JP3755978B2 - 画像形成装置におけるシート搬送装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置におけるシート搬送装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の画像形成装置では、給紙部から給紙されたシートがレジストローラを介して像担持体としての感光体の転写部に搬送され、該転写部でトナー像が転写されると、感光体から分離して定着部に送られてトナー像がシートに永久画像として定着される。そして、その定着後は両面コピー等でないものは排紙部から機外に排紙される。このようにして画像形成装置内を搬送されるシートは、その搬送中にジャムすることがあり、このため装置の殆どは如何なる場所でシートがジャムしてもユーザーよって除去できるように構成されている。
また、シート搬送路はガイド板等のガイド部材によって形成されいることが殆どであり、このため、ガイド部材を移動させてジャム処理を行えるように構成することもよく知られており、その典型的なものとしてはガイド部材の一端側が回転自在に軸支され、他端側にはその軸を中心にガイド部材が開く方向への回動操作をするための取っ手が設けられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一端側を軸支したガイド部材では一方の手でガイド部材を開き、かつそのガイド部材を開放した状態で保持しつつ他方の手でジャムシート取り除く処理しなければならず、ジャム処理操作が煩わしいという問題があった。
【０００４】
本発明は、上記した従来の問題を解消し、ジャム処理が容易に行うことができる画像形成装置におけるシート搬送装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、画像形成装置本体内に設けられたシート搬送路と、該シート搬送路に設けられ、シートを挟持して当該シートに搬送力を付与するローラ対と、該ローラ対のシート搬送方向上流側に隣接して配置されたガイド部材とを有する画像形成装置のシート搬送装置において、前記ガイド部材が固定ガイド部材と前記ローラ対の一方の軸に回転自在に支持された可動ガイド部材からなり、該可動ガイド部材のシートガイド面の反対面に対向して配置され回動により開閉されるカバー部材と、該カバー部材と前記可動ガイド部材とを連結する連結手段とを具備し、前記カバー部材と前記可動ガイド部材との回動中心の軸線が互いに平行あり、該カバー部材が開放されたとき前記連結手段を介して該カバー部材と前記可動ガイド部材とが互いに逆方向に回動されて前記ローラ対のニップ部を現出させることを特徴とするシート搬送装置を提案する。
【０００６】
なお、本発明は、前記ローラ対がレジストローラ対であると、効果的である。
【０００７】
さらに、本発明は、前記シート搬送路が画像形成装置の上下方向に延びる搬送路であり、前記カバー部材は下部を支点として上部が回動され、前記可動ガイド部材は上部を支点として下部が回動されると、効果的である。
【０００８】
さらにまた、本発明は、前記ガイド部材と前記連結手段の連結部において前記ガイド部材と前記連結手段の一方に形成され、移動する方向に延びる長孔と、前記ガイド部材と前記連結手段の他方に設けられた該長孔内を移動可能に装着された軸と、前記ガイド部材に対しシートをガイドする位置に保持する方向への弾性作用を付勢する弾性付勢手段とを有する干渉防止手段を設けると、効果的である。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
図１は、本発明が適用される画像形成装置の概略説明図である。
【００１０】
図１において、符号１は画像形成装置本体であり、該装置本体内には像担時体としての感光体ドラム３を有し、周知の電子写真プロセスに基づいて画像形成を行う画像形成部２が設けられている。この画像形成部２の下方には、転写用のシートを給紙する２段に構成された給紙カセットを有する給紙部４が設けられている。なお、本例の画像形成装置本体１には手差し給紙部５と両面用の反転ユニット６とが取り付けられている。
【００１１】
本画像形成装置において、給紙部４もしくは手差し給紙部５から給紙されたシートは搬送ローラ対１０を介してレジストローラ対１１に送られ、該レジストローラ対１１によって画像形成部２で形成されるトナー像とタイミングを合わせて転写部に給送される。転写部には、転写ベルト７が設けられており、転写部に送られたシートは未定着トナー像が転写されるとともに、転写ベルト７の走行によってさらに上方へ搬送され、定着ローラ対８に挟持される。定着ローラ対８によって挟持搬送されるシートは、そのローラ対による加熱、加圧の作用によって未定着トナー像が永久画像として定着されるとともにさらに上方へ搬送される。
【００１２】
定着ローラ対８の上方には、シートの搬送先を排紙部９か反転ユニット６かを選択的に切り換える切り換え爪１２が配置されている。この切り換え爪１２は，実線で示す位置にあるとき、シートを排紙部９に導き、鎖線で示す位置にあるときはシートを反転ユニット６へ案内する。
【００１３】
反転ユニット６は、そのユニット入口近くに反転爪１３が配置され、該反転爪１３に続いて反転ローラ１４が設けられている。上記切り換え爪１２によって反転ユニット６に搬送されたシートは、反転爪１３が当初実線の位置にあるので反転ローラ１４によってスイッチバック路１５に送られ、シートの後端が反転爪１３を抜けると、該爪が鎖線の位置に切り換わるとともに、反転ローラ１４が逆回転し始める。この切り換えによって、シートは後端が先頭となって反転ユニット搬送路１６を通り、再びレジストローラ対１１に送られ、このときシートは表裏が反転されているので、裏面に画像が形成される。
【００１４】
このように構成された画像形成装置は、そのシート搬送路中、如何なる場所でジャムが発生してもこれをユーザーが容易に処理できるように構成されている。レジスト部においてもジャムが発生することがあるため、本発明により該部でのジャム処理に対応できるように構成されており、その詳しい説明をする。
【００１５】
図２及び図３において、給紙部４や反転ユニット６から給送されるシートは固定ガイド部材２０と可動ガイド部材２１にガイドされてレジストローラ対１１のニップに導かれる。本例の可動ガイド部材２１は、図における右側レジストローラ１１の軸２２に回動可能に装着されている。また、可動ガイド部材２１のガイド面と反対側面には画像形成装置本体１のカバー部材２３が設けられ、カバー部材２３は支軸２４を介して画像形成装置本体１に回動可能に装着されている。カバー部材２３は、その回動量を規制する規制部材としての第１及び第２規制リンク２５，２６が設けられ、第１規制リンク２５の一端は軸２７を介してカバー部材２３に回転可能に装着され、その他端はピン２８を介して第２規制リンク２６の一端と連結されている。また、第２規制リンク２６の他端は軸２９を介して図示していない画像形成装置本体１の機枠に軸支されている。
【００１６】
可動ガイド部材２１とカバー部材２３とは、連結手段としてのリンク部材３０を介して連結されている。本例の場合、リンク部材３０は可動ガイド部材２１と上記第２規制リンク２６との間に設けられ、可動ガイド部材２１とカバー部材２３とがリンク部材３０、第２規制リンク２６及び第１規制リンク２５を介して連結されている。リンク部材３０に一端には、可動ガイド部材２１と連結部において長孔３１が形成され、この長孔３１に可動ガイド部材２１に設けられたピン３２が移動可能に嵌合されて連結されている。そして、リンク部材３０他端は軸３３を介して第２規制リンク２６と連結されている。
【００１７】
可動ガイド部材２１は、その支点において右レジストローラの軸２２が回転自在に嵌合されるスリーブ３４に固定されており、このスリーブ３４の外周には突起３５が設けられている。この突起３５には、可動ガイド部材２１をガイド位置に保持する方向への弾性力を常時付勢するスプリング３６の一端が係止され、スプリング３６の他端は機枠(図示せず)に設けられたピン３７に係止されている。
【００１８】
上記構成のシート搬送装置は、リンク部材３０と可動ガイド部材２１との枢着点がカバー部材２３の開閉支点及び可動ガイド部材２１と回動支点の間に設けられている。すなわち、リンク部材３０と可動ガイド部材２１との枢着点はカバー部材２３の開閉支点及び可動ガイド部材２１と回動支点を結ぶ直線に対し、その開閉支点と回動支点での直交する直線間の領域に設けられている。
【００１９】
このように構成することで、カバー部材２３が軸２４を中心として時計方向に回動して開くと、第１規制リンク２５を介して第２規制リンク２６が軸２９を中心として反時計方向に回動されることによって、リンク部材３０が図２の右斜め上方へ引っ張られる。リンク部材３０が引っ張られてほぼ長孔３１の長さ分だけ移動すると、可動ガイド部材２１が軸２３を中心に反時計方向に回動される。
【００２０】
かくして、カバー部材２３を時計方向に回動すると、可動ガイド部材２１は反時計方向に回動されるので、レジスト部では観音開きのようにして開放される。このため、ジャムした確実にシートが現われ、ジャム処理を容易に行うことができる。しかも、レジスト部で可動ガイド部材２１を観音開きに開くことで、レジストローラ対１１を接離させずにジャム処理が可能となる。例えば、レジスト部での可動ガイド部材２１をカバー部材２３と同方向に開くようにした場合、レジストローラ対１１がジャム処理の邪魔になる。そこで、レジストローラ対を接離させるように構成することも考えられるが、レジストローラは他の搬送ローラと異なり、その接触圧がかなり高く設定しているとともに、そのニップの方向はスキューの補正等である程度の精度が要求されている。よって、レジストローラ対１１の接離はその構成上難しく、かつその精度を維持しにくくなる問題が生じてしまう。よって、カバー部材２３と可動ガイド部材２１が観音開きで開くことは上記した問題が生ずるおそれがないものである。
【００２１】
また、上記構成によれば、カバー部材２３を開けば可動ガイド部材２１が自動的に開いてその位置に保持されるので、一方の手でガイド板を押えつつ他方の手でジャム紙を除去する等の不便さがなくなり、ジャム処理が容易に行うことができる。さらに、可動ガイド部材２１はその取っ手２１Ａを操作すればさらに大きく開くこともできる。
【００２２】
ところで、カバー部材２３には適宜部材が取り付けられいることがあり、本例の場合、転写ベルト７がカバー部材に支持されている。このようにカバー部材２３に取り付けた部材があると、カバー部材を開いたときに可動ガイド部材２１と取り付け部材がぶつかる等の干渉をしてしまうことがある。
【００２３】
かかる問題を解消するため、本発明はカバー部材２３がある程度開いてから可動ガイド部材２１が開き、また閉じるときには可動ガイド部材２１が先に閉じてからカバー部材２３が閉じるように構成しており、次にその詳しい説明をする。
【００２４】
カバー部材２３を開くとき、可動ガイド部材２１は前述したように、長孔３１を設けたことにより、リンク部材３０がほぼ長孔３１の長さ分移動するまで回動しない。よって、カバー部材２３がある程度開いてから可動ガイド部材２１が回動される。これにて、可動ガイド部材２１と取り付け部材との干渉が防止することができる。
【００２５】
また、可動ガイド部材２１には常時閉じる方向のスプリング３６が設けられている。このため、カバー部材２３を閉じるとき、リンク部材３０が移動すると、可動ガイド部材２１が直ちに回動して閉じる。その後、カバー部材２３が閉じきるときのリンク部材３０の移動は可動ガイド部材２１が閉じられていても長孔３１分を移動する。
【００２６】
このように、可動ガイド部材２１の開閉は長孔３１、スプリング３６等からなる干渉防止手段を介して行われるため、カバー部材２３に取り付け部材があっても観音開きの可動ガイド部材２１とぶつかり合うことがなくなる。
【００２７】
【発明の効果】
請求項１の構成によれば、カバー部材を開けば、自動的に可動ガイド部材も開くので、ジャム処理が容易に行い得る。しかも、カバー部材と可動ガイド部材とが観音開きに開くので、シート搬送路を大きく開いてよりジャム処理を容易にしている。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明が実施される画像形成装置の概略構成例を示す図である。
【図２】本発明の主要構成を示す説明図である。
【図３】図２のカバー部材を開いた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
１ 画像形成装置本体
２１ 可動ガイド部材
２３ カバー部材
２５，２６ 規制リンク
３０ リンク部材
３１ 長孔
３２ ピン
３６ スプリング
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置におけるシート搬送装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の画像形成装置では、給紙部から給紙されたシートがレジストローラを介して像担持体としての感光体の転写部に搬送され、該転写部でトナー像が転写されると、感光体から分離して定着部に送られてトナー像がシートに永久画像として定着される。そして、その定着後は両面コピー等でないものは排紙部から機外に排紙される。このようにして画像形成装置内を搬送されるシートは、その搬送中にジャムすることがあり、このため装置の殆どは如何なる場所でシートがジャムしてもユーザーよって除去できるように構成されている。
また、シート搬送路はガイド板等のガイド部材によって形成されいることが殆どであり、このため、ガイド部材を移動させてジャム処理を行えるように構成することもよく知られており、その典型的なものとしてはガイド部材の一端側が回転自在に軸支され、他端側にはその軸を中心にガイド部材が開く方向への回動操作をするための取っ手が設けられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一端側を軸支したガイド部材では一方の手でガイド部材を開き、かつそのガイド部材を開放した状態で保持しつつ他方の手でジャムシート取り除く処理しなければならず、ジャム処理操作が煩わしいという問題があった。
【０００４】
本発明は、上記した従来の問題を解消し、ジャム処理が容易に行うことができる画像形成装置におけるシート搬送装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、画像形成装置本体内に設けられたシート搬送路と、該シート搬送路に設けられ、シートを挟持して当該シートに搬送力を付与するローラ対と、該ローラ対のシート搬送方向上流側に隣接して配置されたガイド部材とを有する画像形成装置のシート搬送装置において、前記ガイド部材が固定ガイド部材と前記ローラ対の一方の軸に回転自在に支持された可動ガイド部材からなり、該可動ガイド部材のシートガイド面の反対面に対向して配置され回動により開閉されるカバー部材と、該カバー部材と前記可動ガイド部材とを連結する連結手段とを具備し、前記カバー部材と前記可動ガイド部材との回動中心の軸線が互いに平行あり、該カバー部材が開放されたとき前記連結手段を介して該カバー部材と前記可動ガイド部材とが互いに逆方向に回動されて前記ローラ対のニップ部を現出させることを特徴とするシート搬送装置を提案する。
【０００６】
なお、本発明は、前記ローラ対がレジストローラ対であると、効果的である。
【０００７】
さらに、本発明は、前記シート搬送路が画像形成装置の上下方向に延びる搬送路であり、前記カバー部材は下部を支点として上部が回動され、前記可動ガイド部材は上部を支点として下部が回動されると、効果的である。
【０００８】
さらにまた、本発明は、前記ガイド部材と前記連結手段の連結部において前記ガイド部材と前記連結手段の一方に形成され、移動する方向に延びる長孔と、前記ガイド部材と前記連結手段の他方に設けられた該長孔内を移動可能に装着された軸と、前記ガイド部材に対しシートをガイドする位置に保持する方向への弾性作用を付勢する弾性付勢手段とを有する干渉防止手段を設けると、効果的である。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
図１は、本発明が適用される画像形成装置の概略説明図である。
【００１０】
図１において、符号１は画像形成装置本体であり、該装置本体内には像担時体としての感光体ドラム３を有し、周知の電子写真プロセスに基づいて画像形成を行う画像形成部２が設けられている。この画像形成部２の下方には、転写用のシートを給紙する２段に構成された給紙カセットを有する給紙部４が設けられている。なお、本例の画像形成装置本体１には手差し給紙部５と両面用の反転ユニット６とが取り付けられている。
【００１１】
本画像形成装置において、給紙部４もしくは手差し給紙部５から給紙されたシートは搬送ローラ対１０を介してレジストローラ対１１に送られ、該レジストローラ対１１によって画像形成部２で形成されるトナー像とタイミングを合わせて転写部に給送される。転写部には、転写ベルト７が設けられており、転写部に送られたシートは未定着トナー像が転写されるとともに、転写ベルト７の走行によってさらに上方へ搬送され、定着ローラ対８に挟持される。定着ローラ対８によって挟持搬送されるシートは、そのローラ対による加熱、加圧の作用によって未定着トナー像が永久画像として定着されるとともにさらに上方へ搬送される。
【００１２】
定着ローラ対８の上方には、シートの搬送先を排紙部９か反転ユニット６かを選択的に切り換える切り換え爪１２が配置されている。この切り換え爪１２は，実線で示す位置にあるとき、シートを排紙部９に導き、鎖線で示す位置にあるときはシートを反転ユニット６へ案内する。
【００１３】
反転ユニット６は、そのユニット入口近くに反転爪１３が配置され、該反転爪１３に続いて反転ローラ１４が設けられている。上記切り換え爪１２によって反転ユニット６に搬送されたシートは、反転爪１３が当初実線の位置にあるので反転ローラ１４によってスイッチバック路１５に送られ、シートの後端が反転爪１３を抜けると、該爪が鎖線の位置に切り換わるとともに、反転ローラ１４が逆回転し始める。この切り換えによって、シートは後端が先頭となって反転ユニット搬送路１６を通り、再びレジストローラ対１１に送られ、このときシートは表裏が反転されているので、裏面に画像が形成される。
【００１４】
このように構成された画像形成装置は、そのシート搬送路中、如何なる場所でジャムが発生してもこれをユーザーが容易に処理できるように構成されている。レジスト部においてもジャムが発生することがあるため、本発明により該部でのジャム処理に対応できるように構成されており、その詳しい説明をする。
【００１５】
図２及び図３において、給紙部４や反転ユニット６から給送されるシートは固定ガイド部材２０と可動ガイド部材２１にガイドされてレジストローラ対１１のニップに導かれる。本例の可動ガイド部材２１は、図における右側レジストローラ１１の軸２２に回動可能に装着されている。また、可動ガイド部材２１のガイド面と反対側面には画像形成装置本体１のカバー部材２３が設けられ、カバー部材２３は支軸２４を介して画像形成装置本体１に回動可能に装着されている。カバー部材２３は、その回動量を規制する規制部材としての第１及び第２規制リンク２５，２６が設けられ、第１規制リンク２５の一端は軸２７を介してカバー部材２３に回転可能に装着され、その他端はピン２８を介して第２規制リンク２６の一端と連結されている。また、第２規制リンク２６の他端は軸２９を介して図示していない画像形成装置本体１の機枠に軸支されている。
【００１６】
可動ガイド部材２１とカバー部材２３とは、連結手段としてのリンク部材３０を介して連結されている。本例の場合、リンク部材３０は可動ガイド部材２１と上記第２規制リンク２６との間に設けられ、可動ガイド部材２１とカバー部材２３とがリンク部材３０、第２規制リンク２６及び第１規制リンク２５を介して連結されている。リンク部材３０に一端には、可動ガイド部材２１と連結部において長孔３１が形成され、この長孔３１に可動ガイド部材２１に設けられたピン３２が移動可能に嵌合されて連結されている。そして、リンク部材３０他端は軸３３を介して第２規制リンク２６と連結されている。
【００１７】
可動ガイド部材２１は、その支点において右レジストローラの軸２２が回転自在に嵌合されるスリーブ３４に固定されており、このスリーブ３４の外周には突起３５が設けられている。この突起３５には、可動ガイド部材２１をガイド位置に保持する方向への弾性力を常時付勢するスプリング３６の一端が係止され、スプリング３６の他端は機枠(図示せず)に設けられたピン３７に係止されている。
【００１８】
上記構成のシート搬送装置は、リンク部材３０と可動ガイド部材２１との枢着点がカバー部材２３の開閉支点及び可動ガイド部材２１と回動支点の間に設けられている。すなわち、リンク部材３０と可動ガイド部材２１との枢着点はカバー部材２３の開閉支点及び可動ガイド部材２１と回動支点を結ぶ直線に対し、その開閉支点と回動支点での直交する直線間の領域に設けられている。
【００１９】
このように構成することで、カバー部材２３が軸２４を中心として時計方向に回動して開くと、第１規制リンク２５を介して第２規制リンク２６が軸２９を中心として反時計方向に回動されることによって、リンク部材３０が図２の右斜め上方へ引っ張られる。リンク部材３０が引っ張られてほぼ長孔３１の長さ分だけ移動すると、可動ガイド部材２１が軸２３を中心に反時計方向に回動される。
【００２０】
かくして、カバー部材２３を時計方向に回動すると、可動ガイド部材２１は反時計方向に回動されるので、レジスト部では観音開きのようにして開放される。このため、ジャムした確実にシートが現われ、ジャム処理を容易に行うことができる。しかも、レジスト部で可動ガイド部材２１を観音開きに開くことで、レジストローラ対１１を接離させずにジャム処理が可能となる。例えば、レジスト部での可動ガイド部材２１をカバー部材２３と同方向に開くようにした場合、レジストローラ対１１がジャム処理の邪魔になる。そこで、レジストローラ対を接離させるように構成することも考えられるが、レジストローラは他の搬送ローラと異なり、その接触圧がかなり高く設定しているとともに、そのニップの方向はスキューの補正等である程度の精度が要求されている。よって、レジストローラ対１１の接離はその構成上難しく、かつその精度を維持しにくくなる問題が生じてしまう。よって、カバー部材２３と可動ガイド部材２１が観音開きで開くことは上記した問題が生ずるおそれがないものである。
【００２１】
また、上記構成によれば、カバー部材２３を開けば可動ガイド部材２１が自動的に開いてその位置に保持されるので、一方の手でガイド板を押えつつ他方の手でジャム紙を除去する等の不便さがなくなり、ジャム処理が容易に行うことができる。さらに、可動ガイド部材２１はその取っ手２１Ａを操作すればさらに大きく開くこともできる。
【００２２】
ところで、カバー部材２３には適宜部材が取り付けられいることがあり、本例の場合、転写ベルト７がカバー部材に支持されている。このようにカバー部材２３に取り付けた部材があると、カバー部材を開いたときに可動ガイド部材２１と取り付け部材がぶつかる等の干渉をしてしまうことがある。
【００２３】
かかる問題を解消するため、本発明はカバー部材２３がある程度開いてから可動ガイド部材２１が開き、また閉じるときには可動ガイド部材２１が先に閉じてからカバー部材２３が閉じるように構成しており、次にその詳しい説明をする。
【００２４】
カバー部材２３を開くとき、可動ガイド部材２１は前述したように、長孔３１を設けたことにより、リンク部材３０がほぼ長孔３１の長さ分移動するまで回動しない。よって、カバー部材２３がある程度開いてから可動ガイド部材２１が回動される。これにて、可動ガイド部材２１と取り付け部材との干渉が防止することができる。
【００２５】
また、可動ガイド部材２１には常時閉じる方向のスプリング３６が設けられている。このため、カバー部材２３を閉じるとき、リンク部材３０が移動すると、可動ガイド部材２１が直ちに回動して閉じる。その後、カバー部材２３が閉じきるときのリンク部材３０の移動は可動ガイド部材２１が閉じられていても長孔３１分を移動する。
【００２６】
このように、可動ガイド部材２１の開閉は長孔３１、スプリング３６等からなる干渉防止手段を介して行われるため、カバー部材２３に取り付け部材があっても観音開きの可動ガイド部材２１とぶつかり合うことがなくなる。
【００２７】
【発明の効果】
請求項１の構成によれば、カバー部材を開けば、自動的に可動ガイド部材も開くので、ジャム処理が容易に行い得る。しかも、カバー部材と可動ガイド部材とが観音開きに開くので、シート搬送路を大きく開いてよりジャム処理を容易にしている。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明が実施される画像形成装置の概略構成例を示す図である。
【図２】本発明の主要構成を示す説明図である。
【図３】図２のカバー部材を開いた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
１ 画像形成装置本体
２１ 可動ガイド部材
２３ カバー部材
２５，２６ 規制リンク
３０ リンク部材
３１ 長孔
３２ ピン
３６ スプリング
Claims (4)
- 画像形成装置本体内に設けられたシート搬送路と、該シート搬送路に設けられ、シートを挟持して当該シートに搬送力を付与するローラ対と、該ローラ対のシート搬送方向上流側に隣接して配置されたガイド部材とを有する画像形成装置のシート搬送装置において、
前記ガイド部材が固定ガイド部材と前記ローラ対の一方の軸に回転自在に支持された可動ガイド部材からなり、
該可動ガイド部材のシートガイド面の反対面に対向して配置され回動により開閉されるカバー部材と、
該カバー部材と前記可動ガイド部材とを連結する連結手段とを具備し、
前記カバー部材と前記可動ガイド部材との回動中心の軸線が互いに平行あり、該カバー部材が開放されたとき前記連結手段を介して該カバー部材と前記可動ガイド部材とが互いに逆方向に回動されて前記ローラ対のニップ部を現出させることを特徴とするシート搬送装置。 - 請求項１に記載の画像形成装置のシート搬送装置において、前記ローラ対がレジストローラ対であることを特徴とするシート搬送装置。
- 請求項１に記載の画像形成装置のシート搬送装置において、前記シート搬送路が画像形成装置の上下方向に延びる搬送路であり、前記カバー部材は下部を支点として上部が回動され、前記可動ガイド部材は上部を支点として下部が回動されることを特徴とするシート搬送装置。
- 請求項１に記載の画像形成装置のシート搬送装置において、前記ガイド部材と前記連結手段の連結部において前記ガイド部材と前記連結手段の一方に形成され、移動する方向に延びる長孔と、前記ガイド部材と前記連結手段の他方に設けられた該長孔内を移動可能に装着された軸と、前記ガイド部材に対しシートをガイドする位置に保持する方向への弾性作用を付勢する弾性付勢手段とを有する干渉防止手段を設けたことを特徴とするシート搬送装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32640697A JP3755978B2 (ja) | 1997-11-27 | 1997-11-27 | 画像形成装置におけるシート搬送装置 |
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