JP3749690B2 - 心電信号処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、浴槽内に設置された電極によって検知された入浴者の心電信号に基づいて、入浴者の心拍数を算出する心拍数算出処理等の所定の信号処理を行う心電信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特開平5−95921号公報に開示されているように、浴槽に浸かっている入浴者の心拍数や心電波形等の心電情報を入浴者等に報知する心電情報報知システムが従来から提案されている。
【0003】
この心電情報報知システムは、図12に示すように、浴槽Bに浸かっている入浴者の心電信号を検知するために浴槽B内に設置される一対の心拍検出電極51a、51b及び中性点電極51cと、この心拍検出電極51a、51bによって検出された入浴者の心電信号に基づいて、心拍数等の数値化された心拍データを作成するCPU等からなる心拍データ作成部やこの心拍データ作成部によって作成された心拍データを表示する表示部等を備えた、浴室内に設置される本体部52とから構成されており、浴槽Bに浸かった入浴者が、本体部52のスイッチをONすることによって、心拍数等の入浴者自身の心電情報が本体部52の表示部に連続的に表示されるようになっている。従って、入浴者は、本体部52に表示される心電情報に基づいて、心臓の状態変化を的確に把握することができ、心臓の負担が大きくなる前に浴槽Bから出ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した心電情報報知システム50では、同図に示すように、浴槽Bの短手方向に対向する壁面の一端側に固定設置されている一対の心拍検出電極51a、51bによって検出された心電信号に基づいて、心拍データ作成部が入浴者の心拍数等の心拍データを作成するようになっているだけなので、例えば、親子二人が浴槽Bに同時に浸かった場合のように、二人の入浴者が浴槽Bの長手方向に並んで浸かった場合には、図13に示すように、心拍検出電極51a、51bに近いほうの入浴者の信号レベルが高い心電信号sと、心拍検出電極51a、51bから遠いほうの入浴者の信号レベルが低い心電信号sとが混在した状態の心電信号Sが一対の心拍検出電極51a、51bによって検出されることになり、二人の入浴者それぞれに対する心拍数等の算出処理をそれぞれ適正に実行することができなくなるといった問題がある。
【0005】
そこで、この発明の課題は、浴槽内に二人の入浴者が浸かっている場合でも、それぞれの入浴者に対して心拍数算出処理等の所定の処理を確実に実行することのできる心電信号処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記の課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、浴槽に浸かっている入浴者の心電信号を前記浴槽に貯留された湯水を介して検出する、浴槽の異なる位置に設置された二対の電極と、前記電極によって検出された入浴者の心電信号に基づいて、所定の信号処理を行う信号処理部とを備え、前記信号処理部は、二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号X、Yのいずれか一方または双方に、信号レベルの異なる2種類の心電信号が含まれている場合は、二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号X、Yに、二人の入浴者の心電信号が混在していると判断し、二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号X、Yのうち、一方の心電信号Xに含まれている信号レベルの低い心電信号xが、他方の心電信号Yに含まれている、前記心電信号xに対応する心電信号yと同一の信号レベルになるように、一方の心電信号Xをα倍し、α倍された心電信号X′から他方の心電信号Yを差し引くと共に、一方の心電信号Xに含まれている信号レベルの高い心電信号xに対応する、他方の心電信号Yに含まれている心電信号yが、前記心電信号xと同一の信号レベルになるように、他方の心電信号Yをβ倍し、β倍された他方の心電信号Y′から一方の心電信号Xを差し引くことによって、二対の前記電極によって検出された心電信号X、Yに混在する二人の入浴者の心電信号をそれぞれ抽出し、抽出されたそれぞれの心電信号に基づいて、所定の信号処理をそれぞれ行うようにしたことを特徴とする心電信号処理装置を提供するものである。
【0007】
以上のように、この心電信号処理装置では、異なる位置に設置された二対の電極によって、入浴者の心電信号を検出するようにしたので、二対の電極によってそれぞれ検出された心電信号X、Yのいずれか一方または双方に、信号レベルの異なる2種類の心電信号x、y及びx、yが含まれている場合は、浴槽に二人の入浴者が浸かっていると判断することができ、浴槽に浸かっている入浴者が二人の場合には、浴槽に浸かっている入浴者が一人の場合とは異なる特有の処理を実行することが可能となる。
【0008】
また、二人の入浴者が浴槽に浸かっている場合は、心電信号Xに含まれている信号レベルの低い心電信号xが、心電信号Yに含まれている、心電信号xに対応する心電信号yと同一の信号レベルになるように、一方の心電信号Xをα倍し、α倍された心電信号X′から心電信号Yを差し引くことによって、信号レベルの高い心電信号x、即ち、心電信号Xを検出している電極に近いほうの入浴者の心電信号のみを心電信号Xから確実に抽出することができ、心電信号Xに含まれている信号レベルの高い心電信号xに対応する、心電信号Yに含まれている心電信号yが、心電信号xと同一の信号レベルになるように、心電信号Yをβ倍し、β倍された心電信号Y′から心電信号Xを差し引くことによって、信号レベルの高い心電信号y、即ち、心電信号Yを検出している電極に近いほうの入浴者の心電信号のみを心電信号Yから確実に抽出することができる。
【0009】
このように、二対の電極によって検出された心電信号X、Yに所定の処理を施すことで、心電信号X、Yに混在する二人の入浴者の心電信号をそれぞれ抽出することが可能になるので、浴槽内に浸かっている二人の入浴者のそれぞれに対して心拍数算出処理等の所定の処理を確実に実行することができる。
【0010】
また、二人の入浴者が浴槽に同時に浸かる場合、二対の電極からそれぞれの入浴者までの距離が大きく変動することはないので、請求項2にかかる発明の心電信号処理装置のように、二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号X、Yに混在する二人の入浴者の心電信号を抽出する際に、心電信号X、Yに掛ける倍率α、βとして、二対の前記電極の設置位置に基づいて定められた既定値を使用するようにしておくと、倍率α、βをその都度算出する必要がなく、心電信号の分離処理を迅速に実行することができる。
【0011】
また、二人の入浴者が相互に向き合うように浴槽に浸かった場合は、一方の入浴者の心電信号が基準レベルより高く、他方の入浴者の心電信号が基準レベルより低く検出されるので、請求項3にかかる発明の心電信号処理装置のように、浴槽に浸かっている入浴者の心電信号を前記浴槽に貯留された湯水を介して検出する、浴槽に設置された一対の電極と、前記電極によって検出された入浴者の心電信号に基づいて、所定の信号処理を行う信号処理部とを設け、前記信号処理部は、一対の前記電極によって検出された心電信号が、基準レベルより高い高レベル信号と、基準レベルより低い低レベル信号とから構成されている場合は、一対の前記電極によって検出された心電信号に、二人の入浴者の心電信号が混在していると判断し、前記信号処理部が、前記高レベル信号及び前記低レベル信号のそれぞれに基づいて、所定の信号処理をそれぞれ行うことで、二人の入浴者の心拍数等を個別に算出することができる。
【0012】
ただし、一対の電極によって入浴者の心電信号を検出する場合は、電極から遠いほうの入浴者の心電信号の信号レベルが低くなるので、請求項4にかかる発明の心電信号処理装置のように、浴槽に浸かっている入浴者の心電信号を前記浴槽に貯留された湯水を介して検出する、浴槽の異なる位置に設置された二対の電極と、前記電極によって検出された入浴者の心電信号に基づいて、所定の信号処理を行う信号処理部とを備え、前記信号処理部は、二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号が、基準レベルより高い高レベル信号と、基準レベルより低い低レベル信号とから構成されている場合は、二対の前記電極によって検出された心電信号に、二人の入浴者の心電信号が混在していると判断し、前記信号処理部が、二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号に対して、それぞれの心電信号を構成している前記高レベル信号及び前記低レベル信号のうち、基準レベルとの差の絶対値が大きい前記高レベル信号及び前記低レベル信号に基づいて、所定の信号処理をそれぞれ行うようにすると、二人の入浴者の心拍数等を高精度に算出することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の心電信号処理装置を使用した心電情報報知システムを示している。同図に示すように、この心電情報報知システム1は、浴室R内に設置された浴槽Bに対する自動注湯機能や追焚機能の他、シャワーやカラン等への給湯機能を備えた風呂追焚機能付給湯器10と、この風呂追焚機能付給湯器10を操作するための操作手段として、浴室R及び台所に設置される浴室用操作リモコン20a及び台所用操作リモコン20bと、浴槽Bに浸かっている入浴者の心電信号を検出するために浴槽B内に設置される心拍検出電極30と、これらの心拍検出電極30がそれぞれ接続され、心拍検出電極30によって検出された心電信号に基づいて、1分間当りの心拍数に数値化された心拍データを作成する心拍数演算ユニット40とを備えており、心拍検出電極30及び心拍数演算ユニット40が本発明にかかる心電信号処理装置に相当する。なお、図1では、通信系統を破線で、電源系統を実線で表示してある。
【0014】
前記風呂追焚機能付給湯器10、前記浴室用操作リモコン20a及び台所用操作リモコン20bには、通信手段であるシリアルインターフェースを介して相互に通信可能なコントローラ11、21a、21bがそれぞれ搭載されており、これらのコントローラ11、21a、21bが相互に連携をとりながら、風呂追焚機能付給湯器10の運転動作を統括的に制御している。
【0015】
また、浴室用操作リモコン20a及び台所用操作リモコン20bは、風呂設定温度、給湯設定温度等の給湯器関連情報や入浴者の心拍数等の心電関連情報等を表示する表示部22a、22bをそれぞれ備えており、これらの表示部22a、22bには、給湯器関連情報または心電関連情報のいずれを表示させるのかを切り替える(選択する)ための報知モード切替(選択)用のメニュースイッチ(図示せず)が表示されるようになっている。
【0016】
前記心拍検出電極30は、図2に示すように、浴槽Bの短手方向に対向する側壁B1、B2に、相互に対向するようにそれぞれ取り付けられた二対の電極(+電極31a、−電極31b及び+電極32a、−電極32b)と、浴槽Bにおける長手方向に対向する側壁B3、B4のいずれか一方に取り付けられた中性点電極33とから構成されており、二対の電極(+電極31a、−電極31b及び+電極32a、−電極32b)は、入浴者が浴槽Bの対向する側壁B3、B4のいずれに背を向けて浴槽Bに浸かった場合でも、いずれか一方がその入浴者の心臓を概ね挟むように、側壁B3、B4の両端側にそれぞれ配置されている。なお、各心拍検出電極31a、31b、32a、32b、33は、浴槽Bに貯留された湯水を介して心電信号が検出されるように、所定の高さ位置に設置されている。
【0017】
前記心拍数演算ユニット40は、通信手段であるシリアルインターフェースを介して、浴室用操作リモコン20aや台所用操作リモコン20bに通信可能に接続されており、この心拍数演算ユニット40によって作成された心拍データ(1分間当りの心拍数)が、所定の時間間隔(例えば、2秒間隔)で浴室用操作リモコン20aや台所用操作リモコン20bのコントローラ21a、21bに送信されるようになっている。
【0018】
この心拍数演算ユニット40は、図3に示すように、一対の心拍検出電極31a、31b及び一対の心拍検出電極32a、32bによってそれぞれ検出された心電信号から周波数の高いインパルスノイズを除去する第1フィルタ回路41a、41bと、この第1フィルタ回路41a、41bによってノイズが除去された心電信号をそれぞれ増幅する差動増幅回路42a、42bと、この差動増幅回路42a、42bによって増幅された心電信号からそれぞれ電源周波数以上のノイズを除去する第2フィルタ回路43a、43bと、この第2フィルタ回路43a、43bによってノイズが除去されたそれぞれの心電信号を再度増幅する増幅回路44a、44bと、この増幅回路44a、44bによって増幅されたそれぞれの心電信号が入力されるマイクロコンピュータ45とを備えており、このマイクロコンピュータ45が、入力された心電信号に基づいて1分間当りの心拍数等の心拍データを作成し、この心拍データをシリアルインターフェース(I/F)46を介して浴室用操作リモコン20aや台所用操作リモコン20bのコントローラ21a、21bに送信するようになっている。
【0019】
以上のように、心拍データを作成するマイクロコンピュータ45には、心拍検出電極31a、31b及び心拍検出電極32a、32bによってそれぞれ検出された2種類の心電信号が入力されるようになっているが、マイクロコンピュータ45は、入力された2種類の心電信号に基づいて、浴槽Bに浸かっている入浴者が一人なのか、二人なのかを判断し、それぞれの場合について、異なる処理を実行するようになっている。以下、浴槽Bに浸かっている入浴者が一人の場合と二人の場合とに分けて、マイクロコンピュータ45が実行する処理について説明する。
【0020】
まず、図4に示すように、一人の入浴者H1が、側壁B4に背を向けて浴槽Bに浸かった場合は、図5(a)、(b)に示すように、入浴者H1の心臓に近いほうの心拍検出電極31a、31bによって検出される心電信号Xはその信号レベルが高くなっており、入浴者H1の心臓から遠いほうの心拍検出電極32a、32bによって検出される心電信号Yはその信号レベルが低くなっているが、いずれの心電信号も同一レベルの1種類の心電信号であるので、マイクロコンピュータ45は、入力された双方の心電信号X、Yは一人の入浴者の心電信号であると判断し、同図(a)に示すような信号レベルの高い心電信号Xに基づいて、心拍データ(1分間当りの心拍数等)の作成処理を実行する。
【0021】
これに対して、図6に示すように、親子二人が同時に浴槽Bに浸かった場合のように、それぞれ中性点電極33が取り付けられている浴槽Bの側壁B3側を向いた状態で、浴槽Bの長手方向に二人の入浴者H1、H2が並んで浸かった場合は、図7(a)、(b)に示すような2種類の心電信号X、Yが、マイクロコンピュータ45に入力されることになる。即ち、心拍検出電極31a、31bによって検出された心電信号Xは、同図(a)に示すように、信号レベルが高い、心拍検出電極31a、31bに近いほうの入浴者H1の心電信号xと、信号レベルが低い、心拍検出電極31a、31bから遠いほうの入浴者H2の心電信号xとが混在した状態になっており、心拍検出電極32a、32bによって検出された心電信号Yは、同図(b)に示すように、信号レベルが高い、心拍検出電極32a、32bに近いほうの入浴者H2の心電信号yと、信号レベルが低い、心拍検出電極32a、32bから遠いほうの入浴者H1の心電信号yとが混在した状態になっている。
【0022】
このように、入力される心電信号X、Yのいずれか一方または双方に、信号レベルの異なる2種類の心電信号が含まれている場合、マイクロコンピュータ45は、それぞれの心電信号X、Yに、二人の入浴者の心電信号が混在していると判断し、以下のような処理を実行する。
【0023】
図8(a)、(b)は、心拍検出電極31a、31b及び心拍検出電極32a、32bによってそれぞれ検出された心電信号X、Yを、時刻Tに検出された入浴者H1の心電信号x、yと、時刻Tに検出された入浴者H2の心電信号x、yとが相互に重ならないような状態で模式的に示したものであり、この模式的に示した心電信号X、Yを用いて、マイクロコンピュータ45が実行する処理を、図9及び図10を参照しながら概念的に説明する。なお、心電信号x、x及び心電信号y、yの信号レベルは、それぞれLx、Lx及びLy、Lyである。
【0024】
図8に示すような2種類の心電信号X、Yがマイクロコンピュータ45に入力されると、マイクロコンピュータ45は、まず、心電信号Xにおける信号レベルの低い入浴者H2の心電信号xの信号レベルLxを、心電信号Yにおける入浴者H2の心電信号yの信号レベルLyにするために、心電信号Xに掛ける倍率α(=Ly/Lx)と、心電信号Yにおける信号レベルの低い入浴者H1の心電信号yの信号レベルLyを、心電信号Xにおける入浴者H1の心電信号xの信号レベルLxにするために、心電信号Yに掛ける倍率β(=Lx/Ly)とをそれぞれ算出する。
【0025】
そして、図9(a)に示すように、心電信号X全体に倍率αを掛けることによって、信号レベルが心電信号yに等しい入浴者H2の心電信号x′と入浴者H1の心電信号x′とを含む心電信号X′を生成した後、同図(b)に示すように、生成した心電信号X′から心電信号Yを差し引くことによって、同図(c)に示すように、心電信号x′が消去され、信号レベルが(αLx−Ly)である入浴者H1の心電信号x″のみを含む心電信号X″を生成する。
【0026】
また、図10(a)に示すように、心電信号Y全体に倍率βを掛けることによって、信号レベルが心電信号xに等しい入浴者H1の心電信号y′と入浴者H2の心電信号y′とを含む心電信号Y′を生成した後、同図(b)に示すように、生成した心電信号Y′から心電信号Xを差し引くことによって、同図(c)に示すように、心電信号y′が消去され、信号レベルが(βLy−Lx)である入浴者H2の心電信号y″のみを含む心電信号Y″を生成する。
【0027】
このように、マイクロコンピュータ45が生成した心電信号X″、Y″には、マイクロコンピュータ45に入力された心電信号X、Yにおいて混在していた入浴者H1、H2の心電信号が個別に抽出されているので、心電信号X″、Y″に基づいて、入浴者H1、H2の心拍データ(1分間当りの心拍数等)の作成処理を実行することによって、入浴者H1、H2のそれぞれの心拍データを作成する。
【0028】
なお、浴槽Bに浸かっている入浴者H1、H2が動いたり、入浴者H1、H2が動くことによって浴槽B内の湯水が波打ったりすると、心電信号X、Yに掛ける倍率α、βの値も変動するので、マイクロコンピュータ45は、一定時間毎に倍率α、βを算出することによって、常時、最適な倍率α、βを使用するようになっている。
【0029】
以上のように構成された心電情報報知システム1では、浴室用操作リモコン20aまたは台所用操作リモコン20bの運転スイッチをONすると、浴室用操作リモコン20a及び台所用操作リモコン20bの表示部22a、22bに、風呂設定温度や給湯設定温度等の給湯器関連情報が自動的に表示されるが、浴槽Bに浸かった入浴者または入浴者以外の家族の人が、浴室用操作リモコン20aまたは台所用操作リモコン20bを操作することによって、報知モード切替(選択)用のメニュースイッチを表示させ、このメニュースイッチによって心電関連情報の報知モードに切り替えると、浴室用操作リモコン20a及び台所用操作リモコン20bの表示部22a、22bに入浴者の心拍数が表示される。
【0030】
以上のように、この心電信号処理装置1では、二対の電極(+電極31a、−電極31b及び+電極32a、−電極32b)によって検出された心電信号X、Yをマイクロコンピュータ45に入力し、入力された心電信号X、Yのいずれか一方または双方に、信号レベルの異なる2種類の心電信号が含まれている場合は、浴槽Bに二人の入浴者が浸かっていると判断し、入力された心電信号X、Yにマイクロコンピュータ45が所定の処理を施すことで、心電信号X、Yに混在する二人の入浴者の心電信号をそれぞれ抽出するようにしたので、浴槽B内に浸かっている二人の入浴者のそれぞれに対して心拍数算出処理等の所定の処理を確実に実行することができる。
【0031】
なお、上述した実施形態では、二対の電極(+電極31a、−電極31b及び+電極32a、−電極32b)によって検出されたそれぞれの心電信号X、Yに混在する二人の入浴者の心電信号を抽出する際に、心電信号X、Yに掛ける倍率α、βを、マイクロコンピュータ45に入力された心電信号X、Yからその都度算出するようにしているが、二人の入浴者が浴槽Bに同時に浸かる場合、二対の電極からそれぞれの入浴者までの距離が大きく変動することはないので、心電信号X、Yに掛ける倍率α、βとして、浴槽Bの大きさや二対の電極の設置位置等を考慮して予め定められた既定値を使用することも可能である。
【0032】
このように、倍率α、βとして既定値を使用すると、倍率α、βをその都度算出する必要がなく、各入浴者の心電信号の抽出処理を迅速に実行することができるという効果が得られるが、各入浴者の心電信号の抽出処理を行う際、心電信号を抽出しようとする入浴者以外の入浴者の心電信号を完全に消去することができないので、心拍数等の心拍データを作成する際、所定の信号レベルを下回る心電信号を考慮しないようにしておく必要がある。
【0033】
また、上述した実施形態では、二人の入浴者H1、H2が同じ方向を向いて浴槽Bに浸かっているので、図7(a)、(b)に示すように、入浴者H1の心電信号と、入浴者H2の心電信号とが、共に基準レベルより高く検出されることになるが、二人の入浴者H1、H2が相互に向き合うような状態で浴槽Bに浸かった場合は、図11(a)、(b)に示すように、入浴者H1の心電信号x、yは基準レベルより高く、入浴者H2の心電信号x、yは基準レベルより低く検出されることになる。このように、二人の入浴者が向き合うような状態で浴槽Bに浸かった場合でも、心拍検出電極31a、31b及び心拍検出電極32a、32bによってそれぞれ検出された心電信号X、Yに含まれる、それぞれの入浴者の心電信号は、基準レベルに対して同一方向にピークが現れることになるので、上述したような心電信号の抽出処理を実行すれば、いずれか一方の入浴者の心電信号が消去され、他方の入浴者の心電信号を確実に抽出することができる。
【0034】
また、二人の入浴者が向き合うような状態で浴槽Bに浸かった場合は、上述したように、一方の入浴者の心電信号が基準レベルより高く、他方の入浴者の心電信号が基準レベルより低く検出されるので、一対の電極だけを浴槽に設置した場合であっても、その一対の電極によって検出された心電信号が、基準レベルより高い高レベル信号と、基準レベルより低い低レベル信号とから構成されている場合は、その検出された心電信号に、二人の入浴者の心電信号が混在していると判断することができ、高レベル信号及び低レベル信号のそれぞれに基づいて、所定の信号処理を実行することで、二人の入浴者の心拍数等をそれぞれ算出することができる。
【0035】
ただし、一対の電極によって入浴者の心電信号を検出する場合は、電極から遠いほうの入浴者の心電信号の信号レベルが低くなるので、浴槽の異なる位置に二対の電極を設置し、この二対の電極によって検出されたそれぞれの心電信号に対して、それぞれの心電信号を構成している高レベル信号及び低レベル信号のうち、基準レベルとの差の絶対値が大きい高レベル信号及び低レベル信号(例えば、図11(a)、(b)に示す心電信号X、Yについていえば、高レベル信号としてx、低レベル信号としてyを採用する)に基づいて、所定の信号処理をそれぞれ行うようにすると、双方の入浴者の心拍数等を高精度に算出することができる。
【0036】
また、上述した実施形態では、本発明にかかる心電信号処理装置を使用した心電情報報知システム1について説明したが、これに限定されるものではなく、本発明の心電信号処理装置は、浴槽内に設置された電極によって間接的に検知された入浴者の心電信号に基づいて、種々の信号処理を行う場合に適用することができることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる心電信号処理装置が使用されている心電情報報知システムを示す概略構成図である。
【図2】同上の心電信号処理装置を構成している心拍検出電極の設置状態を示す浴槽の平面図である。
【図3】同上の心電信号処理装置を構成している心拍数演算ユニットを示すブロック図である。
【図4】一人の入浴者が浴槽に浸かっている場合における心拍検出電極と入浴者との位置関係を示す図である。
【図5】(a)は一人の入浴者が浴槽に浸かっているときに、入浴者の心臓に近い心拍検出電極によって検出される心電信号を示す図、(b)は一人の入浴者が浴槽に浸かっているときに、入浴者の心臓から遠い心拍検出電極によって検出される心電信号を示す図である。
【図6】二人の入浴者が浴槽に浸かっている場合における心拍検出電極と入浴者との位置関係を示す図である。
【図7】(a)は二人の入浴者が同一方向を向いて浴槽に浸かっているときに、一対の心拍検出電極によって検出される心電信号を示す図、(b)は二人の入浴者が同一方向を向いて浴槽に浸かっているときに、他の一対の心拍検出電極によって検出される心電信号を示す図である。
【図8】(a)は二人の入浴者が同一方向を向いて浴槽に浸かっているときに、一対の心拍検出電極によって検出される心電信号を模式的に示した図、(b)は二人の入浴者が同一方向を向いて浴槽に浸かっているときに、他の一対の心拍検出電極によって検出される心電信号を模式的に示した図である。
【図9】(a)、(b)、(c)はマイクロコンピュータが二人の入浴者の心電信号が混在している心電信号から一方の入浴者の心電信号を抽出する処理を説明するための説明図である。
【図10】(a)、(b)、(c)はマイクロコンピュータが二人の入浴者の心電信号が混在している心電信号から他方の入浴者の心電信号を抽出する処理を説明するための説明図である。
【図11】(a)は二人の入浴者が相互に向き合うように浴槽に浸かっているときに、一対の心拍検出電極によって検出される心電信号を示す図、(b)は二人の入浴者が相互に向き合うように浴槽に浸かっているときに、他の一対の心拍検出電極によって検出される心電信号を示す図である。
【図12】従来の心電信号処理装置を示す斜視図である。
【図13】二人の入浴者が浴槽に浸かっているときに、同上の心電信号処理装置が検出した心電信号を示す図である。
【符号の説明】
1 心電情報報知システム
10 風呂追焚機能付給湯器
20a 浴室用操作リモコン
20b 台所用操作リモコン
30 心拍検出電極(電極)
31a、32a +電極
31b、32b −電極
33 中性点電極
40 心拍数演算ユニット(信号処理部)
45 マイクロコンピュータ
B 浴槽
R 浴室
X、Y 心電信号
α、β 倍率

Claims (4)

  1. 浴槽に浸かっている入浴者の心電信号を前記浴槽に貯留された湯水を介して検出する、浴槽の異なる位置に設置された二対の電極と、
    前記電極によって検出された入浴者の心電信号に基づいて、所定の信号処理を行う信号処理部とを備え、
    前記信号処理部は、二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号X、Yのいずれか一方または双方に、信号レベルの異なる2種類の心電信号が含まれている場合は、二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号X、Yに、二人の入浴者の心電信号が混在していると判断し、
    二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号X、Yのうち、一方の心電信号Xに含まれている信号レベルの低い心電信号xが、他方の心電信号Yに含まれている、前記心電信号xに対応する心電信号yと同一の信号レベルになるように、一方の心電信号Xをα倍し、α倍された心電信号X′から他方の心電信号Yを差し引くと共に、一方の心電信号Xに含まれている信号レベルの高い心電信号xに対応する、他方の心電信号Yに含まれている心電信号yが、前記心電信号xと同一の信号レベルになるように、他方の心電信号Yをβ倍し、β倍された他方の心電信号Y′から一方の心電信号Xを差し引くことによって、二対の前記電極によって検出された心電信号X、Yに混在する二人の入浴者の心電信号をそれぞれ抽出し、
    抽出されたそれぞれの心電信号に基づいて、所定の信号処理をそれぞれ行うようにしたことを特徴とする心電信号処理装置。
  2. 二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号X、Yに混在する二人の入浴者の心電信号を抽出する際に、心電信号X、Yに掛ける倍率α、βとして、二対の前記電極の設置位置に基づいて定められた既定値を使用するようにした請求項1に記載の心電信号処理装置。
  3. 浴槽に浸かっている入浴者の心電信号を前記浴槽に貯留された湯水を介して検出する、浴槽に設置された一対の電極と、
    前記電極によって検出された入浴者の心電信号に基づいて、所定の信号処理を行う信号処理部とを備え、
    前記信号処理部は、一対の前記電極によって検出された心電信号が、基準レベルより高い高レベル信号と、基準レベルより低い低レベル信号とから構成されている場合は、一対の前記電極によって検出された心電信号に、二人の入浴者の心電信号が混在していると判断し、
    前記高レベル信号及び前記低レベル信号のそれぞれに基づいて、所定の信号処理をそれぞれ行うようにしたことを特徴とする心電信号処理装置。
  4. 浴槽に浸かっている入浴者の心電信号を前記浴槽に貯留された湯水を介して検出する、浴槽の異なる位置に設置された二対の電極と、
    前記電極によって検出された入浴者の心電信号に基づいて、所定の信号処理を行う信号処理部とを備え、
    前記信号処理部は、二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号が、基準レベルより高い高レベル信号と、基準レベルより低い低レベル信号とから構成されている場合は、二対の前記電極によって検出された心電信号に、二人の入浴者の心電信号が混在していると判断し、
    二対の前記電極によって検出されたそれぞれの心電信号に対して、それぞれの心電信号を構成している前記高レベル信号及び前記低レベル信号のうち、基準レベルとの差の絶対値が大きい前記高レベル信号及び前記低レベル信号に基づいて、所定の信号処理をそれぞれ行うようにしたことを特徴とする心電信号処理装置。
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