JP5272741B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数のノード(装置、ユニット、モジュールなど)をネットワーク接続し、各ノード間ではトークンパッシング方式でデータのやり取りを行う通信システムに関する。
ネットワーク接続したノード間の信号伝送方式としては、ノードの送信権をトークンによって遷移させるトークンパッシング方式が一般的である。このトークンパッシング方式は、送信権フレームをもつフリートークンをネットワーク上に巡回させ、データの送信を行いたいノードはフリートークンを獲得して送信データに送信元アドレスおよび送信先アドレスを付加したビジートークンを巡回させ、他のノードはビジートークン内のデータが自ノード宛てか否かを判断し、自ノード宛てでなければ次のノードにパス(リリース)し、自ノード宛てであればトークンからデータを取り出した後にフリートークンとしてネットワーク上にリリースする。
このトークンパッシング方式には、ノード間をリング状に結合してトークンを巡回させるトークンパッシング・リング型と、ノード間をバス状に結合してマルチドロップでトークンを各ノードに伝送できるトークンパッシング・バス型がある。このトークンパッシング・バス型は、トークンパッシング・リング型と同様に、ネットワーク内にトークンを巡回させるが、各ノードに番号を割り当て、その番号順にトークンを巡回させる。
トークンパッシング方式は、トークンを持っているノードだけがデータを送信できるため、衝突は発生しないが、各ノードはトークンが巡回してくるまでデータを送信できない。この対策として、複数のトークンを同時に巡回させるなどの技法によりデータ伝送性能を向上させる方式がある。さらに、通信線の断線やノードの故障発生に際して通信機能を可能な限り確保しようとする方式もある(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−88641号公報
トークンの伝送形態をマルチドロップとすることで、各ノードでトークンを並行的に受信や送信でき、データ伝送性能を向上させることができる。しかし、1つのノードで複数の送信元のトークンを並行受信してしまうおそれがある。これを回避するためには、特許文献1等に記載されるように、トークンマスタによりトークンを管理する必要がある。
特許文献1では、全ノード が積極的にトークンを発信し、トークンにはノードアドレスに対応した優先順序信号を付加して、これらのノードのうちの一つをトークン開始の早い順でかつ優先順序信号の高い順に択一的に選択してマスタノードとし、その他のノードをスレーブノードとすると共に、この選択されたマスタノードによって指定されるノードの送信データを他のノードが受信可能とする。
この従来方式では、各ノードはトークンの本来の目的である送信権の授受のほかに、トークンマスタの決定制御手段を必要とするし、トークンマスタの受信制御手段も必要となり、ノードの制御機構が複雑になる。
本発明の目的は、トークンマスタによる複雑なトークン管理を不要にして、ノードの送信権の授受を確実にし、かつデータ受信制御を簡素化した通信システムを提供することにある。
本発明は、前記の課題を解決するため、トークンの伝送形態をディジーチェーン方式とし、伝送路には送信権授受のみに使用するトークンフレームと、トークン送信開始ノードを決定するコンフィグフレームを巡回させ、上流から受信するコンフィグフレームにもつ送信元アドレスと自ノードアドレスの比較によりコンフィグフレーム送信からトークン受信待ち状態またはトークン送信開始状態に遷移させるようにしたもので、以下の構成を特徴とする。
(1)複数のノードをネットワーク接続し、各ノード間ではトークンパッシング方式でデータのやり取りを行う通信システムであって、
各ノードは、
ノード間をディジーチェーン方式の伝送路で接続する手段と、
ノード間に送信権授受のみに使用するトークンフレームと、トークン送信開始ノードを決定するコンフィグフレームを巡回させる手段と、
自身のコンフィグフレームの送信中で、上流からコンフィグフレームを受信したとき、自アドレスとコンフィグフレームがもつ送信元アドレスを比較する手段と、
前記比較器の比較結果がコンフィグフレームがもつアドレスが自アドレスより上流の場合、自ノードの送信データから上流ノードからの受信データに切り換えて下流に送信し、受信したコンフィグフレームのアドレスと自アドレスが同じ場合にはコンフィグフレームからトークンフレーム送信に切り換え、受信したコンフィグフレームのアドレスが自アドレスより下流の場合には自身のコンフィグフレーム送信を継続する手段とを備えたことを特徴とする。
(2)前記各ノードは、上流ノードにコンフィグフレームを送信するノードと、コンフィグフレームを送信しないノードが混在した場合、下流のノードで自身が送信したコンフングフレームを受信できればトークン送信開始ノードにする手段を備えたことを特徴とする。
以上のとおり、本発明によれば、トークンの伝送形態をディジーチェーン方式とし、伝送路には送信権授受のみに使用するトークンフレームと、トークン送信開始ノードを決定するコンフィグフレームを巡回させ、上流から受信するコンフィグフレームにもつ送信元アドレスと自ノードアドレスの比較によりコンフィグフレーム送信からトークン受信待ち状態またはトークン送信開始状態に遷移させるようにしたため、トークンマスタによる複雑なトークン管理を不要にして、ノードの送信権の授受を確実にし、かつデータ受信制御を簡素化できる。
本発明の実施形態を示す通信システムの構成図。 実施形態の状態遷移図。
図1は、本発明の実施形態を示す通信システムの構成図である。各ノード1〜4は伝送形態をディジーチェーン方式とする。これにより、各ノード1〜4はトークンの送信元と送信先を単一のものにし、各ノードで同時にトークンを受信するのを無くす。
さらに、トークンは上流ノードから下流ノードに伝播することで、トークンを管理するマスタを必要としない。但し、トークンを送信開始するトークン送信開始ノードを決定する必要があり、これにはトークンとは別フレームのコンフィグフレームと呼ぶ専用フレームを用意する。このコンフィグフレームには、図1中に示すように、フレームの前後に送信元ノードと送信先ノードの同期用とするフラグと、コマンド種別(コンフィグかトークンかの種別)および送信元アドレスを格納できる構成とする。
図1に示す各ノード1〜4は、その要部構成をノード2に代表して示す。アドレス比較器Aは、コンフィグフレーム受信時、自アドレスとコンフィグフレームがもつ送信元アドレスを比較する。この比較器Aによる比較結果がコンフィグフレームのアドレスが自アドレスより上流、つまりコンフィグフレームのアドレスの方が小さい場合、マルチプレクサBの入力選択を自送信データから上流ノードからの受信データに切り換えることで、自身のコンフィグフレーム送信を停止し、以降の受信データを通過させながらトークンフレームを待つ。
一方、受信したコンフィグフレームのアドレスと自アドレスが同じの場合、自送信のコンフィグが伝送路内を1周し、自ノード以外の全ノードがトークン待ちになったことになる。この状態になった当該ノードは、コンフィグフレームからトークンフレーム送信に変える。これらの一連の動作の状態遷移を図2に示す。
ここで、通信線の断線や別ノードなどの故障による何らかの異常が発生した場合、ネットワークをリセットする必要がある。その対策として、一般的にはトークン待ちの状態の時に、トークンフレームの周回時間より十分に長い時間トークンフレームが受信できなくなったとき、当該ノードは通信線の断線や別ノードの故障などの異常があると判断する機能が各ノードに付加されるが、本願発明でもそのような一般に用いられる機能が付加されてトークンタイムアウトとしてコンフィグ送信状態に遷移してコンフィグフレームを送信する。つまり、リセット解除と同じ動作を行う。
したがって、本実施形態では、各ノードではトークン送信開始ノードの決定にはコンフィグフレーム、送信権授受にはトークンフレームを使用し、単一フレームでの動作を1つにすることで、トークンマスタによるトークン管理を不要にして伝送路全体のトークンマスタ依存を無くすことができる。また、トークンフレームを送信権授受のみに使用することでノードの送信権の授受を確実にし、かつ受信制御が簡素化する。
また、本実施形態では、どのノードでもトークン送信開始ノードになることができる。上流のノードがコンフィグフレームを送信せず(コンフィグフレームをスルーするような場合)、トークン受信待ちの場合、下流のノードで自身が送信したコンフングフレームが受信できればトークン送信開始ノードになる。つまり、コンフィグフレーム送信機能を持たないノードやコンフィグフレーム送信開始前のノードが混在しても、コンフィグフレームを送信するノードのみでトークン送信開始ノードを決定し、トークン巡回を開始することができ、、通信線の断線やノードの故障発生に際して通信機能を確保できる。
1〜4 ノード
A アドレス比較器
B マルチプレクサ

Claims (2)

  1. 複数のノードをネットワーク接続し、各ノード間ではトークンパッシング方式でデータのやり取りを行う通信システムであって、
    各ノードは、
    ノード間をディジーチェーン方式の伝送路で接続する手段と、
    ノード間に送信権授受のみに使用するトークンフレームと、トークン送信開始ノードを決定するコンフィグフレームを巡回させる手段と、
    自身のコンフィグフレームの送信中で、上流からコンフィグフレームを受信したとき、自アドレスとコンフィグフレームがもつ送信元アドレスを比較する手段と、
    前記比較器の比較結果がコンフィグフレームがもつアドレスが自アドレスより上流の場合、自ノードの送信データから上流ノードからの受信データに切り換えて下流に送信し、受信したコンフィグフレームのアドレスと自アドレスが同じ場合にはコンフィグフレームからトークンフレーム送信に切り換え、受信したコンフィグフレームのアドレスが自アドレスより下流の場合には自身のコンフィグフレーム送信を継続する手段と、
    を備えたことを特徴とする通信システム。
  2. 前記各ノードは、上流ノードにコンフィグフレームを送信するノードと、コンフィグフレームを送信しないノードが混在した場合、下流のノードで自身が送信したコンフングフレームを受信できればトークン送信開始ノードにする手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
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