JP3754376B2 - 塗装装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装装置に関し、特に水性塗料などの導電性塗料に高電圧を印加して塗装を行うのに適した塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
水性塗料は、有機溶剤を含まないので廃液処理が容易で環境に優しく、また有機溶剤等の危険物を含まないので火災事故防止の点で優れている。このため、有機溶剤系塗料に代えて或いは有機溶剤系塗料とともに、中塗り塗料や上塗り塗料としてのニーズが増加している。
【0003】
こうした水性塗料に高電圧を印加して静電塗装する場合、有機溶剤系塗料とは異なり、外部印加方式や塗料回路の絶縁機構(以下、ボルテージブロック方式という。)を採用する必要がある(たとえば、特許第2790153号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
外部印加方式とは、塗装機によって噴霧され微粒化された塗料粒子に、外部電極から電圧を印加してこれを帯電させるもので、塗料回路内で接触帯電することがないため、電気が塗料を伝わって流れることが少ない。
【0005】
しかしながら、外部印加方式はボルテージブロック方式に比べて塗着効率が悪く、塗料使用量が約10%程度増加するという問題がある。また、原理的にも塗装ガンが汚れやすく、その結果塗料ブツの不具合が生じやすいので、塗装ガンの清掃頻度を高める必要があり、生産性をも低下させる要因となる。
【0006】
これに対して、従来のボルテージブロック方式としては、ブースサイドに設置した中継塗料タンクを絶縁台で浮かせることで、塗装機から中継塗料タンクまでを帯電範囲とする中継塗料タンク絶縁方式が知られている。
【0007】
しかしながら、塗色数が多い場合にはブースサイドに大きなスペースが必要となり、色替えを頻繁に行う場合や塗料使用量が多い場合には作業性が悪いといった問題がある。
【0008】
そこで、塗装ガンに塗料を導く塗料ホース内にピストンを設け、このピストンの前方に塗料を供給してこれを前進させることで塗装ガンに塗料を供給するとともに、ピストンの後方に充填されたエアーによってピストンの前後にて印加電圧を絶縁するものが提案されている(特開2001−327897号公報参照)。
【0009】
しかしながら、この塗装装置では、塗料ホース内に設けられたピストンを進退移動させることで塗料を塗装ガンに供給するため、ピストンと塗料ホース内面との水密性を確保するためのシールパッキンの耐久性が問題となる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ピストンのシールパッキンの漏洩検出が可能な塗装装置を提供することを目的とする。
【0011】
(1)上記目的を達成するために、請求項1記載の発明によれば、電圧が印加される塗装ガンと、前記塗装ガンに塗料を導く塗料配管と、前記塗料配管内に水密状態で摺動可能に設けられたピストンと、前記ピストンを前記塗料配管内で移動させる駆動手段とを有し、塗装時には、前記塗料を前記ピストンの前方に注入し、前記ピストンを前記塗装ガンに向かって移動させる塗装装置において、
前記駆動手段は、前記ピストンの背面に接続された第1の中空ケーブルを含み、
前記ピストンは、少なくとも二つの環状シール部材と、一端が前記二つの環状シール部材及び前記塗料配管の内壁で囲まれた空間に開口し他端が前記第1の中空ケーブルに開口する第1の通孔とを含み、
前記最後端の環状シール部材と前記ピストンと前記塗料配管の内壁とで囲まれた空間内にピストン押出用補助流体を供給する第1の補助流体供給手段と、
前記ピストン前方の塗料配管内にピストン押戻用補助流体を供給する第2の補助流体供給手段とをさらに有する塗装装置が提供される。
【0012】
この請求項1記載の発明では、塗料配管内のピストンの前方に塗料を注入し、駆動手段を用いてピストンを塗装ガンに向かって移動させることにより、塗料を塗装ガンに導く。このとき、第1の補助流体供給手段により、最後端の環状シール部材とピストンと塗料配管の内壁とで囲まれた空間内にピストン押出用補助流体を供給する。これにより、塗料配管が曲がっていてもピストンが円滑に前進移動することになる。また、ピストン押出用補助流体として絶縁性流体を用いることで、ピストンの後方はこの絶縁性流体が充填されることになるので、塗装ガンに電圧を印加しても、当該ピストンの前後で印加電圧が絶縁される。これにより、導電性塗料を採用しても、絶縁性が高いので、塗着効率に優れた各種の塗装ガンをそのまま使用することができる。
【0013】
一方、塗装ガンへの塗料の供給を終了したら、駆動手段を用いてピストンを原位置まで引き戻す。このとき、第2の補助流体供給手段により、ピストン前方の塗料配管内にピストン押戻用補助流体を供給する。これにより、塗料配管が曲がっていてもピストンが円滑に後退移動することになる。
【0014】
また請求項1記載の発明では、ピストンに第1の通孔が設けられているので、ピストンに設けられた環状シール部材が劣化や摩耗するなどして、ピストンの前方に供給された塗料の水密性が損なわれると、その漏れた塗料は第1の通孔を介して第1の中空ケーブル内に侵入するので、この第1の中空ケーブルの塗料の有無を検出することで環状シール部材の劣化状況や摩耗状況を検出することができる。
【0015】
(2)上記目的を達成するために、請求項2記載の発明によれば、電圧が印加される塗装ガンと、前記塗装ガンに塗料を導く塗料配管と、前記塗料配管内に水密状態で摺動可能に設けられたピストンと、前記ピストンを前記塗料配管内で移動させる駆動手段とを有し、塗装時には、前記塗料を前記ピストンの前方に注入し、前記ピストンを前記塗装ガンに向かって移動させる塗装装置において、
前記駆動手段は、前記ピストンの背面に接続された第1の中空ケーブルと、前記ピストンの背面に接続され前記第1の中空ケーブルの外側に挿通された第2の中空ケーブルとを含み、
前記ピストンは、少なくとも二つの環状シール部材と、一端が前記二つの環状シール部材、前記ピストン及び前記塗料配管の内壁で囲まれた空間に開口するとともに他端が前記第1の中空ケーブルに開口する第1の通孔と、一端が前記最後端の環状シール部材、前記塗料配管の内壁及び前記第2の中空ケーブルの外壁で囲まれた空間に開口するとともに他端が前記第2の中空ケーブルの内壁及び前記第1の中空ケーブルの外壁で囲まれた空間に開口する第2の通孔とを含み、
前記最後端の環状シール部材、前記第2の中空ケーブルの外壁及び前記塗料配管の内壁とで囲まれた空間から、前記第2の通孔を介して、前記第2の中空ケーブルの内壁及び前記第1の中空ケーブルの外壁で囲まれた空間に補助流体を循環させる補助流体循環手段をさらに有することを特徴とする塗装装置が提供される。
【0016】
この請求項2記載の発明では、塗料配管内のピストンの前方に塗料を注入し、駆動手段を用いてピストンを塗装ガンに向かって移動させることにより、塗料を塗装ガンに導く。このとき、補助流体供給手段により、最後端の環状シール部材とピストンと塗料配管の内壁とで囲まれた空間内に補助流体を供給する。
【0017】
これにより、補助流体として塗料溶解性を有するものを用いることで、塗料配管の内壁に付着した前色塗料が洗浄され、色替えによる色混じり不具合を防止することができるとともに、塗料押出時に前色塗料の洗浄も実施できるので色替え時間を短縮することもできる。
【0018】
また、ピストンの後方から補助流体を供給するので塗料配管が曲がっていてもピストンが円滑に前進移動することになる。また、補助流体として絶縁性流体を用いることで、ピストンの後方はこの絶縁性流体が充填されることになるので、塗装ガンに電圧を印加しても、当該ピストンの前後で印加電圧が絶縁される。これにより、導電性塗料を採用しても、絶縁性が高いので、塗着効率に優れた各種の塗装ガンをそのまま使用することができる。
【0019】
一方、塗装ガンへの塗料の供給を終了したら、駆動手段を用いてピストンを原位置まで引き戻す。
【0020】
また請求項2記載の発明では、ピストンに第1の通孔が設けられているので、ピストンに設けられた環状シール部材が劣化や摩耗するなどして、ピストンの前方に供給された塗料の水密性が損なわれると、その漏れた塗料は第1の通孔を介して第1の中空ケーブル内に侵入するので、この第1の中空ケーブルの塗料の有無を検出することで環状シール部材の劣化状況や摩耗状況を検出することができる。
【0021】
(3)なお、上記発明において、塗料として導電性塗料を採用すると本発明の効果がより発揮できるが、非導電性塗料にも適用することができる。特に、塗料配管内の塗料は全て押し出されるので、色替え時の洗浄が必要な部分が著しく少なくなり、しかもピストンの摺動動作や補助流体によって塗料配管の内壁に付着した前色塗料が掻き取られるので、清浄性がより高くなる。その結果、本来的には混合されてはならない導電性塗料と非導電性塗料とを併用することが可能となる。
【0022】
【発明の効果】
(1)請求項1乃至6記載の発明によれば、ピストンに設けられた環状シール部材が劣化や摩耗するなどして、ピストンの前方に供給された塗料の水密性が損なわれると、その漏れた塗料は第1の通孔を介して第1の中空ケーブル内に侵入するので、この第1の中空ケーブルの塗料の有無を検出することで環状シール部材の劣化状況や摩耗状況を検出することができる。
【0023】
(2)これに加えて、請求項2記載の発明によれば、補助流体として塗料溶解性を有するものを用いることで、塗料配管の内壁に付着した前色塗料が洗浄され、色替えによる色混じり不具合を防止することができるとともに、塗料押出時に前色塗料の洗浄も実施できるので、色替え時間を短縮することもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態
図1は本発明の塗装装置の実施形態を示す概略構成図、図2は同塗装装置の使用形態を示す概略構成図、図3は同塗装装置の実施形態に係るピストン近傍を示す拡大断面図である。
【0025】
図1に示すように、本実施形態の塗装装置1は、−90kV〜−60kVの高電圧が印加されるベル型静電塗装ガン11と、この塗装ガン11に塗料を導くための可撓性を有する塗料配管12(以下、塗料ホース12ともいう。)と、この塗料配管12の途中に設けられ、塗料の色替え操作を行うカラーチェンジバルブユニット13と、塗料配管12の内部及びカラーチェンジバルブユニット13のマニホールド131の内部を水密状態で摺動できるピストン14と、このピストン14を移動させる駆動手段15とを有する。
【0026】
ベル型静電塗装ガン11は、ガン本体111にトリガバルブ112を有し、後述する制御装置16からの指令信号に基づいてトリガバルブ112が開くと、塗料ホース12から供給された塗料が、ガン本体111の先端に設けられたベルカップ113に至り、このベルカップ113を高速回転させることで、供給された塗料が、ベルカップ113の先端エッジから微粒化されながら放射状に噴霧される。図1においては、ベルカップ113の先端エッジから噴霧された塗粒のパターンを調節するためのシェーピングエアーの図示は省略する。
【0027】
なお、本発明の塗装装置は同図に示すベル型静電塗装ガンにのみ限定されるものではなく、エアー霧化式静電塗装ガン等も採用できる。
【0028】
本実施形態に係る塗料ホース12は、図において左側の先端が塗装ガン11のトリガバルブ112に接続され、右側の後端はケーブル151の貫通孔を除き閉塞されている。この塗料ホース12は、図2を参照して後述するように、塗装ガン11を塗装ロボットRに装着して用いる場合などには、塗装ロボットRの作業姿勢にともなって湾曲するので、塗料ホース自体の柔軟性及び塗料ホースが曲がっても内部をピストン14がスムーズに移動できるように、ナイロン系、ポリテトラフルオロエチレン系あるいはウレタン系の樹脂にて構成された可撓性を有することが好ましい。ただし、少なくともピストン14の移動範囲内で塗料配管12を直線にできる場合には、ステンレスなどの金属で構成することも可能である。ただし、ステンレス等の金属は外側を樹脂などにより絶縁する必要がある。
【0029】
また、本発明の塗料配管は限定されないが、塗料ホース12を、耐摩耗性に優れた材料からなる内面層と、これを包囲するように設けられ、配管内圧による膨張を防止するための補強材と、さらにこれを包囲するように設けられ、塗料ホース12の湾曲に追従できる柔軟性のある材料から構成された外面層と、で形成することがより好ましい。
【0030】
ちなみに、塗料ホース12の長さは塗料使用量が多い場合には長く、少ない場合には短くするなど、塗料使用量に応じて適宜設定することができる。
【0031】
塗料ホース12の途中には、カラーチェンジバルブユニット13が設けられており、マニホールド131のそれぞれの端部と塗料ホース12とは継手により水密に接続されている。同図に示すカラーチェンジバルブユニット13では、図外の塗料供給源より異なる塗料が供給される切替弁132と、圧縮空気が供給される切替弁133と、洗浄液(導電性塗料の場合は洗浄用純水、非導電性塗料の場合は洗浄用シンナーをいう。以下同じ。)が供給される切替弁134とが設けられている。同図において左側の6つの切替バルブが塗料が供給される切替バルブ132であるが、この切替バルブ132の数量はそれ以上でも以下でも良く、適用される塗装ラインの塗色数などの諸条件によって適宜増減することができる。なお、切替弁133に供給される圧縮空気は色替え時に塗料や洗浄液を押し出すために用いられ、切替弁134に供給される洗浄液は色替え時の配管洗浄に用いられる。
【0032】
本実施形態のカラーチェンジバルブユニット13では、マニホールド131の内径が塗料ホース12の内径とほぼ等しく形成されている。これにより、ピストン14は塗料ホース12の右端からカラーチェンジバルブユニット13のマニホールド131を通過して塗料ホース12の左端までスムーズに移動することができる。
【0033】
なお、本発明においては特に限定されないが、特に塗料に導電性塗料を用いる場合には、カラーチェンジバルブユニット13のマニホールド131は合成樹脂などの絶縁性材料から構成することが好ましい。金属などの導電性材料にてマニホールド131を構成すると、マニホールド131及び切替弁132,133,134から導電性塗料を介して塗料供給源側へ電流がリークするおそれがある。
【0034】
特に本実施形態の塗装装置1にあっては、塗料ホース12の右端から、カラーチェンジバルブユニット13のマニホールド131を介して塗料ホース12の左端まで、これらの内部を水密状態で摺動できるピストン14と、このピストン14を適宜の位置及び適宜の速度で移動させる駆動手段15とを備えている。
【0035】
ピストン14は、図3に拡大して示すように、絶縁材からなるピストン本体141に、同じく絶縁材からなり塗料の漏洩を防止するための2つのOリング142a,142b(以下、総称してOリング142ともいう。)を装着してなり、塗料ホース12が湾曲してもスムーズに移動できるようにピストン本体141の軸方向の長さは極力短くされている。ピストン本体141はナイロンなどの水や有機溶剤で劣化しない絶縁材から構成することが好ましく、Oリング142は適度な弾性を有するゴムなどの材料であって、耐摩耗性及び耐溶剤性に優れたものから構成することが好ましい。
【0036】
このOリング142はピストン14の前後における塗料等の水密性を確保するほか、ピストン14の摺動性を向上させる機能をも司り、さらに色替え時等において塗料ホース12の内壁に付着した前色塗料を掻き取る機能も備えている。
【0037】
こうしたピストン14の前方空間S3に塗料を注入し、当該ピストン14を塗装ガン11に向かって前進させると、塗料ホース12の内壁に付着した導電性塗料もOリング142によって前方へ掻き取られることになるので、ピストン14の後方には空気及び後述する絶縁性ピストン押出用補助流体のみが存在することになる。したがって、塗装ガン11に高電圧を印加しても当該ピストン14の前後でブロックされ、塗料ホース12の後端側へ電流がリークすることが防止される。
【0038】
特に、本実施形態に係るピストン本体141には、一端が2つのOリング142a,142bとピストン本体141の外周面と塗料ホース12の内壁とで仕切られた空間S1に開口し、他端が後述する第1の中空ケーブル151aの内部に開口する第1の通孔143が形成されている。
【0039】
この第1の通孔143の存在により、ピストン14の前方空間S3に充填された塗料がOリング142aの劣化や摩耗により当該Oリング142aを越えて空間S1に漏洩しても、この漏洩した塗料は第1の通孔143を介して第1の中空ケーブル151a内に至る。したがって、第1の中空ケーブル151aの右端などに設けられた塗料検出器31によって塗料の漏洩が検出できる。
【0040】
また、詳細は後述するが、この第1の通孔143の存在により、塗料ホース12の内壁と第2の中空ケーブル151bの外壁とOリング142bとで仕切られた空間S2に供給されたピストン押出用補助流体がOリング142bの劣化や摩耗により当該Oリング142bを越えて空間S1に漏洩しても、この漏洩したピストン押出用補助流体は第1の通孔143を介して第1の中空ケーブル151a内に至る。したがって、第1の中空ケーブル151aの右端などに設けられた塗料検出器31によってピストン押出用補助流体の漏洩が検出できる。
【0041】
ピストン14を移動させるための駆動手段15は、先端がピストン本体141に固定されたケーブル151と、塗料ホース12の後端の近くに設けられ、ケーブル151を挟み込んで回転する一対の押出ローラ152,152と、ケーブル151を巻き取る引っ張り装置153とを備えている。
【0042】
押出ローラ152,152はそれぞれ駆動モータ154,154によって回転し、主としてピストン14が塗装ガン11に向かって前進する際にケーブル151に駆動力を付与するとともに、ピストン14を塗装ガン11とは反対方向に向かって戻す際はケーブル151の挟持を解除してフリーとする。この押出ローラ152によってピストン14の移動にともなう塗料の押出量が制御されることになり、従来必要とされたギヤポンプなどは本実施形態では不要となる。また、一対の押出ローラ152,152はケーブル151を挟み込んでピストン14を前進させる機械的構造であることから、原理的に塗料ホース12が破裂するほど異常な高圧に達すると押出ローラ152がスリップする。したがって、安全性がより高まることとなる。
【0043】
これに対して、引っ張り装置153は駆動モータ155によって正逆両方向に回転し、ピストン14が塗装ガン11に向かって前進する際には同方向へケーブル151が繰り出されるように回転する。また、これとは逆回転することにより、ピストン14を塗装ガン11とは反対方向へ戻す際に機能する。このとき、上述したように押出ローラ152はケーブル151に対してフリーとなるので、引っ張り装置153の回転速度を高めた分だけピストン14の戻し操作に必要な時間が短縮される。
【0044】
特に、本実施形態のケーブル151は、二重チューブ構造が採用されている。すなわち、図3に示すように、上述した第1の通孔の他端が開口するピストン本体141の背面に装着された第1の中空ケーブル151aと、この第1の中空ケーブル151aを内部に包含して同じくピストン本体141の背面に装着された第2の中空ケーブル151bとで構成されている。
【0045】
ちなみに、これら第1及び第2の中空ケーブル151a,151bからなるケーブル151は何れも絶縁材から構成することが好ましいが、剛性及び耐久性を高めるためにケーブル151に金属製(導電性)ケーブルを用いる場合には、当該ケーブル151の外周に絶縁被覆層151aを形成し、ピストン14の後方の湿度や水分、塗料などの残存によりケーブル14を介して電流がリークするのを防止することがより好ましい。
【0046】
また、本実施形態では、上述したようにピストン14の前進駆動は主として押出ローラ152により行われ、ピストン14の後退駆動は主として引っ張り装置153により行われるが、塗料ホース12内におけるピストン14の進退移動をより円滑に行うために、ピストン14の前進時には塗料ホース12の内面と第2の中空ケーブル151bとOリング142bとで仕切られた空間S2にピストン押出用補助流体を、たとえば0.3〜1.5MPaで圧送する。このために第1の補助流体供給手段32が設けられている。このピストン押出用補助流体は、たとえば絶縁性液体又は絶縁性気体などが適しており、なかでも塗料に対する溶解性を有する絶縁性液体を用いることが望ましい。塗料溶解性液体を用いると、ピストン14のOリング142では掻き取れなかった塗料ホース12内壁に付着した塗料を洗浄する効果もあり、色混じりの不具合や色替え時間の短縮に寄与することになる。
【0047】
なお、押出ローラ152の駆動に伴って、第1の補助流体供給手段32を用いてピストン押出用補助流体を空間S2に供給するが、塗料粘度が相違することなどに因ってピストン14の負荷抵抗も相違するので、押出ローラ152の制御に加えて、或いは単独で、ピストン押出用補助流体の供給圧を制御することが望ましい。
【0048】
また、上述した第1の補助流体供給手段32に加えて、本実施形態では、ピストン14の後退時には塗料ホース12の前方空間S3にピストン押戻用補助流体を、たとえば0.5〜0.8MPaで圧送する。このために第2の補助流体供給手段33が設けられている。このピストン押戻用補助流体は、たとえば絶縁性液体又は絶縁性気体などが適しており、なかでも圧縮空気を用いることが望ましい。そして、引っ張り装置153の駆動に伴って、第2の補助流体供給手段を用いてピストン14の前方にピストン押戻用補助流体を供給する。
【0049】
ちなみに、塗料ホースの右端には、ピストン14の後方に充填されたピストン押出用補助流体や空気が、ピストン14が後退する際に圧縮されるので、これを解放してピストン14の後退動作を円滑にするためのダンプバルブ171が設けられている。
【0050】
塗装ガン11への高圧印加、トリガバルブ112の切替、カラーチェンジバルブユニット13の各切替弁132,133,134の切替、押出ローラ152の駆動モータ154の動作、引っ張り装置153の駆動モータ155の動作、及び第1の補助流体供給手段32,第2の補助流体供給手段33は、制御装置16からの制御信号によって制御される。
【0051】
この制御装置16には図外の管理装置から送出される制御信号の他、ピストン14の現在位置を検出するための位置センサ181,182,183からの検出信号が入力される。位置センサ181は、ピストン14がカラーチェンジバルブユニット13よりも後方位置である後端限に位置する際に検出信号を送出し、位置センサ182は、ピストン14がカラーチェンジバルブユニット13よりも僅かに前方に位置する際に検出信号を送出する。また、位置センサ183は、ピストン14が塗装ガン11のトリガバルブ112の直前位置である前進限に位置する際に検出信号を送出する。以下において、ピストン14が位置センサ181にて検出される後端限の位置を後端限位置、位置センサ182にて検出される位置を印加可能位置、位置センサ183にて検出される前進限の位置を前進限位置と称する。
【0052】
このように構成された本実施形態の塗装装置1は、たとえば図2に示すように塗装ロボットRに装着されて塗装ライン2で使用される。同図において、「21」は塗装ブース、「22」は塗装台車、「B」は被塗物である自動車ボディである。
【0053】
この場合、少なくとも駆動手段15を塗装ブースの外部へ設置することが好ましく、本実施形態の塗装装置1ではそれが可能となる。これは以下の理由による。すなわち、塗装ブース21で使用される塗料類が全て非溶剤系(非危険物)である場合には問題ないが、溶剤系塗料と非溶剤系塗料との混成ラインの場合には、塗装装置に使用される駆動モータや電気配線を防爆仕様にする必要があり、設備のコストアップになる。しかしながら、防爆仕様が必要とされる駆動モータ154,155を塗装ブース21の外部へ設置することで、溶剤系塗料の混成ラインであってもこれらを防爆仕様にする必要がなく、コストダウンを図ることができる。また、駆動手段15を塗装ブース21の外部へ設置することで保守点検の作業性も向上することになる。
【0054】
次に作用を説明する。
図4は、本実施形態の塗装装置1に塗料を供給して、塗装ガン11から被塗物Bに塗料を塗布し、次の被塗物Bを待機するまでの1サイクルの手順を示したものである。
【0055】
まず、ピストン14が印加可能位置にある状態から塗装がスタートする。この状態では、ピストン14がカラーチェンジバルブユニット13の僅か前方に位置し、当該ピストン14からベルカップ113に至る塗料ホース12の空間S3には、その被塗物Bに塗布すべき塗料Pが充填されている。この充填量は、既述したようにその塗装ガン11で塗布される塗料の使用量にほぼ等しい。また、ピストン14の後方の塗料ホース12のうち、空間S2にはピストン押出用補助流体が、空間S4及びS5には空気が充満している。
【0056】
この状態から塗装ガン11に高電圧を印加するとともに、トリガバルブ112を開く(ステップ1)。これにより、塗装ガン11から、導電性塗料Pを介して電流が流れるが、ピストン14の後方は絶縁性補助流体及び空気にて満たされているので、これがいわゆるボルテージブロックの機能を発揮して、当該ピストン14で絶縁される。
【0057】
トリガバルブ112の開動作とほぼ同時に、押出ローラ152を作動してケーブル151を繰り出しピストン14を塗装ガン11に向かって前進させる。これと同時に第1の補助流体供給手段32によりピストン押出用補助流体を空間S2内へ圧送する(ステップ2)。これにより、押出ローラの押出力に加えてピストン押出用補助流体による圧送力もピストン14に加わるので、塗料ホース12が多少曲がっていてもピストン14はより円滑に前進移動でき、吐出量が安定することになる。
【0058】
なお、トリガバルブ112とピストン14の押出動作とはほぼ同時に行うが、塗装ロボットRの姿勢如何では塗装ガン11のベルカップ113が横向き、或いは斜め上向きになっている場合もあるので、最初の吐出量や霧化パターンを安定させるために、ピストン14の押出動作をトリガバルブ112の開動作に対して0.1〜0.3秒程度先行させることが好ましい。こうすることで、特に回転霧化式塗装ガンでは、フィードチューブ先端の塗料タレ対策に有効な手段となる。
【0059】
ピストン14を押し出す際の押出速度はベルカップ113からの吐出量に関係する。すなわち、押出速度を早くすると吐出量が増加し、押出速度を遅くすると吐出量が減少するので、制御装置16から最適の押出速度を駆動手段15及び第1の補助流体供給手段32へ送出する。
【0060】
ピストン14が塗装ガン11に向かって前進すると、上述したように塗料Pが塗装ガン11へ供給されるが、当該ピストン14がトリガバルブ112の直前の前進限位置に達し、位置センサ183にて検出されると、押出ローラ152、第1の補助流体供給手段32及び引っ張り装置153を停止するとともに、塗装ガン11への高電圧の印加を停止し、被塗物Bへの塗装を終了する(ステップ3及び4)。
【0061】
これ以降の操作が色替えサイクルとなる。まず、ピストン14は前進限位置にあるので、押出ローラ152,152をフリーにするとともに第1の補助流体供給手段32も加圧を停止し、引っ張り装置153をこれまでとは逆方向に回転させるとともに、第2の補助流体供給手段33によりピストン14の前方空間S3に圧縮空気を供給することで、ピストン14を後退させる(ステップ5)。なお、ピストン14が後退する際には、ピストン14の後方(図において右側)の空気及びピストン押出用補助流体が圧縮されるので、ピストン14の動作をスムーズにするためにダンプバルブ171を開いておくことが好ましい。
【0062】
本実施形態では、ピストン14を後退させる場合には、押出ローラ152をフリーにして、引っ張り装置153に加えて第2の補助流体供給手段33によりピストン押戻用補助流体である圧縮空気を供給することによりピストン14を移動させるので、当該ピストン14の後退動作がより円滑になり、短時間で後退限位置まで戻すことができ、その結果、色替え時間が短縮される。
【0063】
位置センサ181にてピストン14が後退限位置に達したことが検出されたら(ステップ6)、カラーチェンジバルブユニット13の切替弁133,134を交互に開閉して、ピストン14の前方の塗料ホース12内に洗浄液と押出用エアーとを供給する(ステップ7)。たとえば、ピストン14が後端限位置まで戻ったときは、トリガバルブ112からベルカップ113までの間の塗料ホース12内に塗料Pが残存しているので、最初に切替弁133を開いて押出用エアーを塗料ホース12に供給し残存している塗料Pをベルカップ113から押し出す。次に、切替弁134を開いて洗浄液を塗料ホース12内へ供給し、当該塗料ホース12の内壁を洗浄する。さらに、再び切替弁133を開いて押出用エアーを塗料ホース12に供給し残存している洗浄液をベルカップ113から押し出す。こうした操作を繰り返し、ピストン14の前方に位置する塗料ホース12内を洗浄する。
【0064】
特に本実施形態では、ピストン14を前進させる際に、空間S2に塗料溶解性のピストン押出用補助流体を圧送するので、この圧送の際に既に塗料ホース12のほぼ全長にわたって洗浄が行われていることになる。したがって、上述したステップ7の洗浄時間が通常よりも著しく短縮されることになる。
【0065】
塗料ホース12内が清浄になったら、カラーチェンジバルブユニット13の切替弁132の何れかを開いて次色の塗料Pをピストン14の前方の塗料ホース12内へ供給する(ステップ8)。このとき、塗料使用量に応じて切替弁132の開閉タイミングを制御し、その塗色に適した充填量とする。これにより、塗装終了後に残存して廃棄する塗料量が最小限となる。
【0066】
次色塗料Pを供給したら、押出ローラ152,152、第1の補助流体供給手段32及び引っ張り装置153を駆動し、ピストン14を前進させる(ステップ9)。そして、ピストン14がカラーチェンジバルブユニット13の僅か前方位置にある印加可能位置に達したことが位置センサ182によって検出されたら(ステップ10)、押出ローラ152、第1の補助流体供給手段32及び引っ張り装置153を停止するとともに、トリガバルブ112を閉じ、次色の塗装スタート信号を待機する(ステップ11)。
【0067】
本実施形態の塗装装置1は、以下の効果が期待できる。
まず、塗料ホース12内にピストン14を設けて、当該ピストン14の前方に導電性塗料Pを供給してこれを塗装ガン11へ押し出すように構成したので、ピストン14の後方には絶縁性補助流体層及び空気層が形成され、これがいわゆるボルテージブロック機能を発揮する。したがって、既存の塗着効率の高いベル型静電塗装ガン等をそのまま利用することができ、導電性塗料の採用と塗着効率の向上との両立が図られる。また、既存の塗装ガンがそのまま使用できるので、塗装ガンの交換あるいは改造費用が不要となる。
【0068】
また、ピストンの押出速度を制御することで吐出量を簡単に制御することができ、従来必要とされたギヤポンプなどの高価な装置に代替することができ、設備費用の低減が達成される。
【0069】
さらに、色替え操作にあたっても、ピストンを用いてトリガバルブまで塗料を押し出すことができるので、色替え時に廃棄される塗料量が最小となり、塗料コストの低減及び廃液処理などの環境対策の点で有利となる。
【0070】
また、塗装ガンあたりの塗料使用量(吐出量)は、塗装サイクルタイムの変更、被塗物の相違、塗料固形分など塗色による相違、膜厚などの要求品質の相違等々により異なるが、本実施形態の塗装装置は、塗料ホース12の長さを最大塗料使用量に設定しておき、これに必要に応じた量の塗料を充填して塗装するので、塗料使用量の変動に対しても柔軟に対処することができる。
【0071】
さらに本実施形態の塗装装置1は、導電性塗料のみならず非導電性塗料にもそのまま適用できる。
【0072】
また、塗料ホース12内の塗料はピストン14によって全て押し出されるので、洗浄しなければならない範囲が著しく少なくなり、これにより短時間で系内を清浄にすることが可能となる。また清浄性が高まる結果、導電性塗料と非導電性塗料とを同一の塗装装置で色替えすることも可能となる。
【0073】
さらに、本実施形態の塗装装置1は、塗料ホース12内への塗料の充填は塗装の直前であるため、メタリック塗料やマイカ塗料等であっても顔料沈降の問題は生じなくなる。また、カートリッジを用いた塗装ガンに適用する場合にも顔料沈降の問題が解消される。
【0074】
これに加えて、ピストン本体141に第1の通孔143を設け、一端を2つのOリング142a,142bで仕切られた空間S1に臨ませ、他端を第1の中空ケーブル151a内に臨ませているので、ピストン14の前方空間S3に充填された塗料がOリング142aの劣化や摩耗などによって漏洩しても、これが第1の通孔143及び第1の中空ケーブル151aを介して塗料検出器31にて検出される。したがって、ピストン14を分解しなくてもOリング142の劣化・摩耗状態を検査することができ、ひいては塗料の漏洩を防止することができる。また、空間S2に供給されるピストン押出用補助流体についても、たとえばOリング142bの劣化や摩耗などによって漏洩しても、これが第1の通孔143及び第1の中空ケーブル151aを介して塗料検出器31にて検出される。したがって、ピストン14を分解しなくてもOリング142の劣化・摩耗状態を検査することができ、ひいてはピストン押出用補助流体の漏洩を防止することができる。
【0075】
また、ピストン14を押し出す際は押出ローラ152に加えてピストン押出用補助流体を、ピストンを引き戻す際は引っ張り装置153に加えてピストン押戻用補助流体をそれぞれ供給するので、塗料ホース12が塗装ロボットの姿勢などによって曲がったとしてもピストン14の前進及び後退動作がより円滑となり、その結果、前進時には塗料の吐出量が安定し、後退時には色替え時間が短縮されるといった利点がある。
【0076】
また、主としてピストン14を押し出すために供給されるピストン押出用補助流体ではあるが、これを塗料溶解性流体とすることで塗料ホース12の内壁に付着した塗料を洗浄する効果も奏する。これにより、色替え時間が短縮される。
【0077】
第2実施形態
図5は本発明の塗装装置の他の実施形態に係るピストンの近傍を示す拡大断面図である。本実施形態では、ピストン本体141に、第1の通孔143に加えて、第2の通孔144を形成して第1の補助流体を循環させた点が上述した第1実施形態と相違する。その他の構成は第1実施形態と同じである。
【0078】
すなわち、本実施形態のピストン本体141には、一端がOリング142b、塗料ホース12の内壁及び第2の中空ケーブル151bの外壁で囲まれた空間S2に開口するとともに、他端が第2の中空ケーブル151bの内壁及び第1の中空ケーブル151aの外壁で囲まれた空間S4に開口する第2の通孔144が設けられている。また、補助流体を空間S2に供給し、第2の通孔144を介して空間S4に導き、これを循環させる補助流体循環手段34が設けられている。
【0079】
このように、第1実施形態の構成に加えてピストン本体141に第2の通孔144を設けるとともに、補助流体を補助流体循環手段34により循環させることにより、ピストン14の前進時における塗料ホース12の内壁の洗浄効果がより大きくなる。また、補助流体は循環するもののピストン14には背圧として圧力が印加されるので、押出ローラ152によるピストン14の押出力の補助効果も奏することになる。
【0080】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗装装置の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の塗装装置の使用形態を示す概略構成図である。
【図3】本発明の塗装装置の実施形態に係るピストン近傍を示す拡大断面図である。
【図4】本発明の塗装装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の塗装装置の他の実施形態に係るピストン近傍を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1…塗装装置
11…塗装ガン
111…塗装ガン本体
112…トリガバルブ
113…ベルカップ
12…塗料ホース(塗料配管)
13…カラーチェンジバルブユニット
14…ピストン
141…ピストン本体
142,142a,142b…Oリング(環状シール部材)
143…第1の通孔
144…第2の通孔
15…駆動手段
151…ケーブル
151a…第1の中空ケーブル
151b…第2の中空ケーブル
152…押出ローラ
153…引っ張り装置
16…制御装置

Claims (6)

  1. 電圧が印加される塗装ガンと、前記塗装ガンに塗料を導く塗料配管と、前記塗料配管内に水密状態で摺動可能に設けられたピストンと、前記ピストンを前記塗料配管内で移動させる駆動手段とを有し、塗装時には、前記塗料を前記ピストンの前方に注入し、前記ピストンを前記塗装ガンに向かって移動させる塗装装置において、
    前記駆動手段は、前記ピストンの背面に接続された第1の中空ケーブルを含み、
    前記ピストンは、少なくとも二つの環状シール部材と、一端が前記二つの環状シール部材及び前記塗料配管の内壁で囲まれた空間に開口し他端が前記第1の中空ケーブルに開口する第1の通孔とを含み、
    前記最後端の環状シール部材と前記ピストンと前記塗料配管の内壁とで囲まれた空間内にピストン押出用補助流体を供給する第1の補助流体供給手段と、
    前記ピストン前方の塗料配管内にピストン押戻用補助流体を供給する第2の補助流体供給手段とをさらに有する塗装装置。
  2. 電圧が印加される塗装ガンと、前記塗装ガンに塗料を導く塗料配管と、前記塗料配管内に水密状態で摺動可能に設けられたピストンと、前記ピストンを前記塗料配管内で移動させる駆動手段とを有し、塗装時には、前記塗料を前記ピストンの前方に注入し、前記ピストンを前記塗装ガンに向かって移動させる塗装装置において、
    前記駆動手段は、前記ピストンの背面に接続された第1の中空ケーブルと、前記ピストンの背面に接続され前記第1の中空ケーブルの外側に挿通された第2の中空ケーブルとを含み、
    前記ピストンは、少なくとも二つの環状シール部材と、一端が前記二つの環状シール部材、前記ピストン及び前記塗料配管の内壁で囲まれた空間に開口するとともに他端が前記第1の中空ケーブルに開口する第1の通孔と、一端が前記最後端の環状シール部材、前記塗料配管の内壁及び前記第2の中空ケーブルの外壁で囲まれた空間に開口するとともに他端が前記第2の中空ケーブルの内壁及び前記第1の中空ケーブルの外壁で囲まれた空間に開口する第2の通孔とを含み、
    前記最後端の環状シール部材、前記第2の中空ケーブルの外壁及び前記塗料配管の内壁とで囲まれた空間から、前記第2の通孔を介して、前記第2の中空ケーブルの内壁及び前記第1の中空ケーブルの外壁で囲まれた空間に補助流体を循環させる補助流体循環手段をさらに有することを特徴とする塗装装置。
  3. 前記駆動手段は、前記第1の中空ケーブル及び/又は前記第2の中空ケーブルを挟んで前記塗装ガン方向へ前記ピストンを移動させる押出ローラと、前記第1の中空ケーブル及び/又は第2の中空ケーブルの他端に接続されて前記塗装ガンとは反対方向へ前記ピストンを移動させる引っ張り装置とを有する請求項1又は2記載の塗装装置。
  4. 目的とするピストンの移動速度に応じて前記補助流体の圧力を制御する請求項1〜3の何れかに記載の塗装装置。
  5. 前記駆動手段は塗装ブース外へ設置される請求項1〜4何れかに記載の塗装装置。
  6. 前記塗料が導電性塗料である請求項1〜5何れかに記載の塗装装置。
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