JP2013031831A - 塗料供給システム及び塗料供給方法 - Google Patents

塗料供給システム及び塗料供給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で省スペース化を実現でき、シリンダに対し塗料を短時間に供給できる塗料供給技術を提供することを課題とする。
【解決手段】塗料供給システム10は、保有する塗料を塗装ガン14へ供給するシリンダ16と、次の塗料を一時貯留しシリンダ16接続時に次の塗料をシリンダ16へ供給するシリンダ18と、シリンダ18へ塗料を供給する供給弁部20とを備える。
【効果】塗料をシリンダ18からシリンダ16へ供給するだけでよく、塗料供給に時間が掛からず、シリンダ16へ塗料を短時間に供給できる。シリンダ18は、シリンダ16に対し接続解除が可能であり、シリンダ16へ塗料供給後、シリンダ16と接続解除し、供給弁部20からシリンダ18内へ新たな塗料を供給すればよい。カートリッジが不要で、カートリッジ交換装置が不要で、工場内での省スペース化を実現できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、被塗装物に塗料を塗布する塗布部へ、塗料を供給する塗料供給技術に関する。
従来、被塗装物の塗装において、産業用ロボットのアーム先端に設けた塗布部から被塗装物へ塗料を噴射し、この塗料を被塗装物に塗布することが行われている。
例えば、特許文献1には、多関節型ロボットのアーム先端に備えた吹付け型の塗布部により、被塗装物に塗装を行うシステムが開示されている。また、ロボットのアームには、塗布部に接続する貯槽(以下、シリンダ装置と記す。)が設けられ、このシリンダ装置から塗布部へ塗料が供給される。塗装工程を終了すると、ロボットによりシリンダ装置を、塗装室内の壁に設けられている塗料の供給配管に接続することで、この供給配管からシリンダ装置内へ新たな塗料が供給される。
また、特許文献2には、多関節型塗装ロボットのアーム先端に支持された回転霧化頭型の塗布部から被塗装物へ塗料を噴射し、この塗料を被塗装物に塗布するシステムが開示されている。このシステムでは、塗料を予め充填したカートリッジが塗布部に装着され、塗布時にカートリッジから塗布部へ塗料が供給される。このため、塗装室内には、多数のカートリッジを保管するカートリッジ交換装置が設けられている。
特開昭63−175662号公報 特開2000−176333号公報
ところで、特許文献1のシステムでは、塗料の供給配管にシリンダ装置を接続した後に、サーキュレーション圧によって塗料の供給が行われる。この場合、シリンダ装置内への空気の入り込みを防ぐ等の理由から、塗料の供給力(例えば、供給速度)が低く抑えられ、塗料の供給に時間が掛かるという課題が生じる。
一方、特許文献2のシステムでは、カートリッジの交換により時間を掛けずに塗料の供給が可能となるが、大きなスペースを占有するカートリッジ交換装置をロボットの近くに設置しなければならず、塗装設備の大型化を招くという不都合がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、簡単な構成によって省スペース化を実現すると共に、塗布部に塗料を供給するシリンダ装置に対し塗料を短時間に供給することができる塗料供給技術を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、被塗装物に対し相対的に移動すると共に前記被塗装物に塗料を塗布する塗布部に接続され、この塗布部へ前記塗料を供給する塗料供給システムであって、前記塗布部と共に移動し、且つ内部に貯留されている前記塗料を前記塗布部へ供給する第1シリンダ装置と、前記塗布部による前記塗料の塗布中に、前記第1シリンダ装置との接続が解除された状態で次に塗布する塗料を一時的に貯留し、且つ前記塗布部による前記塗料の塗布後に、前記第1シリンダ装置に接続され前記次に塗布する塗料を前記第1シリンダ装置へ供給する第2シリンダ装置と、少なくとも前記塗布部による前記塗料の塗布中に、前記第2シリンダ装置に接続され塗料又は洗浄流体を前記第2シリンダ装置へ選択的に供給する供給弁部と、を備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、請求項1記載の塗料供給システムにおいて、第1シリンダ装置と第2シリンダ装置の接続経路とは別に、前記第1シリンダ装置に接続され、塗布部による塗料の塗布後に洗浄流体を前記第1シリンダ装置へ供給する洗浄部を備えること特徴とする。
請求項3に係る発明では、請求項1又は請求項2記載の塗料供給システムにおいて、第1シリンダ装置には、第2シリンダ装置側に接続される第1接続部が繋げられ、前記第2シリンダ装置には、前記第1接続部に接続される第2接続部が繋げられ、前記第1シリンダ装置には、塗布部による塗料の塗布後に、前記第1接続部に前記第2接続部が接続されることにより前記第2シリンダ装置から次に塗布する塗料が供給されることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、請求項3記載の塗料供給システムにおいて、供給弁部は、第2接続部と接続する第3接続部を有し、前記第2接続部は、前記第3接続部に対し進退自在に配設され、第2シリンダ装置には、塗布部による塗料の塗布中に、前記第2接続部が進出して前記第3接続部に接続され、前記供給弁部から塗料又は洗浄流体が供給されることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、請求項3又は請求項4記載の塗料供給システムにおいて、第1シリンダ装置及び塗布部が複数配設されており、少なくとも1つの塗布部による塗料の塗布中に、他の塗布部へ塗料を供給する第1接続部が第2接続部と接続され、前記第2シリンダ装置から前記第1シリンダ装置へ前記塗料が供給されることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、請求項2〜5のいずれか1項記載の塗料供給システムにおいて、塗布部により先に塗布される塗料と次に塗布される塗料が異なる場合に、第1シリンダ装置には、前記塗布部による塗料の塗布後に、洗浄部から洗浄流体が供給されて洗浄が施され、第2シリンダ装置には、前記塗布部による塗料の塗布中に、供給弁部から洗浄流体が供給されて洗浄が施され、その後に次に塗布する塗料が供給されることを特徴とする。
請求項7に係る発明では、請求項3〜6のいずれか1項記載の塗料供給システムにおいて、第2シリンダ装置は、筒状に延びるシリンダと、このシリンダ内に移動自在に設けられ前記シリンダに取付けた駆動源に連結される駆動ピストンと、この駆動ピストンに離間可能に接触し前記シリンダ内に移動自在に設けられる従動ピストンと、この従動ピストンに前記駆動源と反対側に設けられ第1接続部に分離可能に接続される第2接続部と、前記従動ピストンに開けた貫通路と供給弁部とに接続され塗料を前記駆動ピストンと前記従動ピストンの間に充填する供給バルブと、前記駆動ピストンを押し戻しする前記駆動源とからなり、前記塗料が前記駆動ピストンと前記従動ピストンの間に充填された後、前記駆動源により前記駆動ピストンを押し、この駆動ピストンの押圧力を前記充填された塗料を介して前記従動ピストンへ伝達することにより、前記従動ピストン及び前記第2接続部が前進し、前記第2接続部が前記第1接続部に接続された後、前記駆動源により前記駆動ピストンを押すことにより、前記充填された塗料が前記第2接続部から前記第1接続部へ供給されることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、被塗装物に対し相対的に移動すると共に前記被塗装物に塗料を塗布する塗布部へ、前記塗料を供給する塗料供給方法であって、前記塗布部と共に移動する第1シリンダ装置から前記塗料を前記塗布部へ供給しこの塗布部から前記被塗装物に塗料を塗布する塗布工程と、前記塗布工程の実施中に、前記第1シリンダ装置と第2シリンダ装置との接続が解除された状態で供給弁部から前記第2シリンダ装置へ次に塗布する塗料を供給する一次供給工程と、前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置を接続する接続工程と、前記第2シリンダ装置から前記第1シリンダ装置へ次に塗布する塗料を供給する二次供給工程と、を有することを特徴とする。
請求項9に係る発明では、請求項8記載の塗料供給方法において、一次供給工程から接続工程までの間に、第1シリンダ装置と第2シリンダ装置の接続経路とは別に、前記第1シリンダ装置と接続した洗浄部から、前記第1シリンダ装置へ洗浄流体を供給する塗布側洗浄工程を有することを特徴とする。
請求項10に係る発明では、請求項8記載の塗料供給方法において、接続工程は、複数の工程からなると共に、第2シリンダ装置の駆動ピストンと従動ピストンとの間に、塗料を充填する塗料充填工程と、前記駆動ピストンを駆動源で押し、この押圧力が前記駆動ピストンから前記充填された塗料を介して従動ピストンへ伝達されることにより、前記従動ピストンに備えられる第2接続部が前進する第2接続部前進工程と、前記駆動ピストンが前記駆動源で引き続き押され、前記第2接続部が第1シリンダ装置に繋がっている第1接続部に連結される接続部連結工程とからなり、二次供給工程では、前記駆動ピストンを前記駆動源でさらに押すことにより、前記充填された塗料が前記第2接続部から押出されることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、第2シリンダ装置に、次に塗布する塗料を一時的に貯留する。
第2シリンダ装置に貯留した塗料を第1シリンダ装置へ供給するだけであるから、塗装室内の壁側に設けられる塗料供給配管から第1シリンダ装置へ塗料を供給するように塗料の供給に時間が掛かることがなくなり、第2シリンダ装置から第1シリンダ装置へ塗料を短時間に供給することができる。
加えて、第2シリンダ装置は、第1シリンダ装置に接続されると共に第1シリンダ装置から接続解除が可能となる。すなわち、第2シリンダ装置は、塗布部と一体の第1シリンダ装置に対して、移動可能に接続されるため、第1シリンダ装置へ塗料を供給したら、第2シリンダ装置を塗料供給側へ戻して、第2シリンダ装置内に新たな塗料を供給すればよい。塗料カートリッジが不要であり、カートリッジ交換装置のような大型の塗料供給システムを準備する必要がなくなり、工場内で塗料供給システムが占有するスペースが減少する。つまり、塗料供給システムの工場内での省スペース化を実現することができる。
したがって、請求項1に係る発明によれば、簡単な構成によって省スペース化を実現すると共に、シリンダ装置に対し塗料を短時間に供給することができる塗料供給システムが提供される。
さらに、第2シリンダ装置を第1シリンダ装置に接続したときには、第2シリンダ装置による塗料の押出力と、第1シリンダ装置による塗料の引込力を利用して第1シリンダ装置に塗料を供給することができるので、供給配管からの圧送力により第1シリンダ装置に塗料を供給する構成と比較して、第1シリンダ装置への塗料の供給をスムーズ且つ高速に行うことができる。
そして、塗布部による塗料の塗布中に、第1シリンダ装置と第2シリンダ装置の接続が解除されることで、第1シリンダ装置及び塗布部を有する装置(例えば、塗装ロボット)の設置位置等に応じて、第2シリンダ装置及び供給弁部を所望の位置に容易に配置することができる。すなわち、第1シリンダ装置と第2シリンダ装置が接続自在となるので、塗装室内のレイアウト(塗布部、第1シリンダ装置、第2シリンダ装置及び供給弁部等の配置)の自由度が向上し、塗布部による塗装作業範囲を拡大しつつ、塗料の供給配管をより短く設計することができる。これにより、供給配管に残る塗料が少量となり、塗料の廃棄(塗料ロス)を大幅に抑制することができる。
請求項2に係る発明では、洗浄流体を第1シリンダ装置に供給する洗浄部を、第1シリンダ装置と第2シリンダ装置の接続経路とは別に設けることで、塗布部による塗料の塗布後に、例えば、塗装ロボットによる塗布部や第1シリンダ装置の移動中に、塗布部及び第1シリンダ装置の洗浄が可能となり洗浄時間の短縮ができる。また、塗布部及び第1シリンダ装置という短い洗浄区間を、洗浄部によって洗浄することができるため、洗浄時間が一層短縮化されると共に、塗料ロスを低減することもできる。
請求項3に係る発明では、第1シリンダ装置には、第2シリンダ装置側に接続される第1接続部が繋げられ、第2シリンダ装置には、第1接続部に接続される第2接続部が繋げられることで、これら第1接続部及び第2接続部の接続によって第2シリンダ装置から第1シリンダ装置へ塗料を供給することができる。この場合、第1シリンダ装置から離れた位置に第1接続部を配置すると共に、第2シリンダ装置から離れた位置に第2接続部を配置することが可能となる。よって、例えば、塗布部を移動させる塗装ロボットの動作を邪魔しない位置に第2シリンダ装置を配置することができ、これにより塗料の塗布や供給をスムーズに実施することができる。
請求項4に係る発明では、塗布部による塗料の塗布中に、第2接続部が進出して第3接続部に接続することで、供給弁部から第2シリンダ装置へ塗料又は洗浄流体を容易に供給することができる。また、第2接続部を進退させる装置として、簡単なアクチュエータを用いることができるため、設置コストの低減を図ることができる。
請求項5に係る発明では、第1シリンダ装置及び塗布部が複数配設されても、1つの第2シリンダ装置によって、各第1シリンダ装置へ塗料を効率的に供給することができる。これにより、被塗装物に対し複数の塗布部から塗料を塗布することができるため、塗装作業の時間を一層短縮することが可能となる。
請求項6に係る発明では、タイミングをずらして第1シリンダ装置と第2シリンダ装置を別々に洗浄することができ、それぞれの洗浄時間をより短くすることができる。その結果、洗浄作業の時間を大幅に短縮することが可能となり、これにより塗装作業全体の効率化を図ることができる。
請求項7に係る発明では、第2シリンダ装置は、駆動源で押される駆動ピストンと、この駆動ピストンに離間可能に接触する従動ピストンと、この従動ピストンに設けられ第1接続部に分離可能に接続される第2接続部とを有する。塗料を2つのピストン間に充填後、駆動源で駆動ピストンを押し、この駆動ピストンの押圧力を塗料を介して従動ピストンへ伝達することで、従動ピストン及び第2接続部が前進する。第2接続部が第1接続部に接続した後、駆動源で駆動ピストンを押すことにより、塗料が第2接続部から第1接続部へ供給される。すなわち、第2接続部の移動と塗料の押出しを、駆動源1台のみで行うようにした。
第2接続部の移動と塗料の押出しを1台の駆動源で行うと、第2接続部を1台の駆動源で移動し且つ塗料を1台の駆動源で押出す場合に比べ、駆動源の数量が減らされるため、塗料供給システムのコストを低減することができる。
請求項8に係る発明では、塗布工程の実施時に、供給弁部から第2シリンダ装置へ次に塗布する塗料を供給する一次供給工程を行うことで、塗料が充填された第2シリンダ装置から第1シリンダ装置へ塗料をスムーズ且つ短時間に供給することが可能となる。
請求項9に係る発明では、塗布側洗浄工程によって、塗布部及び第1シリンダ装置という短い洗浄区間を、洗浄部によって洗浄することができるため、洗浄時間が短縮化されると共に、塗料ロスを低減することができる。
請求項10に係る発明では、接続部連結工程で、駆動ピストンを押すことにより第2接続部が第1接続部に連結される。また、二次供給工程で、駆動ピストンをさらに押すことにより塗料が第2接続部から押出される。
すなわち、接続部連結工程と二次供給工程の2工程を、駆動ピストンの前進動作で実施する。
結果、接続部連結用シリンダを準備し、且つ塗料押出し用シリンダを準備する場合に対し、本発明では、1つのシリンダで十分になる。
本発明に係る塗料供給システムの構成を説明する図である。 塗料供給システムを備えた塗装ロボットの斜視図である。 塗料供給システムの構成要素の接続関係を説明するブロック図である。 本発明に係る塗料供給方法のフロー図である。 塗装時の塗布部の作用を説明する図である。 第1シリンダ装置と第2シリンダ装置の接続時の作用を説明する図である。 図1の変更例を示す図である。 図7に示す第2シリンダ装置の断面図である。 図8の9部拡大図である。 図7に示す第2シリンダ装置の分解図である。 塗料充填工程を説明する図である。 第2接続部前進工程と接続部連結工程と二次供給工程を説明する図である。 別の塗料充填工程を説明する図である。 接続工程のフロー図である。 図7の変更例を示す図である。 図15に示す第2シリンダ装置の断面図である。 図15に示す第2シリンダ装置の作用を説明する図である。
以下、本発明に係る塗料供給システム及び塗料供給方法を添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る塗料供給システム10の構成を説明する図である。
塗装室内には、塗装ロボット12が設置され、この塗装ロボット12に、被塗装物としてのワークWに対して塗料を噴射する塗装ガン14が支持される。この塗装ガン14に、塗料供給システム10が接続される。
塗料供給システム10は、塗装ガン14に接続され且つ内部に貯留されている塗料を塗装ガン14へ供給する第1シリンダ装置としてのメインシリンダ16と、塗装ロボット12の近くに配置され塗装ガン14による塗料の塗布中に、メインシリンダ16との接続が解除された状態で次に塗布する塗料を一時的に貯留し、且つ塗装ガン14による塗料の塗布後に、メインシリンダ16に接続され次に塗布する塗料をメインシリンダ16へ供給する第2シリンダ装置としてのサブシリンダ18と、このサブシリンダ18の下方に配置され塗装ガン14による塗料の塗布中に、サブシリンダ18に接続され塗料又は洗浄流体をサブシリンダ18へ選択的に供給する供給弁部(color change valve:以下、CCVと記す。)20とを備える。なお、CCV20は、塗料の供給を行う他、洗浄流体の供給(後述)も行う。
すなわち、塗料供給システム10は、メインシリンダ16とサブシリンダ18という2つのシリンダを備えている。各シリンダ16、18は、塗料を一時的に貯留すると共にこの貯留した塗料を排出する動作を行う。
加えて、塗料供給システム10は、メインシリンダ16とサブシリンダ18の接続経路とは別に、メインシリンダ16に接続され、塗装ガン14による塗料の塗布後に洗浄流体をメインシリンダ16へ供給する洗浄部17を備える。
図2は塗料供給システム10を備えた塗装ロボット12の斜視図である。
塗装ロボット12は、例えば、産業用の多関節型ロボットである。この塗装ロボット12の旋回部24が、塗装室内の所定位置に固定されるベース部22上に、鉛直軸回りに旋回自在に設けられている。旋回部24の上部には、第1アーム26の基端が鉛直方向に回動可能に連結されている。また、第1アーム26の先端には、第2アーム28が鉛直方向に回動可能に連結されている。
第2アーム28は、第1アーム26に接続される基端側の連結部28aと、この連結部28aの先端側に連設され先端方向に所定長さ延びる筒状の延出部28bとを有する。この延出部28bの外周面には、メインシリンダ16が配設されている。また、延出部28bの先端からは、一対の挟持板30が延出され、この一対の挟持板30は、第2アーム28の軸心回りに回動可能に配設されている。この一対の挟持板30に塗装ガン14が支持され、塗装ガン14は、支持箇所を基点として揺動可能とされている。なお、塗装ロボット12は、上記のような構成に限定されるものではなく、ワーク(図1、符号W)に対して塗装ガン14を相対的に移動可能な種々の装置及び機構を適用することができる。
塗装ガン14は、例えば、ワークに対し静電塗装を行う周知の回転霧化式塗装装置が好適である。回転霧化式の塗装ガン14の先端部には、回転霧化頭14aが設けられている。ワークに塗料を塗布する場合は、高電圧を印加した状態で回転霧化頭14aを回転させて、この回転霧化頭14aに塗料を供給する。これにより、塗料をマイナス極に帯電させて霧化(微粒化)し、この霧化塗料が回転霧化頭14aから噴射される。噴射された塗料が、アースされているワークに塗布されることで、良好な塗装を実施することができる。なお、塗装ガン14は、静電塗装を行う回転霧化式塗装装置に限定されないことは勿論である。
ワークの塗装を行う場合は、制御部(図3、符号32)によって、塗装ロボット12の複数の関節部分(旋回部24、第1アーム26の基端、第2アーム28の基端及び一対の挟持板30)の作動を制御して塗装ガン14をワークに対し相対的に移動させ、塗装ガン14の回転霧化頭14aをワークの所定箇所に対向させる。すなわち、塗装ロボット12により塗装ガン14をワークの所定箇所に位置決めし、塗装ガン14から塗料を噴射することにより、ワークに塗装が施される。
図3は塗料供給システム10の構成要素の接続関係を説明するブロック図である。
塗装ガン14の内部には、第1接続部46から回転霧化頭14aまで、塗料が通過するガン内塗料経路34が形成されている。また、塗装ガン14内部においてガン内塗料経路34から分岐路34aが分岐しており、この分岐路34aは、メインシリンダ16に接続されるメイン供給配管36と連通している。
また、ガン内塗料経路34には、制御部32の制御に基づきガン内塗料経路34を開閉する第1トリガバルブ38が備えられている。この第1トリガバルブ38は、分岐路34aよりも下流位置に配設されている。塗装ガン14から塗料を塗布する場合は、第1トリガバルブ38を開状態にして、メインシリンダ16に貯留されている塗料を供給することで、塗装ガン14の回転霧化頭14aに塗料を導き、回転霧化頭14aから塗料を噴射する。
加えて、メインシリンダ16には、サブシリンダ18側に接続される第1接続部46が繋げられ、サブシリンダ18には、第1接続部46に接続される第2接続部62が繋げられる。
第2接続部62を第1接続部46に係合すると、サブシリンダ18は塗装ガン14を介してメインシリンダ16に接続される。すなわち、サブシリンダ18とメインシリンダ16には、接続経路が形成される。この接続経路は、サブ供給配管74と、第2接続部62と、第1接続部46と、ガン内塗料経路34と、メイン供給配管36とで構成される。
図1において、第1接続部46は、ガン内塗料経路(図3、符号34)と連通するように塗装ガン14の後端部に配設され、第1接続部46の内部には第1接続バルブが設けられている。第1接続部46は、塗装ロボット12で所定位置に移動させることで、第2接続部62と接続される。このため、第1接続部46の接続面は、第2接続部62の接続面に係合可能な凹形状に形成されている。また、第1接続バルブは、第2接続部62が接続されていない場合、閉状態(ノーマリ・クローズ)となっており、第2接続部62が接続された場合、制御部32からの指令に基づき開状態になるように構成されている。なお、第1接続部46は、第2接続部62との接続及び接続解除によって、第1接続バルブの開閉が自動的に切り替わる構成としてもよい。
第2接続部62は、アクチュエータ64の可動部64aに取り付けられる。アクチュエータ64を駆動すると、可動部64aが上下方向に移動するため、第2接続部62も上下方向に移動する。また、第2接続部62は、塗装ガン14の第1接続部46に係合可能な凸形状が接続面に形成されており、その内部には第2接続バルブが設けられている。この第2接続バルブは、制御部(図3、符号32)からの指令に基づき開閉する。
第2接続部62は、サブ供給配管74を介してサブシリンダ18の筒体66の先端に接続されている。
第2接続部62の鉛直下方位置には、CCV20(詳細後述)が載置されている。このCCV20は、第2接続部62と接続する第3接続部82を有する。
サブシリンダ18には、アクチュエータ64により上下方向に移動する第2接続部62が繋がっており、この第2接続部62が、アクチュエータ64により下方向へ移動することで、CCV20の第3接続部82に接続される。すなわち、第2接続部62は、第3接続部82に対し進退自在に配設される。
加えて、第3接続部82は、CCV空間部80の上部に連設されており、その内部には第3接続バルブが設けられている。第3接続部82は、第2接続部62の鉛直下方に配置されており、第2接続部62の下方向の移動によってこの第2接続部62に接続される。このように、第2接続部62を進出させて第3接続部82に接続するように構成することで、可動部64aを上下方向に移動させる簡単なアクチュエータ64を用いることができるため、設置コストの低減を図ることができる。
また、第3接続部82は、第1接続部46と同一の機構を適用することが好ましい。これにより、第1接続部46と第3接続部82を同じ製造工程で製造することができ、設置コストをさらに低減することができる。
第3接続部82は、第2接続部62に係合可能な凹形状が接続面に形成されている。なお、第3接続バルブは、第2接続部62が接続されていない場合は、開状態になっており、第2接続部62が接続された場合は、制御部32からの指令に基づき開状態になるように構成されている。
第2接続部62と、第1接続部46又は第3接続部82の接続について以下に纏める。
図3に示すように、塗装ロボット(図1、符号12)により塗装ガン14が所定位置(第2接続部62の鉛直下方、且つCCV20の上方)に移動した状態で、第2接続部62を下方向に移動すると、この第2接続部62を第1接続部46に接続することができる。一方、塗装ガン14が塗料を塗布している間に、第2接続部62を下方向に移動することで、この第2接続部62をCCV20の第3接続部82に接続することができる。
図1に示すように、メインシリンダ16は、塗装ガン14の基端側近傍に配置され、内部に貯留された塗料を塗装ガン14に供給する機能を有する。このメインシリンダ16は、第2アーム28の延出部28bの外周面に取付けられる筒体40と、この筒体40の内部空間に摺動自在に収納されるピストン42と、筒体40の後端に挿通されピストン42を先端で支持するピストンロッド52と、このピストンロッド52の後端に連結されピストンロッド52を進退させると共に第2アーム28の連結部28aに支持されるメインシリンダ用駆動モータ44と、塗装ガン14の後端部に配設される第1接続部46とからなる。
ピストン42は、筒体40の内部空間を液密に摺動可能な外径に形成されている。このため、筒体40の内部空間には、筒体40の内壁とピストン42の先端面によって塗料が貯留される貯留空間48が形成される。この場合、貯留空間48は、ピストン42の前後方向の摺動にともない、その容積が変動自在となっている。
また、筒体40の先端には、塗装ガン14に接続されるメイン供給配管36と、洗浄部17に接続される洗浄配管50とが取り付けられている。メイン供給配管36は、塗装ガン14内に設けられるガン内塗料経路34の分岐路34a(図3参照)と連通し、筒体40の貯留空間48から塗装ガン14へ塗料が通過可能となる。
メインシリンダ用駆動モータ44は、モータの回転駆動力を進退方向の直線運動に変換する内部機構を有する。このメインシリンダ用駆動モータ44は、制御部(図3、符号32)に接続される。この制御部からメインシリンダ用駆動モータ44へ指令が出されることにより、ピストンロッド52が前後に移動し、ピストンロッド52に取り付けられているピストン42が進退する。メインシリンダ用駆動モータ44としては、特に限定されないが、例えば、ピストン42を精度よく移動させることができるサーボモータ等を用いると好適である。また、駆動モータ以外の駆動源として、エアシリンダやリニアアクチュエータ等を適用してもよいことは勿論である。
また、メインシリンダ16には、メインシリンダ16内に残存する塗料(以下、残塗料と記す。)の洗浄を行う洗浄部17が、洗浄配管50を介して接続されている。洗浄部17は、筒体40の貯留空間48へ洗浄流体を供給することで、残塗料の洗浄を実施する。なお、実施例で用いる洗浄流体としては、塗料と混合することでシリンダ内等を洗浄する液体(以下、洗浄液と記す。)と、塗料を希釈する水(以下、洗浄用水と記す。)と、塗料や洗浄液及び洗浄用水を吹き払う空気(以下、洗浄用空気と記す。)とがあり、これらを適宜使い分けて洗浄を行う。
図3に示すように、洗浄部17は、上記洗浄流体のうち洗浄用水と洗浄用空気を供給可能な2つの洗浄用供給バルブWS、WAと、洗浄流体の流入及び流出経路を構成する洗浄流体空間部54と、洗浄流体の流れを制御する複合バルブ56とを備える。2つの洗浄用供給バルブWS、WAは、制御部32からの指令に基づき所定のタイミングで開閉し、洗浄用水又は洗浄用空気を洗浄流体空間部54へ流入させる。
また、複合バルブ56には、第2トリガバルブ58及びゲートバルブ60が併設されている。第2トリガバルブ58は、洗浄配管50を介してメインシリンダ16に接続され、ゲートバルブ60は洗浄部廃棄配管61を介して廃棄部に接続されている。メインシリンダ16に洗浄流体を供給する場合は、第2トリガバルブ58を開状態にすると共にゲートバルブ60を閉状態にし、洗浄流体空間部54と貯留空間48を連通させることで、洗浄流体をメインシリンダ16へ導くことができる。
一方、サブシリンダ18は、塗装ガン14による塗料の塗布中に、メインシリンダ16との接続が解除された状態となると共に、CCV20から供給される塗料を一時的に貯留する。サブシリンダ18内に一時的に貯留された塗料は、所定のタイミングでメインシリンダ16へ供給される。
図1に示すように、サブシリンダ18は、塗装室内において、塗装ロボット12を間に挟んでワークWの反対位置(塗装実施箇所と反対側)に配設されている。なお、サブシリンダ18の配設位置は、特に限定されるものではないが、塗装ロボット12の近傍位置に配設することが好ましい。このように、塗装ロボット12の近傍位置にサブシリンダ18を配設することで、塗装ガン14の移動量や移動時間が短くなり、塗装作業の効率化を図ることができる。
サブシリンダ18の近傍には、第2接続部62を移動させるアクチュエータ64が配置される。サブシリンダ18は、メインシリンダ16と構成が同一である。すなわち、サブシリンダ18は、筒体66及びピストン68を有し、このピストン68はピストンロッド70を介してサブシリンダ用駆動モータ72に接続されている。また、サブシリンダ用駆動モータ72も、メインシリンダ用駆動モータ44と同一の機構のものが適用されている。
また、図3に示すように、筒体66の先端には、サブ供給配管74の他に、ダンプバルブ76が途中位置に配設されたサブ廃棄配管78が接続される。このサブ廃棄配管78は廃棄部まで延ばされる。
CCV20は、塗料及び洗浄流体の供給を行う複数の供給バルブPbと、これら供給バルブPbから供給された塗料及び洗浄流体が流入するCCV空間部80と、このCCV空間部80の上部に設けられサブシリンダ18へ供給される塗料及び洗浄流体が通過する第3接続部82とを備える。CCV20には、複数種の塗料を供給することが可能である。複数種の塗料としては、塗装するワーク(図1、符号W)に応じて、顔料(色)や溶剤、添加剤等が異なるものが適宜用意される。CCV20のCCV空間部80内には、複数の供給配管に配設された複数の供給バルブPbから、選択された塗料又は洗浄流体を流入させる。すなわち、CCV20は、いわゆるマニホールド(多岐管)として構成されている。
具体的には、塗料を供給する供給バルブPbを20個(図中に示すP1〜P20)備えると共に、洗浄流体として洗浄用水、洗浄用空気、洗浄液を供給する供給バルブPbを1個ずつ(図中に示すWS、WA、WL)備える。これら複数の供給バルブPbは、制御部32からの指令に基づき個別に開閉され、CCV空間部80内に所定の塗料又は洗浄流体を流入させる。なお、供給バルブPbの数は、これに限定されないことは勿論である。
制御部32は、塗装ロボット12、塗装ガン14、メインシリンダ16、サブシリンダ18及びCCV20に接続されており、各装置を制御している。制御部32としては、周知のコンピュータを適用することができる。この制御部32には、所定の手順(塗料供給方法)に従って各装置を制御する制御用のプログラムが記憶されている。
塗料供給システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、この塗料供給システム10の動作について説明する。
塗料供給システム10では、塗装ガン14による塗料の塗布中、すなわちメインシリンダ16が塗装ガン14に塗料を供給している間に、サブシリンダ18に次に塗布する塗料の供給を行う。そして、塗装ガン14による塗料の塗布後に、サブシリンダ18をメインシリンダ16に接続して、サブシリンダ18に充填されている塗料をメインシリンダ16へ供給することで、塗料の供給力(例えば、供給速度)の向上を図っている。
図4は本発明に係る塗料供給方法のフロー図である。以下、先に塗布している塗料Aと次に塗布する塗料Bが異なる場合、すなわち塗料の色替えを実施する場合のフローを説明する。
先ず、メインシリンダ16に先に充填されている塗料Aが塗装ガン14へ供給され、この塗装ガン14からワークWに向けて塗料Aの噴射が開始される。(ステップ(以下STと記す。)10:塗布工程)。
次に、サブシリンダ18が、メインシリンダ16との接続が解除された状態で、サブシリンダ18とCCV20を接続する。このCCV20から洗浄流体を供給し、サブシリンダ18とCCV20の洗浄を行う(ST11:一次供給側洗浄工程)。
次に、CCV20からサブシリンダ18へ次に塗布する塗料Bを供給する(ST12:一次供給工程)。
次に、塗装ガン14からの塗料Aの噴射を停止する。(ST13:塗布工程)。
次に、洗浄部17からメインシリンダ16及び塗装ガン14へ洗浄流体を供給して、メインシリンダ16及び塗装ガン14の洗浄を行う(ST14:塗布側洗浄工程)。この洗浄時には、メインシリンダ16内に残っている残塗料Aの排出等も実施される。
次に、サブシリンダ18からメインシリンダ16へ次に塗布する塗料Bの供給を行うため、塗装ロボット12により塗装ガン14及びメインシリンダ16を所定位置に移動する(ST15:メインシリンダ移動工程)。
次に、メインシリンダ16とサブシリンダ18の接続を行う(ST16:接続工程)。
次に、サブシリンダ18からメインシリンダ16へ塗料Bを供給する(ST17:二次供給工程)。
なお、メインシリンダ16へ塗料Bが供給されたら、塗装ガン14により塗料Bの噴射を開始する。また、塗料の色替えを行わない場合は、ST11及びST14を省略してもよいことは勿論である。次に、上記各ステップについて具体的な動作を説明していく。
先ず塗布工程について説明する。
図5は塗装時の塗布部の作用を説明する図である。
ワークWに塗料Aを塗布する場合、制御部(図3、符号32)は、塗装ロボット12の関節部分(旋回部24、第1アーム26の基端、第2アーム28の基端及び一対の挟持板30)の作動を制御して、塗装ガン14の回転霧化頭14aをワークWの所定箇所に対向させる。また、制御部は、塗装ガン14の動作(回転霧化頭14aの回転や高電圧の印加等)を制御しつつ、第1トリガバルブ(図3、符号38)を開状態にしてメインシリンダ16の貯留空間48と塗装ガン14のガン内塗料経路(図3、符号34)とを連通させる。
さらに、制御部からの指令に基づき、メインシリンダ用駆動モータ44を駆動しピストン42を前進させることで、貯留空間48に充填されている塗料Aを押し出す。これにより、塗料Aは、メイン供給配管36を介して塗装ガン14のガン内塗料経路へ流入し、このガン内塗料経路により塗装ガン14の回転霧化頭14aへ導かれ、回転霧化頭14aから噴射される。すなわち、塗料供給システム10では、ピストン42の押出力によって、メインシリンダ16から塗装ガン14へ塗料Aをスムーズに供給することができる。
次に一次供給側洗浄工程について説明する。
塗布工程の実施中、塗装ガン14による塗料の塗布中には、メインシリンダ16との接続が解除されたサブシリンダ18、及びCCV20の洗浄を実施する。
この場合、アクチュエータ64を駆動して、第2接続部62を下方向に移動する。
次に、図3において、鉛直下方にあるCCV20の第3接続部82に第2接続部62を接続する。この接続後、制御部32の指令に基づいて、第3接続部82の第3接続バルブを開状態にすると共に、第2接続部62の第2接続バルブを開状態にする。これにより、サブシリンダ18の貯留空間69とCCV20のCCV空間部80を連通させる。
次に、CCV20へ洗浄用水を流入させる洗浄用供給バルブWSを開状態にすると共に、サブ廃棄配管78に配設されているダンプバルブ76を開状態にする。そして、洗浄用水を洗浄用供給バルブWSからCCV空間部80へ供給し、洗浄用水供給源からの圧送力により、CCV空間部80からサブシリンダ18の貯留空間69へ洗浄用水が供給される。この場合、サブシリンダ用駆動モータ72を駆動し、ピストン68を後退させることで、貯留空間69へ洗浄用水を取入れることができる。これにより、CCV空間部80やサブシリンダ18の貯留空間69等に残っている残塗料Aが洗浄用水によって希釈される。この残塗料Aが混じった洗浄用水は、サブ廃棄配管78を介して廃棄部から排出される。なお、このとき、後退したピストン68を前進させることで、洗浄用水によって希釈された残塗料Aを積極的に廃棄部へ押し出すようにしてもよい。
次に、CCV20へ洗浄用空気を供給する洗浄用供給バルブWAを開状態にする。そして、洗浄用空気を洗浄用供給バルブWAからCCV空間部80へ供給し、洗浄用空気供給源からの圧送力により、CCV空間部80からサブシリンダ18の貯留空間69へ洗浄用空気が供給される。洗浄用空気で、貯留空間69に存在する残塗料A(洗浄用水を含む)を押出し、残塗料Aを廃棄部へ排出する。このように、塗料供給システム10では、洗浄用水及び洗浄用空気によってCCV20及びサブシリンダ18を容易に洗浄することができる。なお、この洗浄においては、洗浄液の洗浄用供給バルブWLを開状態にして洗浄液によって洗浄を行ってもよいことは勿論である。
次に一次供給工程について説明する。
一次供給側洗浄工程の後は、次に塗布する塗料Bをサブシリンダ18へ供給する。
この場合、第2接続部62と第3接続部82の接続したまま、塗料Bの供給バルブPbを開状態にする。そして、供給バルブPbから塗料BをCCV空間部80へ供給し、塗料Bの供給源からの圧送力により、CCV空間部80からサブシリンダ18の貯留空間69へ塗料Bを供給する。このとき、サブシリンダ用駆動モータ72を駆動し、ピストン68を後退させることで、貯留空間69に空気等を流入させずに、CCV空間部80から塗料Bを取入れることができる。結果、サブシリンダ18の貯留空間69に、次に塗布される塗料Bが供給される。
サブシリンダ18に塗料Bが充填されると、第2接続部62の第2接続バルブを閉状態にすると共に、塗料Bの供給バルブPbを閉状態にする。そして、アクチュエータ64を駆動して、第2接続部62を上方へ移動させ、第3接続部82との接続を解除する。この第2接続部62は、この移動によって原点位置に復帰する。
次に塗布側洗浄工程について説明する。
塗装ガン14からの噴射を停止すると、制御部32は、メインシリンダ用駆動モータ44の駆動を停止し、塗装ロボット12の関節部分の動作を制御してワークWから塗装ガン14を離間させる。その後再びメインシリンダ用駆動モータ44を駆動し、メインシリンダ16のピストン42を前進させることで、貯留空間48に残っている残塗料Aを、メイン供給配管36及びガン内塗料経路34を介して、塗装ガン14から排出する。ここで、塗装室の塗装ロボット12の下方側(床側)には、塗料を回収する回収部としてスノコが設けられ、これにより塗料Aをスノコの下方側に落下させて回収することができる。
残塗料を排出すると、洗浄部17の第2トリガバルブ58を開状態にすると共に、洗浄部17内の洗浄用水を流入させる洗浄用供給バルブWSを開状態にする。そして、洗浄用供給バルブWSから洗浄用水を流入させ、洗浄用水の供給源からの圧送力(サーキュレーション圧)により、洗浄用水を洗浄流体空間部54からメインシリンダ16の貯留空間48へ流入させる。なお、洗浄流体の流入時には、メインシリンダ用駆動モータ44を駆動し、ピストン42を後退させる制御を行ってもよい。これにより、貯留空間48に対する洗浄用水の供給が促進される。貯留空間48に流入した洗浄用水は、貯留空間48に残っている残塗料Aを希釈する。残塗料Aが混じった洗浄用水は、貯留空間48からメイン供給配管36及びガン内塗料経路34を介して塗装ガン14の回転霧化頭14aから排出される。
次に、洗浄用供給バルブWSを閉状態にすると共に、洗浄部17へ洗浄用空気を流入させる洗浄用供給バルブWAを開状態にする。そして、洗浄用供給バルブWAから洗浄流体空間部54へ洗浄用空気を供給し、洗浄用空気の供給源からの圧送力により、洗浄用空気をメインシリンダ16の貯留空間48に流入させる。洗浄用空気で、貯留空間48に残っている残塗料A(洗浄用水を含む)を押出し、残塗料Aを塗装ガン14から排出する。このように、メインシリンダ16及び塗装ガン14は、洗浄部17から洗浄用水や洗浄用空気を供給することで、サブシリンダ18やCCV20とは別に洗浄を行うことができる。
次に移動工程について説明する。
塗布側洗浄工程の後(又は塗布側洗浄工程を実施しながら)、制御部32は、塗装ロボット12を駆動し、ワークWと反対側の所定位置に塗装ガン14を搬送する。
図1に示すように、上記所定位置とは、第2接続部62の鉛直下方で、この第2接続部62とCCV20の第3接続部82の間である。塗装ロボット12は、所定位置において、塗装ガン14の回転霧化頭14aを下方に向けて第3接続部82に対向させ、塗装ガン14の後端部を上方に向けることで、第1接続部46の接続面を第2接続部62の接続面に対向させる。すなわち、塗装ガン14は、その中心軸部分が第2接続部62と第3接続部82を結ぶ軸線上に一致する姿勢で所定位置に位置決めされる。
次に接続工程について説明する。
図6はメインシリンダ16とサブシリンダ18の接続時の作用を説明する図である。
第2接続部62を下方向に移動して、第2接続部62を第1接続部46に接続する。この接続後、制御部(図3、符号32)は、第1接続部46の第1接続バルブを開状態にすると共に、第2接続部62の第2接続バルブを開状態にする。これにより、サブシリンダ18の貯留空間69、サブ供給配管74、第2接続部62、第1接続部46、ガン内塗料経路(図3、符号34)、メイン供給配管36、メインシリンダ16の貯留空間48が連通される。
次に二次供給工程について説明する。
接続工程の後は、上記の連通状態を維持しながら、メインシリンダ用駆動モータ44を駆動してメインシリンダ16のピストン42を後退させると共に、サブシリンダ用駆動モータ72を駆動してサブシリンダ18のピストン68を前進させる。このとき、ピストン42の後退とピストン68の前進を同期させることにより、貯留空間48の容積の増加率と、貯留空間69の容積の減少率を連動させることができ、2つの貯留空間48、69の内圧を大きく変動することなく、サブシリンダ18からメインシリンダ16へ塗料を供給することができる。その結果、サブシリンダ18からメインシリンダ16へ塗料Bを高速で供給することが可能となり、しかも筒体40、66からの塗料Bの漏れや塗料Bの供給時に空気等が入り込むことを抑止することができる。
このように、図1において、塗料供給システム10は、塗装ガン14による塗料の塗布中に、すなわち、メインシリンダ16から塗装ガン14へ塗料を供給している間に、CCV20からサブシリンダ18へ次の塗料を供給することで、塗布後にサブシリンダ18からメインシリンダ16へ塗料を供給することができる。この場合、サブシリンダ18のピストン68による押出力によって塗料を排出すると共に、メインシリンダ16のピストン42による引込力によって塗料を吸引することができるため、供給配管からの圧送力によりメインシリンダに塗料を供給する構成と比較して、メインシリンダ16の貯留空間48にスムーズ且つ短時間に塗料を供給することが可能となる。
さらに、塗料供給システム10は、塗料の色替えを行う場合に、塗装ガン14による塗料の塗布中に、CCV20及びサブシリンダ18の洗浄を行って、サブシリンダ18へ次に塗布する塗料を供給することができる。一方、塗布後には、洗浄部17により塗装ガン14及びメインシリンダ16を洗浄することで、短い洗浄区間に洗浄流体を供給することになるため、洗浄時間が短縮化されると共に、塗料ロスを低減することもできる。その結果、塗料の色替え時の作業時間を大幅に短縮することが可能となり、これによって塗装作業の効率化を図ることができる。なお、塗布後の塗装ロボット12による塗装ガン14の搬送中(移動工程時)に、メインシリンダ16の洗浄(塗布側洗浄工程)を同時に行うようにすれば色替え時の作業効率がより向上することになる。勿論、メインシリンダ16とサブシリンダ18を接続した状態で、洗浄部17から塗料を供給することで、メインシリンダ16とサブシリンダ18を一緒に洗浄してもよい。
これまで説明してきた塗料供給システム10では、メインシリンダ16へ塗料を供給するとき、第2接続部62の駆動源はアクチュエータ64とし、塗料押出しの駆動源はサブシリンダ用駆動モータ72とした。
ところで、地球環境問題の観点から省エネルギーが求められている。そのため、駆動源の数量は少ない方がよい。そこで、メインシリンダ16へ塗料を供給する場合に、駆動源が1台で済む例を次に説明する。
図7において、図1と共通の構造は符号を流用して詳細な説明を省略する。主たる変更点は、第2接続部の前進と塗料の押出しを、1台の駆動源に行わせるようにしたことである。
塗料供給システム10Bには、支持部91に支持されるCCV20と、支持部91に支持されCCV20のCCV空間部80に1次供給配管92を介して接続されると共に、メインシリンダ16へ供給する塗料を一旦貯留するサブシリンダ93(詳細後述)とが設けられる。
塗装ガン94の後端部には、凸状の第1接続部95(詳細後述)が設けられ、この第1接続部95に、サブシリンダ93に下端に設けた凹状の第2接続部96(詳細後述)が接続される。
サブシリンダ93の上端には、サブシリンダ93内のピストン(後述)を駆動する駆動源97が設けられる。駆動源97は、サブシリンダ93の上端に取付けられ軸98を前進又は後退させる伝動機構99と、この伝動機構99に出力軸が連結される電動モータ101とからなる。なお、実施例では、駆動源97を、サブシリンダ93の上端に設けたが、サブシリンダ93の外周部や支持部91に支持させてもよく、駆動源97を任意の場所に設けることは差し支えない。
電動モータ101の駆動力を伝動機構99に伝達し、この伝動機構99から駆動力を軸98へ伝達することにより、軸98を前進又は後退させる。なお、駆動源97は、電動モータ101と伝動機構99の組合わせが好適であるが、その他に、駆動源97に空圧シリンダを適用してもよい。
電動モータ101と、1次供給配管92の途中に設けた1次供給バルブ102とは、制御部32により制御される。
サブシリンダ93の構造を図8に基づいて説明する。
図8に示すように、サブシリンダ93は、筒状に延ばされ塗装ガン(図7、符号94)側端部に塗装ガン側フランジ103を備えると共に駆動源97側端部に駆動側フランジ104を備えるシリンダ105と、このシリンダ105内に移動自在に設けられ駆動側フランジ104に接続された駆動源97の軸98に連結される駆動ピストン106と、この駆動ピストン106に離間可能に接触しシリンダ105内に移動自在に設けられる従動ピストン107と、この従動ピストン107に駆動源97と反対側に向くように設けられ第1接続部95と接続されたときに塗料の流出を可能とすると共に第1接続部95との接続が解除されたときに塗料の流出を止める第2接続部96と、従動ピストン107に取付けた貫通路としての短管108と1次供給配管92とに接続され塗料を駆動ピストン106と従動ピストン107の間に充填するときに開状態になる1次供給バルブ102と、駆動ピストン106を押し戻しする駆動源97とからなる。
加えて、シリンダ105の塗装ガン側フランジ103には、従動ピストン107を支持するピストン支持部材127が接続される。
次に駆動ピストン106及び従動ピストン107の作用を説明する。
制御部32の指令に基づき電動モータ(図7、符号101)を正転させると、軸98が後退し、駆動ピストン106が駆動源97側へ戻される。このとき、駆動ピストン106から従動ピストン107が僅かに離されるが、駆動ピストン106と従動ピストン107の間が負圧になるため、従動ピストン107は大気圧に押されて駆動ピストン106と共に駆動源97側へ戻される。
次に駆動ピストン106及び従動ピストン107のシール構造を説明する。
駆動ピストン106の外周面109には、凹状の駆動周溝111と、この駆動周溝111に隣接して設けられ外周面109の外径よりも小径に形成される駆動小径部112とが設けられる。
これら駆動周溝111及び駆動小径部112には、駆動シール部材113が取付けられる。この駆動シール部材113は、駆動周溝111に嵌合し駆動小径部112に係合すると共にシリンダ105の内周面114に接触する薄肉状の駆動樹脂材料115と、この駆動樹脂材料115に包まれ駆動樹脂材料115をシリンダ105の内周面114へ押出す駆動Oリング116とからなる。
従動ピストン107の外周面117には、凹状の従動周溝118と、この従動周溝118に隣接して設けられ外周面117の外径よりも小径に形成される従動小径部119とが設けられる。
これら従動周溝118及び従動小径部119には、従動シール部材121が取付けられる。この従動シール部材121は、従動周溝118に嵌合し従動小径部119に係合すると共にシリンダ105の内周面114に接触する薄肉状の従動樹脂材料122と、この従動樹脂材料122に包まれ従動樹脂材料122をシリンダ105の内周面114へ押出す従動Oリング123とからなる。
駆動シール部材113の駆動樹脂材料115は、駆動ピストン106を前進又は後退させるときに、シリンダ105に対する駆動ピストン106の摺動性を向上させる材料である。加えて、駆動Oリング116は、シリンダ105の内周面114と駆動ピストン106の外周面109との隙間をシールする。つまり、駆動シール部材113により、駆動ピストン106の摺動性を向上させ、且つシリンダ105と駆動ピストン106の隙間をシールすることができる。従動シール部材121も上記駆動シール部材113と同様の機能を発揮する。
第1接続部95及び第2接続部96の構造を図9に基づいて説明する。
図9に示すように、第1接続部95は、塗装ガン(図7、符号94)の後端部に支持される第1本体部131と、この第1本体部131にシリンダ(図8、符号105)の径方向に開けられガン内塗料経路34に接続されると共に塗料が通過する供給第1通路132と、この供給第1通路132に交差するように設けられる供給第2通路133と、通路132と通路133が交差する供給第1交差部134に当接する弁体を備えこの弁体を作動させることで供給第1交差部134を開放又は閉止させる第1流出制御バルブ135と、第1本体部131の上端に設けられる第1接続部材136とからなる。
第2接続部96は、従動ピストン107に支持される第2本体部137と、この第2本体部137にシリンダの軸方向に開けられ供給第2通路133に繋がる供給第3通路138と、この供給第3通路138に交差するように設けられる供給第4通路139と、この供給第4通路139のシリンダの外壁側に交差するように設けられ駆動ピストン106に向けて貫通する供給第5通路141と、通路138と通路139が交差する供給第2交差部142に当接する弁体を備えこの弁体を作動させることで供給第2交差部142を開放又は閉止させる第2流出制御バルブ143と、第2本体部137の塗装ガン側に設けられる第2接続部材144とからなる。第1流出制御バルブ135及び第2流出制御バルブ143には、例えばエアオペレートバルブが適する。
第1流出制御バルブ135と第2流出制御バルブ143は、ケーブルを介して制御部(図8、符号32)に接続され、第1流出制御バルブ135の開閉及び第2流出制御バルブ143の開閉は、制御部からの指令に基づいて行われる。
第2接続部96が第1接続部95に接続されている状態で、制御部から第1流出制御バルブ135及び第2流出制御バルブ143に開動作の指令を出すと、通路141、139、138、133、132に塗料を通過させることが可能となる。つまり、第2接続部96は、第1接続部95と接続されたときに塗料を流出させることが可能となる。なお、駆動ピストン106と従動ピストン107の間に塗料を充填する作用は後述する。
一方、第2接続部96を第1接続部95から分離するときには、制御部から第1流出制御バルブ135及び第2流出制御バルブ143に閉動作の指令を出す。すなわち、第2接続部96は、第1接続部95との接続が解除されたときに塗料の流出を止めることができる。
サブシリンダ93の分解手順を図10に基づいて説明する。
図10に示すように、駆動源接続部124及び駆動側フランジ104から、ボルト125及びナット126を取外すことにより、シリンダ105から駆動源97を取外す。次に、駆動源97の軸98の先端から駆動ピストン106を取外す。次に、塗装ガン側フランジ103及びピストン支持部材127から、ボルト128及びナット129を取外すことにより、シリンダ105からピストン支持部材127を取外す。したがって、駆動ピストン106及び従動ピストン107がシリンダ105内から取出される。
以上に述べたサブシリンダ93の作用を次に説明する。
図11(a)に示すように、駆動源(図7、符号97)により軸98を矢印(1)のように戻し、駆動ピストン106及び従動ピストン107を駆動源側へ戻す。
(b)において、駆動源の運転を一時停止する。次に制御部32から1次供給バルブ102へ開動作の指令を出す。これで塗料の充填準備が完了する。この状態で、駆動源(図7、符号97)により軸98を矢印(2)のようにさらに戻す。
(c)に示すように、駆動ピストン106が駆動源側へ戻されることで、塗料145が矢印(3)のように駆動ピストン106と従動ピストン107との間に取入れられる。軸98を矢印(4)のようにさらに戻す。
図12(a)に示すように、駆動ピストン106と従動ピストン107との間に塗料145が充填される。規定の時間が経過したら、制御部32から1次供給バルブ102へ閉動作の指令を出し、1次供給バルブ102を閉状態にする。
この状態で、軸98を矢印(5)のように押すと、白抜き矢印のように駆動ピストン106で塗料145が押され、白抜き矢印のように塗料145で従動ピストン107が押される。したがって、駆動ピストン106と従動ピストン107とこれらの間に充填された塗料145が、矢印(6)のように前進する。
結果、(b)に示すように、第2接続部96が、待機状態に位置する第1接続部95に接続される。
(c)は(b)のc部拡大図であり、制御部32から第1流出制御バルブ135及び第2流出制御バルブ143へ開動作の指令を出すと、第1流出側弁体146が矢印(7)のように後退し、第2流出側弁体147が矢印(8)のように後退する。
(d)に示すように、軸98を矢印(9)のように押すと、駆動ピストン106により押される塗料145は、矢印(10)のように、供給第5通路141、供給第2交差部142、供給第3通路138、供給第2通路133、供給第1交差部134、供給第1通路132を通過する。結果、塗料145は、ガン内塗料経路34を介してメインシリンダ(図7、符号16)へ供給される。
サブシリンダ93の作用を次に纏めて述べる。
サブシリンダ93は、(a)に示すように、塗料145が駆動ピストン106と従動ピストン107の間に充填された後、駆動源により駆動ピストン106を矢印(5)のように押し、白抜き矢印で示された駆動ピストン106の押圧力を充填された塗料145を介して従動ピストン107へ伝達することにより、従動ピストン107及び第2接続部96が矢印(6)のように前進し、(d)に示すように、第2接続部96が第1接続部95に接続された後、駆動源により駆動ピストン106を押すことにより、充填された塗料145が第2接続部96から第1接続部95へ供給され、第2接続部96の前進と塗料145の押出しを、1台の駆動源のみで行うように構成した。
ところで、図11では、駆動ピストン106を従動ピストン107から離すことにより塗料を充填したが、従動ピストン107を駆動ピストン106から離して塗料の充填を行ってもよい。その例を次に説明する。
図13(a)に示すように、駆動ピストン106及び従動ピストン107を駆動源側へ戻した状態で、制御部32から1次供給バルブ102へ開動作の指令を出すと、矢印(11)のように駆動ピストン106と従動ピストン107の間に塗料が流入する。塗料に押されて、従動ピストン107が矢印(12)のように前進する。
(b)に示すように、駆動ピストン106と従動ピストン107の間への塗料145の充填が開始される。矢印(13)のように塗料の供給が続き、従動ピストン107が矢印(14)のようにさらに前進する。
結果、(c)に示すように、駆動ピストン106と従動ピストン107との間に塗料145が充填される。規定の時間が経過したら、制御部32から1次供給バルブ102へ閉動作の指令を出し、1次供給バルブ102を閉状態にする。軸98及び駆動ピストン106を矢印(15)のように押すことにより、塗料145を介して従動ピストン107が押され、駆動ピストン106と従動ピストン107とこれらの間に充填された塗料145が、矢印(16)のように前進する。
サブシリンダ93を用いて実施する接続工程を図14に基づいて説明する。
図14に示すように、ST20において、第2シリンダ装置の駆動ピストンと従動ピストンとの間に、塗料を充填する塗料充填工程を実施する。具体的には図11(c)において、駆動ピストン106が駆動源側へ戻されることで、塗料145が矢印(3)のように駆動ピストン106と従動ピストン107との間に取入れられる。軸98を矢印(4)のようにさらに戻すと、駆動ピストン106と従動ピストン107との間に塗料145が充填される。
ST21において、駆動ピストンを駆動源で押し、この押圧力が駆動ピストンから充填された塗料を介して従動ピストンへ伝達されることにより、従動ピストンに備えられる第2接続部が前進する第2接続部前進工程を実施する。具体的には図12(a)において、軸98を矢印(5)のように押すと、白抜き矢印のように駆動ピストン106で塗料145が押され、白抜き矢印のように塗料145で従動ピストン107が押される。
ST22において、駆動ピストンが駆動源で引き続き押され、第2接続部が第1シリンダ装置に繋がっている第1接続部に連結される接続部連結工程を実施する。具体的には図12(a)において、駆動ピストン106と従動ピストン107とこれらの間に充填された塗料145が、矢印(6)のように前進する。結果、(b)に示すように、第2接続部96が第1接続部95に接続される。
以上のように、接続工程は、塗料充填工程と、第2接続部前進工程と、接続部連結工程とからなる。
次にサブシリンダ93を用いて実施する二次供給工程を説明する。
図12(d)において、二次供給工程では、駆動ピストン106を駆動源で矢印(9)のようにさらに押すことにより、充填された塗料145が第2接続部から矢印(10)のように押出される。
サブシリンダ93の機能を次に纏めて述べる。
図12において、サブシリンダ93に備えた駆動源1台のみで、接続部連結工程での第1接続部95に対する第2接続部96の連結と二次供給工程での塗料145の押出しを行うようにした。
これまでの説明では、サブシリンダ93内に塗料を充填するとき、図11に示すように、駆動ピストン106のみを移動させるようにしたが、塗料145の充填中に従動ピストン107も僅かに移動することがある。ところで、塗料使用量を管理するに当たって、サブシリンダ93内に充填される塗料の定量性が求められる。しかしながら、従動ピストン107の僅かな移動によって、塗料を毎回一定量だけ充填することが難しくなる。
加えて、図13では、サブシリンダ93内に塗料を充填するとき、従動ピストン107のみを移動させるようにしたが、塗料の充填を止めても塗料供給圧の残圧により従動ピストン107が停止するまで時間が掛かる。そのため、塗料を毎回一定量だけ充填することが難しくなる。すなわち、これまでに説明した塗料の充填方法では、塗料の定量性が確保し難くなる。そこで、塗料の定量性を確保することができる例を次に説明する。
図15において、図7と共通の構造は符号を流用して詳細な説明を省略する。主たる変更点は、駆動ピストン及び従動ピストンを収納するシリンダを、移動可能にしたことである。サブシリンダ150は、支持部151に取付けられるシリンダガイド153(詳細後述)と、このシリンダガイド153に昇降可能に支持され駆動ピストン106及び従動ピストン107を収納するシリンダ152(詳細後述)と、シリンダガイド153の駆動側端部154に接続される径方向部155とこの径方向部155から軸方向に延びる軸方向部156とからなるガイド部材157と、駆動源97に備えられ軸方向部156に形成された溝部158に移動可能に係合するスライダ159とを有する。
シリンダ152の接続側端部161には、駆動ピストン106及び従動ピストン107を支持するピストン支持部162が設けられる。
駆動源97及びスライダ159は、軸98を介して駆動ピストン106に連結されているため、駆動源97とスライダ159もピストン支持部162に支持される。
シリンダ152及びシリンダガイド153の詳細構造を図16に基づいて説明する。
図16に示すように、シリンダ152の駆動側端部には、シリンダ152の径外方へ延びるピストン部163が形成されている。このピストン部163の外側面には、移動側Oリング164が嵌合する移動側Oリング溝165が形成される。
シリンダガイド153は、径方向部155にボルト166で接続される大径部167と、この大径部167からシリンダ152の径内方へ延びるリング部168と、このリング部168に連結されシリンダ152の外周面169を覆う小径部171とからなる。小径部171には、静止側Oリング172が嵌合する静止側Oリング溝173が形成される。
加えて、リング部168には、圧縮エアを供給するエア供給配管174が接続され、このエア供給配管174の途中に、圧縮エアを供給するときに開状態となるエア供給バルブ175が設けられる。さらに、リング部168には、圧縮エアを排気するエア排気配管176が接続され、このエア排気配管176の途中に、圧縮エアを排気するときに開状態となるエア排気バルブ177が設けられる。エア供給バルブ175の開閉動作及びエア排気バルブ177の開閉動作は、制御部32で制御される。
ガイド部材157の径方向部155とピストン部163との間には、シリンダ152を塗料押出し側へ付勢するシリンダ付勢部材182が複数設けられる。
次にシリンダ152の作用を説明する。
エア供給バルブ175を開状態にし、圧縮エアをシリンダ152とシリンダガイド153の間に流入させると、ピストン部163が想像線で示すようにガイド部材157側へ移動する。すなわち、シリンダ152の周壁178と、ピストン部163と、シリンダガイド153の大径部167と、シリンダガイド153のリング部168とで、エア室179が形成される。エア室179に貯められた圧縮エアにより、シリンダ152をガイド部材157側へ移動させた状態で保持することができる。このとき、シリンダ付勢部材182は圧縮状態になる。
一方、エア供給バルブ175を閉状態にし、エア排気バルブ177を開状態にすると、圧縮エアがエア室179から外方へ排気される。シリンダ付勢部材182の付勢力により、シリンダ152が実線で示した初期位置へ戻される。シリンダ付勢部材182には、圧縮スプリングが適する。
エア室179のシール性は、移動側Oリング164と静止側Oリング172とで保たれるため、エア室179内への圧縮エアの供給時に、内圧が低下することがない。したがって、シリンダ152を確実に移動させることができる。
サブシリンダ150の作用を図17に基づいて説明する。
図17(a)に示すように、エア室179内に圧縮エア181が充填され、シリンダ152がガイド部材157側へ移動している。エア供給バルブ175は閉状態である。
制御部32からの指令により1次供給バルブ102を開状態にし、塗料が矢印(18)のようにシリンダ152内へ供給される。次に駆動源97の駆動力により、駆動ピストン106を矢印(19)のように駆動源97側へ移動させる。
結果、(b)に示すように、駆動ピストン106と従動ピストン107との間に塗料145が充填される。1次供給バルブ102を閉状態にする。
制御部32からの指令によりエア排気バルブ177を開状態にし、エア室179内の圧縮エア181が矢印(20)のようにシリンダ152外へ排気される。シリンダ付勢部材182の付勢力により、駆動源97、駆動ピストン106、塗料145、従動ピストン107、シリンダ152が矢印(21)の移動する。次にエア排気バルブ177を閉状態にする。
結果、(c)に示すように、第2接続部96が、待機状態に位置する第1接続部95に接続される。制御部32からの指令により、第1流出制御バルブ135及び第2流出制御バルブ143を開状態にする。この状態で、駆動源97の駆動力により駆動ピストン106を矢印(22)のように押出す。
(d)において、制御部32からの指令により、第1流出制御バルブ135及び第2流出制御バルブ143を閉状態にする。制御部32からの指令によりエア供給バルブ175を開状態にし、シリンダ152内に圧縮エアを矢印(23)のように供給すると、駆動源97、駆動ピストン106、従動ピストン107、シリンダ152が矢印(24)のように移動する。すなわち、シリンダ152は、塗料充填前の準備位置に戻される。
本発明に係る塗料供給システム10、10B及び塗料供給方法の作用効果を以下に説明する。
図6に示す構成により、供給弁部20から供給された塗料を第2シリンダ装置18に貯留しておき、この第2シリンダ装置18から塗料を第1シリンダ装置16へ供給するだけであるから、塗装室内の壁側に設けられる塗料供給配管から第1シリンダ装置16へ塗料を供給するように塗料の供給に時間が掛かることがなくなり、第2シリンダ装置18から第1シリンダ装置16へ塗料を短時間に供給することができる。
加えて、図6に示す構成により、第2シリンダ装置18は、第1シリンダ装置16に接続されると共に第1シリンダ装置16から接続解除が可能となる。すなわち、第2シリンダ装置18は、塗布部14と一体の第1シリンダ装置16に対して、接続解除が可能であるため、第1シリンダ装置16へ塗料を供給したら、第1シリンダ装置16との接続を解除して、供給弁部20から第2シリンダ装置18内へ新たな塗料を供給すればよい。塗料カートリッジが不要であり、カートリッジ交換装置のような大型の塗料供給システムを準備する必要がなくなり、工場内で塗料供給システム10が占有するスペースが減少する。つまり、塗料供給システム10の工場内での省スペース化を実現することができる。
さらに、図6に示す構成により、第2シリンダ装置18を第1シリンダ装置16に接続したときには、第2シリンダ装置18による塗料の押出力と、第1シリンダ装置16による塗料の引込力を利用して第1シリンダ装置16に塗料を供給することができるので、供給配管からの圧送力により第1シリンダ装置16へ塗料を供給する構成と比較して、第1シリンダ装置16への塗料の供給をスムーズ且つ高速に行うことができる。
そして、図5に示す構成により、塗布部14による塗料の塗布中に、第1シリンダ装置16と第2シリンダ装置18の接続が解除されることで、第1シリンダ装置16及び塗布部14を有する装置(塗装ロボット12)の設置位置等に応じて、第2シリンダ装置18及び供給弁部20を所望の位置に容易に配置することができる。すなわち、第1シリンダ装置16と第2シリンダ装置18が接続自在となるので、塗装室内のレイアウト(塗布部14、第1シリンダ装置16、第2シリンダ装置18及び供給弁部20等の配置)の自由度が向上し、塗布部14による塗装作業範囲を拡大しつつ、塗料の供給配管をより短く設計することができる。これにより、供給配管に残る残塗料が少量となり、塗料の廃棄(塗料ロス)を大幅に抑制することができる。
図1に示す構成により、洗浄流体を第1シリンダ装置16に供給する洗浄部17を、第1シリンダ装置16と第2シリンダ装置18の接続経路とは別に設けることで、塗布部14による塗料の塗布後に、例えば、塗装ロボット12による塗布部14や第1シリンダ装置16の移動中に、塗布部14及び第1シリンダ装置16の洗浄が可能となり洗浄時間の短縮ができる。また、塗布部14及び第1シリンダ装置16という短い洗浄区間を、洗浄部17によって洗浄することができるため、洗浄時間が一層短縮化されると共に、塗料ロスを低減することもできる。
図6に示す構成により、第1接続部46及び第2接続部62の接続によって第2シリンダ装置18から第1シリンダ装置16へ塗料を供給することができる。この場合、第1シリンダ装置16から離れた位置に第1接続部46を配置すると共に、第2シリンダ装置18から離れた位置に第2接続部62を配置することが可能となる。塗装ロボット12の移動を邪魔しない位置に第2シリンダ装置18を配置することができ、これにより塗料の塗布や供給をスムーズに実施することができる。
図6に示す構成により、塗布部14による塗料の塗布中に、第2接続部62が進出して第3接続部82に接続することで、供給弁部20から第2シリンダ装置18へ塗料又は洗浄流体を容易に供給することができる。また、第2接続部62を進退させる装置として、簡単なアクチュエータ64を用いることができるため、設置コストの低減を図ることができる。
図1に示す構成により、第1シリンダ装置16及び塗布部14が複数配設されても、1つの第2シリンダ装置18によって、各第1シリンダ装置16へ塗料を効率的に供給することができる。これにより、被塗装物Wに対し複数の塗布部14から塗料を塗布することができるため、塗装作業の時間を一層短縮することが可能となる。
図6に示す構成により、タイミングをずらして第1シリンダ装置16と第2シリンダ装置18を別々に洗浄することができ、それぞれの洗浄時間をより短くすることができる。その結果、洗浄作業の時間を大幅に短縮することが可能となり、これにより塗装作業全体の効率化を図ることができる。
図12に示す構成により、第2接続部96の移動と塗料145の押出しを1台の駆動源で行うと、第2接続部96を1台の駆動源で移動し且つ塗料145を1台の駆動源で押出す場合に比べ、駆動源の数量が減らされるため、塗料供給システムのコストを低減することができる。
図5において、塗布工程の実施時に、供給弁部20から第2シリンダ装置18へ次に塗布する塗料を供給する一次供給工程を行うことで、塗料が充填された第2シリンダ装置18から第1シリンダ装置16へ塗料をスムーズ且つ短時間に供給することが可能となる。
図5において、塗布側洗浄工程によって、塗布部14及び第1シリンダ装置16という短い洗浄区間を、洗浄部17によって洗浄することができるため、洗浄時間が短縮化されると共に、塗料ロスを低減することができる。
図12において、接続部連結工程で、駆動ピストン106を押すことにより第2接続部96が第1接続部95に連結される。また、二次供給工程で、駆動ピストン106をさらに押すことにより塗料が第2接続部96から押出される。
すなわち、接続部連結工程と二次供給工程の2工程を、駆動ピストン106の前進動作で実施する。
結果、接続部連結用シリンダを準備し、且つ塗料押出し用シリンダを準備する場合に対し、本発明では、1つのシリンダ93で十分になる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成乃至工程を採り得ることは勿論である。
本発明の塗料供給システム及び塗料供給方法は、自動車の車体塗装ラインに好適である。
10、10B…塗料供給システム、12…塗装ロボット、14…塗布部(塗装ガン)、16…第1シリンダ装置(メインシリンダ)、17…洗浄部、18、93…第2シリンダ装置(サブシリンダ)、20…供給弁部(CCV)、32…制御部、40、66…筒体、42、68…ピストン、44…メインシリンダ用駆動モータ、46、95…第1接続部、48、69…貯留空間、62、96…第2接続部、64…アクチュエータ、72…サブシリンダ用駆動モータ、82…第3接続部、97…駆動源、102…供給バルブ(1次供給バルブ)、105…シリンダ、106…駆動ピストン、107…従動ピストン、108…貫通路(短管)、145…塗料、A…先に塗布される塗料、B…次に塗布される塗料、W…被塗装物(ワーク)。

Claims (10)

  1. 被塗装物に対し相対的に移動すると共に前記被塗装物に塗料を塗布する塗布部に接続され、この塗布部へ前記塗料を供給する塗料供給システムであって、
    前記塗布部と共に移動し、且つ内部に貯留されている前記塗料を前記塗布部へ供給する第1シリンダ装置と、
    前記塗布部による前記塗料の塗布中に、前記第1シリンダ装置との接続が解除された状態で次に塗布する塗料を一時的に貯留し、且つ前記塗布部による前記塗料の塗布後に、前記第1シリンダ装置に接続され前記次に塗布する塗料を前記第1シリンダ装置へ供給する第2シリンダ装置と、
    少なくとも前記塗布部による前記塗料の塗布中に、前記第2シリンダ装置に接続され塗料又は洗浄流体を前記第2シリンダ装置へ選択的に供給する供給弁部と、を備えることを特徴とする塗料供給システム。
  2. 請求項1記載の塗料供給システムにおいて、
    前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置の接続経路とは別に、前記第1シリンダ装置に接続され、前記塗布部による前記塗料の塗布後に洗浄流体を前記第1シリンダ装置へ供給する洗浄部を備えること特徴とする塗料供給システム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の塗料供給システムにおいて、
    前記第1シリンダ装置には、前記第2シリンダ装置側に接続される第1接続部が繋げられ、前記第2シリンダ装置には、前記第1接続部に接続される第2接続部が繋げられ、
    前記第1シリンダ装置には、前記塗布部による前記塗料の塗布後に、前記第1接続部に前記第2接続部が接続されることにより前記第2シリンダ装置から前記次に塗布する塗料が供給されることを特徴とする塗料供給システム。
  4. 請求項3記載の塗料供給システムにおいて、
    前記供給弁部は、前記第2接続部と接続する第3接続部を有し、
    前記第2接続部は、前記第3接続部に対し進退自在に配設され、
    前記第2シリンダ装置には、前記塗布部による前記塗料の塗布中に、前記第2接続部が進出して前記第3接続部に接続され、前記供給弁部から前記塗料又は前記洗浄流体が供給されることを特徴とする塗料供給システム。
  5. 請求項3又は請求項4記載の塗料供給システムにおいて、
    前記第1シリンダ装置及び前記塗布部が複数配設されており、
    少なくとも1つの塗布部による塗料の塗布中に、他の塗布部に塗料を供給する前記第1接続部が前記第2接続部と接続され、前記第2シリンダ装置から前記第1シリンダ装置へ前記塗料が供給されることを特徴とする塗料供給システム。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項記載の塗料供給システムにおいて、
    前記塗布部により先に塗布される塗料と次に塗布される塗料が異なる場合に、
    前記第1シリンダ装置には、前記塗布部による前記塗料の塗布後に、前記洗浄部から前記洗浄流体が供給されて洗浄が施され、
    前記第2シリンダ装置には、前記塗布部による前記塗料の塗布中に、前記供給弁部から前記洗浄流体が供給されて洗浄が施され、その後に前記次に塗布する塗料が供給されることを特徴とする塗料供給システム。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項記載の塗料供給システムにおいて、
    前記第2シリンダ装置は、筒状に延びるシリンダと、このシリンダ内に移動自在に設けられ前記シリンダに取付けた駆動源に連結される駆動ピストンと、この駆動ピストンに離間可能に接触し前記シリンダ内に移動自在に設けられる従動ピストンと、この従動ピストンに前記駆動源と反対側に設けられ前記第1接続部に分離可能に接続される前記第2接続部と、前記従動ピストンに開けた貫通路と前記供給弁部とに接続され前記塗料を前記駆動ピストンと前記従動ピストンの間に充填する供給バルブと、前記駆動ピストンを押し戻しする前記駆動源とからなり、
    前記塗料が前記駆動ピストンと前記従動ピストンの間に充填された後、前記駆動源により前記駆動ピストンを押し、この駆動ピストンの押圧力を前記充填された塗料を介して前記従動ピストンへ伝達することにより、前記従動ピストン及び前記第2接続部が前進し、
    前記第2接続部が前記第1接続部に接続された後、前記駆動源により前記駆動ピストンを押すことにより、前記充填された塗料が前記第2接続部から前記第1接続部へ供給されることを特徴とする塗料供給システム。
  8. 被塗装物に対し相対的に移動すると共に前記被塗装物に塗料を塗布する塗布部へ、前記塗料を供給する塗料供給方法であって、
    前記塗布部と共に移動する第1シリンダ装置から前記塗料を前記塗布部へ供給しこの塗布部から前記被塗装物に塗料を塗布する塗布工程と、
    前記塗布工程の実施中に、前記第1シリンダ装置と第2シリンダ装置との接続が解除された状態で供給弁部から前記第2シリンダ装置へ次に塗布する塗料を供給する一次供給工程と、
    前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置を接続する接続工程と、
    前記第2シリンダ装置から前記第1シリンダ装置へ次に塗布する塗料を供給する二次供給工程と、を有することを特徴とする塗料供給方法。
  9. 請求項8記載の塗料供給方法において、
    前記一次供給工程から前記接続工程までの間に、前記第1シリンダ装置と前記第2シリンダ装置の接続経路とは別に、前記第1シリンダ装置と接続した洗浄部から、前記第1シリンダ装置へ洗浄流体を供給する塗布側洗浄工程を有することを特徴とする塗料供給方法。
  10. 請求項8記載の塗料供給方法において、
    前記接続工程は、複数の工程からなると共に、前記第2シリンダ装置の駆動ピストンと従動ピストンとの間に、塗料を充填する塗料充填工程と、前記駆動ピストンを駆動源で押し、この押圧力が前記駆動ピストンから前記充填された塗料を介して従動ピストンへ伝達されることにより、前記従動ピストンに備えられる第2接続部が前進する第2接続部前進工程と、前記駆動ピストンが前記駆動源で引き続き押され、前記第2接続部が前記第1シリンダ装置に繋がっている第1接続部に連結される接続部連結工程とからなり、
    前記二次供給工程では、前記駆動ピストンを前記駆動源でさらに押すことにより、前記充填された塗料が前記第2接続部から押出されることを特徴とする塗料供給方法。
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