JP3751432B2 - データ伝送システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数のローカルエリアネットワーク(Local Area Network;以下、単にLANという)間を伝送路で接続し、複数のLAN相互間でデータを伝送するデータ伝送システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバなどの伝送路を介してデータ通信を行うディジタル通信においては、使用可能な帯域をある単位のブロック(タイムスロット)に時分割し、そのブロックを個々の通信回線(ユーザ)に割り当て、その割り当てられたブロックで通信を行う時分割多重(Time Division Multiplex;以下、単にTDMという)方式が一般的に採用される。このようなTDM方式では、時分割されたタイムスロットを個々の通信回線に割り当てるものであるため、1つの伝送路を複数の通信回線で共有し効率的にデータ伝送することが可能であるが、個々の通信回線に割り当てられたタイムスロットの同期をとる必要がある。
【0003】
一方、比較的狭い地域を対象に複数の端末を通信回線で接続して構成した通信網であるLANにおいては、データはフレームと呼ばれるかたまりとして伝送路に送出される。LANにおいても、複数の端末が効率よく伝送路を共有するためのアクセス制御を行っているが、TDM方式のようにタイムスロットの同期制御を行うというものではなく、フレームの送信順序の制御のみ行うものである。
【0004】
このように、TDM方式とLANとは伝送路の共有方法が異なるものである。 また、TDM方式のデータの伝送速度は一般的に1.5Mbps程度であるが、LANのデータの伝送速度は4Mbps〜100Mbpsと高速であり、このように、TDM方式とLANとはデータの伝送速度も異なるものである。
従って、LANを直接伝送装置に接続してLANのデータをそのままTDM方式で伝送することができない。
このため、従来のデータ伝送システムでは、TDM方式によりデータ伝送を行う伝送装置とLANとの間に変換装置を設け、この変換装置によってLANのフレームデータのフォーマットとTDM方式(同期通信方式)のタイムスロットデータのフォーマットを変換すると共に、データの伝送速度を変換する必要があった。
【0005】
また、TDM方式では、上記したように、時分割されたタイムスロットを個々の回線に割り当てて、タイムスロットに乗せたデータを送受信することにより通信を行うものである。従って、同じタイムスロットを共有する通信回線を1対1または1対Nに対応させて、1対1の通信回線同士または1対Nの通信回線同士でしか通信を行うことができない。なぜなら、同じタイムスロットを共有する通信回線を1対1または1対Nに対応させないで、複数の通信回線が相互に同じタイムスロットを共有すると、複数の通信回線が同時に同じタイムスロットにデータ伝送を開始してしまい、データの重複が生じてしまうからである。
【0006】
尚、本願に関連する先行技術としては、特開平8−46590号公報が掲げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のデータ伝送システムは以上のように構成されているので、次のような課題があった。
(1)まず、データのフォーマットを変換すると共に、データの伝送速度を変換する変換装置を、伝送装置とLANとの間に設けていたので、データ伝送システムとしての価格の上昇を招き、またデータ伝送システムの取り扱いの手間が増えるなどの課題があった。
(2)次に、TDM方式(同期通信方式)では、タイムスロットに乗せるデータの重複を防止するために、同じタイムスロットを共有する通信回線を1対1または1対Nに対応させなければならず、複数の通信回線に相互に同じタイムスロットを共有させて複数の通信回線相互間で通信を行うことができないという課題があった。
【0008】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、LANのフレームデータを変換装置を使用しないことにより、安価に構成でき、かつシステムの取り扱いが容易なデータ伝送システムを得ることを目的とする。
【0009】
また、この発明は、複数の通信回線に相互に同じタイムスロットを共有させて複数の通信回線相互間で通信を行うことができるデータ伝送システムを得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るデータ伝送システムは、複数の端末を接続して構成された、非同期通信データを高速に伝送する複数のLANと、タイムスロットに時分割された同期通信データを多重伝送する伝送路と、各LANを伝送路に接続して各LAN相互間のデータ伝送を時分割多重方式で行う、LANを接続するインタフェース部に、非同期通信データと同期通信データのタイムスロットとを相互に変換する機能、非同期通信データと同期通信データとのデータ伝送速度を相互に変換する機能、及びタイムスロットを論理リングとみなしてトークン制御方式により論理リングへのアクセス制御を行う機能が設けられた複数の伝送装置とを備え、トークン制御方式による論理リングへのアクセス制御は、論理リングからフリートークンを検出した場合に、データ送信要求がなければフリートークンを中継し、データ送信要求があれば送信元アドレスを付加したビジートークンを生成して、ビジートークン、送信データ、フリートークンの順に送信し、論理リングからビジートークンを検出した場合に、ビジートークンに付加された送信元アドレスと自局のアドレスとを比較し、アドレスが一致しない場合にはビジートークンを中継し、受信データを受信及び中継し、アドレスが一致する場合にはビジートークンを廃棄し受信データを受信し、その受信データをLANに送信し、論理リングから一定時間フリートークンを検出しない場合に、フリートークンを生成し送信し、LANに接続された端末は、端末自身が送信したデータを所定時間経過した後に受信するようにしたものである。
【0011】
この発明に係るデータ伝送システムは、トークン制御方式による論理リングへのアクセス制御を、論理リングから一定時間フリートークンを検出しない場合及び論理リングからクレームトークンを検出した場合に、クレームトークンの各インタフェース部毎に設定されたアドレスの大小によって、フリートークンを生成する唯一のインタフェース部を決定するようにしたものである。
【0012】
この発明に係るデータ伝送システムは、トークン制御方式による論理リングへのアクセス制御を、論理リングからクレームトークンを検出した場合に、このクレームトークンの送信元アドレスと自局アドレスが一致すると、自局と同じアドレスを持つ他局が存在すると判断して、重複したアドレスを変更するようにしたものである。
【0013】
この発明に係るデータ伝送システムは、同一の伝送装置に設けられた2つのインタフェース部に、2つのLANを相互にカスケード接続可能に構成したものである。
【0014】
この発明に係るデータ伝送システムは、トークン制御方式による論理リングへのアクセス制御を、論理リング上に一定時間無効データを送信し、論理リング上に存在するすべてのデータを消去可能にしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明におけるデータ伝送システムの構成を示す図であり、図において、1はタイムスロットに時分割された同期通信データを多重伝送する光ファイバなどのディジタル通信用の伝送路、2A〜2EはLAN3A〜3Cの通信回線及びその他の通信回線のデータをTDM方式でデータ伝送するTDM伝送装置(伝送装置)であり、このTDM伝送装置2A〜2Eは、伝送路1によってリング状に接続されている。3A〜3Cは端末4A〜4Cを通信回線で接続して構成した通信網であるLANである。このLAN3A〜3Cのアクセス制御方式は、イーサネットに代表されるバス形式に適した通信制御方式であるCSMA/CDを用いる場合を想定しているが、他のアクセス制御方式であってもよい。4A〜4Cはコンピュータなどの端末である。
尚、図1においては、TDM伝送装置2D,2Eには変換装置、LAN及び端末が接続されていないが、図示を省略しているだけであって、TDM伝送装置2A〜2Cと同様、変換装置、LAN及び端末が接続されている。
【0016】
図2はこの発明の実施の形態1によるTDM伝送装置を示す構成図であり、図において、5は伝送路1からの同期データを多重分離して多重分離データ(同期通信データの複数のタイムスロットを分離したデータである)に変換し、その多重分離データを多重分離バス6に送出し、また逆に、多重分離バス6からの多重分離データを多重して同期データに変換し、その同期データを伝送路1に送出する多重化/多重分離部、6は多重分離データを伝送する多重分離バス、7はデータの変換機能(多重分離データと非同期データの変換機能及びデータ伝送速度の変換機能)を備えた、LAN3と接続して非同期データの入出力を行うLANインタフェース部(インタフェース部)である。
尚、LAN3及び端末4は、それぞれ上記図1のLAN3A〜3C及び端末4A〜4Cに相当する。
また、このTDM伝送装置2A〜2Eは、LAN3の回線インタフェースだけでなく、それ以外の回線インタフェースも接続され多重伝送するものであるが、図2においては省略している。
【0017】
LANインタフェース部7において、71は多重分離データと非同期データの変換機能を備えた多重送受信制御部、72はLAN3の非同期データの送受信の制御を行うLAN送受信制御部、73は多重分離データあるいは非同期データを伝送するバス、74は多重分離データあるいは非同期データを格納するメモリである。
尚、図2において、多重化/多重分離部5、多重分離バス6、及びLANインタフェース部7以外のTDM伝送装置2A〜2Eの構成は、図示を省略している。
【0018】
図3は伝送路1上のタイムスロットとLAN3上のフレームデータとの対応関係を示す図である。
タイムスロットはデータが時分割された箱であり、このタイムスロットは伝送路1上を一定周期で順々に巡っている。図3に示す例によれば、タイムスロットが1秒間に8000回(1/8000秒周期で)TDM伝送装置2A〜2Eに巡ってくるので、1回の周期毎のデータ量が8ビットであると、1つのタイムスロットで64kbps(キロビット・パー・セカンド)のデータを送受信できることになる。
このように、タイムスロットは、一定周期であるビット数のデータを送受信できるようになっている。実際にどれだけの情報量のデータをタイムスロットに乗せることができるかは、TDM伝送装置2A〜2Eの仕様、伝送路1の形状や長さによって変わるものである。
タイムスロットとフレームデータとの関係は、図3に示す例によれば、32ビットのフレームデータを8ビットのデータA,B,C,Dに時分割し、この時分割された8ビットのデータA,B,C,Dをタイムスロットに割り当てて収容する。逆に、8ビットのタイムスロットを4つ結合させると32ビットのフレームデータが構成される。
【0019】
次に動作について説明する。
(1)LAN3A〜3Cの非同期データを同期データに変換し伝送路1に送信する場合
まず、LAN3A〜3C上の非同期データ(フレームデータ)は、TDM伝送装置2A〜2EのLANインタフェース部7で受信される。
LANインタフェース部7のLAN送受信制御部72は、LAN3上の非同期データを受信すると、その受信した非同期データをバス73を介してメモリ74に格納すると共に、多重送受信制御部71にデータの送信要求を通知する。多重送受信制御部71は、LAN送受信制御部72からの送信要求を受けると、メモリ74に格納されている非同期データを多重化/多重分離部5の要求する多重分離データに変換した後、多重化/多重分離部5の要求するタイミングで多重分離データを多重分離バス6に送出する。
ここで、LAN3の非同期データ(フレームデータ)から多重分離データへの変換は、図3に示したように、非同期データをタイムスロットの情報量に分割することにより行われる。即ち、データ間のフォーマットの変換を行わずに、単にフレームデータをタイムスロットに収容可能な情報量に分割するだけである。従って、従来のデータ伝送システムにおけるような特別な変換装置を必要としない。
また、TDM方式のデータの伝送速度(1.5Mbps程度)とLANのデータの伝送速度(4Mbps〜100Mbps)との調整は、多重化/多重分離部5が多重分離データを多重分離バス6に送出するタイミングを調整することにより行われる。
そして、多重化/多重分離部5は、多重分離バス6に出力された多重分離データを通常のTDM処理に従って多重化して同期データとし、その同期データを伝送路1に送出する。
【0020】
(2)伝送路1の同期データを非同期データに変換しLAN3A〜3Cに送信する場合
TDM伝送装置2A〜2Eが伝送路1上の同期データを受信する。多重化/多重分離部5は、受信した同期データを多重分離して多重分離データに変換し、その多重分離データを多重分離バス6に送出する。LANインタフェース部7の多重送受信制御部71が多重分離バス6上の多重分離データを受信する。多重送受信制御部71は、多重分離バス6から受信した多重分離データを非同期データ(フレームデータ)に変換しバス73を介してメモリ74に格納すると共に、送信要求をLAN送受信制御部72に通知する。
ここで、多重送受信制御部71のデータ変換は、上記図3に示したように、データ間のフォーマットの変換を行わずに、単に多重分離されたタイムスロットを結合してフレームデータにするだけである。
そして、LAN送受信制御部72は、多重送受信制御部71から送信要求を受けると、メモリ74に格納された非同期データを読み出してLAN3のデータ伝送速度でその非同期データを送出する。
【0021】
以上のように、この実施の形態1によれば、TDM伝送装置2A〜2EのLANインタフェース部7内にデータの変換機能(多重分離データと非同期データの変換機能及びデータ伝送速度の変換機能)を備えたので、変換装置を設ける必要がなく、TDM伝送装置2A〜2Eのインタフェース部7に直接LAN3を接続することができ、その結果、安価に構成でき、かつ取り扱いが容易なデータ伝送システムを得ることができる。
【0022】
実施の形態2.
TDM方式では、タイムスロットに乗せるデータの重複を防止するために、同じタイムスロットを共有する通信回線を1対1または1対Nに対応させなければならず、複数の通信回線に相互に同じタイムスロットを共有させて複数の通信回線相互間で通信を行うことができない。
この実施の形態2では、複数のLAN3の通信回線が同時にデータ伝送を開始するのを防止するために、一般的にLAN3のアクセス制御に使用されるトークン制御方式を利用したものである。
トークン制御方式は、送信権を与えるために、トークン(話中)と呼ぶ特殊な信号を使用して、データの流れを制御するものである。トークンは常に通信網上を流れており、この信号が割り当てられた伝送装置だけにデータの送信権が認められる。データの伝送が終わるとトークンは順番に送られ、トークンを得た伝送装置が次々に伝送を開始する。このように通信網の各伝送装置にトークンを循環させることによって、複数の伝送装置が同時に伝送を開始するのを防止する。
【0023】
トークンは、上記図1に示したような、TDM伝送装置2A〜2Eをリング状に接続する伝送路1上を巡回する。TDM伝送装置2A〜2Eは、割り当てられた(複数の)タイムスロットを1つの伝送路(論理リング)とみなしてアクセスする。
【0024】
図4はそのようなこの発明の実施の形態2によるTDM伝送装置を示す構成図である。図において、7aはLAN3と接続して非同期データの入出力を行い、また非同期データと多重分離データとを相互に変換し、さらにトークン制御を行う機能を備えたLANインタフェース部(インタフェース部)である。このようなトークン制御を行うのは、LANインタフェース部7aのトークン制御部75である。このトークン制御部75は、トークンが一定時間以上論理リングを巡回しなくなったことを監視し、その状態を検出すると論理リング上の残存フレームを消去し、新たにトークンを生成する機能を備えたものである。
尚、図2に示した構成と同一符号を付して示した部分は、同一または相当する部分であり、重複する説明を省略する。
【0025】
図5はトークンのフォーマットを示す図である。先頭の1バイト(8ビット)はトークンの種別を示すトークン識別子のビットデータである。トークンの種別には、フリートークンとビジートークンの2種類がある。フリートークンは、そのフリートークンを受信したLANインタフェース7aがデータを送信できることを示すものである。ビジートークンは、いずれかのLANインタフェース7aがデータを送信したことを示すものであり、ビジートークンには、送信データが続いている。即ち、ビジートークンと送信データとは必ず組になって伝送される。1組のビジートークンと送信データの後ろには、別のビジートークンと送信データの組か、またはフリートークンが続く。
【0026】
論理リングには、必ず1つのフリートークンが存在する。他にデータがない状況では1つのフリートークンのみが論理リング上を周回し、データがある場合には、複数のビジートークンと送信データの組と、1つのフリートークンが論理リング上に存在する。このように、フリートークンが必ず論理リング上に1つのみ存在するようにするのは、フリートークンが複数存在すると、その状態を制御するのが難しくなるためである。
【0027】
トークン識別子に続く2バイトは送信元アドレス(図5中、SA)のビットデータである。各LANインタフェース部7aは、固有の送信元アドレスSAを持っている。この送信元アドレスSAは、1つのLANインタフェース部7aに対して1つの値が割り当てられ、同じ値が複数のLANインタフェース部7aに割り当てられることはない。従って、送信元アドレスSAによって複数のLANインタフェース部7a相互間で、任意のLANインタフェース部7aを一意に識別することが可能となる。
【0028】
そして、送信元アドレスSAに続く1バイトは誤り制御符号(図5中、CRC)のビットデータである。この誤り制御符号CRCは、トークン識別子から誤り制御符号CRCまでの4バイトのデータの伝送中の誤りを検出するためのものである。
【0029】
次に動作について説明する。
LANインタフェース部7aのトークン制御部75以外の動作(多重送受信制御部71、LAN送受信制御部72の動作)については、上記実施の形態1と同様であるので重複する説明を省略し、トークン制御部75の動作についてのみ説明する。
図6はこの発明の実施の形態2によるトークン制御部75の動作を説明するためのフローチャートである。
トークン制御部75は、電源オンを含むリセット要求により、全ての状態から遷移して制御を開始する。
まず、トークン制御部75はトークンタイマをスタートする(ステップST100)。トークンタイマは、フリートークンが論理リング上から紛失したことを検出するためのタイマである。トークン制御部75は、フリートークンを検出する度にトークンタイマをリスタートする。トークンタイマのタイムアウト値としては、フリートークンが論理リングを周回するのに十分な時間を設定する。
【0030】
次に、トークン制御部75は受信データに対してトークンの検索を行う(ステップST101)。
まず、トークン制御部75がフリートークンを検出した場合の動作を説明する。トークン制御部75がフリートークンを検出した場合には、LAN送受信制御部72からデータの送信要求があるか否かを判定する(ステップST102)。送信要求がない場合には、受信したフリートークンを論理リングに中継し、トークンタイマをリスタートして(ステップST103)、ステップST101に遷移する。送信要求がある場合には、受信したフリートークンを廃棄し、ビジートークンを生成して論理リングに送信する(ステップST105)。ビジートークンを送信完了した後、データを論理リングに送信する(ステップST106)。そして、データを送信完了すると、送信要求をリセットし、フリートークンを生成して論理リングに送信し、さらにトークンタイマをリスタートして(ステップST104)、ステップST101に遷移する。
【0031】
次に、トークン制御部75がトークン検索(ステップST101)でビジートークンを検出した場合の動作について説明する。トークン制御部75がビジートークンを検出した場合には、受信したビジートークンの送信元アドレスSAと自局アドレスとを比較する(ステップST107)。ビジートークンの送信元アドレスSAと自局アドレスが一致しない場合、このビジートークンとこれに続く送信データは、他局が送信したものであると判断できる。従って、トークン制御部75は、受信したビジートークンを論理リングに中継し(ステップST108)、ビジートークンの中継が完了すると、続いて受信データを論理リングに中継すると共に、自局にその受信データを受信する(ステップST109)。受信データの中継及び受信が完了すると、ステップST101に遷移する。
【0032】
ビジートークンの送信元アドレスSAと自局アドレスが一致した場合、このビジートークンとこれに続く送信データは、自局が送信したものであると判断できる。従って、トークン制御部75は、このビジートークンを廃棄する(論理リングに中継しない)(ステップST110)、ビジートークンの廃棄が完了すると、続いて受信データを同じく廃棄する(自局に受信しない)(ステップST111)。受信データの廃棄が完了すると、ステップST101に遷移する。
【0033】
次に、トークンタイマがタイムアウトした場合の動作について説明する。トークン制御部75のトークンタイマがタイムアウトした場合には、論理リング上にフリートークンが存在しないということを示す。フリートークンが存在しなければ、LANインタフェース7aはデータ送信ができないため、新たにフリートークンを生成して論理リングに送信する。さらにトークンタイマをリスタートし(ステップST112)、ステップST101に遷移する。
【0034】
以上の動作により、トークン制御部75は、送信データがある場合には、フリートークンを獲得して送信し、またビジートークンにより他局の送信データを判定して受信データの中継と受信を行う。これらの動作により、同じタイムスロットを共有する複数のLANインタフェース部7aが、他局の送信データを壊さずに安全なタイミングでデータを送信することが可能となる。即ち、この実施の形態2によるLANインタフェース部7aでは、タイムスロットを論理的なリングとみなし、トークン制御方式を利用することにより、複数のLANインタフェース部7aが同じタイムスロットを共有することが可能となり、その結果、複数のLANインタフェース部7a相互間で通信を行うことができる。
【0035】
実施の形態3.
上記実施の形態2では、複数のLANインタフェース部7aのトークン制御部75が、それぞれ勝手にフリートークンを生成できるので、フリートークンが論理リング上に複数作られ、やがて使用できる帯域すべてがフリートークンで占められてしまうおそれがある。
そこで、この実施の形態3では、トークン制御部75がフリートークンの紛失を検出した場合に、唯一のLANインタフェース部7aのトークン制御部75が新たなフリートークンを生成して論理リングに送信するようにしたものである。 尚、TDM伝送装置2A〜2EのLANインタフェース部7aの構成は、上記図4に示したものと同様であるため、重複する説明を省略する。
【0036】
図7はそのようなこの発明の実施の形態3によるトークンのフォーマットを示す図である。図7に示すように、トークン識別子の示すトークンの種別には、フリートークンとビジートークン以外にクレームトークンがある。クレームトークンは、クレームプロセスの制御を行うためのトークンである。クレームプロセスは、フリートークンが論理リングから紛失した場合に、複数のLANインタフェース部7aではなく、唯一のLANインタフェース部7aがフリートークンを生成し、論理リングに送信するようにするための機構である。
【0037】
クレームプロセスでは、フリートークンを生成する唯一のLANインタフェース部7aを、LANインタフェース部7aの持つアドレスを使用して選択する。最も小さいアドレスを持つLANインタフェース部7aが、唯一フリートークンを送信する権利を持つ。各LANインタフェース部7aはクレームトークンの送信元アドレスSAと自局アドレスを比較することで、自局よりも優先度の高いアドレスをもつLANインタフェース部7aがいるか否かを判定する。
【0038】
次に動作について説明する。
図8はこの発明の実施の形態3によるトークン制御部75の動作を説明するためのフローチャートである。
トークン検索(ステップST101)の結果、フリートークン及びビジートークンを検出した場合の動作については、上記実施の形態2と同様であり重複する説明を省略する。
ステップST101に遷移してトークンの検索を行っている状態において、トークンタイマがタイムアウトした場合、トークン制御部75は、クレームトークンを論理リングに送信し、クレームタイマをスタートする(ステップST150)。クレームタイマは、クレームトークンの紛失を検出するためのタイマであり、クレームトークンの受信によりリセットまたはリスタートされる。クレームタイマのタイムアウト値としては、クレームトークンが論理リングを周回するのに十分な時間を設定する。
【0039】
トークン制御部75がクレームトークンの送信後、自局アドレスよりも大きい送信元アドレスSAのクレームトークンを受信すると、このクレームトークンは自局よりも優先度の低いLANインタフェース部7aのトークン制御部75が送信したものであり、中継する必要がないと判断できる。このため、受信したトークンフレームを廃棄し(ステップST152)、ステップST150に遷移する。またトークン制御部75がクレームトークンを送信後、自局アドレスよりも小さい送信元アドレスSAのクレームトークンを受信すると、このクレームトークンは自局よりも優先度の高いLANインタフェース部7aが存在することを示しており、受信したクレームトークンを中継し、クレームタイマをリセットし(ステップST151)、ステップST100に遷移する。これらの動作により、最も優先度の高いクレームトークンは次々に中継されて、このクレームトークンを送信したLANインタフェース7aまで返ってくる。また、それ以外のクレームトークンは、自局よりも優先度の高いアドレスを持つLANインタフェース7aにより、廃棄されるため、論理リングから消えることになる。
従って、最も優先度の高いアドレスを持つLANインタフェース部7aのみが、自身の送信したクレームトークンを受信することになる。
【0040】
次に、最も優先度の高いアドレスを持つLANインタフェース部7aが自身の送信したクレームトークンを受信した場合の動作について説明する。トークン制御部75がクレームトークン送信後、自局アドレスに一致する送信元アドレスSAのクレームトークンを受信した場合には、自局が最も高い優先度を持つLANインタフェース7aであり、フリートークンを送信する権利を持つと判断できる。このため、受信したクレームトークンを廃棄し、クレームタイマをリセットし、フリートークンを論理リングに送信する(ステップST153)。そして、フリートークンの送信完了後、ステップST100に遷移する。
【0041】
次に、ステップST101において、トークン制御部75がクレームトークンを検出した場合の動作について説明する。トークン制御部75がクレームトークンを検出するのは、他局がクレームプロセスを開始した場合であり、自局もクレームプロセスに移行する必要がある。トークン制御部75が自局アドレスよりも大きい送信元アドレスSAのクレームトークンを受信すると、このクレームトークンは自局よりも優先度の低いLANインタフェース7aの送信したものであり、中継する必要はない。従って、自局はクレームトークンを送信してよいので、クレームプロセスを開始する(ステップST150)。
【0042】
トークン制御部75が自局アドレスよりも小さい送信元アドレスSAのクレームトークンを受信した場合には、ステップST151に遷移する。これは、自局よりも優先度の高いLANインタフェース7aが存在することを示しており、受信したクレームトークンを中継し、クレームタイマをリセットし(ステップST151)、ステップST100に遷移する。
【0043】
以上のように、この実施の形態3によれば、LANインタフェース部7aのトークン制御部75は、クレームプロセスを実行することで、フリートークンの紛失を検出した場合に唯一のLANインタフェース部7aのトークン制御部75が新たなフリートークンを論理リングに送信することを保証することができる。これにより、複数のLANインタフェース部7aがそれぞれ新たなフリートークンを論理リングに送信することを避けることができる。
【0044】
実施の形態4.
上記実施の形態3では、LANインタフェース部7aに対応して設定された送信元アドレスSAが重複している場合(例えば、ユーザーの設定ミスにより送信元アドレスSAが重複する場合など)には、唯一のLANインタフェース部7aが新たなフリートークンを論理リングに送信することを保証することができず、通信異常を生じるおそれがある。
そこで、この実施の形態4では、送信元アドレスSAの重複を検出し、通信異常を未然に防ぐものである。
尚、TDM伝送装置2A〜2EのLANインタフェース部7aの構成は、上記図4に示したものと同様であるため、重複する説明を省略する。
【0045】
次に動作について説明する。
図9はこの発明の実施の形態4によるトークン制御部75の動作を説明するためのフローチャートである。
尚、上記実施の形態2及び3と重複する動作についてはその説明を省略する。 ステップST101において、トークン制御部75が、自局アドレスに一致する送信元アドレスSAのクレームトークンを受信した場合には、ステップST200に遷移する。ステップST101では、自局はクレームプロセスを実行しておらず、クレームトークンを送信していない。それにも拘わらず、自局アドレスに一致する送信元アドレスSAのクレームトークンを受信するということは、自局と同じ送信元アドレスSAを持つ他局が存在することを示す。
【0046】
送信元アドレスSAは、自局が送信したトークンと送信データを識別するために使用する値であるから、2つ以上のLANインタフェース部7aで同じ送信元アドレスSAを使用していると、正常な通信ができないことになる。そこで、上位ソフトウェアに送信元アドレスSAが重複していることを通知し、クレームプロセスを行わずにステップST100に遷移する。
【0047】
ここで、上位ソフトウェアへの通知方法としては、例えばCPUへの割込が考えられる。そして、送信元アドレスSAの重複が通知された上位ソフトウェアでは、例えばモニタ表示、プリンタ出力、LEDの点灯などの方法により、アドレスの重複が生じたことをユーザーに知らせ、通知に対応した処理(例えば、送信元アドレスSAの変更など)を行うことにより通信異常を避けることが可能になる。
【0048】
以上のように、この実施の形態4によれば、LANインタフェース部7aのトークン制御部75にアドレスの重複を検出して上位ソフトウェアに通知する機能を持たせたので、通信異常を未然に防ぐことができる。
【0049】
実施の形態5.
LAN3に接続されている端末4が増えてきたためにLAN3を分割しようとする場合、TDM伝送装置2A〜2E(ノード)にLANインタフェース部7bをもう1つ設ける必要がある。
この実施の形態5では、同一のTDM伝送装置(ノード)2A〜2Eに2つのLAN3を相互にカスケード接続できるように、TDM伝送装置(ノード)2A〜2Eの2つのLANインタフェース7bにカスケード機能を設けたものである。ここで、カスケード機能とは、1つのノード内で複数のLANインタフェース部7bが同じタイムスロットを共有できるようにする(従って、同じ論理リングに収容される)という機能である。
【0050】
図10はそのようなこの発明の実施の形態5によるTDM伝送装置を示す構成図である。図において、7bはLANインタフェース部(インタフェース部)である。LANインタフェース部7bにおいて、76は自局のカスケード状態(上流側と下流側の2種類)を判定することにより、多重分離バス6との多重分離データの入出力制御、及びカスケード入力部77とカスケード出力部78のデータ選択制御を行うカスケード制御部である。77はカスケード接続している他のLANインタフェース部7bからのデータを入力(受信)するカスケード入力部、78はカスケード接続している他のLANインタフェース部7bにデータを出力(送信)するカスケード出力部である。
尚、その他の構成については、上記図4で同一符号を付して示した部分と同一であるため、重複する説明を省略する。
【0051】
図11はカスケード制御部76の構成を示す図であり、図において、76aはCPU(図示せず)からの指示により、多重分離バス6からの多重分離データの入力とカスケード入力部77からのデータの入力との何れか一方を選択して多重送受信制御部71へ多重分離データを出力するセレクタ、76bはCPUからの指示により、多重送受信制御部71からの多重分離データを多重分離バス6に出力するか否か選択する選択器である。
【0052】
図12は2つのLANインタフェース部をカスケード接続した例を示す図である。図において、7b(A)は上流側のLANインタフェース部(A)、7b(B)は下流側のLANインタフェース部(B)である。77(A)はLANインタフェース部(A)7b(A)のカスケード入力部、78(A)はLANインタフェース部(A)7b(A)のカスケード出力部である。77(B)はLANインタフェース部(B)7b(B)のカスケード入力部、78(B)はLANインタフェース部(B)7b(B)のカスケード出力部である。110はカスケード出力部78(A)とカスケード入力部77(B)を接続する信号線である。
【0053】
次に動作について説明する。
図12に示すように、上流側のLANインタフェース7b(A)のカスケード出力部78(A)と、下流側のLANインタフェース7b(B)のカスケード入力部77(B)とが信号線110で接続されている。
【0054】
上流側のLANインタフェース7b(A)は、CPUからの指示により、自局がカスケード接続の上流側にあると判断し、セレクタ76aで多重分離バス6からの多重分離データの入力を選択し、また選択器76bで多重分離バス6への多重分離データの出力を禁止する。下流側のLANインタフェース7b(B)は、CPUからの指示により、自局がカスケード接続の下流側にあると判断し、セレクタ76aでカスケード入力部77(B)からのデータの入力を選択し、また選択器76bで多重分離バス6への多重分離データの出力を行う。
【0055】
このように、多重分離バス6からの多重分離データは、上流側のLANインタフェース7b(A)に入り、LANインタフェース7b(A)(の多重送受信制御部71)でデータ変換処理された後、カスケード制御部76(A)(図示せず)及びカスケード出力部78(A)を経由して下流側のLANインタフェース部7b(B)のカスケード入力部77(B)に渡される。下流側のLANインタフェース7b(B)では、多重分離バス6からの多重分離データを無視してカスケード入力部77(B)からのデータを受信する。このカスケード入力部77(B)からのデータは、下流側のLANインタフェース部7b(B)(の多重送受信制御部71)でデータ変換処理された後、多重送受信制御部71からカスケード制御部76(B)(図示せず)に渡され、そして多重分離バス6に送信される。
【0056】
尚、トークン制御部75の動作については、上記実施の形態2から実施の形態4で説明したものを適用することができる。
【0057】
以上のように、この実施の形態5によれば、同一のTDM伝送装置(ノード)2A〜2E内にある2つのLANインタフェース部7b(A),7b(B)で2つのLAN3をカスケード接続可能に構成したので、カスケード接続された2つのLAN3が同一のタイムスロットを共有することができる。その結果、LAN3を1つ増やしたとしても、TDM伝送装置2A〜2Eを増やす必要がなくなるという効果がある。
【0058】
実施の形態6.
この実施の形態6は、LANインタフェース部7bがLAN3から受信したデータを同じLAN3に折り返し送信するよう構成することにより、LANインタフェース部7b及び論理リングの正常動作の試験を行うものである。
尚、TDM伝送装置の構成については、上記図4に示したものと同様であるので、重複する説明を省略する。
【0059】
次に動作について説明する。
図13はこの発明の実施の形態6によるトークン制御部75の動作を説明するためのフローチャートである。
尚、図9に示したトークン制御部75の動作と異なる動作のみ説明し、同様の動作については重複する説明を省略する。
ステップST101において、トークン検索の結果、ビジートークンを検出してステップST107に遷移した場合、トークン制御部75はビジートークンの送信元アドレスSAと自局アドレスの比較を行う。そして、送信元アドレスSAと自局アドレスとが一致した場合、トークン制御部75はビジートークンを廃棄する(論理リングに中継しない)(ステップST110)。ビジートークンの廃棄が完了すると、続いて受信データを自局に受信する(ステップST250)。このステップST250において、受信データの論理リングへの中継は行わない。受信が完了すると、ステップST101に遷移する。
【0060】
このようにトークン制御部75を動作させることにより、端末4から送信されたデータ(フレームデータ)は、LANインタフェース部7からTDM伝送装置2A〜2Eに入り、TDM伝送装置2A〜2Eで伝送路1に乗せ替えられ、伝送路1を巡って再びTDM伝送装置2A〜2EのLANインタフェース部7に返ってくる。上記実施の形態2から4の動作では、このデータは、自局が送信したものと判断して、LANインタフェース部7は受信されずにLAN3には送信されないが、この実施の形態6では、このデータは、LANインタフェース部7に受信されてLAN3に送信される。従って、LAN3上の端末4は、所定時間経過した後、端末4自身が送信したフレームデータを受信することになる。
【0061】
以上のように、この実施の形態6によれば、端末4自身が送信したフレームデータを受信するように、トークン制御部75が動作するようにされているので、データが流れた経路の構成部分(LAN3、LANインタフェース部7、伝送路1など)の正常動作を確認することができる。
【0062】
実施の形態7.
LANインタフェース部7のカードを変更するような場合に、LANインタフェース部7のカードを論理リングから一旦抜く必要が生じる。上記実施の形態2で説明したように、トークン制御部75から送信されたデータは、その送信したLANインタフェース部7自身により廃棄されるものであるが、データを廃棄する前に論理リングから抜けると、データが論理リング上を周回することになる。また、LANインタフェース部7が論理リングから途中で抜かれると、論理リングが不安定な状態となって他のLANインタフェース部やその他の回線のインタフェースに影響し、論理リング上のデータが切れてしまうなどの論理リング上で正常にデータの送受信ができなくなるおそれがある。
そこで、この実施の形態7では、LANインタフェース部7を論理リング上から抜く場合には、トークン制御部75は、一定時間(論理リングが周回するのに十分な時間)無効データを論理リング上に送信し、論理リング上に存在するすべてのデータを消去できるようにしたものである。
この場合、論理リングから抜かれるLANインタフェース部7以外のインタフェースのデータが消去されることになるが、論理リング上で切れてしまったデータが、LAN3に送出されるようなことは防ぐことができる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、複数の端末を接続して構成された、非同期通信データを高速に伝送する複数のLANと、タイムスロットに時分割された同期通信データを多重伝送する伝送路と、各LANを伝送路に接続して各LAN相互間のデータ伝送を時分割多重方式で行う、LANを接続するインタフェース部に、非同期通信データと同期通信データのタイムスロットとを相互に変換する機能、非同期通信データと同期通信データとのデータ伝送速度を相互に変換する機能、及びタイムスロットを論理リングとみなしてトークン制御方式により論理リングへのアクセス制御を行う機能が設けられた複数の伝送装置とを備え、トークン制御方式による論理リングへのアクセス制御は、論理リングからフリートークンを検出した場合に、データ送信要求がなければフリートークンを中継し、データ送信要求があれば送信元アドレスを付加したビジートークンを生成して、ビジートークン、送信データ、フリートークンの順に送信し、論理リングからビジートークンを検出した場合に、ビジートークンに付加された送信元アドレスと自局のアドレスとを比較し、アドレスが一致しない場合にはビジートークンを中継し、受信データを受信及び中継し、アドレスが一致する場合にはビジートークンを廃棄し受信データを受信し、その受信データをLANに送信し、論理リングから一定時間フリートークンを検出しない場合に、フリートークンを生成し送信し、LANに接続された端末は、端末自身が送信したデータを所定時間経過した後に受信するように構成したので、変換装置を設ける必要がなく、伝送装置のインタフェース部に直接LANを接続することができ、その結果、安価に構成でき、かつ取り扱いが容易なデータ伝送システムを得ることができる。
また、複数のインタフェース部が同じタイムスロットを共有することが可能となり、その結果、複数のインタフェース部相互間で通信を行うことができる。
さらに、データが流れた経路の構成部分の正常動作を確認することができる効果がある。
【0064】
また、この発明によれば、トークン制御方式による論理リングへのアクセス制御を、論理リングから一定時間フリートークンを検出しない場合及び論理リングからクレームトークンを検出した場合に、クレームトークンの各インタフェース部毎に設定されたアドレスの大小によって、フリートークンを生成する唯一のインタフェース部を決定するようにしたので、フリートークンの紛失を検出した場合に唯一のインタフェース部が新たなフリートークンを論理リングに送信することを保証することができる効果がある。これにより、複数のインタフェース部がそれぞれ新たなフリートークンを論理リングに送信することを避けることができる。
【0065】
また、この発明によれば、トークン制御方式による論理リングへのアクセス制御を、論理リングからクレームトークンを検出した場合に、このクレームトークンの送信元アドレスと自局アドレスが一致すると、自局と同じアドレスを持つ他局が存在すると判断して、重複したアドレスを変更するようにしたので、インタフェース部に重複してアドレスが設定されたことによる通信異常を未然に防ぐことができる効果がある。
【0066】
また、この発明によれば、同一の伝送装置に設けられた2つのインタフェース部に、2つのLANを相互にカスケード接続可能に構成したので、カスケード接続された2つのLANが同一のタイムスロットを共有することができ、その結果、LANを1つ増やしたとしても、伝送装置を増やす必要がなくなるという効果がある。
【0067】
また、この発明によれば、トークン制御方式による論理リングへのアクセス制御を、論理リング上に一定時間無効データを送信し、論理リング上に存在するすべてのデータを消去可能にしたので、インタフェース部のカードを論理リングから一旦抜く場合に、データが論理リング上を周回することなく、また、論理リング上で正常にデータの送受信ができなくなるのを防止することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明におけるデータ伝送システムの構成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるTDM伝送装置を示す構成図である。
【図3】 伝送路上のタイムスロットとLAN上のフレームデータとの対応関係を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2によるTDM伝送装置を示す構成図である。
【図5】 トークンのフォーマットを示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態2によるトークン制御部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態3によるトークンのフォーマットを示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態3によるトークン制御部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態4によるトークン制御部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態5によるTDM伝送装置を示す構成図である。
【図11】 カスケード制御部の構成を示す図である。
【図12】 2つのLANインタフェース部をカスケード接続した例を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態6によるトークン制御部の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 伝送路、2A〜2E TDM伝送装置(伝送装置)、3,3A〜3C LAN、4,4A〜4C 端末、7,7a,7b LANインタフェース部(インタフェース部)。
Claims (5)
- 複数の端末を接続して構成された、非同期通信データを高速に伝送する複数のLANと、タイムスロットに時分割された同期通信データを多重伝送する伝送路と、上記各LANを上記伝送路に接続して上記各LAN相互間のデータ伝送を時分割多重方式で行う、上記LANを接続するインタフェース部に、非同期通信データと同期通信データのタイムスロットとを相互に変換する機能、非同期通信データと同期通信データとのデータ伝送速度を相互に変換する機能、及びタイムスロットを論理リングとみなしてトークン制御方式により論理リングへのアクセス制御を行う機能が設けられた複数の伝送装置とを備え、
トークン制御方式による上記論理リングへのアクセス制御は、
上記論理リングからフリートークンを検出した場合に、データ送信要求がなければフリートークンを中継し、データ送信要求があれば送信元アドレスを付加したビジートークンを生成して、ビジートークン、送信データ、フリートークンの順に送信し、
上記論理リングからビジートークンを検出した場合に、ビジートークンに付加された送信元アドレスと自局のアドレスとを比較し、アドレスが一致しない場合にはビジートークンを中継し、受信データを受信及び中継し、アドレスが一致する場合にはビジートークンを廃棄し受信データを受信し、その受信データを上記LANに送信し、
上記論理リングから一定時間フリートークンを検出しない場合に、フリートークンを生成し送信し、
上記LANに接続された端末は、
その端末自身が送信したデータを所定時間経過した後に受信することを特徴とするデータ伝送システム。 - トークン制御方式による論理リングへのアクセス制御は、論理リングから一定時間フリートークンを検出しない場合及び論理リングからクレームトークンを検出した場合に、クレームトークンの各インタフェース部毎に設定されたアドレスの大小によって、フリートークンを生成する唯一のインタフェース部を決定することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送システム。
- トークン制御方式による論理リングへのアクセス制御は、論理リングからクレームトークンを検出した場合に、このクレームトークンの送信元アドレスと自局アドレスが一致すると、自局と同じアドレスを持つ他局が存在すると判断して、重複したアドレスを変更することを特徴とする請求項2記載のデータ伝送システム。
- 同一の伝送装置に設けられた2つのインタフェース部に、2つのLANを相互にカスケード接続可能に構成したことを特徴とする請求項1記載のデータ伝送システム。
- トークン制御方式による論理リングへのアクセス制御は、論理リング上に一定時間無効データを送信し、論理リング上に存在するすべてのデータを消去可能にしたことを特徴とする請求項1記載のデータ伝送システム。
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