JP3754913B2 - 表面実装型水晶発振器 - Google Patents

表面実装型水晶発振器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば移動体通信機器等に用いられる表面実装型水晶発振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水晶発振器は、移動体通信機器等に送受信を制御する発振周波数を発生させる非常に重要な部品である。このような移動体通信機器等に用いられる水晶発振器は、移動体通信機器の小型化に伴い、容積を非常に小型化しなくてはならない。
【0003】
また、周囲の温度が激しく変動する環境で使用しても、周波数が安定化するようにしなくてはならない。
【0004】
このため、水晶振動子の固有温度周波数特性(例えば、ATカット厚みすべり水晶振動子の場合には、3次の曲線で示される温度周波数特性を有する)を、周囲の温度に対して周波数が平坦化するための温度補償が行なわれている。
【0005】
この温度補償を、小型で且つ高性能に行なうための表面実装型水晶発振器は、回路的には、発振インバータ、少なくとも所定温度に対する温度補償データを記憶させるメモリ機能、感温手段、バリキャップダイオード機能、制御機能が集積化されたICチップと、水晶振動子とを含み、周囲の温度変化によって変動してしまう水晶振動子の発振周波数を温度補償データに基づいて動作するバリキャップダイオードの容量値で所定値に補正して、発振器全体としての発振周波数を平坦化していた。
【0006】
このような小型化及び高精度の温度補償を達成する表面実装型水晶発振器としては、本出願人は、先に、下面にキャビティー部を有する概略直方体状容器体と、該容器体の上面側に実装された水晶振動子と、前記キャビティー部内に収容され、且つ前記水晶振動子に接続するICチップと、前記容器体の下面の少なくとも四隅部に形成され、前記ICチップに接続する外部端子電極とから成る表面実装型水晶発振器を提案した。そして、前記キャビティー部の開口は、同一辺側で隣接しあう2つの外部端子電極間の領域に張り出す張出部を形成していた。そして、この張出部にICチップに接続されるバイパスコンデンサや負荷コンデンサなどチップ状電子部品素子を配置していた。
【0007】
これにより、容器体の下面に必要な構造、即ち、ICチップや電子部品素子を配置するキャビティー部と外部端子電極を最も効率的に配置し、もって容器体の小型化を達成していた。
【0008】
しかし、さらに水晶発振器を小型化するために、ICチップの集積化して、例えば負荷コンデンサやバイパスコンデンサを集積したり、また、バイパスコンデンサを水晶発振器の外部、即ち、配線基板に配置して、小型化を図った。即ち、容器体の下面のキャビティー部の形状を、ICチップの形状に対応させて、概略矩形状に変えて、水晶発振器のサイズを例えば、5.0×3.2×1.5mm以下の超小型表面実装型水晶発振器に対応しようとしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述の表面実装型水晶発振器では、水晶振動子の発振制御(温度補償を含め)する制御回路として、1つのICチップを容器体のキャビティー部内に配置し、しかも、小型化のためにキャビティー部の開口寸法をICチップの寸法よりも一回り大きくした矩形状とする場合、以下の課題を解決しなくてはならない。
【0010】
まず、水晶発振器は表面実装型部品であるため、の平面形状を小さくして、キャビティー部の周囲に配置された外部端子電極の面積を小さくしなくてはならない。
【0011】
また、容器体の表面に配置した水晶振動子の固有温度特性を測定するための一対のモニタ電極パッドをキャビティー部内に形成し、しかも、この一対のモニタ電極間で浮遊容量が発生しない程度に充分に離して形成する必要がある。
【0012】
さらに、ICチップをキャビティー部内に配置するにあたり、簡単に配置できる構造であることが必要である。
【0013】
さらに、ICチップを収容したのち、ICチップをアンダフィルや充填樹脂が安定してICチップを被覆できる構造であることが必要である。
【0014】
本発明は上述の課題に鑑みて、容器体の上面に搭載した水表振動子の固有特性を安定した測定でき、同時にICチップを安定して配置できる超小型な表面実装型水晶発振器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の表面実装型水晶発振器は、下面にキャビティー部を有する概略直方体状の容器体と、該容器体の上面側に実装された水晶振動子と、前記キャビティー部内に収容され、且つ前記水晶振動子に接続するICチップと、前記容器体の下面の少なくとも四隅部に形成され、且つ前記ICチップに接続する外部端子電極とから成るとともに、前記キャビティー部内に前記水晶振動子の発振特性を測定する一対の測定モニタ電極パッドを形成した表面実装型水晶発振器において、前記キャビティー部の開口形状は、同一辺側で隣接しあう2つの外部端子電極間の領域に張り出す張出部を有する概略十字状形状をなし、一対の対向しあう張出部内に前記測定モニタ電極パッドを各々配置させ、且つ前記測定モニタ電極パッドの少なくとも一部を、前記容器体を下面側から平面視して前記ICチップから露出するようにしたことを特徴とするものである。
【0016】
また本発明の表面実装型水晶発振器は、前記ICチップが、もう一方の対向しあう張出部間に跨がるようにキャビティー部内に配置されていることを特徴とするものである。
更に本発明の表面実装型水晶発振器は、前記測定モニタ電極パッドが配置される一対の張出部が、前記容器体の長手方向に張り出していることを特徴とするものである。
また更に本発明の表面実装型水晶発振器は、前記ICチップの側面とキャビティー部内壁との間に、前記測定モニタ電極パッドが配置される張出部による間隙が形成されていることを特徴とするものである。
更にまた本発明の表面実装型水晶発振器は、前記測定モニタ電極パッドが、前記キャビティー部の底面に形成されたIC電極パッドより大きな面積をなして形成されていることを特徴とするものである。
また更に本発明の表面実装型水晶発振器は、ICチップとキャビティー部の底面との間に樹脂が注入されていることを特徴とするものである。
【0017】
そして、水晶発振器の発振制御を行ない、且つキャビティー部に収容されるICチップは、そのキャビティー部の開口形状、即ち、張出部の位置、形状が決定され、もう一方の対向する一対の張出部に跨がるように配置されている。
【0018】
この張出部は、容器体の下面で外部端子電極間の領域にまで延出するように形成されるため、実質的に外部端子電極の形状を変更したり、小さくしたりする必要がない。従って、プリント配線基板や他の容器との半田接合において、その強度を維持できることになる。
【0019】
また、一対の対向しあう張出部の底面領域に前記水晶振動子を測定する為の測定モニタ電極パッドが配置されている。即ち、容器体の上面側に配置した水晶振動子の固有特性(温度特性)を測定するための一対の測定モニタ電極パッドを、キャビティー部内で最も距離を離した状態で配置できるため、測定時、一対の測定モニタ電極パッド間に浮遊容量を有効に抑え、安定し、且つ精度の高い測定が可能となる。
【0020】
また、この一対の張出部によって、ICチップをキャビティー部内に搭載しても、ICチップの側面に間隙が形成される。この間隙は、ICチップをキャビティー部に実装する際のICチップを挟持するハンドリング治具がキャビティー部内に挿入される領域として利用されたり、また、実装したICチップとキャビティー部の底面との間にアンダーフィル樹脂を充填する際、ICチップを覆うようにキャビティー部内に樹脂を充填する際のディスペンサが挿入される領域として利用される。これにより、安定してICチップを実装したり、アンダーフィル樹脂や被覆樹脂を安定した充填することができる。
【0021】
尚、上述の水晶振動子のモニター電極パッドが容器体の外周面に露出していないため、外部からの静電気が印加して水晶振動子の破壊などが一切ない。
【0022】
また、もう一方の一対の張出部間には、ICチップが配置されているため、キャビティー部の形状に無駄な領域がなく、非常に小型化が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の表面実装型水晶発振器を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は本発明である表面実装型水晶発振器の一部破断状況の断面図であり、図2は短辺側の側面図であり、図3は金属蓋体を省略した状態の平面図であり、図4は封止樹脂を省略した状態の下面図であり、図5はICチップを省略した状態の下面図である。
【0025】
尚、実施例の表面実装型水晶発振器は、水晶振動子の温度周波数特性を平坦化する温度補償動作を行なう制御回路を具備した表面実装型水晶発振器を例に説明する。
【0026】
本発明の表面実装型水晶発振器は、上面(以下表面とする)が平坦で且つ下面(以下、底面という)側に凹部状のキャビティー部1Bが形成された概略直方体状の容器体1、矩形状の水晶振動子5と制御回路を構成するICチップ8、金属製蓋体2及び充填樹脂7とから主に構成されている。
【0027】
容器体1は、例えば少なくとも2層の略矩形状のセラミック絶縁層、少なくとも2層の中央部が開口した概略枠状セラミック絶縁層が一体的に積層されて構成されている。この概略矩形上のセラミック絶縁層は、水晶振動子5が搭載される表面側の領域と、ICチップ8が搭載され、且つ水晶振動子測定モニタ電極パッド(以下、単に測定モニタ電極パッドという)10が形成される領域を仕切る仕切り部となる。また、中央部が開口したセラミック絶縁層は、キャビティー部1Bを形成する部材となる。そして、中央部の開口により凹部状のキャビティー部1Bとなる。
【0028】
そして、容器体1の下面の少なくとも4つの隅部には、各々外部電極端子9が形成されている。また。容器体1の一対の長辺側側面には、ICチップ8に必要な温度補償データや制御のため各種情報を書き込む為の複数の制御端子電極6が形成されている。この制御端子電極6は容器体1の側面から例えば半円筒状に凹んで位置に、上下のセラミック層を回避して形成される。これは、ICチップ8に必要な温度補償データや制御のため各種情報を書き込みは、製造工程で利用するものであり、配線基板などに実装された後は外部からの接触や短絡を防止するためである。
【0029】
容器体1の表面、即ち、仕切り部の表面には、その外周を取り囲むように封止用導体膜31が形成されており、そして、この封止用導体膜31上にはシールリング3がろう付けされている。また、容器体1表面のシールリング3内の長手方向の一端部寄りに水晶振動子5と接続する為の水晶振動子用電極パッド51、51が並設されている。また、上述の水晶振動子用電極パッド51、51上には、必要に応じて水晶振動子5の下面に所定間隔を形成するための接続用バンプが形成されている。
【0030】
また、容器体1表面の長手方向の他端部寄りに、水晶振動子5の他方端部側を支持する保持用バンプが形成してもよい。
【0031】
また、矩形状のセラミック絶縁層には、水晶振動子用電極パッド51、51と接続する2つのビアホール導体(図には現れない)が形成され、キャビティー部1Bの収容底面に導出されている。尚、このビアホール導体は、複数の矩形状のセラミック絶縁層の層間に内部配線パターン(図にあらわれない)により、平面的に変位させている。即ち、水晶振動子用電極パッド51、51の位置と、キャビティー部1Bの導出位置が相違している。
【0032】
また、矩形状のセラミック絶縁層の下面、即ち、キャビティー部1Bの底面となる面には、ICチップ8を接続する配線パターン(IC電極パッドを含む)、水晶振動子測定モニタ電極パッド10、10が形成されている。尚、水晶振動子用電極パッド51、51は、ビアホール導体、所定配線パターンを介してICチップ8の発振信号の入力電極と接続するIC電極パッドに導通する。また、同時に、キャビティー部1Bの底面領域に形成された測定モニタ電極パッド10、10にそれそれ接続されている。
【0033】
さらに、容器体1を平面視した時、4つの角部には容器体1の厚み方向に例えば1/4円筒状の切欠き部16〜19が形成されている。この切欠き部11〜19は、容器体1の搬送やハンドリングの際の外部からの衝撃などにより、かけやクラックが発生することを防止するものである。
【0034】
本発明の表面実装型水晶発振器において概略直方体状の容器体1に上述のキャビティー部1A内に水晶振動子5が配置される。そして、このキャビティー部1Aは、水晶振動子5が収容されている。また、キャビティー部1Bには、制御回路ならびに分周回路などを集積したICチップ8が配置される。そして、キャビティー部1Aは金属製蓋体2がシールリング3をシーム溶接することにより気密封止され、また、キャビティー部1B内は、それに収容されたICチップ8を被覆するように充填樹脂7が充填されている。
【0035】
本発明は、ICチップが収容されるキャビティー部1Bの開口形状が4つの張出部11〜14を有する概略十字状形状である。尚、キャビティー部1Bにおいて張出部11に対してその交差部分を中央部15という。また、上述の一対の測定モニタ電極パッド10、10は、一対の対向しあう張出部、例えば11、13の底面領域に配置されている。また、ICチップ8は、中央部15を介してもう一方の対向しあう張出部12、14を間に跨がるようにキャビティー部1B内に配置されている。このようにすれば、十字状キャビティ1Bであっても、実質的にはキャビティー部1Bの張出部11、13の2つだけとなる。容器体1の下面部分での無駄なスペースを極小化でき、容器体1の小型化が可能となる。即ち、開口が十字状キャビティー部1Bの外周のデッドスペースに外部端子電極9が配置される。
【0036】
本発明の表面実装型水晶発振器は、水晶搭載工程からIC搭載工程、アンダーフィル樹脂注入・硬化工程の順に進め、最後にICへのデータ書き込み工程を経て完成する。
【0037】
水晶搭載工程について、まず、前述の容器体1であるセラミックパッケージを用意する。この容器体1には各種電極パッド、配線パターン、導体膜が形成され、さらに、シールリング3がろう付けされている。即ち、容器体1の表面側には水晶搭載用のキャビティー部1A及び容器体1の下面側にはICチップ8が収容される十字形状のキャビティー部1Bが形成されていることになる。
【0038】
そして、容器体1の表面側には水晶搭載用のキャビティー部1Aに、水晶振動子5を、水晶振動子搭載用パッド51、51に硬化して導電性接着部材となる導電性樹脂ペースト4を供給し、水晶振動子5の引き出し電極が水晶振動子搭載用電極51、51と接続するように、導電性樹脂ペーストに、水晶振動子5を載置する。そして、導電性樹脂ペーストを硬化して、水晶振動子5を固定する。
【0039】
次に、水晶振動子5の周波数調整を行なう。具体的には、容器体1の下面のキャビティー部1Bで、張出部11、13の領域に分けられて配置された測定モニタ電極パッド10、10を利用して、電源電圧、グラウンド及び測定用プローブを接続し、発振させ、発振周波数を測定しながら、水晶振動子5の励振電極にAgやAuを蒸着させる方法やイオンビームにて励振電極を削る方法により、実質的に励振電極の質量を増加若しくは減少させて、発振周波数の調整し、熱エージングを行なう。
その後、この金属製蓋体2をシールリング3にシーム溶接して気密封止を行なう。この時、キャビティー部1A内をN2やHeなどのガスや真空の雰囲気とする。
次ぎにICチップ8をキャビティー部1Bの張出部12、14及び中央部15に跨がるように実装を行なう。具体的には、まずICチップ8の実装は、ICチップ8に形成した各Auバンプと各IC電極パッドとが合致するように、ICチップ8を位置決め載置して、その後、ICチップ8にAgペーストによる接着や超音波による融着などにより互いに接合させる。この時、ICチップ8をハンドリングする場合(ICチップ8を挟持する場合)、この挟持治具の先端が、張出部11、13に位置するようにすれば簡単にICチップ8を実装することができる。
【0040】
次ぎに、アンダーフィル樹脂またはICチップ充填樹脂の注入硬化工程である。この樹脂樹脂7やアンダーフィルは、その樹脂ディスペンサーの先端を、ICチップ8の周囲の間隙のうち、最も幅広い間隙が形成されている張出部11、13に挿入し、樹脂の注入を行なうと、安定して、ICチップ8とキャビティー部1Bの底面との隙間に樹脂を注入できる。尚、張出部11が注入部となり、張出部13が空気抜け孔となる。このようにしてアンダーフィル樹脂またはICチップ充填樹脂の注入した後、加熱し、樹脂を硬化させる。
【0041】
次ぎにICへのデータ書き込み工程を行なう。上述工程まで終えた製品について、先に測定モニタ電極パッド10、10を利用した測定した水晶振動子5の発振特性(周波数温度特性)を用いて、この周波数温度特性を平坦化する温度補償する最適データを、容器体1の側面の制御端子電極6より入力する。本発明品は製造工程の一例としては完了する。
【0042】
次にキャビティー部1Bに搭載するICチップ8について説明する。
【0043】
上述のICチップ8は、例えば3次の曲線で示される水晶振動子5の固有の温度周波数特性を、周囲温度に対する周波数変動が小さくなるように制御して発振させるものである。具体的には、シリコンチップに周知のPNドープ、部分絶縁酸化処理などによって、いくつかの機能が集積化されて構成される。例えば、ICチップ8は、発振回路を構成する発振インバータ、負荷容量成分、帰還抵抗に加え、水晶振動子5の固有温度周波数特性を平坦化するために必要な温度補償データを保持するメモリ部、周囲の温度検知する感温センサ部、バリキャップダイオード、所定温度補償データに基づいて所定電圧に変換してバリキャップダイオードに供給するDA変換手段、外部から書き込まれる信号をメモリ部に保持するAD変換手段、これらの動作を制御するプロセッサー部等を有している。
【0044】
このようなICチップ8には、例えば、電源電圧が供給されるVCC端子、グランド電位となるGND端子、水晶振動子5と接続される水晶接続端子、発振出力を行うOUT端子、外部から周波数の調整を可能とするVCON端子、補償データ書き込みのために用いる例えば4つのデータ書き込み制御端子とを有している。
【0045】
ICチップ8のVCC端子(電源部)は、IC電極パッド、配線パターンを介して外部端子電極9の一つに導出されている。また、OUT端子、GND端子、VCON端子も同様に外部端子電極9の一つに導出されている。また、2つの水晶振動子5からの信号は、上述のビアホール導体を介して所定IC電極パッド、配線パターンやモニタ電極に接続されている。さらに、4つのデータ書き込み制御端子電極6は、配線パターン、IC電極パッドを介してICチップ8に導通している。これらのICチップ8のVCC端子、グランド電位となるGND端子、水晶振動子5と接続される水晶接続端子、発振出力を行うOUT端子、外部から周波数の調整を可能とするVCON端子は、例えばICチップ8の実装面にアルミ電極として形成されており、このアルミ電極上に金や半田などのバンプを形成しておき、上述の所定IC電極パッドに超音波ボンディングや導電性フィラーを用いたボンディングなどによって接合及び接続を容易にしている。尚、ICチップ8の非実装面側に各アルミ電極を形成し、例えばボンディングワイヤを介して所定IC電極パッドに接続しても構わないが、キャビティー部1Bの形状が大きくならないよう留意する必要がある。
【0046】
ICの最適書き込みデータならびに挙動については、表面実装型水晶発振器の所定動作のため、予め周波数調整工程によって決定された水晶振動子5の温度周波数特性に基づいて、ICチップ8のメモリ部に、この温度周波数特性を、常温を含む広い温度範囲で平坦化するための温度補償データ等を、制御端子電極6を用いて入力する。尚、必要に応じて、書き込んだ補償データによって、動作確認を行い、再度修正の補償データを書き込んでも構わない。
【0047】
この温度補償動作は、例えば図1において、まずICのメモリ部であるPROMやRAMに3次関数のもととなるパラメータ、例えばα、β、γ、Tiの各値を入力する。そのデータから3次関数発生回路にて温度に対して3次関数の特性となる電圧を発生させる。その時の外部周辺温度は、IC内の温度センサを用いた感温手法で得る。その3次特性の電圧は、同じくIC内にあるバリキャップに印加され、温度に対して3次の特性となる容量が発生する。ICチップ8内の発振回路と外部接続された水晶振動子5とで発振する、所定温度における水晶振動子5の発振周波数の基準周波数からの変動量と、補償データを基に発生したバリキャップダイオードの容量をマッチングさせることにより、水晶振動子5が有する固有の温度周波数特性は、常温を含む広い温度範囲で平坦化されることができる。このICチップ8はフリップチップもしくは、CSPでも構わない。
【0048】
容器体1の矩形状の下面には、十字形状のキャビティー部1Bとによって形成される容器体の4つの隅部に領域が残存し、この領域に外部端子電極9が配置されている。このため、外部端子電極9の大きさを小さくすることなく形成することができ、しかも、容器体の底面全体では、全く無駄なスペースが存在せず、配線基板への実装面積を非常に小型化することができる。
【0049】
また、十字状のキャビティー部1Bの位置、互いに対向しあう一対の張出部11、13の領域に振り分けられて測定モニタ電極パッド10、10が形成されているため、このモニタ電器極パッド10、10間に発生する浮遊容量を最小限にすることができ、水晶振動子5の固有の発振特性(周波数温度特性)を測定することができ、しかも、容器体1の小型化が維持できる。尚、上述の実施例では、4つの外部端子電極が容器体1の下面の4つの隅部に形成された表面実装型水晶発振器を例に説明したが、一辺に3つの外部端子電極が形成され、6つの外部端子電極が形成された表面実装型水晶発振器においては、各外端子電極間にキャビティー部の張出部を形成し、対角線状に対向しあう一対の張出部に測定モニタ電極パッドを配置すれば、その間に発生する浮遊容量を極小化することができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、水晶振動子を測定する為のモニタ電極パッドの寸法を変更せず、キャビティー部内に形成することが可能であり、しかも、対向しあう一対のキャビティー部の一部である張出部の領域に配置している。このため、一対の測定モニタ電極間を最も離した状態とすることができるため、その間の浮遊容量の影響を抑えて、水晶振動子の固有の温度特性を安定か且つ確実に測定することができる。
【0051】
また、十字状キャビティー部は、デッドスペースである4つの隅部領域には、外部端子電極を配置しているため、容器体の下面全体では全く無駄なスペースが存在せず、容器体の配線基板への実装面積を非常に小型化することができる。
【0052】
また、上述の一対の張出部を利用して、ICチップを実装する治具を挿入したり、樹脂を注入するディスペンサを注入することができるため、そのICチップの実装、樹脂の注入が非常に簡単で且つ確実におこなえる。
【0053】
さらに、もう一方の対向しあう張出部を利用してICチップが搭載されているため、キャビティー部内でのデットスペースを極小化することができ、小型化の表面実装型水晶発振器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面実装型水晶発振器の一部破断状況の断面図である。
【図2】本発明の表面実装型水晶発振器の短辺側の側面図である。
【図3】本発明の表面実装型水晶発振器の金属蓋体を省略した状態の平面図である。
【図4】本発明の表面実装型水晶発振器の封止樹脂を省略した状態の下面図である。
【図5】本発明の表面実装型水晶発振器のICチップを省略した状態の下面図である。
【符号の説明】
1・・・容器体
1A・・・キャビティー部(水晶振動子搭載用)
1B・・・キャビティー部(ICチップ搭載用)
2・・・金属製蓋体
3・・・シールリング
4・・・銀ペースト
5・・・水晶振動子
6・・・制御端子電極
7・・・充填樹脂
8・・・ICチップ
9・・・外部電極端子
10・・・測定モニタ電極パッド
11・・・張出部

Claims (6)

  1. 下面にキャビティー部を有する概略直方体状の容器体と、該容器体の上面側に実装された水晶振動子と、前記キャビティー部内に収容され、且つ前記水晶振動子に接続するICチップと、前記容器体の下面の少なくとも四隅部に形成され、且つ前記ICチップに接続する外部端子電極とから成るとともに、前記キャビティー部内に前記水晶振動子の発振特性を測定する一対の測定モニタ電極パッドを形成した表面実装型水晶発振器において、
    前記キャビティー部の開口形状は、同一辺側で隣接しあう2つの外部端子電極間の領域に張り出す張出部を有する概略十字状形状をなし、一対の対向しあう張出部内に前記測定モニタ電極パッドを各々配置させ、且つ前記測定モニタ電極パッドの少なくとも一部を、前記容器体を下面側から平面視して前記ICチップから露出するようにしたことを特徴とする表面実装型水晶発振器。
  2. 前記ICチップは、もう一方の対向しあう張出部間に跨がるようにキャビティー部内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の表面実装型水晶発振器。
  3. 前記測定モニタ電極パッドが配置される一対の張出部が、前記容器体の長手方向に張り出していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面実装型水晶発振器。
  4. 前記ICチップの側面とキャビティー部内壁との間に、前記測定モニタ電極パッドが配置される張出部による間隙が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の表面実装型水晶発振器。
  5. 前記測定モニタ電極パッドが、前記キャビティー部の底面に形成されたIC電極パッドより大きな面積をなして形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の表面実装型水晶発振器。
  6. ICチップとキャビティー部の底面との間に樹脂が注入されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の表面実装型水晶発振器。
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