JP3752458B2 - 質量分析装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、四重極型イオントラップ質量分析計および四重極型イオントラップ−飛行時間型質量分析計など四重極型イオントラップを含むすべての質量分析計に関する。
【0002】
【従来の技術】
種々の質量分析方法の一例として、イオントラップ質量分析法がある。四重極型イオントラップ質量分析法の基本的な原理については米国特許4,650,999に記載されている。イオントラップ方式では、リング電極に周波数1 MHz程度の高周波電圧を印加しイオンを蓄積する。イオントラップ内では、ある質量数以上のイオンが安定条件となり蓄積される。その後、リング電圧を低い方から高い方へ掃引する。この際、トラップされたイオンは、質量数の低いイオンから排出されマススペクトルが得られる。しかし、米国特許4,650,999の方式では、質量数が同じ異種イオンを区別できない。
【0003】
これを改善するため、イオントラップにおけるタンデム質量分析が開発された。四重極型イオントラップにおけるタンデム質量分析の一例として四重極イオントラップ内のバッファーガスとの衝突解離法がある。この方式は、米国特許4,736,101(Re.34,000)に記載されている。本方式では、イオン源で生成したイオンをイオントラップ内に蓄積し、所望の質量数を有する前駆体イオンを選択する。イオン選択の後、前駆体イオンに共鳴する補助的な交流電界をエンドキャップ電極間に印加することによりイオン軌道を拡大させ、イオントラップに満たされた中性ガスと衝突させることによりイオンを解離し検出する。分解物イオンは分子構造の違いにより特有なパターンを示すため、質量数が同じ異種イオンを判別できる。しかし、イオンを解離するためには、リング電圧により生じるイオンのトラッピングポテンシャルを大きくする必要がある。トラッピングポテンシャルを大きくするためにはリング電圧を高電圧に設定する必要があるが、これにより、低質量数の分解物イオンが安定軌道条件から外れ、トラップできなくなるという問題が生ずる。
衝突解離の問題点を解決するため、赤外レーザーを用いて解離を行なう方法がアナリティカルケミストリー、1996年、68巻、4033頁に開示されている。これによると、イオン選択の後、リング電極をくり貫いた穴からCO2レーザーを照射しトラップ中心部に照射する。イオンは赤外光を吸収することにより、内部エネルギーを励起して解離が進行する。本方式により、四重極イオントラップ質量分析計で低質量数の分解物イオンの検出が可能である。しかし、リング電極に穴を空けるため、内部の四重極電場が乱れ感度や分解能が劣化する。また、50W程度の出力のCO2レーザーを用いる場合に必要なイオントラップ内のバッファーガスガス圧(0.1 mTorr以下)と、イオンの取り込みの効率、感度を維持するために最適な真空度(1〜3 mTorr程度)とが一致しないため、従来のレーザー光を用いた解離では、イオントラップへのイオンの蓄積、解離を最適な真空度で行なうことができなかった。従って、従来のレーザーを利用したイオントラップ質量分析装置では、イオントラップ効率、感度が低いという問題があった。
また赤外レーザー照射とエンドキャップ電極間への補助交流電圧の印加を行なう方法が、アナリティカルケミストリー、2001年、73巻、1270頁に開示されている。それによると、補助交流電圧の印加による衝突解離とレーザー照射による赤外多光子解離を連続して別の時間に行なうことにより、各解離法に特有な分解物イオンが得られ、相補的な情報が得られる利点がある。
また、赤外レーザー照射とエンドキャップ電極間への補助交流電圧の印加を同時に行なう方法が、アナリティカルケミストリー、2001年、73巻、3542頁に開示されている。これによると、レーザーの入射方向と共鳴電圧の印加方向とが直交に配置を行なっている。エンドキャップ電極間に補助的交流電界を印加し、所望のイオン軌道を広げることにより、共鳴により軌道が広がったイオンがレーザーの照射を受ける時間を少なくしている。この場合、軌道の広がったイオンは解離を抑制する効果があるため、特定質量数範囲のイオンの解離を選択的に抑制できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、感度、分解能を損なわずに低質量数の分解物イオンの検出が可能なイオントラップ質量分析装置を提供することにある。
【0005】
【発明を解決するための手段】
本発明に関わる質量分析装置においては、イオントラップ内にイオンを蓄積し、蓄積されたイオンに光と交流電界を印加することによりイオンを解離する。その際、イオンを解離するために補助的に印加する交流電界ベクトルの方向と、イオンに印加する光の印加方向とを等しくする。従来技術に比べ、低質量数のフラグメントイオンが高効率で検出できるため、結果的に質量分析装置により得られる情報量が増加し、定性能力、定性能力が向上する。
【0006】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本実施例の四重極型イオントラップ質量分析装置においては、感度、分解能を損なうことなく低質量数の分解物イオンの検出が可能となり、従来技術に比べて、定性および定量能力が向上する。以下、図を用いて説明する。
図1は、本方式を大気圧イオン化イオントラップ質量分析計に適用した場合の1実施例である。図にはエレクトロスプレーイオン源の例が示されているが、すべての大気圧イオン源に対して本方式は同様に適用できる。ESIキャピラリー1に数kVの高電圧を印加することにより、大気圧下においてエレクトロスプレーイオン化が進行する。ESIキャピラリーの典型的な直径は外径0.3 mm、内径0.15 mm程度である。試料流量が20 ml/分以上の場合には更にESIキャピラリーの周りに外筒2を設け、外筒2とESIキャピラリー1との間に窒素ガスを流すなどしてイオン化を安定に進行させることができる。
イオン源で生成したイオンはイオン取り込み細孔3を通り、ポンプ20により排気された第1差動排気部へと導入される。イオン取り込み細孔3の典型的な直径は0.2 mm程度、ポンプ20は500 l/分程度のロータリーポンプを使用する。この場合、第一差動排気部の圧力は2 Torr程度になる。その後、イオンは第2細孔4を通り、ポンプ21により排気された第2差動排気部に導入される。第2細孔の穴径は0.4 〜0.6 mm、第2差動排気部の圧力は5〜10 mTorrターボ分子ポンプ21の排気量は150 l/sである。
第2差動排気部には8本の丸棒からなるオクタポール5a,5b(手前側4本のみ図示)が配置され、この中心をイオンが通過する。これらの電極には、交流電源34により1 MHz、100 V(0-peak)程度の交流電圧を交互に印加する。オクタポール5はイオンの運動エネルギーや位置を収束し、効率良くイオンを輸送する効果がある。このため、図中のようにイオン軌道を偏向させる際に用いることができる。オクタポールを通過したイオンは第3細孔13を通過して第3差動排気部へと導入される。
第3差動排気部はターボ分子ポンプ22により排気されている。ターボ分子ポンプ22の排気量は100〜200 l/s程度、圧力は2×10-5〜1×10-4 Torr程度である。差動排気部を通過したイオンはゲート入口電極6、エンドキャップ電極7aの開口部を通過して四重極イオントラップ内へと導入される。四重極イオントラップは向かい合った一対のおわん形状のエンドキャップ電極7a、7bとドーナツ状のリング電極8により構成されている。エンドキャップ電極間の距離は10 mm程度、リング電極8の内接円半径は7 mm程度である。リング電極8にトラッピング用交流電圧発生電源33により供給される高周波電圧を印加することによりこれらの電極に挟まれた空間で四重極電場が形成され、これによりイオンを蓄積したり選択的に排出することができる。リング電極に印加する高周波電圧の典型的な周波数は500 kHz〜1 MHzの周波数が印加される。この空間にはガスボンベ24より、イオンのトラッピング等の目的にバッファーガスが供給されている。このバッファーガスが外部に漏れ出さないように絶縁物で遮蔽が行なわれており、導入されたバッファーガスは主にエンドキャップ電極7a、7bの開口部から排気され、内部の圧力は10−3Torr程度に保たれる。エンドキャップの開口部の直径は1〜3 mm程度である。バッファーガスとして一般的に用いられるのはHeであるが、Ar,N2、Xe、Kr,エアーなどを用いることも可能である。希ガスやN2は反応性が低いためイオンを安定に長時間トラップできる利点がある。分子量の大きなバッファーガスを用いるほど本方式の効果は大きくなる。一方、エアーではボンベ24を用いず外気を直接導入できるメリットがある。エンドキャップ間に補助交流電圧発生電源32より供給される共鳴電圧を印加することにより、特定イオンのエンドキャップ電極方向の軌道振幅を広げることが可能である。補助交流電圧発生電源32で生成されるのは、周波数1〜500 kHzの交流電圧およびそれが重畳した電圧である。これにより補助交流電界ベクトル51の方向の電場が発生する。電界ベクトル51は、イオントラップの各電極の形状とエンドキャップ電極7a,7bの間に印加される電圧から、市販のシミュレーションソフトなどで計算を行なうことができる。図1の構成では、イオントラップの中心軸付近ではほぼ軸方向の電界ベクトルを生じる。
イオントラップ内部にはエンドキャップ電極7bにあるイオン出射孔より、赤外レーザー光が入射される。レーザー光の出力は10〜30 W、焦点面積は0.3〜2 mm2程度である。赤外レーザー30の制御はPCコントローラー31により行なわれる。赤外レーザーを出たレーザー光はレンズ16等の集光手段により集光される。レーザー光はミラー17により反射され、入射窓15を通過してエンドキャップ電極7bの穴から照射される。レンズ16および入射窓15はCO2レーザー波長10.6 mmの透過率が高いZnSeなどの材質が用いられる。レーザー光のアライメントはまず、エンドキャップ電極7a,7bの穴を通過するようにミラー17において粗調整を行なう。これは光検出器25において確認できる。その後、レセルピンイオンなどの擬似的サンプルを用いてその解離効率が最大となるようにミラー17の調整を行なう。ミラー17は大気圧中にあるためこの操作は容易である。焦点面積を小さくするには初期のビーム広がりが大きいほど有利であるため、イオン出射孔とミラー17の間にビームエクスパンダーを設置することも有効である。ビーム広がりがイオンの広がりとほぼ一致する面積に合わせるとレーザーのエネルギーを効率良くイオンへ与えることが可能である。
光検出器25の配置のため、レーザー光軸に対してオクタポール5を斜めに配置する。図ではレンズ、ミラーを介してレーザーが導入されているがこれらを省略した形態もありえる。この場合には、光学部品のコストを削減できるメリットがある。取り込まれたイオンは後に説明する諸操作が行なわれた後、質量ごとにエンドキャップ電極7bの開口部より排出され、出口電極9を通過して偏向電極10により、イオン軌道を曲げられコンバージョンダイノード11に衝突する。コンバージョンダイノードには正イオン検出時には−数kVの電圧が印加され、衝突の際、電子が発生する。発生した電子は10kV程度が印加された電子増倍管26へ到達し、シグナルとして観測される。シグナルはコントローラ31に送られマススペクトルが記録される。
【0007】
以下、本方式を用いた場合のイオントラップの動作方法について図2を用いて説明する。本方式によるイオントラップの動作にはイオン蓄積、イオン選択、解離、検出の4つのシーケンスがある。リング電極8に印加されるトラッピング交流電圧、エンドキャップ電極7a,7b間に印加される補助交流電圧、レーザー30により行なわれるレーザー照射はコントローラー31により制御する。また、検出器26により検出されるイオン強度がコントローラー31に送られマススペクトルデータとして記録される。
【0008】
イオン蓄積時には取り込み用の交流電源33により生成する交流電圧がリング電極に印加される。この間、イオン源で生成し各部分を通過したイオンはイオントラップ内にため込まれていく。イオンと蓄積時間の典型的な値は0.1 ms〜100 ms程度である。蓄積時間が長すぎるとイオントラップ内でのイオンのスペースチャージと呼ばれる現象から電界が乱れるため、これに至る前に蓄積を終了する。このとき、補助交流電圧印加やレーザー照射は行なわれない。
【0009】
次に、トラッピング交流電圧や補助交流電圧を設定して所望の前駆体イオンの選択が行なわれる。例えばエンドキャップ電極間に所望イオンの共鳴周波数を除いた高周波成分を重畳した電界を印加することにより、それ以外のイオンを外部に排出して特定イオン質量数範囲のイオンのみをトラップ内に残留させることができる。この外にもイオン選択の方式は様々であるが、ある範囲の前駆体イオンのみをイオントラップ内に残留させる目的においては同じである。イオン選択に要する典型的な時間は5 ms〜20 ms程度である。このとき、レーザー照射は行なわれない。
【0010】
次に選択された前駆体イオンの解離が行なわれる。このとき、広い質量数範囲の分解物イオンを検出したいのであればトラッピング電圧は低めに設定される。また、難分解性のイオンを解離したいのであれば、トラッピング電圧を高めに設定する。このタイミングでは前駆体イオンに共鳴する数10mV〜数Vの補助交流電圧を印加する。また、レーザー光はこの間照射される。イオン解離に要する典型的な時間は5 ms〜100 ms程度である。レーザー光の典型的な出力は10〜30W、このときのレーザー光密度は20〜60W/mm2(計算値により不正確)である。
【0011】
最後にイオン検出が行なわれる。イオン検出時にはトラッピング交流電界を低電圧から高電圧へと変化させていく。低質量数のイオンから不安定化してイオントラップへ排出され検出器でイオン強度が検出される。トラッピング交流電圧と排出される質量とは一定の関係があるため、このときのイオン強度がマススペクトルデータとしてコントローラーに記録される。
【0012】
図3に本方式により得られた質量スペクトルの一例を示す。分析試料としては、ロイシン−エンケファリンを用いた。図3の(a)は解離前の質量スペクトルであり、図3の(b)は解離後の質量スペクトルである。このときイオントラップ内部のバッファーガス圧力は、1.2 mTorrである。図3の(a)にはロイシン−エンケファリンの1価の正イオン(モノアイソトピック質量数556.27)が選択されている。これに本方式を適用した結果、図3の(b)に示す解離スペクトルが得られる。本発明に係る質量分析計は、低質量数のフラグメントイオンが高効率で検出できるため、タンパク質やペプチド等生体試料の分析、あるいはプロテオーム解析に対して特に有効である。広い質量数範囲で多数の分解物イオンが得られることからタンパク質やペプチドの同定効率も向上する。
本方式と従来の赤外レーザー解離方式との解離効率のバッファーガス圧依存性を図4に示す。従来の赤外解離方式では、バッファーガス圧力が0.3 mTorr以上では解離効率が低い。0.3 mTorr以下の圧力ではイオントラップのトラッピング効率は著しく低下し、感度の低下を生じる。一方、本方式では1 mTorr以上でも高い解離効率が得られる。このように本方式では、高いトラッピング効率を維持したまま、高い解離効率を達成できる。
図5のa、bに、本方式による活性化効果を示す例を示す。本例は質量数78以上の解離物イオンを安定に取り込む条件にリング電圧を設定した場合(qZ = 0.12)の例である。図5aはレーザーを出力しないときにエンドキャップ電極間に印加する電圧値により、前駆体イオン、分解物イオンの強度を示したものである。エンドキャップ電極間の電圧を高くしていくとあるところから前駆体イオンの強度が低下するが、分解物イオンはほとんど検出されない。これは、イオンが解離する前にトラップ外へ排出されることを意味している。このように従来の衝突解離法では、低マスの分解物を得るためにリング電圧を低下させると解離が起こらず、イオンの排出が行なわれる。一方、図5bは赤外レーザーを照射した場合の同様の結果である。従来の赤外多光子解離ではエンドキャップ電極間に補助交流電圧を印加していないため、この条件では解離が進行しない。一方、本方式では0.24〜0.27 V付近で分解物イオンが観測される。これらの結果から、レーザー照射と衝突が同時に進行することにより解離が進行していることが分かる。
赤外多光子解離法の説明図を図6に示す。COレーザーで得られる光子のエネルギーは0.15 eVで、典型的なイオンの解離エネルギーである数eVと比較して小さい。よって、イオンは多数の光子を吸収して内部エネルギーを蓄えた後、解離が進行する。赤外レーザー多光子解離については、圧力が10−3 Torr以上ではほとんど進行しないとされている。これは解離に必要な光吸収が行なわれる前にバッファーガスと衝突してしまうためである。共鳴電界を印可すると初期の内部エネルギー分布が高エネルギー側へシフトするため、少ない光吸収で解離が可能となる。解離反応と緩和冷却過程は競争反応であるため、バッファーガス圧力が増加した分レーザー出力を増加させれば解離は可能であるが、これには数100Wの出力のレーザーが必要となり、コストが多大である。以上が、本方式をエレクトロスプレーイオン源イオントラップ質量分析計に適用した場合の実施例である。
本発明のレーザー光束の向きと補助的交流電界の方向について、従来方式との相違点を示す。図7はイオントラップ中心付近のイオン軌道とレーザー光束との関係を模式的に示したものである。図7の(a)および(b)に本方式による場合を、図7の(c)および(d)に従来方式による場合を示す。補助交流電界を印可しない場合図7(a)(c)では、イオン軌道49はイオントラップの中心付近に集中している。補助交流電界した場合図7(b)(d)では、イオン軌道50はイオンの交流電界ベクトル51の方向へ広がる。本発明図7(b)の場合にはレーザー照射と交流電界ベクトルとが一致しているため、広がったイオン軌道51は光束48の中にある。このため、レーザー照射の効果と衝突の効果が相乗的な効果を生む。しかし、従来例図7(d)の場合には、広がったイオン軌道50が光束48から外れるため、レーザー照射の効果が弱まる。本効果を得るためにはレーザー光束48の方向と補助電界のベクトル51の方向とが0〜15°以内にあることが効果的である。
【0013】
本発明の具体的な電圧設定方法について説明する。擬似的なポテンシャルDZおよびイオンの安定度を決定する指数qZは、以下の式1、式2で与えられる。
【0014】
【数1】
Figure 0003752458
【数2】
Figure 0003752458
e:電子素量、m:質量、V:リング電圧、
Ω:リング電圧の角周波数、z0:エンドキャップ電極距離の半分
図8には、質量数1000 amu、リング周波数770 kHz、エンドキャップ電極距離が14 mmのときのポテンシャル深さを示す。低質量数の分解物イオンを検出するにはqZを小さくする必要があるが、ポテンシャルの深さはqZの二乗に比例するため、qZが小さくなると解離に至るような衝突が行なえない。よって従来、質量数比の低いイオンを分解物イオンとして得ることは四重極イオントラップ質量分析計においては難しいとされていた。本方式では低質量数のフラグメントイオンを得るためにqZを0.2以下になるようリング電圧Vを設定する一方、イオンの共鳴周波数fは、以下の式3で与えられる。
【0015】
【数3】
Figure 0003752458
リング電極に印加する交流電圧の周波数が770kHzのときの共鳴周波数は図9のようになる。エンドキャップ電極間に、この共鳴周波数、もしくは近傍の周波数の補助交流電圧を印加する。これには単一の周波数を用いてよいし、複数の周波数を重畳しても良い。以上が本効果の生じる説明である。
【0016】
また、低質量数の分解物イオンを検出する目的以外において、たとえば衝突解離のみでは解離しないイオンの解離にも効果がある。この場合には、解離時のqZを通常の衝突解離と同じく0.2〜0.4程度になるようリング電圧Vを設定する。
【0017】
また、イオントラップ周辺部を加熱し、バッファーガス温度を上昇させることで、さらにこの効果は増加する。
(実施例2)
実施例2では、本発明をマトリックス支援レーザー脱離イオン化イオントラップ質量分析法に適用した実施例を説明する。図10には本実施例の質量分析装置の概要図を示す。マトリックス支援レーザー脱離イオン化においては、窒素レーザー35はレンズ36を介し、サンプルを含んだマトリックス40に照射される。生成したイオンはオクタポール5a、5bを通過してイオントラップへ導入される。解離方法については上述した方式と同じであるが、マトリックス支援レーザーイオン化ではより高い質量数のイオンが生成するため、質量数比の低い分解物イオンを検出可能な本方法は更に有効である。このことは、数1より質量数が大きくなるほどイオンのポテンシャルが深くなるためイオンをより高エネルギーで振動させられるため、内部エネルギー分布が高エネルギー側へシフトすることが推定できる。この場合の測定シーケンスも図2のように行なわれる。
(実施例3)
図11に、本方式により解離を行なったイオンの検出方式として、四重極型質量分析計、イオンサイクロトロン型質量分析計を結合した1実施例である。解離を行なった後、これらの様々なタイプの質量分析計へイオンを導入し検出する。特にイオンサイクロトロン質量分析計では、質量分解能や質量精度が優れている利点がある。
(実施例4)
図12は、本方式を大気圧イオン化イオントラップ−飛行時間型質量分析計に適用した場合の1実施例である。イオンの蓄積、選択、解離の過程においては実施例1と同様であるが、本方式では検出が飛行時間型質量分析計により行なわれる。解離後のイオンは、エンドキャップ電極7a、7b間に数V〜数10Vの直流電圧を印加することにより飛行時間型質量分析室に輸送される。加速電極(1)40、加速電極(2)41の間に数kVのパルス電圧を印加することにより、イオンはリフレクトロン42の方向へ飛行する。リフレクトロン42には数kVの電圧が印加され、イオンは逆方向へ押し戻され検出器27へ到達する。検出器27には高速のMCPなどが用いられる。本装置構成は、実施例1と比較し検出されるイオンの質量分解能や質量精度が優れている利点がある。
【0018】
この場合の測定シーケンスを図13に示す。これらの測定シーケンス上の制御はPC等からなるコントローラー31により行なわれる。イオン取り込み時には取り込み用の交流電源33により生成する交流電圧がリング電極に印加される。この間、イオン源で生成し各部分を通過したイオンはイオントラップ内にため込まれていく。正イオンの測定時、ゲート入口電極6には−100 V程度、偏向電極10には100 V程度が印加される。前者はイオンを効率良くイオントラップへと導入するため、後者はイオントラップに一度入ったイオンが排出されないために印加される。イオンと蓄積時間の典型的な値は0.1 ms〜100 ms程度である。蓄積時間が長すぎるとイオントラップ内でのイオンのスペースチャージと呼ばれる現象から電界が乱れるため、これに至る前に蓄積を終了する。エンドキャップを通過してイオントラップへ到達したイオンのうち安定にトラップされる効率は内部のバッファーガス圧に依存する。0.5〜3 mTorrのバッフーガス圧力が、感度、分解能が良好なバッファーガス圧である。
【0019】
次に、所望の前駆体イオンの選択が行なわれる。例えばエンドキャップ電極間に所望イオンの共鳴周波数を除いた高周波成分を重畳した電界を印加することにより、それ以外のイオンを外部に排出して特定イオン質量数範囲のイオンのみをトラップ内に残留させることができる。この外にもイオン選択の方式は様々であるが、ある範囲の前駆体イオンのみをイオントラップ内に残留させる目的においては同じである。イオン選択に要する典型的な時間は5 ms〜20 ms程度である。
【0020】
次に選択された前駆体イオンの解離が行なわれる。本方式では、解離にレーザーが用いられる。レーザー光の典型的な出力は10〜30W、このときのレーザー光密度は20〜60 W/mm2(計算値により不正確)である。このとき、エンドキャップ電極間に前駆体イオンに共鳴する電圧を印加することにより、解離が活性化される。イオン解離に要する典型的な時間は5 ms〜100 ms程度である。
【0021】
その後検出時には各々のエンドキャップ電極7およびリング電極8、偏向電極10に直流電圧が印加される。このときの電圧の一例として、入口側エンドキャップ電極7aに30V、出口側エンドキャップ電極7bに10V、偏向電極10に0V程度が印加される。数〜数マイクロ秒後に加速電極(1)40、加速電極(2)41の間に数kVのパルス電圧を印加する。
【0022】
ここでは、エンドキャップ電極の軸に直角にイオンを加速する例が示されているが、軸方向に加速する方法もある。この場合にレーザーの入射向きを同軸上の逆向きから行なえば本発明は実施可能である。
【0023】
上述した実施例は、レーザーのアライメント用の検出器を配置するため、イオン軌道をオクタポールで偏向させている。図14にこれを実施するための異なる構成を開示する。本構成ではイオン源で生成したイオンを四重極静電レンズ45で90°偏向させている。四重極静電レンズ45ではオクタポールよりもレーザーの通過する電極間のスペースを大きくとれるメリットがある。
【0024】
上記実施例にはCO2レーザーを用いた場合を記述したが、Nd-YAGレーザー、N2レーザー、各種半導体レーザーなど他のレーザーであっても本構成により解離効率が向上する効果は同様である。
【0025】
【発明の効果】
四重極イオントラップにおいて感度や分解能を低下させることなく低質量数の分解物イオンを検出できるタンデム質量分析法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本方式の実施例1。
【図2】実施例1、2、3の測定シーケンス。
【図3】本方式の効果を示す説明図。
【図4】本方式の効果を示す説明図。
【図5】本方式の効果を示す説明図。
【図6】本方式の効果の説明図。
【図7】本方式の効果の説明図。
【図8】本方式の電圧設定の説明図。
【図9】本方式の電圧設定の説明図。
【図10】本方式の実施例2。
【図11】本方式の実施例3。
【図12】本方式の実施例4。
【図13】実施例4の測定シーケンス。
【図14】本方式の実施例5。
【符号の説明】
1…ESIキャピラリー、2…ガス導入外筒、3…イオン取り込み細孔、4…第2細孔、5a,5b…オクタポール、6…ゲート入口電極、7a、7b…エンドキャップ電極、8…リング電極、9…ゲート出口電極、10…偏向電極、11…シンチレータ、13…第3細孔、15…入射窓、16…レンズ、17…反射ミラー、20…ポンプ、21…ターボ分子ポンプ、22…ターボ分子ポンプ、23…ターボ分子ポンプ、24…ガスボンベ、26…光検出器、26…検出器、27…検出器、30赤外レーザー、31…コントローラー、32…補助交流電圧発生電源、33…トラッピング用交流電圧発生電源、34…オクタポール用交流電圧発生電場、35…マトリックス支援レーザーイオン化用レーザー、36…レンズ、37…入射窓、38…反射ミラー、40…マトリックス試料、40…加速電極、41…加速電極2、42…リフレクトロン、45a,45b,45c,45d…四重極静電レンズ、46…静電レンズ、47…静電レンズ、48…レ−ザー光束、49…補助交流電界を印加しない場合のイオン軌道、50…補助交流電界印加時のイオン軌道、51…補助交流電界ベクトル、53…質量分析計。

Claims (13)

  1. イオン源と、
    該イオン源により生成されたイオンを蓄積する一対のエンドキャップ電極とリング電極とからなるイオントラップと、
    該イオントラップに蓄積されたイオンに対して光を照射する装置と、
    該イオントラップから排出されたイオンを検出する検出装置とを有し、
    該イオントラップは、イオンを通過させる開口部を有し、
    記エンドキャップ電極間で生じる交流電界の電界ベクトルの方向と前記光の光軸方向とは同じことを特徴とする質量分析装置。
  2. 請求項1に記載の質量分析装置において、前記交流電界は、エンドキャップ電極への交流電圧印加により生じることを特徴とする質量分析装置。
  3. 請求項1に記載の質量分析装置において、前記光を照射する装置と前記開口部との光路上に設けられた光の集光装置を有することを特徴とする質量分析装置。
  4. 請求項1に記載の質量分析装置において、光が入射される光学窓を備えたことを特徴とする質量分析装置。
  5. 請求項1に記載の質量分析装置において、前記開口部は前記一対のエンドキャップ電極に設けられていることを特徴とする質量分析装置。
  6. 請求項5に記載の質量分析装置において、前記開口部は、前記一対のエンドキャップ電極のイオンが排出される側の電極に設けられた開口部であることを特徴とする質量分析装置。
  7. 請求項1に記載の質量分析装置において、前記照射される光の光軸の調整機構を設けたことを特徴とする質量分析装置。
  8. 請求項6に記載の質量分析装置において、前記光軸調整機構として、イオントラップに照射される光の光軸と同軸上に設けられた光検出器を備えたことを特徴とする質量分析装置。
  9. 請求項に記載の質量分析装置において、前記交流電圧の印加タイミングと該イオントラップに蓄積されたイオンに対して光照射するタイミングとを制御する装置とを有することを特徴とする質量分析装置。
  10. 請求項9に記載の質量分析装置において、前記エンドキャップ電極に印加される電圧の印加時間と該イオントラップに蓄積されたイオンに対して光を照射する照射時間とを少なくとも一部が重複するように制御する制御装置を備えたことを特徴とする質量分析装置。
  11. 請求項1に記載の質量分析装置において、イオントラップから排出されたイオンの軌道を偏向する装置を備えたことを特徴とする質量分析装置。
  12. イオン源で生成したイオンを一対のエンドキャップ電極を有するイオントラップに蓄積するステップと、該蓄積されたイオンのうち所定のイオンを選択するステップと、
    該選択されたイオンを解離するステップと、
    前記解離されたイオンを質量分析するステップとを含み、
    前記イオンを解離するステップは、前記選択されたイオンに対して交流電界を印加し、該選択されたイオンに対して前記一対のエンドキャップ電極のイオンが排出される側の電極に設けられた開口部から光を照射するステップとを含むことを特徴とする質量分析方法。
  13. 請求項12に記載の質量分析方法において、前記交流電界を印加する時間と光を照射する時間とが、少なくとも一部重なるように実行されることを特徴とする質量分析方法。
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