部
4 ワイヤ
5 ドラム
6 エアモータ
9 カム
10 補助バルブ
11 ストップバルブ

Claims (1)

  1. 下端に荷物吊支用のフックを取付けたホイスト本体内に正逆回転可能なドラムを配設し、同ドラムを駆動手段により回転させてワイヤを巻き取り、あるいは解舒させることにより昇降自在に構成するとともに、ワイヤを解舒しながらホイストを下降させる際に、ワイヤの逆巻きによる過巻下げを防止するために、ワイヤ最終巻回部分が解舒されるときに作動開始するワイヤ最終部分検出手段と、同ワイヤ最終部分検出手段の作動に連動して前記駆動手段を停止させる停止手段とを設けたホイストにおいて、
    前記ワイヤ最終部分検出手段は、ワイヤの最終巻回部分に設けたノックピンと、同ノックピンがドラムの回転にともないワイヤとともに移動する際に係合して回動するカムとを備え、
    前記停止手段は、前記カムの回転に連動するバルブ機構からなり、しかも、このバルブ機構は、前記カムに連動する補助バルブと、モータに連通するエア流路を閉塞するストップバルブとを備え、補助バルブのポートを前記カムにより開口可能として、エアを同バルブから前記ストップバルブのスプールをバルブ閉方向に付勢するポートへ流入させるようにし、モータへのエア通路を閉塞してモータ駆動を停止させるように構成したことを特徴とする過巻下げ防止機構を有するホイスト。
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