JP3751150B2 - 換気乾燥機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室の天井に設けられ、浴室内の空気を循環暖房および排気することにより、浴室もしくは浴室内に吊り下げた衣類などを乾燥させる換気乾燥機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、一般家庭において浴室を利用して衣類等を乾燥する換気乾燥機が普及されつつあり、衣類乾燥の機能とともに浴室の暖房機能の強化が望まれている。
【０００３】
従来の換気乾燥機の一例について図４を参照しながら説明する。
図に示すように、浴室の天井面１０１に設置された箱状の本体１０２には、側面に排気口１０３を有し、また下面には換気用吸込口１０４、循環用吸込口１０５、吹き出し口１０６を有しており、排気口１０３と換気用吸込口１０４、および循環用吸込口１０５と吹き出し口１０６はそれぞれ連通し通風路を形成し、換気用ファン１０７は、換気用吸込口１０４と排気口１０３の間に設置され、循環用ファン１０８は、循環用吸込口１０５と吹き出し口１０６の間に設置されていた。そして、ヒーター１０９は、循環用ファン１０８の吹き出し口１０６側に位置し本体１０２の天板１１０に取付金具１１１により固定される。さらに循環用ファン１０８によって吹き出された空気を水平方向から下方向に変更するための案内板１１２が支持金具１１３により固定されていた。
【０００４】
上記構成において、換気用ファン１０７が運転され、浴室内の空気は、換気用吸込口１０４から排気口１０３を経由して、室外まで連通接続されたダクト（図示せず）により排出されると同時に、循環用ファン１０８およびヒーター１０９が運転されて、浴室内の空気はヒーター１０９により暖められ、循環温風となって吹き出し口１０６より浴室内へ排出される。この換気と循環温風の両作用により、浴室あるいは浴室内に吊り下げた衣類（図示せず）を乾燥させていた。また、換気用ファン１０７が停止し、循環用ファン１０８およびヒ−タ−１０９が運転されて、循環温風の作用により浴室の暖房をおこなっていた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の換気乾燥機では、吹き出し口１０６から浴室内へ排出される循環温風は吹き出し口の形状により一定方向、一定速度となる。したがって、衣類乾燥機の機能において浴室内に吊り下げた衣類に全体的に循環温風があたらず、乾燥にむらができ、さらに、乾燥にかかる時間が長くなった。また、浴室の暖房機能において、循環温風の速度がそれほど速くなく、浴室内全体にいきわたらないので浴室内温度がそれほど上昇しなかった。
【０００６】
本発明は上記課題を解決するもので、吹き出し口に浴室内へ排出される循環温風の速度と広がりを変化させる装置を設けることにより、衣類乾燥の機能と浴室の暖房機能とを同時に向上させる換気乾燥機を提供することを第１の目的とする。
【０００７】
第２の目的は吹き出し口の形状により循環温風の流れを広げることにある。
第３の目的は吹き出し口の開口面積により循環温風の速度を速くすることにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明の換気乾燥機においては、側面に排気口を有し、下面に前記排気口と連通する換気用吸込口と、循環用吸込口と連通する吹き出し口とを形成した箱体状の本体と、前記換気用吸込口と前記排気口間に形成される換気空気流路内に設けられる換気用ファンと、前記循環用吸込口と前記吹き出し口間に形成される循環空気流路内に設けられる循環用ファンと、前記循環空気流路内に設けられるヒ−タ−とを備え、前記吹き出し口に前記循環空気流の速度と広がりを変化させる可変装置を設ける構成とした換気乾燥機であって、前記可変装置として、前記本体の前記吹き出し口に円弧面を有する仕切板を設け吹き出し気流に広がりを持たせる構成としたものである。
【０００９】
この本発明によれば、吹き出し口より浴室内へ排出される循環温風の速度と広がりを変化させることにより、衣類乾燥の機能と浴室の暖房機能とを同時に向上させた換気乾燥機を提供することができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は 側面に排気口を有し、下面に前記排気口と連通する換気用吸込口と、循環用吸込口と、この循環用吸込口と連通する吹き出し口とを形成した箱体状の本体と、前記換気用吸込口と前記排気口間に形成される換気空気流路内に設けられる換気用ファンと、前記循環用吸込口と前記吹き出し口間に形成される循環空気流路内に設けられる循環用ファンと、前記循環空気流路内に設けられるヒ−タ−とを備え、前記吹き出し口に前記循環空気流の速度と広がりを変化させる可変装置を設ける構成とした換気乾燥機であって、前記可変装置として、前記本体の前記吹き出し口に円弧面を有する仕切板を設け吹き出し気流に広がりを持たせる構成としたものであり、吹き出し口から浴室内へ排出される循環温風の速度と広がりを変化させることができるとともに衣類乾燥の機能と浴室の暖房機能とが同時に向上するという作用を有する。
【００１１】
以下、本発明の実施の形態について、図１〜図３を参照しながら説明する。
（実施の形態１）
図１に示すように、浴室の天井面１に設置された箱状の本体２には、側面に排気口３を有し、また下面には換気用吸込口４、循環用吸込口５、吹き出し口６を有しており、排気口３と換気用吸込口４、および循環用吸込口５と吹き出し口６はそれぞれ連通し換気空気流路３Ａと循環空気流路５Ａを形成している。そして、換気用ファン７は、換気用吸込口４と排気口３の間の換気空気流路３Ａ内に設置され、循環用ファン８は、循環用吸込口５と吹き出し口６の間の循環空気流路５Ａ内に設置されている。そして、ヒ−タ−９は、耐湿性、電気絶縁性からシ−ズ式であり、循環空気流路内に設置されている。吹き出し口には浴室内へ排出される循環温風の速度と広がりを変化させる可変装置１０を設置した構成とする。
【００１２】
上記構成において、換気用ファン７が運転され、浴室内の空気は、換気用吸込口４から排気口３を経由して、室外まで連通接続されているダクト（図示せず）により排出されると同時に、循環用ファン８およびヒーター９が運転されて、浴室内の空気はヒーター９により暖められ、循環温風となって吹き出し口６より浴室内へ排出され、循環温風の広がりを変化させる可変装置１０により流れを広げる。この換気と循環温風の両作用により、浴室内に吊り下げた衣類（図示せず）を乾燥させる。あるいは換気用ファン７が停止し、循環用ファン８およびヒ−タ−９が運転されて、浴室内へ排出される循環温風の速度を変化させる可変装置１０により速度が速くなる。この循環温風の作用により浴室の暖房をおこなう。
【００１３】
このように本発明の実施の形態１の換気乾燥機によれば、吹き出し口６より浴室内へ排出される循環温風は広がりを変化させる可変装置１０によって流れが広がり、浴室内に吊り下げた衣類に全体的に循環温風があたり、むらのない良好な衣類乾燥の状態となり乾燥にかかる時間も短縮される。また、循環温風の速度を変化させる可変装置１０により速度が速くなり、循環温風が浴室内全体にいきわたり浴室内温度が効率良く上昇する。したがって吹き出し口６より浴室内へ排出される循環温風の速度と広がりを衣類乾燥の機能時と、浴室の暖房機能時とにそれぞれ変化させることにより同時に両機能を向上させることができる。
【００１４】
（実施の形態２）
図２に示すように、吹き出し口６Ａに円弧面を有する仕切板１１を設置する。
【００１５】
上記構成において、循環用ファン８により送風がなされると、吹き出し口６Ａより浴室内に排出される循環空気流は円弧面を有する仕切板１１の近傍においてはコアンダ効果により、流れの向きが変えられる。
【００１６】
このように本発明の実施の形態２の換気乾燥機によれば、吹き出し口６Ａより浴室内へ排出される循環温風は円弧面を有する仕切板１１によって、流れが広がる。
【００１７】
（実施の形態３）
図３に示すように、仕切板１１Ａを吹き出し口６Ｂに軸１２を支点に可動自在に設け、仕切板１１Ａをダンパ−を開閉する公知のダンパ−モ−タ−を使用して開度調節する開閉手段１３を設けた構成とする。
【００１８】
上記構成において、円弧面を有する仕切板１１Ａを開閉手段１３によって可動すると、吹き出し口６Ｂの開口面積が減少するので循環用ファン８によって送風がなされると、この作用によって、吹き出し口６Ｂからの循環空気流の速度が速くなる。また、仕切板１１Ａの円弧面に沿って空気が流れるので乱流を発生することなくスム−ズに流れる。 このように本発明の実施の形態３の換気乾燥機によれば、円弧面を有する仕切板１１Ａを開閉手段１３によって可動することにより、吹き出し口６Ｂの開口面積を減少し、循環温風の速度が速くなる。
【００１９】
【発明の効果】
以上の実施の形態から明らかなように、本発明によれば側面に排気口を有し、下面に前記排気口と連通する換気用吸込口と、循環用吸込口と、この循環用吸込口と連通する吹き出し口とを形成した箱体状の本体と、前記換気用吸込口と前記排気口間に形成される換気空気流路内に設けられる換気用ファンと、前記循環用吸込口と前記吹き出し口間に形成される循環空気流路内に設けられる循環用ファンと、前記循環空気流路内に設けられるヒ−タ−とを備え、前記吹き出し口に前記循環空気流の速度と広がりを変化させる可変装置を設ける構成とした換気乾燥機であって、前記可変装置として、前記本体の前記吹き出し口に円弧面を有する仕切板を設け吹き出し気流に広がりを持たせる構成としたので、循環空気はコアンダ効果により流れを広げることができ、衣類乾燥の機能と浴室の暖房機能とを同時に向上させることができる換気乾燥機を提供することができる。
【００２１】
また、仕切板を可動自在に設け、前記仕切板の開閉度を調節する開閉手段を設けたので、吹き出し口の開口面積を可変して循環空気の速度を調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態１の換気乾燥機の取付状態を示す断面図
【図２】本発明の実施の形態２の換気乾燥機の吹き出し口の構成を示す斜視図
【図３】本発明の実施の形態３の換気乾燥機の吹き出し口の構成を示す斜視図
【図４】従来の換気乾燥機の取付状態を示す断面図
【符号の説明】
２ 本体
３ 排気口
３Ａ 換気空気流路
４ 換気用吸込口
５ 循環用吸込口
５Ａ 循環空気流路
６ 吹き出し口
６Ａ 吹き出し口
６Ｂ 吹き出し口
７ 換気用ファン
８ 循環用ファン
９ ヒーター
１１ 仕切板
１１Ａ 仕切板
１３ 開閉手段
Claims (2)
- 側面に排気口を有し、下面に前記排気口と連通する換気用吸込口と、循環用吸込口と、この循環用吸込口と連通する吹き出し口とを形成した箱体状の本体と、前記換気用吸込口と前記排気口間に形成される換気空気流路内に設けられる換気用ファンと、前記循環用吸込口と前記吹き出し口間に形成される循環空気流路内に設けられる循環用ファンと、前記循環空気流路内に設けられるヒ−タ−とを備え、前記吹き出し口に前記循環空気流の速度と広がりを変化させる可変装置を設ける構成とした換気乾燥機であって、前記可変装置として、前記本体の前記吹き出し口に円弧面を有する仕切板を設け吹き出し気流に広がりを持たせる構成とした換気乾燥機。
- 仕切板を可動自在に設け、前記仕切板の開閉度を調節する開閉手段を設けた請求項１記載の換気乾燥機。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11316198A JP3751150B2 (ja) | 1998-04-23 | 1998-04-23 | 換気乾燥機 |
Publications (2)
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| JPH11304205A JPH11304205A (ja) | 1999-11-05 |
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|---|---|---|---|
| JP11316198A Expired - Fee Related JP3751150B2 (ja) | 1998-04-23 | 1998-04-23 | 換気乾燥機 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP3751150B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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|---|---|---|---|---|
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1998
- 1998-04-23 JP JP11316198A patent/JP3751150B2/ja not_active Expired - Fee Related
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