JP4378649B2 - 生体高分子の非共有結合等を選択的に切断して分析する方法および装置 - Google Patents
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Description
イオン分析装置で用いられるイオン化法の一つにエレクトロスプレーイオン化(ESI)法がある。
エレクトロスプレーイオン化(ESI)法は,DNAやタンパク質などの生体高分子をイオン化することのできる方法の一つとして広く利用されている。ESI法ではDNAやタンパク質をソフトにイオン化することができ,非共有結合で形成される複数のDNAやタンパク質からなる複合体もそのままの形でイオン化することができる。このような特徴から,ESI法は生体分子の構造機能解析に用いられている。
生命活動はさまざまな生体分子が相互作用することで司られている。したがって生命現象を理解する上で,生体分子の相互作用により形成した複合体の全体の分子質量は重要な情報であるが,その相互作用の強さを知ることも重要である。
ESI法で生成した複合体イオンの分子間の相互作用の強さを質量分析で解析するには,一般に,ESI法と衝突活性化を組み合わせた方法が用いられる。この方法は次のようなものである。すなわち,複数の生体分子サブユニットからなる複合体をESI法でイオン化し,複合体の分子量関連イオンを観測する。続いて,そのイオンを真空中に導き,これらを電場で加速して真空中のガス分子と衝突させて衝突活性化を行い複合体を形成するそれぞれの構成要素に解離させ,付与した衝突活性化エネルギーと結合の強さの相関関係を考察する。
酵素と補酵素や薬物受容体と薬物などのように,タンパク質−低分子化合物複合体の場合には,この方法でタンパク質や低分子化合物が分解することなく非共有結合だけが切断されそれぞれの分子が解離し,相互作用の強さを考察することができる。
しかしながら,二重鎖DNAとタンパク質からなる複合体のように,静電相互作用や水素結合が複合体の形成の主な要因となっていて,かつ構成する分子の構造が十分安定でない場合,上記の方法を適用すると,非共有結合だけでなく,弱い共有結合が切断されてその断片(フラグメント)も合わせて観測されてしまうことがある。たとえば二重鎖DNA部分の共有結合の切断も生じてしまう。これは,衝突活性化のためのエネルギーが複合体の解離とフラグメンテーションの両方に消費されてしまうからである。そのため,得られるスペクトルは複雑になり,一般的なESI−衝突活性化の方法では,相互作用の強さを正確に定量的に解析することは困難であった。たとえば次の文献を参照。
Activation Energies for Dissociation of Double Strand Oligonucleotide Anions:Evidence for Watson−Crick Base Paring in Vacuo Schnier PD,Klassen JS,Strittmatter EF and Williams ER JACS(1998)120,9605−9613.
生体高分子のイオン分析におけるもう一つの問題点は,生体試料溶液に界面活性剤が不可避的に含まれてしまう場合があるということである。たとえば脂溶性タンパク質の抽出のためには界面活性剤が必要である。生体試料溶液に界面活性剤が含まれているとESI法ではタンパク質が気化しにくい,イオン化しにくいという問題がある。
この発明はまた,生体高分子の非共有結合を含むさまざまな結合を選択的に切断して分析する方法を提供するものである。
この発明はさらに,界面活性剤の存在にもかかわらずタンパク質等の生体高分子の分析が可能な方法を提供するものである。
この発明はさらに,上記の選択的切断に適した分析装置を提供するものである。
この発明による生体高分子の分析方法は,生体試料を含む溶液をキャピラリーに導入し,印加された電場の下でキャピラリーの先端から流出する試料溶液に第1の赤外レーザ光を照射することにより,溶液中の生体高分子をその構成要素に解離させ,解離された構成要素イオンまたは生体高分子イオンを分析装置の主要部に導くものである。生体高分子の構成要素への解離は生成した帯電液滴中においても起こる。分析装置の主要部とは,解離された構成要素イオンまたは生体高分子イオンを同定するデータを生成する部分である(一般には,この主要部が分析装置と呼ばれる)。赤外レーザ光は一例として10.6μmの波長をもつものである。
エレクトロスプレー法により電場の下でキャピラリー先端から生体高分子を含む試料溶液を噴霧する。第1の赤外レーザ光照射により,複数の生体分子からなる複合体は溶液中でその構成要素(サブユニット分子)に分解される。分解された構成要素は第1の赤外レーザ光照射により,エレクトロスプレー法に比べてはるかに気相イオン化が促進される。また,複合体はその非共有結合のみが赤外レーザ光照射により選択的に切断され,他の共有結合等は切断されない。このようにして,複合体の構成要素としての生体分子が断片化されることなく複合体から解離し,かつ気相イオンの生成が促進されるので,これを分析装置の主要部に導くことにより,複合体や生体分子の高感度検出とその解析が可能となる。また,生体試料溶液中に界面活性剤が含まれていても第1の赤外レーザ光照射により生体試料が容易に気化し,イオン化されるので,その分析が可能である。
赤外レーザ光では切断されない共有結合等を切断する場合には,上記複合体または構成要素に第2のレーザ光を照射する。第2のレーザ光の波長は切断すべき結合の種類等に応じて定めればよい。
必要に応じて生体試料を加温,冷却等の温度制御を行うことが好ましい。冷却することにより,通常の温度(たとえば室温)では観測することが難しい非常に弱い結合からなる複合体を取扱うことができる。
また,レーザ光の強度を変化させ,各レーザ光強度において生成された構成要素イオンを分析装置の主要部に導くようにするとよい。レーザ光強度によって生成される構成要素イオンが異なることがあるので,結合の強さの解明に役立つ。
第1の赤外レーザ光を照射しない状態でイオン化された生体高分子を分析装置の主要部に導くステップと,第1のレーザ光を照射した状態で生成された構成要素イオンを分析装置の主要部に導くステップとを含ませるとよい。
この発明による分析装置は試料溶液を供給するキャピラリー,上記キャピラリーの先端部付近に電場を形成する手段,上記キャピラリー内の,または上記キャピラリーから噴霧される液滴の温度を調整する手段,上記キャピラリーの先端部付近に赤外レーザ光を照射するように配置される第1の赤外レーザ光源,および上記キャピラリーの先端から噴霧される試料のイオンまたは上記赤外レーザ光照射によって解離された構成要素イオンを分析装置の主要部に導く手段を備えているものである。キャピラリーの先端部付近に電場を形成する手段,温度を調整する手段には,後述する実施例に示すようにさまざまな形態がある。試料のイオンまたは解離した構成要素イオンを分析装置の主要部に導く手段は,分析装置のイオン導入孔があけられたオリフィスであってもよい。
第2のレーザ光源を設けることにより,共有結合等の結合の切断も可能となる。また,モニタ装置を設け,キャピラリー先端部付近における試料溶液の噴霧状態を撮像することができる。さまざまな温度調節装置,構造を設けることが可能である。
この発明はさらにナノレーザスプレー装置も提供している。
第2図は,エレクトロスプレーにより生体高分子(複合体)がイオン化され,赤外レーザ照射によりその構成要素に解離する一例を示す。
第3図は,質量スペクトルを示す。
第4図は,レーザ光強度対イオン強度特性の典型例を示すグラフである。
第5図は,界面活性剤を含む試料溶液の質量スペクトルを示す。
第6図は,第2実施例の分析装置の構成図である。
第7図は,第3実施例の分析装置の構成図である。
第8図は,シリコンキャピラリーを示す断面図である。
第1図は質量分析装置のイオン導入口付近に取付けられたレーザスプレー装置を含む分析装置の全体的構成を示すものである。
質量分析装置10のイオン導入口の部分には,微細な孔11aがあけられた第1のオリフィス11が取付けられている。微細な孔11aがイオン導入口である。質量分析装置10内は真空に保たれる。質量分析装置10内にはさらに内方に微細な孔12aがあけられた第2のオリフィス12が設けられている。第1のオリフィス11と第2のオリフィス12との間にはリングレンズ13が設けられている。レーザスプレー装置20で生成されたイオンは第1のオリフィス11の孔11aを通り,レンズ13によって偏向されて第2のオリフィス12の孔12aを通って質量分析装置10の内部へ導かれる。
質量分析装置10の器壁に,オリフィス11を囲んでこれを覆うようにレーザスプレー装置20のハウジング21が取付けられている。ハウジング21とオリフィス11によって囲まれた空間がイオン化空間である。イオン化空間内は大気圧でよい。もっとも,イオン化空間内を真空に保ってもよい。質量分析装置10とレーザスプレー装置20の全体がこの発明の分析装置に相当する。質量分析装置10はこの発明による分析装置の主要部に相当する。
ハウジング21の壁を貫通して生体高分子を含む生体試料溶液供給用のキャピラリー(細管)22と,このキャピラリー22の先端部を除いて外側を囲む外筒23とが設けられている。キャピラリー22の先端部はハウジング21内のオリフィス11の孔11aの近傍に位置している。ハウジング21の外部において,キャピラリー22は外筒23からその外方に導かれている。キャピラリー22の外周面と外筒23の内周面との間には間隙(間隔)があり,この間隙を通って温度調整用(加熱あるいは冷却用)(液体試料の乾燥を促す場合、気体を乾燥させると効果が上がる)のアシストガス(N2ガス)が供給される。外筒23の先端部はハウジング21の内部において,キャピラリー22の先端の若干手前でテーパー状に形成され,径が細くなっており,上記間隙が狭くなっている。上記間隙に供給されたアシストガスは外筒23の先端部からイオン化空間内に噴出する。
キャピラリー22の先端部付近には正または負の高電圧が印加される。キャピラリー22を導電体で形成してキャピラリー22に高電圧を印加してもよいし,キャピラリー22がガラス管のような絶縁体の場合にはキャピラリー22の外周面に金属膜を蒸着してこの金属膜に高電圧を印加してもよい。キャピラリー22の内部に,高電圧が印加された導電線を挿入してもよい。外筒23に高電圧を印加してもよい。
このようにして,キャピラリー22と外筒23によりエレクトロスプレー装置が構成される。アシストガス(N2ガス)によりキャピラリー22内の溶液を冷却する場合には,これをコールドスプレーと呼ぶこともできる。コールドスプレーでは,結合の弱い複合体の解析が可能となる。
ハウジング21の外部に赤外光レーザ装置31が配置され,このレーザ装置31から波長10.6μmの赤外レーザ光が出射し,レンズ33により集光され,ハウジング21の開口,または透明体により形成された窓を通して,ハウジング21内に入射する。レーザ装置31は,その出射レーザ光がキャピラリー22の先端にキャピラリー22の軸方向に投射されるように配置されている。レーザ装置31をキャピラリー22の側方に配置し,その出射レーザ光を,キャピラリー22の先端部に,キャピラリー22の軸方向に対して垂直な方向から投射するようにしてもよい。この場合にはキャピラリー22の先端部は赤外光に対して透明である。レーザ光をキャピラリー22の先端より少し外方の位置に照射してもよい。
キャピラリー22からその先端部に生体試料溶液が供給され,この溶液はアシストガスとともにキャピラリー先端から噴霧される。このとき,生体試料は複数の生体分子(構成要素)からなる複合体(生体高分子)の状態でイオン化される。キャピラリー22の先端部付近において複合体を含む生体試料溶液に赤外レーザ光が照射されることにより,複合体はその共有結合が切断されることなく非共有結合が選択的に切断され,その構成要素のイオンに解離する。赤外レーザ光照射によりイオン化も促進される。複合体イオンまたは解離した構成要素のイオンはオリフィス11の孔11aから質量分析装置20内に導入される。
一例を示すと,第2図に示すように,エレクトロスプレーにより,試料中の二重鎖DNA−タンパク質複合体イオンが生成される。この複合体イオンは赤外レーザ光照射により,水素結合(非共有結合)のみが切断され,タンパク質イオンと2本の一重鎖DNAイオンとに解離する。一重鎖DNAイオンは赤外レーザ光照射では全く分解されない。なお,第2図では分りやすくするためにイオン化と構成要素への解離がこの順序で生起するように描かれているが,実際は,これらが同時に生起したり,構成要素への解離ののちイオン化される場合が多い。複合体は赤外レーザ光照射により溶液(液滴)中で構成要素に解離する。
第3図は赤外レーザ光の出力を零(オフ)から1.2W,1.4Wに変化したときに得られる質量スペクトルを示すものである。
照射する赤外レーザ光の強度を強くすると,二重鎖DNA−タンパク質複合体イオンからタンパク質イオンの解離が進行し,1.4Wのレーザ照射では複合体イオンは殆ど観測されない。DNA分子の共有結合の切断を示すイオンは全く観測されず,2本の一重鎖DNAイオンが観測されている。
このようにして,赤外レーザ光照射により,水素結合や静電相互作用による非共有結合が選択的に切断される。そして,照射するレーザ光の強度を変えることにより,分子間における静電相互作用による結合や水素結合の強さについての解析が可能となる。
上記の方法は次のように多くの有効な解析に適用できる。
DNA−タンパク質複合体に限らず薬物−DNAや薬物−タンパク質の相互作用において,静電相互作用や水素結合が主な要因となり複合体を形成する場合がある。特に創薬において,複数の候補化合物から相互作用する薬物をスクリーニングする際,質量分析のように,混合物でも適用できかつスループットのよい方法を用いることができれば,医薬品の候補化合物の絞込みに要する時間を短縮することができ,極めて有効である。例えば,分子量の異なる10種類の候補化合物とターゲットである二重鎖DNAとを混合し,まず,ESI法で複合体のイオンを検出する。観測される分子量関連イオンの質量から判断して,この段階で,10種類の候補化合物から複合体を形成することができる化合物を見極める。引き続き赤外光レーザ照射を行い,このとき照射するレーザ強度を変化させて,複合体イオンの解離していく様子を解析する。レーザ強度の変化から,複合体イオンの解離しやすさを順位付けすることができる。
第4図はある特定のイオンについてイオン強度のレーザ光強度依存性の典型例を示すグラフである(キャピラリー22がステンレス製で,その内径が0.1mm,外径が0.2mm,レーザスポット径0.3mmの場合)。生体試料の種類や生体試料中の解離されるイオンによってレーザ光強度は異なるが,おおよそレーザ光強度対イオン強度は第4図に示すような特性を示す。レーザ光強度をある値よりも大きくすると,イオン強度は急激に減少する。これはキャピラリー22の先端から出る試料溶液がレーザ光照射により気化してしまうと,ステンレス製キャピラリーの内部には電界がほとんど存在しないので、もはや試料溶液が帯電液滴としてキャピラリー22先端から噴霧されなくなるためである。
赤外レーザ光出力(レーザ光強度)を変化させて,目的とするイオンを検出するのに最適なレーザ光強度を見い出すことが重要である。
第5図は界面活性剤が10mM(モル)含まれている10−5MのチトクロームCについて,レーザ光の出力を零(オフすなわちエレクトロスプレー)の場合と,1.0Wの場合とにおいて得られる質量スペクトルを示すものである。
レーザ光オフの場合には,不純物イオンのみ(例えばm/z 229.22630)が支配的である。
これに対して1.0Wの赤外レーザ光を照射すると,チトクロームC分子にn個のプロトンが付加した多価イオン(M+nH)n+(n=5〜12)のスペクトルが現われる(m/z 607.32437は不純物イオン)。
このように界面活性剤が存在しても,赤外レーザ光を照射することにより,タンパクなどの生体(高)分子イオンの高感度検出が可能である。
第2実施例
第6図は第2実施例のレーザスプレー装置を示すものである。第1図に示すものと同一物には同一符号を付し,重複説明を避ける。
キャピラリー22の外側には第1の外筒23に加えて,キャピラリー22の先端部において第2の外筒24が第1の外筒23の外側に間隔を置いて設けられている。両外筒23,24の先端部はキャピラリー22の先端部付近において先細となって開口している。
この実施例では温度調整装置40は液体窒素のタンク41を備えている。気化した窒素ガスはタンク41から供給管42に送られる。供給管42は2つの支管43,44に分岐し,これらの支管43,44が外筒23,24に連結している。各支管43,44には流量調節弁45,46とヒータ47,48がそれぞれ独立に操作可能,制御可能に設けられている。
最も典型的な使用方法は,第1の外筒23に供給する窒素ガスよりも第2の外筒24に供給する窒素ガスの方が冷たくしておくことである(たとえば0℃前後)。キャピラリー22に導入される生体試料溶液を第1の外筒23に流れる窒素ガスで予冷し,キャピラリー22から噴霧するときに第2の外筒24から噴射される窒素ガスで所望の温度(たとえば0℃)まで冷却する。
ハウジング21の壁にはペルチェ素子50が設けられ,イオン化空間(室)内全体を所望の温度に冷却する。
上記とは反対に,第1,第2の外筒23,24に供給するガスを室温よりも高くして試料を加温するようにしてもよい。イオン化空間についても同様である。このようにイオン化空間も温度調整するのでそのハウジング21はオリフィス11の近くにおいて熱的絶縁体14を介して質量分析装置10の器壁に取付けられている。
キャピラリー22の先端部で生成した複合体イオンまたは構成要素イオンをオリフィス11の孔11aに導くための曲った筒状ガイド38が設けられている。この筒状ガイド38には赤外レーザ光を通す孔があけられている。
キャピラリー22の先端部における試料の噴霧状態を観察するために,ハウジング21にはCCD撮像素子を含むモニタ装置60が取付けられており,キャピラリー22の先端部の状態が動画で撮像され,かつ表示される。
この実施例のレーザスプレー装置には第2のレーザ装置32が設けられている。第2のレーザ装置32から出射するレーザ光はレンズ34により,オリフィス11の孔11aにのぞむイオン化空間側の位置に集光される。
キャピラリー先端部で生成された複合体イオンまたはその構成要素イオンはガイド38から,オリフィス11の孔11aを通して質量分析装置10内に導入されるが,質量分析装置10内に導入される直前で第2のレーザ光が照射されることにより,上述の非共有結合以外の結合,たとえばタンパク質の共有結合が切断される。これにより,たとえばアミノ酸配列の解析が可能となる。
第2のレーザ32は切断すべき結合の種類に適した波長のもの(赤外,紫外または可視)を用いればよい。
なお,第6図においては,第1のレーザ装置31の第1のレーザ光と第2のレーザ装置32の第2のレーザ光とは平行に図示されているが,これは図示の便宜のためであり,第2のレーザ光が紙面に垂直になるように第2のレーザ装置32が配置されることが好ましい。
第3実施例
第7図はナノレーザスプレー装置を示すものである。
キャピラリー22Aはガラスによりきわめて細く形成され,先端部の内径は1〜10μm程度である。きわめてわずかの試料溶液はキャピラリー22A内に入れられ,キャピラリー22Aの後端は栓22aがされる。
栓22aを通して金属線(導電線,代表的には白金線)70がキャピラリー22Aの後端からキャピラリー22A内に挿入される。金属線70はキャピラリー22Aの長さ方向の中間付近まで挿入されれば充分である。金属線70には高電圧発生装置71により高電圧が印加される。金属線70とキャピラリー22A内の試料溶液とが接していれば,この高電圧は導電性をもつ試料溶液を通してその先端部まで印加される。金属線を挿入することに代えて,キャピラリー22Aの先端部の外面に金属膜を蒸着し,この金属膜に高電圧を印加するようにしてもよい。
キャピラリー22Aの先端部では印加される高電圧により,試料溶液がキャピラリー22Aの先端よりも突出した状態に保たれる。キャピラリー22Aの先端から外方に突出した試料溶液に向って赤外光レーザ装置31からの赤外レーザ光が照射されることになる。赤外レーザ光はキャピラリー22Aの先端には照射されないか,照射されたとしてもその周辺の一部が当る程度がよい。
キャピラリー22Aはホルダ72に保持され,このホルダ72は温度調整ブロック73に保持される。ブロック73にはペルチェ素子74が取付けられており,ブロック73の温度が制御される。これによって,キャピラリー22A内の試料溶液が所望の温度に保たれる。
ガラスキャピラリーを使用することに代えて,第8図に示すようにシリコン基板80に一または複数のキャピラリー80Aを形成してもよい。キャピラリー80Aはシリコン基板80と一体的に形成された極細(内径10μm程度)の筒状体であり,基板80にあけられた孔と連通している。この孔に細管81により基板80の裏側から試料溶液がキャピラリー80Aに導入される。赤外レーザ光はAで示すようにキャピラリー80Aの横方向から(キャピラリー80Aの軸方向と直交する方向),またはBで示すように斜め前方からキャピラリー80A(の先端部)に照射される。シリコンは10.6μmの赤外光を殆ど吸収しないので,赤外レーザ光をシリコンキャピラリー80Aに直接に照射してもキャピラリー80Aは破壊されない。赤外レーザ光はシリコンキャピラリー80Aの先端部に照射され,キャピラリー80Aの内部の試料溶液を加熱し,非共有性複合体を分解させる。分解により生成される構成要素(サブユニット分子)は,シリコンキャピラリー先端に加えられている高電場によってイオン化の効率が増大する。シリコン基板80に高電圧を印加しておけばよい。また,シリコン基板80をペルチェ素子等により温度調節すればよい。
Claims (8)
- 生体試料を含む溶液をキャピラリーに導入し,印加された電場の下でキャピラリーの先端から流出する試料溶液に第1の赤外レーザ光を照射することにより,生体高分子を上記溶液中でその構成要素に解離させ,
イオン化された生体高分子または解離された構成要素にさらに第2のレーザ光を照射し,
第2のレーザ光を照射した状態で生成された構成要素イオンを分析装置の主要部に導く,
分析方法。 - 生体試料を含む溶液をキャピラリーに導入し,印加された電場の下でキャピラリーの先端から流出する試料溶液に赤外レーザ光を照射することにより,生体高分子を上記溶液中でその構成要素に解離させ,
解離された構成要素イオンまたは生体高分子イオンを分析装置の主要部に導く分析方法であり,
赤外レーザ光を照射しない状態でイオン化された生体高分子を分析装置に導くステップと,赤外レーザ光を照射した状態で生成された構成要素イオンを分析装置に導くステップとを含む,
分析方法。 - 生体試料を含む溶液をキャピラリーに導入し,印加された電場の下でキャピラリーの先端から流出する試料溶液に赤外レーザ光を照射することにより,生体高分子を上記溶液中でその構成要素に解離させ,
解離された構成要素イオンまたは生体高分子イオンを分析装置の主要部に導く分析方法であり,
照射する赤外レーザ光の強度を変化させ,各レーザ光強度において生成された構成要素イオンを分析装置に導くステップを含む,
分析方法。 - 生体試料が脂溶性タンパク質であり,その溶液に界面活性剤が含まれている,そのような生体試料を含む溶液をキャピラリーに導入し,印加された電場の下でキャピラリーの先端から流出する試料溶液に第1の赤外レーザ光を照射することにより,生体高分子を上記溶液中でその構成要素に解離させ,
解離された構成要素イオンまたは生体高分子イオンを分析装置の主要部に導く,
分析方法。 - 試料溶液を供給するキャピラリー,
上記キャピラリーの先端部付近に電場を形成する手段,
上記キャピラリー内の,または上記キャピラリーから噴霧される液滴の温度を調整する手段,
上記キャピラリーの先端部付近に赤外レーザ光を照射するように配置される第1の赤外レーザ光源,および
上記キャピラリーの先端から噴霧される試料のイオンまたは上記赤外レーザ光照射によって解離された構成要素イオンを分析装置の主要部に導く手段を備え,
上記分析装置の主要部に導かれる試料のイオンまたはその構成要素のイオンに第2のレーザ光を照射するように配置される第2のレーザ光源をさらに備えた,
分析装置。 - 試料溶液を供給するキャピラリー,
上記キャピラリーの先端部付近に電場を形成する手段,
上記キャピラリー内の,または上記キャピラリーから噴霧される液滴の温度を調整する手段,
上記キャピラリーの先端部付近に赤外レーザ光を照射するように配置される第1の赤外レーザ光源,および
上記キャピラリーの先端から噴霧される試料のイオンまたは上記赤外レーザ光照射によって解離された構成要素イオンを分析装置の主要部に導く手段を備え,
上記温度調整手段が,上記キャピラリーの外側に上記キャピラリーの外周面と間隔をあけて配置された第1の外筒と,上記キャピラリーの先端部付近に上記第1の外筒の外側との間に間隔をあけて配置された上記第1の外筒よりも短い第2の外筒とを備え,上記キャピラリーと第1の外筒との間,および上記第1の外筒と上記第2の外筒との間をそれぞれ通して,異なる温度に調整されたアシストガスを上記キャピラリーの先端部付近に供給するものである,
分析装置。 - 生体試料をキャピラリー内で,または噴霧に際して冷却する,請求の範囲第7項に記載の分析方法。
- 生体試料の温度を制御する,請求の範囲第7項に記載の分析方法。
Applications Claiming Priority (3)
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