JP3756707B2 - 三層型毛髪化粧料組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、三層型毛髪化粧料組成物に関し、更に詳しくは、使用時に毛髪への感触が良好で、層分離が明らかな、実質的に水を含まない三層型毛髪化粧料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より多層型化粧料は、水と油との比重差及び相溶性を利用し、静置時には二層以上に分離し、使用時に軽く振とうさせて使うタイプが多数上市されてきた。また、使用時の感触を改良する目的として、粉末を配合させたタイプの化粧料も提案されてきた。中でも三層型に限って言えば、ジメチルポリシロキサン10〜50重量%、液状オイル20〜50重量%、アルコール水溶液20〜50重量%含有することを特徴とする三層型化粧料組成物(特公平1―45444号公報)、界面活性剤、水溶性塩類、水、及び油性成分をそれぞれ特定量含有することを特徴とする多層型化粧料(特開平11―92356号公報)等が提案されてきた。
【0003】
しかしながら、前記三層型化粧料組成物は、アルコール水溶液が20〜50重量%において、静置時の美麗さと、使用時のべたつきのなさと保湿効果に優れるものであり、また、前記多層型化粧料は、水を必須成分として含む、各層が透明な化粧料の提案であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、三層型毛髪化粧料組成物において、使用時に毛髪への感触が良好で、層分離が明らかな、実質的に水を含まない三層型毛髪化粧料組成物を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる実情に鑑み、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ジメチルポリシロキサンと炭化水素油とエタノールを特定量含有した三層型毛髪化粧料組成物が、使用時に毛髪に対して柔軟性と艶を付与し、使用後は層分離が明らかな美麗な三層型毛髪化粧料組成物を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、次の成分(a)〜(c)
(a)エタノール
(b)炭化水素油
(c)ジメチルポリシロキサン
を含有し、且つ(a)50〜70重量%、(b)+(c)30〜47重量%、
及び(b):(c)の重量比が0.5:1〜2:1であることを特徴とする三層型毛髪化粧料組成物に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について説明する。
本発明に用いられる成分(a)のエタノールは、三層型毛髪化粧料組成物において、べたつきを抑制する効果を奏するものとして用いられる。
本発明に用いられる成分(a)のエタノールは、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定はされないが、三層分離時の層を明らかにするためには99%以上の純度の物がより好ましい。
【0008】
本発明に用いられる成分(a)のエタノールの配合量は50〜70重量%(以下重量%は%とする)であり、55〜65%がより好ましい。50%未満では相対的に油性成分含量が増えるために感触上のべたつきが強くなり、70%を超えると相対的に第二層、第三層の厚みが薄くなり、本品の特長である三層の美麗さが損なわれる。
【0009】
本発明に用いられる成分(b)の炭化水素油は、毛髪をしなやかにし、艶をあたえる効果を奏するものとして用いられる。
本発明に用いられる成分(b)の炭化水素油は、常温で液状の炭化水素油であれば特に限定はされないが、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、イソパラフィン等が好ましいものとして例示できる。尚、本発明でいう常温とは、15〜25℃の温度範囲を指すものである。(第12改正日本薬局方・通則)。
本発明において、成分(b)の常温で液状である炭化水素油は、必要に応じて一種又は二種以上を選択し用いることができる。
【0010】
本発明に用いられる成分(c)のジメチルポリシロキサンは、毛髪に艶と滑らかな感触を与える効果を奏するものとして用いられる。
本発明に用いられる成分(c)のジメチルポリシロキサンの粘度は常温で5〜500CSのものがよく、特に50〜100CSのものは、頭髪に塗付した時、べたつきが少なく、良好な艶を与え好ましい。
【0011】
本発明において、成分(b)の炭化水素油と成分(c)のジメチルポリシロキサンの配合量は、合計((b)+(c))で30〜47%であり、且つ成分(b)の炭化水素油と成分(c)のジメチルポリシロキサンとの重量比は0.5:1〜2:1である。好ましくは成分(b)の炭化水素油が17.5〜30%、成分(c)のジメチルポリシロキサンが12〜22.5%で、合計量が35〜45%の範囲であり、重量比が1:1〜2:1のものである。合計量が30%未満であると毛髪のしなやかさ、艶が不足し、さらに三層の美麗さを損なう。47%を超えて配合すると毛髪への油分が過剰になり、べたついた感触となる。また、重量比が0.5:1よりも炭化水素油の割合が低いとジメチルポリシロキサンに炭化水素油が混和してしまい、三層になりにくくなり、2:1よりも炭化水素油の割合が高いと毛髪にべたつきが生じる。
【0012】
本発明の三層型毛髪化粧料組成物には、毛髪への親和性および吸着性が良好で、更なるしなやかさを与える目的として成分(d)のカチオン性界面活性剤を含有させることも可能である。成分(d)のカチオン性界面活性剤は、通常化粧料等に使用され、髪にしなやかさを付与できるカチオン性界面活性剤であれば特に限定はされないが、モノ長鎖アルキル型の第4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル型の第4級アンモニウム塩またはエチレンオキサイド(EO)付加型の第4級アンモニウム塩が好ましい。具体的には、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジベヘニルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジラウリルジメチルアンモニウム、塩化ジポリオキシエチレン(15EO)ヤシ油アルキルメチルアンモニウム、塩化ジポリオキシエチレン(4EO)ラウリルエーテルジメチルアンモニウムなどが挙げられ、特に好ましくは、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジベヘニルジメチルアンモニウムを例示することができる。
【0013】
本発明に用いられる成分(d)のカチオン性界面活性剤は1種または2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は特に限定されないが好ましくは0.01〜3%である。より好ましくは0.1〜1%である。
【0014】
本発明の三層型毛髪化粧料組成物は、軽く振とうすれば全体が均一な乳化層となり、又、静置した場合、約30分以内、遅くとも2時間以内で上層からエタノール層−炭化水素油層−ジメチルポリシロキサンの順に三層に分かれ、経時的にも安定なものである。
尚、本発明で言う、経時的とは、40℃の恒温状態で2週間以上の状態を言うものである。
【0015】
本発明の三層型毛髪化粧料組成物は、美容成分の抽出溶媒や色素の希釈溶媒といった目的で少量の水を用いることは可能である。つまり、三層の形成に水は必要なく、実質的に水を含まないものである。
【0016】
本発明の三層型毛髪化粧料組成物には、上記の必須成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、環状シリコーン、シリコーン誘導体、エステル油、油脂類等の油性成分、香料、防腐剤、キレート剤、酸化防止剤、退色防止剤、殺菌剤、色素、美容成分等を配合することができる。
【0017】
本発明の三層型毛髪化粧料組成物は、ヘアトリートメント、ヘアミスト、ヘアローション等の毛髪用製品として用いることができ、毛髪に塗布した後に洗い流すタイプや、毛髪に塗布してそのまま洗い流さないタイプのいずれにも用いることができる。
【0018】
本発明の三層型毛髪化粧料組成物は使用時の毛髪への感触が良好で、その外観の美麗さが特徴であり、容器は透明または半透明が好ましく、また、その素材に関しては特には問わない。
【0019】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0020】
実施例1〜11及び比較例1〜5
三層型ヘアトリートメント
表1、2に示す組成及び下記製法にて三層型ヘアトリートメントを調製し、下記方法により使用感(毛髪の仕上がりのしなやかさ、艶)、三層の状態の評価を行った。
また、結果も表中に示した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
(製法)
A:成分(1)〜(5)を混合溶解する。
B:成分Aに(6)〜(11)を加え均一に混合して三層型ヘアトリートメントを得た。
【0024】
(使用感の評価方法)
人毛のウイッグ(かつら)を複数用意し、各々を市販の通常タイプのシャンプーとリンスで処理して乾燥した後、このうちの一つをブランクとし、他のウイッグに各々実施例1〜11及び比較例1〜5の三層型ヘアトリートメントを塗布して5分間放置し、評価サンプルとした。これらのサンプルについて、5名の専門評価者により、毛髪の感触使用感(毛髪の仕上がりのしなやかさ、艶)について、(イ)絶対評価基準を用いて評価を行い、各試料の評点の平均値を(ロ)4段階判定基準を用いて判定した。
【0025】(三層の評価方法)
実施例1〜11及び比較例1〜5の三層型ヘアトリートメントを振とうして均一に混合した後、室温にて静置し、経過時間による外観の状態変化を観察した。評価は、(ハ)4段階判定基準により判定した。
【0026】
表1、2の結果から明らかなように、本発明の三層型ヘアトリートメントは、使用時の感触(仕上がりのしなやかさ、艶)、及び使用後の三層への分離が良好である優れた三層型ヘアトリートメントであることが実証された。
【0027】
(製法)
A:成分(1)〜(5)を混合溶解する。
B:成分(6)〜(8)を混合溶解する。
C:成分Aに成分Bと(9)を加え、均一に混合して三層型ヘアローションを得た。
【0028】
(評価)実施例12で得られた三層型ヘアローションは、使用時の毛髪のしなやかさと艶、及び三層への分離が良好である優れた三層型ヘアロ−ションであった。
【0029】
(製法)
A:成分(1)〜(3)を混合溶解する。
B:成分Aに(4)、(5)を混合溶解する。
C:成分Bに(6)、(7)を加え、均一に混合し、ミストディスペンサー容器に充填し、三層型ヘアミストを得た。
【0030】
(評価)実施例13で得られた三層型ヘアミストは、使用時の毛髪のしなやかさと艶、及び三層への分離が良好である優れた三層型ヘアミストであった。
【0031】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明の三層型毛髪化粧料組成物は、使用時に毛髪への感触(しなやかさ、艶)が良好で、三層への分離が明らかな優れた品質を有する。
Claims (2)
- 次の成分(a)〜(d);
(a)エタノール
(b)炭化水素油
(c)ジメチルポリシロキサン
(d)カチオン性界面活性剤
を含有し、且つ(a)50〜70重量%、(b)+(c)30〜47重量%、及び(b):(c)の重量比が0.5:1〜2:1であって、実質的に水を含まないことを特徴とし、上層からエタノール層−炭化水素油層−ジメチルポリシロキサン層の三層に分かれる三層型毛髪化粧料組成物。 - (d)カチオン性界面活性剤を0.01重量%〜3重量%含有することを特徴とする請求項1記載の三層型毛髪化粧料組成物。
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