JP3752697B2 - アントラキノン誘導体、これを用いた液晶組成物および液晶素子 - Google Patents

アントラキノン誘導体、これを用いた液晶組成物および液晶素子 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は液晶表示等に有用な新規な黄色〜赤色系の負の二色性を持つアントラキノン誘導体及びこれを用いた液晶組成物ならびに液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
現在、液晶表示としてはツイストネマチック(TN)型表示モード、スーパーツイスト(STN)モード等の各種の表示モードが用いられている。また、液晶化合物に色素を溶解して用いるゲストホスト(GH)型表示モードは、広い視野角などの特徴のために、自動車などの表示パネルとして広く用いられている。
【0003】
このGHモードは、TN型モードとのTN−GHモード等の他のモードとの併用モードとすることができるという特徴を有し、このため使用する色素はその使用目的および表示モードに応じた種々の特性が要求されるが、とくに色相および二色性に対する要求は多様である。
このうち、負の二色性を有する色素は、ポジのゲストホスト型表示用あるいは配合色の色相補正用等として有用であるが、これらの特性を有する黄色〜赤色系の色素は殆ど知られていない。
【0004】
本発明は特に安定性が優れた黄〜赤色系の負ないし低い正の二色性を有する色素およびこれを用いた液晶組成物並びに該液晶組成物を使用した液晶素子を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、前記請求項1において下記一般式〔I〕
【0006】
【化4】
Figure 0003752697
【0007】
(式中、Rfは水素原子または塩素原子で置換されてもよいパーフルオロアルキル基を示し、Xは
【0008】
【化5】
Figure 0003752697
【0009】
を示し、
Yは
【0010】
【化6】
Figure 0003752697
【0011】
を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはRfを示し、nは0または1の数を表す。)
で表されるアントラキノン誘導体及び該誘導体を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶組成物並びに少なくとも一方が透明な二枚の基板間に該液晶組成物を挟持してなる液晶素子に関するものである。
【0012】
前示一般式〔I〕に於けるRfとしては、−CF3、−C25、−C37、−C49、−C613、−C715、−C919などの炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基、−C48H、−C612Hなどの水素原子で置換された炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基、−CClF2、−CF2(CClFCF22Clなどの塩素原子で置換された炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基が挙げられる。
【0013】
Rとしては、メチル、エチル、直鎖状または分枝状のプロピル、ブチル、ヘキシル、オクチルなどの炭素数1〜12のアルキル基、メトキシ、エトキシ、直鎖状または分岐状のプロポキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシなどの炭素数1〜12のアルコキシル基が挙げられ、Rfとしては、上記のRfと同様のものが挙げられ、RにおけるRfとしては、特に無置換の炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基が好ましい。
【0014】
Xとしては
【0015】
【化7】
Figure 0003752697
【0016】
が挙げられる。
Yとしては
【0017】
【化8】
Figure 0003752697
【0018】
が挙げられる。
nは0または1の数を表す。
本発明の前記一般式〔I〕で示されるアントラキノン誘導体は新規な化合物であり、この化合物は、下式で示される通り、一般式〔II〕で示されるアントラキノン類と一般式〔III〕で示されるパーフルオロアルキル基を有する酸ハロゲン化物をピリジンなどの脱酸剤の存在下または不存在下で反応させることにより合成することができる。
【0019】
【化9】
Figure 0003752697
【0020】
(式中、X、Y、R、nおよびRfは前記一般式〔I〕におけると同じ意義を有する。)
本発明の液晶組成物は、上記本発明の特定構造のアントラキノン誘導体と、液晶物質とを含み、通常のアントラキノン系色素が0.5ないしそれ以上のオーダーパラメーターを有する正の二色性を示すのに対して、負ないしゼロ付近の低い二色性を示す液晶組成物であるという点で際立った特徴を有する。
【0021】
本発明の液晶組成物は前示一般式〔I〕で示されるアントラキノン誘導体を、〔液晶デバイスハンドブック;日本学術振興会第142委員会編(1989);p154〜p192,p715〜p722〕記載のネマチックあるいはスメクチック相を示すビフェニル系、フェニルシクロヘキサン系、フェニルピリミジン系、シクロヘキシルシクロヘキサン系などの各種の液晶化合物または液晶組成物に公知の方法で混合することにより容易に調製することができる。このような液晶化合物の例としては、特開平3−14892号公報等に記載の化合物が挙げられる。この他、TFT液晶素子のようなフッ素系液晶も好適に使用できる。
【0022】
また本発明の液晶組成物はコレステリルノナノエートなどの、液晶相を示しても示さなくても良い光学活性化合物を含有してもよく、あるいは紫外線吸収剤、酸化防止剤などの各種の添加剤を含有しても良い。
このようにして得られた液晶組成物を、少なくとも一方が透明な電極付基板間に挟持することにより、ゲストホスト効果を応用した素子〔松本正一、角田市良“液晶の最新技術”工業調査会,34(1983);J.L.Fergason,SID85Digest,68(1985)等〕などを構成することができる。該基板としては通常ガラス板或いはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂等の各種合成樹脂板が挙げられ、その基板上に電極層が形成される。透明電極層としては、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ等の金属酸化物から成るものが通常使用される。透明電極層の液晶に接する表面は必要に応じて配向処理を施す。該配向処理の方法としては、ポリイミドを塗布して平行配向にする方法、SiOを斜めの角度から蒸着して配向させる方法等が適宜用いられる。
【0023】
基体は互に配向処理層面が対向するようにしてスペーサー等を介して一体化し、通常1〜50μm、好ましくは1〜15μmの素子間隔の素子を構成し、この素子間隔の中に液晶を封入する。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、負ないし低い正の二色性を有する色素、液晶組成物及びこれを用いた液晶素子であり、ゲストホスト型モードの色相補正用などに使用して、より表示効果の高められた液晶素子を実現できるものである。
【0025】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、具体的に説明するが本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
下記構造式で示されるアントラキノン誘導体
【0026】
【化10】
Figure 0003752697
【0027】
1.2gをクロロホルム80mlに懸濁させ、これを還流しながら、Cl(CF2CClF)2CF2COCl9.6gを滴下した後、還流を続け同温度で2時間撹拌下に反応させた。反応後、溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーにより目的物を精製、分離し、クロロホルム・ヘキサンにより再結晶し、下記構造式
【0028】
【化11】
Figure 0003752697
【0029】
で示される化合物を得た。
この化合物は融点227〜229℃,クロロホルム中の最大吸収波長(λmax)は471nmであった。
実施例2
実施例1に準じた方法により、表−1に示す化合物を得た。得られた化合物のクロロホルム中の最大吸収波長(λmax)を表−1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0003752697
【0031】
実施例3
商品名ZLI−4792としてE.MERCK社より市販されているフッ素系液晶混合物に実施例1で得られた化合物を0.5重量%配合して液晶組成物を調整した。
これを透明な電極付きガラス基板にホモジニアス配向処理を施し、電極が対向するように構成した厚さ50μmのセルに封入して、液晶素子を作製した。この液晶素子の配向方向に平行な偏光に対する吸収スペクトル(A//)および配向方向に垂直な直線偏光に対する吸光スペクトル(A⊥)を測定した。これらの吸収スペクトルの値からオーダーパラメーター(S)を下記の式
【0032】
【数1】
S=(A//−A⊥)/(A//+2A⊥)
により求めた結果、負の値(S=−0.26:λmax=483nm)を示した。
実施例4
実施例3と同様にして実施例2の2−2および2−7で表される化合物のオーダーパラメーター(S)を測定した。結果を表−2に示す。
【0033】
【表2】
Figure 0003752697
【0034】
【表3】
Figure 0003752697

Claims (5)

  1. 下記一般式[1]で表わされるアントラキノン誘導体。
    Figure 0003752697
    (式中、Rf−C 4 8 H、−C 6 12 H、−C 8 16 H、−CClF 2 、−CF 2 (CClFCF 2 2 Cl、−CF 2 (CF 2 CClF) 2 Cl又はパーフルオロアルキル基を示し、Xは
    Figure 0003752697
    を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはRfを示し、nは0または1の数を表す。)
  2. 一般式[1]において、nが0でRfが−CF2(CF2CClF)2Cl、−C 8 16 Hもしくは炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基であるか、又はnが1でRfが炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載のアントラキノン誘導体。
  3. 液晶化合物と請求項1又は2記載のアントラキノン誘導体を少なくとも1種含有することを特徴とする液晶組成物。
  4. フッ素系液晶混合物に請求項1又は2記載のアントラキノン誘導体を少なくとも1種含有させたことを特徴とする液晶組成物。
  5. 少なくとも一方が透明な二枚の電極付基板間に請求項3又は4記載の液晶組成物を挟持してなる液晶素子。
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